JP4200463B2 - 受光素子及びそれを用いた光ヘッド並びにそれを用いた光記録再生装置 - Google Patents

受光素子及びそれを用いた光ヘッド並びにそれを用いた光記録再生装置 Download PDF

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    • G11B7/13Optical detectors therefor

Description

本発明は、光記録媒体で反射した光を受光する受光素子及びそれを用いた光ヘッド並びにそれを用いた光記録再生装置に関する。
光ヘッドに用いられる受光素子は、受光部が形成されたシリコン基板と、当該シリコン基板を配置する回路基板とを有している。また、受光素子は、シリコン基板上に形成された電極パッドと、回路基板上に形成された電極端子と、電極パッドと電極端子とを接続する配線とで構成されたボンディング部を有している。さらに受光素子は、受光部及びボンディング部上を覆うように両基板に跨って配置されたカバー層を有している。カバー層は、水分による腐食や空気中の塵及び埃等による短絡不良がボンディング部で発生するのを防止する保護部材として機能する。
カバー層は透明樹脂で形成されており、受光部が光記録媒体で反射した反射光を受光できるようになっている。受光素子は、受光部で受光した受光光を光電変換して、ボンディング部から電気信号を出力するようになっている。当該電気信号に基づいて、光記録媒体に記録された情報を含む再生信号や光ヘッドの焦点誤差又はトラッキング誤差の調整に用いられる誤差検出信号が生成される。
ところで、光ヘッドが長期間使用環境下に置かれると、受光素子のカバー層に空気中に存在する埃や塵が堆積することがある。
特開2005−5363号公報 特開2006−41456号公報
空気中の埃や塵が受光素子のカバー層に堆積されると、光記録媒体で反射した光は当該塵や埃に遮られて受光部に到達し難くなる。これにより、受光素子で受光される受光光の光量は低下する。そうすると、受光光を光電変換して得られる電気信号の品質は劣化するので、高品質な再生信号や誤差検出信号が得られなくなる。
本発明の目的は、受光光を光電変換して得られる電気信号の品質劣化を防止できる受光素子及びそれを用いた光ヘッド並びにそれを用いた光記録再生装置を提供することにある。
上記目的は、実使用時に基板面がほぼ鉛直方向に配置される受光素子であって、前記基板上に形成された受光部と、前記基板上を覆うように配置され、前記基板面法線方向に見て、前記受光部上の光入射領域より前記受光部周囲の非光入射領域の厚さが厚く形成されたカバー層とを有することを特徴とする受光素子によって達成される。
上記本発明の受光素子であって、前記非光入射領域の外表面は、前記光入射領域側が低くなるように傾斜していることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記外表面は、前記光入射領域の近傍が曲面状に傾斜していることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記外表面は、前記光入射領域側が低くなるように2段階に傾斜していることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記非光入射領域は、厚さがほぼ一定であることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記外表面は、前記光入射領域の近傍が前記基板面に対してほぼ垂直に形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記基板を実装する回路基板をさらに有し、前記カバー層は、前記基板及び前記回路基板に跨って形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記カバー層は、前記光入射領域を開口して前記受光部が露出する開口部を有することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記カバー層は、透明材料で形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記カバー層は、不透明材料で形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記カバー層は、樹脂材料で形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記樹脂材料は、エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂であることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記基板は、シリコン基板であることを特徴とする。
また、上記目的は、光源から射出した光を光記録媒体に集光させる対物レンズと、実使用時に基板面がほぼ鉛直方向に配置されて前記光記録媒体で反射した前記光を受光する受光素子とを有する光ヘッドであって、前記受光素子は、上記本発明の受光素子であることを特徴とする光ヘッドによって達成される。
さらに、上記目的は、上記本発明の光ヘッドを有することを特徴とする光記録再生装置によって達成される。
本発明によれば、受光素子の受光部上の塵や埃の堆積が防止され、受光光を光電変換して得られる電気信号の品質劣化を防止できる。
本発明の一実施の形態による受光素子及びそれを用いた光ヘッド並びにそれを用いた光記録再生装置について図1乃至図12を用いて説明する。まず、本実施の形態による受光素子の概略の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は、本実施の形態による受光素子1の外観斜視図である。図1(b)は、図1(a)の図中に示す矢印Aの方向に見た受光素子1の平面図である。図1(c)は、図1(b)の図中に示す仮想線B−Bで切断した断面図である。理解を容易にするため、図1(a)ではカバー層3で覆われて本来視認できないシリコン基板9が示され、図1(b)ではカバー層3で覆われて本来視認できないシリコン基板9及びその他の内部構造が示されている。
