JP4207350B2 - 情報出力装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報出力装置に係り、例えば、車両内に擬似人格を備えたエージェントを画像と音声により車両内に出現させ、センサの検出値に応じてエージェントがユーザとのコミュニケーションとして特定の行為を行う情報出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示し、又は、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置として、例えば、エージェントの容姿を表す画像(静止画像、動画像)を表示すると共に、ユーザとの会話を内容とするエージェントの音声を出力することで、エージェントを車両内に出現させ、車両の状況を判断してユーザとのコミュニケーションや車両の制御等を積極的に行うエージェント装置が特開平11−37766号公報で提案されている。
このエージェント装置(情報出力装置)によれば、車両内外の状況や運転者等の行動(運転状況等)を検出し、その状況に応じた行為(コミュニケーション)を、車両内に出現させたエージェントの行為として実行させるようにしている。例えば、お昼時にお腹が鳴る音を検出した場合に「食堂の案内をしましょうか?」といったように、エージェントが処理可能な行為の提案をするようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、提案されているエージェント装置では、車両や運転者の状況がエージェントを出現させるための条件を満たしている場合、常にエージェントが現れユーザとのコミュニケーションを行うようになっている。
このように、従来のエージェント装置を含めた情報出力装置では、センサの検出値が画像等の出力条件を満たした場合(条件値を越えた場合、条件値と一致した場合等)に、常に、その出力条件に対応する画像や音声を出力するようにしている。
このため、ユーザによっては、特定静止画像、特定動画像(以下、本明細書において、特定静止画像又は/及び特定動画を特定画像という)を含む画像や特定音声の出力、エージェント装置の場合であればエージェントの登場が煩わしく感じることもある。
そこで、本発明は、ユーザの好みに応じて、特定画像や特定音声が出力される頻度を変更することが可能な情報出力装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示し、又は、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、特定静止画像、特定動画、又は特定音声の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、入力手段と、該入力手段からの一の入力に対応して複数の出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定する基準値変更手段と、センサと、該センサによって検出された特定の物理量が、いずれかの出力条件値を越えた場合又は、いずれかの出力条件値と一致した場合、該出力条件値に対応する静止画像若しくは動画を画像表示装置に表示し又は、該条件値に対応する音声を音声出力手段から出力する制御手段と、を情報出力装置に具備させて前記目的を達成する。
このように、一又は複数の出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定することで、その出力条件値に対応する特定静止画像、特定動画、又は/及び、特定音声が、出力等されや易くなったり、逆に出力しにくくなることで、当該特定静止画像等に対する出力頻度が変更される。
請求項2記載の発明では、請求項1に記載の情報出力装置において、増減させる対象とする出力条件値を指定する指定手段を備え、前記基準値変更手段は、前記指定手段によって指定された出力条件値だけを増減する。
【0005】
請求項3に記載した発明では、画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示する情報出力装置において、特定静止画像、特定動画の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、入力手段と、該入力手段からの一の入力に対応して前記出力条件値を増減させる基準値変更手段と、センサと、該センサによって検出された特定の物理量が、前記記憶した出力条件値を越えた場合又は、一致した場合、該出力条件値に対応する静止画像若しくは動画を画像表示装置に表示する制御手段と、を情報出力装置に具備させて前記目的を達成する。
請求項4に記載した発明では、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、特定音声の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、入力手段と、該入力手段からの一の入力に対応して前記出力条件値を増減させる基準値変更手段と、センサと、該センサによって検出された特定の物理量が、前記記憶した出力条件値を越えた場合又は、一致した場合、該出力条件値に対応する音声を音声出力手段から出力する制御手段と、を情報出力装置に具備させて前記目的を達成する。
請求項に記載の発明では、請求項1、請求項2、又は請求項4に記載した情報出力装置において、前記特定音声は、ユーザからの回答を得るための質問用の音声を含むことを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1又は2に記載の情報出力装置において、所定期間内に表示された特定静止画像、特定動画、又は前記所定期間内に出力された特定音声を取得する期間内出力対象取得手段を備え、前記基準値変更手段は、前記期間内出力対象取得手段で取得した前記特定静止画像、前記特定動画、又は前記特定音声の範囲内で、一の入力に対応して出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1から請求項のうちのいずれか1の請求項に記載した情報出力装置において、音声認識手段によるユーザの認識音声又は前記入力手段からの入力に応じて、車両を制御する車両制御手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の情報出力装置における好適な実施の形態について、エージェント装置の場合を例に、図1から図24を参照して詳細に説明する。
(1)第1実施形態の概要
本実施形態のエージェント装置(情報出力装置)では、エージェントの容姿を表す画像表示装置に静止画像や動画像を表示すると共に、エージェントの会話を内容とする音声を音声出力装置から出力することで、エージェントを車両内に出現させる。このエージェントは、車両又はユーザに対して各種イベントを実行するが、各イベント毎にエージェントの行為を表現するための特定画像(特定静止画像又は/及び特定動画)や特定音声が決められている。この特定画像を表示し特定音声を出力することにより、対応するイベントがエージェントの行為として実行されることになる。
車両又はユーザに対してエージェントが行うイベント(コミュニケーションの内容)は、車両状況に応じて実行される。この車両状況は、センサ等により時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、車両(エンジンスタート等の車両に関する情報)、ユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)、又は、車両内外の温度等の車両内外に関する情報のうち少なくとも1つの状況(又は情報)に対する物理量を車両に関連した車両状況として取得する(車両状況取得手段)。
そして、車両状況に応じて車両又はユーザに対してエージェントが行うイベント(コミュニケーションの内容)と、そのイベントを実行するための条件(出力条件とその出力条件値)がイベント発生知識データベース(DB)に規定(格納)されている。各イベントには重要度に応じた優先順位が規定されている。また、各イベントに対応してエージェントの行為を表現するための特定画像と特定音声が、エージェントデータ記憶装置の画像データベース(DB)と音声データベース(DB)に格納されている。
このイベント発生知識データベースを使用することにより、運転中に取得する車両状況に応じたイベントが決定され(イベント決定手段)、決定したイベントに対応する特定画像の表示及び特定音声の出力によって、エージェントが自動的に車両内に登場してイベントを実行する(イベント実行手段)。
一方、エージェントが車両内に出現する頻度又は出現率をユーザが変更できるように構成されている。ユーザは出現頻度、出現率を0%から100%の範囲で上下させることで、各イベントに付された優先順位に応じたイベントが追加指定及び指定解除される(指定変更手段)。出現率を上げた場合、現在指定が解除されているイベントのうち優先順位が高いイベントから順に、指定された出現率になるように追加指定される。逆に出現率を下げた場合、現在指定されているイベントのうち優先順位が低いイベントから順に、指定された出現率となるように指定解除される。ここで出現率は、全イベント数に対する指定されているイベント数を意味する。
また、ユーザの気持を画像認識やボタンを使って入力することにより、出現率を自動で増減させることも可能である。
【0007】
なお、本実施形態におけるエージェントは、擬人化されたエージェントであり、その画像(平面的画像、ホログラフィ等の立体的画像等)が画像表示装置によって車両内に出現される。このエージェントの処理としては、車両自体、搭乗者、対向車等を含む車両の状況判断と学習(状況の学習だけでなく運転者の応答や反応等も含む)をし、各時点での車両状況とそれまでの学習結果に基づいて、エージェントが運転者や車両に対して様々なバリエーションをもった対応(行為=行動と音声)をする。これにより運転者は、複数のエージェントを車両内に自由に呼びだしてつき合う(コミュニケーションする)ことが可能になり、車両内での環境を快適にすることができる。
ここで、本実施形態において擬人化されたエージェントとは、特定の人間、生物、漫画のキャラクター等との同一性があり、その同一性のある生物が、同一性・連続性を保つようなある傾向の出力(動作、音声により応答)を行うものである。また、同一性・連続性は特有の個性を持つ人格として表現され、電子機器内の一種の擬似生命体としてもとらえることができる。車両内に出現させる本実施形態のエージェントは、人間と同様に判断する擬似人格化(仮想人格化)された主体である。従って、同一の車両状況であっても、過去の学習内容に応じてコミュニケーションの内容は異なる。ときには、車両の相応には関係ない範囲での判断ミスも有り、この判断ミスによる不要な(ドジな)応答をすることもある。そして運転者の応答により、判断ミスか否かを判定し、学習する。
【0008】
(2)第1実施形態の詳細
図1は、本実施形態におけるエージェント装置(情報出力装置)の構成を示すブロック図である。
本実施形態では、エージェントによるコミュニケーション機能全体を制御する全体処理部1を備えている。この全体処理部1は、設定した目的地までの経路を探索して音声や画像表示によって経路案内等をするナビゲーション処理部10、エージェント処理部11、ナビゲーション処理部10とエージェント処理部11に対するI/F部12、エージェント画像や地図画像等の画像出力や入力画像を処理する画像処理部13、エージェントの音声や経路案内用の音声等の音声を出力したり、入力される音声を音声認識辞書を使用して認識したりする音声制御部14、車両や運転者に関する各種状況の検出データを処理する状況情報処理部15、及び渋滞を検出する渋滞検出部(ECU)16を有している。
【0009】
渋滞検出部16は、走行中の車線が渋滞状態になったか否か、及び渋滞状態が解消したか否かを検出するための制御部であり、渋滞状況か否かを示す渋滞フラグ161を有している。この渋滞フラグ161がオンのときは渋滞状態を示し、渋滞フラグ161がオフのときは渋滞でない状態を示す。渋滞フラグ161の値は、渋滞検出部16以外の処理装置(例えば、ナビゲーション処理部10、エージェント処理部11)が参照できるようになっている。
【0010】
エージェント処理部11は、所定容姿のエージェントを車両内に出現させる。また、車両の状況や運転者による過去の応対等を学習して適切な会話や制御を行うようになっている。そして本実施形態のエージェント装置では、時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、車両(エンジンスタート等の車両に関する情報)、ユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)、又は、車両内外の温度等の車両内外に関する情報のうち少なくとも1つの状況(又は情報)から、ユーザや車両に対して行うべきイベントの決定と、決定したイベントを実行するようになっている。
イベントは、主としてエージェント処理部11が所定のプログラムを実行することにより決定する(又は発生させる)。イベントの実行とは、決定したイベントに対応するイベント用プログラムを実行することであり、例えば、「昼食を案内する」というイベントが決定(又は発生)した場合には昼食案内用のプログラムを、「観光案内する」というイベントが決定した場合には観光案内用のプログラムを、また、「回避ルートを案内する」というイベントが決定した場合には回避ルート案内用のプログラムをそれぞれエージェントの行為として実行する。
【0011】
ナビゲーション処理部10とエージェント処理部11と渋滞検出部16は、データ処理及び各部の動作の制御を行うCPU(中央処理装置)と、このCPUにデータバスや制御バス等のバスラインで接続されたROM、RAM、タイマ等を備えている。両処理部10、11と渋滞検出部16は、相互にネットワーク接続されており、互いの処理データを取得することができるようになっている。例えば、エージェント処理部11は、現在位置検出装置21による検出結果からナビゲーション処理部10で特定した車両の現在位置のデータや、ナビゲーション処理部10で探索した目的地までの走行経路や、ナビゲーションデータ記憶装置に格納されたナビゲーション用のデータ等を取得できるようになっている。
ROMはCPUで制御を行うための各種データやプログラムが予め格納されたリードオンリーメモリであり、RAMはCPUがワーキングメモリとして使用するランダムアクセスメモリである。
【0012】
