JP4206942B2 - 鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高温の歪取り焼鈍後にも極めて低い鉄損と、優れた被膜密着性とを併せ持つ方向性電磁鋼板およびその製造方法に関するものである。
方向性電磁鋼板は、変圧器や発電機の鉄心材料として用いられる軟磁性体である。近年、省エネルギーの観点から、これら電気機器のエネルギーロスを小さくするニーズが高まっており、鉄心材料として用いられている方向性電磁鋼板には、従来にも増して、良好な磁気特性が求められるようになってきた。特に、地球温暖化防止の観点から、発電所からの送配電時の電力損失を最小限にするために、方向性電磁鋼板の鉄損低減への要求は年々厳しくなってきている。
鉄損は、主にヒステリシス損および渦電流損に分類される。方向性電磁鋼板の鉄損を低減するためには、二次再結晶により結晶の磁化容易軸である<001>方向を一方向(圧延方向)に高度に揃えてヒステリシス損を低減すること、鋼板が含有する不純物を低減したり表面を平滑化することによりヒステリシス損を低減すること、鋼板に高比抵抗元素(主としてSi)を含有させて渦流損を低減すること、鋼板の厚みを低減して渦流損を低減すること、粒径を制御したり鋼板の表面に溝を刻んで磁区を細分化することにより渦電流損を低減すること、などの方法がある。これらの方法が確立されることにより、20世紀後半、方向性電磁鋼板の鉄損は飛躍的に低減されてきた。しかしながら、これら従来の方法による鉄損低減はもはや限界に達しており、新たな画期的な方法を見出すことが必要な時期に来ている。
ここに、最終仕上げ焼鈍後の鋼板の表面を平滑化し、その上に張力被膜を成膜することにより、磁区を細分化し、渦流損を低減する技術は、これまで多数開示されており、発明者らも開発を行ってきた。例えば、特許文献1に、PVD(物理蒸着)法やCVD(化学蒸着)法によって窒化物や炭化物などのセラミック被膜を鋼板表面に形成し、鉄損を低減する技術が開示されている。
しかしながら、製造コストが極めて高いこと、高温の歪取り焼鈍を施した場合に、しばしば密着性不良に起因した被膜剥離が生じ、鉄損が劣化するという問題があり、工業化されるには至っていない。
すなわち、方向性電磁鋼板は、巻きトランスの鉄心として使用される場合には、加工後の歪取り焼鈍が不可欠であり、歪取り焼鈍後にも被膜密着性、鉄損特性が維持されることが重要である。また、渦流損の低減のために板厚を薄くした効果を発揮させるために、絶縁性も要求される。
歪取り焼鈍後の被膜密着性並びに鉄損の劣化を防ぐ方法として、特許文献2および3には、二層以上のセラミック張力被膜を成膜する技術が開示されている。これらの技術により、耐歪取り焼鈍性はかなり改善されたが、安定して製造するには未だ不十分であり、また二層以上の異なるセラミック膜を形成するため、製造コストが高くなることが不可避であり、その結果、工業化されるには至っていない。
特公昭63-32849号公報 特開平11-131252号公報 特開2002-129309号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、高温の歪取り焼鈍後にも極めて低い鉄損と優れた被膜密着性とを有する方向性電磁鋼板を、その有利な製造方法とともに提供することを目的とする。
まず、本発明を導くに到った実験結果から、詳しく説明する。
発明者らは、方向性電磁鋼板の表面にドライコーティング法にてセラミックス被膜を形成する場合の成膜条件について鋭意研究した。特に、HCD(Hollow Cathode Discharge)法での窒化チタン成膜を中心に据えて、成膜時の反応ガスの条件などを詳しく検討した。なお、該セラミック被膜の上に、絶縁被膜を付与することを前提に検討した。この絶縁被膜には、コロイダルシリカを含有するリン酸マグネシウムを主成分とする被膜を用い、約2μm厚で塗布して800℃で焼き付ける方法をとった。
さて、上記の特許文献3の従来法においては、
・ Tiの窒化、酸化が不十分で金属Tiが成膜された場合には、密着性は良好であるが、鉄損が劣化すること
・ 真空度を9×10-4Torr〜5×10-3Torrの範囲とし、十分に窒化、酸化して金属Tiを生成せずに、Ti2N、TiN、TiO2、TiO等を優先的に成膜することが重要であること
が述べられている。
