JP4212385B2 - 椅子の背もたれ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子の背もたれ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
椅子の背もたれは、座や支柱などの支持部材に傾動可能、即ち後方に傾くように動くことができるように取り付けられている。従来の椅子の背もたれ構造として、例えば特開2000−139604号公報に従来技術として開示されたものがある。この背もたれ構造では、図11に示すように、支柱104に固定された前部シートフレーム101と、支柱104に対して揺動可能な後部シートフレーム102と、これら両フレーム101,102の間に介在されて後部シートフレーム102を起立した位置に復帰させる反力を付与する反力装置108と、後部シートフレーム102に固定された背支桿106に取り付けられた背板105を備えている。
【0003】
座103に座った者が背板105に寄り掛かると、後部シートフレーム102が揺動し、背板105が傾動する。このとき、反力装置108のコイルスプリング107が押し縮められるので、その弾性力が後部シートフレーム102即ち背板105を起立させる反力となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−139604号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した椅子の背もたれ構造では、シートフレーム101,102や背支桿106などの構造部材とは別に反力装置108が必要となる。このため、部品点数が増加すると共に構造が複雑になり、製造コストの増加を招いていた。また、必要な反力を得るためには反力装置108のスプリング107をある程度大きくせざるを得ず、そのためは反力装置108が大型化するので椅子をデザインする際の制約となってデザインの自由度を悪化させていた。一方、反力装置108のスプリング107として小さなものを採用しても必要な反力を得ることは可能ではあるが、その場合には反力装置108の構造が複雑になるので、結局、反力装置108をあまり小型化できず、しかも、かえって製造コストを増加させることになっていた。
【0006】
本発明は、別体の反力装置を不要にすると共に、構造を簡素化することができる椅子の背もたれ構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載の椅子の背もたれ構造は、椅子の支持部材に揺動自在に取り付けられ且つ揺動中心軸が異なり長さが異なる2本のアーム部と、これら2本のアーム部を連結する連結部とを有する弾性構造体の連結部に背板を取り付け、2本のアーム部の長さの差によって弾性構造体を弾性変形させながら全体的に揺動させることで背板を傾動させ、且つ弾性構造体の弾性変形による弾性力を傾動させた背板を起立させる反力とするものである。
【0008】
弾性構造体の2本のアーム部の揺動中心軸と長さが異なっているので、弾性構造体が全体として揺動するためには弾性変形する必要がある。このため、椅子を使用していない状態では、弾性構造体は自身の弾性力によって基準位置(揺動していない位置)に向けて付勢されており、背板を起立させている。
【0009】
一方、着座者が背板に寄り掛かって後方に倒すと、即ち背板を傾動させると、弾性構造体は弾性変形しながら揺動する。弾性構造体は自身の弾性力によって元の形状に戻ろうとするので、この弾性力が弾性構造体を基準位置に戻す反力となり、背板を起立させる反力となる。
【0010】
また、請求項2記載の椅子の背もたれ構造は、連結部を座の後側周縁に沿って配置し、当該連結部に背板を取り付けるものである。したがって、弾性構造体によって背板を直接支持することができるので、取付用ステーを背板に一体成形する必要がなくなり、背板の形状を単純化することができる。また、連結部によって広い範囲で背板を支持することができる。
【0011】
また、請求項3記載の椅子の背もたれ構造は、アーム部の揺動角度を制限するストッパを設けたものである。したがって、背板の傾動範囲を制限することができる。即ち、背板が倒れ過ぎたり、勢いよく起立して座や着座者の背中等に強く当たるのを防止することができる。
【0012】
また、請求項4記載の椅子の背もたれ構造は、2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けたものである。したがって、各ストッパにかかる負荷を分散させることができる。また、ストッパをアーム部に設けているので、アーム部の揺動を直接制限することができる。
【0013】
また、請求項5記載の椅子の背もたれ構造は、2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けると共に、各ストッパがアーム部の揺動を制限するタイミングをずらしたものである。
【0014】
