JP2007320951A - 水田用除草剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2種類の除草活性化合物を相乗的作用効果を示す薬剤組成物であって、水稲に対する薬害が少なく、少量の施用量で水田中の雑草を枯死に至らしめる水稲用除草剤組成物を提供する。
【解決手段】 有効成分としてベンゾビシクロンとメソトリオンを有効成分として含む相乗的作用効果を示す除草剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は2種類の除草活性化合物を併用する水田用除草剤組成物に関する。より詳しく言えば、ベンゾビシクロンとメソトリオンを有効成分として含む相乗的作用効果を示す薬剤組成物であって、水稲に対する薬害が少なく、少量の施用量で水田中の雑草を枯死に至らしめる水田用除草剤組成物に関する。
水田用除草剤としてはこれまで種々の化合物や混合剤が開発され、使用されている。しかしながら、防除対象となる雑草は種類が多く、発生も長期間にわたるため、これらの除草剤は防除対象となる各種の雑草に対して広く十分な効果をあげるためには薬剤を多量に用いる必要があり、処理時期、残効性等、水稲作の実際場面における要求を満たすためには、耕作期毎に複数回の除草剤処理が必要であった。このため、除草剤コストや労力の点で問題が多い。
特に重要な作物である稲の栽培生産においては、低薬量の施用であっても除草効果、殺草スペクトラム、残効性や作物選択性に優れた作用を発揮する除草剤が求められている。
本発明者らは、先に、水田用除草剤として使用したとき、稲に対する安全性が高く、かつ特にカヤツリグサ科の雑草種に対して長期にわたり卓越した効果を示すベンゾビシクロンを提案している(特開平6−25114号公報)。しかしながら、この化合物は生育の進んだ多年生広葉雑草やノビエに対しては必ずしも十分満足できる効果が期待できないことがある。
一方、メソトリオンは公知の畑作及び水稲用除草剤であり、例えば、The Pesticide Manual,13th Edition(BCPC),2003の化合物番号515に記載されているように除草効果を示す。
さらに、メソトリオンを含有する除草剤組成物として、以下のようなものを例示することができる。
(1)メソトリオンを含むシクロヘキサンジオン化合物とクロロアセトアニリド化合物の除草剤組成物(特許文献1)。
(2)メソトリオンと、トリアジン類、トリアゾリノン類、トリアジノン類、イミダゾリノン類、ジカンバ、フルメトスラム、トリフロキシスルフロン、トリトスルフロン、トリアスルフロン、ピリフタリド、ポロスルホカルブ、プレチラクロール、シノスルフロン、またはこれらの除草有効塩の中から選択される第二の除草剤を含有してなる除草剤組成物(特許文献2)。
(3)ピリフタリドと、メソトリオン、パラコート、ピラゾギル、スルコトリオン、クロマゾン、プロスルホカルブ、プレチラクロール、シノスルフロン、モリネート、トリフロキシスルフロンから選択される1つまたはそれ以上の除草剤を含有してなる除草剤組成物(特許文献3)。
上記(1)〜(3)のメソトリオンを含有する除草剤組成物は、水稲用除草剤としては種々のカヤツリグサ科雑草や多年生広葉雑草に高い除草効果を示すが、コナギ、アゼナをはじめとする一年生広葉雑草に対して十分な長期残効性を示さず、生育の進んだノビエに対して効果が十分でないことがある。これらの雑草に対しても十分な効果を実現しようとして、処理薬量を増したり、移植後まもなくの薬剤処理を行うと、水稲に対する薬害発生が懸念されることが知られている。
特表平11−514338 特表2004−528392 特表2005−504106
発明が解決しようとしている課題
本発明は、このような水稲作での雑草防除の現状に鑑み、本発明者らが提案したベンゾビシクロンの除草活性スペクトラムを拡大すると共に、より少量の有効成分で水田の禾本科雑草、広葉雑草のいずれの重要雑草をも的確にかつ長期にわたり防除でき、適用時期が幅広く、稲に対する薬害が極めて小さい水田用除草剤組成物を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明者らは、ベンゾビシクロンと他の除草活性化合物の併用について鋭意研究を続けた結果、ベンゾビシクロンとメソトリオンの混合物が予想できない驚くべき相乗作用を示し、各々の単剤の使用に比べはるかに少量で水田の重要雑草を的確にしかも一回の処理で長期にわたり防除し、なおかつ水稲に対し害を与えることなく、雑草の発生前から生育期に至る幅広い時期に使用できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、第一成分としてのベンゾビシクロンと第二成分としてのメソトリオンとを含有することを特徴とする水田用除草剤組成物である。