この従来知見を参考に、Tiが十分に窒化あるいは酸化されるように反応ガス(窒素あるいは酸素)の分圧を高めた上で、真空度、基板温度、成膜前の基板洗浄(ボンバードメント)条件等を種々検討し、適正化する実験を詳細に行った。その結果、HCD法によるTi(N,O)膜の上に、さらにマグネトロンスパッタリング法で窒化珪素を成膜すれば、確かに、歪取り焼鈍後に良好な被膜密着性と低い鉄損とを得ることができたが、マグネトロンスパッタリング法での窒化珪素膜を成膜しない場合には、歪取り焼鈍によってTi(N,O)膜および絶縁被膜の両方が剥離してしまった。
そこで、発明者らは、窒化珪素膜単層(ただし、その上に絶縁被膜は付与)であっても、歪取り焼鈍に耐えうる成膜条件について模索した。そして、従来見逃されていたTiとTiNとの混合領域を詳しく調査し、本発明を導くに到ったのである。
以下に、実験内容を紹介する。
仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板のフォルステライト被膜を化学研磨にて除去した後、HCD法にてチタンの窒化物を成膜した。この成膜に際し、メインガスであるArの流量は75cc/minに固定し、反応ガスであるN2の流量を種々に変化させた。
そして、片面のみ成膜するサンプルと、両面成膜するサンプルとを作製し、前者は、成膜後の反りを測定する張力評価に用いた。後者は、さらに被膜上に絶縁被膜を塗布焼き付けた。その後、800℃で3時間の歪取り焼鈍を行い、歪取り焼鈍後の被膜密着性を調査した。また、HCD法による成膜前後のサンプルを化学分析してTiとNとの含有量を調査し、被膜中のTiとNとの原子数比率を求めた。
以上の実験結果を、N2の流量条件とともに表1に示す。また、Ti/N原子数比率と単位膜厚当たりの被膜張力との関係を図1に、またTi/N原子数比率と歪取り焼鈍後の被膜密着率(面積率)との関係を図2に、それぞれ示す。被膜密着率が100%であったサンプルについては、曲げ剥離試験も実施し、その結果を表1に併記した。
Figure 0004206942
以上の実験結果を整理すると、Nの比率を高めるほど、単位膜厚あたりの張力は大きくなる。一方で、歪み取り焼鈍後の被膜密着性は、NがTiと等量よりも過剰になると極端に劣化する。
また、張力効果に関しては、N比率(原子数比率)をTiと等量まで高めなくても、50%以上では張力効果はほぼ飽和してしまう。
従って、張力効果を十分発揮し、且つ歪み取り焼鈍時の密着性を損なわないように、N量はTiと等量よりも少なく、つまりTi/N>1、このましくはTi/N≧1.2に制御することが肝心である。ただし、窒素流量が極端に少ない場合にも密着性劣化が生じる。
さて、従来、下記の理論式(i)が一般的に知られており、この式に基づいて熱膨張差に起因して引張りや圧縮の応力が考察されてきた。
即ち、高温で電磁鋼板上に被成したセラミック被膜が常温で鋼板に及ぼす応力は、発生する応力が熱膨張率差に起因するものであり、かつ鋼板および被膜とも弾性変形下にあると仮定するならば、電磁鋼板とセラミック被膜の熱膨張差、被膜の厚みおよび被膜のヤング率に比例し、鋼板厚みが被膜厚みに比べて十分大きな範囲では、下記(i)式で近似されるとするものである。

Figure 0004206942

ちなみに、Tiのヤング率は105GPaおよび熱膨張係数は8.4×10−6−1であり、そしてTiNのヤング率は250GPaおよび熱膨張係数は8.0×10−6−1である。
上記の理論式(i)に基づくと、金属Tiによる被膜の密着性が一番良好になるはずだが、実際は反応ガスを導入しない場合、被膜密着性は悪い。また、応力の理論値と実測値は数倍のずれが生じる場合もある。例えば、鋼板片面に520℃で種々の膜厚のTiN被膜を形成し、次いで常温(20℃)に降温後の鋼板の反りから張力を求め、それを理論値と比較した結果について、図3に示すように、応力の理論値と実測値との間には、大きなずれがある。なお、図3において、膜厚は成膜前後の鋼板重量の変化より計算にて求めた。
これらの実験結果から、張力の発生は単に熱膨張差だけではなく、未知の因子が大きく影響しているものと考えられる。
被膜における張力の発生機構および密着の機構については、十分に明らかにされていない点が多い。今回、窒素流量を適度に調整することにより、TiとTiNの混合領域すなわちTi過剰な領域で優れた密着性と低い鉄損が得られた理由についても、明らかではないが、従来の理論式を脱却して考えることで、最適な成膜条件の発見に至ったものと思料される。
また、成膜後の表面を電子顕微鏡観察すると、アモルファス状になっており、結晶化が不完全であった。機構は明らかではないが、アモルファス状であることも、密着性を高めたと考えられる。
