JP4202790B2 - 診療レポートシステム - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、専門医に画像等の検査を依頼するに当たり、情報ネットワークを使う上で依頼元(診療科など)と依頼先(放射線科など)との情報交換を密にできる診療レポートシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の診療レポートシステムは、医療診療レポート配信システムとして、[特許文献1]に次のように記載されている。
【0003】
専門医の診療所見、あるいは外科手術の内容や病理診断または在宅医療の記録などを口述したものがコンピュータの記憶媒体に記録される。仲介センタでは、通信回線に結合した専門医のコンピュータサイトから送られる専門医が音声録音した診療レポートの音声情報ファイルを受信する。そして仲介センタにおいて、音声情報ファイルを開いて診療所見の音声レポートが得られる。音声ファイルのレポートを所定の書式の文書データの文書ファイルに変換し、文書ファイルを仲介センタから通信回線を介して所定の宛先へ送信する。これにより、専門医による画像診療の精度向上と、迅速で能率的なレポート作成、および依頼者への診療レポートの納入を短時間で可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001-290881号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、音声入力により効率良く診療レポート作成を行えるものであるが、依頼元が「医用画像の特にこの部分を診断してもらいたい」といった要求が有る時、その要求を依頼先へ確実に伝達するという点は配慮されていなかった。
【0006】
本発明の目的は、依頼元の要求を確実に依頼先へ伝達できる診療レポートシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、医用画像を含む医療情報についての診療レポートのフォーマットを作成し、該作成されたフォーマットを表示し、該表示されたフォーマットに診断レポートを作成する際にシェーマを用いて重点診断部位を設定すると共に、前記重点診断部位を設定したフォーマットを依頼元から依頼先へネットワークを介して転送する操作を行う依頼元端末と、前記転送されたフォーマットを表示し、該表示された重点診断部位に従って診断された診療データを入力して診療レポートを作成すると共に、該作成された診療レポートを依頼先から依頼元へネットワークを介して転送する操作を行う依頼先端末とを備えたことを特徴とする診療レポートシステムによって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の診療レポートシステムの一例を示すブロック図、図2は図1の読影結果表示端末及び読影結果入力端末のブロック図、図3は図1の医用診断レポートシステムの動作を説明するフローチャート、図4は図3のステップ31の表示例を示す図、図5は図3のステップ35の入力例及びステップ38の表示例を示す図である。
【0009】
本発明の診療レポートシステムは、図1に示すように、サーバ1、読影結果表示端末2、読影結果入力端末3、モダリティ4と、サーバ1乃至モダリティ4を接続するローカルエリアネットワーク(LAN)5とを有している。
【0010】
サーバ1は、LAN5を介して、読影結果表示端末2、読影結果入力端末3、モダリティ4とを相互に画像データや診療レポートなどのデータを転送する。
【0011】
読影結果表示端末2は、依頼元に配置されるものである。その機能はモダリティ4の医用画像を含む医療情報についての診療レポートのフォーマットを作成する。このフォーマットは診療科ごとに独自のものがあるので、診療科ごとに個々に作成するように編集機能を設けている。この編集機能は従来から知られる文書編集や表計算のソフトウエアを用いて行う。また、上記診療科ごとのフォーマットを予め診療科ごとにフォーマットを分類して記憶しておいてもよい。また同じ診療科でも診断部位によってフォーマットを変える必要がある場合には、診断部位ごとにフォーマットを作成できるようにしておいたり、記憶しておいたりしてもよい。このように作成あるいは記憶されたフォーマットをモニタに表示する。操作者はモニタに表示されたフォーマットへ診断レポートを作成する際の診断項目を設定する。具体的には、図4のようにシェーマといわれるイラストを描いて、そのイラストに重点的に診断してもらいたい部位を入力する。図の例では胃の噴門付近に癌が疑われる画像があるため、それを診断項目として、「ここを重点的に」を設定している。また、シェーマの部分にペン等のポインティングデバイスを移動させてタッチすれば、モダリティ4から診断画像を呼び出すことができる。このように診断項目を設定したフォーマットを依頼元から依頼先の読影結果入力端末3へLAN5を介して転送する操作を行う。
【0012】
読影結果入力端末3は、依頼先に配置されるものである。その機能は診断項目転送されたフォーマットをモニタに表示し、該表示された診断項目に従って診断された診療データを入力して診療レポートを作成する。具体的には図4のシェーマ上の診断項目に従って、放射線科などの専門医が胃の噴門付近を重点的に診断する。この診断はシェーマをペンでタッチすれば診断画像が呼び出せるので、その呼び出しを行って画像診断する。そして、その画像診断の結果、病変部が見つかれば、シェーマに病変部を描き込み、診療レポートを作成する。この描き込みは、専門医にしかできないようにしてある。つまり、他の第3者がデータを改ざんしたりできないように、パスワードや指紋、などあらゆる認証システムで専門医を特定するようになっている。このように作成された診療レポートを依頼元から依頼先へ転送する操作を行う。
【0013】
モダリティ4は、X線透視撮影装置、X線CT装置、MRI装置、超音波診断装置、生体光計測装置、心電図描画装置など、被検体の診断情報を測定して画像化可能なあらゆる医用画像診断装置である。
