JP4207829B2 - 出力管理装置およびこれを備える電気自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、出力管理装置およびこれを備える電気自動に関し、詳しくは、充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理装置およびこれを備える電気自動車並びに充放電可能な蓄電手段の出力管理方法,電気自動車の制御方法に関する。
従来、この種の電気自動車としては、駆動軸への要求出力に対して設定されるエンジンの運転ポイントやモータの出力に基づいてバッテリの出力要求を計算し、この計算した出力要求がバッテリの定格出力を超えているときには短時間に設定された所定時間の範囲内で定格出力を超える出力を許可するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、短時間ではあるが、バッテリの定格出力を超える出力を許可することにより、バッテリの性能を発揮させるものとしている。
特開2002−58113号公報(図2)
このように、電気自動車では搭載しているバッテリの性能を十分に発揮させることが重要な課題の一つとされている。特に、ハイブリッド自動車ではバッテリの小型化が図られると共に走行用のモータの能力アップが図られることから、こうした課題はより重要なものとなってきている。
本発明の出力管理装置および出力管理方法は、充放電可能な二次電池などの蓄電装置の性能をより発揮させることを目的とする。また、本発明の電気自動車およびその制御方法は、搭載された二次電池などの蓄電装置の性能をより発揮させることにより自動車の性能を向上させることを目的とする。
本発明の出力管理装置および出力管理方法並びに出力管理装置を備える電気自動車およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の出力管理装置は、
充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理装置であって、
前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには該蓄電手段の出力のうち該定格出力を超える超過出力に対する出力エネルギが所定エネルギに達するまで該定格出力を超える所定超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可する
ことを特徴とする。
この本発明の第1の出力管理装置では、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、蓄電手段の出力のうちその定格出力を超える超過出力に対する出力エネルギが所定エネルギに達するまで定格出力を超える所定超過出力までの蓄電手段からの出力を許可する。したがって、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができる。しかも、蓄電手段からの定格出力を超える出力を所定超過出力までとしているから、蓄電手段の破損などを防止することができる。
こうした本発明の第1の出力管理装置において、前記蓄電手段の出力を検出する出力検出手段と、該検出された蓄電手段の出力のうち前記超過出力について時間積分することにより前記出力エネルギを演算する出力エネルギ演算手段と、前記超過出力要求がなされた
ときに所定の条件のもとで前記所定超過出力までの該蓄電手段の出力を許可する許可手段と、該許可手段により許可されてから前記出力エネルギ演算手段により演算される出力エネルギが前記所定エネルギに至ったときに該許可手段により許可を解除する許可解除手段と、を備えるものとすることもできる。こうすれば、超過出力の時間積分値に基づいて定格出力を超える蓄電手段からの出力の許可および許可の解除を行なうことができる。この態様の本発明の出力管理装置において、前記許可解除手段は、前記許可手段により許可されてから所定時間経過したときには前記出力エネルギ演算手段により演算される出力エネルギが前記所定エネルギに至る前でも該許可手段による許可を解除する手段であるものとすることもできる。こうすれば、所定時間を超えて定格出力を超える蓄電手段からの出力を抑止することができる。
本発明の第2の出力管理装置は、
駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力を該駆動軸に出力する駆動装置が備える充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理装置であって、
前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたとき、前記要求駆動力に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に該設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可する超過許可手段
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の出力管理装置では、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共にこの設定した超過出力までの蓄電手段からの出力を許可する。したがって、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができる。しかも、蓄電手段からの定格出力を超える出力を要求駆動力に基づいて設定するから、要求駆動力の応じた超過出力とすることができ、不要な超過出力を抑制することができる。また、蓄電手段からの定格出力を超える出力を設定した超過出力までとするから、蓄電手段の破損などを防止することができる。
こうした本発明の第2の出力管理装置において、前記超過許可手段は、前記要求駆動力が大きいほど大きくなる傾向に前記超過出力を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力に応じた超過出力とすることができる。
