JP4199145B2 - 疲労センサの製造方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、橋梁などの構造物、機械、車両、航空機などの各種の被検出部材の疲労による損傷度を測定するために好適な疲労センサの製造方法に関する。
従来より、橋梁などの構造物、機械、車両、航空機などの各種の被検出部材の疲労による損傷度を測定するために疲労センサが用いられている。この疲労センサは、前記したような繰り返し応力を受ける被検出部材に貼り付けておけば、その被検出部材の疲労度合に応じてセンサ箔のき裂が進展し、ある期間におけるこのセンサ箔のき裂進展長さを計測することにより、被検出部材の疲労損傷度を間接的に推定することができる。そのため、この疲労センサによって被検出部材の疲労損傷時期を未然に推定することで、被検出部材を低コストで維持管理することができる。
このような疲労センサは、従来は一品ずつ製造されている。すなわち、従来、電鋳法によって、長手方向両端部間の中央部に、幅方向一側部から幅方向他側部に向って延びるスリットを有する箔膜を形成し、この箔膜の一表面の前記中央部を含む中間部が露出するようにして、前記一表面の残余の領域および他表面をレジスト膜によって被覆した後、エッチング処理によって、前記中間部が所定の厚みに減厚された単品の破断片を形成し、この破断片の長手方向両端部を、単品の基板に接合する、というように、基板、破断片を単品で加工し、これらを接合することにより一品ずつの疲労センサが製造されている。
このような方法で製造される疲労センサとして、例えば、図12(a),(b) の平面図と側面図とに示す疲労センサ51のように、基板52の一表面上に、長手方向両端部間の中央部にスリット54が形成された破断片53の長手方向両端部を接合したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3342467号公報(第3−9頁、図2)
しかしながら、前記したように、個々の基板(ベース箔)と破断片(センサ箔)とを1枚ずつ位置合せした後、これらを接合して1個の疲労センサを製造するには、個々の部材をセットするために多くの時間と労力とを要する。
一方、近年、このような疲労センサの需要が増加しており、前記したように1枚ずつ製造する方法では需要に対応するのが難しくなっている。しかも、このような疲労センサの使用場所も多岐にわたり、より小型化した疲労センサも切望されている。
そこで、前記課題を解決するために、本願発明は、長手方向両端部に設けた切離し部を介して複数のベース箔を一体化したベース箔シートの一表面上に、前記ベース箔よりも小さく、長手方向両端部間の中央部に該長手方向に垂直な幅方向一側部から幅方向他側部に向って延びるスリットを形成し、前記ベース箔と一致する位置の長手方向両端部に設けた切離し部を介して前記ベース箔と同数のセンサ箔を一体化したセンサ箔シートを重ね、該センサ箔シートに設けた複数のセンサ箔の長手方向両端部を前記ベース箔シートに設けた複数のベース箔に各々接合して複数の疲労センサを切離し可能な状態で一体的に製造している。これにより、複数枚の疲労センサを切離し可能な状態で一体的に製造することができ、効率的な製造ができる。
また、前記疲労センサの製造方法において、前記センサ箔の切離し部を前記ベース箔の切離し部よりも細くして該センサ箔をベース箔に接合する時にセンサ箔の切離し部を切り離すようにすれば、センサ箔をベース箔に接合することによりセンサ箔を除いたセンサ箔シート部分を除去することができる。
さらに、これらの疲労センサの製造方法において、前記ベース箔とセンサ箔とを幅方向が互いに一致して同じ方向を向くように配置し、該ベース箔の中心位置とセンサ箔の中心位置とを一致させて複数のセンサ箔を接合する長手方向両端部を同一方向として接合するようにすれば、複数のセンサ箔を効率良く接合することができる。
また、これらの疲労センサの製造方法において、前記ベース箔シートとセンサ箔シートとに重ねた時の位置合せ部を設けて位置合せを行うようにすれば、重ねる時の位置合せを容易に行うことができる。
