JP4209784B2 - 真空乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、この発明は、食品等の生ごみ、貝殻、卵の殻、あるいは排水処理の際に発生する汚泥、もしくは油水分離等に用いることができる真空乾燥装置に関する。
レストランや旅館等で生じる生ゴミは、これを乾燥し、小片状や粉状にして家畜の飼料やペットフードあるいは肥料等に使用することが行なわれる。このような真空乾燥装置として、特許文献1には、生ゴミ等の被処理物を収容して処理する容器を、撹拌羽根を収容した下部の半円筒形の部分を、上部壁によって覆う構造を有する。そして上部壁は、半円筒部の弧状部の上部から斜めに大きく傾斜して設けた傾斜壁を有し、その傾斜壁に被処理物の投入口を設け、その投入口を蓋によって閉塞する構造を有する。
特開2001−4273号公報
前述のように、被処理物の投入口を設ける部分が、下部の半円筒形の部分の弧状部の上部から斜めに大きく傾斜させて設けた壁の部分に設けた構造では、被処理物を収容する空間が多く取れず、一度に処理する能力の向上が図れないという問題点がある。また、傾斜壁に点検口ともなる投入口が設けられているので、傾斜壁の手前側の容器内部が目視しにくいという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、比較的小形であっても被処理物を収容する容積を多くとることができ、一度に処理できる処理能力を向上させることができる真空乾燥装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、投入口から内部全体が見やすく、清掃、点検がしやすい真空乾燥装置を提供することにある。
(1)本発明の真空乾燥装置は、下部半円筒部およびその上に形成された上部角形部を有する被処理物を収容可能な容器と、
この容器の前記下部半円筒部に回転可能に収容された撹拌羽根と、
この容器内の圧力を減圧させる減圧手段と、
前記容器内の被処理物を加熱する加熱手段と、
前記容器の前記上部角形部の片側に設けられ、前記容器内の蒸気を排出する排気口と、
前記容器の上板部における前記排気口の反対側に設けられた被処理物の投入口およびその投入口を塞ぐ蓋と、
前記下部半円筒部における前記投入口側の弧状側壁の上端部と、この弧状側壁の上方に位置する前記投入口側の上部角形部の側壁の下端部との間に設けられ、前記投入口側の弧状側壁の上方の空間が拡大されるように形成された側壁傾斜面と
前記下部半円筒部の内壁に設けられた固定刃と、
前記攪拌羽根の羽根体に設けられ、前記固定刃との間で被処理物を切断する可動刃とを備え、
前記攪拌羽根は、前記下部半円筒部の前記排気口側の側壁から前記下部半円筒部の底部を経て前記下部半円筒部の前記投入口側の側壁へと回転するものであり、
前記下部半円筒部の内壁の接線方向に対し、前記羽根体をその先端側が回転中心側よりも羽根体の回転動作において先行するように傾斜させ、前記内壁の接線方向に対する前記羽根体の傾斜角度を、回転中の前記羽根体の上昇途中の過程において前記可動刃の先端が前記側壁傾斜面の下端部にある時に、前記羽根体に載る被処理物が落下する角度に設定したことを特徴とする。
(2)また、本発明の真空乾燥装置は、前記(1)において、
前記容器の上板部は、少なくとも前記排気口の反対側が下がるなだらかな傾斜面に形成し、
前記傾斜面に前記投入口と前記蓋とを設けたことを特徴とする。
)また、本発明の真空乾燥装置は、前記(1)または(2)において、
前記攪拌羽根は、両端板の回転中心より離れた位置に羽根体の両端が取付けられ、中心軸を有しない構造としたことを特徴とする。
)また、本発明の真空乾燥装置は、前記(1)から()までのいずれかにおいて、
