JP4200612B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置の技術分野に属し、より詳細には、静電潜像が形成されている感光ドラム上にトナーを供給して付着させることにより当該静電潜像を顕像化させて画像を形成する画像形成装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば非磁性一成分方式の現像装置を備えた上記画像形成装置においては、現像剤としてのトナーは当初トナー収容室内に収容されており、当該トナーを担持搬送する現像ローラに対して当該収容されているトナーを供給し、次に当該現像ローラに供給されたトナーを更に感光ドラムに供給することにより、当該感光ドラム上に形成されている静電潜像をトナー像として可視化し、最後に当該可視化されたトナー像を印字用紙に転写することにより当該印字用紙上に文字又は画像を形成する構成となっている。
【0003】
このとき、当該現像ローラに対しては層厚規制用のブレードが押圧接触されており、当該ブレードによって当該現像ローラ上におけるトナーの層厚を規制することで当該トナーの薄層を現像ローラ上に形成し、更に当該薄層化されたトナーにより感光ドラム上の静電潜像を可視化している。
【0004】
一方、当該画像形成装置においては、上記現像ローラが設けられている現像室とトナーを収容するトナー収容室との間に開口部が設けられており、当該トナー収容室から現像室へのトナーの供給は、トナー収容室に設けられたトナー搬送部材(いわゆるアジテータ)を回転させつつ当該アジテータの一部を上記開口部から突出させることにより行われている。
【0005】
更に、従来は、当該トナー収容室を少なくとも含むトナーカートリッジが画像形成装置本体から取り外し可能とされている。そして、この取り外し可能となっていることで、トナー収容室内のトナーがなくなった場合には画像形成装置全体を交換することなく上記トナーカートリッジのみを新しいものに交換することで画像の形成等を継続することが可能となっている。
【0006】
ここで、当該トナー収容室内のトナーの残量の検出については、従来は、当該トナー収容室内に指向性のよい光を照射し、当該トナー収容室内を通過した光の受光状態に基づいて当該残量を検出していた。
【0007】
より具体的には、当該光がトナー収容室を通過してこないとき(すなわち、トナーが十分に残っており、光がそのトナーにより遮られて通過してこなかったとき)にはオフ状態のままとなって「HIGH」レベルの検出信号を生成し、一方当該光がトナー収容室内を通過してきたとき(すなわち、トナーの残量が少なくなってきたことにより当該光が通過する隙間(光路)が攪拌中のトナー内に形成され、これにより光が通過してきたとき)にはオン状態となって「LOW」レベルの検出信号を生成するように当該光の受光器を光トランジスタ等により構成し、この検出信号が「LOW」となっている時間の長短により当該残量の程度を認識・検出していた。
【0008】
一方、上記従来の画像形成装置において、感光ドラム上に静電潜像を形成する場合には、先ず、感光ドラム上をトナーと同じ極性に均一に帯電させ、レーザ光等の光ビームを照射することで当該帯電を選択的に除電する。そして形成された静電潜像の電位と現像ローラ上のトナーの電位との差により、静電的にトナーを静電潜像上に引き付けることでトナー像の形成を行っていた。
【0009】
そして、この感光ドラムの帯電化のために、従来は、高圧のコロナ放電により当該帯電を行う帯電器を感光ドラムに近接して配置していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成の画像形成装置においては、帯電器に対して塵等が付着することにより当該帯電器が汚濁されると、当該汚濁によりコロナ放電が異常を来し、例えば帯電器が部分的にいわゆるアーク放電を行ってしまうことがあった。
【0011】
そして、このアーク放電等の異常放電により、上記受光器から出力される検出信号にノイズが重畳され、結果としてトナーの残量が十分多いにも拘らず当該検出信号が「LOW」レベルとなってしまう場合があるという問題点があった。
【0012】
より具体的には、当該受光器においては、上述したようにトナー収容室内からの光を受光しなかったとき(すなわち、オフ状態)に「HIGH」レベルとなる検出信号を出力し、トナー収容室内からの光を受光したとき(すなわちオン状態)に「LOW」レベルとなる出力信号を感度良く出力する必要がある関係で、当該受光器の入力段に高抵抗値の抵抗素子を挿入していたが、この抵抗素子に上記異常放電によるノイズが混入し、結果的に当該光を受光していないにも拘らず検出信号が「LOW」レベルとなってしまうのである。
【0013】
なお、この誤って「LOW」レベルとなってしまう検出信号の態様としては、例えば、長時間「LOW」レベルが連続してしまう場合や、或いは、短時間に「HIGH」レベルと「LOW」レベルが入れ替る状態が長時間継続してしまうという場合がある。
【0014】
そして、上述したようにトナーの残量が十分であるにも拘らずそれが少ないと誤検出された場合には、トナーが十分残っているにも拘らずトナーカートリッジが交換されてしまうこととなり、結果としてトナーが無駄使いされて廃棄されてしまうこととなり、よってトナーを節約しつつ画像を形成することができないという問題点があった。
【0015】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、トナー残量が誤検出される状態にあることを認識することで、トナーカートリッジの誤った交換を防止し、これによりトナーが無駄使いされることを防止してトナーを節約しつつ画像を形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、静電潜像が形成されている感光ドラム等の静電潜像担持手段上にトナーを供給して付着させることにより当該静電潜像を顕像化させて画像を形成する画像形成装置において、前記静電潜像担持手段に供給される前の前記トナーを格納するトナー収容室等の格納手段内における前記トナーの格納位置に向けて、当該トナーの残量検出用の残量検出光を射出する発光器等の射出手段と、前記格納手段内において前記射出手段に対向する位置に備えられ、且つ前記格納手段内に射出された前記残量検出光を受光して前記トナーの残量に対応する検出信号を出力する受光器等の検出信号出力手段と、前記格納手段内において回転することにより前記格納されているトナーを攪拌し、当該トナーを前記静電潜像担持手段に供給し、回転に伴って前記検出信号出力手段に受光される前記残量検出光を一時的に遮蔽するアジテータ等の攪拌手段と、前記検出信号に基づいて前記トナーの残量を検出するエンジンASIC、メインASIC及びCPU等の検出手段と、前記検出信号のうち前記トナーが減少していることを前記検出手段が検出する根拠となる当該検出信号である減少検出信号が前記検出信号出力手段から出力された時間の、前記検出手段の正常動作時及び前記攪拌手段の一回転に要する時間に夫々対応して予め設定されている測定単位時間内における合計、予め設定されている最大時間より長いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定するCPU等の判定手段と、前記判定手段における判定結果に基づいて当該誤検出に対応する処理を行うCPU等の処理手段と、を備える。
【0017】
よって、減少検出信号が検出信号出力手段から出力された時間の測定単位時間内における合計、予め設定されている最大時間より長いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記攪拌手段における一回転が前記測定単位時間より短い時間であり、前記判定手段は、前記測定単位時間内において前記減少検出信号が前記攪拌手段の一回転に要する時間よりも長い時間連続して出力されたとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定するように構成される。
【0019】