本実施形態のナビゲーション処理部10とエージェント処理部11と渋滞検出部16は、CPUがROMに格納された各種プログラムを読み込んで各種処理を実行するようになっている。なお、CPUは、記憶媒体駆動装置23にセットされた外部の記憶媒体からコンピュータプログラムを読み込んで、エージェントデータ記憶装置29やナビゲーションデータ記憶装置30、図示しないハードディスク等のその他の記憶装置に格納(インストール)し、この記憶装置から必要なプログラム等をRAMに読み込んで(ロードして)実行するようにしてもよい。また、必要なプログラム等を記録媒体駆動装置23からRAMに直接読み込んで実行するようにしてもよい。
【0013】
ナビゲーション処理部10には、現在位置検出装置21とナビゲーションデータ記憶装置30が接続されている。
エージェント処理部11にはエージェントデータ記憶装置29が接続されいる。
【0014】
I/F部12には入力装置22と記憶媒体駆動装置23と通信制御装置24と、その他の装置(窓開閉装置、エアコン風量調節装置、オーディオ音量調節装置、ヘッドランプオン・オフ装置、ワイパー駆動制御装置等)が接続されている。
画像処理部13には表示装置27と撮像装置28が接続されている。
音声制御部14は、音声合成部141と音声認識部142を備えており、音声合成部141には音声出力装置25が接続され、音声認識部142にはマイク26が接続されている。
状況情報処理部15には状況センサ部40が接続されている。
【0015】
現在位置検出装置21は、車両の絶対位置(緯度、経度による)を検出するためのものであり、人工衛星を利用して車両の位置を測定するGPS(Global Positioning System)受信装置211と、方位センサ212と、舵角センサ213と、距離センサ214と、路上に配置されたビーコンからの位置情報を受信するビーコン受信装置215等が使用される。
GPS受信装置211とビーコン受信装置215は単独で位置測定が可能であるが、GPS受信装置211やビーコン受信装置215による受信が不可能な場所では、方位センサ212と距離センサ214の双方を用いた推測航法によって現在位置を検出するようになっている。なお、より正確な現在位置を検出するために、所定の基地局から送信される測位誤差に対する補正信号を受信し、現在位置を補正するD−GPS(ディファレンシャルGPS)を使用するようにしてもよい。
方位センサ212は、例えば、地磁気を検出して車両の方位を求める地磁気センサ、車両の回転角速度を検出しその角速度を積分して車両の方位を求めるガスレートジャイロや光ファイバジャイロ等のジャイロ、左右の車輪センサを配置しその出力パルス差(移動距離の差)により車両の旋回を検出することで方位の変位量を算出するようにした車輪センサ、等が使用される。
舵角センサ213は、ステアリングの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転抵抗ボリューム等を用いてステアリングの角度αを検出する。
距離センサ214は、例えば、車輪の回転数を検出して計数し、または加速度を検出して2回積分するもの等の各種の方法が使用される。
【0016】
入力装置22は、ユーザ情報(年齢、性別、趣味、性格など)や、その他選択項目の選択情報(例えば、提示された目的地候補のうち一つを特定する施設特定命令)等をユーザが入力し、また、本実施形態におけるエージェント出現率変更処理(例えば図9)において出現率の設定、変更等を行う際に使用される入力手段である。
なお、ユーザに関する情報(ユーザプロフィール)は、入力装置22からユーザが入力する場合に限らず、ユーザとのコミュニケーションが無い時間が一定時間以上経過した場合等に、未入力の項目について例えば、プロ野球が好きか否か、好きな球団名等に関する各種問い合わせをエージェントがユーザに行い、ユーザの回答内容から取得するようにしてもよい。
入力装置22は、エージェントによるイベント実行の確認や、その他全ての問い合わせ等に対して運転者が応答を入力するための1つの手段でもある。
入力装置22は、ナビゲーション処理における走行開始時の現在地(出発地点)や目的地(到達地点)、情報提供局へ渋滞情報等の情報の請求を発信したい項目名(発信条件)、車内で使用される携帯電話のタイプ(型式)などを入力するためのものでもある。
【0017】
入力装置22には、タッチパネル(スイッチとして機能)、キーボード、マウス、ライトペン、ジョイスティック、赤外線等によるリモコン、音声認識装置などの各種の装置が使用可能である。また、赤外線等を利用したリモコンと、リモコンから送信される各種信号を受信する受信部を備えてもよい。リモコンには、画面上に表示されたカーソルの移動操作等を行うジョイスティックの他、メニュー指定キー(ボタン)、テンキー等の各種キーが配置される。
【0018】
記憶媒体駆動装置23は、ナビゲーション処理部10やエージェント処理部11が各種処理を行うためのコンピュータプログラムを外部の記憶媒体から読み込むのに使用される駆動装置である。記憶媒体に記録されているコンピュータプログラムには、各種のプログラムやデータ等が含まれる。
ここで、記憶媒体とは、コンピュータプログラムが記録される記憶媒体をいい、具体的には、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、メモリチップやICカード等の半導体記憶媒体、CD−ROMやMO、PD(相変化書換型光ディスク)、DVD(ディジタル・ビデオ・ディスク)等の光学的に情報が読み取られる記憶媒体、紙カードや紙テープ、文字認識装置を使用してプログラムを読み込むための印刷物等の用紙(および、紙に相当する機能を持った媒体)を用いた記憶媒体、その他各種方法でコンピュータプログラムが記録される記憶媒体が含まれる。
【0019】
記憶媒体駆動装置23は、これらの各種記憶媒体からコンピュータプログラムを読み込む他に、記憶媒体がフロッピーディスクやICカード等のように書き込み可能な記憶媒体である場合には、ナビゲーション処理部10やエージェント処理部11のRAMや記憶装置29、30のデータ等をその記憶媒体に書き込むことが可能である。
例えば、ICカードにエージェント機能に関する学習内容(学習項目データ、応答データ)や、ユーザ情報等を記憶させ、他の車両を運転する場合でもこの記憶させたICカードを使用することで、自分の好みに合わせて命名され、過去の応対の状況に応じて学習された同一のエージェントとコミュニケーションすることが可能になる。これにより、車両毎のエージェントではなく、運転者に固有な名前と、学習内容のエージェントを車両内に出現させることが可能になる。
【0020】
通信制御装置24は、各種無線通信機器からなる携帯電話が接続されるようになっている。通信制御装置24は、電話回線による通話の他、道路の混雑状況や交通規制等の交通情報に関するデータなどを提供する情報提供局との通信や、車内での通信カラオケのために使用するカラオケデータを提供する情報提供局との通信を行うことができるようになっている。
また、通信制御装置24を介して、エージェント機能に関する学習データやユーザ情報等を送受信することも可能である。
また通信制御装置24は、ATISセンターから送信される渋滞等の各種情報を受信したり、また、道路周辺に配置されたビーコンから送信される渋滞等のVICS情報をビーコンレシーバーで受信したりすることができるようになっている。本実施形態では、車両走行中に渋滞を検出し、イベントとして渋滞回避ルートの案内を行う場合、この通信制御装置24から取得した渋滞情報を使用して迂回ルートの検索を行うようになっている。
【0021】
音声出力装置25は、車内に配置された複数のスピーカで構成され、音声制御部14の音声合成部141により合成された音声が出力される。例えば、音声による経路案内を行う場合の案内音声や、エージェントによるイベント実行の確認等の音声やエージェントの動作に伴う音等が音声合成部141で合成され、音声出力装置25から出力されるようになっている。この音声出力装置25は、全部又は一部をオーディオ用のスピーカと兼用するようにしてもよい。なお、音声制御部14は、運転者のチューニング指示の入力に応じて、音声出力装置25から出力する音声の音色やアクセント等を制御することが可能である。
音声出力装置25は、音声制御部14の音声認識部142で認識した音声についての認識内容をユーザに確認(コールバック)するために合成された音声も出力するようになっている。
【0022】
マイク26は、音声制御部14の音声認識部142における音声認識の対象となる音声を入力する音声入力手段として機能する。マイク26には、例えば、ナビゲーション処理における目的地等の入力音声や、エージェントとの運転者の会話等(イベントの実行確認に対するユーザの回答や、コールバックに対すユーザの応答等を含む)が入力される。
このマイク26は、通信カラオケ等のカラオケを行う際のマイクと兼用するようにしてもよく、また、運転者の音声を的確に収集するために指向性のある専用のマイクを使用するようにしてもよい。
音声出力装置25とマイク26とでハンズフリーユニットを形成させて、携帯電話を介さずに、電話通信における通話を行えるようにしてもよい。
【0023】
表示装置27には、ナビゲーション処理部10の処理による経路案内用の道路地図や各種画像情報が表示されたり、エージェント処理部11によるエージェントの容姿や、その容姿のエージェントによる各種行動(動画)が表示されたりするようになっている。また、本実施形態において表示装置27には、エージェントの出現率を設定するための出現率設定画面が表示されるようになっている。
また、撮像装置28で撮像された車両内外の画像も画像処理部13で処理された後に表示されるようになっている。
表示装置27は、液晶表示装置、CRT等の各種表示装置が使用される。
なお、この表示装置27は、例えばタッチパネル等の、前記入力装置22としての機能を兼ね備えたものとすることができる。
【0024】
撮像装置28は、画像を撮像するためのCCD(電荷結合素子)を備えたカメラで構成されており、運転者を撮像する車内カメラの他、車両前方、後方、右側方、左側方を撮像する各車外カメラが配置されている。撮像装置28の各カメラにより撮像された画像は、画像処理部13に供給され、画像認識等の処理が行われ、各認識結果をエージェント処理部11によるイベントの決定にも使用するようになっている。
【0025】
エージェントデータ記憶装置29は、本実施形態によるエージェント機能を実現するために必要な各種データやプログラムが格納される記憶装置である。このエージェントデータ記憶装置29には、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、CD−ROM、光ディスク、磁気テープ、ICカード、光カード、DVD等の各種記憶媒体と、その駆動装置が使用される。
この場合、例えば、ユーザ情報297を持ち運びが容易なICカードやフロッピーディスクで構成し、その他のデータをハードディスクで構成するというように、複数種類の異なる記憶媒体と駆動装置で構成し、駆動装置としてそれらの駆動装置を用いるようにしてもよい。
【0026】
エージェントデータ記憶装置29には、エージェントプログラム290、エージェントの容姿や行動を静止画像や動画像で画像表示するための特定画像が格納された画像データベース(DB)データ291と特定音声データが格納された音声データベース(DB)292、イベント発生知識データベース(DB)293、目的地検索条件知識DB294、説明情報DB296、運転者を特定したりユーザの指向を判断するためのユーザ情報297、エージェント出現率変更処理(図9)でユーザが設定した出現率が格納される出現率情報298、その他エージェントのための処理に必要な各種のデータが格納されている。
【0027】
エージェントプログラム290には、エージェント機能を実現するためのエージェント処理プログラムや、エージェントと運転者とがコミュニケーションする場合の細かな行動を表示装置27に画像表示すると共にその行動に対応した会話を音声合成部141で合成して音声出力装置25から出力するためのコミュニケーション内容に応じたプログラムが格納されている。
【0028】
画像DB291には、各エージェントの容姿と、各容姿のエージェントが様々な表情や動作を表すための各種画像データが格納されている。ユーザは、これら各エージェントを選択し、自由に名前を付ける(設定する)ことができるようになっている。
格納される容姿としては、人間(男性、女性)の容姿が複数格納されるが、人間以外にも、例えば、ひよこや犬、猫、カエル、ネズミ等の動物自体の容姿や人間的に図案化(イラスト化)した動物の容姿であってもよく、更にロボット的な容姿や、特定のキャラクタの容姿等であってもよく、これら各容姿に対応して名前を付けることが可能である。
またエージェントの年齢としても一定である必要がなく、エージェントの学習機能として、最初は子供の容姿とし、時間の経過と共に成長していき容姿が変化していく(大人の容姿に変化し、更に老人の容姿に変化していく)ようにしてもよい。画像DB291には、これら各種エージェントの容姿の画像が格納されており、運転者の好みによって入力装置22等から選択することができるようになっている。
【0029】
音声DB292には、エージェントがイベントの実行確認をしたりユーザとのコミュニケーションを会話で行うのに必要な音声を合成するための各種音声データが格納されている。音声DB292に格納されている音声データとしては、例えば、ユーザに目的の設定を促すためにエージェントが「今日は何をしますか?」等の音声を出力したり、イベント実行を確認するために「京都市内に入りましたが、観光スポットをご紹介しましょうか?」等の音声を出力したりするための音声データが格納されている。
運転者は前記エージェントの容姿の選択と併せて音声を入力装置22等から選択することができるようになっている。エージェントの音声としては、男性の音声、女性の音声、子供の音声、機械的な音声、動物的な音声、特定の声優や俳優の音声、特定のキャラクタの音声等があり、これらの中から適宜運転者が選択する。この音声と前記容姿の選択は、適時変更することが可能である。
なお、本実施形態において、例えば「100m先の交差点を右方向です。」等の経路案内において出力される音声についての音声データはナビゲーションデータ記憶装置30に格納されているが、エージェントの行為として経路案内を行う場合には、音声DB292に格納するようにしてもよい。
【0030】