前記容器内の真空度、温度、湿度をそれぞれ計測する真空計、温度計または湿度計の少なくとも1つを備え、前記真空計により計測される真空度、前記温度計により計測される温度、前記湿度により計測される湿度の少なくともいずれか、あるいはその2つ以上の計測値が基準値に達したときに乾燥終了信号を発生させる報知手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、下部半円筒部の上部に角形部を形成したので、攪拌羽根の上部に広い十分なスペースが確保され、被処理物を一度に処理できる量を多くして処理の能率化を図ることができる。また、上面に被処理物の投入口を設けることにより、容器内部を容易に点検でき、清掃も容易となる。
また、前記下部半円筒部における攪拌羽根の上がる側の弧状側壁の上端部と、この弧状側壁の上方に位置する前記上部角形部の側壁の下端部との間に、前記弧状側壁の上部側空間が拡大されるように形成された傾斜面を形成したので、この傾斜面の上にスペースが形成され、被処理物の収容スペースをより拡大することができ、その上この傾斜面にそって被処理物を落下させることができるので、被処理物が上部で滞ることはない。また、この拡大された空間が投入口側に設けられているので、この投入口側から容器の内部を見た場合、容器の手前側の内部の状況が点検し易くなる。
また、前記下部半円筒部の内壁に固定刃を設け、前記攪拌羽根の羽根体に、前記固定刃との間で被処理物を切断する可動刃を設けたので、被処理物を切断して細かくし、被処理物の表面積を大きくすることができるため、より迅速に乾燥を行なうことができる。また、被処理物が小さくなることにより、減容化が促進される。
また、攪拌羽根は、前記下部半円筒部の前記排気口側の側壁から前記下部半円筒部の底部を経て前記下部半円筒部の前記投入口側の側壁へと回転するものであり、前記下部半円筒部の内壁の接線方向に対し、前記羽根体をその先端側が回転中心側よりも羽根体の回転動作において先行するように傾斜させ、前記内壁の接線方向に対する前記羽根体の傾斜角度を、回転中の前記羽根体の上昇途中の過程において前記可動刃の先端が前記側壁傾斜面の下部にある時に、前記羽根体に載る被処理物が落下する角度に設定したので、攪拌羽根が最上部に至る前の途中の高さの段階で羽根体にそって下方にすべり落ちるので、被処理物を最上部またはその近傍まで上げて落下させる場合に比較し、攪拌羽根の回動力が小さくてすむ上、被処理物が練られることがなく、後の処理が円滑に行なわれる。また、可動刃から落下して滑り落ちる円筒部内面に前記固定刃が存在する構成とすれば、切断、粉砕が促進される。
また、前記容器の上部の片側に容器内の蒸気を排出する蒸気出口を有し、前記容器の上板部に被処理物の投入口とこの投入口を塞ぐ蓋とを有し、前記投入口および前記蓋は、前記蒸気出口の反対側が下がるなだらかな傾斜構造を有することにより、被処理物から発生する蒸気が上板部の傾斜面にそって蒸気出口に向けて滑らかに上昇し、蒸気の流れが円滑となる。また、上板部の下面に付着する凝縮水は傾斜面にそって流れ、水滴滴下による乾燥効率の低下を防止できる。また、投入口が傾斜しているので、投入口を広く確保することができる。
また、前記攪拌羽根は、端板の回転中心より離れた位置に羽根体の両端が取付けられ、中心軸を有しない構造とすることにより、長い被処理物等が中心に巻き付く等により留まることがなく、必ず下に落ちるので、攪拌羽根による作用、すなわち掻き取り、掻き寄せ、切断、攪拌、排出等の作用が促進される。
また、前記容器内の真空度、温度、湿度をそれぞれ計測する真空計、温度計または湿度計の少なくとも1つを備え、前記真空計により検出される真空度、前記温度計により検出される温度、前記湿度計により検出される湿度の少なくともいずれか、あるいはその2つ以上の検出値が基準値を超えたときに乾燥終了信号を発生させる報知手段を備えることにより、好適な乾燥終了状態の被処理物を得ることができる。
図1は本発明による真空乾燥装置の一実施の形態を示す構成図である。1は被処理物を収容し乾燥する容器、2は容器1から出る蒸気を冷却する冷却槽、3は容器1内の蒸気を吸引し減圧する減圧手段として設けたエゼクタ、4は吸引した蒸気を水に溶かして放流する排水槽、5は水道あるいはポンプからなる給水源である。
