JP4206020B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板を備えた前面パネルをケース内部に収納した電子機器に関し、特に当該回路基板の修理・交換に優れた電子機器に関するものである。
従来から前面パネルをケースから取り外し可能な構造をもった電子機器が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる特許文献1に記載された電子機器5は、図12に示すように、前面パネル50とケース60とを備え、前面パネル50は、押すことでラッチ機構が働いて前面パネル50をケース60から取り外せる操作ノブ51と、ケース60との結合部の外周に設けられた溝52と、前面パネル50とケース60とをシールするゴムパッキン70を有している。ゴムパッキン70は前面パネル50とほぼ同一形状を有するリング状を有しており、前面パネル50に取り付けた際に溝52にちょうど嵌り込むようになっている。また、ゴムパッキン70の所定位置に操作ノブ51を被覆するパッキンカバー部71が備わっている。
実公平7−16975号(2頁、第1図)
上述のように、特許文献1に記載された従来の電子機器5は、制御盤Pに取り付けられる計器であるが、制御盤Pの前面から突出した部分に前面パネル50をケース60から取り外すラッチ係合解除用の操作ノブ51を有する。また、上述したように、前面パネル50とケース60との結合部にゴムパッキン70を取り付け、さらに前面パネル取り外し用の操作ノブ51の上を覆う形でパッキンカバー部71を設けることで外部からの塵、埃、水の浸入を防止し、それによって計器内を保護するようになっている。
すなわち、操作ノブ51にゴムパッキン70の一部を被せてその部分を押すことで、操作ノブ51を変位させてラッチ係合を解除している。従って、操作ノブ51とパッキンカバー部71との部分を作業者が押し易いようにある程度のスペースが必要となる。そのため、操作ノブ51の部分のスペースを確保する必要上、制御盤Pからの前面パネル50の突出量が大きくなり(図12中の突出量A参照)、美観を損なう。また、制御盤Pからの突出量が大きいと突出部の上面に塵埃が堆積しやすくなるので、特にクリーンルームにおける利用に適さなくなる。
また、ゴムパッキン70は柔らかいので、作業者が押してもこの押した分が弾性体であるゴムパッキン70のつぶれ量によって吸収されてしまい、実際にラッチ片57がどの程度変位しているのか分からない。
一方、近年の電子機器はその高機能化に伴い、収納するプリント基板55の数も増加しており、これに対応して多数の端子65がケース60の背面に取り付けられている。そして、端子65のケース内側部分とプリント基板55の一側端部とでカードエッジコネクタを形成して電気的接続を図っている。このように、収納するプリント基板55の数が増加することによって端子65の数が多くなり、これに応じてカードエッジコネクタの嵌合を解除するために大きな力が必要になる。そのため、作業者の握力だけでは前面パネルを計器から取り外し難い場合が生じている。
また、特許文献1に記載されたような構造を有すると、操作ノブ51を押してラッチ係合解除の状態を保ちながら前面パネル50をケース60から作業者が直接手で引っ張り出さなければならないので、作業自体がやり難い問題もある。
本発明の目的は、制御盤に取り付けた際の前面パネルの突出量が小さく、かつ必要に応じて前面パネルを容易に取り外しでき、かつ通常の使用状態では振動や衝撃に対して前面パネルが不用意に外れることのない電子機器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明にかかる電子機器は、一端に端子を備え他端が開口した筒型のケースと、前記ケースの開口部に着脱可能に取り付けられる前面パネルと、前記前面パネルに保持されて前記ケース内に収納される回路基板とを有し、前記ケースの内側には前記端子と電気的に接続するコネクタが設けられ、前記前面パネル及び前記ケースのそれぞれには当該前面パネル及びケースをラッチによって互いに係合固定する係合部が設けられ、前記回路基板の一側端部が前記コネクタに着脱可能に取り付けられて前記端子と電気的に接続される電子機器において、前記係合部が前記ケースの内部側に形成され、前記係合部の係合を解除するための外力を受ける受力部が前記係合部の所定位置に設けられ、前記前面パネルには挿入孔が形成され、前記挿入孔を通して前記ケース内部に挿入される工具から前記受力部が受けた外力によって前記係合部の係合が解除可能になり、前記前面パネル及び回路基板が前記ケースから取外し可能になるとともに、前記係合部の係合が解除された前面パネルを前記ケースから離間させるための外力を前記前面パネルに及ぼす前記工具の挿入孔に位置する開口縁部であって、前記挿入孔に挿入した前記工具を前記開口縁部を中心として回転せしめることによって、前記外力を前記前面パネルに及ぼす前記開口縁部を前記ケースに形成したことを特徴としている。