説明情報DB296には、例えば、クリスマスの紹介をするイベントにおいてクリスマスに関する説明をしたり、クリスマスのお勧めスポットの紹介をしたりするための各種情報が格納される。説明情報DB296には、その他、バレンタインデーDB、ホワイトデーDB、ゴルフ場DB、スキー場DB、温泉DB、病気DB、観光地DB、歴史DB、デパートDB、豆知識DB、名物DB、サービスエリアDB、地点特徴DB、雪国DB、事故DB等の詳細な紹介や説明、解説を行うための情報が各種格納されている。
この説明情報DB296に格納されるデータは、後述する目的地データベース309と重複しないデータで、より詳細な内容のデータが格納される。また、流行や社会状況によって変化する情報が、通信制御処置24から受信して格納されるようになっている。例えば、各レストランやデパートにおいてその年のクリスマス商戦において採用している特別サービスの内容を示す情報や、各ホテルのディナーショウの内容(出演者や料金、日時等)を示す情報や、各デパートの特売品情報などが通信制御装置24から受信して該当するデータベースの該当施設等のデータとして格納される。
【0031】
ユーザ情報297には、ユーザの氏名、住所、年齢、血液型、生年月日、性別、性格、趣味、好きなスポーツ、好きなチーム、好きな食べ物(好物)、宗教、ユーザの身長、体重、運転席(シート)の固定位置(前後位置、背もたれの角度)、ルームミラーの角度、視線の高さ、顔写真をデジタル化したデータ、音声の特徴パラメータ等の各種情報が各ユーザ毎に格納されている。
ユーザ情報は、エージェントがユーザと取るコミュニケーションの内容を判断する場合に使用される他、ユーザの体重等の後者のデータ群は運転者を特定するためにも使用される。
またユーザ情報は、本実施形態におけるイベント発生処理における条件や、目的地設定候補提示処理において検索条件を決定するための条件として使用される。
【0032】
イベント発生知識DB293には、エージェント処理部11が、時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、車両(エンジンスタート等の車両に関する情報)、ユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)、又は、車両内外の温度等の車両内外に関する情報のうち少なくとも1つの状況(又は情報)から、現時点において車両やユーザに対してすべきイベントを発生させる(決定する)ための知識データがテーブル化されて格納されている。
図2は、イベント発生知識DB293のテーブル内容を概念的に表したものである。
この図2に示されるように、イベントを発生させるための条件としては、大きく分けて、時間(最左欄の1〜11の時に関する情報)、目的(同12〜17の運転の目的に関する情報)、場所(同18〜48)、車両(同49〜54)等がある。
そして、時間に関するイベント決定条件としては、「朝になったら」等の1日を生活様式に合わせて分類した時間帯に関する条件、「土、日だったら」や「週末だったら」等の1週間を所定単位で分割した条件、「走行時間が長くなったら」等の所定行為や事実や処理の時間の長さに関する条件、「6月になったら」等の1年のうちの各月に関する条件、「クリスマスが近づいたら」や「文化の日だったら」等の年中行事や所定の行事に関連する条件などの各種条件が存在する。
【0033】
場所に関るすイベント決定条件としては、「目的地が設定されたら」等の目的地の設定に関する条件、「目的地がゴルフ場だったら」等の目的地のジャンルに関する条件、「目的地までの距離が長い場合は」や「自宅からの距離が遠くなると」等の特定地点との距離に関する条件、「現在地が観光地の近くだったら」等の現在地や目的地と観光地に関する条件、「現在地が高速だったら」等の現在走行中の道路に関する条件、「雪国に近づいたら」や「海岸の近くでは」等の気候や気象に関連する条件、「事故多発地帯に近づいたら」等の走行環境に関する条件などの各種条件が存在する。
【0034】
車両自体の状態等に関するイベント決定条件としては、「エンジンがスタートしたら」等の走行開始前に関する条件、「車線変更が多かったら」等のステアリング操作に関する条件、「スピードが出過ぎていたら」や「法定速度を守ったら」等の車速に関する条件、「渋滞になったら」等の渋滞に関する条件、「ガソリンが少なくなったら」や「バッテリ液が少なくなったら」等の補充や補完に関する条件などの各種条件が存在する。
【0035】
運転目的に関するイベント決定条件としては、「デートだったら」等の目的地だけでなく車両の走行自体にも意味を持つ場合の条件、「家族だったら」や「友達だったら」や「一人だったら」等の同乗者に関する条件、「接待だったら」等の運転者よりも同乗者を中心とする走行である場合の条件などの各種条件が存在する。
その他図示しないが、ユーザプロフィールに関するイベント決定条件としては、「女性だったら」等の性別に関する条件、年齢に関する条件、「年輩だったら」等の年齢層に関する条件などの各種条件が存在する。
【0036】
これら図2に示した各種条件は、条件の概要を表したもので、実際の条件はもう少し詳細に決められている。例えば、「朝になったら」は「5時〜9時になったら」等である。
これらの条件を満たすか否かについては、エージェント処理部11が、状況センサ部40、現在位置検出装置21、撮像装置28、入力装置22、マイク26、通信制御装置24、渋滞検出部16の渋滞フラグ161等の各検出値や入力情報等から判断する。そして、検出結果、入力内容が特定の条件を満たす場合には、対応するイベントを決定する。例えば、検出結果が7時であり「朝になったら」の条件を満たす場合には、対応するイベント「朝食を案内する」が決定する。入力装置22とマイク26による入力値については、ユーザが直接目的地の推薦を求める操作や音声入力をイベント発生の条件としたもので、例えば、ユーザが「周辺検索キー」を押圧したことを条件として、車両現在地周辺の飲食施設を紹介するというイベントが決定する。
【0037】
これらの各種条件に対応してそれぞれ決定させるべきイベントの内容が図2に示すように決められている。イベントとしては、「朝食を案内する」等の車両やユーザに対する所定の行為や処理を行うことを内容とする能動イベントと、「給油してもらう」や「点検を促す」等のユーザに所定の行為をしてもらう受動イベントと、「食事の案内はしない」等の能動イベントの実行を禁止する否定イベントとが存在する。
そして、複数の能動イベントや受動イベントが決定される場合には、各イベントが順次実行される。一方、複数のイベント中に否定イベントが含まれる場合には、その否定イベントと同一内容部分を有する能動イベントや受動イベントはキャンセルされる。例えば、デートでキャンプ場(目的地)まで走行している場合、イベントとしては条件;デートにより「食事の案内をする」という能動イベントが決定され、条件;キャンプ場により「食事の案内はしない」という否定イベントが決定される。この場合両イベントは「食事の案内」という同一内容部分を有しているので、否定イベントにより能動イベントがキャンセルされて、食事の案内は行われない。
【0038】
イベント発生知識DB293には、図示しないが、能動イベントのうち、ユーザによる目的地の選択を促すイベントに対応して、その後の目的地設定候補提示処理で使用する目的地検索条件知識DB294の中の条件検索知識DB番号が規定(格納)されている。
それ以外の能動イベントには、説明情報DB296のDB番号が規定されている。例えば、イベント;「クリスマスを紹介する」の場合、クリスマスDBの格納位置を指定する番号が、必要に応じて格納されている。
【0039】
イベント発生知識DB293に規定されている各イベントには、優先順位が規定されている。各イベントの優先順位は、重要度に応じて付けられており、車両の安全走行に関連するイベントについては比較的高い優先順位が付けられるようになっている。なお、この優先順位については、ユーザが適宜変更することができるようにしてもよい。
また、各イベントには、フラグエリアが設けられている。各イベントに対するフラグは、ON場合イベントが指定されている状態を表し、OFFの場合イベントの指定が解除されている状態をあらわす。従って、フラグがONの場合にそのイベントは実行可能であり、フラグがOFFの場合にそのイベントは動作停止イベントとして実行されない。
このフラグのON、OFFは、出現率情報298に格納された出現率により変更されるようになっている。例えば、出現率が80%に設定された場合、全イベントの内、優先順位が上のイベントから80%以内にあるイベントのフラグがONされ、80%未満のイベントは動作停止イベントとしてフラグがOFFされる。図2に例示したイベント発生知識DBにおいて出現率を80%とした場合、全イベント数が54なので、優先順位が1〜43までのイベントが実行可能イベントとしてフラグがONに設定され、優先順位44〜54までのイベントのフラグがOFFに設定される。
なお、出現率の設定がクリアされた場合や初期設定の段階では、出現率情報298には初期値として出現率100%が格納されており、全イベントのフラグがONになっている。
【0040】
エージェントデータ記憶装置29の目的地検索条件知識DB294(図1)には、目的地の選択を促すイベントが発生した場合に、各イベントに応じて適切な目的地を検索するための検索条件が記載された知識データがテーブル化されて格納されている。
図3は、目的地検索条件知識DB294のテーブル内容を概念的に表したものである。
この図3に示すように、目的地検索条件知識DB294には、条件検索知識DB番号順に複数の知識DBが格納されている。例えば、「食事の案内をする」イベントの場合、ユーザの好みや走行目的などに合致した飲食店をユーザに推薦するための飲食店検索条件知識DB(検索条件知識DB番号;1)、ユーザに最適な観光地を推薦するための観光地検索条件知識DB(同番号;2)、休憩場所検索条件知識DB(同番号;3)等が格納されている。
そして、図3に示されるように、目的地検索条件をリストアップするための条件としては、大きく分けて時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、ユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)の条件とがあり、その詳細についてはイベント発生条件と同様である。
【0041】
例えば、「昼食を案内する」イベントに対応付けられている飲食店検索条件知識DBでは、車両現在位置周辺の飲食店(レストラン、喫茶店、ファーストフード等の飲食店)を検索するための検索条件が設定されている。また、「観光案内をする」イベントに対応付けられている観光地検索条件知識DBでは、車両現在位置周辺の観光施設(金閣寺等)を検索するための検索条件が設定されている。これらの各条件検索知識DBを使用することで、車両状況とユーザに関する条件とに合致する検索条件は全てリストアップされ、リストアップされた検索条件を利用して、各目的地に対する点数化が行われる。この場合の点数は、ユーザに適しているほど低い点数を付け、点数の低い目的地が所定の順に推薦候補として決定されるようになっている。
なお、ユーザに適していると判断される目的地ほど高い点数を付け、点数の高い目的地を推薦候補として決定するようにしてもよい。
【0042】
図4は、ナビゲーションデータ記憶装置30(図1)に格納されるデータファイルの内容を表したものである。
図4に示されるように、ナビゲーションデータ記憶装置30には経路案内等で使用される各種データファイルとして、通信地域データファイル301、描画地図データファイル302、交差点データファイル303、ノードデータファイル304、道路データファイル305、探索データファイル306、写真データファイル307、ナビゲーションプログラム308、及び目的地DB309が格納されるようになっている。
このナビゲーションデータ記憶装置30は、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、CD−ROM、光ディスク、磁気テープ、ICカード、光カード等の各種記憶媒体と、その駆動装置が使用される。
なお、ナビゲーションデータ記憶装置30は、複数種類の異なる記憶媒体と駆動装置で構成するようにしてもよい。例えば、検索データファイル46を読み書き可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ等)で、その他のファイルをCD−ROMで構成し、駆動装置としてそれらの駆動装置を用いるようにする。
【0043】
ナビゲーションプログラム308には、ナビゲーション処理部10において実行される、目的地設定処理、経路探索処理、経路案内処理等の各種ナビゲーション処理のためのプログラムが格納されている。このナビゲーションプログラムに従って処理された各処理結果のデータや処理途中のデータについては、エージェント処理部11で取得可能になっており、エージェントがナビゲーションの一部をアシストする場合、エージェント処理部11は取得した処理結果等のデータに基づいてユーザとのコミュニケーションを実行するようになっている。
【0044】
通信地域データファイル301には、通信制御装置24に接続される携帯電話や、接続せずに車内で使用される携帯電話が、車両位置において通信できる地域を表示装置27に表示したり、その通信できる地域を経路探索の際に使用するための通信地域データが、携帯電話のタイプ別に格納されている。この携帯電話のタイプ別の各通信地域データには、検索しやすいように番号が付されて管理され、その通信可能な地域は、閉曲線で囲まれる内側により表現できるので、その閉曲線を短い線分に分割してその屈曲点の位置データによって特定する。なお、通信地域データは、通信可能地を大小各種の四角形エリアに分割し、対角関係にある2点の座標データによりデータ化するようにしてもよい。
通信地域データファイル301に格納される内容は、携帯電話の使用可能な地域の拡大や縮小に伴って、更新できるのが望ましく、このために、携帯電話と通信制御装置24を使用することにより、情報提供局との間で通信を行なって、通信地域データファイル301の内容を最新のデータと更新できるように構成されている。なお、通信地域データファイル301をフロッピーディスク、ICカード等で構成し、最新のデータと書換えを行うようにしても良い。
描画地図データファイル302には、表示装置27に地図を描画するための描画地図データが格納されている。この描画地図データは、階層化された地図、例えば最上位層から日本、関東地方、東京、神田といった階層ごとの地図データが格納されている。各階層の地図データは、それぞれ地図コードが付されている。