図1(a)乃至図1(c)に示すように、受光素子1は、薄板形状の回路基板7と、受光部11上の光入射領域2がへこんだ形状のカバー層3とを有し、全体として直方体形状を有している。回路基板7のほぼ中央には、薄板形状のシリコン基板9が実装されている。受光素子1は、シリコン基板9の基板面のほぼ中央に形成された受光部11を有している。カバー層3はシリコン基板9及び回路基板7に跨って形成されている。カバー層3は、シリコン基板9の基板面法線方向に見て、受光部11上の光入射領域2より受光部11周囲の非光入射領域5の厚さが厚く形成されている。
カバー層3は光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を有している。図1(c)に示すように、非光入射領域5の光入射側の外表面5a、5bは、光入射領域2側が低くなるように傾斜している。非光入射領域5は、断面において、回路基板7の端部側より光入射領域2側が低くなるように直線状に傾斜する外表面5bと、光入射領域2近傍が曲線状に傾斜する外表面5aとを有している。外表面5aは光入射側に凸状の曲面状に傾斜している。カバー層3は回路基板7の端部側が最も厚く、光入射領域2側が最も薄い形状を有している。
図1(c)において、外表面5aがシリコン基板9と交わる点における外表面5aの接線(不図示)は、シリコン基板9の基板面に対して例えば約45°の傾斜角を有し、外表面5bはシリコン基板9の基板面に対して例えば約10°の傾斜角を有している。また、図1(c)において、開口部4の半径と、外表面5aと、外表面5bとのシリコン基板9の基板面内方向の長さの比は、例えば1:1.4:3.6に形成されている。
カバー層3は、例えばエポキシ樹脂材料又はシリコーン樹脂材料等の不透明絶縁性材料で形成されている。カバー層3は開口部4を有しているので、カバー層3の形成材料は不透明材料を用いることができるが、透明材料を用いてももちろんよい。例えばカバー層3は、透明エポキシ樹脂材料又はガラス材料等の透明絶縁性材料で形成されていてもよい。一般に、透明樹脂材料の価格は不透明樹脂材料の価格に比べて1.5倍から2倍程度高い。このため、光入射領域2に開口部4を形成して不透明エポキシ樹脂材料でカバー層3を形成することにより、カバー層3の材料費を低減できる。これにより、受光素子1の低コスト化を図ることができる。
図1(b)に示すように、シリコン基板9は、シリコン基板9の対向する一対の端辺に沿ってそれぞれ形成された複数の電極パッド13を有している。シリコン基板9の当該端辺に沿って、回路基板7の対向する一対の端辺には、例えば電極パッド13と同数の電極端子15が形成されている。受光素子1は、電極端子15を用いて受光素子1を実装する実装基板(不図示)と電気的に接続される。複数の電極パッド13は複数の配線17により複数の電極端子15にそれぞれ電気的に接続されている。受光素子1は受光した光を受光部11で光電変換して電極パッド13から電気信号を出力する。当該電気信号は配線17及び電極端子15を介して受光素子1が実装された実装基板上の所定の回路に入力される。なお、シリコン基板9及び回路基板7により、COB(Chip On Board)基板が構成されている。
カバー層3は、電極パッド13、配線17及び電極端子15によって構成されるボンディング部を覆って形成されている。カバー層3は水分によるボンディング部の腐食や埃等によるボンディング部の短絡を防止する保護部材としても機能する。
次に、受光素子1の効果について図2を用いて説明する。図2(a)は、本実施の形態による受光素子1の断面を示し、図2(b)は、比較例としての従来の受光素子31の断面を示している。図2(a)及び図2(b)に示すように、受光素子1、31は、実使用時にシリコン基板9の基板面が鉛直方向αにほぼ平行に配置される。空気中に存在する埃20は重力によりほぼ鉛直下方に落下する。
図2(b)に示すように、従来の受光素子31は、シリコン基板9の基板面法線方向に見て、受光部11上の光入射領域32及びその周囲の非光入射領域35の厚さがほぼ一定のカバー層33を有している。カバー層33は鉛直方向αとほぼ平行であって平坦な外表面33aを有している。カバー層33近傍を落下する埃20は外表面33aに接触したり衝突したりする。そうすると、埃20と外表面33aとの摩擦により埃20及び外表面33aは帯電して静電気が発生する。カバー層33は不図示の実装基板を介して接地されている。しかし、カバー層33は絶縁材料で形成されているので、埃20及び外表面33aに発生した静電気は実装基板側にほとんど逃げない。このため、埃20及び外表面33aは帯電した状態を維持する。外表面33aの鉛直方向αの長さは比較的長いので、外表面33aの下方に達した埃20の帯電量は大きくなる。このため、埃20は鉛直下方の外表面33a上に付着する。空気中の埃20は、外表面33aに付着した埃20を核として外表面33a上に徐々に堆積され、その結果、埃20は受光部11上の外表面33aにも堆積される。受光部11上に堆積された埃20はほぼ水平方向に入射する光が受光部11で受光されるのを妨げるので、従来の受光素子31は長期間使用環境下に置かれると埃や塵によって受光光の光量が低下してしまう。