より詳しく言えば、第一成分としてのベンゾビシクロンを1部に対して、第二成分のメソトリオンを0.01〜10部、さらに望ましくは0.1〜1部の割合で含有することを特徴とする水田用除草剤組成物である。
水田雑草の防除は、対象となる雑草が稲と同種の禾本科雑草であるが広葉雑草であるかの違い、一年生、越年生、多年生等の生育期間や種子、宿根、塊茎、球根等繁殖手段の違いなど、生物学的な区分の相違のほか、生物学的には同種であっても、繁殖力が強いものやそれ程ではないもの、駆逐容易な雑草と難防除性の雑草等の除草剤に対する感受性の違い、稲作に対する障害性の高い雑草とそうでないもの、同一種であっても特定の除草剤に抵抗性を獲得した雑草等種々雑多であり、さらには地理的に南北に長く、また、中央脊梁山脈の東西にて夏期の雨量や冬期の積雪量が大幅に異なる点、沖積土壌、火山性土壌等の土質、土性が多種多様である等、稲作についての各種地理的条件、気候等の自然条件が複雑なことに加え、歴史的な経過により長い間に防除すべき雑草の種類にも変化があり、例えば、以前には強害雑草として問題視されていたものでも、その後の優れた除草剤の開発により現在では容易に駆除できるようになったもの、あるいは逆に水稲自体やその栽培法の改良及び使用される除草剤の変化による草種間競合、選択圧の結果、拮抗する草種が駆除されたために繁茂して強害雑草化するようになったもの等様々である。いずれにしても、多種多様な環境にある雑草を全て単一の成分にて完全に防除することは実質的には不可能である。従って昨今の我国の標準的な稲作における水田雑草の防除では、田植前または直後における一部のものを除いてほとんどの場合、防除すべき雑草にねらいを絞り、省力化、コスト低減、安全性、環境保全その他の要求に合わせて、殺草スペクトラム、作用の異なる数種の成分を組み合わせた除草剤を使用するのが一般的である。
優れた除草剤を開発するにあたっては、どのような成分をどのように組み合わせるかが重要であるが、たとえある程度の効果が判っている成分どうしの組合せであっても、その組合せによって当初期待された効果が実際に得られるか否かは定かではなく、時として相加的な効果ではなく、むしろ拮抗的な結果が得られることも少なくないのが現実である。
一般に、薬剤化合物を混合することによる除草活性が、個々の化合物による活性の単純な合計(期待される効果)よりも大きくなることを相乗作用という。2種の除草剤の特定の組合せにより期待される活性は、次のようにして算出することができる(Colby S.R.Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations,Weed,15,pp.20−22,1967を参照)。
Figure 2007320951
α:除草剤Aをag/haの薬量で処理した時の雑草抑制値
β:除草剤Bをbg/haの薬量で処理した時の雑草抑制値
実際の抑制評価値が、上記計算式による理論値(期待値)より大きいならば、個々の除草活性の単なる和以上の効果が示されたことになる。すなわち組合せによる相乗作用が認められるということができる。後述の通り、本発明の組成物による雑草抑制評価値は、種々の雑草に対し理論値よりも大きな値を示しており、広範囲の種の雑草に対し相乗的除草効果が認められる。また、いずれか一方の成分のみの施用では効果が小さく、十分な効果を上げるためには多量の薬剤を必要とし、結果として稲への薬害が避けられないような場合であっても、本発明の組成物を用いる場合には、実質的に稲への薬害をもたらすことのない施用量で十分な効果をあげることができる。
本発明組成物における第一成分のベンゾビシクロンと第二成分のメソトリオンとの組合せは文献未記載の新規なものであり、もちろんその特異的な効力増強に言及した文献もない。
本発明における水田用除草剤組成物の各有効成分の配合割合は、広い配合比において優れた相乗効果が得られるが、重量比でベンゾビシクロンが1部に対してメソトリオンは0.01〜10部、さらに望ましくは0.1〜1部の割合で配合する。