【0045】
交差点データファイル303には、各交差点を特定する交差点番号、交差点名、交差点の座標(緯度と経度)、その交差点が始点や終点になっている道路の番号、および信号の有無などが交差点データとして格納されている。
ノードデータファイル304には、各道路における各地点の座標を指定する緯度、経度などの情報からなるノードデータが格納されている。すなわち、このノードデータは、道路上の一地点に関するデータであり、ノード間を接続するものをアーク(リンク)と呼ぶと、複数のノード列のそれぞれの間をアークで接続することによって道路が表現される。
道路データファイル305には、各道路を特定する道路番号、始点や終点となる交差点番号、同じ始点や終点を持つ道路の番号、道路の太さ、進入禁止等の禁止情報、後述の写真データの写真番号などが格納されている。
交差点データファイル303、ノードデータファイル304、道路データファイル305にそれぞれ格納された交差点データ、ノードデータ、道路データからなる道路網データは、経路探索に使用される。
【0046】
探索データファイル306には、経路探索により生成された経路を構成する交差点列データ、ノード列データなどが格納されている。交差点列データは、交差点名、交差点番号、その交差点の特徴的風景を写した写真番号、曲がり角、距離等の情報からなる。また、ノード列データは、そのノードの位置を表す東経、北緯などの情報からなる。また、経路探索の対象となった目的地のデータも格納されるようになっている。
写真データファイル307には、各交差点や直進中に見える特徴的な風景等を撮影した写真が、その写真番号と対応してディジタル、アナログ、またはネガフィルムの形式で格納されている。
【0047】
目的地データベース309には、目的地を設定するための地点や施設等に関する目的地データが格納されている。この目的地データには、その目的地の名称と位置情報(緯度、経度)の他に、詳細な情報として、ジャンル情報、値段情報、知名度情報、ゴージャス度情報等の目的地を種々の視点から分類するための各種情報が格納されている。
【0048】
図5は、状況センサ部40を構成する各種センサを表したものである。
図5に示すように状況センサ部40は、イグニッション(IG)センサ401、車速センサ402、アクセルセンサ403、ブレーキセンサ404、サイドブレーキ検出センサ405、シフト位置検出センサ406、ウィンカー検出センサ407、ワイパー検出センサ408、ライト検出センサ409、シートベルト検出センサ410、ドア開閉検出センサ411、同乗者検出センサ412、室内温度検出センサ413、室外温度検出センサ414、燃料検出センサ415、水温検出センサ416、ABS検出センサ417、エアコンセンサ418、体重センサ419、前車間距離センサ420、後車間距離センサ421、体温センサ422、心拍数センサ423、発汗センサ424、脳波センサ425、アイトレーサー426、赤外線センサ427、その他のセンサ(タイヤの空気圧低下検出センサ、ベルト類のゆるみ検出センサ、窓の開閉状態センサ、クラクションセンサ、室内湿度センサ、室外湿度センサ、油温検出センサ、油圧検出センサ、操舵角センサ、傾斜センサ、車輪速センサ、年月日、曜日、日時、時刻を検出する時センサ等)428等の車両状況や運転者状況、車内状況等を検出する各種センサを備えている。
これら各種センサは、それぞれのセンシング目的に応じた所定の位置に配置されている。
なお、これらの各センサは独立したセンサとして存在しない場合には、他のセンサ検出信号から間接的にセンシングする場合を含む。例えば、タイヤの空気圧低下検出センサは、車速センサの信号の変動により間接的に空気圧の低下を検出する。
【0049】
イグニッションセンサ401は、イグニッションのONとOFFを検出する。
車速センサ402は、例えば、スピードメータケーブルの回転角速度又は回転数を検出して車速を算出するもの等、従来より公知の車速センサを特に制限なく用いることができる。
アクセルセンサ403は、アクセルペダルの踏み込み量を検出する。
ブレーキセンサ404は、ブレーキの踏み込み量を検出したり、踏み込み力や踏む込む速度等から急ブレーキがかけられたか否かを検出する。
サイドブレーキ検出センサ405は、サイドブレーキがかけられているか否かを検出する。
シフト位置検出センサ406は、シフトレバー位置を検出する。
ウィンカー検出センサ407は、ウィンカーの点滅させている方向を検出する。
ワイパー検出センサ408は、ワイパーの駆動状態(速度等)を検出する。
ライト検出センサ409は、ヘッドランプ、テールランプ、フォグランプ、ルームランプ等の各ランプの点灯状態を検出する。
シートベルト検出センサ410は、運転者、及び同乗者(補助席、後部座席)がシートベルトを着用しているか否かを検出する。着用していない場合には適宜(嫌われない程度に学習しながら)エージェントが現れ、警告、注意、コメント等(学習により程度を変更する)を行う。
【0050】
ドア開閉検出センサ411は、ドアの開閉状態を検出し、いわゆる半ドアの状態が検出された場合にはエージェントがその旨を知らせるようになっている。ドア開閉検出センサ411は、運転席ドア、助手席ドア、後部運転席側ドア、後部助手席側ドア、ハッチバック車のハッチ、ワゴン車の後部ドア等、車種に応じた各ドア毎の開閉を検出できるようになっている。また、車両後部のトランク、車両前部のボンネット、サンルーフ等の開閉部にも開閉状態を検出するドア開閉検出センサ411を配置するようにしてもよい。
同乗者検出センサ412は、助手席や後部座席に同乗者が乗っているか否かを検出するセンサで、撮像装置28で撮像された車内の画像から検出し、または、補助席等に配置された圧力センサや、体重計により検出する。
室内温度検出センサ413は室内の気温を検出し、室外温度検出センサ414は車両外の気温を検出する。
燃料検出センサ415は、ガソリン、軽油等の燃料の残量を検出する。給油時直前における過去5回分の検出値が記憶され、その平均値になった場合に「給油磁気を知らせる」イベントが決定される。
【0051】
水温検出センサ416は、冷却水の温度を検出する。イグニッションON直後において、この検出温度が低い場合には、エージェントが眠そうな行為をする場合が多い。逆に水温が高すぎる場合にはオーバーヒートする前に、エージェントが「だるそう」な行動と共にその旨を知らせる。
ABS検出センサ417は、急ブレーキによるタイヤのロックを防止し操縦性と車両安定性を確保するABSが作動したか否かを検出する。
エアコンセンサ418は、エアコンの操作状態を検出する。例えば、エアコンのON・OFF、設定温度、風量等が検出される。
体重センサ419は、運転者の体重を検出するセンサである。この体重から、または、体重と撮像装置28の画像から運転者を特定し、その運転者専用のエージェントを出現させるようにする。
【0052】
前車間距離センサ420は車両前方の他車両や障害物との距離を検出し、後車間距離センサ421は後方の他車両や障害物との距離を検出する。この前・後車間距離センサ420、421と車速センサ402の検出データは、渋滞検出部16にも供給されるようになっており、渋滞の発生と解消についての判断データとして使用される。
両距離センサ420、421としては、例えば、レーザ、超音波、赤外線等を用いた距離センサや、画像処理方式、車車間通信方式などを利用して距離を測定する方式など各種のものを距離センサとして用いることができる。
【0053】
体温センサ422、心拍数センサ423、発汗センサ424は、それぞれ運転者の体温、心拍数、発汗状態を検出するセンサで、例えば、ハンドル表面に各センサを配置し運転者の手の状態から検出する。または、体温センサ422として、赤外線検出素子を使用したサーモグラフィーにより運転者の各部の温度分布を検出するようにしてもよい。
脳波センサ425は、運転者の脳波を検出するセンサで、例えばα波やβ波等を検出して運転者の覚醒状態等を調べる。
アイトレーサー426は、ユーザの視線の動きを検出し、通常運転中、車外の目的物を捜している、車内目的物を捜している、覚醒状態である等を判断する。
赤外線センサ427は、ユーザの手の動きや顔の動きを検出する。
【0054】
その他、傾斜センサは、車両全体の姿勢角度を検出するセンサで、車両の進行方向の姿勢角度を検出する進行方向傾斜センサと、進行方向と直交方向の姿勢角度を検出する直交方向傾斜センサとを備えており、両センサは別々に傾斜角度を検出するようになっている。進行方向傾斜センサで検出される姿勢角は、上り坂を走行中である可能性判断や、下り坂を走行中である可能性判断等に使用される。
【0055】
また、車輪速センサは、4個の車輪のそれぞれに取り付けられており、各車輪の車輪速度(回転速度)を個別に検出するようになっている。
車輪速センサは、一定ピッチの歯を有して車輪と共に回転し、一定ピッチの歯が配設されたロータと、静止位置取り付けられた電磁ピックアップとを備えている。電磁ピックアップは、ロータの歯と対向配置されており、歯の通過を電磁的に検知するようになっており、このピックアップで検知される出力電圧の変化の時間間隔や、単位時間の変化数から車輪の回転速度が検出される。
なお、車輪速センサとしては、電磁ピックアップ以外に、磁気抵抗素子ピックアップ等を使用することで車輪速を検出するようにしてもよい。
また、車輪速センサの検知信号から車速を算出するようにしてもよく、この場合の車輪速センサは車速センサ402として機能する。
【0056】
次に、以上のように構成された本実施形態の動作について説明する。
図6は、初期項目設定処理の処理動作を表したフローチャートである。
この図6に示されるように、エージェント処理部11は、RAMのフラグエリアを確認し、初期項目入力フラグがオンになっているか否かを確認し(ステップ10)、フラグがオフであれば(;N)初期項目が入力済みなのでメインルーチンにリターンする。
一方、フラグがオンである場合(ステップ10;Y)、エージェント処理部11は、ユーザプロフィールが入力済みか否かをユーザ情報297で確認する(ステップ12)。ユーザ情報297に所定の項目が入力されていない場合(ステップ12;N)、エージェント処理部11は、ユーザプロフィール入力画面を表示装置27に表示してユーザによる入力を促す(ステップ22)。
【0057】
図7は表示装置27に表示されるユーザプロフィール入力画面27aの内容を表したものである。この図7に示されるように、所定の入力項目として名前、年齢、性別、血液型、趣味、好物があり、それぞれユーザによって入力された名前等が表示される名前表示欄271、年齢表示欄272、性別表示欄273、血液型表示欄274、趣味表示欄275、好物表示欄276がある。
ユーザプロフィールの入力方法としては、入力装置22から入力する場合の他、ユーザが自己の名前を発声することで音声入力することも可能である。音声入力された場合、エージェント処理部11は、マイク26からの入力音声を音声認識部142で認識し、認識結果を該当する表示欄に表示する。
ユーザプロフィール入力画面27aの右下には、入力を確定させるOKキー277と、入力を取り消すキャンセルキー278が配置されており、画面の該当キー部分を押圧することで選択することができ、また音声により選択することが可能である。
【0058】
ユーザプロフィール入力画面27aからユーザプロフィールが入力されると、エージェント処理部11は、入力された内容をエージェントデータ記憶装置29にユーザ情報297として格納する(ステップ24)。
入力内容の格納後、又はユーザプロフィールが入力済みの場合(ステップ12;Y)、エージェント処理部11は、走行目的をユーザに質問する(ステップ14)。すなわち、エージェント処理部11は、図8に示すように、表示装置27に運転目的設定画面27bを表示させると共に、画像DB291に基づいてエージェントEを運転目的設定画面27bに出現させ、音声DB292に基づいて「今日はなにをしますか?」といった質問用音声を音声出力装置25から出力する。この音声出力の際、音声出力にあわせてエージェントEの口元も変化させることで、エージェントから質問されているようにする。
なお、図8では、エージェントの顔だけが表示されているが、エージェントの全身を表示するようにしてもよく、また、最初は上部に全身を小さく表示し、画面下部方向まで歩来ながら徐々に大きく表示することで遠くに現れて近くまで歩いてくる様子を動画で表現するようにしてもよい。
【0059】
図8に示されるように、運転目的設定画面27bには、デート、家族、友人、接待、一人、…といった運転目的が表示され、この画面かユーザが今回の運転目的を設定する。運転目的が1画面で表示できない場合には、画面に次画面選択キーが表示される。
この運転目的設定画面27bにおける設定も、ユーザプロフィール入力画面27aにおける入力と同様に、入力装置22からの入力(タッチパネルの押圧を含む)、音声による入力が可能である。なお、音声入力する場合には、運転目的設定画面27bには表示されていなくても、次画面キーで表示される運転目的であれば音声入力可能である。
【0060】
運転目的設定画面27bの表示およびエージェントによる質問に対してユーザからの応答があるか否かエージェント処理部11は監視し(ステップ16)、所定時間内に応答がなければ(ステップ16;N)メインルーチンにリターンする。
一方、応答があった場合(ステップ16;Y)、エージェント処理部11は、ユーザにより入力された運転目的をRAMに格納する(ステップ18)。その後、RAMのフラグエリアの初期項目入力フラグをオフにして(ステップ20)メインルーチンにリターンする。
【0061】
以上の初期項目設定処理が終了すると、エージェント処理部11は、設定された初期項目や車両状況といった現在状況に基づいて、イベント発生処理が実行さされ、エージェントとのコミュニケーションが行われる。
このエージェントとのコミュニケーションの頻度(エージェントの出現率)をユーザは変更することが可能である。以下、エージェント出現率変更処理について図9のフローチャートを参照して説明する。
エージェント処理部11は、入力装置22のキー操作又は/及び音声認識部142による認識音声から、出現率変更キーが選択されたか否かを監視している(ステップ21)。
出現率変更キーが選択されると(ステップ21;Y)、エージェント処理部11は、表示装置27にエージェント(AG)の出現率設定画面を表示する(ステップ23)。
【0062】
図10は、出現率設定画面を表したものである。