よって、攪拌手段における一回転が測定単位時間より短い時間であり、測定単位時間内において減少検出信号が攪拌手段の一回転に要する時間よりも長い時間連続して出力されたとき検出手段が誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、静電潜像が形成されている感光ドラム等の静電潜像担持手段上にトナーを供給して付着させることにより当該静電潜像を顕像化させて画像を形成する画像形成装置において、前記静電潜像担持手段に供給される前の前記トナーを格納する格納手段内における前記トナーの格納位置に向けて、当該トナーの残量検出用の残量検出光を射出する発光器等の射出手段と、前記格納手段内において前記射出手段に対向する位置に備えられ、且つ前記格納手段内に射出された前記残量検出光を受光して前記トナーの残量に対応する検出信号を出力する受光器等の検出信号出力手段と、前記格納手段内において回転することにより前記格納されているトナーを攪拌し、当該トナーを前記静電潜像担持手段に供給し、回転に伴って前記検出信号出力手段に受光される前記残量検出光を一時的に遮蔽するアジテータ等の攪拌手段と、前記検出信号に基づいて前記トナーの残量を検出するエンジンASIC、メインASIC及びCPU等の検出手段と、前記検出信号のうち前記トナーが減少していることを前記検出手段が検出する根拠となる当該検出信号である減少検出信号が前記検出信号出力手段から連続して出力される連続出力時間が、予め設定されている最小時間より短いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定するCPU等の判定手段と、前記判定手段における判定結果に基づいて当該誤検出に対応する処理を行うCPU等の処理手段と、を備える。
【0021】
よって、減少検出信号の連続出力時間が、予め設定されている最小時間より短いとき、検出手段がトナーの減少を誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記判定手段は、前記格納手段及び前記静電潜像担持体を少なくとも含むプロセスカートリッジが当該画像形成装置内に装填されているときのみ、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出しているか否かの判定処理を開始するように構成される。
【0023】
よって、プロセスカートリッジが装填されていないときに無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記判定手段は、前記検出手段が前記減少検出信号に基づいて前記トナーの減少を検出したときのみ、当該検出手段が前記トナーの減少を誤検出しているか否かの判定処理を開始するように構成される。
【0025】
よって、減少検出信号に基づいてトナーの減少を検出したときのみ誤検出の有無を更に判定するので、確実に誤検出の有無を判定できると共に無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0026】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記静電潜像担持手段を帯電させる帯電器等の帯電手段を更に備えると共に、前記検出手段における誤検出が、前記帯電手段における異常放電に起因して発生する誤検出であるように構成される。
【0027】
よって、異常放電に起因する検出手段の誤検出の発生を確実に判定し認識することができる。
【0028】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、当該画像形成装置は、外部の情報処理装置の制御に基づいて前記画像を形成すると共に、前記処理手段は、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定されたとき当該検出手段による前記トナーの残量の検出を停止すると共に、当該誤検出発生の告知又は当該誤検出が発生していることを示す発生信号の前記情報処理装置への出力のうち少なくともいずれか一方を行うように構成される。
【0029】
よって、検出手段によるトナー減少の誤検出の発生を確実に認識して対応する処理を実行することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0031】
なお、以下に説明する実施の形態は、トナー収容室内に収容されているトナーを上記現像ローラを介して感光ドラムに供給することにより当該感光ドラム上に形成されている静電潜像をトナー像として可視化し、当該可視化されたトナー像を用紙に転写することで当該用紙上に文字又は画像を形成する画像形成装置としてのレーザプリンタに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0032】
(I)レーザプリンタ全体の概要構成
始めに、当該レーザプリンタの概要構成について、図1を用いて説明する。なお、図1は当該レーザプリンタ1の概略構成を示す縦断面図である。
【0033】
図1に示すように、実施形態のレーザプリンタ1は、用紙を給紙するフィーダユニット3と、現像装置50等を含むプロセスカートリッジ2aと、スキャナユニット40と、定着ユニット70と、搬送ローラ73及び74と、排紙トレイ75と、により構成されている。
【0034】
この構成において、フィーダユニット3は、レーザプリンタ1の筐体である本体ケース2の底部に備えられている。
【0035】
このフィーダユニット3は、バネ15によって押圧される用紙押圧板10と、給紙ローラ11と、摩擦分離部材14と、により構成されており、用紙押圧板10により用紙を給紙ローラ11に押圧し、当該給紙ローラ11と摩擦分離部材14との間で給紙ローラ11の回転により最も上に重ねられている一の用紙を分離して所定のタイミングで当該用紙の供給を行う。
【0036】
そして、図1の矢印方向に回転する給紙ローラ11により搬送される用紙の搬送方向の下流側には一対のレジストローラ12及び13が回転可能に枢支され、後述する静電潜像担持手段としての感光ドラム20と転写ローラ21によって形成される転写位置へ所定のタイミングで用紙を搬送する。
【0037】
一方、当該感光ドラム20は、正帯電性の材料(例えば正帯電性のポリカーボネイト)を主成分とする有機感光体により形成されている。より具体的には、感光ドラム20は、例えばアルミニウム製円筒形状の円筒スリーブを本体とし、ポリカーボネイトに光導電性樹脂を分散させた所定厚さ(例えば、約20μm)の光導電層をその外周部に形成した中空状のドラムであり、当該円筒スリーブを接地した状態で本体ケース2に回転自在に枢支されている。更に、感光ドラム20は、図示しない駆動機構により矢印方向に回転駆動される。
【0038】
次に、帯電手段としての帯電器30は、例えばタングステンなどからなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器である。
【0039】
更に、レーザスキャナユニット40は、感光ドラム20上に静電潜像を形成するためのレーザ光Lを発生する図示しないレーザ発生器と、回転駆動されるポリゴンミラー(五面体ミラー)41と、一対のレンズ42及び45と、反射ミラー43、44及び46と、により構成されている。
【0040】
また、現像装置50は、ケース51内に格納手段としてのトナー収容室52が形成されており、当該トナー収容室52内には、攪拌手段としてのアジテータ90と、清掃部材54と、これらの間に設けられた遮光部材80と、が回転軸55の周りに回転自在に設けられている。
【0041】
なお、当該トナー収容室52内には、電気絶縁性を有する正帯電性のトナーが格納されている。また、トナー収容室52の回転軸55の両端側に位置する側壁には光透過窓56が設けられている。
【0042】
更に、トナー収容室52の感光ドラム20側には、開口部Aによってトナー収容室52と連通し現像を行う現像室57が形成されており、供給ローラ58と現像ローラ59とが回転可能に枢支されている。このとき、現像ローラ59上のトナーの層厚は、薄い板状の弾性を有する層厚規制ブレード64により所定の厚さに規制されており、この状態で当該トナーが現像に供されるのである。
【0043】
一方、転写ローラ21は、回転自在に枢支されており、シリコーンゴムやウレタンゴムなどを材料とする導電性を有する発泡弾性体により構成されている。そして、転写ローラ21はそれに印加される電圧により感光ドラム20上のトナー画像を搬送されてきている用紙に確実に転写する。
【0044】
更に、定着ユニット70は、レジストローラ12及び13から感光ドラム20と転写ローラ21との圧接部に至る用紙の搬送方向の更に下流側に設けられ、加熱用ローラ71と、押圧ローラ72と、により構成されている。そして、用紙に転写されたトナー画像は加熱用ローラ71と押圧ローラ72との間を搬送される間に加熱されつつ押圧されて用紙に定着される。
【0045】
最後に、用紙搬送用の一対の搬送ローラ73及び74は、定着ユニット70の搬送方向下流側に夫々設けられており、排紙ローラ74の更に下流側には排紙トレイ75が設けられている。
