JP4210149B2 - タイヤのシーリング・ポンプアップ装置及びポンプアップ装置 - Google Patents

タイヤのシーリング・ポンプアップ装置及びポンプアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンクした空気入りタイヤをシールするためのシーリング剤を空気入りタイヤ内へ注入した後、空気入りタイヤ内に加圧空気を供給して空気入りタイヤの内圧を昇圧するタイヤのシーリング・ポンプアップ装置及び、空気入りタイヤ内に加圧空気を供給して空気入りタイヤの内圧を昇圧するタイヤのポンプアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際に、タイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の基準圧まで内圧を加圧(ポンプアップ)するタイヤのシーリング・ポンプアップ装置(以下、単に「ポンプアップ装置」という。)が普及している。この種のポンプアップ装置としては、例えば、シーリング剤の収納容器である樹脂製の液剤ボトルと、加圧空気の供給源であるエアコンプレッサとを備えたものがある。液剤ボトルは1回のパンク修理に必要な量のシーリング剤を収容している。液ボトルには注液ホースが接続され、この注液ホースの先端部にはタイヤ側のタイヤバルブと接続可能とされたアダプタが取り付けられている。またエアコンプレッサには、高圧ガス用の耐圧ホースが接続されており、この耐圧ホースの先端部にもタイヤバルブと接続可能とされたアダプタが取り付けられている。
【0003】
上記のようなポンプアップ装置を用いてパンクしたタイヤを修理する作業手順を説明する。
【0004】
パンク発生時には、先ず、作業者は、タイヤにおけるタイヤバルブに注液ホースのアダプタをねじ止めする。この状態で、作業者は、液ボトルを握り潰してシーリング剤を液ボトル内から搾り出し、注液ホースを通してシーリング剤をタイヤ内へ注入する。液ボトル内からタイヤ内への所定量のシーリング剤の注入が完了すると、注液ホースをタイヤバルブから取り外す。
【0005】
次いで、作業者は、タイヤバルブに耐圧ホースのアダプタをねじ止めし、エアコンプレッサを作動させて加圧空気をタイヤ内へ充填し、タイヤを所定の内圧で膨張させる。これが終わると、耐圧ホースをタイヤバルブから取り外し、エアコンプレッサを止める。この直後に、シーリング剤が注入されたタイヤにより一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にシーリング剤を均一に拡散し、シーリング剤によりパンク穴をシールした後、タイヤバルブに耐圧ホースを接続しエアコンプレッサによりタイヤを規定の内圧まで再度、ポンプアップする。
【0006】
しかし、上記のようなポンプアップ装置では、注液ホースをタイヤバルブに接続した後、この注液ホースを通して液ボトルから所定量のシーリング剤をタイヤ内へ注入した後、この注液ホースをタイヤバルブから取り外し、タイヤバルブに耐圧ホースに接続し、エアコンプレッサにより加圧空気をタイヤ内へ充填しなければならない。このため、この種のポンプアップ装置では、タイヤバルブに接続される注液ホース及び耐圧ホースの交換作業が煩瑣であるという不具合がある。
【0007】
一方、特許文献1には、上記のようなホース交換作業を不要にできるポンプアップ装置が示されている。特許文献1に示されたポンプアップ装置20は、図3に示されるように、シーリング剤6を収容した耐圧容器4と、加圧空気の供給源であるエアコンプレッサ1とを備えている。エアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。またガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧容器4に収納されたシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとされている。耐圧容器4は、シーリング剤6を吐出するための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端部が接続されるとともに、このホース8の他端部には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
【0008】
上記のようなポンプアップ装置20では、タイヤにパンクが発生すると、アダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされた後、耐圧容器4のガス導入部3が栓バルブ5により開放される。この状態で、エアコンプレッサ1を作動し、ガス導入部3を通してエアコンプレッサ1から耐圧容器4内に加圧空気を導入する。これにより、耐圧容器4内におけるシーリング剤6上の空間部分の内圧が上昇し、この空間部分の静圧により出口バルブ7からシーリング剤6が押し出され、シーリング剤6がタイヤバルブ10を通してタイヤ内に注入される。この後、耐圧容器4内のシーリング剤6の液面レベルが出口バルブ7の開口まで下降すると、耐圧容器4内の加圧空気が出口バルブ7を通してタイヤの内部に供給され、タイヤを所定の内圧で膨張させる。
