JP4210541B2 - チオエステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高屈折率及び高い透明性を要求される光学材料等の樹脂分野の中間体として好適に使用されるチオエステル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックレンズは無機ガラスレンズに比べて軽量で割れ難く、染色が可能なため近年、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光学材料に急速に普及してきている。これらプラスチックレンズに要求され続けている性能は高屈折率、高アッベ数、高耐熱性、低比重である。
【0003】
これらの性能のうち、高耐熱性、低比重については現在の高屈折率プラスチックレンズでも高いレベルで実現されてきている。
【0004】
高屈折率を与えるレンズとして、既に含硫ポリウレタンレンズが開示されている。例えば、特許文献1においては、ポリイソシアナート化合物とポリチオール化合物の重合物からなるポリウレタンレンズが提案されており、眼鏡レンズなどの光学用レンズとして広く普及している。ここではポリチオウレタンに使用される硫黄含有率を上げることにより屈折率を向上させる事に成功した。また、更に屈折率の高いポリウレタンレンズとしては、例えば、特許文献2では、トリチオール化合物1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパンとポリイソシアナート化合物との重合体からなるポリウレタン系レンズが提案された。
【0005】
その後、 ポリチオウレタンの更なる高屈折率化が求められ、更に硫黄含有率を上げる事が必要となった。そこで本発明者らは高硫黄含有率のポリチオールの容易な製造法を提案した(特許文献3)。その中でチオエステル化合物が有用な中間体として取り上げられているが、チオエステル化合物の製造法に関しては必ずしも工業的に適用されるものでは無かった。チオエステル化合物の製造法としては、例えばジブロモメタンとチオ酢酸ソーダを反応させ、チオエステル化合物を得る方法(特許文献3)があるが、更なる選択率、反応時間の短縮が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−46213号
【特許文献2】
特開平2−270859号公報
【特許文献3】
特開2001−342172号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで高屈折率化に不可欠な高硫黄含有率のポリチオールの有用な中間体であるチオエステル化合物を効率的に低コストで工業的に製造する方法を開発する必要があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述の課題を解決するために、鋭意検討した結果、チオカルボン酸化合物を有機塩基の存在下にハロゲン化合物と反応させる事によりチオエステル化合物を高収率且つ簡便に得る工業的製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は以下の構成からなる。
【0010】
〔1〕塩化メチレンと有機塩基とを混合後、チオ酢酸を滴下して、ビスアセチルチオメタンを製造するビスアセチルチオメタンの製造方法。
【0011】
〔2〕有機塩基としてトリエチルアミンを使用する事を特徴とする〔1〕記載の製造方法。
【0012】
〔3〕トリエチルアミンの使用量をチオ酢酸に対して1.0当量以上2.0当量以下使用する事を特徴とする〔2〕記載の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明では下記一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物を塩基存在下で下記一般式(II)で表されるハロゲン化合物と反応させる事により一般式(III)で表されるチオエステル化合物を得る事を特徴としている。
【0020】
【化7】
(式中、 R1は脂肪族、脂環族、複素環、芳香族有機残基または硫黄原子を有する脂肪族有機残基を示す。)
【0021】
【化8】
(式中、X1、X2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表し、m、nは0または1以上の整数を示し且つm+nは1以上の整数である。 R2は1価以上の有機残基をす。)
【0022】
【化9】
(式中、m、nは0または1以上の整数を示し且つm+nは1以上の整数である。R1は脂肪族、脂環族、複素環、芳香族有機残基、もしくは鎖中に硫黄原子を有する脂肪族有機残基を示す。)
【0023】
一般式(I)中R1にあたる有機残基としては、たとえばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、等の直鎖状脂肪族から誘導される有機残基、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘキセン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナン、2,3−ジメチルノルボルナン、2,5−ジメチルノルボルナン、2,6−ジメチルノルボルナン等の環状脂肪族から誘導される1価の有機残基、
【0024】
シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘキセン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナン、2,3−ジメチルノルボルナン、2,5−ジメチルノルボルナン、2,6−ジメチルノルボルナン等の環状脂肪族から誘導される1価の有機残基、
【0025】
