JP4201631B2 - リチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に関するものであり、詳細には、リチウムと合金化する材料を活物質として含むリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池の負極活物質としては、従来より炭素材料が用いられているが、高エネルギー密度化の観点から、充放電容量の大きい負極材料が求められている。シリコンなどのリチウムと合金化する材料は、理論容量が大きいため、高エネルギー密度化を実現するための負極材料として期待されている。
【0003】
しかしながら、シリコンを負極活物質として用いた場合、充電時においてリチウムを吸蔵することにより、体積が約4倍膨張する。このため、集電体にしわが発生しやすく、また集電体から活物質が脱離しやすい。その結果、活物質の利用率が低下し、充放電効率が低下するとともに、サイクル特性も悪くなる。
【0004】
本出願人は、シリコンなどのリチウムと合金化する材料を集電体上に薄膜の形態で堆積して形成した電極が、良好なサイクル特性を示すことを見出している(例えば、特許文献1)。この薄膜においては、充放電に伴う体積の膨張収縮により、薄膜の厚み方向に切れ目が形成され、この切れ目によって薄膜が柱状に分離され、かつ該柱状部分の底部が集電体と密着している。
【0005】
【特許文献1】
国際公開第01/31720号パンフレット
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、リチウムと合金化する材料を薄膜の形態で用いたリチウム二次電池においては、薄膜に柱状構造を形成することにより、充放電効率及びサイクル特性を向上させることができる。しかしながら、集電体の両面に薄膜を設けた場合、充放電効率及びサイクル特性が低下する場合があった。
【0007】
本発明の目的は、上記問題を解消することにあり、リチウムと合金化する材料を活物質として含むリチウム二次電池において、充放電効率及びサイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正極と負極と非水電解質とを備えるリチウム二次電池であり、リチウムと合金化する材料を含む活物質層を一方面上に設けた一対の集電体を、活物質層が設けられていない他方面を対向させて配置させることにより、負極が構成されており、一対の集電体の他方面間が樹脂または接着剤により接合されており、かつ活物質層が、集電体上に堆積して形成された薄膜であることを特徴としている。
【0009】
本発明において、負極は、リチウムと合金化する材料を含む活物質層を一方面上に設けた一対の集電体から構成されている。この一対の集電体を、活物質層が設けられていない他方面が対向するように配置して用いている。従って、活物質層が設けられた一方面をそれぞれ外側に配置し、活物質層が設けられていない他方面をそれぞれ内側に配置している。内側に配置する他方面の間には、樹脂層または接着剤層が設けられており、樹脂層または接着剤層により他方面間が接合されている。樹脂層及び接着剤層は、積層体であってもよい。例えば、樹脂層の両側に接着剤層を設けた積層体を、集電体の他方面の間に設けてもよい。
【0010】
本発明において、一対の集電体の間に樹脂層または接着剤層を設けて接合することにより、一対の集電体間における位置ずれを防止することができる。このような位置ずれを防止することにより、電池作製の際の集電体の取り扱いが容易になる。
【0011】
活物質層にはリチウムと合金化する材料が含まれているため、充放電の際のリチウムの吸蔵・放出により、その体積が膨張・収縮する。集電体の両面上に、このような活物質層を設けた場合、活物質の膨張・収縮により生じた応力は、その面のみならず、反対側の面にも伝達される。特に、両側の活物質層において膨張・収縮が同時に生じる場合には、電極内において局部的に大きな応力が発生する場合がある。このようにして生じた応力は、上述のように集電体にしわを発生させたり、活物質の集電体からの脱離を引き起こす。
【0012】
本発明においては、活物質層を設けた一方面を外側に配置した一対の集電体を組み合わせることにより負極を構成している。このため、一対の集電体において、充放電による体積の膨張・収縮が生じても、そのような膨張・収縮は反対側の集電体に直接には伝わらない。すなわち、集電体間には隙間が存在するか、あるいは樹脂層または接着剤層が存在しており、これらの隙間または樹脂層等の存在により、膨張・収縮の変化の伝達が低減される。従って、本発明によれば、充放電の際、反対側の面に設けられた活物質層の膨張・収縮による影響を著しく低減することができ、大きな応力が発生するのを抑制することができる。その結果、充放電効率及びサイクル特性を向上させることができる。
【0013】
一対の集電体の他方面間に設ける樹脂層は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどから形成することができる。また、一対の集電体の他方面間に設ける接着剤層は、一般に合成樹脂フィルムまたは金属箔とのラミネート等の目的で使用される接着剤から形成することができる。具体的には、一液型または二液反応型の接着剤を用いることができ、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系などの接着剤を用いることができる。
【0014】
一対の集電体の他方面間を樹脂層または接着剤層により接合する場合、一対の集電体の他方面の表面粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2.0μmの範囲であり、さらに好ましくは0.1〜1.0μmの範囲である。このような表面粗さRaを有することにより、樹脂層または接着剤層と集電体との密着性を高めることができ、電池内において電解液に浸漬された際の耐電解液性等を高めることができる。