【0009】
【特許文献1】
特許第3210863号公報(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に示されているポンプアップ装置20では、耐圧容器4内からタイヤ内へシーリング剤を注入完了後、タイヤ内へ加圧空気を供給する際に、耐圧容器4の内圧がタイヤ内の内圧と略等しいものになる。このことから、耐圧容器4としては、タイヤの基準内圧よりも十分に高い圧力に耐え得る高い強度を有し、しかも高圧下でも高い気密性を保てるものを用いる必要がある。このため、耐圧容器4は、一般に金属製のものが用いられるので、その製造コストが比較的高いものになり、また重量も比較的重いものになってしまう。このことは、ポンプアップ装置の低コスト化を図る上で障害の一つになっており、またシーリング剤を収容した耐圧容器4が重いことはパンク修理時の作業性を悪化させる要因となる。
【0011】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、パンクした空気入りタイヤに対する修理作業を簡単に行え、かつシーリング剤を収容する液剤容器として高い耐圧性が要求されない低コストで軽量なものを用いることができるタイヤのシーリング・ポンプアップ装置を提供し、また空気入りタイヤへの加圧空気の充填効率を向上できるタイヤのポンプアップ装置を提供することある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置は、パンクした空気入りタイヤ内に液状のシーリング剤を注入した後、空気入りタイヤ内へ加圧空気を供給して空気入りタイヤの内圧を昇圧するタイヤのシーリング・ポンプアップ装置であって、シーリング剤を収容すると共に、加圧空気を受け入れるためのエア受入口及びシーリング剤を吐出するための液剤吐出口がそれぞれ設けられた液剤容器と、空気入りタイヤのタイヤバルブに接続されて空気入りタイヤの内部へ連通するジョイント部材と、エア供給口が設けられると共に、該エア供給口を通して加圧空気を外部へ供給するエア供給手段と、前記ジョイント部材を通して前記エア供給口を空気入りタイヤの内部へ連通させる第1のエア配管と、前記エア供給口を前記エア受入口へ連通させる第2のエア配管と、前記ジョイント部材を通して前記液剤吐出口を空気入りタイヤの内部へ連通させる注液配管と、前記第1のエア配管を閉鎖すると共に前記第2のエア配管を開放する状態及び、前記第1のエア配管を開放すると共に前記第2のエア配管を閉止する状態の何れかの状態に切換可能とされたエア切換弁と、前記注液配管を開放すると共に前記第1のエア配管を閉止する状態及び、前記注液配管を閉止すると共に前記第1のエア配管を開放する状態の何れかの状態に切換可能とされた気液切換弁と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置によれば、先ず、エア切換弁により第1のエア配管を閉鎖すると共に第2のエア配管を開放し、これに連動し、気液切換弁により注液配管を開放すると共に第1のエア配管を閉止することにより、エア供給手段からの加圧空気が第2のエア配管を通して液剤容器内へ供給されて液剤容器の内圧が昇圧すると共に、液剤容器内のシーリング剤が自重及び昇圧された空気の静圧の作用によって液剤容器内から注液配管内及びジョイント部材内へ押し出され、この注液配管及びジョイント部材を通って空気入りタイヤ内へ注入されるので、液剤容器内のシーリング剤を自重の作用のみで空気入りタイヤ内へ注入する場合よりも短時間で所定量のシーリング剤を空気入りタイヤ内へ注入できる。
【0014】
また、本発明に係るシーリング・ポンプアップ装置では、上記のようにして液剤容器内から所定量のシーリング剤が空気入りタイヤ内へ注入された後、エア切換弁により第1のエア配管を開放すると共に第2のエア配管を閉止し、これに連動し、気液切換弁により注液配管を閉止すると共に第1のエア配管を開放することにより、エア供給手段からの加圧空気が第1のエア配管及びジョイント部材を通って空気入りタイヤ内へ供給されるので、所定量のシーリング剤が注入された空気入りタイヤに加圧空気を供給し、この加圧空気により空気入りタイヤを膨張できる。
【0015】
従って、本発明に係るシーリング・ポンプアップ装置によれば、空気入りタイヤの内部へシーリング剤を注入した後、加圧空気を空気入りタイヤの内部へ供給するため、空気入りタイヤに対してホース等を繋ぎかえる必要もなくなるので、シーリング剤の注入後に空気入りタイヤに対してホース等を繋ぎかえる作業が必要となるシーリング・ポンプアップ装置と比較し、パンクした空気入りタイヤを修理する作業を簡単に行える。また空気入りタイヤ内に加圧空気を供給する際には、加圧空気が液剤容器に連通しない第1のエア配管を通って空気入りタイヤ内へ供給され、液剤容器には空気入りタイヤの基準圧と略等しくなる高い空気圧(背圧)が作用しないので、耐圧容器を液剤容器として用いるシーリング・ポンプアップ装置と比較して、強度が低く特別に高い気密性も必要性がない容器を液剤容器として用いることができ、液剤容器の製造コストを効果的に低減できる。
