JP4196769B2 - 電子ナンバープレートシステム及び電子ナンバープレート - Google Patents

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本発明は、車両の固有情報が記憶される電子ナンバープレート及び電子ナンバープレートに関する。
近年、車両のナンバープレートとして、車両の登録情報や車検情報及び、その他の情報を記憶するような電子ナンバープレートの実用化が検討されている。電子ナンバープレートとは、ナンバープレートにIC(Integrated Circuit)チップ等からなる電子ユニットを取り付け、現行のナンバープレートの情報や自動車検査証に記載されている情報等をICチップに記憶し、記憶している情報を活用するため、道路に設置された機器等(以下、路上器と呼ぶ。)との間で通信を可能とするナンバープレートである。そして、路上器は通信することによって視認が難しい状況下においても、車両の固有情報を取得することが可能となり、交通流の制御、盗難車の発見、違反車両の特定、車両情報に基づいたサービスの提供が可能となる。
しかし、電子ナンバープレートも従来のナンバープレートと同様にナンバープレートを取り外して車両情報を改竄し、再び取り付けたり、盗難車等に再使用される可能性があった。そこで、電子ナンバープレートに、取り外されると内部メモリを破壊又は消去する機構を持たせることによって、ナンバープレートが不正に使用されることを防止する電子ナンバープレートがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−354084号公報([0009]〜[0010]、図1、図2)。
ところが、上記の電子ナンバープレートは、車両から取り外された電子ナンバープレートの再使用を防止するものである。従って、取り付けられる車両に関連する固有情報とは別の不正な情報が書き込まれた電子ナンバープレートが車両に取り付けられた場合、車両保有者又は路上器から不正改竄された電子ナンバープレートの検出又は発見が難く、路上器とのデータ通信において、故意に改竄された情報が悪用される可能性がある。
また、電子ナンバープレートの故障や破損、電子ユニットの電源を電池によって供給している場合は、電池の残量が低下する等、システム構成上不具合が生じていても、車両保有者は電子ナンバープレートの異常を検知できずにいる。そのため、電子ナンバープレートと路上器の間で通信が適切に行なわれず、不都合が生じる可能性がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、不正改竄を判定する電子ナンバープレートシステム及び電子ナンバープレートを提供することを目的とする。また、ナンバープレートに構成上の異常がある場合にも、通信を可能とする電子ナンバープレートシステム及び電子ナンバープレートを提供しすることを目的とする。
これにより、同一車両に取り付けられた電子ナンバープレートの公用情報は通常(正常)であれば、同一であるため、公用情報の比較結果が同一でない場合は、正常な情報が記憶されていないと判断でき、不正と判定することが可能となる。
ところで、外部からの書き込み等によって民間用情報が変更された際にはバックアップ情報が更新されるため、通常(正常)であれば、バックアップ情報が更新された後から次に民間用情報が変更されるまで、同一車両に取り付けられた電子ナンバープレートの民間用情報とバックアップ情報は同一であるはずである。
そこで、本発明では、これを利用して、バックアップ情報が更新された後から次に民間用情報が変更されるまでの間において、民間用情報とバックアップ情報の比較結果が同一でない場合、正常な情報が記憶されていないと判断でき、不正と判定することが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項に記載の発明において、第一の電子ナンバープレートと第二の電子ナンバープレートは同一車両に取り付けられており、第一の電子ナンバープレートと第二の電子ナンバープレートが夫々の記憶手段に当方及び先方の取り外し履歴を記憶しており、照合手段によって第一の電子ナンバープレートに記憶される双方の取り外し履歴と第二の電子ナンバープレートに記憶される双方の取り外し履歴を照合し、その照合結果より、判断手段を用いて第一の電子ナンバープレートと第二の電子ナンバープレートのどちらが取り外されたのか判断することを特徴とする。
つまり、第一の電子ナンバープレートは車両から取り外された際に当方の取り外し履歴として取り外し履歴を記憶すると共に、第二の電子ナンバープレートが車両から取り外された際にも先方の取り外し履歴として取り外し履歴を記憶する。同様に、第二の電子ナンバープレートは車両から取り外された際に当方の取り外し履歴として取り外し履歴を記憶すると共に、第一の電子ナンバープレートが車両から取り外された際にも先方の取り外し履歴として取り外し履歴を記憶する。
よって、第一及び第二の電子ナンバープレートは双方の取り外し履歴を記憶しており、照合結果は一致するはずである。従って、照合結果が一致しない場合は、どちらかの電子ナンバープレートが不正なものであると判定する。
ここで、取り外された電子ナンバープレートは、不正に改竄されたり、他の電子ナンバープレートと入れ替えたりすることが予測される。従って、本発明では、どちらの電子ナンバープレートが取り外されたかを判断することによって、どちらの電子ナンバープレートが不正に改竄された可能性があるのかを判断することが可能となる。
また、請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明において、公用情報記憶手段によって、第一の電子ナンバープレート及び第二の電子ナンバープレートは車検時に必要な公用情報を記憶しており、判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートに記憶される公用情報を、更新手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの公用情報で更新することを特徴とする。
これにより、不正に改竄された可能性があると判断された電子ナンバープレートの公用情報を、正常な公用情報で更新することが可能となり、不正改竄された情報の使用を防止することができる。
そして、請求項に記載の発明において、公用情報記憶手段によって、第一の電子ナンバープレート及び第二の電子ナンバープレートは車検時に必要な公用情報を記憶しており、判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートに書込手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの公用情報を書き込むことを特徴とする。