さらに、この疲労センサの製造方法において、前記位置合せ部を、前記センサ箔をベース箔に接合するときの接合方向の伸びを許容するように形成して、前記ベース箔とセンサ箔との熱膨張率差で接合後のセンサ箔に残留引張応力を付与するようにすれば、スリットの先端からき裂が安定的に進展しやすいようにできる。
本願発明は、以上説明したような手段により、複数の疲労センサを短時間で製造することができるので、製造時間を短縮して効率的に生産することが可能となる。また、複数のセンサを一連の動作で製造することにより、信頼性が高く品質の高いセンサの製造が可能となる。
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の第1実施形態に係る疲労センサの製造方法で一体的に製造した疲労センサ又はその集合体を示す平面図であり、図2は図1の各疲労センサを切り離した状態を示す平面図である。図3は図1に示す第1実施形態に係る疲労センサの製造方法で使用するセンサ箔シートの平面図であり、図4は同製造方法で使用するベース箔シートの平面図、図5は図3に示すセンサ箔シートと図4に示すベース箔シートとを接合台上で重ね合わせた状態の平面図である。図6はセンサ箔シートとベース箔シートとを接合台上で重ね合わせる時の位置合せ部の他の例を示す平面図であり、図7はセンサ箔シートとベース箔シートとを接合台上で重ね合わせる時の位置合せ部の更に他の例を示す平面図である。
図1に示すように、この第1実施形態では1枚のシートに6個の疲労センサ2が並設されており、これらの疲労センサ2が一体的に製造されている。この疲労センサ2は、ベース箔シート3に設けられたベース箔4の上面にセンサ箔6が接合されたものであり、6個の疲労センサ2の周囲はベース箔シート3の周囲と切離し可能な状態でつながっている。このように形成された疲労センサ集合体1は、例えば、疲労センサ2の部分で約250μm(センサ箔6とベース箔4の合計厚さ)、周囲のベース箔4の部分で約50μm程度の厚みで形成されている。
各疲労センサ2は、長手方向両端部(図の上下端部)の幅方向中央の切離し部7のみでベース箔シート3の周囲と切り離し可能に接続されており、この切離し部7を切り離すと、図2のように1個の疲労センサ2として使用することができ、様々な被検出部材に固定して使用することによって被検出部材の疲労損傷度を検出することができる。
図2に示すように、疲労センサ2のセンサ箔6には、長手方向両端部間の中央部に、この長手方向に垂直な幅方向一側部から幅方向他側部に向って延びるスリット8が形成されている。この例では、図の右側から左側に向けてスリット8が形成されている。また、この実施形態では、スリット8はその先端が先細状に尖っており、このスリット8が設けられた中央部を含む中間部が幅方向全長にわたって長手方向両端部よりも薄く形成されている。このスリット8の先端から幅方向他側部にわたって厚みが薄く形成された部分がき裂進展領域9として形成されており、スリット8から進展したき裂の進展長によって被検出部材の疲労による損傷度を検出することができる。また、き裂進展領域9を薄くすることにより、この領域で安定してき裂が進展するようにしている。なお、このき裂進展領域9には、一表面に、スリット8の先端からのき裂進展量を電気的に検出するき裂進展量検出手段10を設けておくこともできる。このき裂進展量検出手段10としては、き裂の進展方向、すなわち横方向に直角な長手方向に沿って延びる複数の電気抵抗線11を幅方向に等間隔をあけて平行に配置し、これら電気抵抗線11の両端部を電気的に並列に接続し、これらが電気絶縁性合成樹脂である例えばエポキシ樹脂によってシート状に被覆されたものが前記き裂進展領域9に接着剤で接着して構成することができる。このようなき裂進展量検出手段10を使用すれば、き裂が進展することによって電気抵抗線11が切断されるので、電気抵抗線11に流した電流の変化をモニタすることにより疲労損傷度を検出できる。