【0016】
また、本発明に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置において、第1のエア配管におけるエア供給手段と気液切換弁との間に、この第1のエア配管内を流通する加圧空気を加熱する加熱手段を設け、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入完了後に、空気入りタイヤ内へ供給する加圧空気を雰囲気温度よりも昇温して供給するようにすれば、空気入りタイヤ内へ注入されたシーリング剤の硬化時間を短縮できるので、空気入りタイヤ内へシーリング剤を注入してからパンク穴を閉塞できるまでの時間(シーリング時間)を短縮できる。
【0017】
また、本発明に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置におけるエア供給手段としては、例えば、モータ等のトルク発生装置により駆動されるレシプロ形エアコンプレッサやシングルスクリュー形エアコンプレッサを用いることができるが、トルク発生装置の出力が同一ならば、レシプロ形のものよりもシングルスクリュー形エアコンプレッサの方が高効率で加圧空気を供給できるので、シングルスクリュー形エアコンプレッサをエア供給手段として用いれば、空気入りタイヤへのシーリング剤の注入時間及びポンプアップ時間をそれぞれ短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置について説明する。
【0020】
(シーリング・ポンプアップ装置の構成)
図1には、本発明の第1の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置(以下、単に「ポンプアップ装置」という。)が示されている。ポンプアップ装置30は、自動車等の車両に装着された空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際、そのタイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の基準圧まで内圧を再加圧(ポンプアップ)するものである。
【0021】
図1に示されるように、ポンプアップ装置30は、その外殻部として箱状のケーシング32を備えており、ケーシング32内には、加圧空気の供給源としてエアコンプレッサ34が配置されている。またケーシング32内には、内部にシーリング剤36を収容する液剤容器40が配置されるている。この液剤容器40内部には、ポンプアップ装置30により修理すべきタイヤの種類毎に規定された量(例えば、200cc)以上のシーリング剤が収容されている。
【0022】
ここで、液剤容器40はポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂により成形されている。液剤容器40としては、一般的な空気入りタイヤの内圧として規定されている圧力(基準圧)よりもかなり低い耐圧性を有するものを用いることができ、しかも特別な気密構造を有するものを用いる必要もない。また液剤容器40には、その高さ方向(矢印H方向)に沿った上端側の隔壁部分である頂板部にエア受入口39が設けられると共に、下端側の隔壁部分である底板部に液剤吐出口38が設けられている。
【0023】
図1に示されるように、エアコンプレッサ34には、エア吸入部41及びエア供給部43が設けられており、これらのエア吸入部41及びエア供給部43には、エア吸入口42及びエア供給口44がそれぞれ開口している。エアコンプレッサ34は、その作動時にエア吸入口42を通して外部から空気を吸入し、この吸入空気を所定の圧縮比で加圧してエア供給口44を通して外部へ吐出する。エアコンプレッサ34は、大気圧の空気を0.5MPa〜1.0MPa程度まで圧縮できる圧縮能力を有している。エア供給口44には、耐圧ホース、パイプ等からなる共用配管46の一端部が接続されており、この共用配管46の他端部にはエア切換弁48が接続されている。エア切換弁48としては、1個の吸入ポート49及び2個の排出ポート50,51を有する三方(3ポート)電磁弁が用いられている。
【0024】
ここで、エア切換弁48の吸入ポート49に共用配管46が接続され、一方の排出ポート50には、耐圧ホース、金属パイプ等の十分な耐圧性を有する配管材からなる第1エア配管54の一端部が接続され、また他方の排出ポート51には、流体用ホース等からなる第2エア配管56の一端部が接続されている。共用配管46及び第1エア配管54としては、タイヤ120の基準圧に所定の安全係数(通常、2.0〜5.0)を乗じた圧力に耐え得るものを用いる必要がある。またタイヤ120の基準圧としては、車両の種類等に応じて広く範囲で変化するが、乗用車では通常0.20MPa〜0.30MPaの範囲内で適宜設定される。
【0025】
第2エア配管56の他端部は液剤容器40のエア受入口39に接続されている。これにより、エア切換弁48の排出ポート51は、第2エア配管56を通して液剤容器40のエア受入口39に連通する。また液剤容器40の液剤吐出口38には、低圧流体用ホース等からから注液配管58の一端部が接続されている。