例えば、新しい電子ナンバープレートに交換する際には、新しい電子ナンバープレートは取り外された電子ナンバープレートと判断されるため、取り外されていない電子ナンバープレートから公用情報が書き込まれる。これにより、新しい電子ナンバープレートは取り付け前に情報を書き込む必要がなく、電子ナンバープレートの交換が容易となる。
更に、請求項に記載の発明によれば、民間用情報記憶手段によって、第一の電子ナンバープレートは車両の車検時に必要な公用情報とは異なる民間用情報を記憶しており、第二の電子ナンバープレートは第一の電子ナンバープレートに記憶される民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶しており、判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートの民間用情報記憶手段に記憶される情報を、更新手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの民間用情報記憶手段に記憶される情報で更新することを特徴とする。
これにより、請求項に記載の発明と同様に、不正に改竄された可能性があると判断された電子ナンバープレートの民間用情報或いはバックアップ情報を、正常なバックアップ情報又は民間用情報で更新することが可能となり、不正改竄された情報の使用を防止することができる。
そして、請求項に記載の発明では、民間用情報記憶手段によって、第一の電子ナンバープレートは車両の車検時に必要な公用情報とは異なる民間用情報を記憶しており、第二の電子ナンバープレートは第一の電子ナンバープレートに記憶される民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶しており、判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートに書込手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの民間用情報記憶手段に記憶される情報を書き込むことを特徴とする。
従って、新しい電子ナンバープレートに交換する際には、新しい電子ナンバープレートは取り外された電子ナンバープレートと判断されるため、取り外されていない電子ナンバープレートから民間用情報或いはバックアップ情報が書き込まれる。これにより、新しい電子ナンバープレートは取り付け前に情報を書き込む必要がなく、電子ナンバープレートの交換が容易となる。
また、請求項に記載の発明によれば、請求項乃至に記載の電子ナンバープレートシステムにおいて、第一又は第二の電子ナンバープレートの何れか1方がETC車載器であることを特徴とするため、取り外しが容易なETC車載器においても車両情報の不正な改竄を防止することが可能となり、正確な課金を行うことが可能となる。
請求項に記載の発明において、第一の電子ナンバープレートが外部との通信を行い、異常検出手段によって第一の電子ナンバープレートの異常を検出した場合、切替許可手段によって、第一の電子ナンバープレートの代わりに同一車両に取り付けられた第二の電子ナンバープレートを外部通信に使用するよう許可することを特徴とする。また、第一又は第二の電子ナンバープレートの何れか一方がETC車載器であることを特徴とし、電子ナンバープレートに異常が発生した際にも、ETC車載器によって課金のための通信以外の通信も行うことを可能とする。そして、ETC車載器に異常が発生した場合には、電子ナンバープレートによって通信を可能とし、ETC施設において、課金はできなくとも、ETC車載器の異常を事前に送信することが可能となる。
また、請求項に記載の発明において、第一の電子ナンバープレートは公用情報と異なり、外部から書き込まれる民間用情報を記憶し、第二の電子ナンバープレートは第一の電子ナンバープレートに記憶される民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶することを特徴とする。
従って、第一の電子ナンバープレートの異常が検出され、第二の電子ナンバープレートが外部との通信を開始した際にも、第二の電子ナンバープレートにはバックアップ情報が記憶されているため、第一の電子ナンバープレートに異常が発生しても、引き続き民間用情報を使ったサービスが使用できる。
そして、請求項に記載の発明によれば、第二の異常検出手段によって第二の電子ナンバープレートの異常を検出でき、異常検出手段によって第一の電子ナンバープレートの異常が検出され、且つ第二の異常検出手段によって第二の電子ナンバープレートの異常を検出した場合、第一の電子ナンバープレート或いは第二の電子ナンバープレートのうち、検出した異常が外部通信機能と関係がなく、外部通信が可能な何れかの電子ナンバープレートを切替手段によって外部との通信に使用するように許可することを特徴とする。
即ち、第一及び第二の電子ナンバープレートの両方で異常が検出された場合には、異常検出手段又は第二の異常検出手段にて異常が検出された異常が通信機能とは関係がなく、外部通信が可能な電子ナンバープレートによって外部との通信を行う。よって、異常検出手段又は第二の異常検出手段にて異常が検出されても、その異常の種類や程度に応じて、通信を行う電子ナンバープレートを切り替え可能とし、可能な限り通信不能を回避することが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態として、不正改竄の防止処理を行う電子ナンバープレートシステム及び電子ナンバープレートについて、図1乃至図7を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における電子ナンバープレートの外観図を、図2は電子ナンバープレートの実装例を示す図である。電子ナンバープレートは図1に示すように、ナンバープレート本体1と電子ユニット2とを備えて構成される。尚、電子ユニット2はナンバープレート本体1の左上に設置せずとも、ナンバープレート本体1付近であれば、どこに設置してもよい。
図2に示すように、車体の前後に取り付けられた電子ナンバープレートは、路上器15と無線通信14を行なうメインナンバープレート11(本発明における第一の電子ナンバープレートに相当する。)とメインナンバープレート11に記憶される情報の複製をバックアップ情報として記憶するバックアップナンバープレート12(本発明における第二の電子ナンバープレートに相当する。)に区別され、車内LAN(Local Area Network)13にて互いに通信が可能である。そして、この車内LAN13には、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の無線通信や専用通信線を使用する。また、車両は前方への走行確率が高く、一般的には前部に設置された電子ナンバープレートで通信を行なうことがほとんどであるため、本実施の形態では、前部に設置する電子ナンバープレートをメインナンバープレート11とし、後部に設置する電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12とするが、状況に応じて前部に設置する電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12とし、後部に設置する電子ナンバープレートをメインナンバープレート11としてもよい。