従来は制御盤からの突出部に前面パネルとケースとの係合を解除する操作ノブを設けていたので、制御盤からの前面パネルの突出量が大きくなっていた。
しかしながら、本発明は、係合部をケース内部に設けてマイナスドライバー等の棒状工具をケース内に差し込むことで係合部の係合を解除して前面パネルをケースから容易に外す構成をとっている。
これによって、作業者が直接手で係合を解除する際に必要とされる操作ノブを前面パネルに設ける必要がなくなる。その結果、操作ノブの部分のスペースを制御盤からの前面パネルの突出部分に確保する必要が無くなり、制御盤からの前面パネルの突出量を小さくでき、美観を損なわずに済む。また、制御盤からの突出量を小さくすることで突出部の上面に塵埃が堆積し難くなり、特にクリーンルームなどでの利用にも適するようになる。
また、収納するプリント基板の数が増加することに応じて端子の数が増えて、コネクタの嵌合を解除するために大きな力が必要になった場合でも、このような構成をとることで、工具を開口縁部に押し当て、この押し当て部を中心に回転させることによって、テコの原理を利用して前面パネルをケースから簡単に取り外すことができる。
また、本発明の請求項に記載の電子機器は、請求項1に記載の電子機器において、前面パネルとケースとの重なり部には全周にわたって防沫防塵用パッキンが介装されていることを特徴としている。
ケースと前面パネルとの間にパッキンが介装されていると、パッキンの密着力によってケースから前面パネルを引き出しにくくなるが、上述した構成によると作業者が手によらず工具を用いてテコの原理によりケースから前面パネルを外すことができるので、このようなパッキンの密着力によって前面パネルがケースから外れ難くなることはない。
また、本発明の請求項3に記載の電子機器は、請求項1に記載の電子機器において、前記工具が棒状工具であることを特徴としている。
挿入孔に棒状工具を差し込むだけで前面パネルとケースとの係合を簡単に解除し、その状態でさらに棒状工具を回転させることで前面パネルをケースから簡単に外すことができる。
本発明は、作業者が前面パネルとケースとの係合を直接手で解除するためのノブを前面パネルに設ける必要がなくなるので、前面パネルの突出量が小さくなり、美観を保つと共に突出部に塵埃が堆積し難くなり、クリーンルームなどにおける利用に適するようになる。
また、挿入孔に例えばマイナスドライバー等の棒状工具を差し込むだけで前面パネルとケースとの係合を簡単に解除し、その状態でさらに棒状工具を回転させることで前面パネルをケースから簡単に外すことができる。すなわち、簡単な一連の動作によって前面パネルをケースから外すことを可能とする。これによって、端子数の多い電子機器であっても前面パネルを必要に応じて簡単に取り外すと共に、振動や衝撃に対して前面パネルがケースから不容易に取れないようにする。
また、前面パネルとケース間にシールパッキンを備えた場合であっても、パッキンの密着力に抗して前面パネルをケースから簡単に取り外すことができるようになる。
以下、本発明の一実施形態にかかる電子機器を図面に基づいて説明する。本発明の一実施形態にかかる電子機器1は、図1に示すように、電子部品の実装されたプリント基板(回路基板)15を収納するケース20と、ケース20の開口部20aに着脱可能に取り付けられた前面パネル10とを備えている。そして、前面パネル10には、ケース20と前面パネル10との隙間に介装されてケース内部に塵埃や水が浸入するのを防止するシールパッキン13を備えている。
ケース20はある程度の強度を有する樹脂でできており、図1に示すように、有底の四角筒型形状を有している。また、ケース前面の開口部側には段部20bが形成されている。段部20bはケース20を制御盤Pの前方から制御盤内に挿入したとき、当該段部20bでケース20を制御盤Pに当接させ、図示しないブラケットを介して、当該段部20bとブラケットとで制御盤Pを挟み込み、電子機器1を制御盤Pに固定する役目を果たしている。