本発明の除草剤組成物は、ノビエなどのイネ科雑草、コナギ、ヘラオモダカ、キカシグサなどの一年生広葉雑草及び難防除の多年生雑草であるウリカワ、オモダカ、クログワイに対する効果を増強するため、あるいは、ALS(アセト乳酸合成酵素)阻害剤抵抗性雑草に対する効果を補強するために、その他の除草剤、例えばスルホニルウレア、ピラゾール、ジフェニルエーテル、トリアジン、ウレア、アミド、カーバメート系などの除草剤の1種またはそれ以上と組み合わせても使用できる。かかる除草剤の例としては以下の化合物があげられる。
アジムスルフロン(azimsulfuron/一般名)、アニロホス(anilofos/一般名)、イマゾスルフロン(imazosulfuron/一般名)、インダノファン(indanofan/一般名)、エスプロカルブ(esprocarb/一般名)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron/一般名)、エトベンザニド(etobenzanid/一般名)、オキサジアゾン(oxadiazon/一般名)、オキサジアルギル(oxadiargyl/一般名)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone/一般名)、カフェンストロール(cafenstrole/一般名)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl/一般名)、キノクラミン(ACN/一般名)、キンクロラック(quinclorac/一般名)、クミルロン(cumyluron/一般名)、クロメトキシニル(chlomethoxynil/一般名)、クロメプロップ(clomeprop/一般名)、ジチオピル(dithiopyl/一般名)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron/一般名)、シノスルフロン(cinosulfuron/一般名)、シハロホップブチル(cyhalofop−butyl/一般名)、ジメタメトリン(dimethametryn/一般名)、シメトリン(simetyne/一般名)、ジメピペレート(dimepiperate/一般名)、シンメスリン(cinmethylin/一般名)、スルコトリオン(sulcotrione/一般名)、ダイムロン(dymron/一般名)、テニルクロール(thenylchlor/一般名)、ナプロアニリド(naproanilide/一般名)、ハロスルフロンメチル(halosulfufon−methyl/一般名)、ビスピリバック(bispyribac/一般名)、ビフェノックス(bifenox/一般名)、ピラクロニル(pyrachlonil/一般名)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen/一般名)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethyl/一般名)、ピラゾレート(pyrazolate/一般名)、ピリフタリド(pyriftalid/一般名)、ピリブチカルブ(pyributicarb/一般名)、ピリミスルファン(pyrimisulfan/一般名)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methyl/一般名)、フェントラザミド(fentrazamide/一般名)、フルセトスルフロン(flucetsulfuron/一般名)、ブタクロール(butachlor/一般名)、ブタミホス(butamifos/一般名)、ブテナクロール(butenachlor/一般名)、プレチラクロール(pretilachlor/一般名)、ブロモブチド(bromobutide/一般名)、ペノキススラム(penoxsulam/一般名)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methyl/一般名)、ベンゾフェナップ(benzofenap/一般名)、ベンタゾン(bentazon/一般名)、ベンチオカーブ(benthiocarb/一般名)、ペントキサゾン(pentoxazone/一般名)、ベンフレセート(benfuresate/一般名)、メタミホップ(metamifop/一般名)、メフェナセット(mefenacet/一般名)、モリネート(molinate/一般名)、2−{2−クロロ−4−メシル−3−〔(テトラヒドロフラン−2−イルメトキシ)メチル〕ベンゾイル}シクロヘキサン−1,3−ジオン(特表2002−527418)、CNP(一般名)、MCPA(一般名)、MCPB(一般名)、SAP(bensulide/一般名)
