JP4207002B2 - テープ状光ファイバ心線アセンブリ、その製造方法 - Google Patents

テープ状光ファイバ心線アセンブリ、その製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、テープ状光ファイバ心線アセンブリおよびその製造方法に係り、特に分岐接続のための単心分離の容易なテープ状光ファイバ心線アセンブリに関するものである。
さらに、この発明は、テープ心線アセンブリ用フィルム、テープ心線アセンブリおよび光ファイバをテープとして一体化する方法に関するものである。
本発明は、さらに、テープ状光ファイバ心線アセンブリ、その製造方法に係り、特に分岐接続のため容易に単心分離できるテープ状光ファイバ心線アセンブリに関するものである。
近年のFTTH(FibertotheHome)化に伴い、光ファイバも、一般家庭付近の機器内配線に用いられるようになってきているので、光通信の需要が飛躍的に増大している。このような状況の中で光通信の進展に伴って、4心、8心、12心、16心、24心、32心などの複数の光ファイバテープ心線を用いた多心のテープ状光ファイバ心線アセンブリに対する需要が高まっている。
テープ状光ファイバ心線アセンブリは、光ケーブルにおける使用にとどまらず、室内あるいは機器内配線に広く用いられるようになってきている。
テープ状光ファイバ心線アセンブリは、次のような種々の形態で用いられている。1つの形態では、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、室内、あるいは機器内配線において端末に設けられた多心コネクタに接続されている。別の形態においては、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、該テープ状光ファイバ心線アセンブリの一端で単心分離されると共に、ファンアウト(FO)して単心を単心コネクタに接続したりしている。また、更なる形態において、テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離し、単心を再配列してテープ化している。
例えば、多心のテープ状光ファイバ心線アセンブリのひとつの形態として、薄型で多心構造を達成することができるテープ状光ファイバ心線アセンブリが一般に注目されてきている。
従来の技術において、テープ状光ファイバ心線アセンブリには、図13Aに示すように、一列に平面配置された複数心の光ファイバ心線2の外周に、UV樹脂または熱可塑性樹脂の一括被覆層6を形成させるような方法で成形されたものがある。
他方、図13Bに示すように、光コネクタなどへの取付けに際し、複数の光ファイバ心線2を、相互に並行にかつ接触させずに、一括被覆層6で一体化し、この一括被覆層の厚さを変え、テープ状光ファイバ心線アセンブリを一括被覆層6の肉薄部で切断することにより、個々の光ファイバ心線に分断させるように形成したテープ状光ファイバ心線アセンブリも提案されている(例えば特許文献1参照)。
このように、テープ状光ファイバ心線においては、近年特に、光ファイバ心線の接続作業を効率よく行うため、および各心線を分離して端末処理するための単心分離性が要求される。通常、殆どの場合、配線作業は現場で行われる。従って、冶具を必要とすることなく作業性よく単心分離を行うことのできるテープ状光ファイバ心線アセンブリが求められている。
(特許文献1)
JP−A−11−231183 (第2頁、図1)
さらに、テープとして光ファイバを一体化する方法としては、以下のような技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。図26Aに示すように、複数の光ファイバ200を横一列に整列して、光ファイバ列201を作り、図26Bに示すように、同光ファイバ列201の上下面の少なくとも一方に少なくとも1つの熱可塑性プラスチックフィルム202を接触させ、それを加熱溶融する。図26Cに示すように、溶けたプラスチック203が光ファイバ心線間に入り込み、該溶けたプラスチック203がバインダとなって光ファイバをテープの形に結合する。
また、光ファイバの配列ピッチを変更する必要性もこれまでに記載されている(例えば、特許文献3参照)。
(特許文献2)
JP−A−7−43538 (第2頁、図15)
(特許文献3)
JP−A−7−218753
複数本の光ファイバをテープとして一体化する最も簡単な方法は、感圧粘着フィルムを用いる方法である。この方法においては、一体化後のテープの端面のべたつきや、感圧粘着フィルムにおいて用いられた感圧粘着剤の劣化によりテープの粘着力が経時変化することが問題となる。また、前述したように熱可塑性プラスチックフィルム202を用いた場合や、熱硬化性接着剤を用いた場合には、接着力を得たり、充実させるために加圧を行うが、加圧しすぎると図27に示すように各光ファイバ200がずれて光ファイバ200の配列ピッチが乱れたり、端部の光ファイバ200aが外部に飛び出してしまうという問題がある。また、加圧が不十分の場合には接着力の低下を招くことになる。
さらに、近年のFTTH(FibertotheHome)化の進歩に伴い、光ファイバも、一般家庭付近の機器内配線に用いられるようになってきており、光通信の需要が飛躍的に増大している。そして、この需要に対応する伝送方式として波長多重伝送(WDM)が導入されている。WDMは1本の光ファイバに複数の波長の光を伝送させる通信方式であり、このシステムの導入に伴って、4心、8心、12心、16心、24心、32心などの光ファイバテープ心線を用いた多心のテープ状光ファイバ心線アセンブリに対する需要が高まっている。
このような状況から、テープ状光ファイバ心線アセンブリも、室内、あるいは機器内配線に広く用いられるようになってきている。
このような多心のテープ状光ファイバ心線アセンブリのひとつの形態として、薄型で多心構造を達成しうるテープ状光ファイバ心線アセンブリが一般に注目されている。
従来の技術において、テープ状光ファイバ心線アセンブリとしては、図41Aに示すように、一列に平面配置された複数の光ファイバ心線302の外周に、UV樹脂や熱可塑性樹脂の一括被覆層を形成させるよう成形されたものがある。また、従来の技術において、図41Bに示すように、必要に応じて補強繊維である抗張力体kで一括被覆層を被覆すると共に、さらにポリ塩化ビニル(PVC)樹脂組成物316で被覆するように成形したテープ状光ファイバ心線アセンブリがある。
また、図41Cに示すように、光ファイバ心線302の配列ピッチが、同光ファイバ心線302が取り付けられる光コネクタの端子または受光素子の配列ピッチと一致するように、複数の光ファイバ心線302を、相互に並行にかつ接触させずに、一括被覆層403で一体化する方法で形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリも提案されている(例えば特許文献1参照)。
この例では、同一材料でテープ材表面の滑り性を維持しつつ、心線被覆との密着性を確保する必要がある。従って、材料選定の制限が大きいという問題もあった。
テープ状光ファイバ心線アセンブリに対しては、光ファイバ心線の接続作業を効率よく行うための一括被覆除去性と、テープ状光ファイバ心線アセンブリを分離して端末処理するための単心分離性との双方が要求される。これら2つの要求はしばしば相反する2つの特性を被覆材に課することとなる。この両立した特性を同時に得るべく、特開2000−155248号公報に記載されているように、ガラスファイバと保護被覆層との間のプルアウト力と、保護被覆層と一括被覆層との密着力とを規定した技術も提案されている(例えば特許文献4参照)。
(特許文献4)
特開2000−155248号公報(段落30〜36)
室内、あるいは機器内配線の場合、火災対策は特に重要であり、火災時の延焼を防ぐべく難燃性を有する光ファイバケーブルへの要求が高まっている。
光ファイバ心線の難燃化方法としては2つの方法が知られている。2つの方法のうちの1つは、光ファイバ心線が難燃性の材料で被覆されるように光ファイバケーブルそのものの被覆材として難燃性の材料を用いる方法である。他の方法は、光ファイバケーブルの構造自体はそのままにした状態で、光ファイバケーブルの周囲を難燃性の材料で被覆する方法である。
しかし、2つの方法にはそれぞれ難点がある。前者の方法では、光ファイバケーブルに含まれる被覆材に難燃性を付与することになるが、難燃材料は、通常、透光性がよくない。例えば、従来技術のテープ状光ファイバ心線アセンブリは、光ファイバ心線が非難燃性材料である紫外線硬化(UV硬化)樹脂によって被覆されるような方法で成型されることが多い。この紫外線硬化(UV硬化)樹脂に難燃剤を添加すると、紫外線の透過が抑制され、UV硬化樹脂の硬化が困難となる。
このため、広く用いられている紫外線硬化性樹脂を光ファイバケーブルに含まれる被覆材として使用することができずので、製造性の低下を免れ得ない。
後者の方法では、光ファイバケーブル自体の構造はそのままである。そのため、どうしても全寸法の大型化が避けられないので、この方法は、機器内配線などの狭い箇所への配線には不向きである。
また、テープ状光ファイバアセンブリ(リボン型光ファイバアセンブリ)も上述した状況と同様の状況に直面する。
一般に、テープ状光ファイバアセンブリは、単心の光ファイバを複数本並行に整列し、その周囲を一括被覆層(テープ層)で覆う構造を採用している。
このテープ状光ファイバアセンブリを難燃化しようとする必要がある場合、単心の光ファイバケーブルと同様に、2つの方法が考えられる。2つの方法の1つは、光ファイバ心線を難燃性の材料を用いて被覆するようこの難燃性の材料を被覆の材料若しくはテープ層として使用する方法である。他の方法は、テープ状光ファイバアセンブリ自体の構造はそのままにした状態にして、テープ状光ファイバアセンブリの周囲を難燃性の材料でさらに被覆する方法である。
単心の光ファイバケーブルの場合と同様、前者の方法においては、難燃性を得るために、例えばUV硬化樹脂からなる被覆に難燃剤を添加すると、紫外線の透過が抑制され、UV硬化樹脂の硬化が困難となる。
後者の方法においては、テープ状光ファイバアセンブリを難燃材で被覆しようとすると、全厚さが増してしまうので、機器の大きさおよび直径の減少に対する悪影響は避け得なかった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、容易に単心分離できるテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することである。
本発明の他の目的は、薄型で難燃性のテープ状光ファイバアセンブリを提供することである。
本発明の更なる目的は、特別な冶具を用いることなく、容易にかつ効率的に、テープ状光ファイバアセンブリを単心分離する方法を提供することである。
従って、本発明は、平面状に配列された複数の光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を一体化する少なくとも1つのテープ層とを具備し、前記テープ層が前記テープ層と前記光ファイバ心線との接着力よりも大きい抗張力を有している、テープ状光ファイバ心線アセンブリを提供する。
ここで使用されている用語“抗張力”とは、テープ層に対して長手方向に引っ張り力をかけたとき、破断する直前の張力を意味している。
かかる構成によれば、テープ層の抗張力がテープ層と光ファイバ心線との接着力よりも大きいため、テープ層の一部を所定位置で破断した後に、破断部から見て先端側を残ったテープ層部分に沿って引っ張ったときに、容易にテープ層を剥がすことができる。従って、テープ状光ファイバ心線アセンブリの単心分離作業が容易となる。なお、この所定位置でテープ層を破断するために、テープ状光ファイバ心線アセンブリは局所的な曲げを与えられる。もちろん、テープ状光ファイバ心線アセンブリを各光ファイバ心線の最小曲げ半径よりも小さな半径で曲げ、同時にテープ層および光ファイバを破断できるようにしてもよい。
テープ層の破断は、曲げ変形の外側のテープ材が光ファイバ心線により突き破られることによるか若しくは折り曲げる外側のテープ層にあらかじめ形成しておいた傷をきっかけにしてなされる。そして、破断部から見て先端側をつかんで、内側に位置するテープ層を引き剥がすように光ファイバ心線に沿って移動させることで、テープ層を光ファイバ心線から剥離し、光ファイバ心線を取り出すことができる。
望ましくは、前記テープ層は、フィルム基材と、接着剤層とを含む。このように構成すれば、適切な材料を選択し、設計することで、容易にテープ層の抗張力と接着力の双方を選択することが可能となり、より望ましい特性を得ることが可能となる。
