JP4208381B2 - 非常進入窓用の換気ステー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、非常進入窓に適用される換気ステーに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の換気ステーは、火災等の際に、牽制アームによる窓の開放規制作用を屋外側から強制解除できるようにしている。例えば特許第2666203号公報においては、牽制ロッドの一端を取付ブラケットを介して窓に固定し、取付ブラケットの取付軸を屋外側の解除ハンドルで連結保持している。解除ハンドルを屋外側へ引くと、ハンドルと取付軸との連結状態が解除され、その結果、取付ブラケットを窓から分離して、牽制ロッドとは無関係に窓を全開放できる。窓を閉止保持するための施錠機構にも、同様の外部解錠具が設けてある(特開平5−311934号公報)。
【0003】
この発明の換気ステーは、窓と開口枠との間の接合隙間を利用して配置するが、この種の換気ステーは、本出願人の提案に係る特開平2000−38866号公報や特開平11−210303号公報に公知である。そこでは、開口枠と窓との間に牽制アームを設け、室内側に設けた切換ノブで牽制アームの姿勢を待機位置と換気位置とに切り換えることにより、窓を全開放できる状態と、換気開放位置において開放規制する状態とに選択開放できるようにしている。これらの換気ステーにおいては、窓を閉じた状態において、切換ノブを待機位置と換気位置とに切り換え操作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
取付ブラケットを窓から分離して、牽制ロッドによる開放規制作用を強制的に解除する従来の換気ステーにおいては、解除ハンドルを取付軸から分離した状態において、それまで取付軸を係合保持していた係止ボールがボール穴から脱落するので、状況が鎮静化した後に窓を閉じ位置へ戻したとしても、解除ハンドルと取付軸とを直ちには再連結できず、解除ハンドルをリセットするのに多くの手間が掛ってしまう。解除ハンドルと取付軸とは、窓の下横枠の内部で連結してある。そのため、連結解除構造の組み立てに余分な手間が掛るうえ、この組み立てのために、穴や溝などを下横枠に加工しなければならず、換気ステーの施工に多くの手間とコストが掛る。
【0005】
この発明の目的は、牽制アームの切り換え状態とは無関係に、牽制アームを屋外から待機位置へ直ちに切り換え操作でき、これにより非常進入時に窓を速やかに全開放操作できる、非常進入窓用の換気ステーを提供することにある。この発明の他の目的は、非常進入後の換気ステーのリセット操作を屋内外のいずれの側からでも容易に行うことができ、従って状況が鎮静化した後には窓の状態を通常の管理状態へ速やかに復旧できる非常進入窓用の換気ステーを提供することにある。
【0006】
この発明の他の目的は、窓と開口枠との間の隙間を利用して設置され、しかも室内側の切換ノブと、非常進入用の屋外側の解除ノブとのそれぞれが、窓と開口枠との間のシール隙間を利用して配置されていて、窓や開口枠に両ノブ用の導出溝や切欠を設ける必要もなく設置でき、従って施工の手間とコストを著しく削減できる、非常進入窓に好適な換気ステーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の換気ステーは、非常進入用の窓2と開口枠1とに設けられて、窓2を換気位置において開き規制する。換気ステーは、窓2の開量を規制する牽制アーム6と、開口枠1に設けられて、牽制アーム6を窓2から分離する待機位置と、窓2に対して同行移動可能に連結される作動位置とに切り換え操作する切換構造と、切換構造を操作する室内側の切換ノブ8と、開口枠1の屋外側に設けられて、牽制アーム6を切換構造を介して、作動位置から待機位置へ強制解除操作する解除ノブ9とを備えていることを特徴とする。
【0008】