なお、ここで見出された成膜条件は、チタンと窒素からなる被膜の上に、この被膜とは異なるセラミック膜、例えばマグネトロンスパッタリング法による窒化珪素膜を形成して複層構造とする場合おいても、好適である。なぜなら、チタンと窒素からなる膜と絶縁被膜との間に異なるセラミックス膜をはさむことにより、歪取焼鈍時の酸素や窒素の流通を抑制して剥離防止効果が発揮され、被膜密着性と鉄損との両方を満足するための必要膜厚が薄くなるため、コスト的に有利であることに加えて占積率が向上するからである。
かくして、発明者らは、高温の歪取り焼鈍後にも極めて低い鉄損と、優れた被膜密着性とを有する一方向性電磁鋼板およびその製造方法を完成するに到ったのである。
すなわち、本発明の要旨は、次の通りである。
(1)鋼板の表面に、チタンおよび窒素からなるアモルファス状の被膜を有する方向性電磁鋼板であって、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nが、1を超え5以下の範囲であることを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板。
(2)仕上焼鈍後に表面を鏡面化された方向性電磁鋼板の表面に、ドライコーティング法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成するに当たり、メインガスとして導入するAr流量、反応ガスとして導入する窒素流量、真空度および窒素分圧の中から選ばれる1または2以上の条件を調整して、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nを、1を超え5以下の範囲に制御することを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
(3)ドライコーティング法として、HCD法を用いることを特徴とする請求項2に記載の鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
(4)仕上焼鈍後に表面を鏡面化された方向性電磁鋼板の表面に、HCD法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成するに当たり、方向性電磁鋼板と蒸発源との距離、成膜時の鋼板温度および鋼板に印可するバイアス電圧の中から選ばれる1または2以上の条件を調整して、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nを、1を超え5以下の範囲に制御することを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
(5)反応ガスとして窒素をイオン化して導入することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、高温の歪取り焼鈍後にも極めて低い鉄損と、優れた被膜密着性とを併せ持つ方向性電磁鋼板を安定して得ることができる。
以下、本発明の詳細について説明する。
まず、鋼板の成分組成は、方向性電磁鋼板の一般に従えばよいが、次の成分組成に成ることが好ましい。
Si:1.5mass%以上4.5mass%以下
Siは,電気抵抗を増加させ、鉄損を改善する働きがあり、そのためには1.5mass%以上が必要であり、一方4.5mass%を超えると、冷間圧延が著しく困難となるため、4.5mass%以下とすることが好ましい。
C:0.003mass%以上0.1mass%以下
Cは、組織改善のために0.003mass%以上0.1%以下の範囲で添加することが好ましい。ただし、製品に炭素が含有していると、鉄損が時効劣化するため、製品にするまでの工程で0.005mass%以下に脱炭することが好ましい。
Mn:0.03mass%以上2.5mass%以下
Mnは、Siと同様に電気抵抗を増加させ、鉄損を改善する効果があり、また製造時の熱間加工性を向上させるので必要な成分である。この目的のためには、0.03mass%以上の含有が必要であるが、2.5mass%を超えて含有した場合、γ変態を誘起して磁気特性が劣化するため、0.03mass%以上2.5mass%以下の範囲とすることが好ましい。
上述以外の元素は、特に限定しないが、仕上焼鈍の際に{110}<001>方位を選択的に二次再結晶させるために、インヒビター成分として、Se, S, Al, B, Sb, Sn, Nb, Cu, Bi等を適宜添加してもいいし、また、インヒビターを特に使用せずに粒界性格による移動度の差を利用して{110}<001>方位を成長させる方法を採ってもいい。