図3に示すように、前記センサ箔6は、複数個が横長長方形状に形成されたセンサ箔シート5に設けられている。この例では、センサ箔シート5の中央部分に6個のセンサ箔6が並設されている。各々のセンサ箔6は、その幅方向が互いに一致して同じ方向を向く(平行)ように配置されている。これらのセンサ箔6は、長手方向両端部の幅方向中央の切離し部12のみでセンサ箔シート5の周囲と接続されている。このセンサ箔6の他の周囲は、空間13によってセンサ箔シート5の周囲と隔離されている。
また、このセンサ箔シート5の長手方向両端部には、センサ箔6を除いた周囲のセンサ箔シート部分を4分割で除去できるように切り込み部14が形成されている。この切り込み部14は、人手によってセンサ箔シート5の周囲を切り離せるような形態であればよく、図示する切り込み部14以外の形態であってもよい。
さらに、このセンサ箔シート5の長手方向両端部の幅方向中央には、このセンサ箔シート5を後述する接合台18上で位置合せするための位置合せ部15が設けられている。この実施形態の位置合せ部15は、半円状の切り込みで形成されているが、位置合せができる形状であれば他の形状であってもよい。
このセンサ箔シート5は、例えば、基板表面にレジストパターンを形成し、マスクされていない部分にめっきを行うことにより微細パターン部品を得るフォトエレクトロフォーミング(電鋳,Photo Electroforming)技術など、金属箔の高度な精密加工技術によって製造される。このような精密加工技術により、大量生産が可能で、ばらつきのない安定したセンサ箔シート5を得ることができる。このセンサ箔シート5としては、電鋳可能な金属で形成され、好ましくは純Niで形成される。厚みとしては、10μm〜500μm程度で形成される。
図4に示すように、前記ベース箔シート3は、その外形が前記センサ箔シート5と同一に形成され、横長長方形状の中央部分に6個のベース箔4が並設されている。各々のベース箔4は、幅方向が互いに一致して同じ方向を向く(平行)ように配置されており、これらのベース箔4の中心位置と前記センサ箔6の中心位置とが一致するように設けられている。これらのベース箔4は、長手方向両端部の幅方向中央の切離し部7のみでベース箔シート3の周囲と接続されている。このベース箔4の切離し部7は、前記センサ箔6の切離し部12と平面位置が同一となるように設けられている。このベース箔4の周囲は、空間16によってベース箔シート3の周囲と隔離されている。
また、このベース箔シート3の長手方向両端部の幅方向中央には、このベース箔シート3を後述する接合台18上で位置合せするための位置合せ部17が設けられている。この実施形態の位置合せ部17は、半円状の切り込みで形成されており、前記センサ箔シート5に形成した位置合せ部15と同一形状で同一位置に形成されている。このようなベース箔シート3は、不変鋼またはNi−Fe系合金で形成される。厚みとしては、約30μm〜70μm程度で形成される。
図5に示すように、前記図3に示すセンサ箔シート5と前記図4に示すベース箔シート3とは、接合台18上で重ねて接合される。接合台18は、上部に位置合せピン19が設けられており、この位置合せピン19にベース箔シート3の位置合せ部17を合わせて設け、その上部にセンサ箔シート5の位置合せ部15を合わせて設けることによって両シート3,5が重ねられる。この位置合せピン19は、ベース箔シート3とセンサ箔シート5とに形成された位置合せ部15,17と一致する形状に形成されているので、これらのシート3,5を重ねるだけで位置合せピン19によってベース箔シート3とセンサ箔シート5とが共に同一位置に位置決めされ、同形で形成されたベース箔シート3の上部にセンサ箔シート5が一致した状態となる。このように位置合せ部15,17をそれぞれのシート3,5に設けて位置決めすることにより、センサ箔シート5とベース箔シート3とを重ねて接合する際の位置決めがしやすく、しかも、常に、ベース箔シート3とセンサ箔シート5とを安定して重ねることができる。