次に、前後の電子ナンバープレートに組み込まれた電子ユニット2の構成について、図3の構成図を用いて説明する。図3において、電子ユニット2は路上器15との無線通信14を行うためのアンテナ21と通信手段22、電子ユニット2内での処理や制御を行う制御部23、記憶媒体であるメモリ24、車内LAN13用のインターフェース回路25、電源を供給する電源回路26と電池28、そして、電子ナンバープレートの異常を検出する電池容量検出手段27と取り外し感知手段29を備えて構成される。
アンテナ21は、ループアンテナやマイクロストリップアンテナ等の小片状アンテナであり、路上器15と電子ユニット2との間で無線通信14を行なうためのものである。通信手段22は、通信回路より構成され、アンテナ21の受信信号を信号処理して制御部23に出力したり、制御部23からの送信データを信号処理して送信信号に変換後、路上器15にアンテナ21を介して送信するためのものである。制御部23は周知のCPUやRAM等から構成されるマイコン(マイクロコンピュータ)より構成され、通信や情報照合等の処理を制御する制御装置である。
メモリ24は周知のFlash EPROM(不揮発性読み書き可能記憶媒体)によって構成され、電子ナンバープレートの情報や電子ナンバープレートの取り外し履歴等を格納する。電池28としては、一次電池もしくは二次電池が使用でき、電池容量検出手段27ではこの電池28の電圧を検出し、電池容量を判断する。また、取り外し感知手段29はマイクロスイッチ等から構成され、電子ナンバープレートが車体から取り外された際、メモリ24に取り外し履歴を格納するものである。尚、電子ユニット2はメインナンバープレート11及びバックアップナンバープレート12共に同様に構成される。
メモリ24が格納する情報は、図4に示すように、ナンバープレート情報241、取り外し履歴情報242、そして、異常情報245である。取り外し履歴情報242には、本体の取り外し感知手段29より出力された取り外し履歴を格納する本体用履歴情報243と、対になっている電子ナンバープレートの取り外し履歴を格納する相手用履歴情報244とが含まれる。また、異常情報245には電池容量検出手段27で検知された電池容量の判定結果や内部故障情報が含まれる。尚、ナンバープレート情報241は本発明における公用情報記憶手段及び民間用情報記憶手段に相当し、取り外し履歴情報242は本発明における記憶手段に相当する。
そして、ナンバープレート情報241は、図5に示すように、公的機関で使用する公用情報と民間施設で使用する民間用情報に大別することができる。公用情報としては、ICメーカーが管理するICチップ情報、前後の電子ナンバープレートを区分する識別情報や自動車登録番号(標板情報、型式情報)等を含む電子ナンバープレート情報、車両の諸元情報(長さ、幅、高さ、重量、積載量など)、初回登録情報(新車新規/中古新規)を含む検査証情報、TDM(Transportation Demand Management:交通需要マネージメント)情報、福祉車両情報等が記憶される。また、民間用情報としては、駐車場サービスや入出庫管理等の電子ナンバープレートを利用したサービスに係る民間用情報が記憶される。尚、民間用情報は、サービスの形態によって書き換えられる可能性があるので民間用路上器とのデータ通信による読み書きを可能とする。
車両の前後に取り付けられた電子ナンバープレートには、外部との通信を行なうメインナンバープレート11と、メインナンバープレート11のバックアップとしてのバックアップナンバープレート12とに区別されているが、どちらも同様に構成されている。よって、バックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241には、所定のタイミングでメインナンバープレート11のナンバープレート情報241に格納される民間用情報が更新される。また、バックアップナンバープレート12に格納される民間用情報は、メインナンバープレート11に格納される公用情報とバックアップナンバープレート12に格納される公用情報を比較した後にのみ更新する等して、対となるメインナンバープレート11以外との通信による変更は不可能となるよう構成される。
尚、電子ナンバープレートが車両から取り外されると、ナンバープレート情報241は全て消去され、取り外された電子ナンバープレートでは取り外し履歴情報242の本体用履歴情報243及び、対となる電子ナンバープレートでは取り外し履歴情報242の相手用履歴情報244に取り外し履歴が書き込まれる。また、ナンバープレート本体1から電子ユニット2が取り外された際にも、同様にナンバープレート情報241を全て消去し、取り外された電子ナンバープレートでは本体用履歴情報243に、そして、対となる電子ナンバープレートでは相手用履歴情報244に取り外し履歴を書き込む。ここで、電子ナンバープレートは対となる電子ナンバープレートとの通信が不可能となった際に、対となる電子ナンバープレートが取り外されたと判断し、相手用履歴情報244として取り外し履歴を書き込むものとする。
上記構成において、本実施形態では、不正改竄を防止し、正常な電子ナンバープレートと路上器間の通信を可能とするために、不正改竄防止処理を行なう。不正改竄防止処理は、電子ナンバープレートの取り外し履歴の比較及びメインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241を照合することによって、改竄を検出する。そして、メインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12に記憶される情報の整合性がとれない場合は、状況に応じて片方のナンバープレート情報241を更新したり、電子ナンバープレートの機能を停止させる等の処置を行う。
次に、上記動作を行う不正改竄防止処理について、図6及び図7を用いて詳しく説明する。尚、不正改竄防止処理は、省エネルギーのため、外部通信の開始時に行われる。よって、外部通信が行われるメインナンバープレート11の制御部23にて路車間通信を常に監視しており、路上器15とメインナンバープレート11の間で通信が開始されると不正改竄防止処理が開始される。
まず、ステップ(以下Sと略す)100では、開始された通信が不正なものであるか否かを判定する。通信が不正なアクセスと判定された場合は(S100:Yes)、通信機能を停止してナンバープレート情報241の変更を禁止し(S108)、不正改竄防止処理を終了する。一方、開始された通信が不正なアクセスではないと判定された場合(S100:No)、S101へ移行し、両方の電子ナンバープレートの取り外し履歴情報242の有無を判定する。