この図10に示されるように、エージェント(AG)の出現率設定画面は、出現率が0%〜100%の範囲で表示された出現率設定バー10a、設定する出現率の値を変更するスライダ10b、スライダ10bの位置に応じて現在の設定値(出現率)が表示される出現率表示欄10c、及び、変更後の出現率を確定させるOKボタン10dが表示されている。
ユーザは、スライダ10bを左右に移動することで所望の出現率を出現率表示欄10cに表示させる。そして、OKボタン10dを選択することで変更後の出現率に確定する。
OKボタン10dが選択されると、エージェント処理部11はスライダ10bの位置に対応して出現率表示欄10cに表示した出現率を取得する(ステップ25)。
【0063】
そしてエージェント処理部11は、取得した出現率をエージェントデータ記憶装置29の出現率情報298に格納するとともに、取得した出現率(図10の例では、80%)に対応して出現フラグの設定を行う(ステップ27)。
すなわち、全イベント数mに対し、mを最も低い優先順位とし、優先順位p〜m(p<m)番のイベントがフラグOFFの状態であり、新たに取得した出現率がn%であった場合、エージェント処理部11は、全イベント数mにn/100を乗じた値t=n・m/100を算出する。この優先順位tがpよりも低く、p<tであれば、優先順位p番からt番までのイベントが指定され(指定手段)、指定されたイベントのみのフラグがOFFからONに変更される(基準値変更手段)。一方、優先順位tがpよりも高く、p>tであれば、優先順位(t+1)番から(p−1)番までのイベントが指定され(指定手段)、指定されたイベントのみのフラグがONからOFFに変更される(基準値変更手段)。
例えば、出現率が70%で、全イベント数が200であり、フラグ変更前に優先順位が低い160〜200のイベントのフラグがOFFであった場合、t=140なので、新たに141〜159間でのイベントが指定されて、そのフラグがOFFされることになる。その結果、優先順位が上位1〜140のイベントのフラグがON状態になり、値tよりも優先順位が低い141〜200のイベントのフラグがOFF状態になる。
このように、ユーザによるスライダ10bの移動という一の入力に対応して、イベントのフラグがON、OFFすることで、当該イベントを実行するエージェントを出現させるための特定画像と特定音声が追加指定され、又は指定解除される(指定変更手段)。
また、フラグのON、OFFを出力条件の1つ(フラグONを出力条件値=0、フラグOFFを出力条件値=無限大)とした場合、ユーザによるスライダ10bの移動という一の入力に対応して、複数の出力条件値が増減(増加;フラグOFFからフラグONへの変更、減少;フラグONからOFFへの変更)され、増減後の値(フラグ)が元の出力条件値として設定(変更後のフラグ状態が保護)されることで、基準値が変更されることになる(基準値変更手段)。
このように、本実施形態によれば、ユーザによるスライダ10bの移動という一の入力に対応して、出現対象となるエージェント数(特定画像数、特定音声数)が増加、減少する。その結果、エージェントの出現頻度が増減することになる。
【0064】
次に、設定された初期項目や車両状況といった現在状況に基づいて、エージェントを出現させて各種イベントを実行するイベント発生処理について説明する。
図11は、イベント発生処理の処理動作を表したフローチャートである。
エージェント処理部11は、まず、現在の状況、例えば、時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、車両(エンジンスタート等の車両に関する情報)、又はユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)のうちの少なくとも一つの状況(又は情報若しくは条件)(初期項目)を把握する(ステップ30)。すなわち、日時についてはエージェント処理部11が有している時計から把握し、場所については現在位置検出装置21から現在位置を把握すると共に、設定済みの目的地を探索データファイル306から把握し、その他必要な情報を状況センサ部40の検出値、撮像装置28の画像データ、入力装置22やマイク26からの入力(ユーザからのイベント発生要求があった場合を含む)、通信制御装置24からの受信データ、渋滞検出部16の渋滞フラグ161から現在の状況を把握する。
なお、時に関する情報や、ユーザに関する情報(ユーザ情報297)や、運転の目的(ステップ18でRAMに格納された運転の目的)、場所に関する情報は、検出手段(エージェント処理部11やナビゲーション処理部10、現在位置検出装置21等)によって検出(又は把握)される。
【0065】
次にエージェント処理部11は、把握した現在の状況に基づき、図2に示したイベント発生知識DB293を使用して、把握した現在状況に対応するイベントの有無を確認する(ステップ32)。
例えば、検出された日時が予め設定された日時になり「昼になった」と判断された場合、図2のイベント発生知識DB293を参照することにより、「昼食を案内する」というイベントが決定される。
また、現在位置検出装置21で検出された現在位置が観光地の近くである場合には「観光案内をする」と「名物を紹介する」というイベントが決定され、ナビゲーション処理部10による目的地設定処理で検索データファイル306に格納された目的地のジャンルが旅館である場合には「周辺の観光地を紹介する」と旅館で食事が準備されている可能性が高いので「夕食は案内しない」という否定イベントが決定される。
さらに、連続して走行している時間が長くなり、例えば、1時間等の所定時間を超えたら「休憩場所を案内する」というイベントが決定される。
また、入力装置22からの入力や、マイク26からの音声入力により、入力内容に対応したイベントが決定される。例えば、ユーザによって、表示装置27に表示された周辺検索キーが押圧されたり、「周辺検索」との音声入力がされると、エージェント処理部11は、「車両現在地周辺の飲食施設を検索する」イベントを決定される。
また、雪国に近づいたと判断されると、「チェーン装着を促す」受動イベントが決定される。
また、渋滞検出部16の渋滞フラグ161がオンであることエージェント処理部11で判断されると、渋滞であると判断され「回避ルートを案内する」というイベントが決定される。
【0066】
イベント有無確認の結果、現在状況に対応したイベントが無ければ(ステップ34;N)メインルーチンにリターンし、対応するイベントがありそのイベントが決定された場合(ステップ34;Y)、エージェント処理部11は、決定したイベントが動作停止イベントか否かを判断する。すなわち、エージェント処理部11は、イベント発生知識DB293の当該イベント(現在状況に対応して決定したイベント)に対するフラグがOFFになっているか否かを確認する(ステップ35)。
当該イベントのフラグがOFFになっている場合、すなわち、決定したイベントが動作停止イベントである場合(ステップ35;Y)、エージェント処理部11は、ユーザが希望するエージェントの出現率とするために、当該イベントの発生をキャンセルさせ、メインルーチンにリターンする。
このように、エージェントによる全イベントのうち、ユーザが設定した出現率よりも優先順位が低いイベントの発生をキャンセルすることで、エージェントの出現率をユーザの希望に応じて変更することが可能になる。
【0067】
決定したイベントが動作停止イベントでない場合、すなわち、当該イベントのフラグがONである場合(ステップ35;N)、エージェント処理部11は、エージェントを出現させてイベント実行の可否についてユーザに問い合わせをする(ステップ36)。なお、問い合わせをしないで直接(つまりステップ36〜40を実行しないで)、イベント発生(ステップ42)するようにしてもよい。
【0068】
図12は、表示装置27に表示されるイベント確認画面27cのエージェント画像と音声内容を表したものである。
図12(a)は、「昼食を案内する」イベントに対するイベント確認画面27cである。この図12(a)に示されるように、エージェント処理部11は、画像DB291から該当するエージェントの画像データを読み出してエージェントEが画面全体に登場させると共に、対応する音声データを音声DB292から読み出して音声出力装置25から「そろそろお昼ですけど、お食事の場所をご紹介をしましょうか?」という内容のイベント確認音声の出力を行う。
図12(b)は、ユーザによって設定された目的地である京都に到着したことで確認される「観光案内をする」イベントに対するイベント確認画面27cで、エージェントEのイベント確認音声「京都市に入りましたが、観光スポットをご紹介しましょうか?」が出力される。
図12(c)は、渋滞発生による「回避ルートを案内する」イベントに対するイベント確認画面27cで、エージェントEの案内音声「渋滞のようですが、回避ルートを案内しましょうか?」が出力される。
このように、発生したイベントに応じたそれぞれのイベント確認音声がエージェントEによって発声される。
【0069】
そしてエージェント処理部11は、エージェントによるイベント確認に対するユーザの応答を取得し(ステップ38)、その内容を確認する(ステップ40)。ユーザの回答がイベントの実行を許可しない内容である場合(ステップ40;N)、ステップ32で確認したイベントを実行することなくメインルーチンにリターンする。
一方、イベント確認に対するユーザの応答が実行を許可する内容である場合(ステップ40;Y)、エージェント処理部11は、該当するイベントを発生させて(ステップ42)メインルーチンにリターンする。
【0070】
図13は、図9のイベント発生処理により発生したイベントに対する、イベント実行処理の処理動作を表したフローチャートである。
このイベント実行処理において、エージェント処理部11はまず、発生したイベントが否定イベントか否かを判断し(ステップ50)、否定イベントであれば(;Y)同一内容部分を有する能動イベント、受動イベントがあればその実行を含めてイベントの実行をキャンセル(ステップ51)してメインルーチンにリターンする。
【0071】
一方、発生したイベントが否定イベントでなければ(ステップ50;N)、そのイベントが周辺目的地の検索を必要とするイベントか否かを判断する(ステップ52)。すなわち、エージェント処理部11は、図2のイベント発生知識DB293で確認したイベントに条件検索知識DB番号が規定されているか否かにより判断する。
条件検索知識DB番号が規定されており、目的地検索、設定が必要である場合(ステップ52;Y)、エージェント処理部11は、ステップ53からステップ58までの目的地設定候補提示処理を行う。すなわち、エージェント処理部11は、まず、現在の状況、例えば、時間(年月日、曜日、時刻等の時に関する情報)、目的(デート、家族等の運転の目的に関する情報)、場所(目的地の近く等の場所に関する情報)、ユーザ(性別、年齢等のユーザに関する情報)等の条件(初期項目)を把握する(ステップ53)。すなわち、日時についてはエージェント処理部11が有している時計から把握し、場所については現在位置検出装置21から現在位置を把握すると共に、設定済みの目的地を探索データファイル306から把握し、その他必要な情報を状況センサ部40の検出値、撮像装置28の画像データ、入力装置22やマイク26からの入力、通信制御装置24からの受信データから現在の状況を把握する。なお、ステップ53〜ステップ58は、昼食案内用プログラム(又は観光案内用プログラム等)に従って実行される。
【0072】
次にエージェント処理部11は、把握した現在の状況に基づき、イベントに規定されている条件検索知識DB番号に該当する条件検索知識DBを、目的地検索条件知識DB294にアクセスして参照する(ステップ54)。
そして、エージェント処理部11は、ステップ53で把握した状況に対応する目的地設定条件を該当する番号の検索条件知識DBから抽出しRAMに格納する(ステップ56)。
例えば、発生したイベントが「昼食を案内する」である場合、検索条件知識DB番号1の飲食店検索条件知識DB(図3)を利用して、ユーザに推薦する車両現在位置周辺の飲食店(レストラン、喫茶店、ファーストフード等)を目的地データベース309の中から抽出するための検索条件を決定する。この番号1の飲食店検索条件知識DBによれば、時間が「昼食」なので検索条件「焼き肉は省く」が設定され、さらに運転目的が「デート」であれば、「洋食を優先する」、「料金を高めに設定する」、「景色のいいお店を優先する」、「静かなお店を優先する」、「焼き肉は省く」、「有名店を優先する」等の複数の条件が設定される。これら検索条件の数は、把握した状況に応じて1つの場合、複数の場合がある。
なお、目的地を検索する場合に、相互にジャンルの異なる施設が検索されるようにするために、さらに検索条件を付加するようにしてもよい。
また、本実施形態では、「焼き肉は省く」という検索条件が、時間「お昼」からと、運転目的「デート」の両方から設定されるが、このように同一の検索条件が複数設定される場合には、その条件項目は1つだけ設定される場合よりもより強く反映するようになっている。
【0073】
他の例として、発生したイベントが「観光案内する」である場合、条件検索知識DB番号2の観光地検索条件知識DBを利用してユーザに推薦する観光施設を抽出するための検索条件を決定する。例えば、京都市に到着して観光案内をする場合、ユーザが「若かったら」金閣寺等の著名な施設が検索されるように検索条件「著名な神社仏閣を優先する」が設定され、逆に「年配だったら」有名な場所はすでに観光したことがある可能性が高いので著名性や知名度は問題とせずに「落ち着ける神社仏閣を優先する」が設定される。
この「観光案内をする」イベントに対する検索条件を設定する場合においても、ユーザのプロフィール等に応じて1又は複数の検索条件(重複を許す)が設定される。
【0074】
以上のようにしてステップ56における目的地検索条件が設定されると、エージェント処理部11は、設定した目的地検索条件を満たしている度合いが高い、車両現在位置周辺の目的地を5件(5ジャンル各1件の目的地)抽出し(ステップ58)、表示装置27に選択画面を表示する(ステップ59)。
【0075】
一方、図13に示したステップ52において、発生したイベントに対して条件検索知識DB番号が規定されていず目的地設定が不要である場合(ステップ52;N)、エージェント処理部11は、該当するイベントを実行する(ステップ60)。