また、本発明の第2の出力管理装置において、前記蓄電手段の温度を検出する温度検出手段を備え、前記超過許可手段は、前記温度検出手段により検出された前記蓄電手段の温度に基づいて前記超過出力を設定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記超過許可手段は、前記検出された温度が高いほど低くなる傾向に前記超過出力を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段の温度に応じた超過出力を設定することができる。
さらに、本発明の第2の出力管理装置において、前記超過許可手段は、前記要求駆動力に基づいて前記超過出力の継続時間を設定すると共に前記設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を前記設定した継続時間の範囲内で許可する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力に応じた超過出力の継続時間を設定することができる。この場合、前記超過許可手段は、前記要求駆動力が大きいほど長くなる傾向に前記継続時間を設定する手段であるものとすることもできる。
こうした要求駆動力に基づいて超過出力の継続時間を設定する態様の本発明の第2の出力管理装置において、前記蓄電手段の温度を検出する温度検出手段を備え、前記超過許可手段は前記温度検出手段により検出された前記蓄電手段の温度に基づいて前記継続時間を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段の温度に応じた継続
時間を設定することができる。この場合、前記超過許可手段は、前記検出された温度が高いほど短くなる傾向に前記継続時間を設定する手段であるものとすることもできる。
これらいずれかの態様の本発明の第2の出力管理装置において、前記駆動装置は操作者の操作に基づいて前記要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、前記超過許可手段は前記要求駆動力に代えて前記操作者の操作量に基づいて前記超過出力を設定する手段であるものとすることもできる。例えば、駆動装置が自動車に搭載されている場合にはアクセル操作量(アクセル開度)が操作者の操作量に相当する。
本発明の電気自動車は、
車軸に動力を出力可能な電動機と、
該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
該蓄電手段の出力を管理する上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の出力管理装置と、
前記蓄電手段の出力が前記出力管理装置により許可される範囲内となるよう少なくとも前記電動機を駆動制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の電気自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の出力管理装置を備えるから、本発明の第1または第2の出力管理装置が奏する蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができる効果や蓄電手段の破損などを防止することができる効果を奏する。しかも、この出力管理装置により許可される範囲内となるよう少なくとも車軸に動力を出力可能な電動機を駆動制御するから、蓄電手段から定格出力を超えて出力させて電動機を駆動することに基づいて電気自動車の性能を向上させることができる。ここで、前記超過出力要求は、運転者による要求に基づいて前記蓄電手段から出力すべき要求出力が前記定格出力を超えるときになされる要求であるものとすることもできる。
こうした本発明の電気自動車において、内燃機関と、前記蓄電手段の充放電を伴って前記内燃機関を始動可能な始動手段と、を備え、前記超過出力要求は前記内燃機関を始動する際になされる要求であるものとすることもできる。この態様の本発明の電気自動車において、前記始動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記車軸に連結された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する手段であるものとすることもできる。この場合、前記始動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明の第1の出力管理方法は、
充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理方法であって、
前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには該蓄電手段の出力のうち該定格出力を超える超過出力に対する出力エネルギが所定エネルギに達するまで該定格出力を超える所定超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可する
ことを特徴とする。
この本発明の第1の出力管理方法によれば、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、蓄電手段の出力のうちその定格出力を超える超過出力に対する出力
エネルギが所定エネルギに達するまで定格出力を超える所定超過出力までの蓄電手段からの出力を許可するから、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができると共に蓄電手段の破損などを防止することができる。
本発明の第2の出力管理方法は、
駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力を該駆動軸に出力する駆動装置が備える充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理方法であって、
前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、前記要求駆動力に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に該設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可する
ことを要旨とする。