前記容器1は、攪拌羽根6を収容した下部半円筒部7とその上に形成された上部角形部8とからなる。下部半円筒部7の周囲には、蒸気の加熱手段である不図示のボイラからの蒸気が供給されて容器1を加熱する蒸気室9が形成される。図2の拡大図に示すように、この蒸気室9は、容器1と蒸気室形成用外壁9a間に設けられ、補強兼伝熱用のリブ9bにより構成され、このリブ9bによって容器1への入熱効率を高めている。
下部半円筒部7の最下部の中央には、乾燥後の被処理物を取り出す排出口10が設けられ、その排出口10に接続された排出管11には乾燥後の被処理物を排出箱12に排出するための排出用自動バルブ13が設けてある。
前記上部角形部8の上部の片側、本実施の形態では上部側面に前記エゼクタ3により吸引される蒸気の排気口14が設けられ、この排気口14には前記冷却槽2内の冷却管15につながる排気配管16が接続されている。前記上部角形部8の上板部における前記排気口14の反対側の領域には、被処理物の投入口17を設けると共に、その投入口17を塞ぐ蓋18を設けている。これらの投入口17を形成する部分は、前記排気口14の反対側が下がるなだらかな傾斜構造を有する。この傾斜角度θは、下部半円筒部7から上昇する蒸気を排気口14から排出する際に、投入口付近での蒸気の澱みを解消し、流れを円滑化して外気に曝される蓋18の内側に水滴が凝縮することを防止し、さらに上部空間を広く確保する上で、好ましくは15度程度に設定する。
図3は前記攪拌羽根6を示す斜視図であり、攪拌羽根6は、容器1の外部に設けられた不図示のモータにより回転されるものであり、容器1の端壁20、21に回転可能に支承される左右の端板22、23と、その先端間に両端が固定されたほぼくの字形をなす羽根体24、25とによって構成することにより、中心軸を有しない構造に構成する。26は下部半円筒部7の内面に固着された複数の固定刃であり、羽根体24、25における固定刃26に対応する箇所には、羽根体24、25には固定刃26の部分を通過するための溝24a、25aが形成され、溝24a、25aの両側に、固定刃26との間で被切断物を切断するための可動刃24b、25bが形成されている。固定刃26と可動刃24b、25bとは、噛み合いが時間をずらして順次行なわれるように、周方向に位置をずらして配設し、これにより攪拌羽根6の駆動モータの動力の瞬間的増大が起こらないようにしている。
図2に示すように、下部半円筒部7における羽根体24、25の上昇側である投入口27側の弧状側壁27の上端部と、その上方に位置する上部角形部8の側壁29の下端部との間に、弧状側壁27の上部側空間が拡大されるように傾斜面30を形成する。この傾斜面30の傾斜角度αは、この上に載る被処理物が円滑に落ちるように、45〜60度程度に設定する。
また、攪拌羽根6は、下部半円筒部7の排気口14側の側壁から下部半円筒部7の底部を経て下部半円筒部7の投入口17側の側壁へと回転するものであり、前記下部半円筒部7の内壁の接線方向に対し、前記攪拌羽根6の羽根体24、25を、その回転動作の際に羽根体24、25の先端側が回転中心側よりも先行するように傾斜させ、この羽根体24、25の前記内壁の接線方向に対する傾斜角度βを、羽根体24、25の回転による上昇途中の過程において、可動刃24b、25bの先端が下部半円筒部の側壁27の上端部、すなわち側壁傾斜面30の下端部に位置する時に、羽根体24、25に載る被処理物31が落下する角度に設定する。この角度βは、好ましくは30〜70度程度に設定する。
32は前記容器1内の真空度を計測する真空計、33は同じく湿度を計測する湿度計、34は同じく温度を計測する温度計であり、これらは乾燥作業の終わりを判定するために設けられたものである。