牽制アーム6および切換構造は、窓2を閉じた状態において、該窓2の揺動先端側の窓縦枠の外面と、該窓縦枠に対峙する開口枠1の対向面とで規定される、窓2と開口枠1との間の接合隙間Eに配置する。切換ノブ8は、ノブ腕8bと、ノブ腕8bの室内側に端に固定されるつまみ8bとを有し、ノブ腕8bが、開口枠1に設けたシール体46と、窓2を閉じた状態において、該シール体46に対峙する窓2の揺動先端側の窓縦枠における室内側の縁部との間に形成されるシール隙間Fを介して、該シール体46を弾性変形させた状態で室内側に突出している。
解除ノブ9は、腕部20bと、腕部20bの屋外側の端に固定されるつまみ9bとを有し、腕部20bが、開口枠1に設けたシール体47と、窓2を閉じた状態において、該シール体47に対峙する窓2の揺動先端側の窓縦枠における屋外側の縁部との間に形成されるシール隙間Fを介して、該シール体47を弾性変形させた状態で屋外側へ突出している。
【0009】
牽制アーム6は窓2の側において、待機位置と作動位置とに揺動可能に軸支する。あるいは、牽制アーム6を開口枠1の側において待機位置と作動位置とに揺動可能に軸支する。
【0010】
切換構造は、開口枠1に固定したベース4と、ベース4で往復スライド自在に案内支持したスライダー19と、スライダー19をスライド操作する切換ノブ8および解除ノブ9とを含む。牽制アーム6は、ベース4に固定した支軸5で内外方向へ往復揺動自在に軸支され、スライダー19ないし両ノブ8・9と同行スライド可能に設ける。スライダー19にベース4および牽制アーム6の外面を覆うカバー壁22を設け、カバー壁22の上下にベース締結用のビスを締緩操作する工具穴41を通設する。
【0011】
【発明の作用効果】
牽制アーム6を切換構造で待機位置と作動位置とに切り換えられるようにしたうえで、切換構造を切換操作する室内側の切換ノブ8とは別に、開口枠1の屋外側に解除ノブ9を設けるので、牽制アーム6の一端が窓2に連結されていたとしても、解除ノブ9を操作するだけで牽制アーム6の姿勢を待機位置へ切り換えて、窓2と牽制アーム6との連結状態を強制的に解除し、窓2を速やかに全開放できる。また、状況が鎮静化した後には、窓2を閉じて切換ノブ8か解除ノブ9を操作するだけで、牽制アーム6を容易にリセットできるので、従来のこの種の換気ステーに比べてリセットの手間を著しく軽減し、窓2の管理状態を速やかに通常状態へ復旧できる点で有利である。
【0012】
牽制アーム6および切換構造を、窓2と開口枠1との間の接合隙間Eに配置し、さらに、切換ノブ8および解除ノブ9を、窓2と開口枠1との間のシール隙間Fを利用して室内側と屋外側へそれぞれ突出する換気ステーによれば、窓2および開口枠1に対する追加工を行う必要がない。とくに、各ノブ8・9を屋内外へ突出させるための溝や切欠を開口枠に形成する必要がないので、換気ステーの設置の手間とコストを著しく削減できるうえ、先の溝や切欠によって窓2部の気密性が損なわれることも解消できる。
【0013】
換気ステーは、窓2と開口枠1との間に設けた牽制アーム6で窓2の開放規制を行う。その軸支構造としては、実施例1で説明するように、牽制アーム6を開口枠1の側で揺動可能に軸支してある場合と、実施例2で説明するように、牽制アーム6が窓2の側において揺動可能に軸支してある場合とがあるが、いずれの軸支構造であってもこの発明を等しく適用できる。
【0014】
ベース4、スライダー19、およびスライダー19をスライド操作する切換ノブ8、解除ノブ9等で構成した切換構造において、スライダー19と一体にカバー壁22を設け、このカバー壁22でベース4および牽制アーム6の外面を覆う換気ステーによれば、換気状態において、切換構造部分の全体をカバー壁22で覆い隠すことができるので、外観上の体裁を向上できるうえ、スライダー19や牽制アーム6などの動く部品に異物が差し込まれる等の、いたずらをされる余地を排除できる。また、カバー壁22に工具穴41を設けているので、全ての部品を組み立てた状態のままで、ベース4の開口枠1に対する締結を行える。つまり、窓2側に設ける掛止ピン7以外の全部品を、一個のユニット部品として取り扱うことができるので、その開口枠1への取り付けを簡単に行えるうえ、移送、保管、施工現場での取り扱い等も簡便化できる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)