【0015】
集電体間に樹脂層または接着剤層を設ける方法としては、集電体の間に樹脂または接着剤のフィルムを挟み、この状態で加熱して樹脂または接着剤を熱融着する方法が挙げられる。また、樹脂または接着剤の溶液を一対の集電体の一方または両方に塗布した後貼り合わせる方法で形成してもよい。
【0016】
樹脂層または接着剤層の厚みは、電池のエネルギー密度を高める観点からは、できるだけ薄いことが望ましい。具体的な厚みとしては20μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは10μm以下である。
【0017】
リチウムと合金化する材料としては、リチウムと合金化してリチウムを吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されるものではないが、例えば、シリコン、錫、アルミニウム、鉛、ゲルマニウムなどが挙げられる。シリコンと合金化する材料は、粒子の形態で用いられてもよいし、薄膜の形態で用いられてもよい。粒子の形態で用いる場合、バインダーを用いて活物質層が形成される。例えば、シリコン粒子とバインダーとを含むスラリーを調製し、このスラリーを集電体上に塗布して活物質層を形成することができる。
【0018】
本発明において、リチウムと合金化する材料を含む活物質層は、集電体上に堆積して形成された薄膜である。薄膜の形成方法としては、気相から堆積して形成する方法及び液相から堆積して形成する方法が挙げられる。気相から堆積して形成する方法としては、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、溶射法などが挙げられる。液相から堆積して形成する方法としては、無電解めっき及び電解めっきなどのめっき法が挙げられる。
【0019】
活物質層が、集電体上に堆積して形成される薄膜である場合、該薄膜はその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、かつ該柱状部分の底部が集電体と密着していることが好ましい。薄膜が柱状に分離されることにより、柱状部分の周りに空間が形成される。このような空間によって、充放電の際の体積の膨張収縮を吸収することができ、応力が発生するのを抑制することができる。薄膜の厚み方向の切れ目は、一般に初回以降の充放電により形成される。すなわち、薄膜が膨張した後収縮する際、薄膜の厚み方向に切れ目が形成される。このような切れ目は、集電体の表面に凹凸が形成されており、この凹凸に対応した凹凸が薄膜の表面に形成されている場合に形成されやすい。この場合、集電体表面の凹凸の谷部と薄膜表面の凹凸の谷部を結ぶ領域に切れ目が形成される。
【0020】
本発明において、活物質層が設けられる集電体の一方面の表面粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2.0μmである。集電体の表面粗さRaを大きくすることにより、活物質層と集電体との密着性を高めることができる。また、活物質層として薄膜を形成する場合、上記のように集電体表面の凹凸に対応した凹凸を薄膜表面に形成させることができるので、薄膜表面に大きな凹凸を形成させて切れ目を形成しやすくすることができる。
【0021】
活物質層としての薄膜は、非晶質薄膜であることが好ましい。活物質がシリコンである場合には、非晶質シリコン薄膜であることが好ましい。
本発明において用いる一対の集電体は、別個の集電体であってもよいし、端部において連続している集電体であってもよい。すなわち、1枚の集電体の片面上に活物質層を形成した後、活物質層が外側になるようにこの集電体を折り曲げ、一対の集電体としてもよい。
【0022】
本発明において用いる正極材料は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池の正極材料として用いることができるものであればよい。例えば、二酸化マンガン、リチウム含有マンガン酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有バナジウム酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有鉄酸化物、リチウム含有クロム酸化物、リチウム含有チタン酸化物等を用いることができる。
【0023】
本発明における非水電解質の溶媒としては、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池の非水電解質の溶媒として用いることができるものであればよい。具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステルと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状炭酸エステルとの混合溶媒が挙げられる。また、上記環状炭酸エステルと、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテルとの混合溶媒も用いることができる。
【0024】