望ましくは、前記接着剤層は、一部または全部に熱硬化性樹脂を含みうる。この構成によれば、熱硬化性樹脂は硬化時に歪のない状態で良好に、硬化することができるので、薄型で強度の高いテープ状光ファイバ心線アセンブリを得ることができる。また、熱硬化性樹脂を難燃剤とともに効率よく架橋・硬化させることができるため、接着剤層に効率よく難燃性を付与することが可能となる。
前記接着剤層は、その一部または全部に熱可塑性樹脂を含みうる、この構成によれば、熱可塑性樹脂は、歪なしに良好に硬化するよう加熱により流動化しうるので、薄型で強度の高いテープ状光ファイバ心線アセンブリを得ることができる。また、接着剤層に含まれた熱可塑性樹脂を難燃剤とともに硬化させることができるため、接着剤層に効率よく難燃性を付与することが可能となる。
接着剤層は、その一部または全部に感圧粘着性樹脂を含みうる。そのように構成すれば、加熱することなく、加圧のみで良好な接着を行なうことができる。剥離時においてさえも、接着剤層の粘着性に打ち勝つのに十分な力をテープ層にかけたりあるいは、加熱により接着剤層の粘着性を弱めることにより、テープ層を簡単に剥離することができる。
しかし、テープ状光ファイバ心線アセンブリの外側表面に粘着性があると、配線時の効率性が悪化することがある。
従って、テープ状光ファイバ心線アセンブリの外側表面は可能な限り滑り性が良好でかつ非粘着性であることが望ましい。
フィルム基材と該フィルム基材の片面に形成された接着剤層とを有するテープ層を用いることにより、テープ状光ファイバ心線アセンブリの外側表面に接着剤層が露呈しないようにすれば、上記伝送特性の悪化を防止することもできる。
テープ層は、必要とする難燃化の程度に応じて、フィルム基材と接着剤層とのうちいずれか一方が難燃性を持つように形成してもよい。この構成により、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、高い難燃性を有するにもかかわらず、従来技術のテープ状光ファイバ心線アセンブリに比べて著しく厚くなることなく形成することができる。機器の小型化に対応した大きさの減少および密度の増大の双方が達成可能となる。
望ましくは、前記テープ状光ファイバ心線アセンブリは、UL1581VW−1に規定する難燃特性をもつように形成されている。UL1581VW−1は、機器の難燃性もしくは該機器内に配設されるケーブルやコードの難燃性を定める規格として用いられるものである。この試験は、ケーブルやコードを実際に燃焼させた状態で延焼性を評価するために行なわれる。この試験は、実際の火災に近い評価結果を得ることのできる方法として確立されている。
また、各光ファイバ心線が着色層を含むようにすれば、光ファイバ心線は、分岐接続に際しても、互いの識別が容易となる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを形成する光ファイバ心線のすべてがそれぞれ異なる色の着色層を含むようにすれば、光ファイバ心線を互いに識別することが容易である。テープ状光ファイバ心線アセンブリの中心に位置するもの以外の少なくともひとつの光ファイバ心線が他の光ファイバ心線とは異なる色であれば、光ファイバ心線の配列方向を容易に検知して、接続ミスを防止することができる。
この場合、望ましくは、フィルム基材の少なくとも一部が透光性を具備しうることである。この構成によれば、外部から検出した着色層に基づいて、光ファイバ心線の配列順序を容易に検出することができる。
フィルム基材が透光性を有しない場合、テープ材の表面に識別マークを設けて、光ファイバ心線の配列順序を検出できるようにすることができる。
平面状に配列された前記複数の光ファイバ心線をフィルム基材で覆うように該フィルム基材を光ファイバ心線に巻回した状態で、フィルム基材同士を互いに接合し、該フィルム基材の端部分で接合端が露呈するようにする。この構成によれば、被覆保護性を良好に維持しつつ、接合端からフィルム基材を容易に剥離することができる。
平面状に配列された前記光ファイバ心線の配列端近傍の位置で各フィルム基材の端面が露呈するときには、該フィルム基材の端面は未接着領域として作用するので、フィルム基材はこの未接着領域から簡単に剥離することが可能となる。
上述のように構成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリまたは上述した方法で形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリは、多心コネクタに結線してコネクタ付きテープ心線アセンブリを形成してもよい。また、このコネクタ付きテープ心線アセンブリにおいて、テープ心線アセンブリ部分の途中で分岐接続を容易にかつ効果的に行なうことができる。
テープ状光ファイバ心線アセンブリは、難燃性樹脂で成形された全樹脂製多心光フェルールに結線して、コネクタ付きテープ心線アセンブリを効果的に形成することができる。
近年特に、ラマン増幅技術などの発展もあり数百ミリW以上の大出力の光が伝送経路に使用される場合がある。その場合、接続部に異物などが付着すると、底が発熱源として作用し、最悪の場合火災にいたる危険性がある。そのような不測の事態は、光ファイバに直接接するフェルールとテープ心線アセンブリとを共に難燃性にすることにより、回避することができる。フェルールの樹脂材料に要求される難燃性は、UL94のV−0グレードを満たすことが望ましい。
また本発明は、テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心に分離する方法は、前記テープ層の少なくとも一部を引き剥がす工程と、前記テープ層に、前記光ファイバ心線からの引き離し方向に、引っ張り力を加え、それにより所定位置まで前記テープ層を剥離する工程とを含んでいる。
両面にテープ層を形成したテープ状光ファイバ心線アセンブリの場合、上述した方法で一方のテープ層を剥離した後、他方のテープ層も同様の方法で剥離する操作により、該テープ状光ファイバ心線アセンブリは容易に単心分離することができる。
例えば、本発明は、少なくとも光ファイバ心線を破断する一方で、破断方向に対して内側面に位置するテープ層の少なくとも一部を非破断状態に維持するように、前記光ファイバ心線の配列面の一方の側から、各光ファイバの最小曲げ径よりも小さい径でテープ状光ファイバ心線アセンブリに局所的曲げを与える工程(破断工程)と、非破断状態に維持された前記テープ層に対し、前記光ファイバ心線から引き離す方向に、破断面から見て前記光ファイバ心線の先端側から引っ張り力を加えることにより、前記テープ層を前記破断面よりも内方に向けて所定位置まで剥離する工程(剥離工程)とを含む方法を提供しうる。
本発明は、平面状に配列された複数の光ファイバ心線の列の両面に配されたテープ層により一体化されたテープ状光ファイバ心線を有するテープ状光ファイバ心線アセンブリを分離する方法であって、前記光ファイバ心線の列の第1の面側に位置する前記テープ層とともに前記光ファイバ心線を破断する一方で、前記第1の面に対向する第2の面側に位置する前記テープ層を非破断状態に維持するように、前記光ファイバ心線の列の第1の面側から、各光ファイバの最小曲げ径で前記テープ状光ファイバ心線アセンブリを曲げる工程(第1の破断工程)と、前記非破断状態に維持された前記テープ層に対し、前記光ファイバ心線から引き離す方向に、破断位置から見て前記光ファイバ心線の先端側から、引っ張り力を加えることにより、前記破断位置から内側に向けて所定位置まで前記テープ層を剥離する工程(第1の剥離工程)と、前記テープ状光ファイバ心線アセンブリの前記剥離された光ファイバ心線を前記所定位置よりも内側で破断する一方で、前記第1の面側に位置する前記テープ層を非破断状態に維持するように、前記光ファイバ心線の列の前記第2の面側から、前記光ファイバ心線の列の面に対して各光ファイバの最小曲げ径よりも小さい径で局所的曲げを加える工程(第2の破断工程)と、前記非破断状態に維持された前記テープ層に対し、前記光ファイバ心線から引き離す方向に、前記破断面から見て先端側から、引っ張り力を加えることにより、前記テープ層を剥離する工程(第2の剥離工程)と、光ファイバ心線を取り出す工程とを含む、テープ状光ファイバ心線アセンブリを分離する方法を提供しうる。
さらに、本発明の目的は、各光ファイバの配列ピッチを乱すことなく、該光ファイバを確実にテープとして一体化することのできる、テープ心線アセンブリ用フィルム、テープ心線アセンブリおよび光ファイバをテープとして一体化する方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、複数本の光ファイバをテープとして一体化できる可撓性フィルムを含むテープ心線アセンブリ用フィルムであって、前記可撓性フィルムは、前記複数本の光ファイバの位置を規制可能とするよう形成された位置規制部を含んでいる、テープ心線アセンブリ用フィルムを提供する。
このように構成されたテープ心線アセンブリ用フィルムにおいては、このフィルムを用いて複数本の光ファイバをテープとして一体化する際に、テープ心線アセンブリ用フィルムに設けられている位置規制部により光ファイバを位置決めした状態で、すなわち、光ファイバが移動できない状態で、光ファイバがテープとして一体化される。このため、各光ファイバを所定のピッチに保持することができる。
本発明によるテープ心線アセンブリ用フィルムにおいて、位置規制部は、テープ心線アセンブリ用フィルムの一端部における該位置規制部の配列ピッチがテープ心線アセンブリ用フィルムの他端部における該位置規制部の配列ピッチとは異なるように形成されているのが望ましい。
このように構成されたテープ心線アセンブリ用フィルムにおいて、該テープ心線アセンブリ用フィルムの一端部における該位置規制部の配列ピッチがテープ心線アセンブリ用フィルムの他端部における該位置規制部の配列ピッチとは長手方向に異なるので、テープは、該テープの両端における光ファイバピッチが長手方向に異なるような方法で形成することができる。
本発明は、前記状況に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、被覆除去性が良好で一括被覆除去が可能でありながら、単心分離の容易なテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することである。
本発明の他の目的は、薄型で難燃性のテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することである。
本発明の更なる目的は、高い信頼性のテープ状光ファイバ心線アセンブリを容易にかつ効率的に製造する方法を提供することである。
従って、本発明は、平面状に配列された複数の光ファイバ心線と、少なくとも1つのフィルム基材と、接着剤層とを具備するテープ状光ファイバ心線アセンブリであって、前記複数の光ファイバ心線は、該光ファイバ心線の隣接するものの間にそれぞれ間隙を形成するように配置され、該間隙に接着剤層が間挿されていて該間隙が接着剤層で満たされるようになっており、前記フィルム基材は、前記複数の光ファイバ心線および前記接着剤層が前記フィルム基材で被覆されるように設けられている、テープ状光ファイバ心線アセンブリを提供している。
本発明者の鋭意検討した結果によると、一括被覆除去時の除去特性を悪化させる要因となる心線被覆の剥離を防止するためには、次の技術が効果的であることが分かった。すなわち、心線被覆間に、心線被覆に対して強固な密着力を有する接着剤層を介在させることで、各心線被覆同士が接しないようにする。その結果、各心線被覆と一括被覆との間の界面の剥離が界面を伝搬して断面方向に進行しないようにすることが防止できる。
なお、テープ状光ファイバ心線アセンブリ自体の表面が粘着性であると、配線作業の効率性が悪化したり、あるいは2本以上のテープ状光ファイバ心線アセンブリを重ねて沿わせたときに該テープ状光ファイバ心線アセンブリ同士が付着してしまうために伝送特性が悪化する、などの問題が生じることがわかっている。
従って、テープ状光ファイバ心線アセンブリの各表面は可能な限り滑り性が良好でかつ非粘着性であることが望ましい。
このような伝送特性の悪化の問題を解決するために、接着剤層とは別に設けられた非粘着性のフィルム基材で、心線被覆と接着剤層の双方を包み込むようにするのが望ましい。
フィルム基材と該フィルム基材の片面に形成した接着剤層とを有するフィルムを用いてテープ状光ファイバ心線アセンブリの外表面に接着剤層が露呈しないようにすれば、上記伝送特性の悪化を防止することもできる。
接着剤層がフィルム基材で包み込まれるようにし、接着剤層がテープ状光ファイバ心線アセンブリの外表面に露呈しないようにするのが望ましい。