図2および図3において符号1は開口枠、2は非常進入用の窓である。窓2は開口枠1に固定した上下一対のヒンジ3で揺動開閉自在に支持してある。窓2を閉じた状態においては、図示していない錠で窓2を閉じ位置に固定保持できる。この錠は、非常時に外部から解錠できる。操作窓2を換気位置において開き保持しながら、非常時には窓2を全開放して屋外からの進入を可能とするために、窓2の揺動先端側の窓縦枠と開口枠1との間の接合隙間Eに本発明の換気ステーを配設する。
【0016】
図3において換気ステーは、開口枠1にビス固定されるベース4と、ベース4に固定した支軸5で開口枠1の内外方向へ揺動自在に支持した牽制アーム6と、窓2の窓縦枠に固定した掛止ピン7と、牽制アーム6を待機位置と作動位置に切り換えるための切換構造と、室内側から切換構造を操作する切換ノブ8、および非常時に屋外側から切換構造を操作するための解除ノブ9などで構成する。
【0017】
図4および図7に示すように、ベース4は一側に断面C字状のガイド溝10を設け、他側に板状壁11を設けた金属製の押し出し材からなり、板状壁11の上下2個所をビスで締結して開口枠1に固定する。このベース4に切換ノブ8や牽制アーム6などを一体的に組み付ける。
【0018】
牽制アーム6は、ステンレス板材製のプレス成形品からなり、その上端寄りの板面に支軸5でスライド案内されるスライド溝13を設け、スライド溝13の下端に、スライド溝の溝幅より大径の揺動穴14を設ける。牽制アーム6の上半側は一定幅に形成するが、下半側は上半側より広幅に形成し、さらに下すぼまり状に形成する。上半部と下半部との間に、掛止ピン7を受け入れるための凹部15を折り曲げ形成し、凹部15に臨む段壁16からアーム下端寄りにわたって、掛止ピン7と係合する連繋溝17を通設する。アーム板面の上部に、操作板20でスライド操作される係合ピン24をかしめ固定する。
【0019】
図3において、連繋溝17は、段壁16側に形成した溝開口17aと、溝開口17aに連続する上端の導入溝17bと、逆J字状の主溝17cとからなる。溝開口17aは、掛止ピン7の突端のフランジ部直径より僅かに広幅に形成し、他の溝部分は掛止ピン7の軸部径より僅かに広幅に形成する。主溝17cを逆J字状に形成すると、窓2が閉じ終わる時、あるいは開き始める時の牽制アーム6の揺動量を小さくできる。連繋溝17の端に臨んで、換気開放時の掛止ピン7を弾性的に係合保持するばね板28がスポット溶接してある。
【0020】
図7に示すように切換構造は、先のベース4と、ベース4のガイド溝10に挿嵌されて上下スライド自在に係合案内されるスライダー19と、スライダー19にピン43でかしめ固定される操作板20と、先のピン43に着脱可能に装着される切換ノブ8と、操作板20の屋外側の端部に固定される解除ノブ9と、操作板20に固定されるスペーサー42で構成する。スライダー19はガイド溝10でスライド案内される断面工字状のスライド部19aと、ベース4および牽制アーム6の外面を覆うカバー壁22とを一体に成形したプラスチック成形品からなる。図8に示すように、スライド部19aの上部上面に位置するカバー壁22の表面には、凹部44が設けてあり、その一側縁に操作板20を組むための溝45が開口してある。凹部44において操作板20をピン43で連結し、操作板20の上面に露出するピン43の軸頭に、切換ノブ8を着脱可能に装着する。カバー壁22の上下には、ベース締結用のビスを締緩操作するための工具穴41を形成する(図3参照)。
【0021】