【0026】
図1に示されるように、ポンプアップ装置30には、エア切換弁48と同様に、2個の吸入ポート61,62及び1個の排出ポート63を有する気液切換弁60が配置されており、この気液切換弁60における2個の吸入ポート61,62には、注液配管58の他端部及び第1エア配管54の他端部がそれぞれ接続されている。また気液切換弁60の排出ポート63にはジョイントホース66の一端部が接続されている。ジョイントホース66の他端部には、タイヤ120のタイヤバルブ122にねじ止め可能とされたアダプタ68が配置されている。ジョイントホース66としては、共用配管46及び第1エア配管54と略等しい耐圧性を有するものが用いられる。具体的には、ジョイントホース66としては、ナイロン等の強化により強化された耐圧ホースを用いることが好ましい。
【0027】
第1エア配管54には、エア切換弁48と気液切換弁60との間に加圧空気に対する加熱手段である加熱器70が配置されている。図1に示されるように、加熱器70は、その外殻部として十分な耐圧性及び耐熱性を有する加熱ポット72を有しており、加熱ポット72の内部には、U字状に湾曲した加圧空気の流通路74が形成されると共に、流通路74の内壁に沿って延在する発熱抵抗体76が配置されている。ここで、発熱抵抗体76としては、例えば、電圧印加時にジュール熱を発生するハロゲンヒータ、遠赤外線を発生するセラミックヒータ等を用いることができる。また発熱抵抗体76には、流通路74内を通過する加圧気体との接触面積を増加するために、流通路74内へ面して板状、突起状等に形成されたフィンを形成しておくことが好ましい。
【0028】
ポンプアップ装置30には、ケーシング32の外側に起動/停止ボタン82及び気液切換ボタン82を備えた操作パネル78が設けられている。また操作パネル78は駆動・制御回路84を内蔵すると共に電源ケーブル(図示省略)を備えており、この電源ケーブルを、例えば、車両に設置されたシガレットライターのソケットに差込むことにより、車両から駆動・制御回路84に電源が供給される。駆動・制御回路84は、起動/停止ボタン82及び気液切換ボタン82に対する操作に応じて、エアコンプレッサ34、切換弁48,60及び発熱抵抗体76をそれぞれ制御する。
【0029】
本実施形態に係るポンプアップ装置30では、エアコンプレッサ34としてシングルスクリュー形のものが用いられている。シングルスクリュー形のエアコンプレッサ34は、図2に示されるように、外周面に螺旋状のスクリュー溝102が形成されたスクリュ86及び。このスクリュ86を収納するケーシング88を備えている。スクリュ86の両端面にはそれぞれ軸心Sに沿って突出する軸部90,91が設けられており、これら一対の軸部90,91は、それぞれケーシング88に固定された軸受92により軸支されている。これにより、スクリュ86はケーシング88内で回転可能に支持される。また一方の軸部90はケーシング88内から突出している。
【0030】
図2に示されるように、ケーシング88には、スクリュ86を収納する圧縮室94に隣接して一対のロータ収納室96が一体的に設けられており、一対のロータ収納室96内にはそれぞれゲートロータ98が収納されている。ゲートロータ98の軸心は、スクリュ86の軸心Sに対して直交する方向に延在しており、このゲートロータ98には、その外周部にスクリュ86のスクリュー溝102内に挿入されるブレード部100が形成されている。ブレード部100は、スクリュー溝102の延在する螺旋方向に沿ってスクリュー溝102内を相対的に摺動可能とされている。また、エアコンプレッサ34は駆動源として駆動モータ104を備えており、この駆動モータ104の出力軸はカップリング106を介してスクリュ86の軸部90に連結されている。
【0031】
ケーシング88における圧縮室94には、それぞれ外部に連通する一対の吸気ゲート108が設けられている。一対の給気ゲート108には、それぞれエア吸入管110の一端部が接続されており、これらのエア吸入管110の他端部は、それぞれエア吸入部41(図1参照)に接続され、このエア吸入部41内でエア吸入口42に連通している。
【0032】
またケーシング88における一対のロータ収納室96には、それぞれ外部に連通する排気ゲート112が設けられている。一対の排気ゲート112には、それぞれエア供給管114の一端部が接続されており、これらのエア供給管114の他端部は、それぞれエア供給部43(図1参照)に接続され、このエア供給部43内でエア供給口44に連通している。
【0033】
上記のように構成されたエアコンプレッサ34では、駆動モータ104からのトルクによりスクリュ86は回転することにより、一対の吸気ゲート108を通してスクリュ86のスクリュー溝102と圧縮室94の内壁との間の空間内に外気が吸入されると共に、このスクリュー溝102と圧縮室94の内壁との間に吸入された空気の移動がゲートロータ98のブレード部100に遮られる。これにより、スクリュー溝102内の空気は所定の圧縮比まで圧縮されてロータ収納室96内へ送り込まれ、排気ゲート112を通して加圧空気として外部へ排気される。