上記のように調整した溶鋼を、通常の造塊法や連続鋳造法によりスラブとする。また、直接鋳造法を用いて100mm以下の厚さの薄鋳片を直接製造してもいい。
次いで、スラブを加熱し、熱間圧延を施す。その際、鋳造後に加熱せずに、直ちに熱間圧延に供する方法も好適に適用できる。
その後、熱間圧延板に、必要に応じて熱延板焼鈍を施したのち、一回あるいは中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延を施して、最終板厚とする。冷間圧延は常温で行っても良いが、100℃以上の温度に上げて圧延する温間圧延は、集合組織制御の観点でより好ましい。また、冷間圧延のパス間において150℃以上の温度域に1分以上保持する方法も、本発明において好適に適用できる。
次に、最終冷間圧延板に一次再結晶および脱炭のための焼鈍を施す。この焼鈍により、炭素含有量を磁気時効の発生しない0.005mass%以下、好ましくは0.003mass%以下まで低減する。なお、最終冷間圧延後あるいは、一次再結晶および脱炭のための焼鈍後に、浸珪法によってSiを増加させる技術は、鉄損を低減する方法として本発明にも好適に適用できる。
その後、最終仕上げ焼鈍を施して二次再結晶させる。通常の方向性電磁鋼板の製造においては、最終仕上げ焼鈍により表面にフォルステライト下地被膜を形成させるが、本発明では、フォルステライト被膜を形成させたとしても、表面平滑化のために次工程で除去する必要があるため、最終仕上げ焼鈍においては、フォルステライト被膜を形成させない焼鈍分離剤を使用することが推奨される。例えば、MgOを主体とし、Li, Na, K, Mg, Ca, Sr, Ba, Fe, Ni, Sn, Sbおよび Bi等の塩化物、酸化物または水酸化物を含有させた焼鈍分離剤、そしてMgOの含有比率を低減しAl2O3、CaSiO3等の含有比率を高めた焼鈍分離剤などが有利に適合する。
かくして、フォルステライト被膜を有しない表面が平滑な鏡面化方向性電磁鋼板を得る。さらに、平滑性をより高めるために、機械研磨、化学研磨または電解研磨などを施してもいい。
次いで、鏡面化した表面平滑な方向性電磁鋼板に、HCD法等のドライコーティング法により、チタンおよび窒素からなる被膜を形成する。この成膜に際して、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nを、1を超え5以下の範囲に好ましくは1.2以上5以下の範囲に制御することが重要であり、この範囲に制御することにより被膜張力が効果的に発揮されて鉄損が低減されるとともに、歪取り焼鈍後の被膜密着性も良好になる。
ドライコーティング法は、処理槽内において、メインガス(成膜物質のもととなるガスあるいは成膜物質を蒸発させるために用いるAr等の希ガス等)と反応ガス(窒化物生成のための窒素、酸化物生成のための酸素、炭化物生成のための炭化水素等)の流量、分圧、槽内の真空度を調整して、溶液を使わないで表面被膜を行う方法が一般的であり、特にHCD法を用いる場合は、処理槽内において、るつぼに原料(蒸発物質)を入れ、るつぼから一定距離に基板を配置し、槽内を真空排気した後、低圧のArガス中で蒸発させた原料の分子・原子をグロー放電領域を通過させてイオン化及び励起させ、中性状態の粒子とともに基板に析出させる。この際、基板(方向性電磁鋼板)と蒸発源との距離、基板の温度を制御し、また基板に電圧を印加して、効率的に基板に蒸発物質を成膜させる。また、反応ガスをイオン化して導入することにより、蒸発物質のイオン化率を高め、より効果的に基板に成膜することができる。
ここで、被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nが、1を超え5以下の範囲になるように制御するには、主に
・ メインガスとして導入するAr流量
・ 反応ガスとして導入する窒素流量
・ 真空度
・ 窒素分圧
の中から選ばれる1または2以上の条件を適宜に調整し、特にHCD法を用いる場合は、さらに
・ 方向性電磁鋼板と蒸発源との距離
・ 成膜時の鋼板温度
・ 鋼板に印可するバイアス電圧
の中から選ばれる1または2以上の条件を適宜に調整して行うことができる。
また、反応ガスとして用いる窒素を導入する際に、イオン化装置によりイオン化して導入する方法も好適である。
なお、ドライコーティング法としては、HCD法の他に、化学蒸着(CVD)法、マグネトロン・スパッタリング法、マルチアーク放電法等を用いてもいい。