【0046】
なお、上述した感光ドラム20、転写ローラ21、帯電器30及び現像装置50はプロセスカートリッジ2a内に収容されており、当該プロセスカートリッジ2aはレーザプリンタ1に対して着脱自在に設けられている。
【0047】
更に、現像装置50は、現像器カートリッジとしてプロセスカートリッジ2aに対して着脱自在に設けられている。
【0048】
次に、上述した構成のレーザプリンタ1において実行される印刷動作について説明する。
【0049】
当該印刷動作においては、始めに、感光ドラム20の表面が帯電器30により一様に帯電され、当該表面に対してレーザスキャナユニット40から画像情報に従って変調されたレーザ光Lが照射されると、当該表面には当該画像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置50によるトナーの付着により可視像(トナー像)化され、当該可視像が感光ドラム20によって転写位置へと搬送される。
【0050】
次に、当該転写位置には給紙ローラ11並びにレジストローラ12及び13を介して用紙が供給されており、転写ローラ21によって印加される転写バイアスにより当該搬送された可視像が供給された用紙に転写される。
【0051】
なお、転写後に感光ドラム20上に残ったトナーは、現像ローラ59によって現像室57に再度回収される。
【0052】
次に、可視像が転写された用紙は、定着ユニット70に搬送され、当該定着ユニット70の加熱用ローラ71と押圧ローラ72によって挟持搬送され、用紙上の可視像は加圧及び加熱されて用紙上に定着される。
【0053】
そして、可視像が定着された用紙は搬送ローラ73及び排紙ローラ74によりレーザプリンタ1上部の排紙トレイ75に排出され、印刷動作が終了する。
【0054】
(II)現像装置の細部構成
次に、上述したレーザプリンタ1における実施形態に係る現像装置50の細部構成について、図2及び図3に基づいて説明する。
【0055】
なお、図2は実施形態に係る現像装置50の図3に示すY−Y’断面を示す図であり、図3は当該現像装置50の図2に示すX−X’断面を示す図である。
【0056】
ここで、図3はアジテータ90と清掃部材54が図2に二点鎖線で示される位置にある場合の断面図である。また、図3においては、フレーム2b、発光器60、検出信号出力手段としての受光器61並びに基板60b及び61bが断面として描かれているが、これらは図2におけるZ−Z’断面に相当する。
【0057】
先ず、実施形態における現像装置50は、図2に示すように、ケース51内にその他の各構成要素を備えた状態で図3に示すプロセスカートリッジ2aに対して着脱可能とされている。このとき、ケース51は、トナー収容室52と現像室57とを形成すると共に、各構成要素を支持する枠体としても機能している。
【0058】
次に、ケース51以外の各構成要素について説明する。
【0059】
最初に、現像ローラ59(トナー担持体)は、ステンレス鋼等を材料として形成された芯金59aの外周部に、導電性カーボンの微粒子を含む導電性シリコーンゴムを材料として形成された円筒状の基材59bが設けられており、更にこの基材59bの外周部にはフッ素を含有した樹脂又はゴム材を材料として形成されたコート層59cが形成されている。
【0060】
なお、上記基材59bは、導電性のシリコーンゴムで構成する以外に、例えば導電性のウレタンゴムにより構成しても良い。
【0061】
また、現像ローラ59には図示しない電源により所定の電圧が印加されており、感光ドラム20との間に所定の電位差を有するように構成されている。
【0062】
次に、層厚規制部材としての層厚規制ブレード64は、ステンレス鋼等で形成され、基端が現像装置50のケース51に固定された支持部64aと、その支持部64aの先端に設けられ、絶縁性又は導電性のシリコーンゴム或いは絶縁性又は導電性のフッ素含有ゴム若しくは絶縁性又は導電性のウレタンゴムを材料として形成された接触部64bと、により構成されている。そして、接触部64bは支持部64aの弾性力により現像ローラ59に圧接されている。
【0063】
なお、実施形態では、図2に示すように、接触部64bを断面が略半月状の凸形状となるように形成しているが、板状に形成しても良い。
【0064】
一方、供給ローラ58は、ステンレス鋼等を材料として形成された芯金58a上に導電性スポンジを材料として形成された円筒状の基材58bが形成されたローラであり、現像ローラ59に対してスポンジの弾性力によって押圧接触するように配置されている。
【0065】
なお、供給ローラ58としては、この他にも、導電性シリコーンゴム或いはウレタンゴム等の適宜の部材を使用することができる。
【0066】
次に、トナー収容室52に収容されるトナーは、正帯電性の非磁性一成分現像剤であり、懸濁重合法によって球状に形成したスチレン−アクリル系樹脂に、カーボンブラック等の周知の着色剤並びにニグロシン、トリフェニルメタン、4級アンモニウム塩等の荷電制御剤を添加してなる粒径6μm〜10μm、平均粒径8μmのトナー母粒子を有している。そして、トナーは、当該トナー母粒子の表面にシリカを外添剤として添加して構成されている。
【0067】
ここで、外添剤としてのシリカはシランカップリング剤等による周知の疎水化処理が施されており、その平均粒径は10nmで、その添加量はトナー母粒子の0.6重量(wt)%である。
【0068】
このように、トナーは極めて球状に近い懸濁重合トナーであり、しかも、平均粒径が10nmの疎水性処理したシリカを0.6重量(wt)%だけ外添剤として添加しているため、極めて流動性に優れている。そのため、摩擦帯電により充分な帯電量が得られるので、転写効率が良く極めて高画質な画像が形成できる。
【0069】
次に、アジテータ90は、ABS(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン)樹脂等の樹脂で形成された支持部材90aの先端部に、PET(ポリエチレンテレフタラート)で形成された厚さ75μmのシート状の摺接部90bが取り付けられて構成されている。
【0070】
このとき、支持部材90aは、図3に示すように、ケース51の両側壁51a及び51bに軸支された回転軸55と一体に成形されており、当該回転軸55の軸端にはギア63が取り付けられている。
【0071】
また、摺接部90bは、図2に示すように、少なくともトナー収容室52の円筒形状の底面部52aに摺接する際に撓みを有して摺接するような幅(回転半径方向の長さ)を有している。
【0072】
従って、図示しないモータからの回転駆動力がギア63に伝達されると、支持部材90a及び摺接部90bからなるアジテータ90は、図2に示す矢印方向に回転し(実施形態の場合では、一回転に要する時間は1.3秒とされている。)、摺接部90bは撓んだ状態でトナー収容室52の底面部52aを摺接し、搬送面によってトナーを開口部Aに押し上げる。
【0073】
なお、図3においては、開口部Aを黒く塗り潰して表しており、更に図3において当該開口部Aの支持部材90aに隠れる部分は点線で表している。
【0074】
更に、摺接部90bには、図3に示すように開口部Aの両端部位置に対応して切り込み90dが設けられており、これら二つの切り込み90dによって挟まれた摺接部90bの搬送主部が、開口部A内に弾性的に弾かれるように侵入し、トナーを現像室57側に弾き飛ばす。
【0075】
また、摺接部90bだけでなく、支持部材90aの面もトナーを押し上げることになるので、支持部材90aには図3に示すように開口部90cが形成されており、支持部材90aの面が回転時にトナーから受ける抵抗を減少させるように構成されている。
【0076】
更にまた、支持部材90a及び摺接部90bの長手方向長さは、ケース51の長手方向長さよりも短くなるように設定されており、図3に示すように、支持部材90a及び摺接部90bの側部は、両側の光透過窓56a及び56bに接触しないように所定の間隔を有するように配置されている。
【0077】
次に、清掃部材54は、アジテータ90の支持部材90aと一体に成形された支持部材54aと、図3に示すように当該支持部材54aの両端に取り付けられたワイパー54bとから構成される。
【0078】
このとき、ワイパー54bは、ウレタンゴムを材料として形成されており、支持部材54aの回転に伴って光透過窓56a及び56bの表面を摺擦することで当該表面のトナーを拭き取り可能な位置に取り付けられている。
【0079】