例えば、イベント発生処理(図11)により発生したイベントが、渋滞発生を原因とする「回避ルートを案内する」であれば、渋滞を回避する渋滞回避ルート検索処理を行う。すなわち、エージェント処理部11は、ナビゲーション処理部10に渋滞を回避する別ルートの探索を要求する。この要求によりナビゲーション処理部10は、ビーコン受信装置215で受信されるVICS情報や、通信制御装置24で受信されるATIS情報等(以下VICS情報等という)が存在するか否かを確認する。これらの情報を参照しながら、ナビゲーション処理部10は、渋滞を回避した目的地までの別ルートを探索して探索データファイル306を更新する。
【0076】
なお、出力条件値を越えた場合若しくは一致した場合に、又は、出力条件を満足した場合に、エージェントが実行するイベントとして、車両制御を実行するか否かを確認する質問の内容を特定音声として出力し、その動作を特定画像で表示するようにしてもよい。この場合、質問に対するユーザの回答を、音声認識又は入力装置22からの入力により取得し(回答取得手段)、車両制御の実行を肯定する回答である場合に、質問内容に相当する車両制御を実行する(車両制御手段)。
例えば、エアコンセンサ418で検出された状態が「ON」、室内温度検出センサ413と室外温度検出センサ414で検出された室温T1と室外温T2との温度差T3が、所定の閾値T4を越えている場合に、エアコン制御確認イベントが実行され、表示装置27にエージェントが現れてほほえむ連続動作の特定静止画像が複数枚表示(または特定動画が表示)されると共に、音声出力装置25からは「外は涼しくなりましたよ。外気を入れてみませんか?」等の質問を内容とする特定音声が出力される。この質問に対するユーザの回答がOK等の肯定する回答である場合、出力条件(又は出力条件値)=「肯定回答」が満足されたものとして、質問に対応する車両制御、すなわち、エアコンのOFFと、窓の開放イベントが実行される。
このように車両制御イベントをエージェント処理部11が実行するためには、窓開閉装置、エアコン風量調節装置、オーディオ音量調節装置等の各種車両制御用のアクチュエータがI/F部12に接続される。また、ナビゲーション用の道路データに基づく車両制御(例えば、交差点やカーブ等の特定地点を安全に通過するための車両速度制御やシフトダウン制御等)や、状況センサ部40の出力値に基づく車両の自動走行制御等を行う場合には、各制御実行のためのプログラムと制御装置をナビゲーション装置(情報出力装置)が備えることになる。
【0077】
以上説明したように本実施形態によれば、車両状況等に対応するイベントがイベント発生知識DBに基づいて決定されたとしても、当該イベントに対して規定された優先順位がユーザが設定した出現率よりも低い場合には、決定したイベントの発生をキャンセルすることで、エージェントの出現率を下げることが可能になる。これにより、ユーザは、エージェントの登場が煩わしく感じる場合には、エージェントの出現率を減らすことで、好みに応じた頻度でエージェントが出現するように設定することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、ユーザによるスライダ10bの移動という一の入力に対応して、エージェントにイベントを実行させるための特定画像と特定音声の追加指定、指定解除がフラグのON、OFFによって行われ(指定変更手段)る。また、対応するイベントの出力条件の増加、減少が、フラグONからOFFへの変更とOFFからONへの変更によって行われる。これにより、出現対象となるエージェント数(特定画像数、特定音声数)が変化し、エージェントの出現頻度が増減することになる。
【0078】
次にエージェントの他の実施形態について説明する。なお、他の実施形態についての構成や動作について、上述した第1実施形態と同一の部分は適宜説明を省略し、異なる部分について説明することとする。
まず、エージェント装置の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、ユーザが設定した出現率の範囲内でエージェントが出現するようにするために、イベント発生知識DBの各イベントに対して優先順位を規定し、全イベントの内最上位のイベントから出現率の範囲に入らないイベントのフラグをOFFにすることで、そのイベントの指定を解除し、指定が解除されていない(すなわち、指定されている)イベントのみを実行可能としたものである。
これに対して、第2の実施形態では、エージェントの各動作を所定の観点において共通するs種類のイベントに分類し、各分類毎の重要度順を決め、出現率に基づいて決められた数の動作停止イベントを、重要度に応じて割り振るようにしたものである。
【0079】
図14は、第2実施形態におけるイベント発生知識DBの内容を表したものである。
この図14に示されるように、エージェントの各動作の内容に応じて、各イベントが挨拶、説明、案内、注意の4種類にに分類されている。そして、挨拶<説明<案内<注意の順に重要度が高く設定されている。
本実施形態では、重要度が最も高い注意に分類されるイベントは必ず発生するようになっている。すなわち、注意のイベントがキャンセルされることはない。
そして、注意以外に分類されたイベントは分類された種類の重要度に応じて出現率が変更される。例えば、ユーザが設定した出現率が80%である場合、案内2、説明3、挨拶5等の所定割合でイベントがキャンセルされるようにする。例えば、全イベント数が200で、ユーザが設定した出現率が80%である場合、40のイベントが動作停止イベントとなる。そして、40の動作停止イベントの内訳として、挨拶に分類されるイベントから20のイベントが選択されてキャンセルされ、説明に分類されるイベントから12のイベントが選択されてキャンセルされ、さらに、案内に分類されるイベントから8つのイベントが選択されてキャンセルされる。イベントがキャンセルされる各分類毎の所定の割合は、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
なお、各分類内において動作停止イベントとしてキャンセルされるイベントの選択は、各分類毎の優先順位を設定しておくことで選択可能である。そして、動作停止イベントとして選択された各イベントには、第1実施形態と同様に、動作停止イベントであることを示すフラグをOFFに設定することが可能である。これにより、第2実施形態におけるイベント発生処理を図11で説明したと同様に処理することができる。
【0080】
このように第2実施形態では、特定の種類に分類されたイベントについては、基準値変更手段による出力条件値の増減対象から除外するための、または、指定変更手段による特定画像、特定音声の指定解除対象から除外するための、特別な条件をさらに記憶する(第2実施形態では、重要度が最も高い分類である注意を記憶すること)ようになっている。このように、動作停止イベントから除外したいイベントを特定種類に分類することで、当該種類のイベントは、その出力条件を満たした場合に常に実行されるようにすることが可能になる。
また、ユーザによる一の入力(出現率の設定)に対応して出力条件(又は、出力条件値)の増減対象となるイベント数を、各分類毎に割り振ることで、各分類毎の出現率を変更することが可能になる。更に、設定された重要度の順に応じて、各分類に対して割り振るイベント数の割合を変化させることにより、重要度の高低に応じた出現率とすることができる。
【0081】
次に第3の実施形態について説明する。
第1及び第2の実施形態ではユーザが設定した出現率に応じて、自動的に動作停止イベントを決定してその指定を解除(フラグをONからOFFに変更)し、及び、動作対象イベントを追加指定(フラグをOFFからONに変更)することで、当該イベントが実行されないようにした。
これに対して第3実施形態では、それぞれのエージェント動作が実施されるか、されないかをユーザが各イベント毎に個別に手動で決定するようにしたものである。
図15は、第3実施形態におけるイベント発生知識DB293の内容の一部を表したものである。
この図15に示されるように、イベント発生知識DB293は、エージェントを出現させるか否かについてユーザが各イベント毎に個別設定した結果が格納されるようになっている。すなわち、出現させるイベントには○が、出現させないイベント(動作停止イベント)には×が格納(実際には○又は×に対応する情報が格納)される。
【0082】
この第3実施形態において、出現率変更キーが選択されると、エージェント処理部11は、イベントの発生を個別に設定するイベント個別設定画面を表示する。
図16は、イベント個別設定画面を表したものである。
このイベント個別設定画面では、図15に示される各イベントに対応した内容がエージェントの動作内容として表示される動作内容欄16aと、各動作表示欄16aの右側に対応するエージェントを出現させるか否かを個別に設定する出現設定欄16b、動作内容欄16aと出現設定欄16bをスクロールさせるスクロールバー16cとスクロールボタン16d、個別設定された出現させるデータから求めた出現率が表示される出現率表示欄16e、及び、入力を確定させるOKボタン16fが表示されている。
【0083】
このイベント個別設定画面は、初期状態において出現設定欄がエージェントを出現させる状態(○)になっている。そして、ユーザは出現させたくない項目を選択することで出現設定欄16bが反転する。すなわち、○の場合には×に、×の場合には○に変更される。この出現設定欄16bの設定を変更する毎に、エージェント処理部11は、全イベント数をp、○に設定されているイベント数をqとした場合に、(q/p)×100%の出現率を算出し、出現率表示欄16eの値を変更する。なお、小数点以下は四捨五入され、表示されると共に、出現率情報298に格納される。
ユーザは、イベント個別設定画面に表示されていない他のイベントについての設定を確認、及び変更する場合には、スクロールボタンを上下することで表示されているイベント(エージェントの動作)を変更する。
この第3の実施形態によれば、ユーザの好みに応じたイベントが発生するように、また、ユーザの好みに合わないイベントのみが発生しないように、個別に設定することが可能になる。
【0084】
なお、説明した第3実施形態では、すべてのイベントに対してユーザが出現、非出現の設定を行うことができるようにしたが、走行の安全等に関するイベントについては、非設定とできない(すなわち、動作停止イベントにできない)ようにしてもよい。この場合、非設定にできないイベントについては、イベント個別設定画面の各動作表示欄16aには表示されないようにする。
ただし、非設定にできないイベントも動作表示欄16aに表示すると共に、対応する出現設定欄16bには、「○(変更不可)」というように変更できないイベントであることを表示し、その旨をユーザに認識させるようにしてもよい。
【0085】
また、この第3実施形態を、第1実施形態又は第2実施形態と組み合わせるようにしてもよい。この場合、ユーザは所定操作により、図10に例示した出現率設定画面から出現率を設定することで出力条件値を自動的に増減(基準値変更)させ、又は特定画像や特定音声を自動的に指定変更(追加指定又は指定解除)する(第1、第2実施形態)と共に、図16に例示したイベント個別設定画面から各イベント毎に個別に出力条件値の増減(基準値変更)や指定変更(追加指定又は指定解除)を行うことができる。この場合、第1実施形態又は第2実施形態による出現率設定画面で出現率の設定、及び、出力条件値の自動増減又は特定画像等の自動指定変更が終了した後に、続けて図16に例示したイベント個別設定画面を表示するようにしてもよい。これによりユーザは、自動設定された設定内容を確認することができると共に、自動設定された内容を個別に変更することができる。
【0086】
次に第4、第5の実施形態について説明する。
第1から第3の実施形態では、各エージェントのイベント単位でエージェントが出現するかしないかを設定しているため、動作停止イベントとされたイベント、すなわち指定が解除されたイベントに対しては全くエージェントが出現せず、エージェントの出現、非出現の変化がイベント単位で行われ、その変化が大きい。このため、出現率の変化をユーザが実感しやすくなる。
その一方で、ユーザが動作停止イベントに設定されたイベントは常に発生しない(実行されない)ことになってしまう。そこで第4の実施形態、及び第5の実施形態では、各イベント毎に、ユーザが設定した出現率の範囲で実行されるようにしたものである。このように、各イベント毎に出現率の範囲内でエージェントが出現したり出現しなかったり(イベントが発生したりしなかったり)することで、ユーザにとって必要なイベントが全く発生しなくなるということがなくなる。
【0087】
第1から第3の実施形態では、実行されるイベント数に対する量的な変化である。そして、第1、第2実施形態では、エージェントの出現優先順位の低いものは出現しなくなる。
これに対して、第4、第5実施形態では、実行されるイベントの実行条件に対する質的な変化により各イベント毎の出現率を変更する。質的な変化の場合、エージェントの出現の条件(出力条件)が厳しくなると、必然的に出現しにくくなる。
質的な変化は、各イベント毎に異なる値(異なる条件の選択)とすることができる。また、量的、質的を混合させることも可能である。
【0088】
第4実施形態では、このイベントの実行条件に対する質的な変化として、出現間隔を出現率に応じて変化させるようにしたものである。例えば、食事の案内を行うエージェント(食事案内イベント)が毎日登場して案内を行っていたのが、ユーザが出現率を低下させると、1日おきに登場することで、出現率が50%になる。
図17は、第4実施形態において規定される各イベントに対する実行条件(出力条件値)の一部を例示したものである。ただし、第4実施形態(及び第5実施形態)により出力条件値の変更対象となるイベントは、全イベントでもよく、一部のイベントでもよい。
この図17に示されるように、各イベント(エージェントの動作)毎に、時間あたりの出現回数が設定されている。例えば、車両状況としてガソリンの量が少なくなり、給油のためにガソリンスタンドを案内するイベントが決定された場合、最初のイベントが実行された後、同一のイベントを実行する場合には条件1〜3の条件が加重されることになる。例えば、条件3が選択されている場合には、最初にガソリンスタンドを案内した後、1日後に次のガソリンスタンドの案内イベントが実行される。これに対して、条件1が選択されている場合には、給油が完了するまで、最初の案内から30分毎にガソリンスタンドの案内が実行される。このため、第4実施形態では、前回のイベント実行の日時が各イベント毎に、イベント発生知識DBに格納されるようになっている。
【0089】