S101では、メインナンバープレート11及びバックアップナンバープレート12のメモリ24に記憶されている取り外し履歴情報242を読み出し、本体用及び相手用双方の履歴の有無を判定する。両方の電子ナンバープレートに取り外し履歴情報242が一切なければ(S101:Yes)、S102へ移行する。メインナンバープレート11又はバックアップナンバープレート12の何れかに、取り外し履歴情報242が記憶されていれば(S101:No)、メインナンバープレート11及びバックアップナンバープレート12の取り外し履歴情報242の記憶状態(図7)から処置方法を決定する(S106)。
尚、処置方法の決定方法は図7における取り外し履歴情報242の記憶状態に応じて行われる判断に基づいている。例えば、状態1の場合、メインナンバープレート11の本体用履歴情報243とバックアップナンバープレート12の相手用履歴情報244に情報は無いとされているため、メインナンバープレートは取り外されていないと判断される。一方、メインナンバープレート11の相手用履歴情報244には取り外し履歴が有るが、バックアップナンバープレート12の本体用履歴情報243には取り外し履歴が無いため、バックアップナンバープレート12の取り外されたか否かが問題となる。ここで、メインナンバープレート11は取り外されていないと判断されているため、メインナンバープレート11の相手用履歴情報244に記憶される情報の信頼性が高く、バックアップナンバープレート12が取り外された可能性が高いとして、バックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241を更新するよう処置方法を決定する。また、状態4の場合には、メインナンバープレート11の相手用履歴情報244とバックアップナンバープレート12の本体用履歴情報243に履歴が無いため、バックアップナンバープレート12は取り外されていないと判断される。一方、メインナンバープレート11の本体用履歴243には取り外し履歴が無いが、バックアップナンバープレート12の相手用履歴情報244には取り外し履歴が有ると記憶されているため、メインナンバープレート11が取り外された否かが問題となる。ここで、バックアップナンバープレート12は取り外されていないと判断されているため、バックアップナンバープレート12の相手用履歴情報244に記憶される情報の信頼性が高く、メインナンバープレート11が取り外された可能性が高いとして、メインナンバープレート11のナンバープレート情報241を更新するよう処置方法を決定する。そして、状態7のように、メインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12の取り外し履歴情報242が本体用及び相手用が何れも一致しない場合、どちらのナンバープレートも取り外したか否かが判断できないため、異常ありとして、通信機能を停止するよう処理方法を決定する。
上記のように、取り外し履歴の状態が図7において、状態7から状態15であった場合(S106:7〜15)、メインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12の取り外し履歴情報242に整合性がないと判断され、通信機能を停止してナンバープレート情報241の変更を禁止し(S108)、不正改竄防止処理を終了する。一方、取り外し履歴の状態が状態1から状態3であった場合(S106:1〜6)、バックアップナンバープレート12が取り外され、情報の改竄が行われた可能性があると判断し、メインナンバープレート11のナンバープレート情報241を用いてバックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241を更新する(S107)。その後、両方の電子ナンバープレートの取り外し履歴情報242を削除してリセットし、S103へ移行する。そして、取り外し履歴の状態が状態4から状態6であった場合(S106:1〜6)、メインナンバープレート11が取り外され、情報の改竄が行われた可能性があると判断し、バックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241を用いてメインナンバープレート11のナンバープレート情報241を更新する(S107)。その後、両方の電子ナンバープレートの取り外し履歴情報242を削除してリセット、S103へ移行する。
S101で取り外し履歴情報242が無いと判断され、S102へ移行した場合、両方の電子ナンバープレートのナンバープレート情報241を比較する。ナンバープレート情報241が一致しなかった場合(S102:No)、どちらかのナンバープレート情報241が異常であると判断して、通信機能を停止してナンバープレート情報241の変更を禁止し(S108)、不正改竄防止処理を終了する。一方、両方の電子ナンバープレートのナンバープレート情報241が一致した場合(S102:Yes)、S103へ移行する。
S102でナンバープレート情報241が一致したと判定された場合、又はS107でどちらかのナンバープレート情報241を更新した後、制御部23は路上器15との無線通信14でのデータのやり取りを開始する(S103)。S104で路上器15とのデータ通信が終了したと判定されると(S104:Yes)、メインナンバープレート11に記憶された最新のナンバープレート情報241の複製を作成し、バックアップナンバープレート12のナンバープレート情報241として上書きし(S105)、不正改竄防止処理を終了する。
以上、本実施形態における、S102は本発明における公用情報比較手段及び民間用情報比較手段に、S105は本発明における転送手段に、S106は本発明における照合手段及び判断手段に、S107は本発明における更新手段及び書込手段に相当する処理を行うものである。
そして、本実施形態では、車両の前後に取り付けた電子ナンバープレートをメインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12に区別し、双方のメモリ24に記憶されたナンバープレート情報241及び取り外し履歴情報242を比較判定することにより、不正改竄を検出し、処置することを可能とする。従って、電子ナンバープレートの情報が不正に改竄された場合には、正常な情報に書き換えたり、電子ナンバープレートの通信機能を停止することによって、改竄された情報を事実上使用不可能とする。つまり、電子ナンバープレートの不正改竄を防止することが可能となる。また、本実施形態では故障や電池交換等で正規に電子ナンバープレートを交換する際にも、一旦取り外した電子ナンバープレートの情報は車両に取り付け、通信を開始すると、不正改竄防止処理により更新される。従って、交換する電子ナンバープレートの情報は自動で更新されることとなり、容易な電子ナンバープレートの交換が可能となる。