また、支持部材54aは、一例としてアジテータ90の支持部材90aと逆向きで平行になるように、即ち、アジテータ90の支持部材90aとの位相角が180度になるように取り付けられている。
【0080】
次に、光透過窓56は、アクリル、ポリカーボネート又はポリプロピレン等で形成された透明もしくは半透明な部材であり、図3に示すようにケース51の発光器60側の側壁51aに取り付けられた光透過窓56aと、受光器61側の側壁51bに取り付けられた光透過窓56bと、により構成されている。
【0081】
また、これらの光透過窓56a及び56bは、図3に示すように、トナー収容室52の内部側に突出するように設けられており、上記清掃部材54のワイパー54bが確実に光透過窓56a及び56bの表面を拭き取り可能なように構成されている。
【0082】
更に、光透過窓56b及び56aは、図2に示すように、アジテータ90と清掃部材54の回転中心線を含む平面であって鉛直方向に延びる平面Gよりも開口部A側の位置に設けられている。
【0083】
更にまた、プロセスカートリッジ2aの光透過窓56a及び56bに対応する位置には、図3に示すように開口部62a及び62bが形成されており、当該開口部62aは光透過窓56aへの光の入射を可能とし、当該開口部62bは光透過窓56bからの光の射出を可能にしている。
【0084】
このような光透過窓56a及び56bが設けられている位置に対応して、現像装置50の両側には、図3に示すように、トナー残量検出用の光を射出する発光器60と、これを受光する受光器61と、が設けられている。
【0085】
このうち、発光器60は、フレーム2bに取り付けられるホルダ60aと、当該ホルダ60aに支持される基板60bと、当該基板60b上に設けられた発光素子60cとから構成されている。
【0086】
また、ホルダ60aはプラスチックから形成されており、ホルダ60aの光透過窓56aに対向する側には、一体成形によりプラスチックレンズ60dが形成されている。
【0087】
また、受光器61も同様に、フレーム2bに取り付けられるホルダ61aと、当該ホルダ61aに支持される基板61bと、当該基板61b上に設けられた受光素子61cとから構成されている。
【0088】
また、ホルダ61aはプラスチックから形成されており、ホルダ61aの光透過窓56bに対向する側には、一体成形によりプラスチックレンズ61dが形成されている。なお、受光素子には一例としてフォトトランジスタを用いている。
【0089】
ここで、上述した発光素子60c、プラスチックレンズ60d、開口部62a、光透過窓56a及び56b、開口部62b、プラスチックレンズ61d並びに受光素子61cは、図3に示すように、ほぼ一直線上に並ぶように設定されており、発光素子60cから射出された光は、プラスチックレンズ60dによって略平行光化され、開口部62aを通って光透過窓56aに入射する。
【0090】
従って、光透過窓56aと光透過窓56bの間にトナーが存在しない状態においては、当該光透過窓56aを透過した光は反対側の光透過窓56bに入射し、光透過窓56bを透過して開口部62bを通ってプラスチックレンズ61dに入射する。そして、当該入射した光はこのプラスチックレンズ61dによって集光され、受光素子61cによって受光される。
【0091】
このとき、受光素子61cは、図4に示すように、受光した光量に応じて流れる電流値が変化する素子であり、実施形態においては、受光素子61cの電源入力端子に比較的受光感度を高くするために高抵抗値(例えば、470キロオーム程度)の抵抗素子を挿入することにより、当該受光素子61cにおける受光量が少ない場合には出力電圧値がほぼ5Vに近い値をとり、受光量が多い場合には出力電圧値がほぼ0Vに近い値となるように構成されている。
【0092】
そして、この範囲で受光量に応じて出力電圧値が変化する。本実施形態では、このような受光素子61cの出力をマイクロプロセッサ等からなる後述するCPUで読み取り、所定の電圧値を閾値として設定し、当該閾値よりも高い出力電圧値については「HIGH」レベルと判定し、当該閾値よりも低い出力電圧値を「LOW」レベルと判定すると共に、この「LOW」レベルとなる期間(以下、「LOW」レベル期間とする)T1の測定単位期間T2内における合計が、当該測定単位期間T2に占める割合を算出することにより、トナー残量の検出を行っている。
【0093】
次に、遮光部材80は、図2に示すように、アジテータ90の支持部材90aと、清掃部材54の支持部材54aとの間に設けられABS樹脂等の樹脂を材料として形成された板状部材であり、アジテータ90及び清掃部材54と共に回転軸55と一体に成形され回転軸55の周りに回転するように構成されている。また、回転軸55の軸線方向においては、発光器60側にのみ設けられている。
【0094】
この遮光部材80は、アジテータ90が光透過窓56b及び56aの位置を通過した直後から、図2に示すように光透過窓56bへの光を遮り、清掃部材54による光透過窓56b及び56aの清掃開始直前に当該光の遮りを解除する大きさの遮光面を有している。そして、このように構成することにより、アジテータ90による掻き取り動作によって光透過窓56b及び56a周辺のトナーが掻き取られてしまった場合でも、遮光部材80が光路を塞いでいる間は受光素子60cからの出力が得られないので、環境条件あるいは使用期間に拘わらず、正確なトナー残量検出を行うことができる。また、遮光部材80は、清掃部材54及びアジテータ90と共通の回転軸55周りに回転するように構成されているので、全体として構成を簡単化することができる。
【0095】
(III)制御部の構成及び動作
次に、本発明に係るトナー残量の検出処理を含むレーザプリンタ1の電気的な制御を行う制御部の構成及び動作について、図5乃至図8を用いて説明する。
【0096】
なお、図5は実施形態に係る制御部の概要構成を示すブロック図であり、図6は受光器61から出力される検出信号の波形の例を示す波形図であり、図7及び図8は本発明に係る発光器60及び受光器61を用いたトナー残量検出処理を示すフローチャートである。
【0097】
先ず、当該制御部の全体構成及び概要動作について、図5を用いて説明する。
【0098】
図5に示すように、実施形態に係るレーザプリンタ1の制御部Sは、検出手段、判定手段及び処理手段としてのCPU95と、RAM96と、ROM97と、検出手段としてのメインASIC(Application Specific Integrated Circuit)98と、検出手段としてのエンジンASIC99と、スキャナモータ100と、メインモータ101と、給紙ソレノイド102と、入力パネル103と、上記帯電器30と、用紙センサ104と、表示パネル105と、により構成されている。
【0099】
このうち、CPU95、RAM96、ROM97及びメインASIC98は相互にバスBSにより接続されつつ図示しないメイン基板上に配置されており、一方、エンジンASIC99は図示しないエンジン基板上に配置されている。そして、当該メインASIC98とエンジンASIC99とは双方向シリアル通信を行うシリアルバス105により接続されている。なお、当該メイン基板とエンジン基板とは、図1における用紙押圧板10の図1中上部にある空間内に収納されている。
【0100】
次に、上記制御部Sの概要動作を説明する。
【0101】
先ず、スキャナモータ100は、スキャナユニット40内のポリゴンミラー41等を回転させるモータであり、エンジンASIC99からの制御信号Ssmにより制御される。
【0102】
また、メインモータ101は、上記した感光ドラム20、現像ローラ59及び転写ローラ21等を同期させつつ回転させるモータであり、エンジンASIC99からの制御信号Smmにより制御される。
【0103】
更に、給紙ソレノイド102は、用紙の供給に用いられるソレノイドであり、エンジンASIC99からの制御信号Spsにより制御される。
【0104】
一方、用紙センサ104は、上記した用紙の搬送経路上に設けられており、用紙が転写ローラ21の位置に搬送されてきたこと及び当該転写ローラ21の位置から離脱したことを夫々検出するためのセンサであり、当該用紙の位置を示す用紙検出信号SppをエンジンASIC99に出力する。
【0105】
更に、帯電器30は、エンジンASIC99からの制御信号Shvにより当該帯電器30への高圧電圧の供給等が制御される。
【0106】
また、入力パネル103においては、レーザプリンタ1の動作を指定するための操作等が使用者により行われ、当該操作に対応する入力信号Sinが生成されてエンジンASIC99に出力され、当該エンジンASIC99はこの入力信号Sinの内容に基づいて上記各構成部材の動作を制御する。