本発明における非水電解質の溶質は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池の非水電解質の溶質として用いることができるものであればよい。例えば、LiXFp(XはP、As、Sb、Al、B、Bi、GaまたはInであり、XがP、As、Sbのときpは6、XがAl、B、Bi、Ga、Inのときpは4である)、LiCF3SO3、LiN(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2)(m=1,2,3または4、n=1,2,3または4)、LiC(ClF2l+1SO2)(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2)(l=1,2,3または4、m=1,2,3または4、n=1,2,3または4)及びこれらの混合物が例示される。
【0025】
また、非水電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどの高分子に非水電解液を含浸させたゲル状高分子電解質を用いてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0027】
〔電極の作製〕
(実施例1)
集電体として、一方面の表面粗さRaが0.2μmであり、他方面の表面粗さRaが0.03μmである、厚み15μmの銅箔を用いた。この銅箔の一方面の上に、RFスパッタリング法により、シリコン薄膜を形成した。スパッタリングの条件は、スパッタガス(Ar)流量:100sccm、基板温度:室温(加熱なし)、反応圧力:1.0×10-3Torr、高周波電力:200Wとした。シリコン薄膜は、その厚みが約5μmとなるまで堆積させた。このシリコン薄膜は、XRDにより非晶質であることを確認した。
【0028】
以上のようにして、一方面上にシリコン薄膜を形成した集電体を2枚作製し、これらを2cm×2cmの大きさに切り取り、シリコン薄膜を形成していない他方面を対向させた状態で、その間に厚さ10μmのポリフッ化ビニリデン(PVdF)のシートを挟み、重ね合わせて加熱することにより、熱溶着し、電極A1を作製した。
【0029】
図1は、電極A1を示す断面図である。集電体1の一方面上にはシリコン薄膜2が形成されており、集電体3の一方面上にはシリコン薄膜4が形成されている。集電体1の他方面と集電体3の他方面とを、PVdFシートからなる樹脂層5により接合し、電極A1が構成されている。
【0030】
(実施例2)
PVdFシートに代えて、厚さ10μmの変性ポリプロピレンシートを用いる以外は、実施例1と同様にして、電極A2を作製した。
【0031】
(実施例3)
実施例1と同様にして作製した一対の集電体の他方面間を、エポキシ系接着剤により接着し、その接着剤層の厚さを10μmとする以外は、実施例1と同様にして、電極A3を作製した。
【0032】
(実施例4)
集電体として、両面(一方面及び他方面)の表面粗さRaが0.2μmであり、厚みが15μmである銅箔を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、電極A4を作製した。
【0033】
(実施例5)
集電体として、実施例4と同様の銅箔を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、電極A5を作製した。
【0034】
(実施例6)
集電体として、実施例4と同様の銅箔を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、電極A6を作製した。
【0035】
〔電解液の作製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットル溶解して、電解液を作製した。
【0036】
〔電解液浸漬試験〕
電極A1〜A6を、上記電解液に10日間浸漬して、耐電解液性を調べた。耐電解液性は、目視による剥離状態の観察で行った。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示す結果から明らかなように、樹脂層または接着剤層で接合する集電体の他方面の表面粗さRaが0.1μm以上である電極A4〜A6は、電解液中に浸漬しても、樹脂層または接着剤層との界面において剥離が認められていない。なお、電極A1〜A3については、電解液中での浸漬で剥離が認められているが、電池を組み立てた後に樹脂層または接着剤層が剥離しても、電池性能上からは特に問題はない。
【0039】
〔電極の作製〕
(参考例7)
実施例1と同様にして、2枚の集電体の一方面上にそれぞれシリコン薄膜を形成した後、樹脂シートを挟まず直接集電体の他方面同士を重ね合わせて電極A7とした。
【0040】
図2は、電極A7を示す断面図である。図2に示すように、集電体1の一方面上にシリコン薄膜2を形成し、集電体3の一方面上にシリコン薄膜4を形成し、集電体1の他方面と集電体3の他方面とを重ね合わせて電極としている。
【0041】
(参考例8)
集電体として、実施例4で用いた両面の表面粗さRaが0.2μmである銅箔を用いる以外は、参考例7と同様にして、電極A8を作製した。
【0042】
(比較例1)
集電体として、両面の表面粗さRaが0.2μmであり、厚みが15μmである銅箔を用い、この銅箔の両面上に実施例1と同様にしてシリコン薄膜を形成し、電極X1とした。
【0043】
(比較例2)
集電体として、両面の表面粗さRaが0.2μmであり、厚みが30μmである銅箔を用い、この銅箔の両面上に実施例1と同様にしてシリコン薄膜を形成し、電極X2とした。
【0044】
〔正極の作製〕
正極活物質としてのLiCoO2粉末85重量部と、導電剤としての炭素粉末10重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末5重量部を含むN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液とを混合して、スラリーを調製した。このスラリーを、集電体としての厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にドクターブレード法により塗布して活物質層を形成した後、150℃で乾燥して正極を作製した。