この本発明の出力管理方法によれば、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共にこの設定した超過出力までの蓄電手段からの出力を許可するから、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができる。しかも、蓄電手段からの定格出力を超える出力を要求駆動力に基づいて設定するから、要求駆動力の応じた超過出力とすることができ、不要な超過出力を抑制することができる。また、蓄電手段からの定格出力を超える出力を設定した超過出力までとするから、蓄電手段の破損などを防止することができる。
本発明の第1の電気自動車の制御方法は、
車軸に動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段とを備える電気自動車の制御方法であって、
通常時には前記蓄電手段からの出力として定格出力を許可し、前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには該蓄電手段の出力のうち該定格出力を超える超過出力に対する出力エネルギが所定エネルギに達するまで該定格出力を超える所定超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可し、
前記蓄電手段の出力が前記許可の範囲内となるよう少なくとも前記電動機を駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の第1の電気自動車の制御方法によれば、車軸に動力を出力可能な電動機を、通常時には定格出力の範囲内で蓄電手段からの出力を用いて駆動制御し、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには超過出力に対する出力エネルギが所定エネルギに達するまで定格出力を超える所定超過出力の範囲内で蓄電手段からの出力を用いて駆動制御するから、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができると共に蓄電手段の破損などを防止することができ、電気自動車の性能を向上させることができる。
本発明の第2の電気自動車は、
車軸に動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段とを備える電気自動車の制御方法であって、
通常時には前記蓄電手段からの出力として定格出力を許可し、前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときにはアクセル開度に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に該設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を許可し、
前記蓄電手段の出力が前記許可の範囲内となるよう少なくとも前記電動機を駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の第2の電気自動車の制御方法によれば、車軸に動力を出力可能な電動機を、通常時には定格出力の範囲内で蓄電手段からの出力を用いて駆動制御し、蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときにはアクセル開度に基づいて設定される超過分の超過出力の範囲内で蓄電手段からの出力を用いて駆動制御するから、蓄電手段から定格出力を超えて出力させることができると共に蓄電手段の破損などを防止することができ、電気自動車の性能を向上させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることに
なる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモ
ータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にバッテリ50の出力管理に基づく駆動制御の際の動作について説明する。図2は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図3はこうした駆動制御に用いられるバッテリ50の出力制限Woutを管理するためにバッテリECU52により実行される出力管理ルーチンの一例を示すフローチャートである。両ルーチン共、所定時間毎(例えば8msec毎)に繰り返し実行される。以下に、まず、駆動制御について説明し、その後、駆動制御で用いられるバッテリ50の出力制限Woutの管理について説明する。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,出力制限Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、エンジン22の回転数Neは、エンジン22に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサなどにより検出されて求められた回転数NeをエンジンECU24から通信により入力するものとした。出力制限Woutは、図3に例示する出力管理ルーチンにより設定される出力制限WoutをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22から出力すべき要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものにバッテリ50の充放電要求量Pb*とロスとを加えたものとして計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。充放電要求量Pb*は、バッテリ50の残容量(SOC)やアクセル開度Accなどによって設定することができる。
要求トルクTr*と要求パワーPe*とを設定すると、設定した要求パワーPe*を閾値Prefと比較する(ステップS120)。ここで、閾値Prefは、エンジン22の運転を停止してモータMG2から出力された動力だけで走行するモータ運転モードの範囲を設定するものであり、モータMG2の性能やバッテリ50の容量などにより設定することができる。
