JP4206350B2 - インクジェット記録材料 - Google Patents

インクジェット記録材料 Download PDF

Info

Publication number
JP4206350B2
JP4206350B2 JP2004042465A JP2004042465A JP4206350B2 JP 4206350 B2 JP4206350 B2 JP 4206350B2 JP 2004042465 A JP2004042465 A JP 2004042465A JP 2004042465 A JP2004042465 A JP 2004042465A JP 4206350 B2 JP4206350 B2 JP 4206350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
ink
receiving layer
glass transition
transition temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004042465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005231160A (ja
Inventor
寛 柴田
めぐみ 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kimoto Co Ltd filed Critical Kimoto Co Ltd
Priority to JP2004042465A priority Critical patent/JP4206350B2/ja
Publication of JP2005231160A publication Critical patent/JP2005231160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4206350B2 publication Critical patent/JP4206350B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

本発明はインクジェットプリンタ用の記録材料に関し、溶剤系インク、特にグリコール
系インクの記録特性に優れるものに関する。
従来より、インクジェット記録用インクとしては、水と低級アルコールを溶媒とするい
わゆる水性インクが主流をなしていた。このため、記録材料としては水溶性樹脂を主体と
するインク受容層を有するものが数多く開発されている。
しかし、水性インクは耐水性に劣るという問題があった。そこで、近年、パラフィン系
インクやシンナー系などの溶剤系インクを用いた機種が出始めてきており、当該インクに
対応した記録材料が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、これら溶剤系インクは耐水性に優れるものの、パラフィン系インクにお
いては、記録材料や保護フィルムを侵しやすいという欠点があった。また、シンナー系イ
ンクにおいては、臭気がきつく、環境に与える影響が大きく、さらに危険性があるため取
扱い時に特定の資格を有する者が必要となってしまうという問題があった。
そこで、グリコールエーテル及びアルキレングリコールを主成分とするグリコール系イ
ンクが開発されている。このインクは新しく開発された溶剤系インクであり、耐水性に優
れるとともに、上記した従来の溶剤系インクの欠点を解消したものである。しかし、グリ
コール系インクに適したインクジェット記録材料は未だ提案されていない。
特開平11−99742号公報(請求項1) 特開平11−165460号公報(請求項1)
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、溶剤系インク、その中でも特にグリコー
ル系インクに対して好適に用いられるインクジェット記録材料を提供することを目的とす
る。
そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、これを解決するに至っ
た。
即ち、本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層を有するものであって、前記インク受容層が、ガラス転移温度70℃以下のポリビニルブチラール樹脂、およびガラス転移温度100℃以上のポリビニルアセトアセタール樹脂を含有することを特徴とするものである。
好ましくは、前記ポリビニルブチラール樹脂100重量部に対し、前記ポリビニルアセトアセタール樹脂を5〜70重量部含有するものである。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層中に、ガラス転移温度75℃以下の
ポリビニルアセタール樹脂、およびガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹
脂を含有するものであるから、溶剤系インク、その中でも特にグリコール系インクに対す
るインク乾燥性、滲み防止性に優れ、顔料割れも起こさないものである。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層を有するものであって、前記インク
受容層が、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂、およびガラス転移温
度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂を含有することを特徴とするものである。以下
、各構成要素の実施の形態について説明する。
インク受容層は、インク受容層を構成する樹脂をフィルム化したもののようにインク受
容層単独で取り扱うことができるものと、インク受容層単独では取り扱いが困難なものに
分けられる。インク受容層単独での取り扱いが困難な場合、インク受容層は支持体上に形
成される。支持体は特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹
脂などからなるプラスチックフィルム、その他、紙、繊維布帛などを使用することができ
る。支持体の厚みは特に限定されるものではないが、搬送の関係上、5μm以上にするこ
とが望ましい。
インク受容層を構成する樹脂は、主として、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルア
セタール樹脂、およびガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂である。イ
ンク受容層中に、これら二種類の樹脂を含有させることにより、溶剤系インク、その中で
も特にグリコール系インクに対するインク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割
れも防止することができる。
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルホルマール樹脂
、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、芳香族系ポリビニルア
セタール樹脂などの公知のポリビニルアセタール樹脂の中から、ガラス転移温度が条件に
見合うものを選択して使用することができる。これらポリビニルアセタール樹脂は、ガラ
ス転移温度が70℃以下であることがより好ましい。また、ガラス転移温度の下限は、ブ
ロッキングを防止するという観点から、50℃以上であることが好ましい。これらポリビ
ニルアセタール樹脂の中でも、滲み防止性に優れるポリビニルブチラール樹脂が好適に使
用される。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールをアルデビドでアセタール化する
ことにより製造することができ、その際、原料となるポリビニルアルコールの重合度、ア
ルデヒドの種類、アセタール化度を適宜調整することにより、ガラス転移温度75℃以下
のポリビニルアセタール樹脂を得ることができる。
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度50mol
%以上が好ましく、70mol%以上がより好ましい。アセタール化度を50mol%以
上とすることにより、より一層インク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割れも