その上、前記したように、ベース箔4の中心位置と前記センサ箔6の中心位置とが一致するように設けられるので、重ねた状態で全てのセンサ箔6をベース箔4の中心位置に配置することができる。また、センサ箔6の周囲のベース箔4との間に安定した間隔を設けることもできる。
そして、このようにベース箔シート3にセンサ箔シート5を重ねた状態で、センサ箔6の長手方向両端部がベース箔4に接合される。この接合方法としては、マイクロプラズマ溶接、パラレルギャップ式抵抗溶接(Parallel Gap Resistance Microjoining;以下、「PGRM接合」という。)、接着接合、多点型PGRM接合等が用いられる。
マイクロプラズマ接合では、センサ箔6の角の部分を溶かしてベース箔4に接合するので、前記図1に示すように、センサ箔6の長手方向両端部の全幅方向が接合される(着色部)。PGRM接合では、重ねた薄板状のベース箔シート3とセンサ箔シート5との間を微小領域で溶接することができる。このPGRM接合で印加される電圧や印加時間は、シートの厚みや材質などに応じて決定すればよい。この接合方法の場合、センサ箔6の局部熱変性による弛みを容易に防ぐことができる。また、多点を同時に行うこともできる。接着接合では、接合台18の上面にベース箔シート3をセットした後、このベース箔シート3のベース箔長手方向両端部に接着剤を塗布し、その上面にセンサ箔シート5を重ねてセンサ箔6がベース箔4に接合される。このような溶接による直接的な接合、接着剤を介した間接的な接合は、疲労センサ2の性能や使用条件等に応じて決定すればよい。
このようにセンサ箔6をベース箔4に接合する作業も、前記したように接合台18上でベース箔シート3にセンサ箔シート5を重ね合わせることで、ベース箔4の中心位置と前記センサ箔6の中心位置とが一致するように重ねられるので、センサ箔6をベース箔4に接合する際に極めて重要となるセンサ箔6の位置をベース箔4の中央部に安定して配置することが重ね合せ作業のみで同時にでき、溶接等の作業も品質が安定するように行うことができる。
しかも、全てのセンサ箔6をベース箔4の中心位置に配置して性能や見栄えにばらつきが生じるのを抑えることができる。その上、1枚のセンサ箔シート5に設けられた複数のセンサ箔6を連続的にベース箔4に接合することができるので、作業の効率化を図ることもできる。
また、図6に示すように、2個所の位置合せ部のうちの一方を円孔15a,17aとし他方を長孔15b,17bとしておけば、ベース箔4にセンサ箔6よりも熱膨張率の小さい(異なる)材料を使用したときに、接合台18上でベース泊シート3とセンサ箔シート5とを重ねて高温(例えば、80〜100度)で接合した際に生じる熱膨張率の差による伸びを、ベース泊シート3とセンサ箔シート5とが長孔15b,17bの範囲内で長手方向に伸びることによって吸収することができるので、常温に戻したときにセンサ箔6に残留引張応力を付与することができる。この場合、センサ箔6をベース箔4上に所定の精度で位置決めするために、ベース箔シート3のベース箔4の配置間隔と、センサ箔シート5のセンサ箔6の配置間隔とを高温状態で一致するようにしておけばよい。なお、温度上昇による伸びが問題とならない場合は、常温で同じ間隔に設ければよい。
このようにセンサ箔6に残留引張応力を付与することにより、スリット8の先端から生じるき裂を成長させる引張応力を予めき裂進展領域9に作用させておくことができ、被検出部材に作用する引張りや圧縮繰り返し応力によるき裂進展量を感度良く検出できる疲労センサ2(図2)を形成することができる。
また、この位置合せ部としては、図7に示すように、円孔15a,17aと長孔15b,17bとをベース箔シート3とセンサ箔シート5との長手方向中央部に設けてもよい。このようにすれば、長手方向のシート端部の伸びは中央部から両端部に向けて各半分となるので、センサ箔6とベース箔4とを高温で接合する場合でも位置合せ精度を保つ精度が良くなる。しかも、この構成の場合、位置合せピン19間の距離が短くなるため、長孔15b,17bの長手方向の内径も短くでき、加工も容易となる。この場合も、ベース箔4とセンサ箔6との熱膨張率が異なれば、常温に戻したときにセンサ箔6に残留引張応力を付与することができる。
