JP3705088B2 - 車両盗難防止装置及び車両盗難防止システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ナンバープレートなどの機能を利用して、車両の盗難を防止する車両盗難防止装置及び車両盗難防止システムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、車両の盗難防止等のために、各種の技術が開発されている。
例えば特開2000−16250号公報には、自動盗難表示操作を備えた自動車において、ドアをキー操作無しであけた場合は、表示装置が作動し、かつ、無線発信装置により、ICカードに記憶された所定の情報を発信するようにした技術が提案されているが、盗難防止のためには、必ずしも十分ではない。
【0003】
また、一旦車両が盗まれてしまった場合は、車両の捜索には、路上に設置した監視カメラで車両のナンバープレートを読み取り、盗難車両の発見に対応しているが、車両のナンバープレートを偽造された場合には、車両の発見は困難であるという問題があった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、車両の盗難を防止するとともに、盗難車両の発見を容易に行うことができる車両盗難防止装置及び車両盗難防止システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明では、電子ナンバープレートに記憶しているID(自車を他車と区別する車両ID)と、鍵に記憶しているID(鍵ID)とが一致するか否かを判定し、両IDが一致しないと判定された場合には、例えばエンジンの始動ができないようにしたり、Pレンジからの変更ができないようにすることにより、車両の運転をできないようにする。
【0006】
つまり、鍵が適正でない場合には、車両の運転ができないので、車両の盗難を防止することができる。
尚、ここでは、前記両IDが不一致の場合に運転を禁止するとしたが、両IDが一致した場合に運転を許可するとしても、同様な効果を奏する。
更に、本発明では、上述した運転禁止手段により運転が禁止される場合には、そのことを、電子ナンバープレートのIDとともに、外部の装置に送信する。
よって、例えば管理センター側にて、当該車両に異常が発生していることが分かるので、そのことを警察等に連絡することにより、車両の盗難を防止することができる。
【0009】
(2)請求項2の発明は、車両IDと鍵IDが一致せず、かつ、登録された免許証IDと新たな免許証IDが一致しない場合には、車両の運転をできないようにする。
つまり、本発明では、前記両判定にてそれぞれIDが一致しない場合のみ、運転を禁止している。よって、実際に運転が禁止された場合には、盗難の可能性が高く、盗難ではないのに盗難と判断する誤判定を防止できる。
更に、本発明では、上述した運転禁止手段により運転が禁止される場合には、そのことを、電子ナンバープレートのIDとともに、外部の装置に送信する。
よって、例えば管理センター側にて、当該車両に異常が発生していることが分かるので、そのことを警察等に連絡することにより、車両の盗難を防止することができる。
【0011】
(3)請求項3の発明は、上述した運転禁止手段により運転が禁止される場合には、アラーム音や光の点滅などにより、異常の発生を周囲に報知するので、車両の盗難を防止することができる。
【0012】
(4)請求項4の発明では、電子ナンバープレートに記憶しているID(車両ID)と、鍵に記憶しているID(鍵ID)とが一致するか否かを判定し、両IDが一致しないと判定された場合には、異常が発生したと見なして、電子ナンバープレートのIDとともに、異常の内容を外部の装置に送信する。
【0013】
よって、例えば管理センター側にて、当該車両に異常が発生していることが分かるので、そのことを警察等に連絡したり、路上監視システムを用いて車両を追尾することにより、車両の盗難を防止することができる。
(5)請求項5の発明では、予め車両側のECU等に電子運転免許証のID(免許証ID)を登録しておく。そして、電子運転免許証読取装置により新たに電子運転免許証のIDが読み取られた場合には、その免許証IDと登録された適正な免許証IDとが一致するか否かを判定し、両IDが一致しないと判定された場合には、異常が発生したと見なして、電子ナンバープレートのIDとともに、異常の内容を外部の装置に送信する。
【0014】
よって、例えば管理センター側にて、当該車両に異常が発生していることが分かるので、そのことを警察等に連絡したり、路上監視システムを用いて車両を追尾することにより、車両の盗難を防止することができる。
(6)請求項6の発明は、前記請求項6及び請求項7の両判定条件を備えたものであり、車両IDと鍵IDが一致せず、かつ、登録された免許証IDと新たな免許証IDが一致しない場合には、異常が発生したと見なして、電子ナンバープレートのIDとともに、異常の内容を外部の装置に送信する。
【0015】
つまり、本発明では、異常を送信を許可する条件が、前記請求項4の発明より厳しいので、異常が発生した場合には盗難の可能性が高く、盗難ではないのに盗難と判断する誤判定を防止できる。
