JP4200553B2 - インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター - Google Patents
インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター Download PDFInfo
- Publication number
- JP4200553B2 JP4200553B2 JP24340798A JP24340798A JP4200553B2 JP 4200553 B2 JP4200553 B2 JP 4200553B2 JP 24340798 A JP24340798 A JP 24340798A JP 24340798 A JP24340798 A JP 24340798A JP 4200553 B2 JP4200553 B2 JP 4200553B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color filter
- substrate
- producing
- ink
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメラ、イメージスキャナー、パーソナルコンピューター等に使用されているカラーフィルター及びインクジェット方式を利用したカラーフィルターの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年携帯用パーソナルコンピューターの急速な発展に伴い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要は増加する傾向にある。同時に装置のコストダウンも要求されるようになり、特に比較的コスト比率の高いカラーフィルターのコストダウンに対する要求が高まっている。
【0003】
しかしカラーフィルターの高品位な要求特性をするものはいまだない。以下に従来の方法について説明する。
【0004】
最も多く使われている第1の方法が染色法である。この方法はガラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料を形成し、フォトリソグラフィー工程により形状にパターンニングして、出来上がったパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。
【0005】
第2の方法は、顔料分散法である。この方法は、先ず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターンニングすることにより単色のパターンを得る。更にこの工程を3回繰り返すことにより、レッド(以下Rという)、グリーン(以下Gという)、ブルー(以下Bという)のカラーフィルター層を得る。
【0006】
第3の方法として電着法がある。この方法は、先ず基板上に透明基板をパターンニングする。次に顔料、樹脂、電解液等が入った電着塗装液に浸漬し第一の色を電着する。この工程を3回繰り返すことにより、R、G、Bの着色層を形成し、最後に焼成する。
【0007】
第4の方法として、熱硬化性樹脂に顔料を分散し、印刷を3回繰り返すことによりR、G、Bを塗り付けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色層を設けるものである。
【0008】
また、何れの方法においても、着色層上に保護層を設けることが一般的である。
【0009】
従来の方法に共通しているのは、R、G、Bの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になる。
【0010】
また、工程が多いほど、歩留まりが低下するという欠点を有している。
【0011】
更に、電着法においては、形成可能なパターン形状が限定されているため、現状の技術では、TFT用に適用困難である。
【0012】
また、印刷法、解像性が悪いため、ファインピンチの形成に不向きである。更に、着色層の表面には、凹凸が生じてしまうので、その凹凸を無くす加工をしないとTFT以上に表面性が必要されているSTN及びFLCに適用するのは困難である。
【0013】
これらの欠点を解決する為、種々のインクジェット方式を用いたカラーフィルターの製造方法が提案されている。これは従来方法と異なり、R、B、Gの各色を基板上にノズルにより噴射して着色層を形成させる方法である。この方法によれば、所望の位置に必要なインキを付着し、且つ、B、G、Rの各色の着色層を一時に形成させる事が可能であり製造プロセスの大幅な短縮が可能であり、且つ、無駄なインク使用量も大幅に削減可能であり、生産性の向上及びコストダウンの大きな効果を挙げる事が出来る。
【0014】
しかしながら、インクジェット方式で各画素を互いに隔離させる隔壁内に各種インクによる着色層を形成する場合、使用するインクの表面張力、粘度等の物性値と隔壁との接触部での物性値の不適合性による着色層での膜圧の偏りによる色濃度の不均一性を生じ光りの透過率が均一にならない。更に、隔壁の高さ面に対して、着色層の平面性が劣り色濃度の均一が不十分である欠点を有している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するものでインク着色層の色濃度の均一性を高め、耐熱性、鮮鋭性、解像度、耐久性を満足した精度の高いカラー液晶ディスプレー用のカラーフィルターを提供するものであり、且つ、生産性の向上された安価なインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
【0017】
1.基板面上に、各画素を互いに隔離させる隔壁を形成し、次いで同一のフッ素系界面活性剤を用いて該隔壁表面及び画素表面の界面を改質させる処理を行い、その後、前記フッ素系界面活性剤を用いて処理された隔壁内の各画素にそれぞれ対応するインクを付着させるインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法であって、