その後、接合を完了してベース箔シート3に接合されたセンサ箔シート5のセンサ箔6の部分を残し、その周囲のセンサ箔シート5を淵部分から全て切り離す。この切り離しは、センサ箔6をベース箔4に接合する時にセンサ箔6の切離し部12が溶断されていれば容易に取り除くことができる。また、取り除くのが困難な場合、センサ箔シート5の長手方向両端部に設けられた切り込み部14をそれぞれ折り曲げて切り離すことにより容易に取り除くことができる。
このような方法によって製造すれば、上述した図1に示すように、1枚のシートに複数の疲労センサ2が設けられた疲労センサ集合体1として製造されるので、このような疲労センサ集合体1を複数枚製造しておき、使用時には個々の疲労センサ2をベース箔4の切離し部7で切離すことにより、図2に示すような1個の疲労センサ2として各種材料の様々な被検出部材に設けて使用することが容易にできる。
図8は本願発明の第2実施形態に係る疲労センサの製造方法で一体的に製造した疲労センサ又はその集合体を示す平面図であり、図9は図8に示す疲労センサの製造方法で使用するセンサ箔シートの平面図であり、図10は同製造方法で使用するベース箔シートの平面図、図11は図9に示すセンサ箔シートと図10に示すベース箔シートとを重ね合わせた状態の平面図である。なお、この第2実施形態は、一体的に形成する疲労センサ2の数が上述した第1実施形態と異なったものであり、上述した第1実施形態と同一の構成には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図8に示すように、この第2実施形態では1枚のシートに6個の疲労センサ2が2列並設されており、これらの疲労センサ2が一体的に製造されている。この疲労センサ2は、ベース箔シート23に設けられたベース箔4の上面にセンサ箔6が接合されたものであり、12個の疲労センサ2の周囲はベース箔シート23と切離し可能な状態でつながっている。各疲労センサ2は、長手方向両端部(図の上下端部)の幅方向中央の切離し部7のみでベース箔シート23と切り離し可能に接続されており、この切離し部7を切り離すと、上述した図2に示すように1個の疲労センサ2となる。
図9に示すように、この実施形態のセンサ箔6は、複数個が横長長方形状に形成されたセンサ箔シート25に設けられている。この例では、センサ箔シート25の中央部分に6個×2列で合計12個のセンサ箔6が並設されている。
この実施形態では、このセンサ箔シート25の長手方向両端部と中央部とに、センサ箔6を除いた周囲のセンサ箔シート部分を7分割で除去できるように切り込み部14が形成されている。この切り込み部14は、人手によってセンサ箔シート25の周囲と中央部とを切り離せるような形態であればよく、図示する切り込み部14以外の形態であってもよい。
さらに、このセンサ箔シート25の長手方向両端部には、このセンサ箔シート25を後述する接合台38上で位置合せするための位置合せ部15が設けられている。この実施形態の位置合せ部15は、半円状の切り込みがセンサ箔シート25の両端部の対称位置にそれぞれ2個(合計4個)が形成されている。この実施形態でも、センサ箔6の長手方向の幅方向中央に半円状の切り込みで位置合せ部15が形成されているが、位置合せができる形状であれば他の形状であってもよい。この位置合せ部15は1対でもよい。
なお、このセンサ箔シート25の他の構成は、上述した第1実施形態におけるセンサ箔シート5とセンサ箔6の数が異なる以外は同様である。