要求パワーPe*が閾値Prefより大きいときには、エンジン22が運転されているか否かを判定する(ステップS130)。そして、エンジン22が運転されているときにはアクセル開度Accが閾値Arefより大きいか否かを判定し(ステップS140)、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときにはバッテリ50から定格出力を超えた出力を要求するために超過出力要求フラグFoutに値1をセットする(ステップS150)。ここで、閾値Arefは、バッテリ50から定格出力を超えた出力を要求するか否かを判定するために設定されるもであり、例えば70%や80%などと設定することが
できる。超過出力要求フラグFoutに値1がセットされたときのバッテリ50の出力制限Woutについては図3のルーチンを用いて後述する。なお、アクセル開度Accが閾値Aref以下のときには、バッテリ50から定格出力を超えた出力を要求する必要がないから、超過出力要求フラグFoutには値1はセットされない。
次に、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS160)。この設定は、要求パワーPe*に要求トルクTr*が設定されているときには、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
続いて、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS170)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ−Nm2/(Gr・ρ) …(1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*−Nm1)+k2∫(Nm1*−Nm1)dt …(2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の出力制限Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tmaxを次式(3)により計算すると共に(ステップS180)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(4)により計算し(ステップS190)、計算したトルク制限Tmaxと仮モータトルクTm2tmpとを比較して小さい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS200)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の出力制限Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(4)は、前述した図6の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(3)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(4)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*やモータMG1の目
標回転数Nm1*およびトルク指令Tm1*,モータMG2のトルク指令Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とモータMG2のトルク指令Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS210)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、目標回転数Nm1*やトルク指令Tm1*,トルク指令Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS120で要求パワーPe*が閾値Pref以下と判定されたときには、モータ運転モードと判定し、エンジン22が運転されているときにはエンジン22を停止し(ステップS220)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS230)、その後、ステップS180〜S210の処理を実行する。
ステップS130でエンジン22が運転されていないと判定されたときには、超過出力要求フラグFoutに値1をセットし(ステップS240)、モータMG1のトルク指令Tm1*にエンジン22のクランキング用のトルクTcrを設定する(ステップS250)。そして、エンジン22の回転数Neが閾値Nrefより大きいか否かを判定し(ステップS260)、エンジン22の回転数が閾値Nref以下のときにはステップS180〜S210の処理を実行し、エンジン22の回転数Neが閾値Nrefより大きいときにはエンジン22の燃料噴射制御や点火制御などを開始して(ステップS270)、ステップS180〜S210の処理を実行する。ここで、閾値Nrefは、燃料噴射制御や点火制御を開始するエンジン22の回転数であり、例えば800rpmや1000rpmなどのように設定される。
以上、駆動制御を説明した。上述したように、この駆動制御では、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するときに超過出力要求フラグFoutに値1がセットされる(ステップS150,S240)。また、駆動制御では、モータMG2のトルク指令Tm2*を設定する際にバッテリ50の出力制限Woutが用いられる(ステップS180)。次に、こうした駆動制御で用いられるバッテリ50の出力制限Woutの管理について説明する。
図3に例示した出力管理ルーチンが実行されると、バッテリECU52は、まず、電圧センサ51aからの電圧Vbや電流センサ51bからの電流Ib,温度センサ51cからの電池温度Tb,残容量(SOC),超過出力要求フラグFoutなどバッテリ50の出力管理に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、残容量(SOC)については、電流Ibを積算することにより求めたものをバッテリECU52の図示しないRAMの所定アドレスから入力するものとし、超過出力要求フラグFoutについては、ハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した電池温度Tbと残容量(SOC)とに基づいてバッテリ50の出力制限Woutを設定する(ステップS310)。ここで、設定する出力制限Woutは、バッテリ50の定格出力として予め定められたものであり、バッテリ50の温度特性や残容量(SOC)に対する特性によって設定することができる。そして、超過出力要求フラグFoutに値1がセットされているか否かを調べる(ステップS320)。前述したように、超過出力要求フラグFoutには駆動制御でアクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するときに値1がセットされる。