【0014】
LAN5は、病院内のネットワークを例としている。しかし、病院内のネットワークのほか、患者個人にとって最高機密に当たる診断情報をデータ転送するものであるから、セキュリティが確立されたもとでのインターネットなど、ローカルだけでなくワールドワイドなネットワークであってもよい。
【0015】
また、読影結果表示端末2及び読影結果入力端末3の詳細な構成は、図2に示すように、モニタ7、操作部8、読影レポートシステム9に接続された制御部6を有している。
【0016】
制御部6はモニタ7、操作部8、レポート作成部9を制御する。モニタ7は、フォーマット又は診療レポート、モダリティ4からの医用画像を表示する。操作部8は、ペン、タブレット、タッチパネル、マウス、トラックボールなどのポインティングデバイスやキーボードなどの入力装置である。入力する対象は、フォーマットを作成したり、読影レポートシステム9に用意された記憶部に記憶されているフォーマットを読み出したり、診療レポートを作成したり、診療レポートを読影レポートシステム9に記憶させたり、モダリティ4から医用画像を呼び出したりする操作を行う。レポート作成部9は診療レポートのフォーマットや依頼先が作成した診療レポートを記憶したり、診療レポートの作成を支援するソフトウエアが制御部6によって読出し可能となっている。
【0017】
次に、本発明の診療レポートシステムの動作例について、図3を用いて説明する。
【0018】
依頼元の操作者は、図4に示されるように、読影結果表示端末2のモニタ7の表示画面40に患者ID41、患者名42、依頼内容43、シェーマ44、シェーマ44に楕円のマークをつけて「ここを重点的に」というような診断項目をオーダデータとして入力する。ここでは、シェーマ44をペンでポイントすれば診断を依頼する画像が出てくる機能を持っている。(ステップ31)
【0019】
読影結果表示端末2の制御部6は、ステップ31で入力したオーダデータをレポート作成部9に用意された記憶部に記憶する。(ステップ32)
【0020】
サーバ1は、ステップ31で入力した、あるいはステップ32で記憶したオーダデータを依頼先の読影結果入力端末3にLAN5を介してデータ転送させる。(ステップ33)
【0021】
読影結果入力端末3の制御部6は、ステップ33でデータ転送されたオーダデータを読影結果入力端末3のモニタ7に表示し、その表示されたオーダデータに従って診察する。(ステップ34)
【0022】
依頼先の操作者、例えば放射線科の専門医は、図4のシェーマ44にペンを移動してポイントすることで、モダリティ4から医用画像を呼び出す。そしてその呼び出した医用画像について、シェーマ44に描かれている胃の噴門付近の影等を重点的に検査し、病変部を見つけたらそのシェーマに図5のシェーマ55のように、その病変部にマークを入力することで、「依頼先でKEY画像を貼付け、シェーマ入力」を実行し、診療レポートを作成する。(ステップ35)
【0023】
読影結果入力端末3の制御部6は、ステップ35で作成した診療レポートをレポート作成部9に用意された記憶部に記憶する。(ステップ36)
【0024】
サーバ1は、ステップ35で作成した、あるいはステップ36で記憶した診療レポートを依頼元の読影結果表示端末2にLAN5を介してデータ転送させる。(ステップ37)
【0025】
読影結果表示端末2の制御部6は、ステップ37でデータ転送されたオーダデータを読影結果表示端末2のモニタ7に表示する。(ステップ38)
【0026】
以上説明したように、本実施の形態では、医用画像を含む医療情報についての診療レポートのフォーマットを作成し、該作成されたフォーマットを表示し、該表示されたフォーマットに診断レポートを作成する際の診断項目を設定すると共に、前記診断項目を設定したフォーマットを依頼元から依頼先へLAN5を介して転送する操作を行う読影結果表示端末2と、前記転送されたフォーマットを表示し、該表示された診断項目に従って診断された診療データを入力して診療レポートを作成すると共に、該作成された診療レポートを依頼元先から依頼先元へLAN5を介して転送する操作を行う読影結果入力端末3と、前記転送された診療レポートを読影結果表示端末2のモニタに表示させるサーバ1とを備えたので、依頼元の要求を確実に依頼先へ伝達できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、依頼元の要求を確実に依頼先へ伝達できる診療レポートシステムを提供するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の診療レポートシステムの一例を示すブロック図。
【図2】図11の読影結果表示端末及び読影結果入力端末のブロック図。
【図3】図1の医用診断レポートシステムの動作を説明するフローチャート。
【図4】図3のステップ31の表示例を示す図。
【図5】図3のステップ35の入力例及びステップ38の表示例を示す図。
【符号の説明】
1…サーバ、2…読影結果表示端末(依頼元)、3…読影結果入力端末(依頼先)、4…モダリティ、5…ローカルエリアネットワーク(LAN)、6…制御部、7…モニタ、8…操作部、9…レポート作成部
Claims (1)
- 医用画像を含む医療情報についての診療レポートのフォーマットを作成し、該作成されたフォーマットを表示し、該表示されたフォーマットに診断レポートを作成する際にシェーマを用いて重点診断部位を設定すると共に、前記重点診断部位を設定したフォーマットを依頼元から依頼先へネットワークを介して転送する操作を行う依頼元端末と、
前記転送されたフォーマットを表示し、該表示された重点診断部位に従って診断された診療データを入力して診療レポートを作成すると共に、該作成された診療レポートを依頼先から依頼元へネットワークを介して転送する操作を行う依頼先端末と
を備えたことを特徴とする診療レポートシステム。
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