前記フッ素系界面活性剤が、下記S−1又はS−2で表される化合物であり、該化合物の水溶液を用いて前記隔壁表面及び画素表面の界面を改質させる処理を行うことを特徴とするインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
【化B】
2.前記基板として硝子基板を用いることを特徴とする前記1に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
3.前記界面を改質させる処理は、前記化合物の水溶液に前記隔壁が形成された基板を浸漬し、次いでエアーナイフで表面の余分な水溶液を除去する処理であることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
4.前記界面を改質させる処理は、前記化合物の水溶液を前記隔壁が形成された基板にスプレー塗布する処理であることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
5.前記界面を改質させる処理の後、乾燥し、次いで、前記インクを付着させることを特徴とする前記3又は4に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
6.着色する工程を有することを特徴とする前記1〜5の何れか1項に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
7.前記1〜6の何れか1項に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法で作製されたことを特徴とするカラーフィルター。
【0021】
即ち、本発明の目的は次に示す方法によって達成する事ができる。本発明は基板面上に、各画素を互いに隔離させる隔壁を形成し、その後、隔壁と着色インキ界面の接触角を大きくさせる表面改質剤で処理し、乾燥後、にインクジェット方式で所望の量でインクを噴射、着色し、熱処理又は光照射で硬化させるインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法によって達成された。
【0022】
以下に本発明について更に詳細に説明する。
【0023】
本発明の表面改質剤はフッ素系界面活性剤類、アニオン系界面活性剤類、カチオン系界面活性剤類、ノニオン系界面活性剤類、ベタイン系界面活性剤又はアルキルエーテル系界面活性剤類の何れのタイプでもよく、又低分子のものでも高分子のものでも、異なる種類のものを併用しても良い。
【0024】
その他、写真用界面活性剤をもちいることが出来る。公知の活性剤としては例えば、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643(1978年12月)、同No.18716(1979年11月)及び同No.308119(1989年12月)に記載された化合物が挙げられる。
【0025】
これらの中で好ましい表面改質剤としてはフッ素系界面活性剤である。
【0026】
以下にその具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
パーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩
パーフルオロアルキル燐酸エステル
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩
パーフルオロアルキルベタイン
パーフルオロアルキルアミンオキシド
パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物
パーフルオロアルキル含有オリゴマー
本発明に好ましく用いられるアニオン系フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(FA)で示されるものが挙げられる。
【0028】
一般式(FA) (Cf)−(Y)n
式中、Cfは少なくとも3個のフッ素原子と少なくとも2個の炭素原子を含むn価の基で表し、Yは−COOM,−SO3M,−OSO3M又は−P(=O)(OM)2を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又は第4級アンモニウム塩等カチオンを表し、nは1又は2である。
【0029】
更に好ましく用いられるアニオン性フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(FA′)で示されるものである。
【0030】
一般式(FA′) Rf−(D)t−Y
式中、Rfは炭素原子数3〜30のフッ素原子置換アルキル基又はアリール基を表し、Dは−O−,−COO−,−CON(R1)−又は−SO2N(R1)−から選ばれる結合を少なくとも一つ含む炭素原子数1〜12の2価の基を表す。
【0031】
R1は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、tは1又は2であり、Yは−COOM,−SO3M,−OSO3M又は−P(=O)(OM)2を表し、Mは水素原子、アルカリ金属原子又は第4級アンモニウム塩等のカチオンを表す。
【0032】
次に一般式(FA)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
特に好ましくは、−SO2N(R1)−結合を少くとも一つ含むアニオン性フッ素系界面活性剤を使用することである。
【0039】
本発明に好ましく用いられるカチオン性フッ素系界面活性剤は下記一般式(FK)で表される化合物である。
【0040】
一般式(FK) Rf′−L−X+Z-
式中、Rf′は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、少なくとも一つの水素原子はフッ素原子で置換されている。Lは化学結合手又は2価基を表す。X+はカチオン、Z-はカウンターアニオンを表す。
【0041】
Rf′の例としては、−CkFk+1(k=1〜20、特に3〜12が好ましい),−CmF2m,−CmF2m-1(m=2〜20、特に3〜12が好ましい)等を挙げることができる。
【0042】