超過出力要求フラグFoutに値1がセットされていないときには、これで出力管理ルーチンを終了する。したがって、出力制限Woutには定格出力が設定されていることになる。
超過出力要求フラグFoutに値1がセットされているときには、前回の超過出力処理(出力制限Woutに定格出力より大きな出力をセットして解除するまでのステップS350〜S410の処理)の実行から所定時間T1を経過しているか否かを判定する(ステップS330)。ここで、所定時間T1は、超過出力処理を実行する間隔として設定されるものであり、バッテリ50の性能や超過を許可する出力の大きさなどにより定めることができる。前回の超過出力処理の実行から所定時間T1を経過していないときには、超過出力処理を実行すべきでないと判断し、これで出力管理ルーチンを終了する。この場合にも出力制限Woutには定格出力が設定される。
前回の超過出力処理の実行から所定時間T1を経過しているときには、今回の超過出力処理を開始してから所定時間T2を経過したか否かを判定する(ステップS340)。ここで、所定時間T2は、超過出力処理を連続して実行することができる制限時間として設定されるものであり、バッテリ50の性能や超過を許可する出力の大きさなどにより定めることができる。所定時間T2を経過していないときには、電圧Vbと電流Ibとの積によりバッテリ50の出力Wbを計算し(ステップS350)、定格出力として設定された出力制限Woutとの偏差として超過出力ΔWを計算する(ステップS360)。そして、計算した超過出力ΔWが正の値のときには(ステップS370)、この超過出力ΔWに出力管理ルーチンの起動間隔時間Δt(実施例では8msec)を乗じたものを積算して出力エネルギEbを計算し(ステップS380)、計算した出力エネルギEbを閾値Erefと比較する(ステップS390)。即ち、超過出力処理が開始されてからのバッテリ50の定格出力を超えた超過出力ΔWについて時間積分し、この積分値を出力エネルギEbとして閾値Erefと比較するのである。ここで、閾値Erefは、超過出力処理の終了を判定するものであり、バッテリ50から定格出力を超える出力を実行可能な範囲内のエネルギとして設定され、バッテリ50の性能により定められる。出力エネルギEbが閾値Eref未満のときには、超過出力処理を継続してもよいと判断し、定格出力が設定された出力制限Woutに超過を許可する出力分として所定超過出力Wsetを加え、これを新たな出力制限Woutとして設定し(ステップS400)、出力管理ルーチンを終了する。ここで、所定超過出力Wsetは、バッテリ50から定格出力を超えて出力してもよい上限の出力を設定するものであり、バッテリ50の性能により定めることができる。超過出力要求フラグFoutに値1がセットされた直後にこの出力管理ルーチンが実行されたときには、出力制限Woutには定格出力が設定されており、駆動制御ではこの定格出力が設定された出力制限Woutの制限範囲内でモータMG2のトルク指令Tm2*が設定されるから、超過出力ΔWは正の値にはならない。そして、このときに出力制限Woutに所定超過出力Wsetが加えられたものが出力制限Woutとして設定されるから、その後に駆動制御が実行されるときには所定超過出力Wsetの分だけモータMG2のトルク指令Tm2*を大きく設定することができる。このように所定超過出力Wsetの分だけの超過の許可は、出力管理ルーチンの起動間隔時間分だけ遅くなるが、実施例ではその時間は8msecであるから、この時間遅れを運転者に感じさせることはない。
一方、出力エネルギEbが閾値Eref以上のときには、超過出力処理を終了するために、出力エネルギEbに値0を設定すると共に超過出力要求フラグFoutに値0をセットして(ステップS410)、出力管理ルーチンを終了する。なお、超過出力要求フラグFoutへの値0のセットは、実施例では、バッテリECU52からハイブリッド用電子制御ユニット70に通信により制御信号を出力することにより行なわれる。なお、出力エネルギEbが閾値Erefに至らなくても、ステップS330で今回の超過出力処理を開始してから所定時間T2を経過したと判定されたときには、同様に超過出力処理が終了さ
れる。
図7は、発進時に運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときのアクセル開度Accとバッテリ50の出力Wbの時間変化の一例を示す説明図である。アクセルペダル83が大きく踏み込まれると、それに応じたアクセル開度Accに基づいて要求パワーPe*設定され、要求パワーPe*が閾値Prefより大きくなってエンジン22が始動されるこのとき、超過出力要求フラグFoutに値1がセットされるから、バッテリ50の出力制限Woutには定格出力に所定超過出力Wsetが加えられたものとなる。バッテリ50からの出力Wbは、モータMG2からの出力とモータMG1によるクランキングとにより急上昇し、定格出力を超えるが、出力制限WoutによってモータMG2のトルク指令Tm2*が制限されるため、出力制限Wout(定格出力+所定超過出力Wset)を超えることはない。エンジン22が始動すると、エンジン22からの出力をモータMG1により発電することから、バッテリ50からの出力Wbは一旦低下するが、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み続けていることと、車速Vが大きくなっていることによりバッテリ50からの出力Wbは再び出力制限Woutとなる。この間、バッテリECU52は図3の出力管理ルーチンが繰り返し実行されて超過出力ΔWの時間積分としての出力エネルギEbが計算される。図7中、「バッテリ出力Wb」のハッチングを付した領域が出力エネルギEbに相当する。