さらに、鋼板表面に絶縁被膜を施すことが有効である。絶縁被膜の種類は特に限定されないが、公知の絶縁被膜のいずれもが適合する。たとえば、特開昭50−79442号および特開昭48−39338号各公報に記載されている、リン酸塩-クロム酸-コロイダルシリカを含有する塗布液を鋼板に塗布し、800℃程度で焼き付ける方法が好適である。絶縁被膜は、二種類以上の被膜からなる多層膜であってもよいし、また、用途に応じて樹脂などを混合させたコーティングを施してもいい。さらに、フラットニング焼鈍により、鋼板の形状を整えることも可能であり、絶縁被膜焼き付けを兼ねたフラットニング焼鈍を行うこともできる。
また、チタンと窒素からなる被膜の形成の後に、上述の特許文献3に開示されているように、マグネトロンスパッタリング法で窒化珪素等の成膜を施すことも、鉄損低減および密着性強化のために、好適である。この場合、本発明で規定するTiとNとの個数比率は、あくまでチタンおよび窒素を共に含む被膜内の比率であって、その上に付加的に形成された窒化珪素等に含まれる窒素は個数比率には含めない。同様に、絶縁被膜中の窒素も個数比率には含めない。
最終の冷間圧延以降、鋼板の表面に局部溝や局部歪を形成する技術は、磁区細分化による渦電流損の低減効果があり、適用できる。具体的には、レジストインキエッチング法、フォトエッチング等の化学エッチングや電解エッチングを用いて線状溝を形成する方法、レーザー光照射やプラズマ炎照射により局部歪を形成する方法などが好適である。
C:0.07mass%、Si:3.2mass%、Mn:0.08mass%、Al:0.025mass%、N:0.008mass%、Se:0.02mass%およびSb:0.03mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、1400℃に加熱後熱間圧延し、2.5mm厚の熱延コイルとした。次に、1000℃で1分間の熱延板焼鈍を施し、その後、一回目の冷間圧延(1.5mm厚までの圧延)、1100℃で1分間の中間焼鈍、そして二回目の冷間圧延(0.22mm厚までの圧延)を施して、製品板厚とした。
次いで、鋼板の表面に、アルキド系樹脂を主成分とするエッチングレジストインキをグラビアオフセット印刷により、非塗布部が圧延方向とほぼ直角な方向に幅200μmかつ圧延方向の間隔4mmで線状に残存するように塗布した後、200℃で約20秒間焼き付けた。このときのレジスト厚は2μmであった。このようにしてエッチングレジストを塗布した鋼板に、電解エッチングを施すことにより、幅200μmおよび深さ20μmの線状の溝を形成し、次いで有機溶剤中に浸漬してレジストを除去した。このときの電解エッチングはNaCl電解液中で、電流密度10A/dm2および処理時間20秒間の条件で行った。
その後、850℃の湿H中で脱炭・一次再結晶焼鈍を行った後、鋼板表面に、塩化マグネシウム1mass%、塩化アンチモン1mass%および残部MgOの焼鈍分離剤をスラリー塗布し、最終仕上げ焼鈍を施した。最終仕上げ焼鈍は、850℃で15時間保持した後、1200℃に昇温して、乾H中で純化処理を行う方法を採った。かくして、表面のフォルステライト被膜が剥落した膜なし電磁鋼板を作製した。
この膜なし電磁鋼板に対し、真空チャンバー内でHCD法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成した。成膜に際しては、圧延方向にエプスタインサイズ(280mm×30mm)の試験片を採取し、A〜Jの10通りの条件で成膜した。成膜条件は以下の通りで、表2にも記載した。
・メインガスとして導入するAr流量は、75/minと150cc/min との2通りに変化させた。
・反応ガスとして導入するN流量を、各試験片で変化させた。
・真空排気のメインバルブの開度は半開(50%の開度)に統一した。
・膜厚は0.5μmになるように成膜時間を調整した。
HCD法により成膜した後、化学分析により膜中のTi原子数とN原子数の比率を求めた。
次いで、窒化珪素を成膜した後、コロイダルシリカを含有するリン酸マグネシウムを絶縁被膜として2μm厚で塗布して800℃で焼き付けた。さらに、800℃で3時間、窒素雰囲気中で歪取り焼鈍を施した後、磁気特性および被膜密着性の評価を行った。
なお、磁気特性は鉄損値W17/50で評価し、被膜密着性は、丸棒での180゜曲げ試験法により、剥離が生じない最小径で評価した。
その評価結果を表2に示すように、本発明に従いチタンおよび窒素からなる被膜の形成に当たり、TiをNよりも過剰になるように制御することにより、鉄損が極めて低く、被膜密着性の優れた方向性電磁鋼板を得ることができた。
Figure 0004206942