(7)請求項7の発明では、今回の運転に際して、電子運転免許証が電子運転免許証読取装置に、その情報を読み取ることができるようにセットされたか否かを判定する。そして、セットされていないと判定された場合には、異常が発生したと見なして、電子ナンバープレートのIDとともに、異常の内容を外部の装置に送信する。
【0016】
よって、例えば管理センター側にて、当該車両に異常が発生していることが分かるので、そのことを警察等に連絡したり、路上監視システムを用いて車両を追尾することにより、車両の盗難を防止することができる。
(8)請求項8の発明では、車両側から外部装置に対して、異常を示す内容の送信があった場合には、外部の装置にて、そのことを示す報知を行う。
【0017】
例えばオペレータが監視するディスプレイに、当該車両に異常が発生したことを表示する。
よって、オペレータは、これに基づいて、警察に連絡したり、所有者に連絡することにより、盗難を防止することができる。
【0018】
(9)請求項9の発明では、車両側から外部装置に対して、異常を示す内容の送信があった場合には、外部の装置にて、送信された内容を予め記憶された盗難車両の情報に参照して、送信された内容に合致する盗難車両の検索を行う。
例えば異常の送信のあった電子ナンバープレートのIDを、盗難車両のデータベースを検索して見つけだすようにし、見つけた場合には、そのことを、警察に連絡したり、盗難車両を路上監視システムを利用して追尾することにより、盗難を防止する。
【0019】
尚、上述した発明において、各用語は下記の様な意味を示している。
・前記車両の運転を禁止する運転禁止手段としては、エンジンの始動を禁止したり、Pレンジからの変更を禁止する処理が挙げられる。また、電気モーターを動力とする車両の場合には、電気モーターに動力を供給しない処理等がある
・前記異常が発生した場合に、周囲に異常を報知する処理としては、例えば、アラームを鳴らす処理、ダッシュボード等のモニターにより警告表示をする処理、車両の外部に警告表示をすること(例えばハザードランプを点滅すること)により、周りの車両に対して警告を表示する処理などがある。
【0020】
・前記電子運転免許証とは、運転の資格を有する人物を特定する情報(免許証ID)や、運転できる車両や、有効期限などの情報を、電子的な情報として記録した免許証である。
例えば、無線方式の電子運転免許証(無線により情報を送信する機能を持つもの)、磁気カード(情報を磁気記録により保存し、磁気カードリーダーにより読み取るもの)、コンタクト式ICカード(コンタクトを備え、そのコンタクトに接する読み取り器の接点から情報を読み取ることができるもの)、近距離読みとり式カード(電源供給用電波を受信し、その電力により情報を無線送信するもの)等がある。
【0021】
・前記電子運転免許証読取装置として、例えば、無線方式の電子運転免許証に対しては、無線を受信する機能を有するものがあり、磁気カード方式の携帯情報部材に対しては、磁気カードリーダがあり、コンタクト式ICカード方式の携帯情報部材に対しては、コンタクト付きICカードを挿入し、前記コンタクトと接触する接点から情報を読み取るものがあり、近距離読み取りカード方式の携帯情報部材に対しては、電源供給用電波の送信機能と、無線受信機能を有するものがある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の車両盗難防止装置及び車両盗難防止システムの実施の形態の例(実施例)を説明する。
(実施例1)
a)本実施例の基本的なシステム構成を図1を用いて説明する。
【0023】
本実施例の車両盗難防止システムは、主として車両側のシステム(車載システム)と外部装置側のシステムとにより構成されている。
車載システムは、マイクロコンピュータを主要部とするコントロールユニットである電子制御装置(ECU)1を備え、このECU1には、自身を同定する番号であるIDにかかわる装置として、車両の鍵3のIDを読み取る鍵ID読取装置5と、電子運転免許証7の情報を読み取る電子運転免許証読取装置9と、電子ナンバープレート11とが接続されている。
【0024】
また、ECU1には、車両を制御する装置として、エンジン始動制御回路13と、警告アラーム発生装置17と、トランスミッション制御回路19とが接続されている。
一方、道路側のシステムは、道路に沿って配置された通信機21を備えた路上監視システム23と、路上監視システム23とネットワークを介して接続された管理センター25とから構成されている。
【0025】
以下、各構成について詳細に説明する。
前記車両の鍵(ID内蔵鍵)3には、メモり3aを有するICが備えられており、このメモり3aには、車両を示すID(即ちどの車両の鍵3であるかを示す鍵ID)が記憶されている。尚、ここで、鍵IDは車両IDと同一である。
【0026】
前記鍵ID読取装置5は、鍵3がイグニッションスイッチに挿入された場合に、鍵3のメモり3aから鍵IDを読み取る装置であり、いわゆる非接触のIC読取装置である。
前記電子運転免許証7は、運転免許を保有する人物の情報、どの様な車両を運転してよいかという情報、有効期限などを、電子情報としてメモり7aに記録したICカードである。このメモリ7aには、だれの運転免許証であるかを示す免許証IDが記憶されている。
【0027】
前記電子運転免許証読取装置9は、電子運転免許証7がセットされた場合に、電子運転免許証7のメモり7aの内容を読み取ることができる装置であり、いわゆる非接触のIC読取装置である。本実施例では、電子運転免許証9の区別を示す免許証IDを読み取る。