切換ノブ8は、ステンレス薄板を階段状に折り曲げたノブ腕8bと、ノブ腕8bの室内側の端に固定されるつまみ8aとからなる。ノブ腕8bを一対のピン43に係合連結するために、その取付部に一対の装着穴8cを打ち抜き形成している(図3参照)。図1に示すように、窓2を閉じた状態におけるノブ腕8bの中途部は、窓2と開口枠1との間のシール隙間Fを介して、開口枠1に設けたシール体46を弾性変形させた状態で室内側に突出する。この時、シール体46を無理なく弾性変形させるために、ノブ腕8bをステンレス薄板で形成している。なお、切換ノブ8をピン43に対して着脱可能とするのは、切換構造がいたずらによって操作されるのを防ぐためである。
【0022】
操作板20はステンレス薄板を階段状に折り曲げたプレス成形品からなり、ベース4の板状壁11と対向する主面壁20aに、係合ピン24を介して牽制アーム6を同行スライド操作するための操作溝23を設ける。後述するように、牽制アーム6と係合ピン24とは支軸5を中心にして内外に揺動する。この動作を許すために、操作溝23は図6に示すように係合ピン24の揺動軌跡に対応して部分円弧状に形成する。スペーサー42にも操作溝23を設けておく。
【0023】
解除ノブ9は、操作板20を利用して形成する。詳しくは、図4および図7に示すように先の主面壁20aに連続して階段状の腕部20bを折り曲げ形成し、ベース4の外面へ突出する腕部20bの外端につまみ9aを固定して解除ノブ9とする。先の切換ノブ8と同様に、腕部20bは、窓2と開口枠1との間のシール隙間Fを介して、開口枠1に設けたシール体47を弾性変形させた状態で室外側に突出する。この場合にも、シール体47を無理なく弾性変形させるために、腕部20bを含む操作板20の全体をステンレス薄板で形成している。
【0024】
組み付け状態においては、切換構造を切換ノブ8で上下に切り換え操作することにより、牽制アーム6を下方の待機位置と、上方の作動位置とに同行スライドできる。牽制アーム6が待機位置にあるとき(図4に示す状態)、窓2に固定した掛止ピン7は凹部15内を内外方向へ出入りできる。従って、窓2は全閉状態から直接全開放操作できる。切換ノブ8を待機位置から上方スライド操作すると、牽制アーム6が同行スライドして、図5に示すように、その連繋溝17の導入溝17bが掛止ピン7に外嵌して、両者7・17は互いに係合する。
【0025】
牽制アーム6が作動位置へ上方スライドし終わった図5の状態でのみ、牽制アーム6を内外方向へ揺動させるために、支軸5にガイド軸部を設け、その軸端にガイド軸部より大径のフランジ32を張り出す(図7参照)。先に説明したように、支軸5で支持される牽制アーム6側の穴は、スライド溝13と揺動穴14とで、鍵穴を上下に反転した形状に形成されている。この溝13および揺動穴14に対応して、ガイド軸部の断面形状を太鼓形に形成し、一対の平坦面なガイド面でスライド溝13をスライド案内する。
【0026】
窓2を換気開放した図3の状態において、牽制アーム6は支軸5まわりに揺動して、連繋溝17の奥端が掛止ピン7に外接している。この状態で窓2の開閉抵抗を越える風圧が窓面に作用すると、窓2は閉じてしまう。このような風による窓2の閉鎖を阻止するために、連繋溝17の奥端近傍にばね板28を設け、このばね板28で掛止ピン7の軸端押圧保持することにより、換気に好適な風が吹く程度では、窓2を風圧に抗して換気位置に保持できるようにしている。なお、窓2が閉じ位置から換気位置へ相対スライドするとき、掛止ピン7のフランジ部はばね板28を押しのけるように弾性変形させて、ばね板28の先端寄りに設けた凹みに落ち込み係合する。
【0027】
以上のように、窓2の外面に臨んで解除ノブ9を設けておくと、たとえ牽制アーム6が作動位置にあって、その連繋溝17が掛止ピン7と係合していたとしても、火災などの非常時には、牽制アーム6を解除ノブ9でスライド操作して待機位置へ切り換え、窓2を全開放することができる。切換ノブ8および解除ノブ9のそれぞれを、シール隙間Fを利用して屋内外へ突出させるので、両ノブ8・9を突出させるための切欠等を開口枠1に設ける必要が無く、その分だけ換気ステーの施工に要する手間を省くことができる。切換ノブ8を作動位置へスライド操作しておくだけで、窓2が作動位置を越えて不用意に開放されるのを規制できるので、いたずらなどによって窓2が開き操作される場合でも、窓2の開量を制限して幼児などの転落を確実に防止できる。牽制アーム6、スライダー19、および操作板20等をベース4に組むことによって、窓2側の掛止ピン7を除く全ての部品をユニット部品として一体化できる。