C:0.05mass%、Si:3.2mass%、Mn:0.08mass%、N:0.008mass%、Se:0.02mass%、Sb:0.03mass%およびCu:0.15mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、1400℃に加熱後熱間圧延し、3.0mm厚の熱延コイルとした。次いで、1000℃で1分間の熱延板焼鈍を施し、その後、一回目の冷間圧延(0.7mm厚までの圧延)、1000℃で1分間の中間焼鈍、そして二回目の冷間圧延(0.22mm厚までの圧延)を施して、製品板厚とした。
次いで、鋼板の表面に、アルキド系樹脂を主成分とするエッチングレジストインキをグラビアオフセット印刷により、非塗布部が圧延方向とほぼ直角な方向に幅200μmかつ圧延方向の間隔4mmで線状に残存するように塗布した後、200℃で約20秒間焼き付けた。このときのレジスト厚は2μmであった。このようにしてエッチングレジストを塗布した鋼板に、電解エッチングを施すことにより、幅200μmおよび深さ20μmの線状の溝を形成し、次いで有機溶剤中に浸漬してレジストを除去した。このときの電解エッチングはNaCl電解液中で、電流密度10A/dm2および処理時間20秒間の条件で行った。
その後、850℃の湿H中で脱炭・一次再結晶焼鈍を行った後、鋼板表面に、塩化マグネシウム1mass%、塩化ニッケル1mass%および残部MgOの焼鈍分離剤をスラリー塗布し、最終仕上げ焼鈍を施した。最終仕上げ焼鈍は、850℃で15時間保持した後、1200℃に昇温して、乾H中で純化処理を行う方法を採った。かくして、表面のフォルステライト被膜が剥落した膜なし電磁鋼板を作製した。
この膜なし電磁鋼板に対し、真空チャンバー内でHCD法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成した。成膜に際しては、圧延方向にエプスタインサイズ(280mm×30mm)の試験片を採取し、a〜tの20通りの条件で成膜した。成膜条件は以下の通りで、表3にも記載した。
・メインガスとして導入するAr流量は、100cc/minに統一した。
・反応ガスとして導入するN流量を、200, 600, 1000, 1500cc/minの4通りに変化させた。
・真空排気のメインバルブの開度は全開(100%の開度)に統一した。
・膜厚は0.5μmになるように成膜時間を調整した。
・eからhに対しては、基板と蒸発源との距離を450mmまで縮めて成膜した。
・iからlに対しては、基板と蒸発源との距離を650mmまで離して成膜した。
・mからpに対しては、成膜前に基板を300℃に加熱してから成膜した。
・qからtに対しては、成膜時に基板に−100Vのバイアス電圧を印可して成膜した。
HCD法により成膜した後、化学分析により膜中のTi原子数とN原子数の比率を求めた。
次いで、窒化珪素を成膜した後、コロイダルシリカを含有するリン酸マグネシウムを絶縁被膜として2μm厚で塗布して800℃で焼き付けた。さらに、800℃で3時間、窒素雰囲気中で歪取り焼鈍を施した後、磁気特性および被膜密着性の評価を行った。
なお、磁気特性は鉄損値W17/50で評価し、被膜密着性は、丸棒での180゜曲げ試験法により、剥離が生じない最小径で評価した。
その評価結果を表3に示すように、本発明に従いチタンおよび窒素からなる被膜の形成に当たり、TiをNよりも過剰になるように制御することにより、鉄損が極めて低く、被膜密着性の優れた方向性電磁鋼板を得ることができた。
Figure 0004206942
C:0.04mass%、Si:3.3mass%、Mn:0.10mass%、Al:0.007mass%、N:0.004mass%およびSb:0.04mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、1200℃に加熱後、熱間圧延し2.0mm厚の熱延コイルとした。次いで、1000℃で1分間の熱延板焼鈍を施し、0.22mm厚まで冷間圧延して製品板厚とした。
次いで、鋼板の表面に、アルキド系樹脂を主成分とするエッチングレジストインキをグラビアオフセット印刷により、非塗布部が圧延方向とほぼ直角な方向に幅200μmかつ圧延方向の間隔4mmで線状に残存するように塗布した後、200℃で約20秒間焼き付けた。このときのレジスト厚は2μmであった。このようにしてエッチングレジストを塗布した鋼板に、電解エッチングを施すことにより、幅200μmおよび深さ20μmの線状の溝を形成し、次いで有機溶剤中に浸漬してレジストを除去した。このときの電解エッチングはNaCl電解液中で、電流密度10A/dm2および処理時間20秒間の条件で行った。