図1において、前記冷却槽2は、冷却管15を通る蒸気を、給水源5から給水配管35を通して送られてくる冷却水により冷却して凝縮させるものである。36は冷却槽2に接続された排水配管であり、この排水配管36の排水先は排水槽4であり、その途中部分に、モータ付き自動バルブ37と手動バルブ38とを並列接続回路を設けている。冷却槽2には冷却水の温度を計測する温度計39が設けられ、排水配管36にも温度計40が設けられ、冷却槽2の冷却水の温度が所定値以上になると、自動バルブ37を開いて冷却槽2内に給水源5からの冷却水を供給するように構成されている。
また、前記給水配管35はこの配管35より分岐した排水槽4への給水配管41、42を設け、これらの給水配管41、42にそれぞれ自動バルブ43と、排水槽4の水位維持用のフロートバルブ44が設けられている。また、排水槽4には水温を計測する温度計45が取付けられ、排水槽4内の水温が所定値以上になると前記自動バルブ43が開いて排水槽4への給水が行なわれるようになっている。
また、排水槽4には、オーバーフロー用の排水配管46が接続されると共に、排水を行なうための手動バルブ47を有する排水配管48が接続されている。
前記エゼクタ3のジェット形成用流体入口3aは、排水槽4に、手動バルブ49およびポンプ50を備えた給水配管51を介して接続され、エゼクタ3の排水配管52の先端には消音器53が取付けられて排水槽4内の水中に沈めて設置される。また、エゼクタ3の流体吸引口3bは、前記冷却槽2の冷却管15に、自動バルブ54を有する配管55を介して接続される。また、この配管55における自動バルブ54と冷却槽2との間の部分には、大気取り込みのための自動バルブ57が接続されている。
この真空乾燥装置の操作、動作は下記のように行なわれる。作業開始に当り、冷却槽2に冷却水60が充填され、排水槽4に水61が所定の水位まで満たされている。また、バルブ13、57、54、43、44、47は閉じ状態にあり、バルブ37、49は開状態にあり、バルブ38も所定の開度状態にしておく。まず、乾燥しようとする被処理物を投入口17から容器1内に投入して蓋18を閉じる。そして不図示の起動スイッチをオンにすると、攪拌羽根6の駆動モータが作動して攪拌羽根6を図1〜図3の矢印R方向に回転させ、これにより容器1内の被処理物を攪拌しながら可動刃24b、25bと固定刃26との間で被処理物を小さく切断する。このような攪拌、切断動作と同時に、不図示のボイラから蒸気室9内に加熱用蒸気を供給することにより、下部半円筒部7の外側の温度を所定の温度(好ましくは115〜125℃)に加熱する。容器1に加えられる熱は、被処理物に伝達され、この被処理物が攪拌羽根6によって攪拌されることにより、被処理物に有効に伝達され、乾燥が促進される。この乾燥は、被処理物が可動刃24b、25bと固定刃26によって切断されて小さくなることによってさらに促進される。
また、エゼクタ3用のポンプ50も駆動しておき、エゼクタ3においてジェット水を噴出させ、排水配管52を通して消音器53により排水槽4内の水61に静かに流出させる。これにより、吸引口3bに流体の吸引力を作用させておく。ここでバルブ54を開くと、エゼクタ3の吸引口3bに働く吸引力により、容器1内の気体、すなわち蒸気および空気は吸引され、排気配管16、冷却管15、配管55、エゼクタ3、排水配管52、消音器53を通して排水槽4内に静かに吹き出される。これによって容器1内の圧力を大気圧から例えば20〜40Torrの圧力に減圧することができる。
そして、容器1内の被処理物の水分の沸点が25〜35℃となり、この容器1内の被処理物に含まれている水分の蒸発が始まる。この水分の蒸発により発生した蒸気および容器1内の空気は、エゼクタ3内の吸引口3bに働く吸引力により、エゼクタ3に吸引されるので、容器1内の被処理物に含まれる水分の蒸発が継続することとなり、所定時間経過後には乾燥前の被処理物に含まれる水分のうち、約92〜94%除去することができる。