チオラン、2,5−ジメチルチオラン、3,4−ジメチルチオラン、2,3−ジメチルチオラン、2,5−ジエチルチオラン、3,4−ジエチルチオラン、2,3−ジエチルチオラン、1,3−ジチオレン、2,4−ジメチル1,3−ジチオレン、4,5−ジメチル1,3−ジチオレン、2,4−ジエチル1,3−ジチオレン、4,5−ジエチル1,3−ジチオレン、1,3−ジチオラン、2,4−ジメチル1,3−ジチオラン、4,5−ジメチル1,3−ジチオラン、2,4−ジエチル1,3−ジチオラン、4,5−ジエチル1,3−ジチオラン、チオフェン、2,5−ジメチルチオフェン、1,4−ジチアン、2,6−ジメチル1,4−ジチアン、2,3−ジメチル1,4−ジチアン、2,5−ジエチル1,4−ジチアン、2,6−ジエチル1,4−ジチアン、2,3−ジエチル1,4−ジチアン、1,3,5−トリチアン、2,4−ジメチル−1,3,5−トリチアン、2,4−ジエチル−1,3,5−トリチアン、チアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,3−ジチエタン、2,4−ジメチル−1,3−ジチエタン、2,4−ジエチル−1,3−ジチエタン、等の複素環から誘導される1価の有機残基、
【0026】
ベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、ナフタレン、ビフェニール、アントラセン、ペリレン、スチレン、エチルベンゼン、等の芳香族から誘導される1価の有機残基、
【0027】
ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1、2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、等の硫黄を有する化合物から誘導される一般に入手可能な1価の有機残基等があるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
本発明に使用される一般式(II)のX1、X2はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子である。R2としては一価以上の有機残基であり、たとえばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、等の直鎖状脂肪族から誘導される有機残基、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘキセン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナン、2,3−ジメチルノルボルナン、2,5−ジメチルノルボルナン、2,6−ジメチルノルボルナン等の環状脂肪族から誘導されるm+n価の有機残基、
【0029】
チオラン、2,5−ジメチルチオラン、3,4−ジメチルチオラン、2,3−ジメチルチオラン、2,5−ジエチルチオラン、3,4−ジエチルチオラン、2,3−ジエチルチオラン、1,3−ジチオレン、2,4−ジメチル1,3−ジチオレン、4,5−ジメチル1,3−ジチオレン、2,4−ジエチル1,3−ジチオレン、4,5−ジエチル1,3−ジチオレン、1,3−ジチオラン、2,4−ジメチル1,3−ジチオラン、4,5−ジメチル1,3−ジチオラン、2,4−ジエチル1,3−ジチオラン、4,5−ジエチル1,3−ジチオラン、チオフェン、2,5−ジメチルチオフェン、1,4−ジチアン、2,6−ジメチル1,4−ジチアン、2,3−ジメチル1,4−ジチアン、2,5−ジエチル1,4−ジチアン、2,6−ジエチル1,4−ジチアン、2,3−ジエチル1,4−ジチアン、1,3,5−トリチアン、2,4−ジメチル−1,3,5−トリチアン、2,4−ジエチル−1,3,5−トリチアン、チアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,3−ジチエタン、2,4−ジメチル−1,3−ジチエタン、2,4−ジエチル−1,3−ジチエタン、等の複素環から誘導されるm+n価の有機残基、
【0030】
ベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、ナフタレン、ビフェニール、アントラセン、ペリレン、スチレン、エチルベンゼン、等の芳香族から誘導されるm+n価の有機残基、
【0031】
ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1、2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、等の硫黄原子を有する脂肪族から誘導されるm+n価の有機残基等が挙がられるが、これらは一般に入手可能な試薬である。
【0032】
本発明における反応は無溶媒、即ち一般式(II)で表されるハロゲン化合物を反応基質兼溶媒として使用する事がこのましい。溶媒を使用する場合は反応を阻害しない溶媒であれば特に限定しないが、水、またはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、メトキシエタノール等アルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が好ましく用いられる。この内2種以上を混合して使用しても何ら差し支えない。
【0033】
本発明では、上記一般式(II)で表される有機ハロゲン化合物を有機塩基存在下、上記一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物と反応させるが、その反応方法としては、一般式(II)で表されるハロゲン化合物を有機塩基存在下に一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物を滴下する方法と、一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物に有機塩基存在下に一般式(II)で表されるハロゲン化合物滴下する方法があり、いずれの方法も可能であるが、一般式(II)で表されるハロゲン化合物を有機塩基存在下に一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物を滴下する方法が特に好ましい。
【0034】