すなわち、本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリにおいて、光ファイバ心線間に接着剤層を介在させ、さらにその周りをフィルム基材で覆うことで一括被覆層を形成するのが望ましい。
かかる構成によると、テープ状光ファイバ心線アセンブリの各表面の滑り性を維持しながら心線被覆と一括被覆との間の密着性を強固にすることができる。さらに、各心線の心線被覆同士が接触するのを阻止されるため、構造は、図41Aに示すようなものとは異なっている。すなわち、光ファイバ心線アセンブリからを一括被覆を除去する必要がある場合に、心線被覆と一括被覆の界面で剥離が連鎖的に進行しうる。その結果、被覆除去性の悪化を防止することができる。
一方、光ファイバ心線アセンブリの単心分離は、フィルム基材を剥がした後に各ファイバ心線を互いに分離するときに、容易に達成することができる。
上記のような構成を得るための手段としては、あらかじめフィルム基材の光ファイバ心線側表面に接着剤層をそれぞれ設けておき、並列に配列された複数の光ファイバ心線とフィルム基材とを接着剤層を介して圧縮接合することで、光ファイバ心線間に接着剤を入り込ませる方法がある。この方法は、間隙への接着剤層の充填とフィルム基材中への接着剤層の包み込みを達成できるため、生産効率が極めて有用である。
この場合、接合後に光ファイバ心線間に必要にして最小量の接着剤が入り込みうるように、使用する各フィルムにおける接着剤層の厚みと光ファイバ心線の配列ピッチと圧縮結合時の圧力とを適宜調整することにより、接着剤の必要にして最小の量を決定することができる。理論上は、光ファイバ心線によって排除された接着剤の量が圧縮結合後に光ファイバ心線の間隙を埋めるだけの量とちょうど同じであれば、光ファイバ心線間の間隙を接着剤で完全に満たすことができる。
光ファイバ心線の平行配列面にフィルム基材が接する部分において、圧縮結合の程度に応じて接着剤を残すことができる。あるいはこの部分は、心線被覆が直接フィルム基材と接触するよう形成することもできる。一般的に、光ファイバ心線の識別性を保持し、テープ心線アセンブリ自体の厚みを必要以上に厚くしないために、この部分の接着剤厚みは薄いほうが望ましい。しかし、フィルム基材および各光ファイバ心線間の界面に若干量の接着剤層が存在することは実用上差し支えない。但し、接着剤層があまりにも厚くなりすぎて、フィルム基材を剥がすときに光ファイバ心線が接着剤層中に埋もれているようになると、光ファイバ心線を1本づつ引き剥がすことが困難になり、単心分離性が悪化してしまう。接着剤層の最も薄い部分の厚みが各光ファイバ心線の外径の10%よりも小さければ、単心分離性が悪化することもなく、識別性や作業性の観点からも問題は生じない。
すなわち、このフィルムは、フィルム基材と、該フィルム基材を前記光ファイバ心線に固着する接着剤層とを有しているので、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、各光ファイバ心線の径とフィルム基材の厚さとの和にほぼ近い厚さを有することができる。従って、薄型のテープ状光ファイバ心線を提供することが可能となる。
フィルムは、必要とする難燃化の程度に応じて、フィルム基材と接着剤層とのうちいずれか一方が難燃性を持つように形成してもよい。これにより、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、高い難燃性を有するにもかかわらず、従来技術のテープ状光ファイバ心線アセンブリに比べて著しく厚くなることのないよう形成することができる。その結果、機器の小型化に対応した小型化・高密度化が可能となる。用語“難燃材”とは難燃性を具備した樹脂などの材料をいう。一方、用語“難燃剤”とは、それ自身構造体とはなり得ない添加物であって、難燃性のないベース材料に添加することにより該難燃性のないベース材料に難燃性を付与できるものをいう。
望ましくは、光ファイバ心線は、一定の間隔で配列される。この場合、接着剤層が良好に光ファイバ心線間に入り込むように固着される。従って、各心線被覆とフィルムとの固着がより強固となる。
本発明はまた、複数の光ファイバ心線を平面状に配列する工程と、前記配列された複数の光ファイバ心線間に接着剤層が入り込むように該接着剤層により前記配列された複数の光ファイバ心線を互いに接合した後フィルム基材で前記配列された複数の光ファイバ心線被覆する工程とを含む、テープ状光ファイバ心線アセンブリを製造する方法を提供している。
かかる方法によれば、複数の光ファイバ心線は、同光ファイバ心線間に接着剤層が入り込むようにフィルム基材で接合されている。従って、強固でかつ一括被覆除去性および単心分離性がいずれも良好な薄型のテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。なお、加圧しながら接合を行なった場合、良好に接合を完了させることが可能となる。
この接着剤層はあらかじめ各フィルム基材の表面に形成しておくようにすれば、接合を容易に行なうことができる。
上述したように構成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリまたは上記方法で形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリは、該テープ状光ファイバ心線アセンブリが多心コネクタに結合されてテープ心線アセンブリ付きコネクタを形成するよう、適応されうる。またこのテープ心線アセンブリ付きコネクタにおいても、テープ心線アセンブリ部分の途中で分岐接続が容易かつ効率的に行なうことができる。
さらに、上述したように構成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリまたは上記方法で形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリは、該テープ状光ファイバ心線アセンブリがファイバアレイと結合されてテープ心線付きファイバアレイを形成するよう、有効に適用されうる。
(第1実施例)
以下、本発明のテープ状光ファイバ心線アセンブリについて図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。
図1に一部概要図を示すように、本実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリ1は、ガラスファイバ径が125μmφ、心線被覆径R=250μmφである、平面状に一列に配列した8本の光ファイバ心線2(4本の心線のみを図1に示す)と、難燃剤として臭素系難燃剤を添加したポリオレフィン樹脂から構成され、光ファイバ心線2の外周に設けられた接着剤層5と、ポリエステルフィルムから形成されたフィルム基材4a,4bとを含み、該フィルム基材は、光ファイバ心線2の外周を接着剤層5により囲みながら光ファイバ心線2のテープ状配列の外周がフィルム基材4a,4bの間に挟まれるよう配置されている。この実施例において、各フィルム基材の厚さは、25μmであるように選択されており、接着剤層の厚さは30μmであるように選択されている。
この実施例において、光ファイバ心線に対するフィルム基材および接着剤層で構成されるテープ層の接着力は100g/8心であり、テープ層の抗張力は600g/8心よりも小さくはない。
フィルム基材および接着剤層の材質および厚さを調整した場合に、テープ層の抗張力を調整することができる。一方、接着剤層の組成を調整した場合に、光ファイバ心線の断線を防止することができる。
テープ状光ファイバ心線アセンブリ1は、8本の光ファイバ心線2を横一列に平面状に配列して、その周囲を、接着剤層5を介してポリエステルフィルムからなるフィルム基材4a、4bに圧縮接合するような方法で形成されている。図2Aに拡大図で示すように、各光ファイバ心線2として、コアおよびクラッドを有するガラスファイバ2aと、該ガラスファイバ2aの周りを被覆する被覆2bとを含む石英系シングルモード光ファイバ心線または石英系マルチモード光ファイバ心線が用いられる。参照符号2cは着色層を表わしている。この実施例では石英系マルチモード光ファイバ心線が用いられている場合を示しているが、本発明は、これに限定されることはない。例えば、ポリマークラッド光ファイバ、プラスチック光ファイバなどが各光ファイバ心線2として使用されうる。図2Bに示すように、着色層2cをなくしてもよい。すなわち、着色層2cなしにガラスファイバ2aと被覆2bからなる光ファイバ心線は、前記着色層2cをさらに有する光ファイバ心線と混ぜてもよい。その場合、光ファイバ心線の配列順序を特定できるよう光ファイバ心線を非対称に配列してよい。
次に本実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを製造する方法について説明する。
まず、図3Aに示すように、8本の光ファイバ心線2(4本の心線のみを図3Aに示している)を平面状に配列する。
この後、図3Bに示すように、厚さ25μmのポリエステル樹脂からなる各フィルム基材4a、4bの表面に、臭素系難燃剤を添加した厚さ30μm程度のポリオレフィン樹脂からなる熱可塑性接着剤層5を塗布する。前記配列された複数の光ファイバ心線2は、フィルム基材4a、4b間に挟まれ、図3Cに示すように、フィルム基材4a、4bに圧縮結合される。
図4は、テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造装置を示す模式図である。この装置において、4本の光ファイバ心線2がリール10から順次整列させられながらそれぞれ供給される。4本の光ファイバ心線2は、該光ファイバ心線2の配列ピッチが調節されるよう整列部11により平面状に整列される。接着剤層5付きフィルム基材4a、4bはテープリール12,13から繰り出される。フィルム基材4a、4bは加熱部14により加熱される。その後、フィルム基材4a、4bは冷却して硬化する。この加熱部14の下流側に切断補助線形成部を設けて、各フィルム基材に切断補助線を所定の間隔で形成するようにすることも可能である。この場合、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、いっそう容易に単心分離することができる。
このようにして形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリにおいて、テープ層であるフィルムの抗張力が30N/cmよりも小さくはない、すなわち、テープ層と光ファイバ心線との接着力よりも大きくなるように選択されている。従って、テープ状光ファイバ心線アセンブリを容易に単心分離することが可能となる。
次に、このテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法について説明する。
まず、図5Aに示すように、このテープ状光ファイバ心線アセンブリを用意する。
次に、図5Bに示すように、端末から所定長だけ離れた位置Aでテープ状光ファイバ心線アセンブリを折り曲げ、光ファイバ心線の配列の第1の面側に位置する前記フィルム基材4aを破断するようにする。一方、前記第1の面に対向する第2の面側に位置するフィルム基材4bを非破断状態に維持する。その際、位置Aでフィルム基材4aとともに光ファイバ心線2を切断する。フィルム基材4aの剥離部分には、接着剤5が残っていることがある。
そして図5Cに示すように、前記光ファイバ心線の破断面よりも先端側の光ファイバ心線2s、フィルム基材4asおよび4bをつかんで、前記光ファイバ心線から引き離す方向に移動させ、この非破断状態に維持された側を引き剥がす。このようにして、フィルム基材4bにより構成されたテープ層は、切断位置Aから下方に向けて所定の位置まで剥離される。
この後、図5Dに示すように、フィルム基4bおよび接着剤層により構成されると共に片面に位置するテープ層を一端で剥離した後、光ファイバ心線2を前記位置Aよりも下方の位置Bで破断する。一方、第1の面側に位置すると共にフィルム基材4bおよび接着剤層により構成されたテープ層は、非破断状態に維持する。この際、前記光ファイバ心線の破断面から見て先端側のフィルム基材4asおよび光ファイバ心線2sをつかんで、前記光ファイバ心線2から離す方向に移動し、非破断状態に維持されたフィルム基材4aを剥離する。このようにして、光ファイバ心線を取り出しうるようフィルム基材4aと接着剤層とからなるテープ層を所定位置まで剥離する。引き剥がしたテープ層は所定の位置で切断すればよい。
このようにして、特殊な冶具を使用することなくテープ状光ファイバ心線アセンブリの単心分離を効率的に行うことが可能となる。
なお、フィルム基材同士の接合端に切断溝(切り欠き)を形成しておき、該切断溝からフィルム基材を剥離するようにすることができる。