図10に示すように、この実施形態のベース箔シート23は、その外形が前記センサ箔シート25と同一に形成され、横長長方形状の中央部分に6個×2列で合計12個のベース箔4が並設されている。このベース箔シート23の長手方向両端部にも、このベース箔シート23を後述する接合台38上で位置合せするための位置合せ部17が設けられている。この実施形態の位置合せ部17は、半円状の切り込みで形成されており、前記センサ箔シート25に形成した位置合せ部15と同一形状で同一位置に4個形成されている。なお、このベース箔シート23の他の構成も、上述した第1実施形態におけるベース箔シート3とベース箔4の数が異なる以外は同様である。
図11に示すように、前記図9に示すセンサ箔シート25と前記図10に示すベース箔シート23とは、接合台38上で重ねて接合される。接合台38は、上面に4本の位置合せピン19が設けられており、この位置合せピン19にベース箔シート23の位置合せ部17を合わせて設け、その上部にセンサ箔シート25の位置合せ部15を合わせて設けることによって両シート23,25が重ねられる。このように、位置合せピン19にベース箔シート23とセンサ箔シート25とに形成された位置合せ部15,17を合わせてシート23,25を重ねるだけで、位置合せピン19によってベース箔シート23とセンサ箔シート25とが共に同一位置に位置決めされ、同形で形成されたベース箔シート23の上部にセンサ箔シート25が一致した状態となる。
そして、このようにベース箔シート23にセンサ箔シート25を重ねた状態で、センサ箔6の長手方向両端部がベース箔4に接合される(例えば、図8の着色部)。また、この第2実施形態では、1枚のセンサ箔シート21に設けられたより複数列のセンサ箔6を連続的にベース箔4と接合することができるので、第1実施形態に比べてより作業の効率化を図ることができる。
なお、この実施形態でも、上述した図6,7に示すように位置合せ部を円孔15a,17aと長孔15b,17bとで構成し、高温で接合した際に生じる熱膨張率の差による伸びを長孔15b,17bで吸収するとともに、常温に戻したときにセンサ箔6に残留引張応力を付与するようにして、き裂を成長させる引張応力を予めスリット8に作用させてもよい。これらの構成は上述した図6,7と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、このような位置合せ部も1対で足りる。
その後、接合を完了してベース箔シート23に接合されたセンサ箔シート25のセンサ箔6の部分を残し、その周囲のセンサ箔シート25の淵部分を全て切り離す。この切り離しは、センサ箔6をベース箔4に接合する時にセンサ箔6の切離し部12が溶断されていれば容易に取り除くことができるが、取り除くのが困難な場合、センサ箔シート25の長手方向両端部に設けられた切り込み部14をそれぞれ折り曲げて切り離すことにより容易に取り除くことができる。
このような方法によって製造すれば、上述した図8に示すように、1枚のシートに複数の疲労センサ2が設けられた疲労センサ集合体21として製造されるので、このような疲労センサ集合体21を複数枚製造しておき、使用時には個々の疲労センサ2をベース箔4の切離し部7で切り離すことにより、図2に示すような1個の疲労センサ2として各種材料の様々な被検出部材に設けて使用することが容易にできる。
以上のような製造方法で疲労センサ2を製造すれば、複数の疲労センサ2を効率良く製造することができるので、疲労センサ2の生産性向上とコストの削減を実現することができる。しかも、複数個の疲労センサ2が1枚のシートに設けられているので、1ロット毎に製造された疲労センサ2の精度を安定させることができるとともに、ロット毎の在庫管理も容易に行うことが可能となる。
その上、複数のベース箔4が設けられたベース箔シート3,23と、複数のセンサ箔6が設けられたセンサ箔シート5,25とを重ねた状態で接合するので、より小型化したベース箔4とセンサ箔6とであっても周囲を固定して安定した接合作業を行うことができるので、疲労センサ2のより小型化を図ることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、6個の疲労センサ2と12個の疲労センサ2とを一体的に製造する例に説明したが、疲労センサ2の数は適宜決定すればよく、上述した実施形態に限定されるものではない。