【0028】
上記の換気ステーは、その一部を次のように変形した形態で実施することができる。支軸5をスペーサー42および操作板20に固定して、スライド溝13を省略する。係合ピン24を操作板20に設け、操作溝23を牽制アーム6に設ける。換気ステーは、窓2の上下面と開口枠1との間に配置して使用できる。窓2は滑り出し型の窓や回転窓型の窓であってもよい。切換ノブ8のノブ腕8bは、操作板20と一体に形成できる。
【0029】
(実施例2)
図9ないし図12は牽制アーム6を窓側において軸支した換気ステーの実施例を示す。図10において換気ステーは、窓2にビス止め装着されるベース53と、ベース53に固定した支軸5で内外方向へ揺動自在に軸支される牽制アーム6と、開口枠1の側に設けられて、牽制アーム6を待機状態と作動状態とのいずれかの状態に操作するための切換構造などで構成する。切換構造は、開口枠1に固定されるガイド枠56と、ガイド枠56内に組み付けられるシャッター57と、ガイド枠56の外に設けられてシャッター57をスライド操作する室内側の切換ノブ8、および屋外側の解除ノブ9などで構成する。符号58は、換気開放位置においてスライドピン63を弾性係合するロック体である。
【0030】
ガイド枠56は、上下に長い断面コ字状の枠体からなり、その上下に取付脚片61が一体に設けてある。ガイド枠56の主面壁には、上下に長いガイド溝62を開口し、これで牽制アーム6の揺動先端に固定したスライドピン63を上下スライド自在に係合案内する。ガイド溝62の下端(閉じ端)において、ガイド枠56の主面壁から屋外側の面壁にわたって出入口64を開口し、これをガイド溝62に連続させている。
【0031】
出入口64を開閉して窓2を全開放し、あるいは換気開放するためにシャッター57を設ける。シャッター57はガイド枠56の両側壁に沿ってスライドする一対の前後壁と、両壁を繋ぐ底壁とを有するコ字枠状のプラスチック成形品からなり、屋外側の蓋壁65で出入口64を開閉する。切換ノブ8はつまみ8aと、L字状に折り曲げた金属板材製のノブ腕8bとからなり、ノブ腕8bの一端を先のシャッター57にピン66でかしめ固定する(図11参照)。解除ノブ9は、つまみ9aと、鉤形に折り曲げた金属板製のノブ腕9bとからなり、ノブ腕9bの基端を蓋壁65の上端に連続する壁面に、ピン76でかしめ固定する。図9に示すようにノブ腕8b・9bは、それぞれ窓2と開口枠1との間のシール隙間Fを介して、開口枠1に設けたシール体46・47を弾性変形させた状態で、それぞれ室内および室外に突出させる。
【0032】
牽制アーム6は帯板状のプレス金具からなり、その下端にスライドピン63を固定し、上端を支軸5で軸支する。支軸5に外嵌する穴はピン径より僅かに大きく形成してある。窓2を開放するとき、牽制アーム6を支軸5に対して傾動させるためである。全開放時に牽制アーム6がぶらぶらするのを防ぐために、牽制アーム6はねじりコイルばね71で、復帰付勢してある。
【0033】
以上のように構成した換気ステーは、常態においてシャッター57を下方スライドさせて、図10に示すようにその蓋壁65で出入口64を閉じておく。この状態で窓2を閉じ位置から開き操作すると、スライドピン63は出入口64から屋外側へ出ようとするが、蓋壁65に受け止められてしまう。そのため窓2を開放しても、スライドピン63はガイド溝62に沿って上方スライドするしかなく、その上端においてロック体58で係合捕捉される。この状態で換気を行う。窓2を開放するときは、図11に示すように切換ノブ8を介してシャッター57を上方へスライド操作し、出入口64を開放する。この状態で窓2を開き操作すると、スライドピン63は支障なく出入口64からガイド枠56外へ出るので、窓2を限界位置まで全開放できる。