【0034】
ここで、スクリュ86は、例えば、鉄、アルミ合金等の金属材料や、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリルニトリル−スチレン−ブタジエン)、ナイロン等の樹脂を素材として成形されている。このとき、前記のような樹脂を素材としてスクリュ86を成形する場合には、ガラス繊維を混合してスクリュ86の強度をアップするようにしても良い。本実施形態に係るポンプアップ装置30では、その圧縮能力を考慮した場合、スクリュ86を必ずしも高強度の金属材料で成形する必要がなく、軽量化の観点からは、ABS及びガラス繊維により強化されたナイロンがスクリュ86の素材として特に好ましい。
【0035】
またエアコンプレッサ34では、スクリュ86におけるスクリュー溝102間で螺旋状に延在する凸状部103と圧縮室94の内面との間のシール性が高く、かつ凸状部103と圧縮室94の内面との摩擦抵抗が小さい程、効率的に空気を圧縮できる。このことから、凸状部103及び圧縮室94内面の一方又は双方に、フッ素系、シリコン系等のコーティング剤によりシール層を形成し、凸状部103と圧縮室94内面との間のシール性及び摺動性を向上させるようにしても良い。
【0036】
またエアコンプレッサ34の加圧空気の供給能力は、スクリュ86の各部のサイズ及び回転速度が決まると、スクリュ86の1回転に対してスクリュー溝102が何周形成されているか(螺旋数)により概ね決定される。エアコンプレッサ34では、スクリュ86の螺旋数を0.1〜5.0周/回転の範囲で適宜設定できる。すなわち、エアコンプレッサ34では、通常、螺旋数が0.1周/回転よりも小さいと、空気圧縮に必要なトルクが過大になって駆動モータ104の出力とのバランスを取り難くなり、また螺旋数が5.0周/回転よりも大きいと、圧縮性能が極端に低下し一般的なスクリュー回転数では十分な加圧空気を得られなくなる。
【0037】
次に、上記のようなポンプアップ装置30に用いられるシーリング剤36について説明する。シーリング剤36は、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)ラテックス及びSBRラテックスとNBRラテックスとの混合物のゴムラテックス等のゴムラテックスを含むとともに、その水性分散剤又は水性乳剤の状態で加えられる樹脂系接着剤を有する。
【0038】
更に、シーリング剤36には、パンク穴に対するシール性を高めるために、ポリエステル、ポリプロピレン、ガラス等からなる繊維材料又はウィスカーや、炭酸カルシウム、カーボンブラック等からなる充填剤(フィラー)を混合しても良く、またシール性能を安定化するためにケイ酸塩やポリスチレン粒子を混合してもよい。
【0039】
またシーリング剤36には、上記成分以外に、グリコール、エチレン−グリコール、プロピレングリコール等の凍結防止剤、消泡剤、pH調整剤、乳化剤が一般に添加される。
【0040】
(シーリング・ポンプアップ装置の作用)
次に、本実施形態に係るポンプアップ装置30を用いてパンクしたタイヤ120を修理する作業手順を説明する。
【0041】
タイヤ120にパンクが発生した際には、先ず、作業者は、タイヤ120におけるタイヤバルブ122にアダプタ68をねじ止めし、ジョイントホース66をパンクしたタイヤ120へ接続する。このとき、エアコンプレッサ34は停止しており、エア切換弁48は吸入ポート49が排出ポート51に連通したポジション(加圧ポジション)になっている。一方、気液切換弁60は、排出ポート63が吸入ポート61に連通したポジションとなって注液配管58を閉止し、注液配管58を通して液剤容器40内のシーリング剤36が自重によりタイヤ120側へ流出することを阻止している。このとき、気液切換弁60は第1エア配管54を開放しているが、エア切換弁48により閉止されているので、第1エア配管54内には、エアコンプレッサ34により供給される加圧空気は流通しない
次いで、作業者は、電源ケーブルを車両のシガレットライターのソケット等へ差し込んだの後、操作パネル78の起動/停止ボタン82を押下する。これに連動し、駆動・制御回路84は、エアコンプレッサ34を作動させて、共用配管46及び第2エア配管56を通して液剤容器40内へ加圧空気を送り込む。また駆動・制御回路84は、起動/停止ボタン82の押下に連動し、加熱器70における発熱抵抗体76に駆動電圧を印加し、加圧空気が加熱ポット72内を流通する前から、発熱抵抗体76を予備加熱しておく。
【0042】
駆動・制御回路84は、エアコンプレッサ34の作動から所定時間が経過すると、気液切換弁60における排出ポート63の連通先を排出ポート62から排出ポート61に切り換える。これにより、液剤容器40の内部が注液配管58及びジョイントホース66を通してタイヤ120の内部に連通し、液剤容器40内からシーリング剤36が自重及び加圧空気の静圧により押し出され、このシーリング剤36が注液配管58及びジョイントホース66を通ってタイヤ120内へ注入される。このとき、シーリング剤36は、加圧空気の静圧を受けて液剤容器40内から押し出されるので、自重のみでシーリング剤36を液剤容器40から吐出する場合と比較して短時間で規定量のシーリング剤36をタイヤ120内へ注入できる。