その後、825℃の湿H中で脱炭・一次再結晶焼鈍を行った後、鋼板表面に、塩化マグネシウム1mass%、塩化アンチモン1mass%および残部MgOの焼鈍分離剤をスラリー塗布し、最終仕上げ焼鈍を施した。最終仕上げ焼鈍は、850℃で15時間保持した後、1200℃に昇温して、乾H中で純化処理を行う方法を採った。かくして、表面のフォルステライト被膜が剥落した膜なし電磁鋼板を作製した。
この膜なし電磁鋼板に対し、真空チャンバー内でHCD法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成した。成膜に際しては、圧延方向にエプスタインサイズ(280mm×30mm)の試験片を採取し、K〜Tの10通りの条件で成膜した。成膜条件は以下の通りで、表4にも記載した。
・メインガスとして導入するAr流量は、100cc/minに統一した。
・反応ガスとして導入するN流量を、各試験片で変化させた。また、Nの導入に際して、通常のノズルから噴出させる方法と、イオン化装置によりイオン化して導入する方法の2通りを行った。
・真空排気のメインバルブの開度は全開(100%の開度)に統一する。
・膜厚は0.5μmになるように成膜時間を調整した。
HCD法により成膜した後、化学分析により膜中のTi原子数とN原子数の比率を求めた。
次いで、窒化珪素を成膜した後、コロイダルシリカを含有するリン酸マグネシウムを絶縁被膜として2μm厚で塗布して800℃で焼き付けた。さらに、800℃で3時間、窒素雰囲気中で歪取り焼鈍を施した後、磁気特性および被膜密着性の評価を行った。
なお、磁気特性は鉄損値W17/50で評価し、被膜密着性は、丸棒での180゜曲げ試験法により、剥離が生じない最小径で評価した。
その評価結果を表2に示すように、本発明に従いチタンおよび窒素からなる被膜の形成に当たり、TiをNよりも過剰になるように制御することにより、鉄損が極めて低く、被膜密着性の優れた方向性電磁鋼板を得ることができた。
Figure 0004206942
TiおよびNの比と鋼板に付加される張力との関係を示す図である。 TiおよびNの比と被膜の密着性との関係を示す図である。 被膜厚さと張力との関係を示す図である。

Claims (5)

  1. 鋼板の表面に、チタンおよび窒素からなるアモルファス状の被膜を有する方向性電磁鋼板であって、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nが、1を超え5以下の範囲であることを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板。
  2. 仕上焼鈍後に表面を鏡面化された方向性電磁鋼板の表面に、ドライコーティング法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成するに当たり、メインガスとして導入するAr流量、反応ガスとして導入する窒素流量、真空度および窒素分圧の中から選ばれる1または2以上の条件を調整して、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nを、1を超え5以下の範囲に制御することを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. ドライコーティング法として、HCD法を用いることを特徴とする請求項2に記載の鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 仕上焼鈍後に表面を鏡面化された方向性電磁鋼板の表面に、HCD法によりチタンおよび窒素からなる被膜を形成するに当たり、方向性電磁鋼板と蒸発源との距離、成膜時の鋼板温度および鋼板に印可するバイアス電圧の中から選ばれる1または2以上の条件を調整して、該被膜中のTiとNとの原子数比率Ti/Nを、1を超え5以下の範囲に制御することを特徴とする鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 反応ガスとして窒素をイオン化して導入することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の鉄損が極めて低くかつ被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法。
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