本実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリにおいて、各テープ層はフィルム基材と接着剤層とで構成されている。従って、フィルム基材か接着剤層のいずれかに難燃性を付与しながら、テープ層の抗張力が接着剤層と光ファイバ心線との密着力よりも大きくなるように、フィルム基材および接着剤層の厚さおよび組成を容易に調整することが可能である。
本実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリ1の外被を構成するフィルム基材の各々としてはポリエステル樹脂が用いられている。
接着剤層としては臭素系難燃剤を添加したポリオレフィン樹脂が用いられている。臭素はポリオレフィン樹脂の難燃性を向上させる難燃剤に含まれている。例えば、難燃剤としては、臭素系芳香族化合物難燃剤が使用可能である。臭素系難燃剤をポリオレフィン樹脂に添加すると、樹脂を難燃化させるとともに、低発煙化させることができる。
さらに、接着剤には難燃化のためにアンチモンを含有していてもよい。例えば、アンチモンを含有する化合物としては、三酸化アンチモンを使用することができる。三酸化アンチモンは難燃助剤である。三酸化アンチモンを単独で樹脂に添加しても難燃効果は得ることは殆ど不可能であるが、本実施例において説明したポリオレフィン樹脂組成物により代表される臭素系難燃剤と三酸化アンチモンを併用することによって、さらなる難燃化を実現することができる。このポリオレフィン樹脂組成物は、三酸化アンチモンと臭素系化合物との相乗効果により、熱分解連鎖反応を停止させる作用、酸素を遮断する作用、炭化を促進させる作用を奏功する。
前述したように、機器内に配設されるケーブルやコードについては、UL1581VW−1垂直難燃テストに合格するするのに十分な高難燃性が要求されている。
以下に、UL1581VW−1垂直難燃テストについて説明する。
UL1581VW−1垂直難燃テストは、機器内に配設されるケーブルやコードの燃焼試験のうち、最も厳しい試験として位置付けされている。約457mmの長さを有するテープ状光ファイバ心線アセンブリが試験により評価されるべき試料54として使用されている。図14は、UL1581VW−1垂直難燃テスト装置の概要を示している。
図14に示すように、UL1581VW−1垂直難燃テスト装置は、内部に分散されたサージコットン56を備える鉄製の試験箱50と、支持台51と、約20度の角度で傾くよう支持台51上にセットされたガスバーナ52とを有している。このUL1581VW−1垂直難燃テスト装置は、試料の燃焼およびサージコットンの燃焼度合いをテストするために用いられる。
すなわち、このテスト装置では、試料54としてのテープ状ガラスファイバ心線アセンブリにフラグ55を装着した状態において、試料54の下部より76mm離れた位置に火炎が約20度の角度であたるように、ガスバーナ52を試験箱50内にセットする。点火15秒、休止15秒のサイクルを5回繰り返す。ただし休止中に試料が15秒以上燃えつづけるときは、消化後直ちにガスバーナ52を点火する。
このとき、休止中の燃焼時間および5サイクル終了後の燃焼時間を実測し、フラグ(JIS Z1511に準じるクラフト紙)55の燃焼および試料54の燃焼物落下によるサージコットンの燃焼を測定する。
上記のように構成されたテスト装置を用いて、以下の判断基準に基づいて判定を行う。
(i)燃焼時間は60秒よりも長くない。
(ii)フラッグの焼失または焦げ面積が25%よりも大きくならない。
(iii)サージコットンを燃やす炎上点滴が試料からサージコットンへ落下するのを防止する。
以上の3点を目視により確認する。
上述したように、この実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリ1では、フィルム基材として、ポリエステル樹脂、望ましくはポリエチレンテレフタレート樹脂を用いており、一方、接着材層に臭素系難燃剤を含有させるかまたは、さらに、臭素系難燃剤を添加したポリオレフィン樹脂を接着剤層として用いている。これにより、テープ状光ファイバ心線アセンブリ1はUL1581VW−1垂直難燃テストにより規定されている延焼性を満たすことができる。また、ポリエステル樹脂、望ましくはポリエチレンテレフタレート樹脂、およびポリオレフィン樹脂は安価であるとともに加工性が良いため、製造コストや製品コストを低く抑えることができる。
さらに、臭素系難燃剤を添加したポリオレフィン樹脂に、アンチモンを添加しているので、テープ状光ファイバ心線アセンブリ1の難燃性をより向上させることができる。
なお樹脂材料を変化することにより単位厚さあたりの抗張力は異なるため、接着力よりも抗張力が大きくなるように、フィルムの厚さを調整するようにすればよい。
なお、接着剤層は、ポリオレフィン樹脂と、上記した難燃剤以外に、可塑剤や安定剤等の添加剤を含有していてよい。また、臭素系難燃剤添加ポリオレフィン系樹脂のほか、EVA、ポリエステルなども使用可能である。接着剤層の接着力よりも抗張力が大きくなるように、フィルム基材の抗張力に応じて接着剤層の厚さおよび組成を調整することができる。
フィルム基材として、ポリエステルまたはPPSを使用してよい。
表1は、フィルム基材および難燃剤の適用例を以下のように示している。
Figure 0004207002
表1において、PPS樹脂、PVC樹脂、フッ素系樹脂はそれ自体も難燃性を呈するものである。表1に示されたベース樹脂材料と難燃剤との組み合わせは、いずれのものも使用しうる。
表2は、接着剤層を形成するベース樹脂材料および難燃剤の適用例を以下のように示している。
Figure 0004207002
表2に示された樹脂材料と難燃剤との組み合わせは、いずれのものも使用しうる。
前記実施例では、難燃剤を添加した熱可塑性樹脂を接着剤層として用いた場合について記載したが、本発明は、この樹脂に代えて、エポキシ樹脂などの難燃剤添加の熱硬化性樹脂、難燃剤添加の感圧粘着性樹脂を用いた場合にも適用してもよい。
(第2実施例)
前記第1実施例は、テープ層を構成する2枚のフィルム基材4a、4bで光ファイバ心線2を挟むように形成した場合について記載されているが、この実施例は図6Aに示すように構成されている。すなわち、平面状に所定間隔で配列された前記光ファイバ心線2の各配列端から突出して相対向するフィルム基材4a,4bの2面が互いに接着されている。テープ層を構成するフィルム基材4a、4bの各々としては、厚さ25μmのポリエステルフィルムを使用する。各フィルム基材上に、臭素系難燃剤を添加した厚さ30μm程度のポリオレフィン樹脂からなる熱可塑性接着剤が設けられている。
この実施例において、剥離時にテープ層の一部を非破断状態で維持するよう、各テープ層の抗張力は、光ファイバ心線に対する各テープ層の接着力とテープ層同士の接着部の接着力との和よりも大きくなければならない。従って、フィルム基材および接着剤層の組成および厚さはこの関係を満たすように決定される。
かかる構成によれば、被覆除去性を良好に維持することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する必要がある場合、光ファイバ心線の配列端から突出する部分から剥離を開始すれば、光ファイバに損傷を与えることなく、フィルムは接合端から容易に剥離することができる。
この実施例は図6Bに示すように変形しうる。すなわち、端部からフィルム平行部を除去して、端部を短くすることにより、フィルム基材を破断することなく両端部からテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離することが可能である。このようにして、良好な単心分離性を維持しつつ、スペース効率を高くとることが可能となる。
この構成によれば、フィルム基材は、単純な圧縮結合工程のみでを心線に接合させることができるため、優れた生産性を獲得することができる。
(第3実施例)
第2実施例は、2枚のフィルム基材4a、4bで平面状に配列された光ファイバ心線2を挟むと共に、この光ファイバ心線2の配列端から突出して相対向するフィルム基材4a,4bの2面が互いに接着されるように、テープ状光ファイバ心線アセンブリが形成されている場合について記載したが、この実施例は図7に示すように構成されている。すなわち平面状に配列された前記光ファイバ心線2の配列端から突出して相対向するフィルム基材4a,4bの2面は互いに接着されている。さらに接着剤の塗布領域としてフィルム基材の外端から見て外側のみが使用されていて、光ファイバ心線2は接着剤層に接触しないようになっている。すなわち、光ファイバ心線2は未接着に保持されながら固定されている。各フィルム基材4a、4bの材質は、前記第1乃至2実施例と比較して抗張力が小さくてもよい。
かかる構成によれば、所定の間隔で平面状に配列された光ファイバ心線に直接接触しないように接着剤層が設けられているので、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、極めて容易に単心分離することができる。
この例においても、テープ層同士の接合端に切り欠きを形成しておき、該切り欠きからテープ層を剥離するようにすることができる。
このようにして、接合端から、テープ状光ファイバ心線アセンブリを容易に単心分離することができる。
この実施例は、テープ層を構成するフィルム基材4a、4bの各側面への突出長さを短くするように変形してもよい。この変形例において、テープ状光ファイバ心線アセンブリ全体の寸法減縮を実現することができる。このようにして、良好な単心分離性を維持しつつ、スペース効率を高くとることが可能となる。
(第4実施例)
前記第1乃至3実施例は、所定の間隔で平面状に配列された光ファイバ心線2がフィルムにより囲まれるようフィルムで被覆される場合について記載してきたが、この実施例は図8に示すように構成されている。すなわち、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線2の片側面のみが接着剤層5を有するフィルム基材4で固着される。テープ層を形成するフィルム基材の材質、接着剤層5については前記第1、第2、3実施例のいずれとも同様である。
以下、このテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法について説明する。
まず、図9Aに示すように、このテープ状光ファイバ心線アセンブリを用意する。
次に、図9Bに示すように、光ファイバ心線を破断する一方で、フィルム基材4を非破断状態に維持するように、テープ状光ファイバ心線アセンブリに、光ファイバ心線の配列の第1の面側から、各光ファイバの最小曲げ径よりも小さな径となるような局所的な曲げを加える。このようにして、位置Aで光ファイバ心線2を破断する。
そして図9Cに示すように、前記光ファイバ心線の破断面から見て先端側の光ファイバ心線2sおよびフィルム基材4sをつかみながら、前記光ファイバ心線から引き離す方向にそこに引っ張り力を加えることにより、この非破断状態で維持された側を剥離する。このようにして、破断された位置から内方に向けて所定の位置までフィルム基材4を剥離する。
このようにして、テープ状光ファイバ心線アセンブリは極めて容易に単心分離することができる。フィルムが光ファイバ心線の配列の片面のみに形成されているので、テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離するのは極めて容易である。
テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する必要があるとき、光ファイバ心線の配列の片面が露呈しているため、テープ層は、光ファイバ心線の先端を破断しなくても、
その端部から簡単に剥離を行うことが可能である。
(第5実施例)
図11に示すように、光ファイバ心線2の配列の片面上のみに熱硬化性樹脂16Sを成形加工してもよい。
この場合もまた、熱硬化性樹脂の抗張力が光ファイバ心線に対する該熱硬化性樹脂の接着力よりも大きくなるように、熱硬化性樹脂の組成および厚さを調整する。
かかる構成によれば、テープ状光ファイバ心線アセンブリは容易に単心分離が可能となる。
(第6実施例)
図12Aに示すように、この実施例は、側面に薄肉部Sを形成してテープ層の剥離が容易となるように構成されている。機械的加工により所定の間隔ごとに側両面に切断溝gをさらに形成しておくことにより、テープ層4Pを両側から2つに分離可能にすることができる。
この場合もまた、平面状に配列された光ファイバ心線2をテープ層により囲むよう、光ファイバ心線2が難燃性樹脂からなるテープ層で直接被覆されている。