なお、容器1内の被処理物に含まれる水分が蒸発して発生した蒸気の全部または一部は、冷却槽2で冷却されて水に戻り、この冷却槽2を通過した水、または水と蒸気がエゼクタ3を通って排水槽4内の水中に噴出されて、排水61として排水槽4に溜められ、所定の水位になると、オーバーフロー配管46を通して排水される。これにより、被処理物に水分が蒸発して発生した例えば悪臭を含む蒸気を大気中に拡散させないようにして水に戻して排水することができる。
なお、エゼクタ3により容器1内の蒸気を直接吸引してもよいが、冷却糟2で冷却して少なくとも一部の蒸気を水に戻すことにより、エゼクタ3を小さくすることができる。
また、エゼクタ3の変わりに真空ポンプを用いてもよいが、このようなエゼクタ3を用いれば、真空ポンプに比較して故障が少ないという利点があり、また、排水糟4の水61をジェット水に用い、専用の水を用いていないので,経済的であるという利点がある。
容器1内の被処理物の乾燥に伴い、被処理物の水分は低下し、蒸発(蒸気、蒸気圧)がなくなるために、図4に示すように、真空計32により計測される気圧はエゼクタ3の吸引力に依存して急激に下がり、湿度計33により計測される湿度も急激に下がり、温度計34により計測される温度も蒸気室9内の加熱用蒸気に依存して急激に上昇する。
したがって、図1に示すように、真空計32、湿度計33、温度計34の各検出信号を制御装置63に送り、気圧、湿度のいずれか1つが所定のレベル以下になるか、温度が所定レベル以上に達した際、もしくは3つのうちの2つまたは3つ全部が所定レベルに達した際(気圧、湿度がそれぞれ基準値以下、温度が基準値以上になった際)に乾燥が終了したとして判定し、制御装置63により報知手段(響発生器あるいはランプ等の表示器)62を作動させて乾燥が終了したことを使用者に知らせることにより、過剰あるいは無駄な乾燥を防止して処理品として好適な性状のものを得ることができる。また、これらの終了信号により、加熱処理を自動停止するようにしてもよい。
なお、最も好ましくは、気圧、気温が所定レベルに達した状態を前提とし、湿度も所定レベルがさらに所定レベルに達した際に乾燥終了とすることが、安定した品質の処理品を得る上で有効であることが判明した。
このようにして被処理物の乾燥度合が所定のレベルに至ると、バルブ54を閉じ、ポンプ50を停止させ、ボイラによる容器1の加熱を停止し、外気取り入れバルブ57を開く。バルブ57を開くと、外気がバルブ57、配管55、冷却管15、排気配管16を通って容器1内に流入し、これによって容器1内の圧力を大気圧に戻すことができる。また、乾燥作業が終了後、外気取り込み用のバルブ57を開いた際に、外気が配管55、冷却管15、排気配管16を通して容器1内に勢いよく流入するので、前記管55、15、16に付着する被処理物を綺麗に掃除することができる。
次に攪拌羽根6を回転させた状態でバルブ13を開放する。すると、図3から分かるように、羽根体24、25はほぼくの字形をしており、矢印Rで示す方向に回転するに伴い、被処理物が中央部24c、25cに集められるので、下部半円筒部7の下部中央に設けられた排出口10に被処理物が集められて排出箱12に落下し集積する。
このようにして容器1内を真空しながら低温乾燥することにより得られた処理品は、乾燥のみによる場合や醗酵させたもののような化学変化がないので、取り扱い易いという利点がある。また、被処理物を小さく切断して処理しているので、乾燥前に比較して嵩を例えば2割程度あるいはものによっては1割以下に小さくすることができる。
また、低い温度(25〜40℃)で乾燥できるので、被処理物中の水分を迅速に除去することができ、得られる処理品が比較的低温であり、この点でも取り扱いが容易になるという利点がある上、加熱に要するエネルギーが少なくてすみ、さらに被処理物が食品である場合に被処理物に含まれるビタミン等の成分変化が少ないという利点がある。