【0028】
また、電子運転免許証読取装置9には、図2に示す様に、電子運転免許証7をECU1に登録する際に用いられる暗証番号入力部10が設けられている。この暗証番号入力部10は、登録ボタン10a、テンキー10b、表示部10cを備えている。
【0029】
前記電子ナンバープレート11は、従来のナンバープレートの番号に該当する情報、即ち車両の区別を示す車両IDを記憶するメモリ11aと、車両ID等の情報などを路上監視システム23と送受信するための通信機である電波モジュール11bとを備えている。尚、電子ナンバープレート11と路上監視システム23との間の通信には、例えばDSRC通信を利用する。
【0030】
前記エンジン始動制御回路13は、通常のエンジンの始動を制御するとともに、後述するIDの判定の結果、異常がある場合には、エンジンの始動を禁止することができる回路である。
前記警告アラーム発生装置15は、IDの判定の結果、異常がある場合には、音や光などで警告を発生することができる装置である。
【0031】
前記トランスミッション制御回路17は、通常のレンジの切り換えを制御するとともに、IDの判定の結果、異常がある場合には、レンジの切り換え(例えばPレンジからの切り換え)を禁止することができる回路である。
そして、上述した各装置などに接続されたECU1は、メモり1a及びID照合回路1bを備え、ID照合回路1bにて、鍵ID読取装置5及び電子ナンバープレート11から送られた各ID間の一致・不一致のチェックや、登録された免許証ID及び電子運転免許証読取装置9により読みとられた免許証IDの間の一致・不一致のチェックを行う。また、ECU1は、エンジン始動制御回路13、警告アラーム発生装置15、トランスミッション制御回路17に対して、制御信号を出力する。
【0032】
一方、外部装置側のシステムにおいては、管理センター25に、ホストコンピュータ27が配置されており、このホストコンピュータ27のメモリ27aには、盗難車両に関するデータベースが記憶されている。
b)次に、本実施例の通信システムにおいて実施される処理について説明する。
【0033】
▲1▼電子運転免許証登録処理
本処理は、車載システムにおいて、電子運転免許証7を車両側に登録する処理である。
図3のフローチャートに示す様に、ステップ100では、電子運転免許証7が電子運転免許証読取装置9にセットされたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ110に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0034】
ステップ110では、登録ボタン10aが押されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ120に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ120では、テンキー10bにより、パスワードが入力されたか否かを判定するを判定する。ここで肯定判断されるとステップ130に進み、一方否定判断されるとステップ160に進む。
【0035】
ステップ130では、入力されたパスワードが正しいか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ140に進み、一方否定判断されると前記ステップ160に進む。
ステップ140では、正しいパスワードが入力されたので、電子運転免許証7のメモり7aに記憶されている免許証IDをECU1に読み込んで、ECU1のメモリ1aに記憶する。即ち、この車両を運転するために適正な電子運転免許証のIDを、予め車両側に記憶する。
【0036】
尚、既に別の免許証IDが登録されている場合には、この処理により、新しい免許証IDに更新されて登録される。
続くステップ150では、登録が完了したことを表示部10cに表示して、一旦本処理を終了する。
【0037】
一方、ステップ160では、登録ができない旨を表示部10cに表示して、一旦本処理を終了する。
▲2▼盗難防止処理
本処理は、車載システムにおいて、各IDをチェックすることにより、IDが一致しない場合には、車両の走行を禁止したり、その旨を送信することにより、車両の盗難を防止するための処理である。
【0038】
図4のフローチャートに示す様に、鍵3により、イグニッションスイッチがAcc(電源供給ON)の状態に操作されると、ステップ200にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ210にて、鍵ID読取装置5により、鍵3のメモリ3aから、鍵IDを読み込み、ECU1のメモり1aに記憶する。この鍵IDとは、車両の区別を示す車両IDと同じものである。
【0039】
続くステップ220にて、電子ナンバープレート11のメモリ11aから、車両IDを読み込み、ECU1のメモり1aに記憶する。
続くステップ230にて、前記ステップ210及びステップ220にて読み取った鍵IDと車両IDとが一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ240に進み、一方否定判断されるとステップ340に進む。
【0040】