また、ケース側面(図1中、下側面)の開口部側には、ラッチ係合孔29が形成されている。ラッチ係合孔29は、前面パネル10に一体に形成されたラッチ19と係合して、前面パネル10をケース20に固定する役目を果たしている。なお、ラッチ係合孔29とラッチ19とで係合部を構成している。
また、ケース20の開口部20aには、シールパッキンを弾性変形させて密封状態を保ったまま前面パネル10を受け入れる前方張り出し部20cが形成されている。
また、ケース20の底部(図中、右端部)には複数の端子25が取り付けられている。そして、端子25はそれぞれ、図1に示すように、ケース外部側にネジ部25aを備えるとともに、ケース内部側にはケース内部に収納されたプリント基板後端の金パッド(図示せず)と弾性接触する弾性片(コネクタ)25bを備えている。そして、ケース内に収納されたプリント基板15の金パッドとカードエッジコネクタの形態で電気的に導通するようになっている。これによってケース内部のプリント基板15に実装された電子部品(図示せず)と電気機器外部との接続を可能としている。
前面パネル10は、図2に示すように、ラバーキーからなる操作スイッチ11aとLEDからなる表示器11b等を備えたパネル本体11と、パネル本体前面に両面テープを介して全体的に貼着されるパネルマスク12と、パネル本体11とパネルマスク12とに挟まれてケース内への塵埃や水の浸入を防止するシールパッキン13とを有している。
パネル本体11はパネル本体上下縁部からケース内部側に向かって垂設する互いに離間した後方延在部11gをその背面に備えている。後方延在部11gは互いの後方延在部間でプリント基板を挟み込んで複数のプリント基板15(図2では図示せず)を並列配置可能としている。また、一方の後方延在部(図中、下方の後方延在部)11gには、図2には図示しないが、ケース20のラッチ係合孔29と係合して前面パネル10をケース20に固定するラッチ19が形成されている(図1参照)。ラッチ19は、後方延在部11gの略中央部分に形成されると共に、図1に示すような形態でその一部を後端で折り返して前面パネル側に延在させた片持ち梁形状を有している。そして、ラッチ19の図中下側にはケース20のラッチ係合孔29と係合する凸状部19aが形成されている。また、ラッチ19の前方自由端部にはラッチ変位用のテーパ部(受力部)19bが形成され、テーパ部19bのテーパ面は後述する挿入孔40に面している。なお、テーパ部19bはマイナスドライバーD等の棒状工具を挿入孔40に挿入したとき、工具先端が当該テーパ部19bに当って合成樹脂製の片持ち梁の部分を弾性変形により撓ませて凸状部19aを変位させるためのものである。なお、凸状部19aの変位量はケース20のラッチ係合孔29と凸状部19aとの係合が解除するのに十分な変位量となっている。
一方、前面パネル10のパネル本体11の前面縁部にはシールパッキン嵌合用段部11cが縁部全体にわたって形成されている(図2参照)。また、パネル本体11の前面縁部の所定位置であって、裏面にラッチ19が形成された位置には、ケース内部にマイナスドライバーDを挿入するための切欠き11dが形成されている。そして、切欠き11dの近傍には、切欠き11dの形状に対応した凹み部11eが形成されており、当該凹み部11eに後述する挿入孔40を塞ぐプラグ41を取り付けるための凸部11fが複数形成されている。
パネルマスク12はパネル本体11の形状に合致するような矩形形状を有し、パネル本体11の切欠き11dと合致する切欠き12dを備えている。また、パネル本体11の表示器11bに対応する位置は透明に形成されており、外部から表示内容を認識し易いようになっている。また、パネル本体11の操作スイッチ11aに対応する位置は打ち抜かれて操作スイッチ11aを直接操作可能となっている。
シールパッキン13はパネル本体11やパネルマスク12の外形と合致してパネル本体11の段部11cにちょうど嵌合する程度の四角枠形状を有している。また、シールパッキン13の、パネル本体切欠き11dの形成位置に対応する部分は幅広になってこの部分に角孔13dが形成されている。また、この角孔13dとは別にシールパッキン13の内側には、図3に一部を示すように、パッキンずれ防止用の耳部13bが所定間隔隔てて複数形成され、当該耳部13bにはそれぞれ係合凹部13cが形成されている。なお、係合凹部13cは、パネル本体11の適所に形成された図示しないシールパッキン固定用凸部に嵌ることでシールパッキン13を仮止めすると共に、パネル本体11からのシールパッキン13のずれを防止する役目を果たしている。