防止することができる。
また、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂は、重量平均分子量(M
w)3.0×104〜7.0×104が好ましく、4.0×104〜6.0×104がより好
ましい。重量平均分子量を3.0×104以上とすることにより、インク乾燥性を良好な
ものとし、顔料割れも防止することができ、7.0×104以下とすることにより、ガラ
ス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂との相溶性を良好にすることができる
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルホルマール樹脂
、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、芳香族系ポリビニルア
セタール樹脂などの公知のポリビニルアセタール樹脂の中から、ガラス転移温度が条件に
見合うものを選択して使用することができる。これらポリビニルアセタール樹脂は、ガラ
ス転移温度が100℃以上であることがより好ましい。また、ガラス転移温度の上限は、
インクジェット記録材料のカールを防止する観点から、150℃以下であることが好まし
い。これらポリビニルアセタール樹脂の中でも、インク乾燥性をより良好なものとするこ
とができるポリビニルアセトアセタール樹脂が好適に使用される。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールをアルデビドでアセタール化する
ことにより製造することができ、その際、原料となるポリビニルアルコールの重合度、ア
ルデヒドの種類、アセタール化度を適宜調整することにより、ガラス転移温度80℃以上
のポリビニルアセタール樹脂を得ることができる。
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度50mol
%以上が好ましく、70mol%以上がより好ましい。アセタール化度を50mol%以
上とすることにより、より一層インク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割れも
防止しやすくすることができる。
また、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、重量平均分子量(M
w)の上限が3.0×104以下が好ましく、2.0×104以下がより好ましい。また、
重量平均分子量(Mw)の下限は、1.0×104以上が好ましい。重量平均分子量を3
.0×104以下にすることにより、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール
樹脂との相溶性を良好にすることができる。
本発明は、インク受容層中に、上述したガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタ
ール樹脂、およびガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂という二種類の
樹脂を含有させることを特徴とするものである。かかる構成により、いずれか一方の樹脂
のみでは成し得ない優れた効果を発揮することができる。なお、インク受容層中における
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂、およびガラス転移温度80℃以
上のポリビニルアセタール樹脂の合計含有量は、インク受容層を構成する全樹脂中の、5
0重量%以上とすることが好ましく、90重量%以上とすることがより好ましい。
インク受容層中におけるガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂と、ガ
ラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂との重量割合は特に制限されること
はないが、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し、
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂を、上限で70重量部以下、好ま
しくは40重量部以下、下限で5重量部以上、好ましくは10重量部以上含有させるよう
にする。70重量部以下とすることにより、二種類の樹脂の相溶性を良好にするとともに
、顔料割れを防止することができ、5重量部以上とすることにより、インク乾燥性を良好
なものにすることができる。
インク受容層中におけるガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂と、ガ
ラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、フェノール系樹脂、エポキシ系
樹脂、メラミン系樹脂、イソシアネート、ジアルデヒドなどの各種樹脂や化学物質で架橋
硬化させてもよい。架橋硬化させることで、インクジェット記録材料の耐水性、耐薬品性
を良好なものとすることができる。
インク受容層中には、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂、および
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂以外の樹脂を含有させてもよい。
このような樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ビニル
系樹脂、アルキッド系樹脂などがあげられる。
インク受容層中には、インク吸収性を向上させたり、ブロッキングを防止するために顔
料を含有させてもよい。顔料としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ
、スメクタイトなどの無機顔料の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などからなる樹脂ビーズ、若しくはこれらを原料とす
る中空樹脂ビーズなどの有機顔料があげられ、これらを単独であるいは2種以上混合して
使用することができる。顔料の添加量は、インク受容層の全樹脂100重量部に対し、通
常0.1〜200重量部程度である。
また、インク受容層中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤な
どの添加剤を添加してもよい。
インク受容層の厚みは、支持体上にインク受容層を設ける場合、5〜70μmであるこ
とが好ましい。5μm以上とすることによりインク吸収性を良好にすることができ、70
μm以下とすることによりカールの発生を防止することができる。支持体がなくインク受
容層単独で取り扱う場合、カールの問題がないため、これに制限されるものではないが、
搬送の関係上、5μm以上にすることが望ましい。
インク受容層を支持体上に形成する場合、支持体とインク受容層との接着性を向上させ
るため、支持体とインク受容層との間に易接着層を設けることが好ましい。
易接着層を構成するバインダー樹脂は、支持体の種類により異なるため一概にはいえな
い。例えば、支持体がポリ塩化ビニル樹脂フィルムである場合、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂などがあげられ、支持体がポリエステル樹脂フィルムである
場合、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などがあげられる。易接着層の厚みは通常0
.1〜5μm程度である。
インク受容層および易接着層を形成する方法としては、各層の構成成分を適当な溶媒に
溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティ
ング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法により支
持体上に塗布・乾燥させる方法があげられる。
なお、カールの発生を防止するため、支持体のインク受容層とは反対側の面にバックコ
ート層を設けたり、帯電を防止するため、インク受容層上や支持体のインク受容層とは反
対側の面に帯電防止層を設けることは何ら差し支えない。