したがって、背板を大きく倒して弾性構造体を大きく揺動させると、2本のアーム部のストッパが作動して揺動を止める。このとき、2本のアーム部のストッパが同時に作動すると、その衝撃が1度に発生するので、着座者にいわゆる底つき感を与えることになる。しかしながら、本発明では2本のアーム部のストッパはタイミングをずらして片方ずつ順番に作動するので、衝撃の発生を分散させることができ、また弾性構造体の動きを急激に止めることがないので、着座者に底つき感を与えることがない。
【0015】
さらに、請求項6記載の椅子の背もたれ構造は、複数の弾性構造体を左右対称に配置するものである。例えば、弾性構造体が1つの場合には、弾性構造体の弾性変形によって背板の傾動軌跡が捩れてしまう可能性があるが、弾性構造体を左右対称に配置することで捩れるような背板の動きを打ち消すことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1〜図3に、本発明を適用した椅子の背もたれ構造の実施形態の一例を示す。この椅子の背もたれ構造は、椅子の支持部材3に揺動自在に取り付けられ且つ揺動中心軸C1,C2が異なり長さが異なる2本のアーム部1a,1bと、これら2本のアーム部1a,1bを連結する連結部1cとを有する弾性構造体1の連結部1cに背板2を取り付け、2本のアーム部1a,1bの長さの差によって弾性構造体1を弾性変形させながら全体的に揺動させることで背板2を傾動させ、且つ弾性構造体1の弾性変形による弾性力を、傾動させた背板2を起立させる反力とするものである。
【0018】
支持部材3は、背もたれを取り付ける部材であり、例えば座4、支柱5などである。本実施形態では座4を支持部材3としている。座4の底面にはブラケット6が取り付けられている。ブラケット6の前後にはスリーブ7,8が固着されており、前後のスリーブ7,8は平行に配置されている。本実施形態では、前後のスリーブ7,8を平行に配置しているので、2本のアーム部1a,1bの揺動中心軸C1,C2は平行になっている。
【0019】
弾性構造体1は背板2を支持する構造体であり、構造体としての剛性と、揺動した背板2を起立させる反力を生じさせる弾性とを併せ持っている。弾性構造体1は、例えば横断面形状が円形のステンレス製のパイプである。ただし、横断面形状が円形のパイプに限るものではなく、横断面形状が矩形のパイプでも良く、あるいはその他の形状のパイプでも良い。また、弾性構造体1はステンレス製のパイプに限るものはなく、その他の金属製のパイプでも良く、さらにはその他の材料、例えば樹脂製、カーボン製のパイプでも良い。さらに、弾性構造体1はパイプに限るものはなく、その他の部材、例えば中実の棒などでも良い。
【0020】
弾性構造体1はパイプを曲げることで2本のアーム部1a,1bと連結部1cを形成している。一方のアーム部1aのアーム長は短く、もう一方のアーム部1bのアーム長は長く形成されている。2本のアーム部1a,1bの先端部分は椅子の幅方向内側に向けて折り曲げられており、前後のスリーブ7,8に相対回転可能に挿入されている。即ち、短い方のアーム部1aの先端は後側のスリーブ8に相対回転可能に挿入され、長い方のアーム部1bの先端は前側のスリーブ7に相対回転可能に挿入されている。
【0021】
このように構成することで2本のアーム部1a,1bの揺動中心軸C1,C2をずらすことができ、弾性構造体1が全体として揺動する際には必ず弾性変形する。つまり、一方のアーム部1aは揺動中心軸C1まわりに揺動し、他方のアーム部1bは揺動中心軸C2まわりに揺動するので、弾性構造体1は弾性変形しながら全体として揺動する。このため、弾性構造体1が揺動するとその形状を戻そうとする弾性力が発生し、この弾性力を利用して弾性構造体1を揺動する前の元の位置(基準位置)に戻すことができる。即ち、揺動した弾性構造体1を基準位置に戻す反力を発生させることができる。
【0022】
なお、反力の大きさは、弾性構造体1の材質・形状・大きさ、2本の揺動中心軸C1,C2の距離や位置関係等を変えることで適宜設定することができる。また、弾性構造体1として、横断面形状が円形以外の形状のものを使用する場合には、アーム部1a,1bとブラケット6との間に回転部材を介在させる。
【0023】
連結部1cには、座4の後方から立ち上がる立ち上げ部9が設けられている。本実施形態では、連結部1c全体が立ち上げ部9となっている。ただし、連結部1c全体を立ち上げ部9にする必要はなく、連結部1cの一部を立ち上げ部9にしても良い。また、立ち上げ部9を別部材として連結部1cに取り付けるようにしても良い。背板2は、立ち上げ部9に取り付けられている。
【0024】
図4に、自然状態の弾性構造体1を示す。荷重が作用していない自然状態では、アーム部1a,1bの先端の高さがずれている。一方、アーム部1a,1bを取り付ける前後のスリーブ7,8の高さは一致している。このため、組み付け時にはアーム部1a,1bの先端の高さを揃えるために弾性構造体1を若干弾性変形させることになる。即ち、組み付けられた弾性構造体1には起立する方向に予圧(初期反力)がかけられており、この力(弾性力)によって弾性構造体1は座4の底面に設けられたストッパとしての度当たり10に当たっている。つまり、椅子を使用していない状態では、弾性構造体1は自身の弾性力によって基準位置に向けて付勢されており、背板2を起立させている。