【0107】
更に、レーザプリンタ1の動作上必要な情報(後述するトナー残量に関する警告情報を含む。)は、表示信号SdpとしてエンジンASIC99から表示パネル105に出力され、当該表示パネル105において当該警告情報を含む情報に対応する表示が実行される。
【0108】
一方、上記発光器60は、エンジンASIC99からの制御信号Sldに基づいて発光素子60cを駆動し、トナー残量検出用の上記光としての残量検出光Bを上述したように光透過窓56a及び開口部62a等を介してトナー収容室52内に射出する。
【0109】
これにより、受光器61内の受光素子61cは、当該トナー収容室52を通過してきた残量検出光Bを開口部62b及び光透過窓56b等を介して受光し、図4に示すような検出信号Stc(すなわち、トナー収容室52を通過した残量検出光Bが受光されている期間のみ「LOW」レベルとなる検出信号Stc(この「LOW」レベルである検出信号Stcが上記各請求項における減少検出信号に対応する。))を生成してエンジンASIC99に出力する。
【0110】
このとき、エンジンASIC99は、用紙検出信号Spp及び入力信号Sinに基づいて、メインASIC98との間でシリアルバス105を介して情報の授受を行いつつ、上記制御信号Ssm、Smm、Sps及びShvを出力し、対応する各構成部材を駆動制御すると共に、制御信号ldを生成して受光素子60aを駆動制御し、更に検出信号Stcに基づいて後述する本発明に係るトナー残量検出処理を行う。
【0111】
更に、メインASIC98は、CPU95との間でバスBSを介して情報の授受を実行しつつエンジンASIC98を制御し、当該エンジンASIC99に上述した各制御動作を実行させる。
【0112】
このとき、CPU95は、上記エンジンASIC99及びメインASIC98を介して各検出信号の内容を取得し、後述するトナー残量検出処理を含むレーザプリンタ1全体の動作を統括制御する。
【0113】
なお、当該統括制御のために必要な情報はラム信号SraとしてRAM96に一時的に記憶されつつ読み出されて当該統括制御に供される。更に、当該統括制御に必要なプログラム等は予めROM97内に記憶されており、これがロム信号Sroとして必要に応じて読み出されCPU95における当該処理に用いられる。
【0114】
次に、本発明に係るトナー残量検出処理について、図6乃至図8を用いて説明する。
【0115】
先ず、具体的な処理を説明する前に、受光素子61cから出力される上記検出信号Stcの態様について、図6を用いて説明する。
【0116】
上述したように、検出信号Stcは、受光素子61cが残量検出光Bを受光していないときは「HIGH」レベルを維持しており(図6(a)参照)、一方当該残量検出光Bを受光している期間は「LOW」レベルに維持する信号である。
【0117】
そして、レーザプリンタ1におけるトナー残量検出処理においては、上記図4に示すように、「LOW」レベル期間の測定単位期間T2内における合計が当該測定単位期間T2に占める割合を算出することにより、トナー残量の検出を行っている。
【0118】
すなわち、図6(b)に示すように、通常動作時において「LOW」レベル期間の当該割合が例えば2%を超えたときは、トナーの残量がトナーなし状態に近づいて少なくなっていることを示す警告を表示パネル105に表示する。
【0119】
一方、図6(c)に示すように、通常動作時において「LOW」レベル期間の当該割合が例えば18%を超えたときは、トナーなし状態になっていることを示す警告を表示パネル105に表示する。このとき、印刷中の用紙がある場合は、その排出処理後にメインモータ101等の動作を停止する。
【0120】
ところで、図1に示したように、高圧のコロナ放電を発生させる帯電器30と受光器61とは比較的近い位置に配置されており、更に受光素子61cの電源入力端子に高抵抗値の抵抗素子が挿入されている関係で、帯電器30の動作時に塵等に起因して当該帯電器30上でアーク放電等の異常放電が発生すると、上記発明が解決すべき課題欄で述べたようなノイズが当該検出信号Stcに混入することがある。
【0121】
より具体的には、図6(d)に示すように、受光素子61cにおいて残量検出光Bが受光されていないにも拘わらず検出信号Stcが連続して「LOW」レベルに変化したり、或いは図6(e)に示すように「HIGH」レベルと「LOW」レベルとの間を短期間に連続して変化する場合が生じる。そして、このような状態の検出信号Stcに基づいて上述した構成によりトナーの残量を検出すると、トナー自体は十分に残置しているにも拘わらず、外部への表示上はトナーなし状態として表示してしまうこととなる。
【0122】
そこで、本発明では、以下の処理により図6(d)又は(e)に示すような誤検出が発生していることを検出して対応する処理を講じている。
【0123】
次に、本発明に係るトナー残量検出処理について、具体的に図7及び図8を用いて説明する。
【0124】
なお、図7及び図8に示すフローチャートに対応するプログラムは上記ROM97内に予め記憶されており、当該検出処理はこのプログラムがロム信号SroとしてCPU95に読み出されることにより当該CPU95(当該CPU95の制御下で動作するメインASIC98及びエンジンASIC99を含む。)において制御実行されるものである。
【0125】
また、図7に示すトナー残量検出処理は、レーザプリンタ1としての他の処理(より具体的には、用紙詰まり検出処理、外部カバー開検出処理、印刷処理及び定着処理等)と共に時間的に連続して実行される処理であり、具体的には、例えば5ミリ秒間隔で夫々開始される当該他の処理の間に定期的に開始される処理である。
【0126】
図7に示すように、実施形態のトナー残量処理が開始されると、先ず、発光素子60cを発光させ、検出信号Stcが「HIGH」レベルとなっているか否かが判定される(ステップS1)。
【0127】
そして、検出信号Stcが「HIGH」レベルとなったときは(ステップS1;Y)、プロセスカートリッジ2aがレーザプリンタ1に装填されていることにより残量検出光Bが遮られたと判定できるので、当該プロセスカートリッジ2aが装填されたことを示すCPU95内の図示しないカートリッジ装填フラグCFに「1」を設定し(ステップS2)ステップS3へ移行する。
【0128】
なお、当該カートリッジ装填フラグCFは、図示しない外部カバーの開閉時にプロセスカートリッジ2aがレーザプリンタ1から取り外される可能性があるため、電源投入時及び当該外部カバー開検出処理時において外部カバー開と判定された場合に「0」と設定される。
【0129】
一方、ステップS1の判定において、検出信号Stcが「HIGH」レベルとなっていないときは(ステップS1;N)、次に、アジテータ90によりトナーが攪拌されているか否かが判定される(ステップS3)。このとき、実際には、このステップS3はメインモータ101が駆動しているか否かにより判定される。
【0130】
そして、トナーの攪拌がされていないときは(ステップS3;N)、未だプロセスカートリッジ2aがレーザプリンタ1に装填されておらず、印刷処理が実行されていないと判定し、以下に示す処理に用いられる各パラメータを初期化し(ステップS4)、レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0131】
なお、後述の処理に用いられる当該パラメータとしては、印刷動作開始時において検出信号Stcを安定させるための安定時間が経過しているか否かを示すパラメータC2と、検出信号Stcの「LOW」レベル期間の合計値を求める場合の上記測定単位期間T2(本実施形態では4秒間(アジテータ90が三回転する時間に相当する。)としている。)を示すパラメータC4と、検出信号Stcの「LOW」レベル期間の合計値を示すパラメータCTLと、当該「LOW」レベルが連続している期間を示すパラメータCTrと、「LOW」レベル期間が連続した場合のその連続している期間の最大値を示すパラメータMTrと、がある。
【0132】
一方、ステップS3の判定において、トナーの攪拌がされているときは(ステップS3;Y)、トナー残量を監視すべき印刷期間が開始されているとして、次に、パラメータC2が「400」以上となっているか否かが判定される(ステップS5)。
【0133】