【0034】
上記の実施例以外に、切換構造は牽制アーム6をその厚み方向へ傾動操作して、アーム下端に設けた掛止ピン7を窓2側のガイド金具に係合させ、あるいは係合を解除する構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】換気ステーの横断平面図である。
【図2】非常侵入窓の概略平面図である。
【図3】換気ステーの側面図である。
【図4】牽制アームを待機位置に操作した状態での一部破断側面図である。
【図5】牽制アームを換気位置に操作した状態での一部破断側面図である。
【図6】牽制アームの軸支構造を示す一部破断側面図である。
【図7】図4におけるA−A線断面図である。
【図8】図4におけるB−B線断面図である。
【図9】換気ステーの別の実施例の平面図である。
【図10】換気ステーの側面図である。
【図11】シャターを開放した状態の側面図である。
【図12】換気開放状態の換気ステーの平面図である。
【符号の説明】
1 開口枠
2 窓
6 牽制アーム
8 切換ノブ
9 解除ノブ
E 接合隙間
F シール隙間
Claims (4)
- 非常進入用の窓(2)と開口枠(1)とに設けられて、窓(2)を換気位置において開き規制する換気ステーであって、
換気ステーは、窓(2)の開量を規制する牽制アーム(6)と、開口枠(1)に設けられて、牽制アーム(6)を窓(2)から分離する待機位置と、窓(2)に対して同行移動可能に連結される作動位置とに切り換え操作する切換構造と、切換構造を操作する室内側の切換ノブ(8)と、開口枠(1)の屋外側に設けられて、牽制アーム(6)を切換構造を介して、作動位置から待機位置へ強制解除操作する解除ノブ(9)とを備えており、
牽制アーム(6)および切換構造が、窓(2)を閉じた状態において、該窓(2)の揺動先端側の窓縦枠の外面と、該窓縦枠に対峙する開口枠(1)の対向面とで規定される、窓(2)と開口枠(1)との間の接合隙間(E)に配置されており、
切換ノブ(8)が、ノブ腕(8b)と、ノブ腕(8b)の室内側に端に固定されるつまみ(8b)とを有し、ノブ腕(8b)が、開口枠(1)に設けたシール体(46)と、窓(2)を閉じた状態において、該シール体(46)に対峙する窓(2)の揺動先端側の窓縦枠における室内側の縁部との間に形成されるシール隙間(F)を介して、該シール体(46)を弾性変形させた状態で室内側に突出しており、
解除ノブ(9)が、腕部(20b)と、腕部(20b)の屋外側の端に固定されるつまみ(9b)とを有し、腕部(20b)が、開口枠(1)に設けたシール体(47)と、窓(2)を閉じた状態において、該シール体(47)に対峙する窓(2)の揺動先端側の窓縦枠における屋外側の縁部との間に形成されるシール隙間(F)を介して、該シール体(47)を弾性変形させた状態で屋外側へ突出していることを特徴とする換気ステー。 - 牽制アーム(6)が窓(2)の側において、待機位置と作動位置とに揺動可能に軸支してある請求項1記載の非常進入窓用の換気ステー。
- 牽制アーム(6)が開口枠(1)の側において待機位置と作動位置とに揺動可能に軸支してある請求項1記載の非常進入窓用の換気ステー。
- 切換構造が、開口枠(1)に固定したベース(4)と、ベース(4)で往復スライド自在に案内支持したスライダー(19)と、スライダー(19)をスライド操作する切換ノブ(8)および解除ノブ(9)とを含み、
牽制アーム(6)は、ベース(4)に固定した支軸(5)で内外方向へ往復揺動自在に軸支され、スライダー(19)ないし両ノブ(8・9)と同行スライド可能に設けられており、
スライダー(19)にベース(4)および牽制アーム(6)の外面を覆うカバー壁(22)が設けられ、カバー壁(22)の上下にベース締結用のビスを締緩操作する工具穴(41)が通設してある請求項3記載の非常進入窓用の換気ステー。
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