また、前記容器1は、下部半円筒部7の上部に角形部7を設けて構成したので、攪拌羽根6の上部に広い十分なスペースが確保され、被処理物を一度に処理できる量を多くして処理の能率化を図ることができる。また、容器1の上面に投入口17および蓋18を設けたので、前記特許文献で開示されたように、大きく傾斜した面に投入口を設けた場合に比較して内部の点検や清掃が容易に行なえる。また、本発明を実施する場合、加熱手段としては、ヒータを用いてもよいが、上記実施の形態において記載したように、容器1の周囲に蒸気室9を設けたので、容器1の強度が向上するという利点がある。また、蒸気室9は、外壁9aと下部半円筒部7との間にリブ9bを設けて構成したので、容器1への伝熱が良好に行なえるという利点がある。
また、前記容器の上部に容器内の蒸気を排出する蒸気出口14を有し、前記容器1の上板部8aに被処理物の投入口17とこの投入口17を塞ぐ蓋18とを有し、前記投入口17および前記蓋18は、前記蒸気出口14の反対側が下がるなだらかな傾斜構造を有することにより、図2に示すように、被処理物から発生する蒸気が矢印aに示すように、上板部8aの傾斜面にそって蒸気出口14に向けて滑らかに上昇し、蒸気の流れが円滑となる。また、上板部8aの内側面に水滴が付着することなく、その水滴が下部半円筒部7内の被処理物に滴下することがないため、水滴の滴下による乾燥効率の低下を防止できる。また、投入口17が傾斜しているので、投入口を広く確保することができる。
また、前記下部半円筒部7において、羽根体24、25が上がる側の弧状側壁27の上部と上部角形部8の側壁との間に、前記弧状側壁27の上部側空間が拡大されるように傾斜面30を形成したので、この傾斜面30の上にスペースが形成され、被処理物の収容スペースをより拡大することができ、かつこの傾斜面にそって被処理物31を落下させることができるので、被処理物が上部で滞ることはない。また、この拡大された空間が投入口17側に設けられているので、この投入口17側から容器1の内部を見た場合、容器1の手前側の内部の状況が点検し易くなる。
また、前記下部半円筒部7の内壁に固定刃26を設け、前記羽根体24、25に、前記固定刃26との間で被処理物を切断する可動刃24b、25bを設けたので、被処理物を切断して細かくし、被処理物の表面積を大きくすることができるため、より迅速に乾燥を行なうことができる。
また、前記下部半円筒部7の内壁の接線方向に対し、前記可動刃24b、25bを傾斜させ、この傾斜角度βを、回転における上昇途中の過程において、可動刃24b、25bに載る被処理物31が落下しうる角度に設定したので、可動刃24b、25bが最上部に至る前の途中の高さの段階で被処理物31が可動刃24b、25bにそって下方にすべり落ちるので、被処理物を最上部またはその近傍まで上げて落下させる場合に比較し、攪拌羽根6の回動力が小さくてすむ上、被処理物31が練られることがなく、後の処理が円滑に行なわれる。また、可動刃24b、25bから落下して滑り落ちる円筒部内面に前記固定刃26が存在するため、切断、粉砕が促進される。
また、前記攪拌羽根6は、両側の端板22、23の回転中心より離れた位置(先端)に羽根体24、25の両端が取付けられ、中心軸を有しない構造としたので、長い被処理物等が中心に巻き付く等により留まることがなく、必ず下に落ちるので、攪拌羽根6による作用、すなわち掻き取り、掻き寄せ、切断、攪拌、排出等の作用が促進される。
また、前記容器内の真空度、温度、湿度をそれぞれ計測する真空計32、温度計34または湿度計33の少なくとも1つを備え、前記真空計32により検出される真空度(気圧)、前記温度計34により検出される温度、前記湿度計33により検出される湿度の少なくともいずれか、あるいはその2つ以上の検出値が基準値を超えたときに乾燥終了信号を発生させる報知手段を備えたので、好適な乾燥終了状態の被処理物を得ることができる。
本発明による真空乾燥装置の一実施の形態を示す構成図である。 図1の真空乾燥装置の容器の拡大断面図である。 図1、図2の真空乾燥装置に用いる容器内の攪拌羽根の構成を示す斜視図である。 本実施の形態の真空乾燥装置における乾燥時間経過に対する容器内の気圧、温度、湿度の変化を示す図である。