一方、第5実施形態では、イベントの実行条件に対する質的な変化として、出現条件のレベルを出現率に応じて変化させるようにしたものである。例えば、時速100km/hを越えると注意を促していたイベントが、ユーザが出現率を低下させると、時速120km/hを越えないと注意を促さなくなる。
図18は、第5実施形態のおいて規定される各イベントに対する実行条件の一部を例示したものである。
この図18に示されるように、各イベント(エージェントの動作)毎に、付加的な条件1、2、3が規定されている。例えば、ガソリン残量が少なくなった場合にガソリンスタンドを案内するイベントの場合、ガソリン残量が条件1では10リットル未満でイベントが発生し、条件2では5リットル未満でイベントが発生し、条件3では、3リットル未満でイベントが発生するようになる。
このように、条件1、条件2、条件3の順に出力条件値が厳しく設定されているため、条件1、2、3の順に該当イベントが実行されにくくなり、同イベントに対するエージェントの出現率が低下する。
【0090】
次に第4実施形態及び第5実施形態におけるエージェント出現率変更処理について説明する。
図19は、エージェント出現率変更処理を表したフローチャートである。この第4、第5実施形態では、図9で説明した第1実施形態における処理と同様に、出現率変更キーが選択されると(ステップ21;Y)、エージェント処理部11は、図10に示した出現率設定画面を表示装置27に表示し(ステップ23)、ユーザが設定した出現率を取得する(ステップ25)。
【0091】
そして、エージェント処理部11は、取得した出現率に応じて出現条件レベルを設定する(ステップ27)。すなわち、エージェント処理部11は、イベント実行のための出現条件レベルとして、ユーザが設定した出現率に応じて条件1から条件3のいずれかを選択する。すなわち、ユーザによるスライダ10bの移動という一の入力に対応して、複数の出力条件が変更される。例えば、ユーザが設定した出現率(図10で設定)が90%〜70の場合に条件1が設定され、69%〜50%の場合に条件2が設定され、49%から30%の場合に条件3が設定される。出現率29%以下の場合には、常時動作停止イベントとする。
なお、出現率と出力条件の条件番号との対応を各イベント毎に規定した条件選択テーブルを記憶しておき(条件選択テーブル記憶手段)、ユーザの入力手段による一の入力(本実施形態ではスライダ10bの移動)に対応して、各イベントに対した条件番号の出力条件が設定されるようにしてもよい。
ユーザが設定した出現率、及び、この出現率に対応して新たに設定された出力条件は、既に出現率情報298に格納されている出力条件を消去して新たに格納される(基準値変更手段)。このように、出現率に対応して新たに設定された各イベントに対する出力条件がエージェントデータ記憶装置29に格納されて保存されるため、例えば、車両のイグニッションが一度OFFされ再度ONされた場合や、情報出力装置の電源が再投入された場合でも、格納済みの出力条件値が初期値となり、当該出力条件値に基づいてイベントの選択が判断される。なお、以上のことは第1実施形態から第3実施形態及び第6実施形態以降の実施形態においても同様である(例えば、第1実施形態であればフラグの状態が記憶、保存され、イグニッションのONや電源の再投入時に記憶済みのフラグ状態が初期値として使用される)。
【0092】
なお、説明した第4実施形態、及び第5実施形態では、全イベントに共通する出現率を設定する場合について説明したが、各イベント毎に出現率を設定するようにしてもよい。この場合、ユーザは、出現率を設定するイベントを個別に指定した後、当該イベントに対する出現率を設定する。そして、設定された各イベントに対する出現率と、その出現率に対応して決められた条件は、該当イベント毎に出現率情報に格納される。
また、説明した第4実施形態、第5実施形態では、出現率をユーザが設定し、この出現率に対応する条件を設定(上記変形例の場合には各イベント毎に設定)することとしたが、ユーザが各イベント毎に条件を選択するようにしてもよい。
また、第4実施形態、第5実施形態では、イベントの実行条件に対する質的な変化として条件1〜条件3の3条件について説明したが、各イベント毎に異なる数の条件を設定するようにしてもよい。
さらに、各イベント毎に第4実施形態、第5実施形態のいずれか一方の条件設定し、または両者の条件を設定するようにしてもよい。
【0093】
次に、第4実施形態、第5実施形態におけるイベント発生処理について説明する。
図20は、第4、第5実施形態のイベント発生処理動作を表したフローチャートである。この第4、第5実施形態における動作では、図11に示した第1実施形態におけるイベント発生処理におけるステップ35の処理が異なり、他の処理(ステップ30〜34、ステップ36〜42)の処理動作は同一なので、同一処理部分の説明は省略する。
第4、第5実施形態の場合、現在状況に対応するイベントが存在しそのイベントが決定された場合(ステップ34;Y)、エージェント処理部11は、決定したイベントに対して設定されている出現条件を、ステップ30で把握した現在状況が満たしているか否かを判断する(ステップ35b)。
エージェント処理部11は、出現条件を満足していなければ(ステップ35b;N)、決定した当該イベントの発生をキャンセルさせ、メインルーチンにリターンする。
一方、出現条件を満たしている場合(ステップ35b;Y)、エージェント処理部11は、以下ステップ36からステップ42の処理を実行する。
【0094】
次に第6実施形態について説明する。
第1実施形態、第2実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態では、図10に示したエージェント出現率設定画面により出現率のみを設定するようにしたが、第6実施形態では、各イベントの出現率をイベントを、複数の観点から設定(複数の項目毎に設定)するようにしたものである。
図21は、第6実施形態におけるエージェントの出現率の設定画面を表したものである。
この図21に示されるように、出現率設定画面には、出現率を設定する複数の観点として、イベントの機能に基づく観点が採用される。すなわち、楽しさに関するイベントによるエージェントの出現率と、快適さに関するイベントによるエージェントの出現率と、安全性に関するイベントによるエージェントの出現率が個別に設定可能になっている。
エージェント出現率設定画面には、図21に示されるように、楽しさ出現率設定バー21aと楽しさスライダ21b、快適さ出現率設定バー21cと快適さスライダ21d、安全性出現率設定バー21eと安全性スライダ21f、及び、設定内容を確定させるOKボタン21gが表示されている。
【0095】
この図21に示した出現率設定画面は、第1実施形態と第3実施形態〜第5実施形態のステップ23において、図10の画面に変えて表示することが可能である。
ユーザは、楽しさ、快適さ、安全性の各機能から、対応するスライダ21a、21c、21eを選択して0%から100%の範囲で移動する(指定手段)ことで、移動されたスライダ21に対応する項目の出現率のみが変更され、当該項目に対応するイベントが追加指定若しくは指定解除され(指定変更手段)、又は対応するイベントの出力条件値が増減される(基準値変更手段)。これにより、各項目毎に出現率を設定することが可能になる。
【0096】
この第6実施形態における出現率設定画面が使用される場合、エージェント処理部11は、各項目毎に設定された出現率が出現率情報298に格納される。
一方、イベント発生知識DB293に格納されている各イベントは、楽しさに関するイベント、快適さに関するイベント、安全性に関するイベントというように、出現率を設定する複数の機能に対応して分類されている必要がある。
なお、図2に示した第1実施形態のイベント発生知識DB293に適用する場合には、図2に示すようにイベント全体の優先順位であってもよいが、各機能による同一分類内での優先順位を決めるようにしてもよい。前者の場合、ユーザは、図10又は図21の出現率設定画面のいずれか一方を選択することで、両者を使用することが可能になる。
【0097】
また、第4実施形態、第5実施形態に第6実施形態の出現率設定画面を適用する場合も同様に、イベント発生知識DB293に格納されている各イベントが出現率を設定する複数の機能に対応して分類されている必要がある。そして、各項目毎に設定された出現率に対応する条件が条件1〜条件n(説明した図17、図18の例では条件1〜条件3)の中から選択され、出現率情報298に格納される。
この場合もユーザは、図10又は図21の出現率設定画面のいずれか一方を選択することで、両者を使用することが可能になる。
【0098】
次に第7実施形態について説明する。
第6実施形態では、各機能の観点で分類された項目毎に0%〜100%の範囲で出現率を設定するようにしたが、第7実施形態では、全体の出現率も設定できるようにしたものである。すなわち、第7実施形態では、増減させる対象とする出力条件値を指定する指定手段として、各項目毎に出現率を設定する個別指定手段と、全体の出現率を設定する全体指定手段を備え、全体指定手段で指定された出現率を個別指定手段における100%とするようにしたものである。また、第7実施形態では、全体指定手段で指定された出現率を個別指定手段で指定された項目に対応する100%として、イベントが追加指定若しくは指定解除されるようにしたものでもある。
図22は、第7実施形態におけるエージェントの出現率設定画面を表したものである。
この図22に示すように、第7実施形態における出現率設定画面では、楽しさ出現率設定バー22aと楽しさスライダ22b、快適さ出現率設定バー22cと快適さスライダ22d、安全性出現率設定バー22eと安全性スライダ22f、設定内容を確定させるOKボタン22g、全体出現率設定バー22hと全体スライダ22i、及び全体出現率表示欄22jが表示されている。
【0099】
この出現率設定画面では、全体出現率設定バー22hにおける全体スライダ22iの位置によって、全体の出現率(全イベントに対する出現率)が決められ、全体出現率表示欄22jに表示される。
そして、この全体の出現率の変化が、各機能(楽しさ、快適さ、安全性)の出現率に影響を与えるようになっている。すなわち、各出現率設定バー22a、22c、22eの下端は出現率0%であるが、上端は全体の出現率になっている。例えば、全体の出現率が80%である場合、各機能の出現率の最大が80%に制限される。
この実施形態によれば、全体の出現率と各機能項目毎の出現率により細かく設定することができる。例えば、各機能項目毎の出現比率を変更することなく、全体の出現率を変更することが可能になる。また、全体の出現率を変更することなく、各機能項目間の出現比率のみ変更することも可能である。
【0100】
次に第8実施形態について説明する。
説明した第1から第7実施形態では、ユーザが出現率を変更する場合、出現率変更キーの選択等(ステップ21)を行い、出現率設定画面(図10、図16、図21、図22)で出現率をユーザが設定する必要があったが、この第8の実施形態では、エージェントが自動的に出現率を変更するようにしたものである。
【0101】
図23は、第8実施形態における出現率自動変更処理の動作を表したフローチャートである。
エージェント処理部11は、まずユーザの気持確認条件を満たしているか否かを確認する(ステップ70)。すなわち、エージェント処理部11は、エージェントの出現回数(イベントの発生回数)をカウントしておき、所定回数(例えば、50回)になったか否か、及び過去5回のイベント発生間隔の平均間隔時間が5分以下となったか否かを判断する。出現回数が所定回数になるか、又は、平均間隔時間が5分以下になり、気持確認条件を満たした場合(ステップ21;Y)、エージェント処理部11はユーザの気持入力画面を表示装置27に表示するとともに、「私ってじゃまですか?」といった問いを音声で出力する(ステップ72)。
【0102】
図24は、ユーザの気持入力画面を表したものである。
この図24に示すように、エージェントEが表示装置27に現れるととともに、「私ってジャマですか?」といった問いかけFが表示される。この問いかけに対してユーザが回答を入力するためのボタン「ジャマ」ボタン24aと「ジャマでない」ボタン24bが表示されている。
ユーザは、いずれかのボタン24a、24bを選択するか、または、音声により回答を行う。音声による回答は、「はい」、「Yes」等の肯定語(「ジャマ」ボタン24aに対応)を発声するか、又は「いいえ」、「NO」「そんなことない」等の否定語(「ジャマでない」ボタンに対応)を発声する。
【0103】
エージェント処理部11は、このユーザの気持入力画面におけるユーザの回答内容から、ユーザが満足しているか否かを確認する(ステップ74)。
すなわち、エージェント処理部11は、ユーザによって「ジャマでない」ボタン24bが選択された場合、又は否定語を音声認識した場合、ユーザが満足していると判断して(ステップ74;Y)、出現率を増加させて(ステップ76)、メインルーチンにリターンする。
一方、エージェント処理部11は、ユーザによって、ユーザによって「ジャマ」ボタン24aが選択された場合、又は肯定語を音声認識した場合、ユーザが満足していず、エージェントの出現を煩わしく思っていると判断して(ステップ74;N)、出現率を低下させて(ステップ78)、メインルーチンにリターンする。
ここで、出現率の増加量、出現率の低下量は、任意の所定量又は所定比率とすることが可能であるが、本実施形態では5%の増減が行われる。なお、音声認識により、「とても(ジャマ)」等の強い肯定語が認識された場合には、「はい」等の通常の肯定語の場合に比べて出現率大きく低下(例えば、10%低下)させるようにしてもよい。
【0104】
以上説明したように、第8実施形態によれば、ユーザの気持を確認したうえで自動的に出現率が変更されるので、ユーザによる操作が不要になる。
【0105】
次に第9実施形態について説明する。
説明した第1実施形態、第2実施形態、及びその変形例等では、全イベントを出現率算出の基準にした。すなわち、出現率が70%の場合、全イベントが200であれば、全イベント数200を基準にして70%=140のイベントが実行可能となり、残りの60イベントが動作停止イベントとした。
しかし、動作停止イベントに設定したとしても、そのイベントが過去に1度も発生したことが無いイベントである場合には、実質的な出現率は変化していないことになる。
そこで第9実施形態では、実際に発生する可能性が高いイベントを、出現率算出の基準にすることで、ユーザが設定した出現率が正確に反映されるようにしたものである。
【0106】