【0025】
着座者が背板2に寄り掛かり、この背板2を傾動させると、弾性構造体1が揺動する。弾性構造体1の揺動によって弾性構造体1を基準位置に戻す反力が発生するので、この反力によって背板2を起立させることができる。
【0026】
このように、背板2を支持する構造体である弾性構造体1によって背板2の傾動に対する反力を発生させることができるので、従来必要であった別個の反力装置が不要になる。このため、椅子の部品点数を大幅に減少させることができると共に、背板2を傾動させる構造を簡素化することができるので、製造コストを安くすることができる。
【0027】
また、ブラケット6に弾性構造体1を組み付け、弾性構造体1に背板2を取り付けることで椅子への組み付けが終わるので、背もたれの組み付けが容易になり、製造コストを更に安くすることができる。
【0028】
また、従来必要であった別個の反力装置が不要になるので、座4の下部分のスペースに余裕ができて省スペース化を図ることができると共に、椅子のデザインの自由度を向上させることができる。
【0029】
また、背板2を弾性構造体1に取り付けて傾動させるようにしているので、背板2の傾動角度を大きくすることができる。即ち、傾動のストロークを大きくすることができる。
【0030】
また、弾性構造体1を横断面形状が円形のパイプによって構成しているので、スリーブ7,8に対してアーム部1a,1bをそのまま揺動させることができ、アーム部1a,1bを揺動させるための軸受機構類が不要であり、製造コストを更に安くすることができる。
【0031】
さらに、背板2を弾性構造体1に取り付けることで、従来必要であった背板取付用のステーを不要にすることができる。このため、部品点数を減少させることができると共に、背板製造のための型の形状を単純なものにできるので、製造コストを更に安くすることができる。また、椅子のデザインの自由度を更に向上させることができる。
【0032】
また、座4の底面にストッパとしての度当たり10を設けているので、この度当たり10に弾性構造体1を当てることで、背板2が勢いよく起立して着座者の背中に強く当たったり、弾性構造体1が座4に強く当たったりするのを防止することができる。
【0033】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では、1本のパイプによって弾性構造体1を形成していたが、必ずしも1本のパイプによって弾性構造体1を形成する必要はなく、例えば、アーム部1a,1bや連結部1cを別部材で形成し、これらを固着させる等して一体化させるようにしても良い。
【0034】
また、上述の説明では、弾性構造体1を曲げることで立ち上げ部9を一体形成していたが、立ち上げ部9を別部材にして連結部1cに固着する等して一体化させるようにしても良い。
【0035】
また、上述の説明では、連結部1cに立ち上げ部9を設け、この立ち上げ部9に背板2を取り付けるようにしていたが、必ずしもこの構成に限るものではない。例えば、連結部1cを座4の後側周縁4aに沿って配置し、連結部1cに背板2を取り付けるようにしても良い。この場合の実施形態を図5〜図8に示す。弾性構造体1の連結部1cを座4の後側周縁4aとほぼ同じ形状に湾曲させ、座4の斜め後方に配置している。
【0036】
このようにすることで、連結部1cの全長を使用して背板2を支持することができる。即ち、広い範囲で背板2を支持することができ、背板2の取付剛性を大きくすることができる。また、着座者の背中や腰部を後から包み込む形状の背板2を傾動させて使用することができる。さらに、背板2に取付用のステー類を一体成形する必要がなくなるので、背板2の形状を単純なものにすることができ、背板製造用の型の形状や構造を単純なものにすることができる。このため、製造コストを更に安くすることができる。なお、図5〜図8に示す背もたれ構造においても、図1〜図4に示す背もたれ構造と同様の効果を有することは勿論である。
【0037】
また、上述の説明では、2本のアーム部1a,1bの揺動中心軸C1,C2を前後にずらすようにしていたが、上下にずらすようにしても良く、又は前後と上下にずらすようにしても良い。
【0038】
また、上述の説明では、2本のアーム部1a,1bの揺動中心軸C1,C2を平行にしていたが、必ずしも平行にしなくても良い。
【0039】
また、上述の説明では、組み付ける弾性構造体1に予圧(初期反力)をかけるようにしていたが、必ずしも予圧をかけなくても良い。予圧をかけていなくても、2本のアーム部1a,1bの揺動中心軸C1,C2が異なることから、弾性構造体1が全体として揺動すると弾性変形して元に戻ろうとする弾性力が生じることになり、この弾性力によって弾性構造体1を度当たり10に当てる方向に付勢することができ、背板2を起立させておくことができる。
【0040】
また、2本のアーム部1a,1bのうち少なくとも一方の揺動角度を制限するストッパを設けても良い。このようなストッパを設けることで、背板2の傾動する範囲を制限することができ、背板2が倒れ過ぎたり、背板2が勢いよく起立して着座者の背中に強く当たったり、弾性構造体1が座4に強く当たったりするのを防止することができる。