本発明では、上記一般式(II)で表される有機ハロゲン化合物を有機塩基存在下、上記一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物と反応させるがその有機塩基の量はチオカルボン酸化合物に対して1.0〜1.2当量が好ましく、1.02〜1.15当量で反応を行う事が更に好ましい。また一般式(II)で表されるハロゲン化合物の量は一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物に対して1.0〜10.0当量で反応を行う事が好ましく、4.0〜8.0当量で行うの事が更に好ましい。
【0035】
本発明では、有機塩基存在下一般式(II)で表されるハロゲン化合物に上記一般式(I)で表されるチオカルボン酸化合物を反応させるが、その滴下温度は5〜80℃の範囲で滴下を行うのが好ましく、10〜20℃の範囲で行うのが更に好ましい。更に熟成は30〜80℃の範囲で行うのが好ましく、40〜50℃の範囲が更に好ましい。熟成時間はチオカルボン酸化合物の消費時間で決めているが、その範囲は滴下終了直後から100時間の範囲であり、3〜10時間で終了させるのが更に好ましい。
【0036】
本発明では後処理方法としては反応マスを酸洗、水洗を行った後、濃縮、トッピングを行うだけで高純度のチオエステル化合物を得たが、もちろんこれら以外の後処理も可能であり、蒸留やカラム精製など一般的な方法を取る事が可能である。
【0037】
【実施例】
以下本発明を具体的に実施例を用いて示す。
実施例1 チオ酢酸滴下法
攪拌機を備えたガラス製反応容器にトリエチルアミン334.3g(3.3mol)と塩化メチレン768.2g(9.0mol)を室温約25℃にて装入した後、攪拌混合し、その還流温度(約45℃)まで30分かけて昇温した。この反応混合物にチオ酢酸228.8g(3.0mol)を還流下45℃から48℃で5時間かけて滴下装入した。更に反応混合物を還流温度(48℃)で3時間熟成した後、3.16重量%塩酸水344.7gを加えて約40℃で30分間攪拌して酸洗浄を行い、30分静置した後分液操作にて有機層と水層を分離した。その有機層を反応器に戻しイオン交換水314.4gを加え、40℃で30分間攪拌して水洗を行った後、30分静置分液を行い、有機層と水層を分離した。下層の有機層を60℃/0.6kPaにて減圧濃縮を行った後80℃/0.6kPaにてトッピングを行い、99.9重量%のビスアセチルチオメタン236.2gを得た。収率はチオ酢酸2molに対して95.6mol%であった。
【0038】
比較例1 有機塩基造塩法
攪拌機を備えたガラス製反応容器にチオ酢酸228.8g(3.0mol)とシクロヘキサンを室温約25℃にて装入した後、攪拌混合し、10℃まで冷却した。そこへトリエチルアミン334.3g(3.3mol)を冷却しながら5〜10℃で2.5時間かけて滴下して造塩を行った。その後温度を20℃まで昇温しジクロロメタン1019.2g(12.0mol)を2.5時間かけて20〜25℃で滴下した。更に30℃まで昇温を行ない、30〜35℃で10時間熟成した。イオン交換水380gを加え、約25℃で30分間攪拌して水洗を行った後、30分静置分液を行い、有機層と水層を分離した。下層の有機層を60℃/0.6kPaにて減圧濃縮を行った後80℃/0.6kPaにてトッピングを行い、92.7重量%のビスアセチルチオメタン210.8gを得た。収率はチオ酢酸2molに対して79.3mol%であった。
【0039】
比較例2 ジブロモメタンとチオ酢酸ソーダによる合成法
攪拌機を備えた反応容器にチオ酢酸228.8g(3.0mol)とメタノール100ml(92.4g)を25℃にて装入、攪拌混合し20℃に冷却した後ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液を636.7(3.3mol)を15から25℃の範囲で約3時間かけて滴下した。滴下終了後造塩マスを20〜30℃で約1時間造塩して、これを造塩マスとする。これとは別にジブロモメタン521.5g(3.0mol)を室温でメタノール150ml(138.7g)に溶解したマスに、先程の造塩マスを3時間かけて60〜65℃で滴下する。その後昇温を行い、反応マスを60〜65℃で4時間熟成を行った後、反応混合物を25℃まで冷却した後濾過を行い、濾塊をメタノール100gでリンスし、濾塊(NaBr)170.3gを除去し、濾液1135.4gを得た。濾液を濃縮・脱溶媒を行った後、濃縮マス360.2gを得た。これを更に純水300mlにて水洗を行った後、上層の有機層を減圧濃縮して純度90.4重量%のビスアセチルチオメタン189.1gを得た。その時の収率はチオ酢酸2当量に対して69.4mol%であった。
【0040】
実施例1と比較すると収率、純度は共にややに劣っている上に、工業的にはナトリウムメトキシドの使用が難しく、操作も煩雑であった。
【0041】
比較例3 無機塩基造塩法
攪拌機を備えた反応容器にチオ酢酸228.8g(3.0mol)とメタノール600mlを25℃にて装入した後、攪拌混合し5〜10℃に冷却した後水酸化カリウム217.7g(3.3mol)を5〜10℃の範囲で約4時間かけて滴下し造塩を行った。その造塩マスを5〜10℃の範囲で30分間熟成した後40℃まで昇温を行い、塩化メチレン768.2g(9.0mol)を35〜45℃の範囲で約2時間かけて滴下後40℃で40時間熟成を行った。その反応混合物を25℃まで冷却後濾過し水酸化カリウム414.1gを除去した。濾液を更に濃縮した後、純水500mlにて水洗を行った上層の有機層を減圧濃縮してビスアセチルチオメタンを純度80.7重量%、179.2gを得た。収率はチオ酢酸2当量に対して58.7mol%であった。
【0042】
実施例1と比較すると収率、純度共に劣っていた上に反応時間も長かった。
【0043】
【発明の効果】
本発明によりチオエステル化合物を簡便かつ高収率で得る工業的製造が可能となった。
Claims (3)
- 塩化メチレンと有機塩基とを混合後、チオ酢酸を滴下して、ビスアセチルチオメタンを製造するビスアセチルチオメタンの製造方法。
- 有機塩基としてトリエチルアミンを使用する事を特徴とする請求項1記載の製造方法。
- トリエチルアミンの使用量をチオ酢酸に対して1.0当量以上2.0当量以下使用する事を特徴とする請求項2記載の製造方法。
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