これに対し、図2(a)に示すように、本実施の形態の受光素子1は、非光入射領域5の外表面5a、5bは光入射領域2側が低くなるように傾斜している。このため、外表面5a、5bが鉛直方向αとほぼ平行と看做せる長さは従来の受光素子31と比べて非常に短くなる。従って、カバー層3近傍を落下する埃20が外表面5bに接触したり衝突したりしたとしても、埃20はほとんど帯電されずに外表面5b上を所定距離進んだ後に、外表面5bから離れて鉛直下方に落下する。このように、受光素子1は非受光領域5の外表面5a、5bへの埃20の堆積を防止できる。これにより、受光素子1は、埃20が受光部11上に堆積するのを防止できるので、受光光の光量の低下を防止できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、受光素子1は、長期間使用環境下に置かれたとしてもカバー層3によって空気中の塵や埃が受光部11に堆積するのを防止できる。これにより、受光素子1は受光光の光量の低下を防止できるので、受光光の光量が光電変換された電気信号の品質は維持される。従って、受光素子1は、当該電気信号に基づいて生成される再生信号や光ヘッドの焦点誤差又はトラッキング誤差調整用の誤差検出信号の品質劣化を防止できる。
次に、本実施の形態の第1乃至第6の変形例による受光素子の概略構成について図3乃至図8を用いて説明する。第1乃至第6の変形例による受光素子は、図2(a)に示す受光素子1と同様に、実使用時にシリコン基板9の基板面が鉛直方向にほぼ平行に配置される。まず、本実施の形態の第1の変形例による受光素子の概略構成について図3を用いて説明する。図2に示す受光素子1は、断面において非光入射領域5が直線状に傾斜する外表面5bと、曲線状に傾斜する外表面5aとを有している。これに対し、本変形例による受光素子は、断面において光入射領域側が低くなるように2段階に直線状に傾斜した外表面を備えた点に特徴を有している。なお、本変形例及び以下に示す変形例において、図2に示した受光素子1の構成要素と同一の作用・機能を奏する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
図3は、本変形例による受光素子1の断面図である。図3に示すように、本変形例による受光素子1は、図2に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。カバー層3の非光入射領域5は、断面において、回路基板7の端部側より光入射領域2側が低くなるように直線状に傾斜する外表面5bと、外表面5b側より光入射領域2側が低くなるように直線状に傾斜する外表面5aとを有している。外表面5aは、例えばすり鉢のような曲面状に形成されている。カバー層3は回路基板7の端部側が最も厚く、光入射領域2側が最も薄い形状を有している。
外表面5a、5bはシリコン基板9の基板面に対して異なる傾斜角を有している。このため、非光入射領域5は2段階に傾斜している。図3において、外表面5aはシリコン基板9の基板面に対して例えば約45°の傾斜角を有し、外表面5bはシリコン基板9の基板面に対して例えば約10°の傾斜角を有している。また、図3において、開口部4の半径と、外表面5aと、外表面5bとのシリコン基板9の基板面内方向の長さの比は、例えば1:1.4:3.6に形成されている。
本変形例による受光素子1は、断面において、2段階に直線状に傾斜する外表面5a、5bを備えた非光入射領域5を有している。これにより、本変形例の受光素子1は図2に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態の第2の変形例による受光素子の概略構成について図4を用いて説明する。上記第1の変形例による受光素子1は、光入射領域2近傍の外表面5aが傾斜したカバー層3を有している。これに対し、本変形例による受光素子は光入射領域近傍の外表面がシリコン基板の基板面に対してほぼ垂直に形成されたカバー層を備えた点に特徴を有している。
図4は、本変形例による受光素子1の断面図である。図4に示すように、本変形例による受光素子1は、図2に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。カバー層3の非光入射領域5は、断面において、回路基板7の端部側より光入射領域2側が低くなるように直線状に傾斜する外表面5bと、光入射領域2近傍がシリコン基板9の基板面に対してほぼ垂直に形成された外表面5aとを有している。外表面5aは、例えば円筒のような曲面状に形成されている。図4において、外表面5bはシリコン基板9の基板面に対して例えば約10°の傾斜角を有している。カバー層3は回路基板7の端部側が最も厚く、光入射領域2側が最も薄い形状を有している。
本変形例による受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜する外表面5bを備えた非光入射領域5を有している。これにより、本変形例の受光素子1は図2及び図3に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態の第3の変形例による受光素子の概略構成について図5を用いて説明する。上記第1の変形例による受光素子1は外表面5a、5bがシリコン基板9の基板面に対して2段階に傾斜したカバー層3を有している。これに対し、本変形例による受光素子は、断面において、外表面の光入射領域側が低くなるように一直線状に傾斜するカバー層を備えた点に特徴を有している。
図5は、本変形例による受光素子1の断面図である。図5に示すように、本変形例による受光素子1は、図2に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。カバー層3の非光入射領域5の外表面5aは、断面において、回路基板7の端部側より光入射領域2側が低くなるように一直線状に傾斜している。外表面5aは、例えばすり鉢のような曲面状に形成されている。図5において、外表面5aはシリコン基板9の基板面に対して例えば約10°の傾斜角を有している。カバー層3は回路基板7の端部側が最も厚く、光入射領域2側が最も薄い形状を有している。