ここで、後述するように、パラメータC2は図7に示す一連の処理が一巡する期間(すなわち、5ミリ秒間)に「1」だけインクリメントされるので(後記ステップS6参照)、パラメータC2が「400」以上であるか否かを判定することは、すなわち、トナー残量の検出処理が開始されて検出信号Stcの生成が開始されてから2秒間(5ミリ秒×400)が経過したか否かを判定することとなる。
【0134】
そして、ステップS5の判定において、パラメータC2が「400」以上でないときは(ステップS5;N)、残量検出開始後2秒間が経過しておらず、検出信号Stcが未だ安定してないとして、パラメータC2を「1」だけインクリメントし(ステップS6)、レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0135】
一方、ステップS5の判定において、パラメータC2が「400」以上であるときは(ステップS5;Y)、次に、パラメータC4が800以上であるか否かが判定される(ステップS7)。
【0136】
ここで、パラメータC4は、パラメータC2と同様に図7に示す一連の処理が一巡する期間(5ミリ秒間)に「1」だけインクリメントされるので(後記ステップS13参照)、パラメータC4が「800」以上であるか否かを判定することは、すなわち、トナー残量の検出処理における上記測定単位期間T2である4秒間(5ミリ秒×800)が経過したか否かを判定することとなる。
【0137】
そして、ステップS7の判定において、パラメータC4が「800」以上であるときは(ステップS7;Y)、測定単位期間T2が経過しており、検出信号Stcの状態を判定すべきタイミングであるとして、次に、パラメータCTLが「144」以上となっているか否かが判定される(ステップS8)。
【0138】
ここで、パラメータCTLは、図7に示す一連の処理が一巡する期間(5ミリ秒間)に検出信号Stcが「LOW」であるときに「1」だけインクリメントされるので(後記ステップS16参照)、パラメータCTLが「144」以上であるか否かを判定することは、すなわち、検出信号Stcが「LOW」である期間(すなわち、トナー残量が少ないと判定される期間)の合計が5ミリ秒毎の合計で720ミリ秒(すなわち、上記測定単位期間T2の18%に相当する時間)以上となったか否か、つまり、トナーなし状態になっていること(図6(c)参照)が検出されたか否かを判定することとなる。
【0139】
そして、ステップS8の判定において、パラメータCTLが「144」以上であるときは(ステップS8;Y)、トナーなし(エンプティ)状態となっていると判定し、後述するエンプティ処理を実行し(ステップS9)、更にパラメータC4、CTL、CTr及びMTrを初期化し(ステップS12)、レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0140】
一方、ステップS8の判定において、パラメータCTLが「144」未満であるときは(ステップS8;N)、トナーがエンプティ状態ではないと判定し、次に、パラメータCTLが「16」以上となっているか否かが判定される(ステップS10)。
【0141】
ここで、パラメータCTLは、上述したように図7に示す一連の処理が一巡する期間に検出信号Stcが「LOW」であるときに「1」だけインクリメントされるので(後記ステップS16参照)、パラメータCTLが「16」以上であるか否かを判定することは、すなわち、検出信号Stcが「LOW」である期間の合計が5ミリ秒毎の合計で80ミリ秒(すなわち、上記測定単位期間T2の2%に相当する時間。)以上となったか否か、すなわち、トナー残量がエンプティ状態に近づいて残量少状態になっていること(図6(b)参照)が検出されたか否かを判定することとなる。
【0142】
そして、ステップS10の判定において、パラメータCTLが「16」以上であるときは(ステップS10;Y)、残量少状態となっていると判定し、当該残量が少なくなっていることを示す表示を上記表示パネル105上において実行する等の残量少処理を実行し(ステップS11)、ステップS12に移行する。
【0143】
更に、ステップS10の判定において、パラメータCTLが「16」未満であるときは(ステップS10;N)、トナーが残量少状態でもないと判定し、そのままステップS12の処理を実行し、その後レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0144】
一方、ステップS7の判定において、パラメータC2が「800」以上でないときは(ステップS7;N)、上記測定単位期間T2が経過しておらず、検出信号Stcの状態を判定すべきタイミングでは未だないとして、パラメータC4を「1」だけインクリメントし(ステップS13)、次に、検出信号Stcが「LOW」レベルであるか否か、すなわち、トナーの残量が少なくなりつつあり、トナー収容室52内を通過した残量検出光Bが受光されているか否かが判定される(ステップS14)。
【0145】
そして、検出信号Stcが「LOW」レベルでないときは(ステップS14;N)、トナー収容室52内にトナーが十分に残置しているとして、パラメータCTrを初期化し(ステップS15)、レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0146】
一方、ステップS14の判定において、検出信号Stcが「LOW」レベルであるときは(ステップS14;Y)、今回の一サイクル5ミリ秒間においてはトナー収容室52内のトナー残量が減少していると検知されたとして、パラメータCTLをインクリメントする(ステップS16)と共にパラメータCTrをもインクリメントし(すなわち、トナー減少が検出されている期間が連続していると判定し(ステップS17))、次に、パラメータMTrがパラメータCTrよりも小さいか否かが判定される(ステップS18)。このステップS18の判定により、トナー減少が検出されている期間の内の最大値を更新すべきか否かが判定される。
【0147】
そして、ステップS18の判定においてパラメータMTrがパラメータCTrよりも小さくないときは(ステップS18;N)、未だ当該最大値は更新される必要がないとしてそのままレーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0148】
一方、ステップS18の判定においてパラメータMTrがパラメータCTrよりも小さくなっているときは(ステップS18;Y)、当該パラメータMTrよりも大きくなったパラメータCTrの値で当該パラメータMTrを更新し(ステップS19)、以後レーザプリンタ1としての上記他の処理へ移行し、その中で再度図7に示す処理が繰り返される。
【0149】
次に、上述した処理のうち、ステップS9におけるエンプティ処理について図8を用いて詳説する。
【0150】
図8に示すように、ステップS9のエンプティ処理においては、先ず、上記ステップS1において設定されているはずのカートリッジ装填フラグCFの内容を確認する(ステップS20)。
【0151】
そして、当該カートリッジ装填フラグCFが「1」でないときは(ステップS1;N)、レーザプリンタ1にプロセスカートリッジ2a自体が装填されていないとして、次に、トナーがないこと(エンプティ状態)を示すトナーエンプティフラグEFを設定し(ステップS24)、更に現在印刷が実行中であるか否かが判定される(ステップS25)。そして、印刷実行中であるときは(ステップS25;Y)、トナーがないままの印刷処理を中止させるべく停止要求を発生させ(ステップS26)、更に図示しない印刷処理ルーチンについては、当該ステップS26で設定された停止要求に対応して、印刷実行中の場合は印刷中の用紙を排出後に印刷動作を停止し、ステップS27へ移行する。
【0152】
一方、ステップS25の判定において印刷実行中でないときは(ステップS25;N)、そのままステップS27へ移行して上記表示パネル105にトナーがエンプティ状態であることを示す表示を行い、更に当該エンプティ状態を示す情報をレーザプリンタ1により印刷すべき情報(例えば画像情報等)を出力する情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ等)へ出力し(ステップS28)、図7ステップS12へ移行する。
【0153】
一方、ステップS20の判定において、カートリッジ装填フラグCFが「1」であるときは(ステップS20;Y)、レーザプリンタ1にプロセスカートリッジ2a自体が正常に装填されているとして、次に、パラメータCTLの値が「400」以上であるか否か、すなわち、測定単位期間T2である4秒間のうち「LOW」レベル期間(図7に示す処理一巡で「1」だけインクリメントされるパラメータCTLの値に0.5秒を乗じた期間に相当する。)が2秒間(0.5ミリ秒×400)以上あったか否かが判定される(ステップS21)。