【0043】
このとき、液剤容器40の気層部分の静圧は、シーリング剤36の粘度に応じて設定され、タイヤ120の基準圧よりもかなり低いものあっても、シーリング剤36を液剤容器40内からタイヤ120内へ注入する時間を効果的に短縮できる。具体的には、液剤容器40内の空気静圧は、シーリング剤36の粘度に応じて0.05MPa〜0.15MPaの範囲で設定され、この範囲でシーリング剤36の粘度が高い程、高圧に設定される。なお、シーリング剤36の液剤容器40からタイヤ120内への注入時には、液剤容器40内の空気静圧が急激に上昇しないように、駆動・制御回路84によりエアコンプレッサ34の駆動モータ104をタイヤ120のポンプアップ時よりも低速回転するように制御することが好ましい。
【0044】
作業者は、液剤容器40内からタイヤ120内への所定量のシーリング剤36の注入が完了すると、操作パネル78の気液切換ボタン82を押下する。この所定量のシーリング剤36の注入完了は、注入開始からの時間をパラメータとして判断しても良く、また液剤容器40に透明な窓部を設けおき、この窓部を通して作業者がシーリング剤36の注入量を確認するようにして良い。
【0045】
気液切換ボタン82の押下に連動し、駆動・制御回路84は、気液切換弁60の排出ポート63の連通先を吸入ポート62から吸入ポート61に切り換え、これに同期してエア切換弁48の吸入ポート49の連通先を排出ポート51から排出ポート50に切り換える。これにより、エアコンプレッサ34から供給される加圧空気は、第1エア配管54及びジョイントホース66を通してタイヤ120内へ供給開始され、タイヤ120の内圧を上昇させてタイヤ120を膨張させる。このとき、第1エア配管54内を流通する加圧空気は、加熱器70により40℃〜100℃、好ましくは60℃〜80℃となるように加熱されてタイヤ120内へ供給される。これにより、シーリング剤36の硬化時間が周囲の環境温度に殆ど影響を受けなくなり、タイヤ120内へ注入されたシーリング剤36の硬化時間を安定化することができる。この結果、例えば、周囲の環境温度の影響を受けて、後述する予備走行が完了してもシーリング剤36が未硬化のままで、あるいは予備走行前にシーリング剤36がタイヤ120内の硬化してしまい、パンク穴の補修が失敗又は不完全になることを効果的に防止できる。
【0046】
この後、作業者は、エアコンプレッサ34に設けられた圧力ゲージ(図示省略)によりタイヤ120の内圧が規定圧になったことを確認したならば、起動/停止ボタン82を再度、押下する。これに連動し、駆動・制御回路84はエアコンプレッサ34を停止する。次いで、作業者は、アダプタ68をタイヤバルブ122から取り外してジョイントホース66をタイヤ120から切り離す。
【0047】
作業者は、タイヤ120の規定圧での膨張完了後、シーリング剤36が硬化完了前に、シーリング剤36が注入されたタイヤ120を用いて一定距離に亘って予備走行する。これにより、タイヤ120内部にシーリング剤36が均一に拡散し、シーリング剤36がパンク穴に充填されてパンク穴を閉塞する。予備走行完了後に、作業者は、再びジョイントホース66のアダプタ68をタイヤバルブ122にねじ止めし、エアコンプレッサ34を作動させてタイヤ120を規定の内圧まで加圧する。これにより、タイヤ120のパンク修理が完了し、ジョイントホース66をタイヤ120から取り外せば、このタイヤ120を用いて通常の走行が可能になる。
【0048】
以上説明した本実施形態に係るポンプアップ装置30によれば、先ず、エア切換弁48の吸入ポート49を排出ポート51に連通させると共に、気液切換弁60の排出ポート63を吸入ポート62に連通させることにより、エアコンプレッサ34からの加圧空気が第2エア配管56を通して液剤容器40内へ供給されて液剤容器40の内圧が昇圧すると共に、液剤容器40内のシーリング剤36が自重及び昇圧された空気の静圧の作用によって液剤容器40内から注液配管58及びジョイントホース66内へ押し出され、注液配管58及びジョイントホース66を通ってタイヤ120内へ注入されるので、液剤容器40内のシーリング剤36を自重の作用のみでタイヤ120内へ注入する場合よりも短時間で所定量のシーリング剤36をタイヤ120内へ注入できる。
【0049】
また、本実施形態に係るポンプアップ装置30では、上記のようにして液剤容器40内から所定量のシーリング剤36がタイヤ120内へ注入された後、エア切換弁48の吸入ポート49の連通先を排出ポート51から排出ポート50に切り換えると共に、気液切換弁60の排出ポート63の連通先を吸入ポート62から吸入ポート61に切り換えることにより、エアコンプレッサ34からの加圧空気が第1エア配管54及びジョイントホース66を通ってタイヤ120されるので、所定量のシーリング剤が注入された空気入りタイヤに加圧空気をタイヤ120内へ供給し、この加圧空気によりタイヤ120を規定圧で膨張できる。
【0050】