尚、本実施形態では、取り外し履歴情報242のみを用いて、不正改竄の可能性を検出したが、前後の電子ナンバープレートの通信回数を比較したり、メインナンバープレート11とバックアップナンバープレート12が対になっていることを確認する等、判定材料を増やすことによって、確実に電子ナンバープレートの取り外しを検出するようにしてもよい。
さらに、報知手段を設け、電子ナンバープレートの機能を停止させる場合には、車両保有者又は路上器に報知することにより、機能停止後の対処を促してもよい。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態では、前後の電子ナンバープレートで通信を行い、情報を照合することによって、不正改竄を防止し、路上器15との正常な通信を可能にするものであった。一方、メインナンバープレートの破壊や電源不足等の異常が発生した場合でも、路上器との正常な通信が困難になる。そこで、片方の電子ナンバープレートに異常が検出された場合、路上器15との無線通信14を行うメインナンバープレート11を正常な電子ナンバープレートに切り替えることで、無線通信14を可能とし、車両保有者に異常を報知することが可能となる。
異常検出処理では、3種類の判定を前後夫々の電子ナンバープレートにおいて組み合わせて行い、電子ナンバープレートの異常を判定する。そして、判定結果に応じて正常又は通信可能な電子ナンバープレートをメインナンバープレート11に切替え、路上器15との無線通信14を介して、電子ナンバープレートの異常を報知する。ここで言う3種類の判定とは、故障の有無判定、電池残量判定、そして通信可否判定である。
故障の有無判定は、制御部23に組み込まれたTSC(完全自己検査性)回路や回路の電流や出力信号の検査回路等を用いて電子ナンバープレートのハードウェアにおける故障又は破損の有無判定を行なう。故障や破損の有無を判定することによって、電子ナンバープレートが構成上の問題により、正常な通信が行なえない等の異常を検出することができる。
電池残量判定は、電池容量検出手段27によって電子ナンバープレートの電池28の電圧を検出し、その電圧から電池残量が十分であるか否かを判定する。電池残量判定を行なうことによって、電子ナンバープレートの電源不足が原因での異常を検出することができる。
そして、通信可否判定は、故障の有無判定と同様にTSC(完全自己検査性)回路や通信回路の電流や出力信号等を検査して、電子ナンバープレートのアンテナ21及び通信手段22の故障又は破損を検出し、電子ナンバープレートが通信可能であるか否かを判定する。尚、通信可否判定は、故障の有無判定において、故障有りと判定された電子ナンバープレートにのみ行われ、電子ナンバープレートのハードウェアに故障があっても、通信が可能であれば、異常を路上器15に報知できることから必要となる判定である。
以下、第2実施形態を上記第1実施形態と異なる部分を中心に詳しく、上記で説明した判定を組み合わせて行われる異常検出処理の詳細について、図8及び図9を用いて説明する。尚、本実施形態では、第一実施形態で説明した電子ナンバープレート及び電子ナンバープレートシステムと同様に構成され、図3に示す制御部23にて異常検出処理を行なう。
図8において、S200でまず、通常メインナンバープレート11とされる前部電子ナンバープレートにおいて故障の有無を判定する。前部電子ナンバープレートに故障や破損が無いと判定すると(S200:Yes)、今度は、バックアップナンバープレート12とされる後部電子ナンバープレートの故障や破損の有無を判定する(S201)。そして、後部電子ナンバープレートに故障や破損は無いと判定すると(S201:Yes)、S202へ移行し、前部電子ナンバープレートの電池残量を判定する。前部電子ナンバープレートの電池残量が十分と判定した場合(S202:Yes)、S200での前部電子ナンバープレートの故障は無しとの判定結果と合わせて、前部の電子ナンバープレートは正常であると判断する。そして、最後にS203で後部電子ナンバープレートの電池残量を判定し、後部電子ナンバープレートに異常が有るか否かを判断する。
後部電子ナンバープレートの電池残量も十分であったと判定した場合(S203:Yes)、S201での後部電子ナンバープレートの故障は無いとの判定結果と合わせて、後部電子ナンバープレートも正常であると判断する。従って、前後両方の電子ナンバープレート共に異常無しと判断し、路上器15にはその旨を送信して(S204)、異常検出処理を終了する。
前後両方の電子ナンバープレートで故障や電池不足等の異常を検出せず、どちらの電子ナンバープレートも正常であると判断すると、通常通り前部の電子ナンバープレートはメインナンバープレート11として路上器15と無線通信14を行なう。しかし、S203で後部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定された場合(S203:No)、前部電子ナンバープレートは正常であるが、後部電子ナンバープレートに異常があると判断し、S208へ移行する。S208では正常である前部電子ナンバープレートを引き続きメインナンバープレート11とし、バックアップナンバープレート12である後部電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信し、異常検出処理を終了する。
こうして、異常を報知された路上器15は、路上器センターから電話回線(セルラー回線も含む)や郵便等を利用して、車両保有者に電子ナンバープレートの異常を知らせることが可能となる。従って、車両保有者は異常のある電子ナンバープレートに適切な処置を促すことが可能となる。
前後両方の電子ナンバープレートで故障が無いと判定し(S200:Yes、S201:Yes)、S202で前部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合(S202:No)、前部電子ナンバープレートに異常があると判断する。そこで、S205へ移行し、後部電子ナンバープレートの電池残量を判定する。後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判断した場合は(S205:Yes)、後部電子ナンバープレートは正常だが、前部電子ナンバープレートに異常があると判断される。よって、後部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11に、前部電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12に切り替え、後部電子ナンバープレートによって前部電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信し(S206)、異常検出処理を終了する。