【0154】
このとき、測定単位期間T2中で2秒間以上「LOW」レベルが検出されることは、検出信号Stcの生成が正常である間にはあり得ない(すなわち、検出信号Stcが正常な状態で生成されているのであれば、「LOW」レベルの時間は徐々に増大するはずであり、パラメータCTLの値が「144」を越えたときはエンプティ処理が為された後当該パラメータCTLは初期化されてしまうので(図7ステップS12参照)、当該パラメータCTLの値が「144」を大きく越えてしまうことは正常検出時にはあり得ない。)。よって、ステップS21の判定においてパラメータCTLの値が「400」以上であるときは(ステップS21;Y)、帯電器30の異常放電の影響で例えば図6(d)(又は場合によっては図6(e))に示すような状態の検出信号Stcが生成されていると判断し、後述する検出信号Stcに放電ノイズが混入したときに行うべき放電ノイズ処理を実行し(ステップS29)、以後上述したステップS12に移行する。
【0155】
ここで、当該放電ノイズ処理(ステップS29)として実行される処理の内、必ず実行される処理として具体的には、上述したトナーの残量検出を中止し現在検出されている検出信号Stc(すなわち、帯電器30の異常放電に起因するノイズが重畳されており正確でない検出信号Stc)に基づいて実行されるエンプティ処理を中止する中止処理、上記表示パネル105上に誤検出発生の警告を表示すると共に印刷を停止する表示停止処理並びに誤検出が生じたので帯電器30を清掃して異常放電を発生を抑止すべき旨の告知情報をレーザプリンタ1が接続されている上記情報処理装置に伝送する伝送処理がある。
【0156】
また、当該放電ノイズ処理(ステップS29)の内、任意に実行される処理として具体的には、レーザプリンタ1に情報処理装置から入力されてくる情報の切れ目で誤検出されている旨の印刷をレーザプリンタ1自体で実行するエラー印刷処理等がある。
【0157】
一方、ステップS21の判定においてパラメータCTLの値が「400」以上でないときは(ステップS21;N)、次に、パラメータMTrが「300」以上であるか否か、すなわち、「LOW」レベル期間が連続していた時間の最大値が1.5秒(5ミリ秒×300)以上であるか否かが判定される(ステップS22)。
【0158】
このとき、上述したようにアジテータ90、遮光部材80及び清掃部材54は一回転に1.3秒を要して回転しているので、「LOW」レベル期間が連続していた時間の最大値が1.5秒以上であることは、検出信号Stcの生成が正常である間にはあり得ない。よって、ステップS22の判定においてパラメータMTrの値が「300」以上であるときは(ステップS22;Y)、帯電器30の異常放電の影響で異常状態の検出信号Stcが生成されていると判断し、放電ノイズ処理を実行し(ステップS29)、以後上述したステップS12に移行する。
【0159】
一方、ステップS22の判定において、パラメータMTrが300以上でないときは(ステップS22;N)、次に、パラメータMTrが10未満であるか否か、すなわち、「LOW」レベル期間が連続していた時間の最大値が50ミリ秒(5ミリ秒×10)未満であるか否かが判定される(ステップS23)。
【0160】
このとき、「LOW」レベル期間が連続していた時間の最大値が50ミリ秒(5ミリ秒×10)未満であることは、「LOW」レベル期間としては短すぎる期間であり、検出信号Stcの生成が正常である間にはあり得ない。よって、ステップS23の判定においてパラメータMTrの値が「10」未満であるときは(ステップS23;Y)、帯電器30の異常放電の影響で例えば図6(e)に示すような状態の異常状態の検出信号Stc(「LOW」レベル期間の最大値としては短すぎる当該最大値を有する検出信号Stc)が生成されていると判断し、放電ノイズ処理を実行し(ステップS29)、以後上述したステップS12に移行する。
【0161】
更に、ステップS23の判定において、パラメータMTrが「10」未満でないときは(ステップS23;N)、現在のところ帯電器30の異常放電に起因する検出信号Stcの異常生成は発生していないとして、そのまま上記ステップS24へ移行し、通常のエンプティ処理を実行して(ステップS24乃至S28)、上記ステップS12へ移行する。
【0162】
以上説明したように、実施形態のトナー残量検出処理によれば、「LOW」レベル期間の測定単位期間T2内における合計(パラメータCTLの値)2秒間より長いとき検出信号Stcが誤検出されていると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0163】
また、「LOW」レベル期間の最大値がアジテータ90の一回転に要する時間よりも長い時間であるとき検出信号Stcが誤検出されていると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0164】
更に、「LOW」レベル期間の最大値(パラメータMTrの値)が50ミリ秒より短いとき検出信号Stcが誤検出されていると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0165】
更にまた、プロセスカートリッジ2aがレーザプリンタ1内に装填されているときのみ誤検出が発生しているか否かの判定処理を開始するので、プロセスカートリッジ2aが装填されていないときに無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0166】
また、トナーの減少を検出したときのみ誤検出の有無を更に判定するので、確実に誤検出の有無を判定できると共に無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0167】
更にまた、帯電器30の異常放電に起因する検出信号Stcの誤検出の発生を確実に判定し認識することができる。
【0168】
また、誤検出が発生していると判定されたときトナーの残量検出を停止すると共に、当該誤検出発生の使用者への告知及び当該誤検出が発生していることを示す情報の情報処理装置への出力を行うので、トナー減少の誤検出の発生を確実に認識して対応する処理を実行することができる。
【0169】
なお、上述した実施形態では、検出信号Stcが「LOW」レベルであることに基づいてトナー残量の検出及び誤検出判定を行っていたが、検出信号Stcが「HIGH」レベルであることに基づいてトナー残量の検出及び誤検出判定を行うこともできる。
【0170】
また、上述した実施形態は、レーザプリンタ1におけるトナー残量の誤検出対策に対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外に、トナーを供給して印刷動作を行ういわゆる電子写真方式の印刷装置における光学的なトナー残量の検出についての誤検出対策についても、本発明を広く適用することができる。
【0171】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、減少検出信号が検出信号出力手段から出力された時間の測定単位時間内における合計、予め設定されている最大時間より長いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0172】
従って、トナーが十分残置しているにも拘らず残量が少ないとして格納手段が交換されることによりトナーが無駄使いされることを防止し、トナーを節約しつつ画像を形成することができる。
【0173】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、攪拌手段における一回転が測定単位時間より短い時間であり、測定単位時間内において減少検出信号が攪拌手段の一回転に要する時間よりも長い時間連続して出力されたとき検出手段が誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0174】
従って、トナーの無駄使いをより確実に防止し、トナーを節約しつつ画像を形成することができる。
【0175】
請求項3に記載の発明によれば、減少検出信号の連続出力時間が、予め設定されている 最小時間より短いとき、検出手段がトナーの減少を誤検出すると判定するので、確実に当該誤検出の発生を認識することができる。
【0176】
従って、トナーが十分残置しているにも拘らず残量が少ないとして格納手段が交換されることによりトナーが無駄使いされることを防止し、トナーを節約しつつ画像を形成することができる。