この出力エネルギEbが閾値Erefに至ると、出力制限Woutは定格出力に戻される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の定格出力を超える超過出力ΔWの時間積分としての出力エネルギEbが閾値Erefに至るまでバッテリ50から定格出力を所定超過出力Wsetだけ超える出力を出力制限Woutに設定し、出力制限Woutの制限範囲内でモータMG1やモータMG2などを駆動制御するから、バッテリ50の性能をより発揮させることができる。この結果、車両の性能を向上させることができる。しかも、こうした超過出力処理の実行を開始してから所定時間T2を経過したときには、出力エネルギEbが閾値Erefに満たなくても超過出力処理を終了するから、バッテリ50の定格出力を超える出力が長時間に亘るのを抑止することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、超過出力処理の実行を開始してから所定時間T2を経過したときには、出力エネルギEbが閾値Erefに満たなくても超過出力処理を終了するものとしたが、こうした時間制限を行なわないものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するときにバッテリ50から定格出力を超えて出力してもよい上限の出力として所定超過出力Wsetを用いるものとしたが、アクセル開度Accやバッテリ50の温度に基づいて所定超過出力Wsetを設定して用いるものとしてもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、超過出力処理を連続して実行することができる制限時間として所定時間T2を用いるものとしたが、アクセル開度Accやバッテリ50の温度に基づいて所定時間T2を設定して用いるものとしてもよい。これらの場合、超過出力と制限時間だけを考慮すればよいから、出力エネルギEbの計算を行なわないものとしてもかまわない。この構成について第2実施例として以下に説明する。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bは、バッテリECU52により実行される出力管理ルーチンが異なる点を除いて、ハード構成も処理も第1実施例のハイブリッド自動車20と同一である。したがって、第2実施例のハイブリッド自動車20Bのハード構成については、第1実施例のハイブリッド自動車20のハード構成と同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、第2実施例のハイブリッド自動車20Bの
ハイブリッド用電子制御ユニット70が実行する駆動制御ルーチンについても第1実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70が実行する駆動制御ルーチンと同一であるから、その詳細な説明は省略する。
図8は、第2実施例のハイブリッド自動車20BのバッテリECU52により実行される出力管理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。出力管理ルーチンが実行されると、バッテリECU52は、まず、温度センサ51cからの電池温度Tbや残容量(SOC),超過出力要求フラグFout,アクセル開度Accなどバッテリ50の出力管理に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS500)。ここで、残容量(SOC)については、電流Ibを積算することにより求めたものをバッテリECU52の図示しないRAMの所定アドレスから入力するものとし、超過出力要求フラグFoutとアクセル開度Accについては、ハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した電池温度Tbと残容量(SOC)とに基づいてバッテリ50の定格出力として予め定められた出力制限Woutを設定する(ステップS510)。そして、超過出力要求フラグFoutに値1がセットされているか否かを調べる(ステップS520)。前述したように、第2実施例でも超過出力要求フラグFoutには駆動制御でアクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するときに値1がセットされる。超過出力要求フラグFoutに値1がセットされていないときには、これで出力管理ルーチンを終了する。したがって、出力制限Woutには定格出力が設定されていることになる。超過出力要求フラグFoutに値1がセットされているときには、前回の超過出力処理の実行から所定時間T1を経過しているか否かを判定する(ステップS530)。所定時間T1については前述した。前回の超過出力処理の実行から所定時間T1を経過していないときには、超過出力処理を実行すべきでないと判断し、これで出力管理ルーチンを終了する。この場合にも出力制限Woutには定格出力が設定される。
前回の超過出力処理の実行から所定時間T1を経過しているときには、入力したアクセル開度Accと電池温度Tbとに基づいて超過出力Wsetを設定すると共に(ステップS540)、同じくアクセル開度Accと電池温度Tbとに基づいて制限時間T2を設定する(ステップS550)。アクセル開度Accは運転者の出力要求を反映するものであり、電池温度Tbはバッテリ50の状態を反映するものであるから、アクセル開度Accと電池温度Tbとに基づいて超過出力Wsetや制限時間T2を設定することは運転者の出力要求とバッテリ50の状態とを考慮することになる。実施例では、超過出力Wsetについてはアクセル開度Accが大きくなるほど大きくなる傾向に且つ電池温度Tbが高くなるほど小さくなる傾向に設定するものとし、制限時間T2についてはアクセル開度Accが大きくなるほど長くなる傾向に且つ電池温度Tbが高くなるほど短くなる傾向に設定するものとした。アクセル開度Accと電池温度Tbと超過出力Wsetとの関係の一例を図9に、アクセル開度Accと電池温度Tbと制限時間T2との関係の一例を図10に示す。