従って、本実施形態に係るポンプアップ装置30によれば、タイヤ120の内部へシーリング剤36を注入した後、加圧空気をタイヤ120の内部へ供給するため、タイヤ120のタイヤバルブ122に対してジョイントホース66を繋ぎかえる必要もなくなるので、シーリング剤36の注入後にタイヤ120に対してジョイントホース66を繋ぎかえる作業が必要となるシーリング・ポンプアップ装置と比較し、パンクしたタイヤ120を修理する作業を簡単に行える。またタイヤ120内に加圧空気を供給する際には、加圧空気が液剤容器40に連通しない第1エア配管54を通ってタイヤ120内へ供給され、液剤容器40にはタイヤ120の基準圧と略等しくなる高い空気圧(背圧)が作用しないので、耐圧容器を液剤容器として用いるシーリング・ポンプアップ装置と比較して、強度が低く特別に高い気密性も必要性がない容器を液剤容器40として用いることができ、液剤容器40の製造コストを効果的に低減できる。
【0051】
また、本実施形態に係るポンプアップ装置30では、エア供給手段としてシングルスクリュー形のエアコンプレッサ34を用いているが、シングルスクリュー形以外のエアコンプレッサ、例えば、シリンダ内をピストンが往復移動しつつ、吸気工程では吸気工程では吸気バルブを開放して外気をピストン内へ吸入し、圧縮排気工程ではピストン内の空気を所定の圧縮比で圧縮した後、排気バルブを開放するレシプロ形のエアコンプレッサを用いることもできる。但し、シングルスクリュー形のエアコンプレッサ34は、1工程の間に吸気バルブ及び排気バルブをそれぞれ1回ずつ開閉する必要があるレシプロ形のエアコンプレッサと比較し、吸気バルブ及び排気バルブを開閉するためのエネルギロスがなく高い効率で加圧空気を供給できるので、駆動モータ104の出力が一定ならば、パンクしたタイヤ120へのシーリング剤36の注入及びポンプアップを短時間で完了できる。
【0052】
なお、ポンプアップ装置30が1回の使用で廃棄されるものである場合には、エア供給手段として圧搾された空気、窒素等のガスが充填されたガスボンベを用い、このガスボンベから供給された加圧ガスを液剤容器40及びタイヤ120に供給するようにしても良い。
【0053】
また本実施形態のポンプアップ装置30では、エア切換弁48及び気液切換弁60がそれぞれ三方電磁弁により構成されていたが、手動式の電磁弁により構成し、作業者の手操作によりエア切換弁48及び気液切換弁60のポジションをそれぞれ所定の切り換えるようにしても良い。またエア切換弁48及び気液切換弁60としては、それぞれ3ポート電磁弁を用いたが、1個の3ポート電磁弁に代えて2個の2ポート電磁弁を配管54,56及び配管54,58にそれぞれ設置するようにしても、本実施形態の場合と等価の配管回路を構成できる。
【0054】
【実施例】
(比較試験1)
以上説明した本実施形態に係るポンプアップ装置30を用いて、各種条件下でパンクしたタイヤを修理した結果を、比較試験1として説明する。この比較試験1は、特に加熱器70の効果を確認することを目的としており、加熱器70による加熱条件及び周囲の環境温度を段階的に変化させつつ、タイヤ120(195/60R15)に対するパンク穴(直径:2.7mm)の修理を行い、タイヤ120に対するシール時間を測定した結果を下記[表1]に示す。
【0055】
このとき、エアコンプレッサ34としては、20l/minの加圧空気の供給能力を有するものを用いた。またシーリング剤36としては、40wt%の
NBRラテックス、35wt%のエチレングリコール、23wt%の水を含み、これに消泡剤、増粘剤、pH調整剤をそれぞれ適量添加したものを用いた。
【0056】
また[表1]中のシール時間は、ポンプアップ装置30によりタイヤ120内へシーリング剤36を注入した後、タイヤ120を0.196MPa(2kgf/cm2)までポンプアップし、このタイヤ120により40km/hで予備走行したときに、タイヤ120の内圧低下が実質的に生じなくなるまでの時間である。但し、予備走行中又は予備走行後にタイヤ120の内圧が0.127MPa(1.3kgf/cm2)まで低下した場合には、タイヤ120の内圧を0.196MPaまでポンプアップした。
【0057】
【表1】
Figure 0004210149
【0058】
上記[表1]から明かなように、−20℃(比較例1)、−10℃(実施例1)の加圧空気をタイヤ120内に供給した場合には、タイヤ120内でシーリング剤36の硬化反応が進行せず、シーリング剤36によりパンク穴を完全に塞ぐことができなかった。また100℃(実施例3)の加圧空気をタイヤ120内に供給した場合には、タイヤ120内でのシーリング剤36の硬化反応が極めて短時間で完了してしまい、予備走行によりシーリング剤36をタイヤ120内に均一拡散できないため、パンク穴を完全に塞ぐことができなかった。
【0059】
一方、20℃(実施例3)、10℃(実施例4)の加圧空気をタイヤ120内に供給した場合には、予備走行の開始時におけるシーリング剤36の流動性を確保しつつ、一般的に許容される時間内にタイヤ120のパンク穴を完全に塞ぐことができた。
【0060】