この実施例において、テープ層自体の材質、接着剤層5については前記実施例のものと同様である。
かかる構成によれば、テープ状光ファイバアセンブリを単心分離する必要があるときに、テープ層を切断溝から簡単に剥離することができる。
なお、切断溝の変形例は図12A〜12Dに示されている。
図12Aは、この肉薄部Sがテープ層4Pの側面に形成される場合を示している。図12Bは、凹部Qがテープ層4Pの側面に形成される場合を示している。図12Cは、断面V字状の切断溝gがテープ層4Pの側面に形成される場合を示している。図12Dは、テープ層を形成する樹脂4pを互いに異なる樹脂4p−a、4p−bで構成される2つの部分に分割し、樹脂4p−aおよび4p−b間の接合部分を分離可能な界面Rとして用い、この界面Rからテープ層を剥離できるようにした場合を示している。これらの樹脂4p−a、4p−bは、種類は異なるが物理的特性を同じくするものでよく(例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂、紫外線硬化型ウレタン樹脂等)、あるいは全く同じ樹脂を時間差をもたせて硬化させた2つの部分として提供されていてもよい。一旦硬化した樹脂の表面に対しては接着力が発生しなければ、樹脂材料の任意の組み合わせ、あるいは樹脂の任意の形成方法を使用しうる。
さらに、本発明に係るテープ心線アセンブリ用フィルム、テープ心線アセンブリおよび光ファイバをテープとして一体化する方法についての実施例を図面を参照して詳細に説明する。図15は本発明に係るテープ心線アセンブリ用フィルムを示す斜視図である。図16Aおよび図16Bは、各溝の形状の実施例を示す断面図である。図17Aおよび図17Bはフィルムの位置規制部による光ファイバの位置規制の実施例を示す断面図である。図18Aおよび図18Bはかかるフィルムによりテープとして一体化されたテープ心線アセンブリの断面図である。
図15に示すように、本発明に係るテープ心線アセンブリ用フィルム(以後、単に「フィルム」と言う。)110は、基層110aと、該基層110aの上にラミネートした接着層110bとを有する多層構造として形成されている。フィルム110は、テープとして一体化されたテープ心線アセンブリに平坦性および剛性の双方を与えるように設けられている。基層110aは、例えば2軸延伸ポリエステルフィルムから形成されうる。接着層110bとしては、熱可塑性接着剤のような高融点接着剤から形成されうる。代案として、熱硬化性接着剤や、紫外線硬化型接着剤等を用いることも可能である。なお、必要であれば、テープ心線アセンブリを燃えにくくするための難燃層のような別の層をさらに設けることもできる。
難燃層は、この層が難燃性を有していれば、特に限定されない。樹脂と難燃剤とを含む樹脂組成物から構成される層は、難燃層として好適に具体化しうる。難燃層に使用される樹脂の例は、共重合ポリエステル、ポリオレフィン等がある。難燃剤の例には、市販の臭素系難燃剤、塩素系難燃剤の他、水酸化マグネシウム等の無機難燃剤等がある。全樹脂組成物に含まれる難燃剤の量は、好ましくは30重量%よりも少なくないこと、より好ましくは40重量%少なくないことである。これにより、テープ心線アセンブリに対して難燃性を高次元で付与できる。全樹脂組成物に含まれる難燃剤の量は、好ましくは70重量%よりも多くないことである。これにより、難燃層の機械的強度を確実に確保できる。
このフィルム110の接着層110bの表面側には、複数本の光ファイバの位置を規制可能とする位置規制部111を形成する複数のV溝111aが所定ピッチの間隔で配設されるように形成されている。各V溝111aの大きさは光ファイバの径に対応している。各V溝111aの大きさは、2枚のフィルム110を重ね合わせた際に、光ファイバが位置決めされうると共にV溝111aの内部において対応する光ファイバが移動できないように、決められている。
なお、位置規制部としては、V溝111aの他に、図16Aに示すようなU溝111bや、図16Bに示すような矩形溝111c(台形溝を含む)を使用してもよい。U溝111bの場合、各溝11bの先端における半円部の半径は、対応する光ファイバ120の半径よりも小さくし選択して、光ファイバ120が移動するのを防止するのが望ましい。
図17Aおよび図17Bは、矩形溝111cの変形例を示している。すなわち、図16Bに示すように、矩形溝111cを光ファイバの配列ピッチに応じて光ファイバの本数分設けることができる。しかし、図17Aに示すように、全本数の光ファイバ120をまとめて内包するように1個の矩形溝111cを設けるようにしてもよい。あるいは、図17Bに示すように、光ファイバ120を所定本数ずつまとめて矩形溝101c内に収容できるように、矩形溝1111cを設けるようにしてもよい。なお、見方を変えると、図17Aは突起112を両端に設けた場合を示しているが、図17Bは所定間隔で突起112を設けた場合を示すと考えることもできる。
図18Aおよび図18B、図19Aおよび図19B、並びに図20Aおよび図20Bは、本発明に係るフィルムを用いて一体化してテープにする前後のテープ心線アセンブリの断面の例を示している。
図18Aに示すテープ心線アセンブリ130aにおいて、光ファイバ120の配列ピッチに等しいピッチの間隔で設けられたV溝111aを有するフィルム110は、光ファイバ120が該フィルム110間に挟まれるように上下の側に配されている。従って、光ファイバ120は、上下のV溝11aにより位置決めされて該光ファイバ120の移動が規制されている。2枚のフィルム110、110を互いに押圧して接着させると、図18Bに示すように、テープ状にされたテープ心線アセンブリが得られる。
図19Aに示すテープ心線アセンブリ130bにおいて、本発明にかかるフィルム110は下側に配され、一方、上側にはフィルム113が用いられている。この場合でも、光ファイバ120は下側のフィルム110のV溝111aによって位置決めされるので、光ファイバ120の移動が規制されている。2枚のフィルム110、113を互いに接着させると、図19Bに示すようにテープ心線アセンブリが得られる。
図20Aに示すテープ心線アセンブリ130cにおいて、矩形溝111cを有するフィルム110が上側に配置され、一方、基層114aおよび接着層114bを有する従来より用いられているフィルム114が下側に配置されている。2枚のフィルム110,114が互いに接着されると、図20Bに示すようなテープ心線アセンブリが得られる。
このように、本発明に係るフィルムは、テープ形成のため光ファイバ配列の上下両側面に配されてもよいし、あるいは本発明に係るフィルムは、上下両側のいずれか一方の側に配され、他方の側には従来より用いられているフィルムが配されてもよい。従来より用いられているフィルムとしては、接着層を有しないフィルム、あるいは基層および接着層を有するフィルムを用いることができる。
フィルム110は、平坦な基層110aの上に設けられた接着層110bの表面側に種々の形状の位置規制部を設けた場合について説明してきた。図21に示すように、種々の形状(図21においてはV溝111a)の位置規制部111を基層110aにさらに設けることができる。この場合、接着層110bの厚さを一定として、接着層110bの表面側に位置規制部の形状が現れるようにするのが望ましい。図21は、V溝111aを設けた場合を示しているが、その他の形状の位置規制部を設けてもよいことは言うまでもない。
フィルム110は、図22Aに示すように、位置規制部としての種々の溝111a〜111cや突起112が長手方向に一定ピッチの間隔で平行に設けられた場合について説明した。この場合、図23に示すように所定ピッチの間隔で設けられた所定形状(例えばV形状)の刃141を有する溝形成ローラ140が、接着層110bの表面上にV溝11a等をフィルム110の長手方向に転写するために使用されうる。なお、図22Bに示すように、フィルム110は、該フィルム110の一方の端部における溝ピッチがフィルム110の他方の端部における溝ピッチと異なるように形成されてもよい。この場合、ローラ140は使用する必要がない。
フィルム110の基層110aや接着層110bに難燃性の材料が用いられるか、あるいは基層110aおよび接着層110bに加えて前述した難燃層が設けられるときに、フィルム110を難燃性とすることができる。例えば、難燃性を有する基層110aは、臭素系難燃剤を添加したポリエステル樹脂から形成されうる。このポリエステル樹脂は、所定量の臭素を含有している。より具体的には、臭素系難燃剤がポリエステル樹脂に添加されている。臭素の量は、ポリエステル樹脂組成物の重量を基準にして決定される。例えば、難燃性の接着層110bは、アンチモンを含有していてよい。
より具体的には、例えば三酸化アンチモンを使用することができる。三酸化アンチモンは難燃助剤である。三酸化アンチモンのみを樹脂に添加したときに難燃効果を得ることは殆ど不可能であるが、ポリオレフィン樹脂組成物により代表されるような臭素系難燃剤と組み合わせて三酸化アンチモンを使用したときに、更なる高い難燃化を実現することができる。このポリオレフィン樹脂組成物は、三酸化アンチモンと臭素系化合物との相乗効果に基づいて、熱分解連鎖反応を停止させる作用、酸素を遮断する作用、炭化を促進させる作用を奏功する。このようなフィルム110は、発熱して発火しやすい場所において効果的に使用することができる。
表1には基層110aを形成するためのベース材料および難燃剤の適用例が示されている。
表3には接着層110bを形成するための樹脂材料および難燃剤の適用例が示されている。
Figure 0004207002
表3に示された樹脂材料と難燃剤との組み合わせのいずれもが使用可能である。
(第7実施例)
本発明の具体的な実施例について以下に説明する。使用されるフィルム110は、PET25μm厚の基層110aと、ポリエステル系熱可塑性接着剤50μm厚の接着層110bとを有する。複数本の光ファイバ120を互いに隣接するように配する必要がある場合には、接着層110bの表面側に図23に示すようなラミネートロール140を用いて0.255mmピッチの間隔でV溝111aを長手方向に転写し、それにより位置規制部を形成する。なお、光ファイバ120を各溝内に所定本数ずつまとめる必要がある場合には、図17Aおよび図17Bに示したように、所定長さを有する矩形溝111cを設けるのが望ましい。
以下、本発明に基づいてテープとして光ファイバを一体化する方法について説明する。図24Aは、本発明に基づいてテープとして光ファイバを一体化する方法を実施するためのテープ形成装置の正面図であり、図24Bは、テープ形成装置の平面図である。
このテープ形成装置150において、上流側(図24Aおよび図24Bにおいて左側)から1対の光ファイバ120が繰り出され、該光ファイバ120がフィルム110、110の間に挟まれるようになっている。各フィルム110には未だ、位置規制部である各種溝111は形成されていない。すなわち、繰り出された各フィルム110は、平坦な基層110aと、接着層110bとを有している。フィルム110、110は、位置規制部としての溝111を形成するための溝形成ローラ140、140に供給される。このようにして、本発明に係るフィルム110が前述したように形成される。各溝形成ローラ140には、溝形状に対応した形状の刃141が所定間隔で配されるように設けられている。これらの溝形成ローラ140、140は、フィルム110、110を各々該溝形成ローラ140、140に押し付けるためのローラ151、151を備えており、該ローラ151、151は回転自在になっている。なお、各フィルム110に予め溝111を形成した後、該フィルム110を繰り出すようにしてもよい。この場合、溝形成ローラ140、140は使用する必要がない。
溝形成ローラ140、140の下流側には、光ファイバ20の本数に対応する数の供給ローラ152が設けられていて、該供給ローラ152が溝形成ローラ140、140により形成された溝111内に光ファイバ20を供給するようになっている。光ファイバ120はこの供給ローラ152により位置決めされる。供給ローラ52の下流側には、光ファイバ120を正確に位置決めをするための位置決め機構153が設けられている。例えば図25に示すように、この位置決め機構153は、光ファイバ120を支持して位置決めする所定本数の支持部材154を有している。この支持部材154の上部として、光ファイバ120を支持するU字状の支持部154aが設けられている。この支持部154aを支持している柱154bは移動部材154cにそれぞれ取り付けられている。移動部材154cは、該移動部材154cが断面方向(図25において左右方向)に移動・位置決め自在であるように設けられている。光ファイバ120は、移動部材154cの移動により正確に位置決めされる。