なお、シールパッキン13はパネル本体11とパネルマスク12とで挟まれたとき、シールパッキン13の外周部分がパネル本体11やパネルマスク12に対して平面視で一部はみ出すようになっている((図4(a)参照)。そして、この状態で前面パネル10をケース20に取り付けると、シールパッキン13の突出部がケース20の開口部内壁によって圧縮され、ケース20と前面パネル10とをシールするようになっている((図4(b)参照)。
一方、シールパッキン13の角孔13d(図2参照)はエラストマーやゴム等の弾性材料からなるプラグ41によって塞がれるようになっている。プラグ41は異型の細長矩形形状を有し、一端に2つの取付孔41bが形成されるとともに、プラグ41の中央部近傍には角孔13dを塞いでシールするのに十分な大きさのシール凸部41aが形成されている。そして、取付孔41bをパネル本体11の切欠き近傍に形成された凸部11fに嵌めた状態でパネルマスク12をパネル本体11に接着する。これによってプラグ41の一端が固定され、プラグ41を前面パネル10に取り付けることができる。また、この状態でシール凸部41aを角孔13dに押し込むことで角孔13dをシール可能としている。
なお、本実施形態の場合、パネル本体11の切欠き11d及びパネルマスク12の切欠き12dと、シールパッキン13の角孔13dと、ケース20の開口縁部20d(図1参照)とが協働して挿入孔40を形成している。
このように構成することで、前面パネル10をケース20に取り付けた状態で前面パネル10の周囲とケース20の開口内壁20fとの間に生じる隙間をシールパッキン13でシールすると共に、挿入孔40をプラグ41でシールすることができる。そして、ケース内部に水や塵埃が浸入するのを阻止している。
一方、挿入孔40に位置するケース20の開口縁部20dは、マイナスドライバーD等の工具(以下、これらの棒状工具を代表して「マイナスドライバーD」とする)を挿入してラッチ19を変位させた状態で、シールパッキン13の角孔13dを介してマイナスドライバーDの一部が押し当てられる位置に形成されている。その上、この押し当て部を支点としてマイナスドライバーDをさらに回転させると、テコの原理により工具先端が前面パネル10をケース20から押し出し可能な寸法形状となっている。
続いて、制御盤Pに取り付けられた電子機器1の前面パネル10をケース20から取り外す手順について具体的に説明する。なお、図5以降のラッチ19の形状は図1に示したラッチの形状と厳密には一致しないが、その作動原理は両者同一である。
前面パネル取り外し前は、図5(a)の全体断面図及び図5(b)の拡大断面図に示すように、ケース下部のラッチ係合孔29に前面パネル10のラッチ19が係合するとともに、前面パネル10に固定されたプリント基板15がケース後部の端子の弾性爪25b(図5では図示せず)に挟持されることで前面パネル10はケース20に固定されている。図6は、このような状態にある電子機器1の前面パネル10に棒状工具の一種であるマイナスドライバーD(図中、先端部分のみ図示)を近づけた状態を表している。
ここで、図7(a)の全体断面図及び図7(b)の拡大断面図に示すように、プラグ41をつまみ上げて挿入孔40を開き、図中斜め下より、マイナスドライバーDの先端を挿入孔40に挿入する。
このように、マイナスドライバーDを図示する方向に押し込むことにより、ラッチ19のテーパ部19bに当ったマイナスドライバーDの先端がラッチ19を撓ませながらさらに挿入孔内部に進入する(図8(b)の矢印参照)。なお、図9は、マイナスドライバーDの先端を挿入孔40の内部に差し込んだ状態を表している。
ラッチ19が撓むことでラッチ19の凸状部19aも図7(b)の拡大断面図に示す状態から図8(b)の拡大断面図に示すような状態まで変位してケース20のラッチ係合孔29と凸状部19aとの係合が解除される。これによって、ケース20と前面パネル10のラッチ係合が解除される。
続いて、このようにマイナスドライバーDの端部を挿入孔40に挿入したまま、図10(a)の全体断面図及び図10(b)の拡大断面図に示すようにマイナスドライバーDを図中反時計方向(図中、矢印CC方向)に若干回転させる。これによって、挿入孔40の開口縁部20dを支点としたテコの原理により、前面パネル10の内側縁部(ケース内部側縁部)にマイナスドライバー先端部が力Fを作用させて前面パネル10がケース20から引き出される。この際、ケース20の上方内壁には前面パネル10に取り付けられたプリント基板15の上縁部が全体的に接触しているので、プリント基板15がケース20の内壁から全体的に反力を受けて前面パネル10は、その引き出し方向に対して傾くことなくケース20の開口部から離間する方向に平行にずれる。図11はこのようにして前面パネル10をケース20から外した直後の状態を示している。