【0177】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、プロセスカートリッジが当該画像形成装置内に装填されているときのみ誤検出が発生しているか否かの判定処理を開始するので、プロセスカートリッジが装填されていないときに無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0178】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、減少検出信号に基づいてトナーの減少を検出したときのみ誤検出の有無を更に判定するので、確実に誤検出の有無を判定できると共に無駄な判定動作が行われることを防止できる。
【0179】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、帯電手段の異常放電に起因する検出手段の誤検出の発生を確実に判定し認識することができる。
【0180】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、誤検出が発生していると判定されたときトナーの残量検出を停止すると共に、当該誤検出発生の告知又は当該誤検出が発生していることを示す発生信号の情報処理装置への出力のうち少なくともいずれか一方を行うので、検出手段によるトナー減少の誤検出の発生を確実に認識して対応する処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】 実施形態に係る現像装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】 図2におけるX−X’線断面を示す図である。
【図4】 実施形態の画像形成装置における受光素子の出力電圧波形とトナー残量検出の方法を説明するための図である。
【図5】 実施形態に係る制御部の概要構成を示すブロック図である。
【図6】 検出信号の出力態様を示すタイミングチャートであり、(a)はトナー残量満と判断されるときに出力される検出信号の波形例であり、(b)はトナー残量少と判断されるときに出力される検出信号の波形例であり、(c)はトナー残量なしと判断されるときに出力される検出信号の波形例であり、(d)は異常放電により誤検出が発生しているとき出力される検出信号の波形例(I)であり、(e)は異常放電により誤検出が発生しているとき出力される検出信号の波形例(II)である。
【図7】 実施形態に係るトナー残量検出処理を示すフローチャートである。
【図8】 実施形態に係るエンプティ処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…レーザプリンタ
20…感光ドラム
21…転写ローラ
30…帯電器
50…現像装置
52…トナー収容室
54…清掃部材
54a、54b…ワイパー
56a、56b…光透過窓
57…現像室
59…現像ローラ
60…発光器
60c…発光素子
61…受光器
61c…受光素子
80…遮光部材
90…アジテータ
90a…支持部材
90b…摺接部
95…CPU
96…RAM
97…ROM
98…メインASIC
99…エンジンASIC
105…表示パネル
B…残量検出光
S…制御部
Sld…制御信号
Stc…検出信号
Sdp…表示信号

Claims (7)

  1. 静電潜像が形成されている静電潜像担持手段上にトナーを供給して付着させることにより当該静電潜像を顕像化させて画像を形成する画像形成装置において、
    前記静電潜像担持手段に供給される前の前記トナーを格納する格納手段内における前記トナーの格納位置に向けて、当該トナーの残量検出用の残量検出光を射出する射出手段と、
    前記格納手段内において前記射出手段に対向する位置に備えられ、且つ前記格納手段内に射出された前記残量検出光を受光して前記トナーの残量に対応する検出信号を出力する検出信号出力手段と、
    前記格納手段内において回転することにより前記格納されているトナーを攪拌し、当該トナーを前記静電潜像担持手段に供給し、回転に伴って前記検出信号出力手段に受光される前記残量検出光を一時的に遮蔽する攪拌手段と、
    前記検出信号に基づいて前記トナーの残量を検出する検出手段と、
    前記検出信号のうち前記トナーが減少していることを前記検出手段が検出する根拠となる当該検出信号である減少検出信号が前記検出信号出力手段から出力された時間の、前記検出手段の正常動作時及び前記攪拌手段の一回転に要する時間に夫々対応して予め設定されている測定単位時間内における合計、予め設定されている最大時間より長いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定する判定手段と、
    前記判定手段における判定結果に基づいて当該誤検出に対応する処理を行う処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記攪拌手段における一回転が前記測定単位時間より短い時間であり、
    記判定手段は、前記測定単位時間内において前記減少検出信号が前記攪拌手段の一回転に要する時間よりも長い時間連続して出力されたとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 静電潜像が形成されている静電潜像担持手段上にトナーを供給して付着させることにより当該静電潜像を顕像化させて画像を形成する画像形成装置において、
    前記静電潜像担持手段に供給される前の前記トナーを格納する格納手段内における前記トナーの格納位置に向けて、当該トナーの残量検出用の残量検出光を射出する射出手段と、
    前記格納手段内において前記射出手段に対向する位置に備えられ、且つ前記格納手段内に射出された前記残量検出光を受光して前記トナーの残量に対応する検出信号を出力する検出信号出力手段と、
    前記格納手段内において回転することにより前記格納されているトナーを攪拌し、当該トナーを前記静電潜像担持手段に供給し、回転に伴って前記検出信号出力手段に受光される前記残量検出光を一時的に遮蔽する攪拌手段と、
    前記検出信号に基づいて前記トナーの残量を検出する検出手段と、
    前記検出信号のうち前記トナーが減少していることを前記検出手段が検出する根拠となる当該検出信号である減少検出信号が前記検出信号出力手段から連続して出力される連続出力時間が、予め設定されている最小時間より短いとき、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定する判定手段と、
    前記判定手段における判定結果に基づいて当該誤検出に対応する処理を行う処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記判定手段は、前記格納手段及び前記静電潜像担持体を少なくとも含むプロセスカートリッジが当該画像形成装置内に装填されているときのみ、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出しているか否かの判定処理を開始することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記判定手段は、前記検出手段が前記減少検出信号に基づいて前記トナーの減少を検出したときのみ、当該検出手段が前記トナーの減少を誤検出しているか否かの判定処理を開始することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記静電潜像担持手段を帯電させる帯電手段を更に備えると共に、
    前記検出手段における誤検出が、前記帯電手段における異常放電に起因して発生する誤検出であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    当該画像形成装置は、外部の情報処理装置の制御に基づいて前記画像を形成すると共に、
    前記処理手段は、前記検出手段が前記トナーの減少を誤検出すると判定されたとき当該検出手段による前記トナーの残量の検出を停止すると共に、当該誤検出発生の告知又は当該誤検出が発生していることを示す発生信号の前記情報処理装置への出力のうち少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする画像形成装置。
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