位置決め機構153の下流側には、一対の加熱ローラ155、155が設けられていて、2枚のフィルム110、110が互いに接着されるよう加熱しながら該フィルム110,110を押圧するようになっている
次に、図24A及び図24Bを参照して、テープ形成方法の動作について以下に説明する。まず、2枚のフィルム110、110を溝形成ローラ140、140に供給して、位置規制部である溝11等を形成する。この位置規制部が形成された2枚のフィルム110、110を送りながら、2枚のフィルム110、110間に複数本の光ファイバ120を供給する。該光ファイバ120は、所定の溝111に嵌合するように位置決め機構153により位置決めされている。溝111中に位置決めされた光ファイバ120を2枚のフィルム110、110で挟みながら、該フィルム110、110同士を接着するよう一対の加熱ローラ155で該フィルム110、110を加熱・押圧する。
テープ心線アセンブリ用フィルムおよびテープとして光ファイバを一体化する方法によれば、各フィルム110に設けられている溝111のような位置規制部に光ファイバ120を位置決めした状態で、すなわち光ファイバを移動できないようにした状態で、上下2枚のフィルム110、110により光ファイバ120を挟んで互いに接着する。従って、光ファイバ120を所定ピッチの間隔に保持しながらテープとして一体化することができる。
予め別工程で形成された溝または突起を有するフィルムを準備しておいてもよい。この場合、大規模かつ複雑なファイバ整列装置を用いることなく、光ファイバを溝または突起に沿わせる簡単な作業で、一定ピッチの間隔に保持された光ファイバのテープ心線アセンブリを製造することができる。例えば、簡易な作業により、それぞれ数cm〜数mの長さを有する各光ファイバをテープとして一体化する必要がある場合、特殊なファイバ整列治具を用いることなく、場合によっては手作業のみで、所望のピッチの間隔で配列された光ファイバを有するテープ心線アセンブリを部分的に作製することができる。これは、光モジュール内等で、短尺の複数本の光ファイバをテープとして束ねる際にに極めて有効である。
なお、本発明のテープ心線アセンブリ用フィルムおよび光ファイバをテープとして一体化する方法は、前述した実施例に限定されるものでなく、種々の適宜な変形、改良等が可能である。
テープ形成装置150の実施例は、光ファイバ120を挟む上下両側のフィルム110、110に位置規制部であるV溝111aを設けた場合について記載されているが、本発明は、上下フィルム110、110のいずれか一方にV溝111aが設けられる場合にも適用してもよい。
前述したテープ形成装置150は、光ファイバ120を長手方向に一定のピッチでテープとして一体化する場合について説明したが、本発明は、フィルム110の一方の端部におけるピッチがフィルム110と他方の端部におけるピッチと長手方向において異なるように、光ファイバ120が配置される場合にも適用しうる。この場合、溝形成ローラ140を用いずに、あらかじめ溝111が所定ピッチで形成されているフィルム110を用意しておく。そして、光ファイバ120を溝111に配するときには、位置決め機構153により光ファイバ120の位置を変化させながら溝111に入るようにする。
さらに、本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリについて図面を参照しつつ以下に詳細に説明する。
(第8実施例)
図28は、本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。
図28に一部概要的に示すように、この実施例によるの高難燃性テープ状光ファイバ心線アセンブリ301は、それぞれガラスファイバ径が80μmφ、心線被覆径Rが165μmφであって、180μmピッチPの間隔で平面状に配列した16本の光ファイバ心線302(4本のみを図28に示す)と、光ファイバテープ心線302の外周に配置されるとともに難燃剤としての臭素系難燃剤を添加したポリオレフィン樹脂から構成され、光ファイバ心線302の隣接するものの間の間隙に入り込む、接着剤層305と、光ファイバ心線302の外周を接着剤層305により囲みながら光ファイバ心線302のテープ状配列の外周をポリエステルフィルム304a、304bで挟むように配置されるとともに該ポリエステルフィルム304a、304bにより形成されたフィルム基材とを含んでいる。なお、ポリエステルフィルムにも臭素系難燃剤を添加するようにしてもよい。この実施例において、各フィルム基材の厚さは25μmであるように選択されており、一方、接着剤層の厚さは30μmであるように選択されている。
テープ状光ファイバ心線アセンブリ301は、16本の光ファイバ心線302を隣接する光ファイバ心線302の間に間隙をもたせて横一列に平行に配列して、その周囲を、接着剤層305を介してポリエステルフィルム304a、304bに圧縮接合するような方法で、形成されている。光ファイバ心線302は、拡大図である図29Aに示すように、コアとクラッドとからなるガラスファイバ302aと該ガラスファイバ302aの周りを被覆する被覆302bとを含む石英系シングルモード光ファイバ心線または石英系マルチモード光ファイバ心線が各光ファイバ心線302として用いられる。参照数字302cは着色層を表わしている。この実施例は、石英系マルチモード光ファイバ心線を用いた場合を示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明は、ポリマークラッド光ファイバ、プラスチック光ファイバにも適用可能である。図29Bに示すように、着色層302cは省略してよい。すなわち、着色層302cなしにそれぞれガラスファイバ302aおよび被覆302bを有する光ファイバ心線は、それぞれ着色層302cをさらに有する光ファイバ心線と混在させてもよい。その場合、光ファイバ心線を非対称に配列することにより、光ファイバ心線の配列順序を特定することが可能となる。
次にこの実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法について以下に説明する。
まず、図30Aに示すように、16本の光ファイバ心線302(4本の心線のみが図30Aに示されている)がピッチPが180μmとなる間隔で平面状に配列されていて、光ファイバ心線302の隣接するものの間にそれぞれ間隙が形成されるようになっている。
この後、図30Bに示すように、厚さ25μmのポリエステル樹脂から構成されたフィルム基材304a、304bの表面に、臭素系難燃剤を添加した厚さ約30μmのポリオレフィン樹脂から構成された熱可塑性接着剤層305を塗布する。上述した方法で配列された複数の光ファイバ心線302は、フィルム基材304a、304b間に挟まれるとともに、図30Cに示すように、熱可塑性接着剤層305によりフィルム基材304a、304bに熱圧着される。
図31はテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造装置を示す模式図である。この装置において、4本の光ファイバ心線302は、順次整列させられながらリール310から供給される。4本の光ファイバ心線302は、該光ファイバ心線302の配列ピッチが調節されるよう整列部311で列をなして平面状に配列される。テープリール312,313から接着剤層5付きフィルム基材304a、304bが供給される。フィルム基材304a、304bは加熱部314により加熱される。その後、フィルム基材304a、304bは加熱され硬化される。この加熱部314の下流側にスリット形成部を設けておくことにより、所定の間隔でフィルム基材に窓(スリット)を形成するようにすることも可能である。この場合、テープ状光ファイバ心線アセンブリはいっそう容易に単心分離することができる。
このようにして、良好に接着剤層が光ファイバ心線間あるいは光ファイバ心線とフィルム基材との間の隙間に入り込むので、接着性を高めることが可能となる。1本の光ファイバ心線の径に対する隣接する光ファイバ心線間の各隙間の大きさの比は約9.1%であった。
光ファイバ心線とフィルム基材が互いに圧縮接合している界面での、接着剤層の最も薄い部分の厚みは15μm、すなわち光ファイバ心線径の9.1%であった。
なおこのテープ状光ファイバ心線アセンブリは、全長にわたって同一幅を有しているので、一括被覆除去器により容易に一括被覆の除去を行うことができる。また、接着剤層が光ファイバ心線間の隙間に入り込んでいるため、接着剤層は、光ファイバ心線の被覆と良好に接着される。従って、容易にガラスファイバを取り出すことが可能である。
この接合工程において、接着剤を光で硬化させるのではなく熱により軟化した後、複数の光ファイバ心線を難燃フィルム間に挟んだ状態で、接着剤を硬化させる。そのため、難燃剤を接着剤に添加した場合であっても、難燃剤が接着性樹脂の硬化を阻むことがないので、接着剤を良好に硬化させることができる。その結果、強固で信頼性の高いテープ状光ファイバ心線アセンブリを形成することができる。また、このテープ状光ファイバ心線アセンブリは、従来の技術に比べて厚肉ではない245μmの厚さを有するとともに、外観も良好である。なお厚さは加圧状態に応じて215μm程度まで薄くすることが可能である。
本実施例で用いた各フィルムの軟化後の収縮率は、0.06%から1.02%の範囲内にある。そのため、ガラスファイバに収縮歪が加わることにより生ずる伝送損失の増大を防ぐことができる。
この構造によれば、単純な圧着工程のみでフィルム基材を心線に接合させることができる。そのため、優れた生産性に達成することができる。
本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリ301の外被を形成するべくフィルム基材として使用される臭素系難燃剤添加の各ポリエステル樹脂フィルム304a、304bは、所定量の臭素を含有している。より具体的には、臭素系難燃剤添加のポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂に臭素を含む難燃剤を添加するような方法で用意される。
臭素の含有量は、ポリエステル樹脂組成物の重量を基準にして、選択される。
表3は、以下のように接着剤層を形成するための樹脂材料および難燃剤の適用例を示している。
前記実施例は、難燃剤を添加した熱可塑性樹脂を接着剤層として用いた場合について記載されているが、本発明は、この樹脂に代えて、エポキシ樹脂などの難燃剤添加の熱硬化性樹脂、難燃剤添加の感圧粘着性樹脂を用いられている場合にも適用しうる。
(第9実施例)
前記第1実施例では、2枚のフィルム基材304a、304bの間に光ファイバ心線302を挟むようにテープ状光ファイバ心線アセンブリが形成されている場合について記載したが、本実施例は、図32に示すように構成されている。すなわち、臭素系難燃剤添加ポリオレフィン樹脂から形成された接着層305が臭素系難燃剤添加ポリエチレン樹脂から形成されたシート304に塗布されている。このシート304が所定の間隔で平面状に一列に配列された4心の光ファイバ心線302の周りに巻回されている。該シート304は、巻き始め端304sと巻き終わり端304eとを重ね合わせた状態で4心の光ファイバ心線302に固定される。
かかる構成によれば、被覆除去性を良好に維持することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときには、フィルムは、光ファイバに損傷を与えることなく、巻き始め端304sと巻き終わり端304eの間の接合端から容易に剥離することができる。
(第10実施例)
前記第8実施例では、2枚のフィルム基材304a、304bの間に光ファイバ心線302を挟むようにテープ状光ファイバ心線アセンブリが形成されている場合について記載したが、本実施例では図33Aに示すように構成されている。すなわち、平面状に所定の間隔で配列された前記光ファイバ心線302の各配列端から突出して相対向するフィルム基材304a,304bの2面が互いに接着されている。各フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第9実施例と同様である。
かかる構成によれば、被覆除去性を良好に維持することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときには、フィルムは、光ファイバ心線の各配列端から突出する部分から剥離を開始すれば、光ファイバに損傷を与えることなく、接合端から容易に剥離することができる。
この実施例は、図33Bに示すように変形しうる。すなわち、端部のフィルム平行部を除去し、端部を短くする。それにより、単心分離性と被覆除去性との両方を良好に維持しつつ、スペース効率を高くとることが可能となる。