なお、ケース20に前面パネル10が完全に取り付けられた状態では、前面パネル10に取り付けられたプリント基板15の複数のパッド部が端子25の複数の弾性爪25bにそれぞれ嵌合しているので、これらの間に弾性挟持力や静止摩擦力が作用して大きな嵌合力で両者が嵌合している。しかしながら、マイナスドライバーDを用いたテコの原理により、両者の完全嵌合状態を容易に解除して半嵌合状態に導くことができ、その後、作業者が手で前面パネル10をケース20から引き出すことができるようになる。
同じく、ケース20に前面パネル10が完全に取り付けられた状態では、
前面パネル10とケース20の開口内壁20f(図4参照)との間にシールパッキン13が介装され、当該シールパッキン13が前面パネル10及びケース20と摩擦力で密着しており、シール状態が保たれている。そのため、この状態において作業者が手でケース20から前面パネル10を取り外そうとしても、上述したコネクタ間の嵌合力に加えてシールパッキン13の密着力がこの取り外しに際しての阻害要因となるが、マイナスドライバーDを用いたテコの原理により、このような密着力に抗してケース20から前面パネル10を容易に取り外すことができる。
以上、説明したように、上述の実施形態にかかる電子機器1は、制御盤Pからの前面パネル10の突出量が小さいので、制御盤Pへの取付け状態において美観を保つと共に、突出部上面に塵埃が堆積し難くなり、特にクリーンルームにおいての利用に適するようになる。
また、制御盤Pから前面パネル10がほとんど突出していない構造にもかかわらず、例えばマイナスドライバーD等の棒状工具を差し込むことでラッチ19を簡単に解除し、その状態でさらにマイナスドライバーDを回転させることで前面パネル10をケース20から簡単に外すことができる。すなわち、必要に応じて前面パネル10をケース20から一つの連続的な動作で簡単に取り外すことができる。その一方、振動や衝撃等によって前面パネル10がケース20から不容易に外れることがない。
また、電子機器機器内部に多数のプリント板を収納すると、コネクタ部の嵌合力が増大して前面パネルをケースから外すのに手間がかかるが、このように制御盤Pからの前面パネルの突出量が小さい場合であっても、本実施形態の構成をとることでケースから前面パネルを容易に取り外すことができる。
なお、本実施形態の構造とは異なり、制御盤Pに取り付けられないタイプの電子機器であっても、プリント基板15を備えた前面パネル10をケース20に取り付けた構造の電子機器であれば、本発明を適用することで前面パネル10とケース20とのラッチ係合を簡単に解除できるとともに、前面パネル10に取り付けられたプリント基板15のコネクタとケース20の端子25との間に作用する大きな嵌合力に抗して前面パネル10をケース20から容易に取り外すことが可能となる。
また、本実施形態の構造とは異なり、シールパッキン13を備えない電子機器であっても本発明は適用可能である。しかしながら、シールパッキン13を備えた電子機器に本発明を適用した場合、シールパッキン13とケース間、及びシールパッキンと前面パネル間の密着に伴うケースからの前面パネルの外れ難さという特有の問題を併せて解決可能である。
なお、上述の実施形態と異なり、ラッチが前面パネルに形成されていることに代えてケースに形成され、ラッチ係合部がケースに形成されていることに代えて、前面パネルに形成されていても、上述の実施形態と同等の作用を発揮することができることは言うまでもない。
なお、上記では片持ち梁によるラッチ方式の係合部を例示したが、係合部の構造はこれに限定されるものではない。外力によって係合が解除される機構として種々のものが公知であり、その中から発明の実施の形態に応じて適当な機構を採用することができる。
本発明はシールパッキンを備えて制御盤に取り付けられる電子機器に適用するのに特に優れる。しかしながら、プリント基板を備えた前面パネルをケースに取り付けた構造の電子機器であれば、制御盤に取り付けられないタイプの電子機器であっても、シールパッキンを備えない電子機器であっても本発明を適用可能である。