こうして超過出力Wsetと制限時間T2とを設定すると、今回の超過出力処理を開始してから制限時間T2を経過したか否かを判定する(ステップS560)。今回の超過出力処理を開始してから制限時間T2を経過していないときには、超過出力処理を継続してもよいと判断し、定格出力として設定された出力制限Woutに超過を許可する出力分として設定した超過出力Wsetを加え、これを新たな出力制限Woutとして設定して(ステップS570)、出力管理ルーチンを終了する。これにより、アクセル開度Accと電池温度Tbに応じて設定された超過出力Wsetの分だけ定格出力を超えての出力を許
可する。一方、今回の超過出力処理を開始してから制限時間T2を経過しているときには、超過出力処理を終了するために、超過出力要求フラグFoutに値0をセットして(ステップS580)、出力管理ルーチンを終了する。これにより、バッテリ50からの過剰な出力を抑制するのである。
以上説明した第2実施例のハイブリッド自動車20Bによれば、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときやエンジン22を始動するときには、アクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに応じて設定された超過出力Wsetを定格出力に加えて出力制限Woutに設定し、出力制限Woutの制限範囲内でモータMG1やモータMG2などを駆動制御するから、バッテリ50の性能をより発揮させることができる。この結果、車両の性能を向上させることができる。しかも、こうした定格出力を超える超過出力についてはアクセル開度Accと電池温度Tbとに応じた制限時間T2までに制限するから、バッテリ50の定格出力を超える出力が長時間に亘るのを抑止することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、出力管理ルーチンでアクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて超過出力Wsetと制限時間T2とを設定するものとしたが、アクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて超過出力Wsetについては設定するが、制限時間T2についてはあらかじめ定めた所定時間を用いるものとしてもよいし、逆にアクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて制限時間T2については設定するが、超過出力Wsetについてはあらかじめ定めた所定出力を用いるものとしてもかまわない。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときやエンジン22を始動するときには、バッテリ50からの定格出力を超える超過出力をアクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて設定した超過出力Wsetと制限時間T2との範囲内で許可するものとしたが、バッテリ50からの定格出力を超える超過出力を第1実施例で説明した出力エネルギEbが閾値Erefに至るまでアクセル開度Accとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて設定した超過出力Wsetと制限時間T2との範囲内で許可するものとしてもよい。こうすれば、より適正にバッテリ50からの定格出力を超える超過出力を許可することができる。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70により駆動制御ルーチンを実行し、バッテリECU52により出力管理ルーチンを実行したが、出力管理ルーチンはハイブリッド用電子制御ユニット70により実行するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するときに超過出力要求フラグFoutに値1をセットして超過出力処理を行なうものとしたが、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときにだけ超過出力処理を実行するものとしたり、エンジン22を始動するときにだけ超過出力処理を実行するものとしてもよい。また、アクセル開度Accが閾値Arefより大きいときやエンジン22を始動するとき以外のときにも超過出力処理を実行するものとしても構わない。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図11における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例のハイブリッド自動車20,20B,上述の変形例のハイブリッド自動車120,220では、エンジン22から出力された動力が電力と動力との入出力とを伴って車軸に連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるものとしたが、エンジン22から出力された動力が車軸に連結された駆動軸に出力されないものとしてもよい。
実施例では、本発明のバッテリの出力管理をハイブリッド自動車20,20Bに搭載されたバッテリ50の出力管理に適用するものとして説明したが、ハイブリッド自動車20,20B以外の車両や航空機,船舶などの移動体に搭載されたバッテリの出力管理に適用したり、こうした移動体以外の機器に組み込まれたバッテリの出力管理に適用するものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車製造産業に利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のバッテリECU52により実行される出力管理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 発進時に運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときのアクセル開度Accとバッテリ50の出力Wbの時間変化の一例を示す説明図である。 第2実施例のバッテリECU52により実行される出力管理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 アクセル開度Accと電池温度Tbと超過出力Wsetとの関係の一例を示す説明図である。 アクセル開度Accと電池温度Tbと制限時間T2との関係の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,20B,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62
デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (15)

  1. 駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力を該駆動軸に出力する駆動装置が備える充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理装置であって、
    前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたとき、前記要求駆動力に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に前記要求駆動力が大きくなるほど長くなる傾向に前記超過出力の継続時間を設定し、前記設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を前記設定した継続時間の範囲内で許可する超過許可手段
    を備える出力管理装置。
  2. 前記超過許可手段は、前記要求駆動力が大きいほど大きくなる傾向に前記超過出力を設定する手段である請求項記載の出力管理装置。
  3. 請求項1または2記載の出力管理装置であって、
    前記蓄電手段の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記超過許可手段は、前記温度検出手段により検出された前記蓄電手段の温度に基づいて前記超過出力を設定する手段である
    出力管理装置。
  4. 前記超過許可手段は、前記検出された温度が高いほど低くなる傾向に前記超過出力を設定する手段である請求項記載の出力管理装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の出力管理装置であって、
    前記蓄電手段の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記超過許可手段は、前記温度検出手段により検出された前記蓄電手段の温度に基づいて前記継続時間を設定する手段である
    出力管理装置。
  6. 前記超過許可手段は、前記検出された温度が高いほど短くなる傾向に前記継続時間を設定する手段である請求項記載の出力管理装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の出力管理装置であって、
    前記駆動装置は、操作者の操作に基づいて前記要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、
    前記超過許可手段は、前記要求駆動力に代えて前記操作者の操作量に基づいて前記超過出力を設定する手段である
    出力管理装置。
  8. 電気自動車であって、
    車軸に動力を出力可能な電動機と、
    該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    該蓄電手段の出力を管理する請求項1ないし7いずれか記載の出力管理装置と、
    前記蓄電手段の出力が前記出力管理装置により許可される範囲内となるよう少なくとも前記電動機を駆動制御する制御手段と、
    を備える電気自動車。
  9. 前記超過出力要求は、運転者による要求に基づいて前記蓄電手段から出力すべき要求出力が前記定格出力を超えるときになされる要求である請求項記載の電気自動車。
  10. 請求項8または9記載の電気自動車であって、
    内燃機関と、
    前記蓄電手段の充放電を伴って前記内燃機関を始動可能な始動手段と、
    を備え、
    前記超過出力要求は、前記内燃機関を始動する際になされる要求である
    電気自動車。
  11. 前記始動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記車軸に連結された駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する手段である請求項10記載の電気自動車。
  12. 前記始動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項11記載の電気自動車。
  13. 前記始動手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機である請求項11記載の電気自動車。
  14. 駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力を該駆動軸に出力する駆動装置が備える充放電可能な蓄電手段の出力を管理する出力管理方法であって、
    前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときには、前記要求駆動力に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に前記要求駆動力が大きくなるほど長くなる傾向に前記超過出力の継続時間を設定し、前記設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を前記設定した継続時間の範囲内で許可する
    出力管理方法。
  15. 車軸に動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段とを備える電気自動車の制御方法であって、
    通常時には前記蓄電手段からの出力として定格出力を許可し、前記蓄電手段の定格出力を超える超過出力要求がなされたときにはアクセル開度に基づいて前記蓄電手段から定格出力を超えて出力してもよい超過分の超過出力を設定すると共に前記アクセル開度が大きくなるほど長くなる傾向に前記超過出力の継続時間を設定し、前記設定した超過出力までの該蓄電手段からの出力を前記設定した継続時間の範囲内で許可し、
    前記蓄電手段の出力が前記許可の範囲内となるよう少なくとも前記電動機を駆動制御する
    電気自動車の制御方法。
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