Lの例としては、−SO2N(R1)(CH2)p−,−CON(R1)(CH2)p−,−OASO2N(R1)(CH2)p−,−OACON(R1)(CH2)p−,−OAO(CH2)p−,−OA(CH2)p−,−O(CH2CH2O)q(CH2)p−,−O(CH2)p−,−N(R1)(CH2)p−,−SO2N(R1)(CH2)pO(CH2)r−,−CON(R1)(CH2)pO(CH2)r−,−OASO2N(R1)(CHR1)pOA−,−(CH2)p(CHOH)s(CH2)r−等を挙げることができる。
【0043】
X+の例としては、−N+(R1)3,−N+(CH2CH2OCH3)3,−N+C4H8O(R1),−N+(R1)(R2)(CH2CH2OCH3),−N+C5H5,−N+(R1)(R2)(CH2)pC6H5,−N+(R1)(R2)(R2)等を挙げることができる。ここでR1及びR2は各々、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基(置換基を有してもよい)を表し、p,r,sは各々0〜6、qは1〜20である。Aはアリーレン基(例えば、フェニレン基等)、アルキレン基(メチレン基、エチレン基等)、アルキレンオキサイド基(例えば、エチレンオキサイド基(1〜6付加))を表す。
【0044】
Z-の例としては、I-,Cl-,Br-,CH3SO3 -,CH3−C6H4−SO3 -等を挙げることができる。
【0045】
以下に本発明に好ましく用いられるカチオン性フッ素系界面活性剤の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0046】
【化6】
【0047】
【化7】
【0048】
アニオン性フッ素系界面活性剤、カチオン性フッ素系界面活性剤は、例えば米国特許2,559,751号、同2,567,011号、同2,732,398号、同2,764,602号、同2,806,866号、同2,809,998号、同2,915,376号、同2,915,528号、同2,918,501号、同2,934,450号、同2,937,098号、同2,957,031号、同3,472,894号、同3,555,089号、英国特許1,143,927号、同1,130,822号、特公昭45−37304号、特開昭47−9613号、同49−134614号、同50−117705号、同50−117727号、同50−121243号、同52−41182号、同51−12392号の、英国化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年2789頁、同1957年2574頁及び2640頁、米国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79巻2549頁(1957年)、油化学(J.Japan Oil Chemists Soc.)12巻653頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3524頁(1965年)等に記載された方法によって合成することができる。
【0049】
これらのフッ素系界面活性剤のうち、ある種のものは大日本インキ化学工業社からメガファック(Megafac)Fなる商品名で、旭硝子(株)からサーフロンなる商品名で、ミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモンフロール(Monflor)なる商品名で、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からゾニルス(Zonyls)なる商品名で、又、ファルベベルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowet)VPFなる商品名で、それぞれ市販されている。
【0050】
これら表面改質剤は水溶液もしくはアセトン類、アルコール類、エステル類の単独、もしくはそれらの混合溶剤系での溶液として用いる。これら界面改質剤溶液の濃度は隔壁、即ちブラックマトリックスの素材又は基板の種類によって異なるが、好ましくは10重量%以下であり、更に好ましくは6重量%以下である。
【0051】
これら溶液を各画素を互いに隔離させる隔壁を形成した基板上へ塗布する際にもちいる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、カーテン塗布及びスプレー塗布等が用いられる。この乾燥膜厚は隔壁の高さに対して30%以下が好ましい。
【0052】
本発明の基板としてはトリアセテートセルロースフィルム、硝子板、ポリエチレンテレフタレートフィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等を用いることが出来る。
【0053】
本発明で使用されるインクはインクジェットからの噴射に適したものであれば顔料分散や染料の水溶液もしくは有機溶剤に顔料が分散されたものか染料を用いたインクであっても良い。又、インクジェット方式で形成された着色層は重合用のエネルギーを供給する事によって重合硬化を行う方法も有効である。
【0054】
重合用エネルギーとしては、透明性高分子物質が適切に重合できるものであればよく、例えば、紫外線、可視光線、電子線等の放射線や熱等が挙げられる。特に、紫外線による光重合方法は好適である。
【0055】
光重合性組成物を重合させるには、一定の強さ以上の光照射強度及び照射量を必要とするが、それは光重合性組成物の反応性及び光重合開始剤の種類、濃度によって左右され、適切な光強度の選択により三次元網目状構造の形成及びその網目の大きさを均一にすることができる。
【0056】
更に好ましくは、光照射方法としては、時間的、平面的に均一に照射することは基板間に介在する光重合性組成物に瞬間的に強い光を照射して重合を進行させ、これによって網目の大きさを均一にする上で効果的である。即ち、適切な強度でパルス状に紫外線を照射することにより、均一な三次元網目状構造を有する透明性高分子物質をインク中に形成することができる。
【0057】