【0041】
なお、このようなストッパとして、2本のアーム部1a,1bのそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けても良い。2本のアーム部1a,1bのそれぞれにストッパを設けることで、各ストッパにかかる負荷を分散させて軽減することができる。また、ストッパをアーム部1a,1bに設けることで、アーム部1a,1bの揺動を直接制限することができ、ストッパの構造を簡単なものにすることができる。また、アーム部1a,1bにストッパを設けることで、ストッパが目立たなくなり、椅子のデザインの自由度を更に向上させることができる。
【0042】
2本のアーム部1a,1bのそれぞれに設けたストッパの一例を図9に示す。図9の例では、2本のアーム部1a,1bのそれぞれに揺動角度を制限するストッパ11,12を設けると共に、各ストッパ11,12がアーム部1a,1bの揺動を制限するタイミングをずらすようにしている。
【0043】
ストッパ11,12は、スリーブ7,8に設けられた長孔7a,8aと、アーム部1a,1bの周面から突出し、長孔7a,8aを貫通する突片13より構成されている。アーム部1a,1bの揺動に伴い突片13が長孔7a,8a内を移動するので、突片13が長孔7a,8aの端に当たる(作動する)までアーム部1a,1bは揺動することができる。即ち、長孔7a,8aの長さによってアーム部1a,1bの揺動角度(スリーブ7,8に対するアーム部1a,1bの回転角度)が制限される。2本のアーム部1a,1bはアーム長が異なっているため揺動する角度も異なるが、弾性構造体1が揺動する場合、一方のストッパ11の突片13が長孔7aの端に度当たりする(作動する)タイミングと、もう一方のストッパ12の突片13が長孔8aの端に度当たりする(作動する)タイミングを若干ずらしておくことで、度当たり衝撃の発生を分散させることができ、また弾性構造体1の動きが急激に止められるのを防止することができるので、着座者に底つき感を与えるのを防止することができる。なお、2つのストッパ11,12を同時に作動させるようにしても良い。また、弾性構造体1を基準位置に戻す場合にも、2つのストッパ11,12が片方ずつ順番に作動するようにしても良く、あるいは弾性構造体1を基準位置に戻す場合には2つのストッパ11,12を同時に作動させるようにしても良い。なお、ストッパ11,12を設ける場合には、度当たり10を不要にすることができる。
【0044】
なお、上述の説明では、スリーブ7,8に長孔7a,8aを設け、アーム部1a,1bに突片13を設けていたが、スリーブ7,8に突片13を設け、アーム部1a,1bに長孔を設けるようにしても良い。
【0045】
さらに、弾性構造体1を複数備えても良い。弾性構造体1を左右対称に1つずつ設けた例を図10に示す。図1に示す背もたれ構造や図5に示す背もたれ構造では、弾性構造体1の弾性変形によって背板2の揺動軌跡が捩れてしまう可能性があるが、弾性構造体1を左右対称に配置することで、背板2を真っ直ぐに揺動させることができる。また、弾性構造体1を複数備えることで、発生させる反力を強めることができる。なお、図10に示す背もたれ構造においても、図1〜図4に示す背もたれ構造と同様の効果を有することは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の椅子の背もたれ構造では、椅子の支持部材に揺動自在に取り付けられ且つ揺動中心軸が異なり長さが異なる2本のアーム部と、これら2本のアーム部を連結する連結部とを有する弾性構造体の連結部に背板を取り付け、2本のアーム部の長さの差によって弾性構造体を弾性変形させながら全体的に揺動させることで背板を傾動させ、且つ弾性構造体の弾性変形による弾性力を傾動させた背板を起立させる反力としているので、別個の反力装置を不要にすることができる。このため、椅子の構成部品の数を大幅に減らすことができると共に、背板を傾動させる構造を簡素化することができるので、製造コストを安くすることができる。また、部品点数を減らすことができるので、組み付け作業を容易にすることができる。さらに、別個の反力装置が不要になるので、座の下方のスペースに部品配置の余裕ができると共に、椅子のデザインの自由度を向上させることができる。
【0047】
また、請求項2記載の椅子の背もたれ構造では、連結部を座の後側周縁に沿って配置し、当該連結部に背板を取り付けるようにしているので、弾性構造体によって背板を直接支持することができる。このため、背板の形状を単純化することができるので、背板製造用の型の形状や構造も単純化することができ、製造コストをさらに安くすることができる。また、広い範囲で背板を支持することができるので、背板の取付剛性を大きくすることができる。
【0048】
また、請求項3記載の椅子の背もたれ構造では、アーム部の揺動角度を制限するストッパを設けているので、背板の傾動する角度を制限することができる。このため、背板が倒れ過ぎたり、勢いよく起立して座や着座者の背中等に強く当たるのを防止することができる。
【0049】