この構造によれば、単純な圧着工程のみでフィルム基材を心線に接合させることができるため、優れた生産性を達成することができる。
(第11実施例)
前記第10実施では、2枚のフィルム基材304a、304bで平面状に配列された光ファイバ心線302を挟むとともに、この光ファイバ心線302の配列端から突出して相対向するフィルム基材304a、304bの2面が互いに接着されるようにテープ状光ファイバ心線アセンブリが形成されている場合について記載したが、本実施例は図34に示すように構成されている。すなわち、所定の間隔で平面状に配列された前記光ファイバ心線302の各配列端から突出して相対向するフィルム基材304a、304bの2面が互いに接着されている。さらに、接着剤層305は、接着剤の塗布領域がフィルム基材の外端よりもそれぞれ内方にくるようにし、すなわちフィルム基材304a、304bの端面が未接着領域をそれぞれ含むように、形成されている。各フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第8,9,10実施例と同様である。
かかる構成によれば、光ファイバ心線同士が接しないように所定の間隔で平面状に配列された複数本の光ファイバ心線が接着剤層で覆われているので、被覆保護性を良好に維持することができる。また、一括被覆を容易に除去することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときには、被覆は、未接着領域から簡単に剥離することができる。このようにして、フィルムは、光ファイバに損傷を与えることなく、接合端から容易に剥離することができる。
この構成では、フィルム基材304a、304bの端面が未接着領域を含んでいるため、フィルム基材304a、304bは該未接着領域から簡単に剥離することができる。平面状に所定の間隔で配列された前記複数の光ファイバ心線の各配列端から突出したフィルム基材の相対向する2面が互いに接着されるとともに、該フィルム基材の端面が露呈しているので、フィルム基材がこれら端面から剥離しやすいという利点がある。
この構造によれば、フィルム基材は単純な圧縮接合もしくは圧着工程のみで心線に接合されることができるため、優れた生産性が達成されうる。
なお、光ファイバ心線は、所定ピッチの一定の間隔で形成されている。このピッチに等しいピッチの等間隔で形成された心線を有する多心テープ心線アセンブリ用に製作された、コネクタやファイバアレイ部品を光ファイバ心線として用いることができる。また、光ファイバ心線は必ずしも等間隔で配列される必要はない、すなわち、光ファイバ心線の配列ピッチは適宜変更可能である。光ファイバ心線が等間隔で配列されているときには、テープ状光ファイバ心線アセンブリはコネクタやファイバアレイに容易に接続することができる。
この実施例は、図35に示すように改変しうる。すなわち、フィルム基材304a、304bの端面を短くして、これによりテープ状光ファイバ心線アセンブリの小型化を実現することができる。その結果、単心分離性と被覆除去性の両方を良好に維持しつつ、スペース効率を高くすることが可能となる。
(第12実施例)
前記第10実施例では、テープ状光ファイバ心線アセンブリが、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302を2枚のフィルム基材304a、304bの間に挟むとともに、該光ファイバ心線302の各配列端から突出して相対向するフィルム基材304a、304bの2面を互いに接着するように形成されている場合について記載したが、本実施例では、図36に示すように構成されている。すなわち、コの字状のフィルム基材304aは、平面状に配列された前記光ファイバ心線302の配列の側面および上面がフィルム基材304aにより覆われるとともに、該フィルム基材304aの両端が光ファイバ心線302の配列の下面を覆うフィルム基材304bの両端と接するように、形成されている。各フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第8,9,10実施例と同様である。
かかる構成によれば、被覆除去性を良好に維持することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときには、フィルム基材同士の接合端から被覆を簡単に剥離することができる。このようにして、光ファイバに損傷を与えることなく、フィルムを接合端から容易に剥離することができる。
(第13実施例)
前記第10実施例では、テープ状光ファイバ心線アセンブリが、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302を2枚のフィルム基材304a、304bの間に挟むとともに、該光ファイバ心線302の各配列端から突出して相対向するフィルム基材304a、304bの2面を互いに接着するように形成されている場合について記載したが、本実施例では、図37に示すように構成されている。すなわち、平面状に所定の間隔で配列された前記光ファイバ心線302の列がL字状の2枚のフィルム基材304a、304bにより囲まれていて、対角線上の2つの領域で2枚のフィルム基材304a、304b同士が接するようになっている。
各フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第8,9,10実施例のいずれとも同様である。
かかる構成によれば、被覆除去性を良好に維持することができる。テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときには、フィルム基材同士の接合端から一括被覆の除去を簡単に行なうことが可能となる。このようにして、光ファイバに損傷を与えることなく、フィルムは、接合端から容易に剥離することができる。
(第14実施例)
前記第8乃至13実施例では、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302の列が難燃フィルムで囲まれるように少なくとも1つの難燃フィルムで被覆されている場合について記載したが、この実施例では図38に示すように構成されている。すなわち、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302の列の片面のみが、上に接着剤層305の形成されたフィルム基材304で固着されている。この実施例において、光ファイバ心線302は等間隔ではなく、必要に応じた間隔で配列されている。フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第8,9,10実施例のいずれとも同様である。
かかる構成によれば、テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときに、光ファイバ心線302の列の片面が露呈しているため、フィルムは、簡単に剥離することができる。また、接着剤層が光ファイバ心線302間およびフィルム基材と光ファイバ心線との間に入り込むので、被覆除去性も良好に維持することができる。
このようにして、フィルムは、光ファイバに損傷を与えることなく、その端から容易に剥離することができる。
この実施例は、光ファイバ心線の列の片面が露出している場合を示しているが、光ファイバコードやケーブルがフィルム基材を外側に向けるように形成されているときには、最低限の難燃性を得ることができる。
この構造によれば、単純な圧着工程のみでフィルム基材を心線に接合させることができるため、優れた生産性を達成することができる。
(第15実施例)
第14実施例では、平面状に配列された前記光ファイバ心線302の列が接着剤層305をそれぞれ上に形成せしめたフィルム基材304a、304bにより直接囲まれた場合について記載したが、この実施例では図39に示すように構成されている。すなわち、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302の列が接着剤層として作用するUV硬化性樹脂316で被覆されるとともに、該UV硬化性樹脂316の外側が第10実施例と同様に上に接着剤層5を形成せしめたフィルム基材304a、304bで被覆されるように、成型されている。
フィルム基材304a、304bの材質、接着剤層305については前記第8,9,10実施例のいずれとも同様である。
すなわち、この実施例において、テープ状光ファイバ心線アセンブリは、列をなして平面状に配置された光ファイバ心線302の外周がUV硬化性樹脂316によって覆われるとともに、UV硬化性樹脂316の外側が接着剤層305を上にそれぞれ形成せしめた難燃性のフィルム基材304a、304bで囲まれるように、成型されている。
このようにして、強固で信頼性の高いテープ状光ファイバ心線アセンブリを形成することができる。
なお、UV硬化性樹脂316により十分な接着性を得ることができる場合には、接着剤層305はなくてもよい。
(第16実施例)
この実施例では、図40に示すように、所定の幅でテープを容易に剥離できるように除去容易化領域304pが形成されている。この実施例において、機械的加工により切断溝を形成しておくことにより、除去容易化領域304pが通常領域304qと除去容易化領域304pとの間の境界で分離できるように、除去容易化領域304pを形成している。
またこの場合も、平面状に所定の間隔で配列された光ファイバ心線302は、難燃フィルムにより囲まれるよう該難燃フィルムで直接に被覆されている。
フィルム基材自体の材質、接着剤層305については前記実施例のいずれとも同様である。
かかる構成によれば、テープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離すべきときに、フィルムは、除去容易化領域で簡単に剥離することができる。
なお、この除去容易化領域304pは、該除去容易化領域304pが通常領域304qと除去容易化領域304pとの間の境界で分離可能であるように、該除去容易化領域304pが別材料として重ね合わされるような方法によって、または一軸延伸フィルムの延伸方向をファイバと直交するように配置して接着し、任意の部分でフィルム基材を裂くことができるように構成する方法によって形成してもよい。
フィルム基材は、用途、要求性能に応じて適宜選択可能である。フィルム基材は、ポリエステルのほかポリ塩化ビニル(PVC)、ポリイミドなどから選択可能である。
熱可塑性接着剤は、ポリエステルのほか、PVC系、ポリオレフィン系などから適宜選択可能である。
例えば、この除去容易化領域は、SZケーブルの撚りピッチよりもピッチが小さくなるように、小ピッチで形成しておくのが望ましい。SZケーブルの敷設後、該SZケーブルを中間分岐する必要がある場合であっても、SZケーブルはかかる構成によって自由に単心分離を行うことが可能となる。
(第17実施例)
図42に示すように、テープ心線付きファイバアレイは次のように効果的に形成することができる。フィルム304は、上記第8乃至16実施例のいずれかに示したテープ状光ファイバ心線アセンブリの一端で一括剥離され、ガラスファイバ302aを露呈させるようにする。ガラスファイバ302aは、ファイバアレイFAの溝Vに装着されている。
(第18実施例)
図43に示すように、テープ心線アセンブリ付きコネクタは以下のように形成することができる。すなわち、テープ心線アセンブリ付きコネクタは、上記第8乃至16実施例のいずれかに示したテープ状光ファイバ心線アセンブリが多心コネクタCに結線されるような方法で形成されている。このテープ心線アセンブリ付きコネクタにおいて、途中で分岐接続を容易に行なうことができる。図43において、参照符号Pは位置決め用のピンを表わしている。
テープ状光ファイバ心線アセンブリが難燃樹脂で成型された全樹脂多心光フェルールに結線されるとともに、テープ状光ファイバ心線アセンブリのフィルム304が難燃剤から形成されるような方法で形成されたテープ心線アセンブリ付きコネクタは、効果的に提供することができる。テープ心線アセンブリおよび光ファイバに直接触れるフェルールの双方が難燃剤から形成されているので、不測の事態が起きるのを防止することができる。
上述したように構成された前記テープ状光ファイバ心線アセンブリまたは前記方法で形成されたテープ状光ファイバ心線アセンブリを結線するような方法で形成された光配線システムも有効に提供することができる。
以上説明したように、本発明のテープ状光ファイバ心線アセンブリにおいて、テープ層は簡単に剥離して光ファイバ心線を露出することができる。そのため、容易に単心分離されるテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。また、薄型で難燃性のテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。