本発明の一実施形態にかかる電子機器を制御盤に取り付けた状態で示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる電子機器の前面パネルの分解斜視図である。 図1及び図2に示した前面パネルに備わったシールパッキンを部分的に示す図である。 図1及び図2に示したシールパッキンが前面パネルとケースとの間でシール性を確保することを説明する断面図であり、前面パネルをケースに取り付ける前の状態の断面図(図4(a))及び前面パネルをケースに取り付けた状態の断面図(図4(b))である。 本発明の一実施形態にかかる電子機器の前面パネルをケースから取り外す手順を示す説明図であり、前面パネルとケースとを全体的に示した断面図(図5(a))及び一部を拡大して示した断面図(図5(b))である。 マイナスドライバーを前面パネルの挿入孔に挿入する直前の状態を示した斜視図である。 図5に続いてマイナスドライバーを挿入孔に差し込んだ状態を全体的に示した断面図(図7(a))及び挿入孔の部分を示した拡大断面図(図7(b))である。 図7に続いてマイナスドライバーを挿入孔に差し込んでラッチ係合を解除した状態を示した全体断面図(図8(a))及び挿入孔の部分を示した拡大断面図(図8(b))である。 図6に続く図であり、マイナスドライバーを挿入孔にさらに差し込んだ状態を示す斜視図である。 図8に続く図であり、マイナスドライバーを挿入孔のケースの開口縁部を支点として回転させて前面パネルをケースから外した状態を示した全体断面図(図10(a))及び挿入孔の部分を示した拡大断面図(図10(b))である。 図9に続く図であり、マイナスドライバーを挿入孔に差し込んだ状態でケースの開口縁部を支点として回転させた状態を示す斜視図である。 従来の電子機器を制御盤に取り付けた状態で示す断面図である。
符号の説明
1,5 電子機器
10 前面パネル
11 パネル本体
11a 操作スイッチ
11b 表示器
11c 段部
11d 切欠き
11e 凹み部
11f 凸部
11g 後方延在部
12 パネルマスク
12d 切欠き
13 シールパッキン
13b 耳部
13c 係合凹部
13d 角孔
15 プリント基板(回路基板)
19 ラッチ(係合部)
19a 凸状部
19b テーパ部(受力部)
20 ケース
20a 開口部
20b 段部
20c 前方張り出し部
20d 開口縁部
20f 開口内壁
25 端子
25a ネジ部
25b 弾性片(コネクタ)
29 ラッチ係合孔(係合部)
40 挿入孔
41 プラグ
41a シール凸部
41b 取付孔
50 前面パネル
51 操作ノブ
52 溝
55 プリント基板
57 ラッチ片
60 ケース
65 端子
70 ゴムパッキン
71 パッキンカバー部
D マイナスドライバー
P 制御盤

Claims (3)

  1. 一端に端子を備え他端が開口した筒型のケースと、
    前記ケースの開口部に着脱可能に取り付けられる前面パネルと、
    前記前面パネルに保持されて前記ケース内に収納される回路基板とを有し、
    前記ケースの内側には前記端子と電気的に接続するコネクタが設けられ、
    前記前面パネル及び前記ケースのそれぞれには当該前面パネル及びケースをラッチによって互いに係合固定する係合部が設けられ、
    前記回路基板の一側端部が前記コネクタに着脱可能に取り付けられて前記端子と電気的に接続される電子機器において、
    前記係合部が前記ケースの内部側に形成され、
    前記係合部の係合を解除するための外力を受ける受力部が前記係合部の所定位置に設けられ、
    前記前面パネルには挿入孔が形成され、
    前記挿入孔を通して前記ケース内部に挿入される工具から前記受力部が受けた外力によって前記係合部の係合が解除可能になり、前記前面パネル及び回路基板が前記ケースから取外し可能になるとともに、
    前記係合部の係合が解除された前面パネルを前記ケースから離間させるための外力を前記前面パネルに及ぼす前記工具の挿入孔に位置する開口縁部であって、前記挿入孔に挿入した前記工具を前記開口縁部を中心として回転せしめることによって、前記外力を前記前面パネルに及ぼす前記開口縁部を前記ケースに形成したことを特徴とする電子機器。
  2. 前記前面パネルと前記ケースとの重なり部には全周にわたって防沫防塵用パッキンが介装されていることを特徴とする、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記工具は棒状工具であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
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