また、請求項4記載の椅子の背もたれ構造では、2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けているので、各ストッパにかかる負荷を分散させて軽減することができる。また、ストッパをアーム部に設けているので、アーム部の揺動を直接制限することができてストッパの構造を簡単にすることができると共に、ストッパを目立たなくできるので、椅子のデザインの自由度を更に向上させることができる。
【0050】
さらに、請求項5記載の椅子の背もたれ構造では、2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けると共に、各ストッパがアーム部の揺動を制限するタイミングをずらしているので、背板を大きく傾動させた場合に着座者に底つき感を与えるのを防止することができる。このため、着座者に不快感を与えずにすみ、椅子の使い心地を良くすることができる。
【0051】
また、請求項6記載の椅子の背もたれ構造では、複数の弾性構造体を左右対称に配置しているので、仮に一つ一つの弾性構造体が捩れるように揺動したとしても、全体としてはその動きを打ち消すことができ、背板を真っ直ぐに傾動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第1の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の底面図である。
【図2】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第1の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の側面図である。
【図3】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第1の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の背面図である。
【図4】図1の弾性構造体の自由形状を示す側面図である。
【図5】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第2の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の底面図である。
【図6】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第2の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の側面図である。
【図7】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第2の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の背面図である。
【図8】図5の弾性構造体の自由形状を示す側面図である。
【図9】本発明を適用した椅子の背もたれ構造のストッパを示し、(A)は弾性構造体が揺動していない状態の断面図、(B)は弾性構造体が揺動した状態の断面図である。
【図10】本発明を適用した椅子の背もたれ構造の第3の実施形態を示し、椅子に組み付けた状態の底面図である。
【図11】従来の椅子の背もたれ構造の側面図である。
【符号の説明】
1 弾性構造体
1a,1b アーム部
1c 連結部
2 背板
3 支持部材
4 座
4a 座の後側周縁
10 度当たり(ストッパ)
11,12 ストッパ
C1,C2 揺動中心軸

Claims (6)

  1. 椅子の支持部材に揺動自在に取り付けられ且つ揺動中心軸が異なり長さが異なる2本のアーム部と、これら2本のアーム部を連結する連結部とを有する弾性構造体の前記連結部に背板を取り付け、前記2本のアーム部の長さの差によって前記弾性構造体を弾性変形させながら全体的に揺動させることで前記背板を傾動させ、且つ前記弾性構造体の前記弾性変形による弾性力を傾動させた背板を起立させる反力とすることを特徴とする椅子の背もたれ構造。
  2. 前記連結部を座の後側周縁に沿って配置し、当該連結部に前記背板を取り付けることを特徴とする請求項1記載の椅子の背もたれ構造。
  3. 前記アーム部の揺動角度を制限するストッパを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の椅子の背もたれ構造。
  4. 前記2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の椅子の背もたれ構造。
  5. 前記2本のアーム部のそれぞれに揺動角度を制限するストッパを設けると共に、各ストッパが前記アーム部の揺動を制限するタイミングをずらしたことを特徴とする請求項1又は2記載の椅子の背もたれ構造。
  6. 複数の前記弾性構造体を左右対称に配置することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の椅子の背もたれ構造。
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