すなわち、第9実施形態においてエージェント処理部11は、過去所定期間内に発生したイベントチェックし、そのイベント数を出現率の基準として、発生したイベントの中で出現率を設定する。例えば、全イベント数がr=200であっても、過去6ヶ月間の間に実際に発生したイベントを実イベントとし、この実イベント数sを基準として、出現率を設定する。
いまユーザが設定した出現率が70%である場合、実イベントの中からs×0.7個のイベントが実行可能イベントとされ、残りのs×0.3個のイベントが動作停止イベントとされる。
【0107】
このように、本実施形態では、実際に発生したイベントの中で出現率、及び動作停止イベントを設定しているので、出現率がより正確に反映することができる。
【0108】
以上本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態の構成に限定されるものではなく、各請求項に記載された発明の範囲において他の実施形態を採用し、また、変形することが可能である。
例えば、説明した実施形態において車両内に登場(出現)するエージェントEは、単一のエージェントを前提として説明したが、本発明では、車両状況に応じて異なる擬似人格を有する複数のエージェントを出現させるようにし、各エージェント毎に出現率を設定するようにしてもよい。
また、取得した出現率の出現率情報298への格納、及び、イベント発生知識DBのフラグ設定、出現条件(図17、図18)の設定等についても、各ユーザ毎に区別して格納するようにしてもよい。
【0109】
また説明した実施形態では、図2に示すイベント発生知識データベース293と、図3に示す目的地検索条件知識DB294をそれぞれ、エージェントDB記憶装置29に格納するようにしたが、必ずしもこれら各知識DB293、294を目的地設定装置、エージェント装置が備えている必要はない。
この場合、各知識DB293、294は、無線通信手段により車両に各種情報を提供するセンタ装置が格納し保有しておくようにする。そして、エージェント処理部11は、イベント発生処理(図9)のステップ30と同様に把握した現在状況(現在位置を含む)を、通信制御装置24によりセンタ装置に送信し、現時点で発生すべきイベントと、そのイベントに対する検索条件(目的地設定を要するイベントの場合)とをセンタ装置から受信する。この場合のセンタ装置では、受信した現在状況から、図9のイベント発生処理を行うことで、イベントを決定して、車両に送信する。
このように、知識DBをセンタ装置側に保持させると共に、イベントの決定処理等の各処理をセンタ装置に実行させることで、エージェント処理部11やエージェント装置側の負担を軽減することが可能になる。
【0110】
なお、説明した実施形態を、(1)車両に関連した状況を取得する車両状況取得手段と、この車両状況取得手段で取得した車両状況から車両又はユーザに対して行うイベントを決定するイベント決定手段と、擬人化されたエージェントを車両内に出現させるエージェント出現手段と、前記エージェント出現手段により出現されるエージェントの出現率を取得する出現率取得手段と、この出現率取得手段で取得した出現率の範囲内で、前記イベント決定手段で決定したイベントを前記エージェント出現手段により出現されるエージェントの行為として実行させるイベント実行手段と、を具備するエージェント装置としてもよい。
また、(1)のエージェント装置において、(2)車両に関連した状況とイベントとの関係を規定したイベント決定知識データベースを備え、前記イベント決定手段は、前記車両状況に対応するイベントを、前記イベント決定知識データベースに基づき決定し、前記出現率取得手段は、各イベント毎に異なる出現率を取得可能とし、前記イベント実行手段は、前記イベント決定手段で決定したイベントを、そのイベントに対する出現率の範囲内で、前記エージェントの行為として実行させる、ようにしてもよい。
また、(2)のエージェント装置において、(3)前記出現率取得手段で取得した各イベントに対する出現率に応じて、当該イベントを実行するための条件を変更するイベント実行条件変更手段を備え、前記イベント実行手段は、前記イベント実行条件変更手段で変更後のイベント実行条件を満たす場合に、前記イベント実行手段で決定したイベントを実行する、ようにしてもよい。
さらに、(1)のエージェント装置において、(4)車両に関連した状況とイベントとの関係、及び優先順位が規定されたイベント決定知識データベースを備え、前記イベント決定手段は、前記車両状況に対応するイベントを、前記イベント決定知識データベースに基づき決定し、前記イベント実行手段は、前記イベント決定知識データベースに規定された優先順位が、前記出現率取得手段で取得した出現率の範囲に含まれるイベントを実行する、ようにしてもよい。
また、(1)から(4)のうちのいずれか1のエージェント装置において、(5)前記イベント実行手段は、所定期間内に実行された各イベントを前記出現率の基準とする、ようにしてもよい。
なお、以上ののエージェント装置における出現率は、イベント発生知識DB293に格納されている全イベント数に対する実行可能なイベント(動作停止イベント以外のイベント)の数で定義される場合と、実行可能なイベントが所定期間内に実行される頻度で定義される場合(イベント毎に判断される)とがある。
以上のように実施形態のエージェント装置を構成することで、エージェントの出現率をユーザの好みによって任意に調整することができる。従って、煩わしさを感じない程度の出現率に調整することで、エージェント装置に対する抵抗を少なくし、親しみを増加させることができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの好みに応じて、特定画像や特定音声が出力される頻度を変更することができる。
すなわち、本発明によれば、画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示し、又は、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、一又は複数の出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定することで、その出力条件値に対応する特定静止画像、特定動画、又は/及び、特定音声が、出力等されや易くなったり、逆に出力しにくくなることで、当該特定静止画像等に対する出力頻度を変更することができる。
また、本発明によれば、画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示し、又は、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、表示の対象とする特定静止画像若しくは特定動画又は出力の対象とする特定音声を、少なくとも1つ追加指定し、又は少なくとも1つの指定を解除することで、出力対象となる全特定静止画像等が増減するため、特定静止画像等全体に対する出力頻度が増減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態におけるエージェント装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同上、エージェント装置におけるイベント発生知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図3】同上、エージェント装置における、目的地検索条件知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図4】同上、エージェント装置における、ナビゲーションデータ記憶装置に格納されるデータファイルの内容を表した説明図である。
【図5】同上、エージェント装置における、状況センサ部を構成する各種センサを表し図である。
【図6】同上、エージェント装置における、初期項目設定処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図7】同上、エージェント装置における、ユーザプロフィール入力画面の説明図である。
【図8】同上、エージェント装置における、運転目的設定画面の説明図である。
【図9】同上、エージェント装置における、エージェント出現率変更処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図10】同上、エージェント装置における、エージェント出現率変更画面を表した説明図である。
【図11】同上、エージェント装置における、イベント発生処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図12】同上、エージェント装置における、各イベントのイベント確認画面の表示内容を例示した説明図である。
【図13】同上、エージェント装置における、イベント実行処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図14】同上、第2実施形態におけるイベント発生知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図15】同上、第3実施形態におけるイベント発生知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図16】同上、第3実施形態における、イベント個別設定画面を表した説明図である。
【図17】同上、第4実施形態におけるイベント発生知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図18】同上、第5実施形態におけるイベント発生知識DBのテーブル内容を概念的に表した説明図である。
【図19】同上、第4実施形態、第5実施形態におけるエージェント出現率変更処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図20】同上、第4実施形態、第5実施形態におけるイベント発生処理の処理動作を表したフローチャートである。
【図21】同上、第6実施形態におけるエージェントの出現率の設定画面を表した説明図である。
【図22】同上、第7実施形態におけるエージェントの出現率設定画面を表したものである。
【図23】同上、第8実施形態における出現率自動変更処理の動作を表したフローチャートである。
【図24】同上、第8実施形態における、ユーザの気持入力画面を表したも説明図である。
【符号の説明】
1 全体処理部
10 ナビゲーション処理部
11 エージェント処理部
12 I/F部
13 画像処理部
14 音声制御部
15 状況情報処理部
16 渋滞検出部
21 現在位置検出装置
22 入力装置
23 記憶媒体駆動装置
24 通信制御装置
25 音声出力装置
26 マイク
27 表示装置
28 撮像装置
29 エージェントデータ記憶装置
293 イベント発生知識DB
294 目的地検索条件知識DB
295 ユーザ情報
297 ユーザ情報
298 出現率情報
30 ナビゲーションデータ記憶装置
40 状況センサ部

Claims (7)

  1. 画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示し、又は、音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、
    特定静止画像、特定動画、又は特定音声の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、
    入力手段と、
    該入力手段からの一の入力に対応して複数の出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定する基準値変更手段と、
    センサと、
    該センサによって検出された特定の物理量が、いずれかの出力条件値を越えた場合又は、いずれかの出力条件値と一致した場合、該出力条件値に対応する静止画像若しくは動画を画像表示装置に表示し又は、該条件値に対応する音声を音声出力手段から出力する制御手段と、を備えることを特徴とする情報出力装置。
  2. 増減させる対象とする出力条件値を指定する指定手段を備え、
    前記基準値変更手段は、前記指定手段によって指定された出力条件値だけを増減すること、を特徴とする請求項1に記載の情報出力装置。
  3. 画像表示装置に静止画像若しくは動画像を表示する情報出力装置において、
    特定静止画像、特定動画の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、
    入力手段と、
    該入力手段からの一の入力に対応して前記出力条件値を増減させる基準値変更手段と、
    センサと、
    該センサによって検出された特定の物理量が、前記記憶した出力条件値を越えた場合又は、一致した場合、該出力条件値に対応する静止画像若しくは動画を画像表示装置に表示する制御手段と、を備えることを特徴とする情報出力装置。
  4. 音声出力装置から音声を出力する情報出力装置において、
    特定音声の出力条件値を記憶した条件記憶手段と、
    入力手段と、
    該入力手段からの一の入力に対応して前記出力条件値を増減させる基準値変更手段と、
    センサと、
    該センサによって検出された特定の物理量が、前記記憶した出力条件値を越えた場合又は、一致した場合、該出力条件値に対応する音声を音声出力手段から出力する制御手段と、を備えることを特徴とする情報出力装置。
  5. 前記特定音声は、ユーザからの回答を得るための質問用の音声を含むことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項4に記載した情報出力装置。
  6. 所定期間内に表示された特定静止画像、特定動画、又は前記所定期間内に出力された特定音声を取得する期間内出力対象取得手段を備え、
    前記基準値変更手段は、前記期間内出力対象取得手段で取得した前記特定静止画像、前記特定動画、又は前記特定音声の範囲内で、一の入力に対応して出力条件値を増減させ、増減後の値を元の出力条件値として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報出力装置。
  7. 音声認識手段によるユーザの認識音声又は前記入力手段からの入力に応じて、車両を制御する車両制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1の請求項に記載した情報出力装置。
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