本発明に用いられる光重合性組成物中に、フルオレン環を有する重合性化合物以外に、(1)単官能型(メタ)アクリレート誘導体等の重合体形成モノマー、(2)多官能型アクリル系モノマー、多官能型アクリル系オリゴマー等の多官能型(メタ)アクリレート誘導体を含有してもよい。
【0058】
本発明に用いられる液晶デバイスにおいて、単官能型(メタ)アクリレート誘導体を併用することにより、特に低電圧駆動を実現することができる。重合性組成物中の単官能型(メタ)アクリレート誘導体の割合は、5〜95重量%の範囲が好ましく、20〜80重量%の範囲が特に好ましい。
【0059】
本発明に用いられるフルオレン環を有する重合性化合物は、フルオレン環を有する(メタ)アクリレート誘導体が好ましく、そのような誘導体は、公知の方法により、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリドを用いて、フルオレン酸を有するアルコール又はフルオレン環置換−OH基を(メタ)アクリルエステル化することによって得られる。
【0060】
また、フルオレン環を有するアルコール又はフルオレン環置換−OH基含有化合物と、エポキシ基を有する反応性化合物又は環状エステル化合物、或いは水酸基を有するカルボン酸化合物等とを反応させ、更に、水酸基を(メタ)アクリルエステル化することによっても得られる。
【0061】
ここで使用するフルオレン環を有するアルコール又はフルオレン環置換−OH基含有化合物としては、例えば、9−フルオレンメタノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシエチルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシエチルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシエチルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,3′−ジメチル−4−ヒドロキシエチルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げることができる。
【0062】
エポキシ基を有する反応性化合物としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド等のエポキシド化合物やメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリル、フェニル、2−メチルフェニル、フルフリル等の基を有するグリシジルエーテル又はグリシジルエステル化合物等を挙げることができる。
【0063】
環状エステル化合物としては、例えば、γ−ラクトン、δ−ラクトン等が挙げられる。
【0064】
本発明に用いられるフルオレン環を有する(メタ)アクリレート誘導体の市販品としては、例えば、新日鉄化学社製のビスフェノールフルオレンジヒドロキシアクリレート、ビスフェノールフルオレンジメタアクリレート等を挙げることができる。
【0065】
本発明に用いられるフルオレン環を有する重合性化合物以外に使用することができる重合性化合物としては、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン;置換基として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、アルリル、メタリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシエチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチルの如き基を有するアクリレート、メタクリレート又はフマレート;エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタエリスリトール等のモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル又は安息香酸ビニル、アクリロニトリル、セチルビニルエーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジアリルフタレート、2−,3−又は4−ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド又はN−ヒドロキシエチルメタクリルアミド及びそれらのアルキルエーテル化合物;ネオペンチルグリコール1モルに2モル以上のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに2モル以上のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシアネート又はn−ブチルイソシアネート1モルとの反応生成物;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;ピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート;直鎖脂肪族ジアクリレート;ポリオレフィン変性ネオペンチルグリコールジアクリレート;エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0066】
光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロバン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア907」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュア−EPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製「カンタキュアITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物等が挙げられる。
【0067】
光重合開始剤の使用割合は、重合性組成物に対して0.1〜10.0重量%の範囲にあることが好ましい。
【0068】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0069】