【0045】
〔セパレータ〕
セパレータとして、ポリエチレン製微多孔膜を用いた。
【0046】
〔電解液の調製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットル溶解して、電解液を調製した。
【0047】
〔リチウム二次電池の作製〕
電極A1〜A8を負極として用い、上記正極、セパレータ、及び非水電解液を用いて、小型ラミネート電池B1〜B6(本発明電池)及びB7〜B8(参考電池)を作製した。
【0048】
図3は、電極A1〜A6を用いた電池B1〜B6における電極構造を示す断面図である。図4は、電極A7〜A8を用いた電池B7〜B8における電極構造を示す断面図である。図3及び図4に示すように、正極集電体6及び活物質層7からなる正極は、セパレータ10を介して負極の活物質層2と対向するように設けられている。反対側においても、正極集電体8及び活物質層9からなる正極は、セパレータ11を介して負極の活物質層4と対向するように設けられている。
【0049】
負極集電体1及び3には負極タブ12が接続されている。また、正極集電体6及び8には、それぞれ正極タブ13及び14が接続されている。
図5は、作製したリチウム二次電池を示す正面図である。図5に示すように、外装体15内に、図3及び図4に示す正極及び負極を収容し、負極タブ12並びに正極タブ13及び14が外装体15から外部に取り出された状態で、封止部15aで外装体15を封止することにより、リチウム二次電池が作製されている。
また、比較電極X1及びX2についても、上記と同様にして、これらの電極を負極として用いて比較電池Y1及びY2を作製した。
【0050】
〔充放電試験〕
上記の各電池を、25℃にて、28mAで4.2Vまで定電流で充電した後、1.4mAまで定電圧で充電した。その後、28mAで2.75Vまで放電した。この1サイクル目の充放電効率を以下の式により求めた。
【0051】
また、上記の充放電を1サイクルとし、50サイクル充放電を行い、50サイクル目の容量維持率を以下の式により求めた。各電池の充放電効率及び容量維持率を表2に示す。
【0052】
充放電効率(%)=(1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量)×100
容量維持率(%)=(50サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
【0053】
【表2】
【0054】
表2に示す結果から明らかなように、本発明に従う電池B1〜B6は、良好な充放電効率及び容量維持率を示している。比較電池Y2は、負極集電体の厚みが30μmであり、電池B1〜B6における2枚の集電体の合計の厚みと等しくなっているが、この比較電池Y2において、容量維持率が非常に悪くなっていることを考慮すれば、本発明に従う電池では、非常に良好な容量維持率が得られていることがわかる。
【0055】
上記実施例では、電極を積み重ねたラミネート型のリチウム二次電池を例にして説明したが、本発明は、電池形状に特に制限されるものではなく、電極を捲回して扁平にした扁平型など、種々の形状のリチウム二次電池に適用可能なものである。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、リチウムと合金化する材料を活物質として含むリチウム二次電池において、充放電効率及びサイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う一実施例の電極構造を示す断面図。
【図2】 参考例の電極構造を示す断面図。
【図3】 図1に示す電極を負極として用いた電池内における電極構造を示す断面図。
【図4】 図2に示す電極を負極として用いた電池内における電極構造を示す断面図。
【図5】 本発明の実施例において作製したリチウム二次電池を示す正面図。
【符号の説明】
1,3…負極集電体
2,4…負極活物質層
5…樹脂層
6,8…正極集電体
7,9…正極活物質層
10,11…セパレータ
12…負極タブ
13,14…正極タブ
15…外装体
15a…外装体の封止部
Claims (5)
- 正極と負極と非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、
リチウムと合金化する材料を含む活物質層を一方面上に設けた一対の集電体を、前記活物質層が設けられていない他方面を対向させて配置することにより、前記負極が構成されており、前記一対の集電体の他方面間が樹脂または接着剤により接合されており、かつ前記活物質層が、前記集電体上に堆積して形成された薄膜であることを特徴とするリチウム二次電池。 - 前記一対の集電体の他方面の表面粗さRaが0.1μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、かつ該柱状部分の底部が前記集電体と密着していることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
- 前記薄膜が非晶質薄膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
- 前記薄膜が非晶質シリコン薄膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
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