また、インク乾燥性を向上させるため、上述したインク受容層上、あるいは上述したイ
ンク受容層と支持体との間に別のインク受容層を有していてもよい。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り
、重量基準とする。
[実施例1]
厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、下記の組
成からなるインク受容層塗布液を、乾燥後の厚みが30μmとなるようにバーコーティン
グ法により塗布し、120℃で3分乾燥してインク受容層を形成し、インクジェット記録
材料を得た。
<インク受容層塗布液>
・ガラス転移温度60℃のポリビニルブチラール樹脂 18部
(エスレックBM-S:積水化学工業社、固形分100%)
(重量平均分子量5.3×104、アセタール化度73mol%)
・ガラス転移温度106℃のポリビニルアセトアセタール樹脂 2部
(エスレックKS-10:積水化学工業社、固形分100%)
(重量平均分子量1.7×104、アセタール化度74mol%)
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
[実施例2]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルブチラール樹脂の重量を16部、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂の重量を4部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録材料を得た。
[実施例3]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルブチラール樹脂の重量を12部、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂の重量を8部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録材料を得た。
[実施例4]
実施例1のインク受容層塗布液のポリビニルブチラール樹脂の重量を10部、ポリビニ
ルアセトアセタール樹脂の重量を10部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインク
ジェット記録材料を得た。
[実施例5]
実施例1のインク受容層塗布液のガラス転移温度60℃のポリビニルブチラール樹脂を
、ガラス転移温度67℃のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-1:積水化学工業社
、固形分100%、重量平均分子量4.0×104、アセタール化度65mol%)に変
更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[実施例6]
実施例1のインク受容層塗布液のガラス転移温度60℃のポリビニルブチラール樹脂を
、ガラス転移温度64℃のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBH-S:積水化学工業社
、固形分100%、重量平均分子量6.6×104、アセタール化度73mol%)に変
更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[実施例7]
実施例1のインク受容層塗布液のガラス転移温度106℃のポリビニルアセトアセター
ル樹脂を、ガラス転移温度107℃のポリビニルアセトアセタール樹脂(エスレックKS-1
:積水化学工業社、固形分100%、重量平均分子量2.7×104、アセタール化度7
4mol%)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[比較例1]
実施例1のインク受容層塗布液から、ガラス転移温度106℃のポリビニルアセトアセ
タール樹脂を除いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[比較例2]
実施例1のインク受容層塗布液から、ガラス転移温度60℃のポリビニルブチラール樹
脂を除いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[比較例3]
厚み100μmの透明ポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、下記の組
成からなるインク受容層塗布液を、乾燥後の厚みが30μmとなるようにバーコーティン
グ法により塗布し、120℃で3分乾燥してインク受容層を形成し、インクジェット記録
材料を得た。
<インク受容層塗布液>
・酢酸ビニル樹脂(固形分70%) 20部
(M70−Z4:日本合成化学工業社)
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
[比較例4]
比較例3のインク受容層塗布液の酢酸ビニル樹脂をエチレン−酢酸ビニル樹脂(スミテ
ートRB-11:住友化学工業社)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット
記録材料を得た。
[比較例5]
比較例3のインク受容層塗布液の酢酸ビニル樹脂をポリエステル樹脂(バイロン20SS:
東洋紡社、固形分30%)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録
材料を得た。
実施例1〜7および比較例1〜5で得られたインクジェット記録材料につき、グリコー
ル系インク(ECO−SOLINK:ローランド社)を用いてインクジェットプリンタ(
SOLJET SC−500:ローランド社)で記録を行い、以下の項目について評価を
行った。結果を表1に示す。
(1)インク乾燥性
記録後のインクジェット記録材料のインク受容層側に、一定時間経過後に紙を重ね、イ
ンクが転写するか否かを観察した。その結果、インク量200%を記録後10分以内に転
写しなくなったものを「○」、インク量200%を記録後15分以上経過しても転写した
が30分以内に転写しなくなったものを「△」、インク量200%を記録後30分以上経
過しても転写したものを「×」とした。
(2)滲み防止性
記録後のインクジェット記録材料の印字部の滲みを目視で観察した。その結果、滲みが
全くないものを「○」、若干滲んでいるものを「△」、滲んで画像にならないものを「×
」とした。
(3)顔料割れ
記録後のインクジェット記録材料の印字部の顔料割れを目視で観察した。その結果、イ
ンク量200%で顔料割れを起こしていないものを「○」、インク量200%で顔料割れ
を起こしたものを「△」、インク量100%で顔料割れを起こしたものを「×」とした。
Figure 0004206350
表1の結果から明らかなように、実施例1〜7のインクジェット記録材料は、インク受
容層中に、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂、およびガラス転移温
度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂を含有するものであるから、グリコール系イン
クに対するインク乾燥性、滲み防止性に優れ、顔料割れも殆ど起こさないものであった。
特に、実施例1〜3、および5〜7のインクジェット記録材料は、ガラス転移温度75℃
以下のポリビニルアセタール樹脂100部に対し、ガラス転移温度80℃以上のポリビニ
ルアセタール樹脂を好適な範囲で含むものであるから、インク量200%でも顔料割れを
起こすことはなかった。
一方、比較例1のインクジェット記録材料は、インク受容層中に、ガラス転移温度75
℃以下のポリビニルアセタール樹脂のみを含有するものであるが、インクの乾燥時間が1
5分以上と実施例のインクジェット記録材料に比べ5分以上長く、インク乾燥性に劣るも
のであった。
比較例2のインクジェット記録材料は、インク受容層中に、ガラス転移温度80℃以上
のポリビニルアセタール樹脂のみを含有するものであるが、実施例のインクジェット記録
材料に比べ、インク乾燥性に劣り、インク量100%でも顔料割れを起こすものであった
比較例3から5のインクジェット記録材料は、インク受容層中に、全く別の樹脂を含有
するものであるが、実施例のインクジェット記録材料に比べ、インク乾燥性などに劣るも
のであった。