本変形例による受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜する外表面5aを備えた非光入射領域5を有している。これにより、本変形例の受光素子1は図2乃至図4に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態の第4の変形例による受光素子の概略構成について図6を用いて説明する。図2乃至図5に示す受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜した外表面を備えたカバー層3を有している。これに対し、本変形例による受光素子は、外表面がシリコン基板の基板面に対してほぼ平行なカバー層を備えた点に特徴を有している。
図6は、本変形例による受光素子1の断面図である。図6に示すように、本変形例による受光素子1は、図2に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。カバー層3の非光入射領域5は、シリコン基板9の基板面に対してほぼ一定の厚さを有している。非光入射領域5は、光入射側がシリコン基板9の基板面にほぼ平行に形成された外表面5bと、断面において光入射領域2近傍がシリコン基板9の基板面に対してほぼ垂直に形成された外表面5aとを有している。外表面5aは、例えば円筒のような曲面状に形成されている。
本変形例による受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜する外表面を有していない。しかし、受光素子1は、図2(b)に示す従来の受光素子31に比べて外表面5bの鉛直方向の長さが短いので、受光部11上に埃等が堆積されるのを防止できる。これにより、本変形例の受光素子1は図2乃至図5に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態の第5の変形例による受光素子の概略構成について図7を用いて説明する。第4の変形例による受光素子1は、光入射領域2近傍がシリコン基板9の基板面に対してほぼ垂直に形成された外表面5aを備えたカバー層3を有している。これに対し、本変形例による受光素子は、受光素子の断面において光入射領域近傍が直線状に傾斜する外表面を備えた点に特徴を有している。
図7は、本変形例による受光素子1の断面図である。図7に示すように、本変形例による受光素子1は、図6に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。非光入射領域5は、光入射側がシリコン基板9の基板面にほぼ平行に形成された外表面5bと、受光素子1の断面において光入射領域2近傍が直線状に傾斜するように形成された外表面5aとを有している。外表面5aは、例えばすり鉢のような曲面状に形成されている。
図7において、外表面5aはシリコン基板9の基板面に対して例えば約45°の傾斜角を有している。また、図7において、開口部4の半径と、外表面5aと、外表面5bとのシリコン基板9の基板面内方向の長さの比は、例えば1:1.4:3.6に形成されている。
本変形例による受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜する外表面5aを備えた非光入射領域5を有している。さらに、受光素子1は、図2(b)に示す従来の受光素子31に比べて外表面5bの鉛直方向の長さが短いので、受光部11上に埃等の粉塵が堆積されるのを防止できる。これにより、本変形例の受光素子1は、図2乃至図6に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態の第6の変形例による受光素子の概略構成について図8を用いて説明する。本変形例による受光素子1は、受光素子1の断面において光入射領域2近傍が直線状に傾斜する外表面5aを備えたカバー層3を有している。これに対し、本変形例による受光素子は、受光素子の断面において光入射領域近傍が曲線状に傾斜する外表面を備えた点に特徴を有している。
図8は、本変形例による受光素子1の断面図である。図8に示すように、本変形例による受光素子1は、図7に示す受光素子1と同様に、光入射領域2を開口して受光部11が露出する開口部4を備えたカバー層3を有している。非光入射領域5は、光入射側がシリコン基板9の基板面にほぼ平行に形成された外表面5bと、図8において光入射領域2近傍が曲線状に傾斜するように形成された外表面5aとを有している。外表面5aは、例えば半径が開口部4の直径にほぼ等しい円の円弧状に形成されている。外表面5aは、例えば光入射側に凸状の曲面状に傾斜している。
図8において、外表面5aがシリコン基板9と交わる点における外表面5aの接線(不図示)は、シリコン基板9の基板面に対して例えば約90°の角度を有している。また、図8において、開口部4の半径と、外表面5aと、外表面5bとのシリコン基板9の基板面内方向の長さの比は、例えば1:1.4:3.6に形成されている。
本変形例による受光素子1は、光入射領域2側が低くなるように傾斜する外表面5aと、光入射側がシリコン基板9の基板面にほぼ平行に形成された外表面5bとを備えた非光入射領域5を有している。これにより、本変形例の受光素子1は、図2乃至図7に示す受光素子1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態による受光素子の粉塵残留試験について図9及び図10を用いて説明する。まず、受光素子の粉塵残留試験方法について説明する。受光素子の粉塵残留試験は、粉塵試験機の試験槽内に受光素子を配置し、受光素子を実使用環境下に所定期間置いた状態が再現されるように、多数の試験粉体を鉛直上方から落下させて受光素子に付着させ、受光素子のカバー層上に残留した試験粉体の残留量を測定することにより行われる。