また、S205において、後部電子ナンバープレートの電池残量も不十分であると判定した場合(S205:No)、前後両方の電子ナンバープレートの電池28が足りないため、路上器15との無線通信14が不可能と判断し、異常検出処理を終了する。よって、何れの電子ナンバープレートからも信号は送信されず、路上器15は車両からの信号を受信しない。路上器15は車両からの信号を受信しない場合、その車両に設置された前後両方の電子ナンバープレートに異常があると判断し、その旨を車両保有者に報知する。
以上、前後両方の電子ナンバープレートにおける故障の有無判定で故障無しと判定した場合は、前後両方の電子ナンバープレートの電池残量判定を行い、処置方法を判断した。一方、前部電子ナンバープレートには故障は無いと判定したが(S200:Yes)、後部電子ナンバープレートに故障があると判定した場合(S201:No)、まず、前部電子ナンバープレートの電池残量が十分であるか否かを電池容量検出手段27によって判定する(S207)。そして、前部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定した場合(S207:Yes)、前部電子ナンバープレートは正常であると判断する。そして、前部電子ナンバープレートを引き続きメインナンバープレート11として、路上器15に後部電子ナンバープレートの異常を送信し(S208)、異常検出処理を終了する。しかし、ここで前部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合は(S207:No)、前部電子ナンバープレートでの路上器15との通信は不可能であるため、後部電子ナンバープレートの電池残量を検出し、路上器15との通信が可能か否かを判定する。
まず、S209にて後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であるか否かを判定する。後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定した場合(S209:Yes)、S210で後部電子ナンバープレートがアンテナ21及び通信回路22によって通信可能か否か、通信可否判定を行なう。そして、後部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判定した場合(S210:Yes)、前後両方の電子ナンバープレートに異常があるが、後部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判断し、後部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11に、前部電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12として切り替え、後部電子ナンバープレートによって両方の電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信する(S211)。
一方、後部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合(S209:No)又は、後部電子ナンバープレートの故障で路上器15との通信が不可能であると判定した場合(S210:No)、前後両方の電子ナンバープレートに異常があり、且つ路上器15との無線通信14が何れの電子ナンバープレートでも不可能であると判断し、異常検出処理を終了する。従って、路上器15は、車両からの信号を受信せず、その車両に設置された両方の電子ナンバープレートに異常があると判断する。
次に、S200で前部電子ナンバープレートに故障があると判定した場合(S200:No)について図9を用いて説明する。まず、図8のS200で、前部電子ナンバープレートに故障があると判定した場合(S200:No)、図9のS212へ移行し、後部電子ナンバープレートの故障の有無を判定する。そして、後部電子ナンバープレートに故障が無いと判定すると(S212:Yes)、次に後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であるか否か判定する(S213)。後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定した場合(S213:Yes)、前部電子ナンバープレートには故障が有るが(S200:No)、後部電子ナンバープレートには故障は無い(S212:Yes)という判定より、前部電子ナンバープレートには異常があるが、後部電子ナンバープレートは正常であると判断する。従って、後部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11に、前部電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12に切り替え、前部電子ナンバープレートの異常を路上器15に送信して(S214)、異常検出処理を終了する。
一方、後部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合は(S213:No)、後部電子ナンバープレートは使用不可能であると判断されるため、前部電子ナンバープレートの電池残量を検出し、路上器15との通信が可能か否かを判定する。
まず、S215にて前部電子ナンバープレートの電池残量が十分であるか電池容量検出手段27によって判定する。前部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定した場合(S215:Yes)、S216へ移行し、前部電子ナンバープレートがアンテナ21及び通信回路22によって通信可能か否かを判定する。そして、前部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判定した場合(S216:Yes)、前部電子ナンバープレートに異常はあるが、路上器15との通信は可能であると判断し、前部電子ナンバープレートを引き続きメインナンバープレート11とし、前部電子ナンバープレートによって両方の電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信し(S219)、異常検出処理を終了する。
一方、前部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合(S215:No)又は、前部電子ナンバープレートの故障で路上器15との通信が不可能であると判定した場合(S216:No)、前後両方の電子ナンバープレートに異常があり、路上器15との無線通信が不可能であると判断し、車両から路上器15への信号を送信せずに異常検出処理を終了する。そして、路上器15は車両からの信号を受信しないため、その車両に設置された両方の電子ナンバープレートに異常があると判断し、車両保有者に報知する。