ステップ240では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ250に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ260に進む。
ステップ250では、マニュアル車に対する運転許可処理を行う。
【0041】
具体的には、図5(a)のステップ252に示す様に、エンジン始動制御回路13に、(例えば点火や燃料供給を許可するなどの)エンジン始動許可命令を出力する。これにより、イグニッションスイッチがONとなった場合に、エンジンを始動することが可能になる。
【0042】
一方、ステップ260では、オートマ車に対する運転許可処理を行う。
具体的には、図5(b)のステップ262に示す様に、エンジン始動制御回路13に、(例えば点火や燃料供給を許可するなどの)エンジン始動許可命令を出力する。これにより、イグニッションスイッチがONとなった場合に、エンジンを始動することが可能になる。また、続くステップ264では、トランスミッション制御回路17に、Pレンジロック解除許可命令を出力する。これにより、レンジ変更(Pレンジからの変更)が可能になる。
【0043】
その後、図4のステップ270にて、電子運転免許証7が、電子運転免許証読取装置9にセットされているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ280に進み、一方否定判断されるとステップ320に進む。
ステップ320では、電子運転免許証7がセットされていない異常な状態であるので、そのことを送信するために、電子運転免許証7が読み込まれていないことを示す情報を車両IDと対応づけて、電子ナンバープレート11にセットする(送信可能な状態とする)。
【0044】
一方、ステップ280では、電子運転免許証読取装置9により、電子運転免許証7から免許証IDを読み込む。
続くステップ290では、この今回新たに読み込んだ免許証IDが、既に登録されている(適正な)免許証IDと一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ300に進み、一方否定判断されるとステップ310に進む。
【0045】
ステップ300では、電子ナンバープレート11に車両情報をセットする。ここでは、全て正常な状態であるので、単に車両IDを送信可能な状態とする。
一方、ステップ310では、登録された免許証IDと新たに読み込んだ免許証IDとが不一致の異常な状態であるので、そのことを送信するために、免許証IDが一致しないことを示す情報を車両IDと対応づけて、電子ナンバープレート11にセットする(送信可能な状態とする)。
【0046】
続くステップ330では、路上監視システム23との交信が可能となった場合には、電子ナンバープレート11にセットした情報を、路上監視システム23側に送信し、一旦本処理を終了する。
例えば、鍵IDと車両IDが一致し、かつ、登録された免許証IDと新たに読み込まれた免許証IDとが一致した場合には、異常はないので、電子ナンバープレート11からは、車両IDのみを送信する。
【0047】
また、例えば、鍵IDと車両IDが一致し、かつ、登録された免許証IDと新たに読み込まれた免許証IDとが一致しない場合には、異常があるとみなして、電子ナンバープレート11からは、車両IDと免許証IDが一致しないことを送信する。
【0048】
更に、例えば、鍵IDと車両IDが一致し、かつ、電子運転免許証7がセットされていない場合には、異常があるとみなして、電子ナンバープレート11からは、車両IDと免許証IDが読み取りできないことを送信する。
一方、前記ステップ230にて否定判断されて進むステップ340では、鍵IDと車両IDとが一致しないので、即ち、適正でない鍵3が使用されたので、警告処理を行う。例えば、警告アラーム発生装置15を駆動して、アラーム音を発生させる。
【0049】
尚、この時に、適正でない鍵3を使用されたことを、電子ナンバープレート11を利用して、路上監視システム23に通信するようにしてもよい。
続くステップステップ350では、マニュアル車かオートマ車かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ360に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ370に進む。
【0050】
ステップ360では、マニュアル車に対する運転禁止処理を行う。
具体的には、図5(c)のステップ362に示す様に、エンジン始動制御回路13に、(例えば点火や燃料供給を禁止するなどの)エンジン始動不許可命令を出力する。これにより、イグニッションスイッチがONとなった場合でも、エンジンを始動することが不可能になる。
【0051】
一方、ステップ370では、オートマ車に対する運転禁止処理を行う。
具体的には、図5(d)のステップ372に示す様に、エンジン始動制御回路13に、(例えば点火や燃料供給を禁止するなどの)エンジン始動不許可命令を出力する。これにより、イグニッションスイッチがONとなった場合でも、エンジンを始動することが不可能になる。また、続くステップ374では、トランスミッション制御回路17に、Pレンジロック解除不許可命令を出力する。これにより、レンジ変更が不可能になる。