次に、受光素子の粉塵残留試験に用いる評価サンプルについて説明する。評価サンプルには、図6乃至図8に示す形状の受光素子が用いられる。以下では、図6の形状の評価サンプルを受光素子Aと呼び、図7の形状の評価サンプルを受光素子Bと呼び、図8の形状の評価サンプルを受光素子Cと呼ぶことにする。カバー層3の高さ及び開口部4の大きさを異ならせた5種類の評価サンプルが受光素子A乃至Cのそれぞれについて準備されている。カバー層3の高さ及び開口部4の大きさは、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=500μm/500μm、500μm/1000μm、750μm/750μm、1000μm/500μm及び1000μm/1000μmとなるように形成されている。ここで、カバー層3の高さとは、図6乃至図8において、外表面5bからシリコン基板9の基板面までのカバー層3の厚さをいう。また、開口部4の大きさとは、図6乃至図8において、シリコン基板9の基板面上で対向する外表面5a間の距離をいう。
受光素子Aの外表面5aは、カバー層3の高さ及び開口部4の大きさによらず、図6に示す断面においてシリコン基板9の基板面に対してほぼ90°に形成されている。受光素子Bの外表面5aは、カバー層3の高さ及び開口部4の大きさによらず、図7に示す断面においてシリコン基板9の基板面に対してほぼ45°の傾斜角を有している。受光素子Cの外表面5aは、図8に示す断面においてカバー層3の高さ及び開口部4の大きさによって曲線形状が異なっている。受光素子Cの外表面5aは、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=500μm/500μmでは、半径800μmの円の円弧状に形成され、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=500μm/1000μmでは、半径1300μmの円の円弧状に形成され、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=750μm/750μmでは、半径1100μmの円の円弧状に形成され、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=1000μm/500μmでは、半径800μmの円の円弧状に形成され、カバー層3の高さ/開口部4の大きさ=1000μm/1000μmでは、半径1300μmの円の円弧状に形成されている。
次に、受光素子の粉塵残留試験について具体的に説明する。砂塵試験機の試験槽内に、シリコン基板9の基板面を鉛直方向にほぼ平行にして受光素子A乃至Cを配置する。次に、試験槽を密閉空間として、例えば多数の試験粉体を受光素子A乃至Cの鉛直上方から噴射して落下させる。試験粉体として、JIS規格Z8901で定められた試験用粉体8種(関東ローム)が用いられる。また、IEC60721−3−3の分類3S1規格に基づいて、受光素子A乃至Cが実使用環境下に18年間置かれた状態を再現できるだけの付着粉塵量の試験粉体が試験槽内に噴射されて落下される。次に、受光素子A乃至Cを砂塵試験機から取り出して、デジタルマイクロスコープを用いて試験粉体の侵入距離を測定する。さらに、受光素子A乃至Cに付着した試験粉体の付着状態(試験粉体の残留量、残留位置及び残留粒径等)を目視にて評価する。ここで、侵入距離とは、図6乃至図8に示す断面において、外表面5b側からシリコン基板9側に向かって外表面5aに残留した試験粉体のシリコン基板9の基板面法線方向の長さをいう。
図9は、試験粉体の侵入距離の測定結果を示している。図9の最左欄は受光素子A乃至Cのカバー層3の高さ及び開口部4の大きさを示している。最左欄の右隣から順に、受光素子A、B、Cにおける試験粉体の侵入距離をそれぞれ示している。図9に示すように、試験粉体の侵入距離には、カバー層3の外表面5aの形状やカバー層3の高さ及び開口部4の大きさによる顕著な差異はない。測定された全評価サンプルにおいて、試験粉体の侵入距離は250μm〜450μmの範囲に含まれている。
図10は、試験粉体の付着状態の目視評価結果を示している。図10の最左欄は受光素子A乃至Cのカバー層3の高さ及び開口部4の大きさを示している。最左欄の右隣から順に、受光素子A、B、Cにおける試験粉体の目視評価結果を示している。図中の◎印は試験粉体がほとんど付着していないことを示し、○印は試験粉体が若干付着していることを示し、△印は試験粉体が相対的に多く付着しているが実使用上問題ない程度であることを示している。
図10に示すように、試験粉体は、受光素子Cに最も残留し難く、次いで受光素子Bに残留し難く、受光素子Aに最も残留し易いという結果が得られた。従って、外表面5aが曲面状に傾斜するカバー層3を備えた受光素子Cは、受光素子A、Bと比較して、空気中に存在する粉塵のカバー層3への付着防止効果が高い。
また、受光素子Bに付着した試験粉体は、外表面5a、5bの境界である段差部に多く残留する傾向がある。従って、受光素子Bの粉塵付着防止効果を向上させるためには、当該段差部の端面処理が必要である。例えば、当該段差部を曲面形状に端面処理すると、受光素子Bは、受光素子Cと同様の効果が得られるので、空気中に存在する粉塵のカバー層3への付着防止効果の向上を図ることできる。
また、受光素子Aは、受光素子B、Cと比較すると多くの試験粉体が残留してしまう。ところが、図2(b)に示す従来の受光素子31を同条件下で粉塵残留試験を行うと、試験粉体は受光部が目視で見えなくなるほど付着する。受光素子Aは、従来の受光素子31と比較すると試験粉体の付着量は極めて少なく、さらに試験粉体が受光部11上に付着するのを防止できる。従って、シリコン基板9の基板面に対してほぼ90°の外表面5aを備えたカバー層3を有する受光素子Aは、受光素子B、Cと同様に空気中に存在する粉塵のカバー層3への付着防止効果を発揮することができ、実使用上の問題は発生しない。
次に、カバー層3の高さと開口部4の大きさとの関係について説明する。図10に示すように、カバー層3の高さが1000μm、開口部4の大きさが500μmの場合に、受光素子A乃至Cの全てにおいて、試験粉体が最も残留し難い。カバー層3の高さは開口部4の大きさに関連付けられ、粉塵の付着し難いカバー層3の高さは、開口部4の大きさの1/3以上であることが望ましい。
以上説明したように、開口部4が形成された光入射領域2より非光入射領域5の厚さが厚く形成されていれば、非光入射領域5の外表面5aの形状が異なっていても、受光素子は、空気中の塵や埃が受光部11に堆積するのを防止できる。
ところで、従来の受光素子31は、受光部11上を覆い、外表面33aがほぼ平坦な形状のカバー層33を有している。このため、例えば受光素子31の搬送作業や取り付け作業時に受光素子31を素手で触っても、受光部11の光入射面に直接触れてしまうことはないが、受光部11上の外表面33aには触れてしまう可能性がある。従って、カバー層33を備えていたとしても、従来の受光素子31は素手では取り扱い難い。これに対し、本実施の形態による受光素子1は、受光部11上の光入射領域2より受光部11周囲の非光入射領域5の厚さが厚く形成されたカバー層3を有している。このため、受光素子1は非光入射領域5の外表面5bから受光部11まで所定の距離(段差)を有している。従って、受光素子1は、受光部11を露出する開口部4を有していても、例えば搬送作業や取り付け作業時に素手で取り扱われることにより受光部11の光入射面に人の指先が触れてしまうことを防止できる。従って、受光素子1を容易に素手で取り扱うことができる。
ここで、受光素子1が開口部4を備えていることによる特有の効果について説明する。光ヘッドにおいては、記録密度を上げるために光源波長を短くする必要がある。例えば、コンパクトディスク(CD)装置で用いられる光源波長は780nm付近であるが、デジタル多用途ディスク(DVD)装置で用いられる光源波長は650nmである。また、現在では、400nm付近まで光源波長が短くなっている。一般に、光源波長が短くなると、光学部品の色収差、透過率及び耐久性などの特性が変化し、400nm付近を境にこれらの特性の変化が大きくなる。従って、CD装置やDVD装置で使用される光源波長帯において使用可能な光学部品でも、400nm付近の光源を用いる場合には使用できない可能性がある。
具体的には、樹脂を材料に用いる光学部品や接着剤などに、高出力な短波長光を長時間にわたって照射すると樹脂に化学変化が起こり、樹脂の透過率が変化したり樹脂が変形したりするなどの損傷を引き起こす場合がある。また、樹脂を使用せずにガラス材をレーザ光の光路に配置することも考えられるが、部品の加工コストや組み立てコストが高価になってしまうという問題がある。
本実施の形態による受光素子1はカバー層3に開口部4を有している。このため、受光素子1は、カバー層3の形成材料である樹脂を受光部11近傍に設けない構成とすることが可能である。これにより、高出力な短波長光は樹脂に照射されることがなくなるので、受光素子1は樹脂の化学的変化による透過率変化や変形などを防止することができる。また、樹脂を塗布するための実装技術の難易度が低いので、高価な塗布装置を必要せず、受光素子1の製造設備の低コスト化を図ることができる。例えば、自動の塗布装置ではなく手作業によっても樹脂を塗布することができる。
次に、本実施の形態による光ヘッドの概略の構成について図11を用いて説明する。光ヘッド51は、レーザ光を射出するレーザ発光素子として、例えばレーザダイオード53を有している。レーザダイオード53は、コントローラ(図11では不図示)からの制御電圧に基づいて記録/再生毎に異なる光強度のレーザ光を射出できるようになっている。
レーザダイオード53の光射出側の所定位置には、偏光ビームスプリッタ55が配置されている。レーザダイオード53から見て偏光ビームスプリッタ55の光透過側には、1/4波長板57、コリメータレンズ59及び対物レンズ63がこの順に並んで配置されている。また、レーザダイオード53から見て偏光ビームスプリッタ55の光反射側には、レーザダイオード53から射出されたレーザ光の光強度を計測するためのパワーモニタ用フォトダイオード61が配置されている。コリメータレンズ59は、レーザダイオード53からの発散光線束を平行光線束に変換して対物レンズ63に導くと共に、対物レンズ63からの平行光線束を収束光線束に変換して受光素子1に導くために設けられている。対物レンズ63はコリメータレンズ59からの平行光線束を光記録媒体65の情報記録面に集光して読み取りスポットを形成すると共に、光記録媒体65からの反射光を平行光線束に変換してコリメータレンズ59に導くために設けられている。
1/4波長板57から見て偏光ビームスプリッタ55の光反射側には、センサレンズ67、シリンドリカルレンズ71がこの順に並んで配置されている。シリンドリカルレンズ71の光透過側には、光記録媒体65からの反射光を受光する受光素子1が配置されている。受光素子1は、実使用時に受光部11が形成されたシリコン基板9(図11では共に不図示)の基板面がほぼ鉛直方向に配置されている。
センサレンズ67は、光記録媒体65で反射された光の合焦位置を光学的に調整するための反射光合焦位置調整部として機能する。また、センサレンズ67は、光記録媒体65からの反射光に非点収差を発生させるとともに、反射光を所定の光学系倍率で拡大させて受光素子1の受光部11上に結像させるようになっている。受光素子1で光電変換された電気信号は不図示の光記録再生装置に備えられた所定の回路で処理されて、光記録媒体65に記録された情報を含む再生信号が抽出されたり、光ヘッド51の焦点誤差又はトラッキング誤差調整用の誤差検出信号が生成されたりする。受光素子1は長期間使用環境下に置かれても受光部11上に埃等がほとんど堆積されないので、受光光の光量の低下を防止できる。このため、受光素子1は十分な光量の光を光電変換して高品質な電気信号を出力できる。これにより、当該電気信号に基づいて生成される再生信号や誤差検出信号は経時劣化せずに初期の品質が維持される。
次に、光ヘッド51の動作について説明する。レーザダイオード53から出射された発散光のレーザ光は偏光ビームスプリッタ55に入射する。偏光ビームスプリッタ55において、所定の偏光方位の直線偏光成分は透過して1/4波長板57に入射する。一方、当該偏光方位に直交する直線偏光成分は反射してパワーモニタ用フォトダイオード61に入射し、レーザ光強度が計測される。
1/4波長板57に入射した直線偏光の光は、1/4波長板57を透過して円偏光の光となる。この円偏光の光は、コリメータレンズ59で平行光に変換され、コリメータレンズ59を透過して対物レンズ63により収束されて光記録媒体65の記録層へ入射する。光記録媒体65の記録層で反射した円偏光の光は、対物レンズ63で平行光にされてからコリメータレンズ59を透過して1/4波長板57に入射する。1/4波長板57を透過することにより、円偏光の光は当初の直線偏光から偏光方位が90°回転した直線偏光になって偏光ビームスプリッタ55に入射する。この直線偏光の光は偏光ビームスプリッタ55で反射させられてセンサレンズ67に入射する。
センサレンズ67を透過した光はシリンドリカルレンズ71に入射する。シリンドリカルレンズ71に入射した光は受光素子1の受光部11上に集光する。受光素子1は受光部11上への埃等の堆積が防止されるので、長期間使用環境下に置かれても受光光の光量の低下を防止できる。受光素子1での受光光が光電変換された電気信号は再生信号や誤差検出信号を生成するために、光記録再生装置に備えられた所定の回路に出力される。
従来の受光素子31はアルミニウムで形成されたアルミ板に取り付けられ、当該アルミ板を密封用のカバー部材として用いることにより、光ヘッドのフレームに密封構造として取り付けられている。これにより、従来の光ヘッドは、受光素子31に空気中の粉塵が付着し難いようにしている。これに対し、本実施の形態による受光素子1は、空気中の粉塵の付着を防止できるので、光ヘッドに密封構造として取り付けられなくてもよい。従って、受光素子1を密封するための部材が削減されるので、光ヘッドに用いる部材が削減されて、光ヘッドの低コスト化を図ることができる。さらに、受光素子1は光ヘッドに比較的自由に取り付けることが可能になるので、光ヘッドの形状設計の自由度を向上させることができる。
次に、本実施の形態による光記録再生装置について図12を用いて説明する。光記録再生装置は、例えば円板状の光記録媒体の円周方向に沿って形成され且つ光記録媒体の半径方向に複数形成されたトラックの所定領域に情報を記録し、又は当該トラックの所定領域に記録された情報を再生する光ヘッドを備えている。光ヘッドには、光記録媒体に対して情報を記録するだけに用いられる記録専用型と、情報を再生するだけに用いられる再生専用型、及び記録再生の双方に使用可能な記録再生型とがある。従って、これらを搭載した装置はそれぞれ光記録装置、光再生装置、光記録再生装置となるが、以下、それら全てを包含して光記録再生装置と総称する。
図12は、本実施の形態による光ヘッド51を搭載した光記録再生装置150の概略構成を示している。光記録再生装置150は、図12に示すように光記録媒体65を回転させるためのスピンドルモータ152と、光記録媒体65にレーザビームを照射するとともにその反射光を受光する光ヘッド51と、スピンドルモータ152及び光ヘッド51の動作を制御するコントローラ154と、光ヘッド51にレーザ駆動信号を供給するレーザ駆動回路155と、光ヘッド51にレンズ駆動信号を供給するレンズ駆動回路156とを備えている。光ヘッド51に備えられた受光素子1(図12では不図示)は、実使用時に受光部11が形成されたシリコン基板9(図12では共に不図示)の基板面がほぼ鉛直方向に配置されている。
コントローラ154にはフォーカスサーボ追従回路157、トラッキングサーボ追従回路158及びレーザコントロール回路159が含まれている。フォーカスサーボ追従回路157が作動すると、回転している光記録媒体65の情報記録面にフォーカスがかかった状態となり、トラッキングサーボ追従回路158が作動すると、光記録媒体65の偏芯している信号トラックに対して、レーザビームのスポットが自動追従状態となる。フォーカスサーボ追従回路157及びトラッキングサーボ追従回路158には、フォーカスゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能及びトラッキングゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能がそれぞれ備えられている。また、レーザコントロール回路159は、レーザ駆動回路155により供給されるレーザ駆動信号を生成する回路であり、光記録媒体65に記録されている記録条件設定情報に基づいて、適切なレーザ駆動信号の生成を行う。
これらフォーカスサーボ追従回路157、トラッキングサーボ追従回路158及びレーザコントロール回路159については、コントローラ154内に組み込まれた回路である必要はなく、コントローラ154と別個の部品であっても構わない。さらに、これらは物理的な回路である必要はなく、コントローラ154内で実行されるソフトウェアであっても構わない。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態の受光素子1では、受光部11は光入射領域2を開口した開口部4に露出しているが、本発明はこれに限られない。例えば、受光部はカバー層で覆われて光入射領域に露出していなくてもよい。受光素子は、シリコン基板の基板面法線方向に見て、受光部上の光入射領域より受光部周囲の非光入射領域の厚さが厚く形成されたカバー層を有していれば受光部が露出していなくても、上記実施の形態の受光素子1と同様の効果が得られる。
上記実施の形態の受光素子1は、光入射領域2の周囲に非光入射領域5を有しているが本発明はこれに限られない。例えば、受光素子は、実使用時にシリコン基板の基板面がほぼ鉛直方向に配置された際に、非光入射領域5が少なくとも光入射領域2の鉛直上方に配置されていればよい。この場合も、受光素子は、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
上記実施の形態の受光素子1は、受光部11の形成基板にシリコン基板9が用いられているが本発明はこれに限られない。例えば、受光素子は、受光部の形成基板にSOI(Silicon on Insulator)基板が用いられても同様の効果が得られる。
上記実施の形態の図1及び図3乃至図5に示す受光素子1は、光入射領域2近傍の外表面5aが曲面状に形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、光入射領域2近傍の外表面は光入射領域の周囲を囲むように複数の平面が組み合わされた形状を有していてもよい。この場合も、カバー層は、シリコン基板の基板面法線方向に見て、受光部上の光入射領域より受光部周囲の非光入射領域の厚さが厚くなるので、当該カバー層を有する受光素子は、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の一実施の形態による受光素子1の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による受光素子1の効果を示す図であって、図2(a)は、本実施の形態による受光素子1の断面図であり、図2(b)は、比較例としての従来の受光素子31の断面図である。 本発明の一実施の形態の第1の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態の第2の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態の第3の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態の第4の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態の第5の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態の第6の変形例による受光素子1の断面図である。 本発明の一実施の形態による受光素子であって、試験粉体の侵入距離の測定結果を示す図である。 本発明の一実施の形態による受光素子であって、試験粉体の付着状態の目視評価結果を示す図である。 本発明の一実施の形態による光ヘッド51の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による光記録再生装置150の概略構成を示す図である。
符号の説明
1、31 受光素子
2、32 光入射領域
3、33 カバー層
4 開口部
5、35 非光入射領域
5a、5b、33a 外表面
7 回路基板
9 シリコン基板
11 受光部
13 電極パッド
15 電極端子
17 配線
20 埃
51 光ヘッド
53 レーザダイオード
55、偏光ビームスプリッタ
57 1/4波長板
59 コリメータレンズ
61 パワーモニタ用フォトダイオード
63 対物レンズ
65 光記録媒体
67 センサレンズ
69 ビームスプリッタ
71 シリンドリカルレンズ
150 光記録再生装置
152 スピンドルモータ
154 コントローラ
155 レーザ駆動回路
156 レンズ駆動回路
157 フォーカスサーボ追従回路
158 トラッキングサーボ追従回路
159 レーザコントロール回路

Claims (10)

  1. 実使用時に基板面がほぼ鉛直方向に配置される受光素子であって、
    前記基板上に形成された受光部と、
    光が入射する光入射領域を開口して前記受光部が露出する開口部と、前記開口部の大きさの1/3倍以上の高さとを備えて前記基板上を覆うように配置され、前記基板面法線方向に見て、前記受光部上の前記光入射領域より前記受光部周囲の非光入射領域の厚さが厚く形成され、前記非光入射領域の少なくとも一部がほぼ一定の厚さを備えたカバー層とを有し、
    前記非光入射領域の外表面は、前記光入射領域側が低くなるように傾斜している場所を有し、前記光入射領域の近傍が曲面状に傾斜していること
    を特徴とする受光素子。
  2. 請求項記載の受光素子であって、
    前記カバー層の前記高さは、前記開口部の大きさの1倍以上であること
    を特徴とする受光素子。
  3. 請求項1又は2に記載の受光素子であって、
    前記基板を実装する回路基板をさらに有し、
    前記カバー層は、前記基板及び前記回路基板に跨って形成されていること
    を特徴とする受光素子。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の受光素子であって、
    前記カバー層は、透明材料で形成されていること
    を特徴とする受光素子。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の受光素子であって、
    前記カバー層は、不透明材料で形成されていること
    を特徴とする受光素子。
  6. 請求項又はに記載の受光素子であって、
    前記カバー層は、樹脂材料で形成されていること
    を特徴とする受光素子。
  7. 請求項記載の受光素子であって、
    前記樹脂材料は、エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂であること
    を特徴とする受光素子。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の受光素子であって、
    前記基板は、シリコン基板であること
    を特徴とする受光素子。
  9. 光源から射出した光を光記録媒体に集光させる対物レンズと、実使用時に基板面がほぼ鉛直方向に配置されて前記光記録媒体で反射した前記光を受光する受光素子とを有する光ヘッドであって、
    前記受光素子は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の受光素子であること
    を特徴とする光ヘッド。
  10. 請求項記載の光ヘッドを有することを特徴とする光記録再生装置。
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