符号の説明
1:容器、2:冷却槽、3:エゼクタ、4:排水槽、5:給水源、6:攪拌羽根、7:下部半円筒部、8:上部角形部、9:蒸気室、10:排出口、11:排出管、12:排出箱、13:排出用自動バルブ、14:排気口、15:冷却管、16:排気配管、17:投入口、18:蓋、20、21:端壁、22、23:端板、24、25:羽根体、24a、25a:溝、24b、25b:可動刃、26:固定刃、27:弧状側壁、29:側壁、30:側壁傾斜面、31:被処理物、32:真空計、33:湿度計、34:温度計、35:給水配管、36:排水配管、37:自動バルブ、38:手動バルブ、39、40:温度計、41、42:給水配管、43:自動バルブ、44:フロートバルブ、45:温度計、46:オーバーフロー配管、47:自動バルブ、48:排水配管、49:手動バルブ、50:ポンプ、51:給水配管、52排水配管、53:消音器、54:自動バルブ、55:配管、57:大気取り込み用自動バルブ、60:冷却水、61:水、62:報知手段、63:凝縮水

Claims (4)

  1. 下部半円筒部およびその上に形成された上部角形部を有する被処理物を収容可能な容器と、
    この容器の前記下部半円筒部に回転可能に収容された撹拌羽根と、
    この容器内の圧力を減圧させる減圧手段と、
    前記容器内の被処理物を加熱する加熱手段と、
    前記容器の前記上部角形部の片側に設けられ、前記容器内の蒸気を排出する排気口と、
    前記容器の上板部における前記排気口の反対側に設けられた被処理物の投入口およびその投入口を塞ぐ蓋と、
    前記下部半円筒部における前記投入口側の弧状側壁の上端部と、この弧状側壁の上方に位置する前記投入口側の上部角形部の側壁の下端部との間に設けられ、前記投入口側の弧状側壁の上方の空間が拡大されるように形成された側壁傾斜面と
    前記下部半円筒部の内壁に設けられた固定刃と、
    前記攪拌羽根の羽根体に設けられ、前記固定刃との間で被処理物を切断する可動刃とを備え、
    前記攪拌羽根は、前記下部半円筒部の前記排気口側の側壁から前記下部半円筒部の底部を経て前記下部半円筒部の前記投入口側の側壁へと回転するものであり、
    前記下部半円筒部の内壁の接線方向に対し、前記羽根体をその先端側が回転中心側よりも羽根体の回転動作において先行するように傾斜させ、前記内壁の接線方向に対する前記羽根体の傾斜角度を、回転中の前記羽根体の上昇途中の過程において前記可動刃の先端が前記側壁傾斜面の下端部にある時に、前記羽根体に載る被処理物が落下する角度に設定したことを特徴とする真空乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の真空乾燥装置において、
    前記容器の上板部は、少なくとも前記排気口の反対側が下がるなだらかな傾斜面に形成し、
    前記傾斜面に前記投入口と前記蓋とを設けたことを特徴とする真空乾燥装置。
  3. 請求項1または2に記載の真空乾燥装置において、
    前記攪拌羽根は、両端板の回転中心より離れた位置に羽根体の両端が取付けられ、中心軸を有しない構造としたことを特徴とする真空乾燥装置。
  4. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の真空乾燥装置において、
    前記容器内の真空度、温度、湿度をそれぞれ計測する真空計、温度計または湿度計の少なくとも1つを備え、前記真空計により計測される真空度、前記温度計により計測される温度、前記湿度計により計測される湿度の少なくともいずれか、あるいはその2つ以上の計測値が基準値に達したときに乾燥終了信号を発生させる報知手段を備えたことを特徴とする真空乾燥装置。
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