また、上述した実施形態は一例を示しており、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
本願発明に係る疲労センサは、構造物における被検出部材の疲労損傷度を間接的に推定して保守管理を容易に行いたい橋梁などの構造物、機械、車両、航空機などの各種の被検出部材に対して有用である。
本願発明の第1実施形態に係る疲労センサの製造方法で一体的に製造した疲労センサ又はその集合体を示す平面図である。 図1の各疲労センサを切り離した状態を示す平面図である。 図1に示す第1実施形態に係る疲労センサの製造方法で使用するセンサ箔シートの平面図である。 図1に示す第1実施形態に係る疲労センサの製造方法で使用するベース箔シートの平面図である。 図3に示すセンサ箔シートと図4に示すベース箔シートとを接合台上で重ね合わせた状態の平面図である。 センサ箔シートとベース箔シートとを接合台上で重ね合わせる時の位置合せ部の他の例を示す平面図である。 センサ箔シートとベース箔シートとを接合台上で重ね合わせる時の位置合せ部の更に他の例を示す平面図である。 本願発明の第2実施形態に係る疲労センサの製造方法で一体的に製造した疲労センサ又はその集合体を示す平面図である。 図8に示す第2実施形態に係る疲労センサの製造方法で使用するセンサ箔シートの平面図である。 図8に示す第2実施形態に係る疲労センサの製造方法で使用するベース箔シートの平面図である。 図9に示すセンサ箔シートと図10に示すベース箔シートとを重ね合わせた状態の平面図である。 従来の疲労センサを示す図面であり、(a) は平面図、(b) は側面図である。
符号の説明
1…疲労センサ集合体
2…疲労センサ
3…ベース箔シート
4…ベース箔
5…センサ箔シート
6…センサ箔
7…切離し部
8…スリット
9…き裂進展領域
10…き裂進展量検出手段
11…電気抵抗線
12…切離し部
13…空間
14…切り込み部
15…位置合せ部
16…空間
17…位置合せ部
18…接合台
19…位置合せピン
21…疲労センサ集合体
23…ベース箔シート
25…センサ箔シート
38…接合台

Claims (5)

  1. 長手方向両端部に設けた切離し部を介して複数のベース箔を一体化したベース箔シートの一表面上に、前記ベース箔よりも小さく、長手方向両端部間の中央部に該長手方向に垂直な幅方向一側部から幅方向他側部に向って延びるスリットを形成し、前記ベース箔と一致する位置の長手方向両端部に設けた切離し部を介して前記ベース箔と同数のセンサ箔を一体化したセンサ箔シートを重ね、該センサ箔シートに設けた複数のセンサ箔の長手方向両端部を前記ベース箔シートに設けた複数のベース箔に各々接合して複数の疲労センサを切離し可能な状態で一体的に製造する疲労センサの製造方法。
  2. 前記センサ箔の切離し部を前記ベース箔の切離し部よりも細くして該センサ箔をベース箔に接合する時にセンサ箔の切離し部を切り離すようにした請求項1記載の疲労センサの製造方法。
  3. 前記ベース箔とセンサ箔とを幅方向が互いに一致して同じ方向を向くように配置し、該ベース箔の中心位置とセンサ箔の中心位置とを一致させて複数のセンサ箔を接合する長手方向両端部を同一方向として接合するようにした請求項1又は請求項2記載の疲労センサの製造方法。
  4. 前記ベース箔シートとセンサ箔シートとに重ねた時の位置合せ部を設けて位置合せを行うようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の疲労センサの製造方法。
  5. 前記位置合せ部を、前記センサ箔をベース箔に接合するときの接合方向の伸びを許容するように形成して、前記ベース箔とセンサ箔との熱膨張率差で接合後のセンサ箔に残留引張応力を付与するようにした請求項4記載の疲労センサの製造方法。

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