また、前部電子ナンバープレートに故障があり(S200:No)、且つ後部電子ナンバープレートにも故障があった場合(S212:No)、まず、メインナンバープレート11である前部電子ナンバープレートにおいて、電池残量を検出し、路上器15との通信が可能か否かを判定する。前部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定した場合(S217:Yes)、S218へ移行し、前部電子ナンバープレートがアンテナ21及び通信回路22によって通信可能か否か、通信可否判定を行なう。そして、前部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判定した場合(S218:Yes)、前後両方の電子ナンバープレートに異常があるが、前部電子ナンバープレートで通信が可能であると判断され、前部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11とし、前部電子ナンバープレートによって両方の電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信する(S219)。
一方、前部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合(S217:No)又は、前部電子ナンバープレートの故障で路上器15との通信が不可能であると判定した場合は(S218:No)、後部電子ナンバープレートの電池残量を検出し、路上器15との通信が可能か否かを判定する。
S220にて後部電子ナンバープレートの電池残量が十分であると判定し(S220:Yes)、且つS221で後部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判定した場合(S221:Yes)、後部電子ナンバープレートでの通信が可能であると判断する。従って、後部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11に、前部電子ナンバープレートをバックアップナンバープレート12に切り替え、後部電子ナンバープレートによって両方の電子ナンバープレートの異常を路上器15へ送信し(S222)、異常検出処理を終了する。
一方、後部電子ナンバープレートの電池残量が不十分であると判定した場合(S220:No)又は、後部電子ナンバープレートの故障で路上器15との通信が不可能であると判定した場合(S221:No)は、前後両方の電子ナンバープレートに異常があり、且つ路上器15との無線通信14が不可能であると判断され、何れの電子ナンバープレートからも信号を送信せずに異常検出処理を終了する。そして、路上器15は車両からの信号を受信できないため、その車両に設置された両方の電子ナンバープレートに異常があると判断し、車両保有者に報知する。
以上、説明した第2実施形態によれば、前後の電子ナンバープレート間で通信し、電子ナンバープレートに異常がある場合は、路上器15との無線通信14を行うメインナンバープレート11を正常な電子ナンバープレートに切り替え、路上器15を介して異常を車両保有者に報知することが可能となる。また、メインナンバープレート11に異常が発生しても、バックアップナンバープレート12をメインナンバープレート11として機能させることにより、バックアップナンバープレート12に記憶されるバックアップ情報が代用できるため、直ちに無線通信が不通となることは回避可能となる。
尚、本実施形態では通常、前部電子ナンバープレートをメインナンバープレート11としていたため、3種類の判定夫々において、前部電子ナンバープレートの判定を後部電子ナンバープレートの判定より先に行なった。ところが、判定の先後は電子ナンバープレートの設置位置とは関係なく、メインナンバープレート11の判定を先に行なう。したがって、後部電子ナンバープレートがメインナンバープレート11である場合は、後部電子ナンバープレートの判定が前部電子ナンバープレートの判定より先に行われる。
また、車両保有者に電子ナンバープレートの異常を知らせる方法としては、異常信号を取り込んで車室内の表示灯(LED)やナビゲーション装置等のディスプレイで表示して、車両保有者に知らせてもよい。
(変形例)
前述した何れの実施形態においても、電子ナンバープレートは、図1及び図3のナンバープレート本体1及び電子ユニット2より構成されていたが、前後何れか一方の電子ナンバープレートを図10に示す様な電子ナンバープレート機能を内臓したETC車載器3によって実現してもよい。
図10の電子ナンバープレート機能を内蔵したETC車載器3は、アンテナ30、ETC通信部31、制御部32、SP通信手段33、アンテナ34、メモリ35、ICカードインターフェース回路部36、SPインターフェース回路部38、LCD39、電源回路40から構成される。アンテナ30及びETC通信部31はETCゲートで無線通信を行い、料金課金を行うものである。制御部32は、周知のCPUやRAM等から構成されるコンピュータ手段であり、ETC車載器3で行われる通信や情報照合等の処理を制御する制御装置である。
そして、SP通信手段33及びアンテナ34は、図2に示す前部電子ナンバープレート11と同様に路上器15との無線通信14を行うためのものであり、電子ナンバープレートにおける、通信手段22及びアンテナ21と同様に構成される。記憶媒体であるメモリ35は、周知のFlash EPROM(不揮発性読み書き可能記憶媒体)等によって構成され、ETC車載器に必要な情報や電子ナンバープレートの情報や電子ナンバープレートの取り外し履歴等を格納する。尚、メモリ35に記憶される電子ナンバープレートに係る情報は、前述電子ナンバープレートのメモリ24と同様に図4及び図5に示すような情報構成で格納される。
IC カードインタフェース回路部36は、ETCを利用する際に必要となるICカード37が差し込まれ、ETCゲートにて必要な情報の読み書きを行うものである。一方、SPインターフェース回路部38は車内LAN用のインターフェース回路であり、同車両に取り付けられた電子ナンバープレートとの通信や他の車載機器との通信を行うためのものである。そして、LCD39や電源回路40は、従来のものと同様に構成され、LCD39の点灯による利用者への報知やETC車載器3の作動に必要な電力を供給するためのものである。
尚、上記のアンテナ30とETC通信部31は、SP通信手段33とアンテナ34と同様に構成されるため、共用することが可能である。
上記構成の電子ナンバープレート機能を内臓したETC車載器3を、前後何れか一方の電子ナンバープレートと差し替えることにより、ETC車載器の情報の不正改竄による不正確な課金を防止することが可能となる。
以上、本発明は上記何れの実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