▲1▼下記界面改質剤を含む下記の使用溶液1〜6中に、ブラックマトリックスが形成された硝子基板を2分浸漬する。次いでエアーナイフで表面の余分な該溶液を除き、70℃で20分乾燥し試料1〜6を作製した
▲2▼下記界面改質剤を含む下記の使用溶液7〜11を用い、ブラックマトリックスが形成された硝子基板上にスプレー塗布を行い、次いで70℃で20分乾燥し試料7〜11を作製した。比較1の処理は蒸留水を用いた。比較2は未処理である。
【0070】
次いでインクジェット方式を用いて隔壁内にB、G、Rの各色を所望のパターンに従って作製した。
【0071】
インクは顔料分散インクを用い、インクジェットプリンターはキヤノンBJを用いた。
【0072】
印字後、95℃、40分乾燥するか、又は紫外線照射後90℃、60分乾燥して試料を作製した。
【0073】
作製した試料はオリンパス社製 microscope STM−MJSを用いて各画素の膜厚の分布、透過濃度測定値の標準偏差を測定する事で画素内の均一性を評価した。
【0074】
更に、基板とインクの接着性を測定するため、上記試料を水を張った超音波洗浄器内に浸漬し、5分後の100画素を観察し、その画素欠落数を測定した。
【0075】
【化8】
【0076】
【表1】
【0077】
表1から明らかなように、1回の印刷で、本発明の試料が比較の試料に比して優れていることが分かる。
【0078】
【発明の効果】
本発明によるカラーフィルター及びインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法はインク着色層の色濃度の均一性を高め、耐熱性、鮮鋭性、解像度、耐久性を満足し、且つ、生産性が向上され優れた効果を有する。
Claims (7)
- 前記基板として硝子基板を用いることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
- 前記界面を改質させる処理は、前記化合物の水溶液に前記隔壁が形成された基板を浸漬し、次いでエアーナイフで表面の余分な水溶液を除去する処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
- 前記界面を改質させる処理は、前記化合物の水溶液を前記隔壁が形成された基板にスプレー塗布する処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
- 前記界面を改質させる処理の後、乾燥し、次いで、前記インクを付着させることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
- 着色する工程を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法で作製されたことを特徴とするカラーフィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24340798A JP4200553B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24340798A JP4200553B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000075123A JP2000075123A (ja) | 2000-03-14 |
JP4200553B2 true JP4200553B2 (ja) | 2008-12-24 |
Family
ID=17103410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24340798A Expired - Fee Related JP4200553B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4200553B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200336337Y1 (ko) * | 2003-09-30 | 2003-12-18 | 주식회사 시몬스침대 | 이중 포켓스프링 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1752826A4 (en) * | 2004-04-23 | 2009-03-18 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | RESISTANCE STRUCTURE-EDUCATION PROCEDURE AND COMPOUND SUBSTANCE |
JP2008076693A (ja) * | 2006-09-20 | 2008-04-03 | Fujifilm Corp | カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び表示装置 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09127327A (ja) * | 1995-11-02 | 1997-05-16 | Asahi Glass Co Ltd | カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 |
JPH09203803A (ja) * | 1996-01-25 | 1997-08-05 | Asahi Glass Co Ltd | カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 |
JP3394148B2 (ja) * | 1996-02-09 | 2003-04-07 | シャープ株式会社 | カラーフィルタおよびその製造方法ならびに液晶表示装置 |
JPH09230123A (ja) * | 1996-02-26 | 1997-09-05 | Asahi Glass Co Ltd | カラーフィルタの製造方法とそれを用いた液晶表示素子 |