Claims (2)

  1. インク受容層を有するインクジェット記録材料において、前記インク受容層が、ガラス
    転移温度70℃以下のポリビニルブチラール樹脂、およびガラス転移温度100℃以上のポリビニルアセトアセタール樹脂を含有することを特徴とするインクジェット記録材料。
  2. 前記ポリビニルブチラール樹脂100重量部に対し、前記ポリビニルアセトアセタール樹脂を5〜70重量部含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
JP2004042465A 2004-02-19 2004-02-19 インクジェット記録材料 Expired - Lifetime JP4206350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004042465A JP4206350B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 インクジェット記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004042465A JP4206350B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 インクジェット記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005231160A JP2005231160A (ja) 2005-09-02
JP4206350B2 true JP4206350B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=35014596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004042465A Expired - Lifetime JP4206350B2 (ja) 2004-02-19 2004-02-19 インクジェット記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4206350B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5396693B2 (ja) * 2007-04-12 2014-01-22 新日鐵住金株式会社 表面処理耐候性鋼材
JP2014131846A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Seiko Epson Corp 検査方法
JP6310711B2 (ja) * 2014-01-31 2018-04-11 リンテック株式会社 剥離シートおよび転写シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005231160A (ja) 2005-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5989650A (en) Recording medium, ink-jet recording method and printed product
US7045199B2 (en) Drawable and writable photo album
JP4206350B2 (ja) インクジェット記録材料
JP2008105356A (ja) インクジェット用受像層転写シート
JP6743669B2 (ja) 保護層転写シート及びその製造方法
JP4541924B2 (ja) 表示物作製材料
JP3924913B2 (ja) インクジェット記録媒体及びその製造方法
JP6411825B2 (ja) 記録用紙、および該記録用紙を用いたラベル
US20030016280A1 (en) Ink-receptive composition
JP2007055053A (ja) インクジェット記録材料
JP5573071B2 (ja) 熱転写シート
JP3911177B2 (ja) インクジェット記録材料
JP4030395B2 (ja) インクジェット記録材料
JPH09183938A (ja) 表面被覆用組成物
JP4369828B2 (ja) インクジェット記録材料
JP4331623B2 (ja) インクジェット記録材料およびインクジェット記録材料の製造方法、並びに記録方法
JP4273491B2 (ja) インクジェット被記録材料
JP2007130776A (ja) インクジェット被記録材料
JP3722471B2 (ja) 水性インクジェット印刷用シートとその製造方法
JP2005074880A (ja) インクジェット用記録シート
JP4010595B2 (ja) 記録材料の再利用方法
KR100490397B1 (ko) 잉크 제트 프린터용 기록 매체 및 그 제조방법
JP4922024B2 (ja) 熱収縮性フィルムを用いた成形物の装飾方法及び装飾された成形物の製造方法。
JPH1077309A (ja) 感光性樹脂組成物およびこの硬化物を用いた被記録媒体
JP5712647B2 (ja) 熱転写受像シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080617

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081020

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4206350

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141024

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20120319

A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20120807

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141024

Year of fee payment: 6

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D07

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term