JP4206165B2 - 構築物の仮締切工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は構築物の仮締切工法に関し、更に詳細には比較的浅深度の水底に構築物を固定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、川や沿岸部のような比較的浅深度の水底に橋脚などの構築物(躯体)を設置する場合、構築物が構築される部分の周囲を仮締切の板材で覆い、内部を排水することで施工を容易にする仮締切工法が採用されることがある。
【0003】
この場合、築造すべき構造物周辺の水底面に直接に仮締切を設置する。例えば地盤がある程度柔らかい場合には鋼矢板、鋼管矢板等を連続に打ち込むことが多く、また打ち込むのが不可能なほど硬い地盤では穿孔機の補助による建て込みや重力式の仮締切を築造する。
【0004】
ところで、仮締切の板材は水底以下の深度へ掘削を行ったり構築物を構築する上で作業足場を兼ねることが多いため、その設置や撤去が容易であることが望ましい。
【0005】
特に、(1)水深が浅く作業船が入れない水域(2)狭隘で陸地が作業用地として使用できない場合(3)道路橋や鉄道橋等によって桁下空間に余裕がない場合(4)水底に汚染物質が存在していて解放水域での土砂掘削等ができない場合。等には施工の可否を左右する問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の仮締切工法では仮締切の施工に、杭内船、土運船、クレーン船、プラント船等の大型施工機械が必要となる。したがって、水面上の高さは少なくとも10m程度は必要となり、また喫水も最低2m程度となる。
【0007】
このため、前記(1)から(4)に示したような環境下では水路やボックスカルバートを施工できないという問題がある。
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたもので、水上に充分な空間が得られないところや浅深度のところでも仮締切の設置や撤去が容易な構築物の仮締切工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述した技術的課題を解決するために以下のような方法を採った。
すなわち、水底1上に構築物2を固定して設置するための工法であって、
板状に形成してあるとともに下縁に止水用フラップ3を設けてあり、さらに浮体4を着脱可能に設けた締切鋼殻5を用意する。
【0009】
この締切鋼殻5には足場や、支持杭6をボルト締めするためのブラケットを設けてもよい。また、締切鋼殻5全体を複数の部材に分割し、これらを結合して構成してもよい。なお、止水用フラップ3はゴム製が好適であり、その幅や形状は漏水を防止するため水底の状態によって決定するのがよい。
【0010】
そして、このような構成になる締切鋼殻5を所定間隔で平行に向かい合わせて水底1上に立設する工程、双方の締切鋼殻5の内側から水底1に支持杭6を打設し、さらにこの支持杭6と締切鋼殻5とを締着する工程を有している。
【0011】
次に、これら支持杭6に沿って矢板7を水底1に夫々打設する工程、この矢板7と締切鋼殻5との結合面周囲に止水モルタル8を注入する工程、対向する矢板7間の排水を行うとともに露出した水底土を所定深度まで掘削する工程を有している。
【0012】
ただし、水底の掘削は構築物2の重量や負荷重量あるいは水底1の強度等種々の条件により判断すべきもので、必ずしも行う必要はない。なお、基礎構築する際にはバケットによる掘削の他、ハンマーによる杭打設も可能である。
【0013】
そして、掘削に先んじて必要に応じて掘削面に固結改良体を注入することも可能である。これは、地盤の状態が悪いとき、例えば、湧水に伴うボイリングがあるようなときに実施するのがよい。
【0014】
この掘削部分上に構築物2を設置するとともに、排水部分に注水する工程、支持杭6及び矢板7の締切鋼殻5との結合を切断する工程、及び締切鋼殻5を撤去する工程により本仮締切工法を利用した本体構造物が完成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の仮締切工法を利用した構築物の築造方法を、図1ないし図9に示される実施形態について更に詳細に説明する。なお、図10は施工手順を示すフローチャート図である。
【0016】
図1は本工法の第1段階を示し、水底1上に構築物2を固定するために予め締切鋼殻5を水底1上に設置する工程を示している。締切鋼殻5は無底無蓋の箱形をなしており、下縁にゴム製の止水用フラップ3を設けてある(ステップ50)。この止水用フラップ3は2重になっており、水底1に密接して締切鋼殻5で囲まれた部分に浸水しないようになっている。
【0017】
なお、締切鋼殻5の上部には浮体4が着脱可能に設けられており、締切鋼殻5の水中での移動が容易となるようになっている。
締切鋼殻5の下部内側には断面長方形のブラケット5aが溶接されている。このブラケットにはボルト孔(図示せず)が穿設されている。
【0018】
この締切鋼殻5を水底1上に立設し、図2に示すように、締切鋼殻5の内側から水底1に支持杭6を打設する(ステップ51)。完全に打設した状態で支持杭6の上端をボルトでブラケット5aに締着する(ステップ52)。これにより土留めと地盤の安定が図られるようになっている。
【0019】
そして、図3に示すように、支持杭6に沿って矢板7を水底1に夫々打設する(ステップ53)。そして矢板7と締切鋼殻5との結合面周囲に止水モルタル8を注入する(ステップ54)。ここで水底1の強度が弱い場合には、図4に示すように、セメントなどの固結改良体を地盤に注入する(ステップ55)。
【0020】
次に、図5に示すように、締切鋼殻5で囲まれた部分の水を抜き水位9を下げた後ドライアップを実施する(ステップ56)。また、必要に応じて掘削及び排土を行う(ステップ57)。
続いて、この掘削部分上に構築物2を設置(図6)するとともに(ステップ58)、排水部分に注水する(図7)(ステップ59)。
【0021】
次に、図8に示すように、前記ボルトを外し支持杭6及び矢板7の締切鋼殻5との結合を解除する。このとき、止水モルタル8も同時に切断する(ステップ60)。
【0022】
これにより図9に示すように、支持杭6及び矢板7は地中に残り締切鋼殻5だけを取り外すことができる(ステップ61)。
締切鋼殻5には損傷がなく繰り返し使用することが可能である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、構築物を仮締切工法で構築する際、締切鋼殻の設置や撤去が容易であり、大規模な設備や広い空間が不要である。このため、水深が浅く作業船が入れない水域や狭隘で陸地が作業用地として使用できない場合、さらには道路橋や鉄道橋等によって桁下空間に余裕がない場合でも仮締切工法の実施が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第1段階を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第2段階を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第3段階を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第4段階を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第5段階を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第6段階を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第7段階を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第8段階を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の第9段階を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態である構築物の仮締切工法の施工手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 水底
2 構築物
3 止水用フラップ
4 浮体
5 締切鋼殻
6 支持杭
7 矢板
8 止水モルタル
9 水面
Claims (1)
- 水底上に構築物を固定して設置するための工法であって、
板状に形成してあるとともに下縁に止水用フラップを設けてあり、さらに浮体を着脱可能に設けた締切鋼殻を用意し、この締切鋼殻を所定間隔で平行に向かい合わせて水底上に立設する工程、締切鋼殻の内側から水底に支持杭を打設し、さらにこの支持杭と締切鋼殻とを締着する工程、これら支持杭に沿って矢板を水底に夫々打設する工程、この矢板と締切鋼殻との結合面周囲に止水モルタルを注入する工程、対向する矢板間の排水を行うとともに露出した水底土を所定深度まで掘削する工程、この掘削部分上に構築物を設置するとともに、排水部分に注水する工程、支持杭及び矢板の締切鋼殻との結合を切断する工程、及び締切鋼殻を撤去する工程とを含むことを特徴とする構築物の仮締切工法。
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