JPH09230129A (ja) * | 1996-02-26 | 1997-09-05 | Asahi Glass Co Ltd | カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 |
JPH1086508A (ja) * | 1996-09-19 | 1998-04-07 | Konica Corp | インクジェット記録用シート |
JPH10115703A (ja) * | 1996-10-11 | 1998-05-06 | Asahi Glass Co Ltd | カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 |
JPH10197715A (ja) * | 1997-01-10 | 1998-07-31 | Canon Inc | 液晶用カラーフィルターの製造方法、該方法により製造された液晶用カラーフィルター及び液晶パネル |
CN100530758C (zh) * | 1998-03-17 | 2009-08-19 | 精工爱普生株式会社 | 薄膜构图的衬底及其表面处理 |
JP3646510B2 (ja) * | 1998-03-18 | 2005-05-11 | セイコーエプソン株式会社 | 薄膜形成方法、表示装置およびカラーフィルタ |
DE19812553C1 (de) * | 1998-03-21 | 1999-03-25 | Werner Sobek Ingenieure Gmbh | Schirm mit einem drehbaren, motorisch angetriebenen Schirmdach |
JP3951445B2 (ja) * | 1998-05-15 | 2007-08-01 | セイコーエプソン株式会社 | 有機el素子、表示装置、光学装置、有機el素子の製造方法、表示装置の製造方法、および光学装置の製造方法 |
-
1998
- 1998-08-28 JP JP24340798A patent/JP4200553B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200336337Y1 (ko) * | 2003-09-30 | 2003-12-18 | 주식회사 시몬스침대 | 이중 포켓스프링 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000075123A (ja) | 2000-03-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102226710B1 (ko) | 경화성 수지 조성물, 및 경질 코팅용 조성물 | |
CN100432706C (zh) | 具有抗反射性能的机械耐久性单层涂层的制备 | |
TWI532797B (zh) | A fluorine-containing compound, a hard coat layer forming composition, and an article having a hard coat layer | |
CN101246224A (zh) | 防眩性涂料组合物、防眩膜及其制造方法 | |
KR20070015163A (ko) | 저반사부재 | |
KR20150039691A (ko) | 염료 분산액 | |
JP2004141732A (ja) | 硬化性組成物、それを用いたハードコート処理物品及び画像表示装置 | |
JP2000044822A (ja) | 着色組成物及びそれを用いたカラーフィルター並びにその製造方法 | |
JP4200553B2 (ja) | インクジェット方式によるカラーフィルターの作製方法及びカラーフィルター | |
KR20110026398A (ko) | 임프린트용 경화성 조성물, 경화물 및 경화물의 제조 방법 | |
JPH0476062A (ja) | 着色薄膜用樹脂組成物 | |
JP5753285B2 (ja) | 光学積層体 | |
JP5490487B2 (ja) | 光学積層体 | |
JP2010023488A (ja) | インクジェット印刷物およびその製造方法 | |
JP3577800B2 (ja) | ブラックマトリックス用カラーフィルターレジスト | |
JP3896761B2 (ja) | カラーフィルターの製造方法及びカラーフィルター | |
JPH09127327A (ja) | カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子 | |
JP2011011953A (ja) | インクジェット印刷板ガラスの製造方法 | |
JP3951542B2 (ja) | カラーフィルターの作製方法 | |
JP3644105B2 (ja) | カラーフィルター用光重合性組成物 | |
JP4287761B2 (ja) | 防汚性表面材料及びその製造方法 | |
JP2000234073A (ja) | ハードコート基材の製造方法 | |
JP4932406B2 (ja) | 撥インク性隔壁及びその製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 | |
JPH05186620A (ja) | 被覆成形物およびその製造方法 | |
JP3624466B2 (ja) | カラーフィルターレジスト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070306 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080624 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080821 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080916 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080929 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |