JP4199679B2 - 吸水性樹脂組成物およびその製造方法、並びに、それらを用いた吸収体、吸収性物品 - Google Patents

吸水性樹脂組成物およびその製造方法、並びに、それらを用いた吸収体、吸収性物品 Download PDF

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Description

本発明は、吸水性樹脂組成物、吸収体、吸収性物品、および吸水性樹脂組成物の製造方法に関する。さらに詳しくは、紙オムツ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材料に用いた場合に特に優れた消臭性能を有するとともに吸収性能にも優れた吸水性樹脂組成物、吸収体、吸収性物品、および吸水性樹脂組成物の製造方法に関する。
吸水性樹脂は、体液(尿や血液など)等を吸収させることを目的として、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材料の主要な構成材料として広く利用されている。
近年、特に高齢化に伴う大人用の紙おむつの需要増大などにより、吸水性樹脂に対する消臭性能の付与、特に硫化水素やメルカプタン類などのイオウ系化合物に由来する悪臭を除去できる消臭性能の要求が高まっている。
吸水性樹脂に消臭性能を付与するため、これまでに吸水性樹脂と各種の消臭剤や抗菌剤との組み合わせが提案されている。例えば、吸水性樹脂とツバキ科植物の葉抽出物とからなる吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)、針葉樹木抽出エキスと特定の性能を有する吸水性樹脂とを含む吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)、吸水性樹脂とゼオライトからなる吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、吸水性樹脂とケイ素リッチなゼオライトからなる吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献4)、吸水性樹脂の内部にゼオライト粒子が分散された消臭性樹脂組成物(例えば、特許文献5参照)、吸水性樹脂と、チタンまたはジルコニウムから選ばれる1種以上と亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、珪素から選ばれる少なくとも1種以上からなる金属含水酸化物からなる吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献6参照)、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を、アンモニウムイオン及び銀イオンで置換した抗菌性ゼオライト及び樹脂を含む抗菌性樹脂組成物(例えば、特許文献7参照)、吸水性樹脂と、銀、銅、亜鉛のカチオンにより交換された抗菌性ゼオライトからなる吸水性樹脂組成物(例えば、特許文献8参照)などが知られている。
吸水性樹脂を用いた吸収性物品に消臭性能を付与する検討もなされており、例えば、製茶及び吸水性樹脂を含んでなる吸収性物品(例えば、特許文献9参照)、吸水性樹脂と抗菌性を有する金属イオンとを含む吸水性シート(例えば、特許文献10参照)などが知られている。
しかしながら、従来報告されている上記の方法における消臭性能は十分なものではなく、実使用において発揮させる消臭性能としては満足できるレベルには到達していなかった。
また、高い消臭性能を発揮させるために吸収性能を犠牲にしたのでは、体液(尿や血液など)等を吸収させるという吸水性樹脂本来の目的が達成できない。したがって、高い消臭性能を発揮させるとともに吸収性能をも十分に満足できるレベルとすることが重要である。
特開昭60−158861号公報 特開平11−241030号公報 国際公開第91/12031号パンフレット 特表2003−507535号公報 特開平8−176338号公報 特開平10−147724号公報 特開昭63−265809号公報 特表2001−505237号公報 特開平2−41155号公報 特開昭63−156540号公報
したがって、本発明が解決しようとする課題は、吸水性樹脂に添加剤を含む吸水性樹脂組成物において、優れた消臭性能、特に硫化水素やメルカプタン類などのイオウ系化合物に由来する悪臭を十分に除去できる消臭性能を有するとともに吸収性能にも優れた吸水性樹脂組成物、吸収体、吸収性物品、および吸水性樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、まず、吸水性樹脂とゼオライトとの組み合わせが消臭性能の発現に有効であることに着目した。そして、消臭性能が向上するとともに優れた吸収性能をも発現できる条件を詳細に検討した結果、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を吸水性樹脂と組み合わせること、吸水性樹脂として架橋構造を有し、表面処理が施された吸水性樹脂であって、特定の粒度分布を有するものを用いること、さらには、酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を吸水性樹脂の表面またはその近傍に存在させることによって、消臭性能を効果的に発現させるとともに吸収性能にも優れた吸水性樹脂組成物が得られ、上記課題が解決できることに想到した。
すなわち、本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を含む吸水性樹脂組成物であって、前記吸水性樹脂(A)は表面処理が施されており、かつ前記吸水性樹脂組成物は、質量平均粒子径(D50)が100〜500μm、粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50の範囲であることを特徴とする。
本発明にかかる吸収体は、本発明の吸水性樹脂組成物と親水性繊維とを含む。
本発明にかかる別の吸収体は、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)と、親水性繊維とを含む吸収体であって、前記吸水性樹脂の質量平均粒子径(D50)が100〜500μm、粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50の範囲であることを特徴とする。
本発明にかかる吸収性物品は、本発明の吸収体、液透過性を有する表面シート、液不透過性を有する背面シートを備える。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の製造方法は、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を含む吸水性樹脂組成物の製造方法であって、酸基含有不飽和単量体を主成分とする単量体成分を重合して吸水性樹脂を得る重合工程、質量平均粒子径(D50)が100〜500μmでかつ粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50の範囲の吸水性樹脂を表面処理する工程、該ゼオライト(B)を表面処理の前後または同時に添加する工程
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、硫化水素、アンモニア、消臭テストにおいて、優れた消臭性能、特に硫化水素やメルカプタン類などの硫黄系化合物に由来する悪臭を十分に除去できる消臭性能を効果的に発現するとともに、吸収性能にも優れた吸水性樹脂組成物、吸収体、吸収性物品、および吸水性樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
(1)吸水性樹脂(A)
本発明において用いることができる吸水性樹脂(A)とは、ヒドロゲルを形成しうる水膨潤性水不溶性の架橋重合体のことである。水膨潤性とは、イオン交換水中において必須に自重の5倍以上、好ましくは、50倍から1000倍という多量の水を吸収することをいう。水不溶性とは、吸水性樹脂中(A)の未架橋の水可溶性成分(水溶性高分子)が好ましくは50質量%以下、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下、最も好ましくは10質量%以下のことをいう。なお、この水可溶性成分の測定方法は、EUROPEAN DISPOSABLES AND NONWOVENS ASSOCIATIONのEDANA RECOMMENDED TEST METHODS 470,1−99 EXTRACTABLESに記載されている。
なお、本発明の説明において吸水性樹脂基準の含有割合を述べる場合は、吸水性樹脂の固形分(吸水性樹脂1gを用い、例えば、180℃で3時間乾燥させて、含水率を10質量%以下とした場合の質量)を基準としたものである。
本発明では吸水性樹脂(A)として、消臭性能および吸収性能の面から、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂が必須に用いられる。
本発明において用いることができる吸水性樹脂(A)としては、ポリアクリル酸部分中和物重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、カルボキシル基含有架橋ポリビニルアルコール変性物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等の1種または2種以上を挙げることができるが、好ましくは、アクリル酸および/またはその塩(中和物)を主成分とする単量体成分を重合・架橋することにより得られるポリアクリル酸部分中和物重合体が用いられる。
本発明において用いることができる吸水性樹脂(A)は、酸基および/またはその塩を有し、好ましくは、酸基含有不飽和単量体を主成分とする単量体成分を重合して得られる。なお、酸基含有不飽和単量体としては、重合後に加水分解を行うことによって酸基となる単量体(例えば、アクリロニトリルなど)も含まれるが、好ましくは、重合時に酸基を含有する酸基含有不飽和単量体である。
本発明においては、単量体成分としてアクリル酸および/またはその塩を主成分とすることが好ましい。
単量体成分としてアクリル酸および/またはその塩を主成分とする場合、その他の単量体を併用してもよい。併用できる単量体としては、併用によっても本発明の効果を発揮できるものであれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリロキシアルカンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソブチレン、ラウリル(メタ)アクリレート等の水溶性または疎水性不飽和単量体が挙げられる。
本発明においてアクリル酸および/またはその塩以外の単量体を用いる場合には、そのアクリル酸および/またはその塩以外の単量体は、主成分として用いるアクリル酸および/またはその塩の合計量に対して、好ましくは0〜30モル%以下、より好ましくは0〜10モル%以下の割合である。このような割合で用いることにより、得られる吸水性樹脂の吸収性能がより一層向上すると共に、吸水性樹脂をより一層安価に得ることができる。また、本発明の効果を十分に発揮することができる。
本発明において用いることができる吸水性樹脂(A)は架橋構造を有する。かかる架橋構造は、架橋剤を使用しない自己架橋型のものであってもよいが、一分子中に2個以上の重合性不飽和基や2個以上の反応性基を有する架橋剤(吸水性樹脂の内部架橋剤)を共重合または反応させて得られた架橋構造がさらに好ましい。
内部架橋剤の具体例としては、例えば、N,N´−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
内部架橋剤は、単独で用いてもよく、適宜2種類以上を混合して用いてもよい。また、内部架橋剤は、反応系に一括添加してもよく、分割添加してもよい。内部架橋剤を使用する場合には、本発明の効果を十分に発揮させるために、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を重合時に用いることが好ましい。
これら内部架橋剤の使用量は、前記単量体成分(架橋剤を除く)に対して、好ましくは0.001〜2モル%、より好ましくは0.005〜0.5モル%、さらに好ましくは0.01〜0.2モル%、特に好ましくは0.03〜0.15モル%である。内部架橋剤の使用量が0.001モル%よりも少ない場合、あるいは、2モル%よりも多い場合には、得られる吸水性樹脂が十分な吸収特性を発揮できないおそれがあるとともに、本発明の効果が十分に発揮できないおそれもあるので好ましくない。
内部架橋剤を用いて架橋構造を重合体内部に導入する場合には、内部架橋剤を、単量体成分の重合前あるいは重合途中、あるいは重合後、または中和後に反応系に添加するようにすればよい。
本発明に用いることができる吸水性樹脂(A)を得るために単量体成分を重合する方法としては、特に限定されず、例えば、水溶液重合、逆相懸濁重合、バルク重合、沈殿重合などが挙げられるが、性能面、重合の制御の容易さ、膨潤ゲルの吸収特性の観点などから、単量体成分を水溶液とすることによる水溶液重合や逆相懸濁重合を行うことが好ましい。
単量体成分を水溶液とする場合の該水溶液(以下、単量体水溶液と称することがある)中の単量体成分の濃度は、水溶液の温度や単量体成分の種類によって決まり、特に限定されるものではないが、10〜70質量%の範囲内が好ましく、20〜60質量%の範囲内がさらに好ましい。また、上記水溶液重合を行う際には、水以外の溶媒を必要に応じて併用してもよく、併用して用いられる溶媒の種類は、特に限定されるものではない。
逆相懸濁重合とは、単量体水溶液を疎水性有機溶媒に懸濁させる重合法であり、例えば、米国特許4093776号、同4367323号、同4446261号、同4683274号、同5244735号などの米国特許に記載されている。水溶液重合とは分散溶媒を用いずに単量体水溶液を重合する方法であり、例えば、米国特許4625001号、同4873299号、同4286082号、同4973632号、同4985518号、同5124416号、同5250640号、同5264495号、同5145906号、同5380808号などの米国特許や、欧州特許0811636号、同0955086号,同0922717号などの欧州特許に記載されている。これら重合法に例示の単量体成分や開始剤などを本発明に適用することもできる。
上記の重合を開始させる際には、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤や、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等の光重合開始剤を用いることができる。これら重合開始剤の使用量は、得られる吸水性樹脂の物性面などを考えると、0.001〜2モル%(対全単量体成分)が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1モル%(対全単量体成分)である。
重合を行うことにより、通常、含水ゲル状架橋重合体が得られる。この含水ゲル状架橋重合体を必要に応じて乾燥し、乾燥の前および/または後で好ましくは粉砕し、吸水性樹脂とする。
乾燥は、好ましくは60℃〜250℃の温度範囲、より好ましくは100℃〜220℃の温度範囲、さらに好ましくは120℃〜200℃の温度範囲で行われる。乾燥時間は、重合体の表面積、含水率、乾燥機の種類などに依存し、目的とする含水率になるよう選択される。
本発明に用いることのできる吸水性樹脂(A)の中和率は特に限定されないが、本発明の効果を十分に発揮させるためには、好ましくは30〜90モル%、より好ましくは50〜80モル%、さらに好ましくは60〜75モル%である。
本発明に用いることのできる吸水性樹脂(A)の含水率(吸水性樹脂中に含まれる水分量で規定され、吸水性樹脂1gを用い、180℃で3時間の乾燥減量で測定)は特に限定されないが、本発明の効果を十分に発揮させるためには室温でも流動性を示す粉末であることが好ましく、含水率として好ましくは0.2〜30質量%、より好ましくは0.3〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%の粉末状態である。
なお、吸水性樹脂の含水率をゼロにすることは困難であるため、少量の水(例えば、0.5〜10質量%)を吸水性樹脂に含み粉末として扱える場合、この少量の水を含んだ吸水性樹脂をも本明細書では吸水性樹脂(A)と称する。また、市販の吸水性樹脂(吸水性樹脂組成物)やオムツ中の吸水性樹脂(吸水性樹脂組成物)が吸湿している場合、例えば乾燥することで、含水率を10質量%以下、好ましくは5±2質量%に調整して、本明細書において規定される物性を測定すればよい。含水率を調整するための乾燥条件としては、吸水性樹脂(吸水性樹脂組成物)の分解や変性が生じない条件ならば特に限定されないが、好ましくは減圧乾燥が良い。
本発明で用いることができる吸水性樹脂(A)の粒子形状は、特に限定されず、例えば、球状、破砕状、不定形状などが挙げられるが、粉砕工程を経て得られた不定形破砕状のものが好ましく使用できる。さらに、その嵩比重(JIS K−3362で規定)は、本発明の効果を十分に発揮させるためには、好ましくは0.40〜0.80g/mlの範囲内、より好ましくは0.50〜0.75g/mlの範囲内、さらに好ましくは0.60〜0.73g/mlの範囲内である。
本発明で用いることができる吸水性樹脂(A)は、さらに、表面架橋(二次架橋)されたものである。
表面架橋を行うための架橋剤(表面架橋剤)としては、種々のものがあり、特に限定されないが、得られる吸水性樹脂の物性向上などの観点から、多価アルコール化合物、エポキシ化合物、多価アミン化合物またはそのハロエポキシ化合物との縮合物、オキサゾリン化合物、モノ、ジ、またはポリオキサゾリジノン化合物、多価金属塩、アルキレンカーボネート化合物などが好ましい。
本発明で用いることができる表面架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、米国特許6228930号、同6071976号、同6254990号などに例示されている表面架橋剤を用いることができる。例えば、モノ,ジ,トリ,テトラまたはポリエチレングリコール、モノプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、2,3,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノールなどの多価アルコール化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテルやグリシドールなどのエポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミン等の多価アミン化合物;エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物;上記多価アミン化合物と上記ハロエポキシ化合物との縮合物;2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン化合物;エチレンカボネートなどのアルキレンカーボネート化合物等が挙げられ、これらの1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の効果を十分に発揮するためには、これらの表面架橋剤の中で多価アルコールを必須に用いることが好ましい。多価アルコールとしては、炭素数2〜10のものが好ましく、炭素数3〜8のものがより好ましい。
表面架橋剤の使用量は、用いる化合物やそれらの組み合わせ等にもよるが、吸水性樹脂(A)に対して、0.001〜10質量%の範囲内が好ましく、0.01〜5質量%の範囲内がより好ましい。
本発明において表面架橋を行う場合には、水を用いることが好ましい。この際、使用される水の量は、使用する吸水性樹脂(A)の含水率にもよるが、吸水性樹脂(A)に対して0.5〜20質量%の範囲内が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲内である。また、水以外に親水性有機溶媒を用いてもよい。親水性有機溶媒を用いる場合、その使用量は、吸水性樹脂(A)に対して0〜10質量%の範囲内が好ましく、より好ましくは0〜5質量%の範囲内、さらに好ましくは0〜3質量%の範囲内である。
本発明において表面架橋を行う場合には、水及び/または親水性有機溶媒と表面架橋剤とを予め混合した後、次いで、その水溶液を吸水性樹脂に噴霧あるいは滴下混合する方法が好ましく、噴霧する方法がより好ましい。噴霧される液滴の大きさは、平均粒子径で0.1〜300μmの範囲内が好ましく、0.1〜200μmの範囲がより好ましい。水及び/または親水性有機溶媒と表面架橋剤とを混合する場合には、本発明の効果を妨げない範囲で、水不溶性微粒子粉体や界面活性剤を共存させてもよい。
表面架橋剤を混合後の吸水性樹脂は加熱処理されることが好ましい。加熱温度(熱媒温度または材料温度)は、好ましくは100〜250℃の範囲内、より好ましくは150〜250℃の範囲内であり、加熱時間は、1分〜2時間の範囲内が好ましい。加熱温度と加熱時間の組み合わせの好適例としては、180℃で0.1〜1.5時間、200℃で0.1〜1時間である。
以上のようにして、表面架橋処理を行って得られた吸水性樹脂は、好ましくは本発明の効果を十分に発揮するために特定の粒度に調整されることが好ましい。粒度の調整は、表面処理前であっても、表面処理後であっても構わない。本発明に使用する吸水性樹脂は、酸基(例えば、カルボキシル基)および/またはその塩を有しているため、例えば、アンモニアなどの塩基性悪臭物質を有効に中和することができる。吸水性樹脂の表面積は、粒子径が細かいものほど大きく、表面積が大きいほど塩基性悪臭物質を中和するには有利であると思われるが、実際の使用(例えば、紙おむつなどの尿のゲル化剤)における本発明の効果は、特定の粒度を有したもののほうが優れることが判明した。
特定の粒度に調整することによる前記効果の発現の機構については明らかでないが、例えば、吸水性樹脂のゲル状態が影響していると考えられる。粒子径が細かすぎる場合、吸水速度が速すぎるためにゲルブロックをおこし、使用した吸水性樹脂もしくはそれを含む吸水性樹脂組成物に悪臭成分を含んだ液体が到達しにくいことが考えられ、また、粒子径が大きすぎる場合、吸水速度が遅いため、悪臭成分を含んだ液体から悪臭成分が揮発してしまうことが考えられる。
かかる吸水性樹脂(A)の粒度としては、質量平均粒子径(D50)は、好ましくは100〜500μm、より好ましくは、200〜500μm、さらに好ましくは、250〜500μmであり、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は0.25〜0.50の範囲であることが好ましく、0.27〜0.48の範囲が好ましく、0.30〜0.45の範囲が最も好ましい。上記の質量平均粒子径や粒度分布の対数標準偏差(σζ)は後述の吸水性樹脂組成物にも適用され、吸水性樹脂(A)ないし吸水性樹脂組成物の質量平均粒子径や対数標準偏差(σζ)は、必要により造粒などで調整してもよい。
本発明で用いることができる吸水性樹脂(A)は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上であることが好ましく、より好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは30g/g以上、特に好ましくは32g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明で用いることができる吸水性樹脂(A)は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/g以上であることが好ましく、より好ましくは22g/g以上、さらに好ましくは24g/g以上、特に好ましくは26g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明の効果を最大限に発揮させるためには、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上で、かつ、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が26g/g以上である特定性能の吸水性樹脂を用いることが特に好ましい。
(2)ゼオライト(B)
本発明に用いることが出来るゼオライト(B)は、天然ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれを用いることも可能であるが、好ましくは商業的に安定に入手しうる合成ゼオライトである。ゼオライトは、一般に三次元骨格構造を有するアルミノシリケートであり、一般式としては、aM2/nO・xAl・ySiO・zHOで表示される。式中のa、x、y、zはそれぞれ金属酸化物、酸化アルミ、酸化ケイ素、結晶水の数を表示しており、整数である。Mは陽イオンであり、陽イオンの種類としては、アルカリ金属(ナトリウムイオン、カリウムイオン)、アルカリ土類金属(カルシウムイオン、マグネシウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられる。好ましい陽イオンはアルカリ金属イオンであり、特に好ましくはナトリウムイオンである。nは陽イオンの原子価である。
本発明に用いることが出来るゼオライト(B)の二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比は、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜13、さらに好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜8であることが好ましい。二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が15より大きくなる(例えばモレキュラーシーブとして知られるゼオライト)場合、アミン類の消臭能力が低下すること、ゼオライトの表面積が低下すること、さらには、このようなゼオライトの合成に長時間有するので経済的にも不利であることなどがあり好ましくない。
本発明で用いることの出来るゼオライト(B)は、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15である。その具体例としては、例えば天然のゼオライトとしては、アナルシン(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=3.6〜5.6)、チャバサイト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=3.2〜6.0および6.4〜7.6)、クリノプチライト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=8.5〜10.5)、エリオナイト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=5.8〜7.4)、フォジャサイト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=4.2〜4.4)、モルデナイト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=8.34〜10.0)、フィリップサイと(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=2.6〜4.4)等が挙げられる。一方、合成ゼオライトの典型的なものとしては、例えばA−型ゼオライト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=1.4〜2.4)、X−型ゼオライト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=2〜3)、Y−型ゼオライト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=3〜6)、モルデナイト(二酸化ケイ素/酸化アルミニウム=9〜10)等を挙げることが出来る。本発明においては、前述したような酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いることの出来るゼオライト(B)における二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比は、既知でない場合は、蛍光X線分析や元素分析等の手法により得ることが出来る。
本発明に用いることが出来るゼオライト(B)は、銀イオン、銅イオン、及び亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗菌作用を有する金属イオンを保持させることができる。上述した例示ゼオライトのイオン交換容量は、例えば、A−型ゼオライト:7meq/g、X−型ゼオライト:6.4meq/g、Y−型ゼオライト:5meq/g、モルデナイト:2.6meq/g、クリノブチロライト:2.6meq/g、チャバサイト:5meq/g、エリオナイト:3.8meq/gであり、いずれも銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗菌作用を有する金属イオンでイオン交換するに充分な容量を有している。上記ゼオライト中のイオン交換可能なイオン、例えばナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等のその一部または全部を、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の抗菌作用を有する金属イオン(抗菌性金属イオン)で置換することによって、ゼオライト(B)に抗菌性能を付与することが可能となる。
本発明に用いることのできる金属イオンは、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンである、ゼオライト中の銀イオンの含有量(対ゼオライト基準)は、0.1〜15質量%、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。ゼオライト中の銅イオンの含有量(対ゼオライト基準)は、0.1〜25質量%、好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。ゼオライト中の亜鉛イオンの含有量(対ゼオライト基準)は、0.1〜25質量%、好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。上記範囲を外れると、本発明の効果を充分に発揮できない恐れがある。
ゼオライト(B)の吸水性樹脂(A)100質量部に対する含有量は、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部、さらに好ましくは0.1〜3質量部である。上記含有量が0.001質量部未満の場合は本発明の効果を充分に発揮できない恐れがあり、10質量部を越えた場合は吸水性樹脂本来の吸収性能を低下させるので、上記範囲で用いられることが好ましい。
ゼオライト(B)の粒度分布は、好ましくは0.001〜1000μmの範囲内が好ましく、0.01〜600μmの範囲内がより好ましく、0.1〜100μmの範囲内がさらに好ましい。ゼオライト(B)の質量平均粒子径は、500μm以下が好ましく、300μm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましい。
(3)植物成分(C)
本発明において用いることができる植物成分(C)は、好ましくはポリフェノール、フラボンおよびその類、カフェインから選ばれる少なくとも1種の化合物を、0を越えて100質量%以下含む植物成分であり、好ましくは、前記化合物が、タンニン、タンニン酸、五倍子、没食子および没食子酸から選ばれる少なくとも一種である。
本発明において用いることのできる植物成分(C)を含んだ植物としては、例えば、ツバキ科の植物ではツバキ、ヒサカキ、モッコクなどが挙げられ、イネ科の植物ではイネ、ササ、竹、トウモロコシ、麦などが挙げられ、アカネ科の植物ではコーヒーなどが挙げられる。
本発明において用いることのできる植物成分(C)の形態としては、植物から抽出したエキス(精油)、植物自体(植物粉末)、植物加工業や食物加工業における製造工程で副生する植物滓および抽出滓などが挙げられるが、特に限定されない。
本発明において用いることのできる植物成分(C)の使用量は、目的とする消臭機能によっても異なるが、吸水性樹脂(A)100質量部に対して、0〜10質量部の範囲内が好ましく、より好ましくは0.001〜5質量部の範囲内である。0.001質量部より少ないと十分な効果が得られず、10質量部以上の場合は、添加量に見合った効果が得られない。
本発明において用いることのできる植物成分(C)は、それ自身が粉末の場合、および/または、植物から抽出した植物成分(C)を含んだエキス(精油)を担持させた粉体の場合、および/または、植物から抽出した植物成分(C)を含んだエキス(精油)を上記二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)に担持させた粉体の場合、その粒度分布は、その90質量%以上が0.001〜1000μmの範囲内が好ましく、0.01〜600μmの範囲内がより好ましく、0.1〜100μmの範囲内がさらに好ましい。質量平均粒子径は、500μm以下が好ましく、300μm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましい。質量平均粒子径が500μmより大きい場合には、尿などと接触した場合、植物成分(C)に含まれる有効成分の作用が不十分となり、安定した消臭性能が付与できないおそれがある。また、吸水性樹脂の質量平均粒子径に対して、植物成分(C)を含んだ粉末の質量平均粒子径の比率が小さい方が、優れた消臭性能および安定性が付与できるため好ましい。
本発明において用いることのできる植物成分(C)としては、常温で液体および/または水溶液が好ましい。
(4)吸水性樹脂組成物
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、前述の吸水性樹脂(A)と前述のゼオライト(B)とを含む。すなわち、本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を含む。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定されないが、好ましくは、酸基含有不飽和単量体を主成分とする単量体成分を重合して吸水性樹脂を得る重合工程、質量平均粒子径(D50)が100〜500μmでかつ粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50の範囲の吸水性樹脂を表面処理する工程、ゼオライト(B)を表面処理の前後または同時に添加する工程である。
本発明において、重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)とは、例えば、重合によって得られた表面架橋されていない吸水性樹脂や、重合後にさらに表面架橋された吸水性樹脂など、重合工程を終えた吸水性樹脂を意味する。
酸基含有不飽和単量体を主成分とする単量体成分を重合して吸水性樹脂(A)を得る重合工程については、前述した通りである。
重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上であることが好ましく、より好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは30g/g以上、特に好ましくは32g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/g以上であることが好ましく、より好ましくは24g/g以上、さらに好ましくは26g/g以上、特に好ましくは28g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明の効果を最大限に発揮させるためには、重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上で、かつ、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/g以上であることが特に好ましい。
吸水性樹脂(A)に、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を添加する工程においては、本発明の効果をより十分に発揮させるため、重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)に添加することが好ましい。重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)に添加することにより、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)が吸水性樹脂(A)の表面またはその近傍(吸水性樹脂内部のごく表面部分でもよく、または吸水性樹脂外部で接触していなくても近傍であればよい)により多く存在することになり、本発明の効果がより十分に発揮できる。重合工程を経て得られた吸水性樹脂に添加する形態としては、例えば、重合、乾燥後に添加する形態、表面架橋処理時に添加する形態、表面架橋処理後に添加する形態、造粒時に添加する形態などが挙げられるが、表面架橋処理後に添加する形態、造粒時に添加する形態が最も好ましい。
二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)の添加量は、吸水性樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部、さらに好ましくは0.1〜3質量部である。上記含有量が0.001質量部未満の場合は、硫化水素やメルカプタン類などのイオウ系化合物に由来する悪臭を十分に除去できる消臭性能が不十分であり、5質量部を越えた場合は吸水性樹脂本来の吸収性能を低下させるので、上記範囲で用いられることが好ましい。
重合工程を経て得られた吸水性樹脂(A)に添加する形態において、例えば、吸水性樹脂に所望の量添加されるように吸水性樹脂に直接混合させる方法(例えば粉体同士を混合する場合は、ドライブレンド法)や、かかる方法によって吸水性樹脂に直接混合したものに、水、水性液や各種有機溶剤などを噴霧若しくは滴下混合させる方法、また添加剤を水性液や各種有機溶剤などに分散させてスラリー状態にして吸水性樹脂に添加する方法などが挙げられる。また、水性液や各種有機溶剤を混合した場合、必要により乾燥してもよい。
本発明において、吸水性樹脂と二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を混合する場合、必要により用いる水、水蒸気、親水性有機溶媒などの水性液や各種有機溶剤の添加量は、吸水性樹脂(A)の種類や粒度によってその最適量は異なるが、水を用いる場合は、吸水性樹脂(A)に対して、10質量%以下が好ましく、より好ましくは1〜5質量%の範囲である。親水性有機溶媒を用いる場合は、吸水性樹脂(A)に対して、10質量%以下が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%の範囲である。
本発明において吸水性樹脂と二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)とを混合する場合に使用する装置としては、通常の装置でよく、例えば、円筒型混合機、スクリュー型混合機、スクリュー型押出機、高速攪拌型混合機(例えば、タービュライザーなど)、ナウター型混合機、V型混合機、リボン型混合機、双腕型ニーダー、流動式混合機、気流型混合機、回転円盤型混合機、ロールミキサー、転動式混合機、スキ型(鋤型)ショベル羽根式混合機(例えば、レディゲミキサーなど)などを挙げることができ、混合の際の速度は高速、低速を問わない。
本発明に係る吸水性樹脂組成物の製造方法においては、さらに、必要に応じて、消臭剤、抗菌剤、香料、発泡剤、顔料、染料、可塑剤、粘着剤、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類、キレート剤、殺菌剤、ポリエチレングリコールやポリエリレンイミンなどの親水性高分子、パラフィンなどの疎水性高分子、ポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂やユリア樹脂などの熱硬化性樹脂等を、吸水性樹脂に対して、好ましくは0〜30質量%、より好ましくは0〜20質量%、さらに好ましくは0〜10質量%添加する等、種々の機能を付与する工程を含んでいてもよい。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物中の吸水性樹脂の含有量は特に限定されないが、本発明の効果を十分に発揮させるため、好ましくは、70〜99質量%の範囲、より好ましくは80〜99質量%の範囲、特に好ましくは90〜99質量%の範囲である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上であることが好ましく、より好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは30g/g以上、特に好ましくは32g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/g以上であることが好ましく、より好ましくは24g/g以上、さらに好ましくは26g/g以上、特に好ましくは28g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明の効果を最大限に発揮させるためには、本発明にかかる吸水性樹脂組成物の0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上で、かつ、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率が20g/g以上であることが特に好ましい。本発明にかかる吸水性樹脂組成物がこのような特定の優れた吸収性能を有することによって、本発明の効果の一つである消臭性能がより十分に発揮できるようになる。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の形状は、特に限定されず、例えば、球状、球の凝集体、不定形破砕状の粉末(粒子)などが挙げられるが、繊維への固定性の高さなどから不定形破砕状の粉末(粒子)が好ましく使用できる。さらに、その嵩比重(JIS K−3362で規定)は、本発明の効果を十分に発揮させるためには、好ましくは0.40〜0.80g/mlの範囲内、より好ましくは0.50〜0.75g/mlの範囲内、さらに好ましくは0.60〜0.73g/mlの範囲内である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の含水率(吸水性樹脂組成物中に含まれる水分量で規定され、吸水性樹脂1gを用い、180℃で3時間の乾燥減量で測定)は特に限定されないが、本発明の効果を十分に発揮させるためには室温でも流動性を示す粉末であることが好ましく、含水率として好ましくは0.2〜30質量%、より好ましくは0.3〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%の粉末状態である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の水可溶分量は、特に限定されないが、本発明の効果を十分に発揮させるためには、好ましくは50質量%以下、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下、最も好ましくは10質量%以下である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の着色状態は、YI値(Yellow Index:欧州特許942014号および同1108745号参照)として、好ましくは0〜15、より好ましくは0〜13、さらに好ましくは0〜10、最も好ましくは0〜5であり、さらに、吸水性樹脂組成物中の残存モノマー量は、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物の粒度としては、質量平均粒子径(D50)は、好ましくは100〜500μm、より好ましくは、200〜500μm、さらに好ましくは、250〜500μmである。吸水性樹脂組成物の質量平均粒子径は必要により造粒などで調整してもよい。粒度分布の対数標準偏差(σζ)は0.25〜0.50の範囲であることが好ましく、0.27〜0.48の範囲が好ましく、0.30〜0.45の範囲が最も好ましい。粒度分布の対数標準偏差(σζ)が小さいほど粒度分布が狭いことを表すが、本発明の吸水性樹脂組成物では狭いのではなく、ある程度の広がりをもつことが重要となる。対数標準偏差(σζ)が0.25未満の場合は、目的とする性能が得られないことがあるだけでなく、生産性が著しく低下してしまう。0.50を超える場合には粒度分布が広がりすぎて、目的とする性能が得られないおそれがある。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、優れた消臭性能を有するため、湿式硫化水素残存量の3時間後の値が、好ましくは0以上5ppm以下であり、より好ましくは0以上3ppm以下であり、さらに好ましくは0以上2ppm以下であり、特に好ましくは0以上1ppm以下である。さらに、湿式硫化水素残存量の1時間後の値が、好ましくは0以上7ppm以下であり、より好ましくは0以上5ppm以下であり、特に好ましくは0以上3ppm以下である。さらに、湿式硫化水素残存量の30分後の値が、好ましくは0以上9ppm以下であり、より好ましくは0以上7ppm以下であり、特に好ましくは0以上5ppm以下である。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、優れた消臭性能を有するため、湿式アンモニア残存量の60分後の値が、好ましくは0以上50ppm以下であり、より好ましくは0以上40ppm以下であり、特に好ましくは0以上30ppmである。さらに、湿式アンモニア残存量の30分後の値が、好ましくは0以上100ppm以下であり、より好ましくは0以上80ppm以下であり、特に好ましくは0以上60ppm以下である。さらに、湿式アンモニア残存量の10分後の値が、好ましくは0以上300ppm以下であり、より好ましくは0以上250ppm以下であり、特に好ましくは0以上220ppm以下である。
(5)吸収体
本発明にかかる吸水性樹脂組成物は、吸水性樹脂(A)を主成分とし、その形状は通常、粉末である。かかる粉末状の吸水性樹脂組成物を任意の他の吸収材料とともに成形することで吸収体が得られる。吸収体の形状は特に限定されないが、好ましくは、シート状、筒状、フィルム状、繊維状に加工され、特に好ましくはシート状(別称ウェッブ状)に加工されることで吸収体とされる。また、吸水性樹脂組成物がシート状で得られる場合、そのまま吸収体としても良い。
本発明にかかる吸収体は、本発明の効果を発揮するために、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)、および親水性繊維を含んでなる吸収体である。
本発明で用いることができる親水性繊維は、特に限定されないが、例えば、粉砕された木材パルプ、その他、コットンリンターや架橋セルロース繊維、レーヨン、綿、羊毛、アセテート、ビニロン等を例示でき、好ましくはそれらをエアレイドしたものである。
かかる吸収体は、前述した本発明にかかる吸水性樹脂組成物と親水性繊維を用いて製造される、本発明にかかる吸水性樹脂組成物と親水性繊維とを含む吸収体でもよいし、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)、および親水性繊維を用いて製造される、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)、および親水性繊維を含んでなる吸収体でもよい。
本発明にかかる吸収体が吸水性樹脂組成物と親水性繊維とを含む吸収体である場合、吸水性樹脂組成物と親水性繊維との合計質量に対する吸水性樹脂組成物の含有量(コア濃度)が20〜100%質量%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは25〜90質量%の範囲、より好ましくは30〜80質量%の範囲である。コア濃度が20質量%未満の場合は、吸水性樹脂組成物の使用量が少なく、例えば、オムツ全体への消臭性能の付与が十分に行われない場合があり、好ましくない。
本発明にかかる吸収体を吸水性樹脂組成物と親水性繊維とから製造する場合、その製造方法は特に限定されないが、例えば、吸水性樹脂組成物と親水性繊維とを、上述のコア濃度となる割合でミキサー等の混合機を用いて乾式混合し、得られた混合物を例えば空気抄造などによってウェブ状に成形した後、必要により圧縮成形して製造する方法が挙げられる。かかる吸収体は、密度0.001〜0.50g/cc、坪量0.01〜0.20g/cmの範囲に圧縮成形されることが好ましい。
本発明にかかる吸収体が、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)または吸水性樹脂組成物、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)、および親水性繊維を用いて製造される場合、かかる吸収体は、前記吸水性樹脂(A)の質量平均粒子径(D50)は100〜500μm、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は0.25〜0.50の範囲である。吸水性樹脂の質量平均粒子径(D50)および粒度分布の対数標準偏差が上記範囲を外れると、吸収体として本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
本発明にかかる吸収体が、酸基および/またはその塩と架橋構造を有する吸水性樹脂(A)、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)、および親水性繊維を用いて製造される場合、その製造方法は特に限定されないが、例えば、吸水性樹脂と二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)と親水性繊維とを、上述のコア濃度となる割合でミキサー等の混合機を用いて乾式混合する方法や、かかる方法によって乾式混合したものに、水、水性液や、各種有機溶剤などを噴霧もしくは滴下混合させる方法、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を水性液や各種有機溶剤などに分散させたスラリーと吸水性樹脂と親水性繊維を、上述のコア濃度となる割合でミキサー等の混合機を用いて混合する方法などが挙げられる。
(6)吸収性物品
本発明にかかる吸収性物品は、上記した本発明の吸収体、液透過性を有する表面シート、液不透過性を有する背面シートを備える。
本発明にかかる吸収性物品の製造方法は、特に限定されないが、例えば、吸収体を液透過性を有する基材(表面シート)と液不透過性を有する基材(背面シート)でサンドイッチして、必要に応じて、弾性部材、拡散層、粘着テープ等を装備することで、吸収性物品、例えば、大人用紙オムツや生理用ナプキンとすればよい。
本発明にかかる吸水性樹脂組成物や吸収体は、吸収性物品に消臭機能を付与でき、長時間にわたり、優れた消臭性能と吸収特性を示すものである。このような吸収性物品としては、具体的には、近年成長の著しい大人用紙オムツをはじめ、子供用オムツや生理用ナプキン、いわゆる失禁パッド等の衛生材料等が挙げられ、それらに特に限定されるものではないが、吸収性物品の中に存在する吸水性樹脂組成物や吸収体が非常に優れた消臭性を有し、かつ、戻り量も少なく、ドライ感が著しいことにより、装着している本人、介護の人々の負担を大きく低減することができる。
以下に本発明の実施例と比較例を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、吸水性樹脂、吸水性樹脂組成物、吸収性物品の諸性能は以下の方法で測定した。また実施例において使用される電気機器はすべて100V、60Hzの条件で使用した。さらに、吸水性樹脂、吸水性樹脂組成物、吸収性物品は、特に指定がない限り、25℃±2℃、RH50%の条件下で使用した。
(a)0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)に対する無加圧下吸収倍率
吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)0.20gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、25±2℃に調温した0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の質量W2(g)を測定した。また、吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)を用いないで同様の操作を行い、そのときの質量W1(g)を測定した。そして、これら質量W1、W2から、次式に従って、吸収倍率(g/g)を算出した。
0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)に対する無加圧下吸収倍率(g/g)=((質量W2(g)−質量W1(g))/吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)の質量(g))−1
(b)0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率
400メッシュのステンレス製金網(目の大きさ38μm)を円筒断面の一辺(底)に溶着させた内径60mmのプラスチック製支持円筒の底の金網上に、吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)0.90gを均一に散布し、その上に外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒との壁面に隙間が生じずかつ上下の動きは妨げられないピストン(cover plate)を載置し、支持円筒と吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)とピストンの質量W3(g)を測定した。このピストン上に、吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)に対して、ピストンを含め1.9kPaの荷重を均一に加えることができるように調整された荷重を載置し、測定装置一式を完成させた。直径150mmのペトリ皿の内側に直径90mm、厚さ5mmのガラスフィルターを置き、25±2℃に調温した0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)をガラスフィルターの上部面と同レベルになるように加えた。その上に直径9cmの濾紙(トーヨー濾紙(株)製、No.2)を1枚載せて表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。
上記測定装置一式を上記湿った濾紙上にのせ、液を荷重下で吸収させた。液面がガラスフィルターの上部から低下したら液を追加し、液面レベルを一定に保った。1時間後に測定装置一式を持ち上げ、荷重を取り除いた質量W4(g)(支持円筒と膨潤した吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)とピストンの質量)を再測定した。そして、これら質量W3、W4から、次式に従って、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率(g/g)=(質量W4(g)−質量W3(g))/吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)の質量(g)
(c)質量(重量)平均粒子径(D50)および対数標準偏差(σζ)
吸水性樹脂ないし吸水性樹脂組成物を、850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、45μmのJIS標準ふるいで篩い分けし、残留百分率Rを対数確率紙にプロットした。これにより、R=50重量%に相当する粒径を重量平均粒子径(D50)として読み取った。また、対数標準偏差(σζ)は下記の式で表され、σζの値が小さいほど粒度分布が狭いことを意味する。
σζ = 0.5 × ln(X2/X1)
(X1はR=84.1%、X2は15.9%の時のそれぞれの粒径)
篩い分けは吸水性樹脂粉末ないし吸水性樹脂組成物粉末の10.00gを、目開き850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、45μmのJIS標準ふるい(The IIDA TESTING SIEVE:内径80mm)に仕込み、ロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、ES−65型ふるい振盪機)により5分間分級した。なお、質量平均粒子径(D50)とは、米国特許5051259号公報などにあるように一定目開きの標準ふるいで粒子全体の50質量%に対応する標準ふるいの粒子径のことである。
(d)消臭テスト(吸水性樹脂または吸水性樹脂組成物の評価)
成人20人より集めた人尿50mlを蓋付きの120mlのポリプロピレンカップに加え、そこに後述する実施例または比較例で得られた吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)2.0gを添加することにより膨潤ゲルを形成させた。人尿は排泄後2時間以内のものを用いた。この容器に蓋をし、膨潤ゲルを37℃に保った。液吸収から6時間後に蓋を開け、カップの上部から約3cmの位置から成人20名のパネラーが臭いをかぐことにより、消臭効果を判定した。判定は、下記の判定基準を用いて各人6段階で得点を記載し平均値を求めた。なお吸水性樹脂(または吸水性樹脂組成物)を添加せず人尿だけで、同様の操作を行ったものを標準品とし、その臭いを5として消臭効果を評価した。
0:無臭
1:やっと感知できるにおい
2:感知できるが許容できる臭い
3:楽に感知できる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
(e)消臭テスト(吸収性物品の評価)
後述する実施例または比較例で得られた吸収性物品を円形(直径80mm)に切断し、蓋付きの500mlのポリプロピレンカップの底に、液透過性シートを上面にして入れた。この吸収性物品の中心部に、成人20人より集めた人尿20gを入れ、蓋をして容器全体を37℃に保った。6時間後に蓋を開け、カップの上部(約3cmの位置)から成人20名のパネラーが臭いをかぐことにより、消臭効果を判定した。判定は、下記の判定基準を用いて各人6段階で得点を記載し平均値を求めた。なお吸収性物品を入れず人尿だけで、同様の操作を行ったものを標準品とし、その臭いを5として消臭効果を評価した。
0:無臭
1:やっと感知できるにおい
2:感知できるが許容できる臭い
3:楽に感知できる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
(f)湿式硫化水素残存量(硫化水素消臭能試験)
ガラスシャーレ(株式会社相互理化学硝子製作所発行のGENERAL CATALOGUE A−8000(2002年発行)に記載、コード:305−08、外径×高さ=150mm×28mm)に、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)5.00gを均一に撒布した。次いで、円形(直径147mm)に切った通気性で通液性のヒートロンペーパー(南国パルプ工業株式会社、品種:GSP−22)1枚で吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を覆い(ヒートロンペーパーでない場合は不織布で代用)、ヒートロンペーパー(または不織布)の円周3箇所をガラスシャーレ内壁にテープ(10mm×10mm)で固定した。3Lの臭い袋(近江オドエアーサービス(株)製)の一辺を開口し、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を撒布したガラスシャーレを入れた後、臭い袋の開口部分を隙間がないように閉じた。臭い袋に備えられたガラス管部から、臭い袋内を一旦減圧にした後、所定量の無臭空気(後で注入する硫化水素標準ガスとの合計量が2.5Lとなるように設定した。すなわち、無臭空気量(L)=2.5−硫化水素標準ガスの注入量(L)に従って設定した。)を注入し、続いて、外気の混入を防ぎながら臭い袋内のシャーレにテフロン(登録商標)チューブを備えたガラス漏斗を用いて、25±2℃に調温した0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)80mlを一気に注ぎ、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を均一に膨潤させ、シリコンゴム栓で密栓した。膨潤させ30分後、この臭い袋内に、1.0ml硫化水素標準ガス(硫化水素濃度:5.06(体積%)、臭い袋内の硫化水素濃度:20ppm)を、注射針を有したシリンジで注入し(袋内濃度が20ppmとなるように、標準ガス濃度や注入量は適宜変更する)、25℃にて放置した。30分後、1時間後、3時間後にそれぞれシリコンゴム栓をはずし、外気の混入を防ぎながら、ガス採取器((株)ガステック製、GV−100S)およびガス検知管((株)ガステック製、No.4LK)を用いて雰囲気濃度を測定した。そして、この雰囲気濃度を湿式硫化水素残存量とした。
(g)湿式アンモニア残存量
ガラスシャーレ(株式会社相互理化学硝子製作所発行のGENERAL CATALOGUE A−8000(2002年発行)に記載、コード:305−08、外径×高さ=150mm×28mm)に、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)5.00gを均一に撒布した。次いで、円形(直径147mm)に切った通気性で通液性のヒートロンペーパー(南国パルプ工業株式会社、品種:GSP−22)1枚で吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を覆い(ヒートロンペーパーでない場合は不織布で代用)、ヒートロンペーパー(または不織布)の円周3箇所をガラスシャーレ内壁にテープ(10mm×10mm)で固定した。3Lの臭い袋(近江オドエアーサービス(株)製)の一辺を開口し、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を撒布したガラスシャーレを入れた後、臭い袋の開口部分を隙間がないように閉じた。臭い袋に備えられたガラス管部から、臭い袋内を一旦減圧にした後、所定量の無臭空気2.5Lを注入し、続いて、外気の混入を防ぎながら臭い袋内のシャーレにテフロン(登録商標)チューブを備えたガラス漏斗を用いて、25±2℃に調温し0.0132molのアンモニアを溶解させた0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)80mlを一気に注ぎ、吸水性樹脂組成物(又は吸水性樹脂)を均一に膨潤させ、シリコンゴム栓で密栓し、25℃にて放置した。10分後、30分後、60分後にそれぞれ、シリコンゴム栓をはずし、外気の混入を防ぎ、ガス採取器((株)ガステック製、GV−100S)およびガス検知管((株)ガステック製、No.3L、No.3La、No.3M)を用いて雰囲気濃度を測定した。そして、この雰囲気濃度を湿式アンモニア残存量とした。
〔参考例1〕
75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.4gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。次いで、シグマ型羽根を2本有する内容積10Lのジャケット付きステンレス製双腕型ニーダーに蓋を付けて形成した反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜90℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は1〜4mmの粒子に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。次いで、乾燥物を振動ミルを用いて粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(a)を得た。
得られた吸水性樹脂粉末(a)100質量部に、プロピレングリコール0.5質量部と、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.03質量部、1,4−ブタンジオール0.3質量部と、水3質量部とからなる表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を210℃で55分間加熱処理することにより吸水性樹脂(1)を得た。この吸水性樹脂(1)の無加圧下吸収倍率、1.9kPaでの加圧下吸収倍率、粒度分布を表1、表2に示す。
〔参考例2〕
65モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)5.9gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜90℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を参考例1と同様に乾燥・粉砕しさらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(b)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(b)100質量部に、プロピレングリコール0.5質量部と、1,4−ブタンジオール0.3質量部と、水3重量部とからなる表面架橋剤3.8質量部をを混合した。上記の混合物を200℃で45分間加熱処理することにより吸水性樹脂(2)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例3〕
60モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度33質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.6gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜85℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を参考例1と同様に乾燥・粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(c)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(c)100質量部に、参考例1と同じ組成の表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を195℃で40分間加熱処理することにより吸水性樹脂(3)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例4〕
55モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度30質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.3gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜85℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を参考例1と同様に乾燥・粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(d)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(d)100質量部に、参考例2と同じ組成の表面架橋剤3.8質量部を混合した。上記の混合物を195℃で40分間加熱処理することにより吸水性樹脂(4)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例5〕
68モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液6600g(単量体濃度35.5質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)5.3gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 3.23g及びL−アスコルビン酸0.016gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜90℃で重合を行い、重合を開始して40分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、170℃で40分間熱風乾燥した。次いで、乾燥物を振動ミルを用いて粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(e)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(e)100質量部に、プロピレングリコール0.51質量部と、1,4−ブタンジオール0.31質量部と、水2.73質量部とからなる表面架橋剤3.55質量部を混合した。上記の混合物を200℃で40分間加熱処理することにより吸水性樹脂(5)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例6〕
72モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液6600g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)5.6gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 3.42g及びL−アスコルビン酸0.017gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜90℃で重合を行い、重合を開始して40分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、参考例6と同様に乾燥・粉砕し、20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(f)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(f)100質量部に、参考例5と同じ組成の表面架橋剤3.55質量部を混合した。上記の混合物を200℃で50分間加熱処理することにより吸水性樹脂(6)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例7〕
65モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度33質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.1gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜85℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、参考例1と同様に乾燥・粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(g)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(g)100質量部に、参考例1と同じ組成の表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を195℃で60分間加熱処理することにより吸水性樹脂(7)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例8〕
30モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度20質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)6.8gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を参考例1と同様に脱気したのち、参考例1の反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜80℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は約1〜4mmの粒子に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、参考例1と同様に乾燥・粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(h)を得た。
次いで、得られた吸水性樹脂粉末(h)100質量部に、参考例2と同じ組成の表面架橋剤3.8質量部を混合した。上記の混合物を210℃で50分間加熱処理することにより吸水性樹脂(8)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例9〕
参考例1と同様の方法で不定形破片状の吸水性樹脂粉末(i)を得た。得られた吸水性樹脂粉末(i)をそのまま吸水性樹脂(9)とした。結果を表1、表2に示す。
〔参考例10〕
参考例1において、調合の比率を変えた以外は同様の方法で不定形破片状の吸水性樹脂粉末(j)を得た。得られた吸水性樹脂粉末(j)100質量部に、プロピレングリコール0.5質量部と、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.03質量部、1,4−ブタンジオール0.3質量部と、水3質量部とからなる表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を210℃で55分間加熱処理することにより吸水性樹脂(10)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔参考例11〕
参考例1において、調合の比率を変えた以外は同様の方法で不定形破片状の吸水性樹脂粉末(k)を得た。得られた吸水性樹脂粉末(k)100質量部に、プロピレングリコール0.5質量部と、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.03質量部、1,4−ブタンジオール0.3質量部と、水3質量部とからなる表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を210℃で55分間加熱処理することにより吸水性樹脂(11)を得た。結果を表1、表2に示す。
〔実施例1〕
参考例1で得られた吸水性樹脂(1)100質量部に、銀イオンで置換された二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(商品名:ゼオミックAJ10N、シナネンゼオミック株式会社製、平均粒子径:2〜3μm)を0.50質量部添加混合(ドライブレンド)することによって、吸水性樹脂組成物(1)を得た。
得られた吸水性樹脂組成物(1)の無加圧下吸水倍率、1.9kPaでの加圧下吸水倍率、硫化水素消臭能試験、アンモニア消臭能試験、消臭テストの結果、粒度分布を表3、表4に示した。
〔実施例2〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例2で得られた吸水性樹脂(2)に変えた以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(2)を得た。吸水性樹脂組成物(2)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔実施例3〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例3で得られた吸水性樹脂(3)に変えた以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(3)を得た。吸水性樹脂組成物(3)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔実施例4〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例4で得られた吸水性樹脂(4)に変えた以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(4)を得た。吸水性樹脂組成物(4)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔実施例5〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例5で得られた吸水性樹脂(5)に変えた以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(5)を得た。吸水性樹脂組成物(5)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔実施例6〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例6で得られた吸水性樹脂(6)に変えた以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(6)を得た。吸水性樹脂組成物(6)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔実施例7〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例5で得られた吸水性樹脂(5)に変え、さらに植物成分(C)としてツバキ科植物の葉抽出物の15質量%水溶液(製品名:FS−80MO、販売者:白井松新薬株式会社(所在地:滋賀県甲賀郡水口町宇川37−1))を0.5質量部添加混合した以外は同様の操作を行い、吸水性樹脂組成物(7)を得た。吸水性樹脂組成物(7)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔比較例1〕
実施例1において、銀イオンで置換された二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライトを添加しない以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(1)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(1)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔比較例2〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例7で得られた吸水性樹脂(7)に変えた以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(2)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(2)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示した。
〔比較例3〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例8で得られた吸水性樹脂(8)に変えた以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(3)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(3)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
〔比較例4〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例9で得られた吸水性樹脂(9)に変えた以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(4)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(4)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
〔比較例5〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例10で得られた吸水性樹脂(10)に変えた以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(5)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(5)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
〔比較例6〕
実施例1において、参考例1で得られた吸水性樹脂(1)を参考例11で得られた吸水性樹脂(11)に変えた以外は同様の操作を行い、比較用吸水性樹脂組成物(6)を得た。比較用吸水性樹脂組成物(6)を実施例1と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
〔比較例7〕
75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.4gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。次いで、シグマ型羽根を2本有する内容積10Lのジャケット付きステンレス製双腕型ニーダーに蓋を付けて形成した反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム 2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始し、30℃〜90℃で重合を行った。重合を開始して50分後に、さらに銀イオンで置換された二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(商品名:ゼオミックAJ10N、シナネンゼオミック株式会社製、平均粒子径:2〜3μm)を10.5質量部添加して混練し、重合を開始してから70分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は1〜4mmの粒子に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。次いで、乾燥物を振動ミルを用いて粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂粉末(l)を得た。
得られた吸水性樹脂粉末(l)100質量部に、プロピレングリコール0.5質量部と、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.03質量部、1,4−ブタンジオール0.3質量部と、水3質量部とからなる表面架橋剤3.83質量部を混合した。上記の混合物を210℃で55分間加熱処理することにより、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライトが吸水性樹脂の内部に均一に分散した比較用吸水性樹脂組成物(7)を得た。この比較用吸水性樹脂組成物(7)の無加圧下吸収倍率、1.9kPaでの加圧下吸収倍率、粒度分布を表1に示す。さらに、得られた比較用吸水性樹脂組成物(7)の無加圧下吸水倍率、1.9kPaでの加圧下吸水倍率、硫化水素消臭能試験、アンモニア消臭能試験、消臭テストの結果を表3、表4に示す。
〔実施例8〕
実施例1で得られた吸水性樹脂組成物(1)37質量部と、木材粉砕パルプ63質量部とを、ミキサーを用いて乾式混合した。次いで、得られた混合物を、400メッシュ(目の大きさ38μm)に形成されたワイヤースクリーン上にバッチ型空気抄造装置を用いて空気抄造することにより、130mm×400mmの大きさのウェブに成形した。さらに、このウェブを圧力196.14kPaで5秒間プレスすることにより、坪量が約0.05g/cmの吸収体を得た。
続いて、液不透過性のポリプロピレンからなる、いわゆる背面シート(液不透過性シート)、上記吸収体、および、液透過性のポリプロピレンからなる不織布の表面シート(液透過性シート)を、両面テープを用いてこの順に互いに貼着することにより、吸収性物品(つまり、大人用の紙オムツのパッドタイプ)(1)を得た。この吸収性物品(1)の質量は50gであった。
得られた吸収性物品(1)の消臭テスト結果を表5にまとめた。
〔実施例9〜11〕
実施例8で用いた吸水性樹脂組成物(1)を、実施例3、5、7で得られた吸水性樹脂組成物(3)、(5)、(7)に変更することにより、吸収性物品(2)、(3)、(4)をそれぞれ得た。
得られた吸収性物品(2)、(3)、(4)の消臭テスト結果を表5にまとめた。
〔比較例8〕
実施例8で用いた吸水性樹脂組成物(1)を、比較例1で得られた比較用吸水性樹脂組成物(1)に変更することにより、比較用吸収性物品(1)を得た。
得られた比較用吸収性物品(1)の消臭テスト結果を表5にまとめた。
Figure 0004199679
Figure 0004199679
Figure 0004199679
Figure 0004199679
Figure 0004199679
本発明により得られた吸水性樹脂組成物は、おむつなどの吸水体に使用された場合、優れた消臭性能を示し、かつ吸収性能にも優れるため、従来の吸収体に比べて、非常に優れた吸水体を提供することができるという効果を奏する。さらに本発明により得られた吸水性樹脂組成物が使用された吸収性物品は、優れた消臭性能、吸収性能を有することから、消費者の吸収性物品に対する不快感や不信感を低減できるという効果を奏する。

Claims (8)

  1. アクリル酸および/またはその塩を主成分とする不飽和単量体の架橋重合体である吸水性樹脂(A)を主成分とし、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を該吸水性樹脂(A)の表面またはその近傍に存在させてなる吸水性樹脂組成物であって、該吸水性樹脂(A)は表面処理が施されており、且つ、
    該吸水性樹脂組成物は、
    質量平均粒子径(D50)が250〜500μm
    粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50の範囲、および、
    0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率(60分値で、内径60mmの円筒に吸水性樹脂組成物0.90gを均一に散布し測定)が20g/g以上であることを特徴とする吸水性樹脂組成物。
    ここで、
    前記重量平均粒子径(D50)は、前記吸水性樹脂組成物を850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、45μmのJIS標準ふるいで篩い分けし、残留百分率Rを対数確率紙にプロットし、R=50重量%に相当する粒径として規定したものであり、
    前記対数標準偏差(σζ)は、下記式:
    Figure 0004199679
    (X1はR=15.9%、X2はR=84.1%でのそれぞれの粒径を示す)
    で規定されたものである。
  2. 湿式硫化水素残存量の3時間後の値が0以上5ppm以下である、請求項1に記載の吸水性樹脂組成物。
  3. 前記ゼオライト(B)は、質量平均粒子径500μm以下で、かつ銀イオン、銅イオン、及び亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンで置換されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸水性樹脂組成物。
  4. 前記ゼオライト(B)以外に、ポリフェノール、フラボンおよびその類、カフェインから選ばれる少なくとも1種の化合物を0を超えて100質量%以下含む植物成分(C)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂組成物。
  5. 湿式アンモニア残存量の60分後の値は0以上50ppm以下であり、湿式アンモニア残存量の30分後の値は0以上100ppm以下であり、及び湿式アンモニア残存量の10分後の値は0以上300ppm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸水性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸水性樹脂組成物および親水性繊維とを含んでなり、前記吸水性樹脂組成物と前記親水性繊維との合計質量に対する前記吸水性樹脂組成物の含有量が20〜100質量%である衛生材料用の吸収体、液透過性を有する表面シート、液不透過性を有する背面シートを備えた、吸収性物品。
  7. 吸収体、液透過性を有する表面シート、液不透過性を有する背面シートを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収体は、アクリル酸および/またはその塩を主成分とする不飽和単量体の架橋重合体である吸水性樹脂(A)を主成分とする吸水性樹脂組成物、および、親水性繊維を含んでなる衛生材料用の吸収体であり、その際、前記吸水性樹脂組成物と前記親水性繊維との合計質量に対する前記吸水性樹脂組成物の含有量が20〜100質量%であり、ならびに、
    前記吸収体は、二酸化ケイ素/酸化アルミニウムのモル比が1〜15のゼオライト(B)を含み、且つ、前記吸水性樹脂(A)は表面処理が施され、0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する1.9kPaでの加圧下吸収倍率(60分値で、内径60mmの円筒に前記吸水性樹脂組成物0.90gを均一に散布し測定)が20g/g以上であり、さらに、
    前記吸水性樹脂(A)は、質量平均粒子径(D50)が250〜500μm、および
    粒度分布の対数標準偏差(σζ)が0.25〜0.50
    の範囲であることを特徴とする、吸収性物品。
    ここで、
    前記重量平均粒子径(D50)は、前記吸水性樹脂(A)を850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、45μmのJIS標準ふるいで篩い分けし、残留百分率Rを対数確率紙にプロットし、R=50重量%に相当する粒径として規定したものであり、
    前記対数標準偏差(σζ)は、下記式:
    Figure 0004199679
    (X1はR=15.9%、X2はR=84.1%でのそれぞれの粒径を示す)
    で規定されたものである。
  8. 前記ゼオライト(B)は、質量平均粒子径500μm以下で、かつ銀イオン、銅イオン、及び亜鉛イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンで置換されていることを特徴とする請求項7に記載の吸収性物品。
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