本発明の一実施形態における電子ナンバープレートの外観図である。 本発明の一実施形態における電子ナンバープレートの実装例である。 図1における電子ユニットの構成図である。 図3におけるメモリの内部構成を示す図である。 図4に示したナンバープレート情報の内訳を示す図である。 第1実施形態における、不正改竄防止処理のフローチャートを示す図である。 取り外し履歴情報の異なる状態に応じた処置を示す図である。 第二実施形態における、異常検出処理のフローチャートを示す図である。 第二実施形態における、異常検出処理のフローチャートを示す図である。 変形例における、電子ナンバープレート機能内臓ETC車載器の構成図である。
符号の説明
1・・・ナンバープレート本体
2・・・電子ユニット
11・・・メインナンバープレート
12・・・バックアップナンバープレート
13・・・車内通信線
14・・・路車間通信
15・・・路上器

Claims (9)

  1. 同一車両に取り付けられる第一の電子ナンバープレート及び第二の電子ナンバープレートとを備える電子ナンバープレートシステムであって、
    前記第一の電子ナンバープレート及び第二の電子ナンバープレートが夫々、当方及び先方の取り外し履歴を記憶する記憶手段を有し、
    前記第一の電子ナンバープレートに記憶される双方の取り外し履歴と前記第二の電子ナンバープレートに記憶される双方の取り外し履歴とを照合する照合手段と、
    前記照合手段による照合結果より、前記第一の電子ナンバープレートと前記第二の電子ナンバープレートの内、取り外された電子ナンバープレートを判断する判断手段とを備えることを特徴とする電子ナンバープレートシステム。
  2. 前記第一の電子ナンバープレート及び前記第二の電子ナンバープレートは夫々、車両の車検時に必要な公用情報を記憶する公用情報記憶手段を有し、
    前記判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートの前記公用情報記憶手段に記憶される前記公用情報を、前記判断手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの前記公用情報記憶手段に記憶される前記公用情報で更新する更新手段とを備えることを特徴とする請求項に記載の電子ナンバープレートシステム。
  3. 前記第一の電子ナンバープレート及び前記第二の電子ナンバープレートは夫々、車両の車検時に必要な公用情報を記憶する公用情報記憶手段を有し、
    前記判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートの前記公用情報記憶手段に、前記判断手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの前記公用情報記憶手段に記憶される前記公用情報を記憶させる書込手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ナンバープレートシステム。
  4. 前記第一の電子ナンバープレートは、車両の車検時に必要な公用情報とは異なり、外部から他に書き込まれる民間用情報を記憶する民間用情報記憶手段を有し、
    前記第二の電子ナンバープレートは、前記第一の電子ナンバープレートに記憶される前記民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶する民間用情報記憶手段を有し、
    前記判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートの前記民間用情報記憶手段に記憶される情報を前記判断手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの前記民間用情報記憶手段に記憶される情報で更新する更新手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子ナンバープレートシステム。
  5. 前記第一の電子ナンバープレートは、車両の車検時に必要な公用情報とは異なり、外部から他に書き込まれる民間用情報を記憶する民間用情報記憶手段を有し、
    前記第二の電子ナンバープレートは、前記第一の電子ナンバープレートに記憶される前記民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶する民間用情報記憶手段を有し、
    前記判断手段によって取り外されたと判断された電子ナンバープレートの前記民間用情報記憶手段に、前記判断手段によって取り外されていないと判断された電子ナンバープレートの前記民間用情報記憶手段に記憶される情報を記憶させる書込手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子ナンバープレートシステム。
  6. 前記第一及び第二の電子ナンバープレートの何れか一方は、ETC車載器であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子ナンバープレートシステム。
  7. 外部との通信を行う第一の電子ナンバープレートと、
    前記第一の電子ナンバープレートと同一の車両に取り付けられる第二の電子ナンバープレートと、
    前記第一の電子ナンバープレートの異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により前記第一の電子ナンバープレートの異常を検出した場合に、前記第一の電子ナンバープレートの代わりに、前記第二の電子ナンバープレートを外部との通信に使用することを許可する切替許可手段とを備え、
    前記第一及び第二の電子ナンバープレートの何れか一方は、ETC車載器であることを特徴とする電子ナンバープレートシステム。
  8. 前記第一の電子ナンバープレートは、前記公用情報とは異なり、外部から他に書き込まれる民間用情報を記憶し、
    前記第二の電子ナンバープレートは、前記第一の電子ナンバープレートに記憶される前記民間用情報の複製をバックアップ情報として記憶することを特徴とする請求項に記載の電子ナンバープレートシステム。
  9. 前記第二の電子ナンバープレートの異常を検出する第二の異常検出手段を有し、
    前記異常検出手段により、前記第一の電子ナンバープレートの異常が検出され、第二の異常検出手段により前記第二の電子ナンバープレートの異常が検出された場合、前記切替手段は前記第一の電子ナンバープレート或いは前記第二の電子ナンバープレートのうち検出された異常が外部通信機能とは関係なく、外部通信が可能な何れかの電子ナンバープレートを外部との通信に使用するよう許可することを特徴とする請求項7又は8に記載の電子ナンバープレートシステム。
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