さらに作用の範囲を拡大するために、他の除草剤、殺虫剤、殺菌剤、あるいは植物生長調節剤、肥料なども混合することもできる。
本発明の水田用除草剤組成物は、上記有効成分に農薬製剤で汎用されている担体、界面活性剤、分散剤、または補助剤などを配合し常法により、例えば乳剤、水和剤、粒剤、粉剤、フロアブル剤、ジャンボ剤、顆粒状水和剤、重合体物質中のマイクロカプセルなどの各種剤型にして使用することができる。
好適な担体としては、例えば、固体担体としては、タルク、クレー、ベントナイト、カオリナイト、パイロフェライト、酸性白土、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、りん灰石、石膏、雲母、珪砂、炭酸カルシウム、軽石粉などの鉱石粉末、結晶性セルロース、デンプンなどの植物性粉末、ポリ塩化ビニル、石油樹脂などの高分子化合物などを挙げることができる。
液体担体としては、メタノール、エタノール、シクロヘキサール、アミルアルコール、エチレングリコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、トリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸イソプロピル、酢酸ベンジルなどのエステル類、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒類、ケロシン、鉱油、水などが挙げられる。
界面活性剤及び分散剤としては、例えば、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキレートなどが挙げられる。これらの界面活性剤は、1種だけを単独で、あるいは2種以上を配合してもよく、混合する場合の混合比も任意に選択できる。
補助剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、アラビアゴムなどを挙げることができる。
本発明組成物において、有効成分の配合量は必要に応じて加減し得る。
粒剤とする場合は、ベンゾビシクロンとメソトリオンの合計量として、通常、0.5〜30重量%、また、乳剤あるいは水和剤とする場合は、1〜50重量%が適当である。このようにして得られた混合剤の施用量は、混合物の有効成分量として0.01〜5kg/ヘクタール(ha)の広い範囲で使用可能であるが、標準的には0.1〜3kg/haの範囲での使用が好ましい。本発明にかかる除草剤組成物は雑草の発生前から発育期の広い範囲で任意の時期に施用でき、高い効果を得ることができる。
次に本発明水田用除草剤組成物の製剤例および試験例によって説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、下記の例中、「部」は重量部を示す。
製剤例1:水和剤
ベンゾビシクロン7部、メソトリオン2部、クレー84部、ホワイトカーボン2部、リグニンスルホン酸ソーダ2部およびアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ3部を混合粉砕して水和剤を得た。
製剤例2:粒剤
ベンゾビシクロン2部、メソトリオン1部、ベントナイト33部、タルク60部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2部およびリグニンスルホン酸ソーダ2部を混和し、水約20部を加えて、混練機で練った後、造粒機を通して造粒し、次いで乾燥整粒して粒剤を得た。
製剤例3:フロアブル剤
ベンゾビシクロン6部、メソトリオン6部、エチレングリコール4部、キサンタンガム0.5部、ソルポール3940(商品名:東邦化学製)5部、ルノックス1000C(商品名:東邦化学製)1部、水77.5部をよく混合し、粒度が5ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、フロアブル剤を得た。
試験例1:湛水土壌処理ポット試験(雑草発生前処理)