本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法によれば、特殊な冶具を用いることなく容易に作業性よく単心分離の可能なテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。また、分割された光ファイバ心線は表面にテープ層の構成物の残渣が少なく、本来単心の光ファイバ心線用に準備された各種の部品、工具の使用を妨げることがない。
さらに、上述したように、本発明にかかるテープ心線アセンブリ用フィルムおよび光ファイバのテープ化方法もしくはテープとして一体化する方法によれば、フィルムに設けられている位置規制部により光ファイバが移動しないように位置決めし、この状態で上下2枚のフィルムにより挟んで接着するので、光ファイバを所定のピッチに保持してテープとして一体化することができる。
さらに、以上説明したように、本発明によれば、一括被覆除去が可能で単心分離作業の容易なテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。また、被覆性が良好で、薄型で難燃性のテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することができる。
さらに本発明によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法によれば、容易に作業性よく一括被覆除去および単心分離の可能なテープ状光ファイバ心線アセンブリを提供することが可能となる。
本発明の第1実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリにおける光ファイバ心線の例の主要部を示す拡大図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリにおける光ファイバ心線の例の主要部を示す拡大図である。 同テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造工程を示す手順図である。 同テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造工程を示す手順図である。 同テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造工程を示す手順図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリを製造する装置を示す断面図である。 本発明の第1実施例に基づいてテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第1実施例に基づいてテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第1実施例に基づいてテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第1実施例に基づいてテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第2実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第2実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第3実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第4実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第4実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第4実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第4実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法を示す図である。 本発明の第5実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第6実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第6実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第6実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの変形例を示す断面図である。 本発明の第6実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの変形例を示す断面図である。 本発明の第6実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの変形例を示す断面図である。 従来技術による高難燃性テープコードを示す断面図である。 従来技術による高難燃性テープコードを示す断面図である。 燃焼試験装置の概要図である。 本発明によるテープ心線アセンブリ用フィルムの第7実施例を示す斜視図である。 V溝以外の溝の形状例を示す断面図である。 V溝以外の溝の形状例を示す断面図である。 フィルムの位置規制部による光ファイバの位置規制例を示す断面図である。 フィルムの位置規制部による光ファイバの位置規制例を示す断面図である。 1対のかかるフィルムを用いてテープとして一体化されたテープ心線アセンブリの断面図である。 1対のかかるフィルムを用いてテープとして一体化されたテープ心線アセンブリの断面図である。 かかるフィルムを用いてテープとして一体化したテープ心線アセンブリの断面図である。 かかるフィルムを用いてテープとして一体化したテープ心線アセンブリの断面図である。 かかるフィルムを用いてテープとして一体化した別のテープ心線アセンブリの断面図である。 かかるフィルムを用いてテープとして一体化した別のテープ心線アセンブリの断面図である。 本発明の別の実施例によるテープ心線アセンブリ用フィルムを示す斜視図である。 長手方向に一定ピッチの間隔で位置規制部が設けられているフィルムの平面図である。 長手方向に変化するピッチの間隔で位置規制部が設けられているフィルムの平面図である。 長手方向に一定ピッチの間隔で位置規制部を形成する溝形成ローラの斜視図である。 本発明に基づいて光ファイバをテープとして一体化する方法を実施するテープ形成装置の正面図である。 このテープ形成装置の平面図である。 光ファイバを所望の位置に位置決めする位置決め機構の斜視図である。 従来技術により光ファイバをテープとして一体化する方法を示す工程図である。 従来技術により光ファイバをテープとして一体化する方法を示す工程図である。 従来技術により光ファイバをテープとして一体化する方法を示す工程図である。 従来技術により光ファイバをテープとして一体化する方法における問題を示す断面図である。 本発明の第8実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 光ファイバ心線の例の主要部を示す拡大図である。 光ファイバ心線の例の主要部を示す拡大図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造工程を示す手順図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造工程を示す手順図である。 テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造装置を示す断面図である。 本発明の第9実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第10実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第10実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第11実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第11実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリの変形例を示す断面図である。 本発明の第12実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第13実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第14実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第15実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 本発明の第16実施例によるテープ状光ファイバ心線アセンブリを示す断面図である。 従来技術による高難燃性テープコードを示す断面図である。 従来技術による高難燃性テープコードを示す断面図である。 従来技術による高難燃性テープコードを示す断面図である。 本発明の第17実施例によるファイバアレイを示す図である。 本発明の第18実施例によるテープ心線アセンブリ付きコネクタを示す図である。

Claims (7)

  1. 平面状に配列された複数の光ファイバ心線と、
    前記複数の光ファイバ心線を一体化する少なくとも1つのテープ層とを具備し、
    前記テープ層の抗張力が前記テープ層と前記複数の光ファイバ心線との接着力よりも大きいテープ状光ファイバ心線アセンブリであって、
    前記テープ層がフィルム基材と接着剤層からなり、前記複数の光ファイバ心線の両側から圧縮接合され、前記接着剤層が前記複数の光ファイバ心線との間で隙間無く満たされているテープ状光ファイバ心線アセンブリ
  2. 前記テープ層は高難燃性を有する、請求項1に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリ。
  3. 前記複数の光ファイバ心線は、前記複数の光ファイバ心線に間隙が形成されるよう配置されており、
    前記接着剤層は、前記間隙が前記接着剤層で満たされるよう前記間隙に介在しており、
    前記フィルム基材は、前記複数の光ファイバ心線および前記接着剤層が前記フィルム基材で被覆されるよう設けられている、請求項1又は2のいずれか1項に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリ。
  4. 請求項1に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリを単心分離する方法であって、
    前記テープ層の少なくとも一部を引き剥がす工程と、
    前記テープ層に、前記複数の光ファイバ心線から引き離す方向に、引っ張り力を加えることにより、前記テープ層を所定位置まで剥離する工程とを含み、
    所定の位置で前記テープ状光ファイバ心線アセンブリを折り曲げて破断した後、前記テープ層を、前記複数の光ファイバ心線から引き離す方向に移動させて引き剥がす、テープ状光ファイバ心線アセンブリの単心分離方法
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法であって、
    前記複数の光ファイバ心線を所定の間隔を隔てて平面状に配列する配列工程と、
    前記配列された複数の光ファイバ心線間に前記接着剤層が入り込むように該接着剤層により前記配列された複数の光ファイバ心線を互いに接合した後、前記配列された複数の光ファイバ心線を前記フィルム基材で被覆する被覆工程とを含む、テープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法。
  6. 前記フィルム基材として可撓性フィルムを用いると共に、前記接着剤層として前記複数の光ファイバ心線の位置を規制可能とするように形成された位置規制部備える接着剤層を用いる、請求項5に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法
  7. 前記位置規制部は、該位置規制部の配列のピッチが、前記接着剤層の一方の端部と前記接着剤層の他方の端部とで異なるよう形成されている、請求項に記載のテープ状光ファイバ心線アセンブリの製造方法
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