この比較試験1の結果から、環境温度に応じて加圧空気の温度上昇量を適宜制御することがシール性向上に有効であることが解る。従って、ポンプアップ装置30に、例えば、環境温度及び加熱器70から吐出される加圧空気の温度を測定する温度センサを設置し、これらの温度センサによる検出温度に応じて加熱器70による加熱量をフィードバック制御することで、ポンプアップ装置30の性能を更に向上できる。
【0061】
(比較試験2)
次に、本発明のポンプアップ装置におけるエアコンプレッサとして、シングルスクリュー形のものと、レシプロ形のものとをそれぞれ用いてポンプアップ時間を測定した結果を下記[表2]に示す。またシングルスクリュー形のエアコンプレッサを用いた比較例2〜4では、スクリュ86の螺旋数と加圧能力との関係を考察するため螺旋数を段階的に変化させた。[表2]中のポンプアップ時間は、ポンプアップ装置によりタイヤ120を0.25MPaまでポンプアップするのに要する時間である。
【0062】
【表2】
Figure 0004210149
【0063】
[表2]から明かなように、スクリュ86の螺旋数を0.5(実施例3)及び2.0(実施例4)としてシングルスクリュ形のエアコンプレッサのポンプアップ能力は、レシプロ形のエアコンプレッサよりも優れており、ポンプアップ装置30におけるエア供給源としてシングルスクリュ形のエアコンプレッサを用いることにより、タイヤ120を短時間で規定圧までポンプアップできることが解る。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るタイヤのシーリング・ポンプアップ装置によれば、パンクした空気入りタイヤに対する修理作業を簡単に行え、かつシーリング剤を収容する液剤容器として高い耐圧性が要求されない低コストで軽量なものを用いることができる。
【0065】
また本発明に係るタイヤのポンプアップ装置によれば、空気入りタイヤへの加圧空気の充填効率を向上できるタイヤのポンプアップ装置を提供することある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置の構成及びタイヤを示す構成図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るシーリング・ポンプアップ装置に適用可能なシングルスクリュ形のエアコンプレッサの構成を示す断面図である。
【図3】 従来のシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
30 ポンプアップ装置(シーリング・ポンプアップ装置)
34 エアコンプレッサ(エア供給手段)
36 シーリング剤
38 液剤吐出口
39 エア受入口
40 液剤容器
41 エア吸入部
42 エア吸入口
43 エア供給部
44 エア供給口
46 共用配管(第1のエア配管、第2のエア配管)
48 エア切換弁
54 第1エア配管
56 第2エア配管
58 注液配管
60 気液切換弁
66 ジョイントホース(ジョイント部材)
68 アダプタ(ジョイント部材)
70 加熱器(加熱手段)
76 発熱抵抗体

Claims (3)

  1. パンクした空気入りタイヤ内に液状のシーリング剤を注入した後、空気入りタイヤ内へ加圧空気を供給して空気入りタイヤの内圧を昇圧するタイヤのシーリング・ポンプアップ装置であって、
    シーリング剤を収容すると共に、加圧空気を受け入れるためのエア受入口及びシーリング剤を吐出するための液剤吐出口がそれぞれ設けられた液剤容器と、
    空気入りタイヤのタイヤバルブに接続されて空気入りタイヤの内部へ連通するジョイント部材と、
    エア供給口が設けられると共に、該エア供給口を通して加圧空気を外部へ供給するエア供給手段と、
    前記ジョイント部材を通して前記エア供給口を空気入りタイヤの内部へ連通させる第1のエア配管と、
    前記エア供給口を前記エア受入口へ連通させる第2のエア配管と、
    前記ジョイント部材を通して前記液剤吐出口を空気入りタイヤの内部へ連通させる注液配管と、
    前記第1のエア配管を閉鎖すると共に前記第2のエア配管を開放する状態及び、前記第1のエア配管を開放すると共に前記第2のエア配管を閉止する状態の何れかの状態に切換可能とされたエア切換弁と、
    前記注液配管を開放すると共に前記第1のエア配管を閉止する状態及び、前記注液配管を閉止すると共に前記第1のエア配管を開放する状態の何れかの状態に切換可能とされた気液切換弁と、
    を有することを特徴とするタイヤのシーリング・ポンプアップ装置。
  2. 前記第1のエア配管における前記エア供給手段と前記気液切換弁との間に、該第1のエア配管内を流通する加圧空気を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のタイヤのシーリング・ポンプアップ装置。
  3. 前記エア供給手段として、シングルスクリュー形エアコンプレッサを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤのシーリング・ポンプアップ装置。
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