1/5000aのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加え代かき後、水深を3cmに保持した。翌日ウリカワの塊茎を3cmの深さに埋めこんだ後、タイヌビエ、ホタルイを土壌表層から1cmの深さに混層播種し、コナギ種子、ミズガヤツリ塊茎を土壌表層に置床した。さらに、2.5葉期のイネ(品種:コシヒカリ)をポット当たり6個体を1cmの植え付け深度に移植した。移植3日後に3cm湛水とし実施例1に準じて調製した水和剤を所定薬量になるように水で希釈して田面水に滴下した。処理翌日から3日間、1日あたり3cmの漏水操作を行った。なお、試験は23〜30℃のガラス温室内で実施した。調査は薬剤処理後40日目に概況観察し、除草効果および薬害を評価した。結果を表2に示す。表中の除草効果および薬害の判定基準および略号の意味は以下の通りである。また、理論値は前述のColbyの式により算出した値である。
Figure 2007320951
Figure 2007320951
表2、3中の略号:
E.C.:タイヌビエ、S.J.:ホタルイ、M.V.:コナギ、L.P.:アゼナ、C.S.:ミズガヤツリ、S.P.:ウリカワ、O.S.:移植水稲
Figure 2007320951
Figure 2007320951
Figure 2007320951
試験例2:湛水土壌処理ポット試験(雑草発生盛期処理)
1/5000aのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加え代かき後、湛水深を4cmとした。ウリカワの塊茎を3cmの深度に埋め込み、ノビエ、ホタルイを土中1cmに混播後、コナギ種子、ミズガヤツリ塊茎を土壌表面に播種した。さらに、2葉期のイネ(品種:コシヒカリ)をポット当たり6個体を3cmの植え付け深度に移植した。薬剤処理は、播種15日後(ノビエ2.5葉期の時期)に実施例2に準じて調製した粒剤を水面処理し、処理翌日および翌々日に1日あたり3cmの漏水操作を行った。なお、試験は23〜30℃のガラス温室内で実施した。調査は薬剤処理後40日目に概況観察し、除草効果および薬害を評価した。結果は表3に示す(表中の除草効果および薬害の判定基準、および略号の意味は表2に同じ)。
Figure 2007320951
Figure 2007320951
Figure 2007320951
表2、4に示されるように、本発明による除草剤組成物は、田植え直後から雑草生育期までの広い範囲で多年生雑草を含む、水田の重要雑草を的確に防除できた。すなわち、本発明の除草剤組成物においては、混合剤化による相補作用により殺草スペクトラムが拡大されている。また、これらの結果のうち、試験例1:湛水土壌処理ポット試験(雑草発生前処理)のコナギ、ミズガヤツリに対しては、実測値と理論値が比較的近似しているが、対象草種全体で判断すると試験例1、2共に十分な相乗作用が認められ、ベンゾビシクロンとメソトリオンを含有する混合物は、それぞれの単独の薬剤の効果からは予想もできない顕著な相乗作用が示されることがわかる。すなわち、その除草効果はそれぞれの単剤に比べ優れたものであり、各々の化合物を単独で使用して同等の効果を得ようとする場合よりも少ない薬量での使用が可能である。さらに、表3、5に示されるように、メソトリオンのみで同等の効果を得ようとする場合、イネに対する薬害が避けられない多量の薬剤を必要とすることになるが、ベンゾビシクロンとの併用により、実質的にイネへの薬害をもたらすことのない薬量まで低減が可能である。さらにまた、本発明による除草剤組成物は、雑草発生始期から雑草生育期までの任意の時期に施用しても顕著な効果を示し、かつ1回の処理でほぼ完全に水田の重要雑草を防除できることを示している。
発明の効果
本発明の水田用除草剤組成物は、単子葉類、双子葉類、一年生、多年生の広い範囲に及ぶ殺草スペクトラムを有する。かつ、薬剤成分の相乗作用により、イネに対し薬害の発生しない少量の使用で対象とする雑草種を的確に除草する。しかも残効期間の延長により、1回の施用でイネの生育に重要な機関を通しての雑草の抑制が実現できるため、除草剤の散布に要する労力やコストを大きく低減することができる。以上のごとく、本発明の水田用除草剤組成物は多くの優れた特徴を有しており、実用性の極めて高いものである。

Claims (3)

  1. ベンゾビシクロンとメソトリオンを有効成分として含有することを特徴とする水田用除草剤組成物。
  2. ベンゾビシクロンが1部に対してメソトリオンは0.01〜10部の割合(重量部)で配合する、請求項1に記載の除草剤組成物。
  3. ベンゾビシクロンが1部に対してメソトリオンは0.1〜1部の割合(重量部)で配合する、請求項1に記載の除草剤組成物。
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