【0052】
▲3▼車両管理処理
本処理は、外部装置側のシステムにおいて、電子運転免許証7の未使用などの異常がある場合の処理である。
図6のフローチャートに示す様に、ステップ400では、路上監視システム23により、電子ナンバープレート11との通信を行う。
【0053】
続くステップ410では、電子ナンバープレート11との通信が成功したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ420に進み、一方否定判断されると、ステップ520に進む。
ステップ520では、通信が失敗したので、今回の通信で取得したデータ(例えば車両ID)が不完全なものであるとして、そのデータを破棄する処理を行って、一旦本処理を終了する。
【0054】
一方、ステップ420では、通信が成功し、それにより、路上監視システム23では、電子ナンバープレート11からの各種の車両情報(車両ID、鍵IDの一致の有無、電子運転免許証7のセットの有無、電子運転免許証7の一致の有無などの情報)が取得できたので、それらを通信するために、管理センター25のホストコンピュータ27に接続する。
【0055】
続くステップ430では、管理センター25のホストコンピュータ27に、上述した車両情報に加え、路上監視システム23の位置の情報を送信する。
続くステップ430では、ホストコンピュータ27にて、前記送信された情報に基づいて、電子運転免許証11が電子運転免許証読取装置9にセットされておらず、免許証IDが読み取れない状態であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ460に進み、一方否定判断されるとステップ450に進む。
【0056】
ステップ450では、前記送信された情報に基づいて、新たに読み取られた免許証IDが、未登録の(適正ではない)免許証IDであるか否かを判定する。ここで肯定判断されると前記ステップ460に進み、一方否定判断されるとステップ510に進む。
【0057】
ステップ510では、電子運転免許証7がセットされ、かつ、その免許証IDが登録されたものと一致したので、即ち、読み取られた免許証IDが適正なものであり、異常は無いので、通常の車両の情報としてVICS等に利用する処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0058】
一方、ステップ460では、電子運転免許証7がセットされていないか、又は免許証IDが未登録のものであるので、即ち、何らかの異常が発生していると見なされるので、そのことを、管理センター25のディスプレイに表示する表示処理を行う。
【0059】
よって、オペレータは、この表示をみて、該当する車両の所有者に連絡して、その事情を聞くことができる。
続くステップ470では、該当する車両のデータ(例えば車両ID)を、ホストコンピュータ27の盗難車両データから検索する処理を行う。
【0060】
続くステップ480では、前記検索の結果により、その車両が盗難車両であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ490に進み、一方否定判断されると前記ステップ510に進む。
ステップ490では、検索した車両が盗難車両であるので、路上監視システムを用いた車両の追尾を行う。
【0061】
続くステップ500では、盗難車両であることを、警察の取締部門に連絡し、一旦本処理を終了する。
c)本実施例では、上述した構成により、下記の効果を奏する。
▲1▼本実施例では、鍵に記憶している鍵IDと電子ナンバープレートに記憶している車両IDが一致しない場合には、エンジンの始動を禁止したりレンジの変更を禁止することにより、車両の運転ができないようにしているので、車両の盗難を防止できる。
【0062】
また、本実施例以外に、登録した免許証IDと新たに読み取った免許証IDが一致しない場合に、車両の運転ができない様にしてもよい。これにより、仮に鍵3が盗難にあった場合でも、車両の盗難を防止できる。
更に、鍵IDと車両IDが一致せず、かつ、登録した免許証IDと新たに読み取った免許証IDが一致しない場合には、車両の運転ができない様にしてもよい。この場合には、確実に異常の検出ができるので、異常があった場合には、盗難であるとの判断をより高い確率で行うことができる。
【0063】
▲2▼また、本実施例では、登録した免許証IDと新たに読み取った免許証IDが一致しない場合には、その異常の状態を、管理センター25に送信するので、該当する車両が盗難車両であるか否かを、盗難車両データベースを参照してすぐに検出することができる。よって、盗難車両である場合には、路上監視システム23を利用して、その追尾を行って盗難車両を発見したり、盗難車両の取り締まりを行うことができる。
【0064】
これ以外に、鍵IDと車両IDが一致せず、かつ、登録した免許証IDと新たに読み取った免許証IDが一致しない場合には、その異常の状態を、管理センター25に送信するようにしてもよい。この場合には、確実に異常の検出ができるので、異常があった場合には、盗難であるとの判断をより高い確率で行うことができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0065】
本実施例は、登録済みの免許証IDと、新たに読み取られた免許証IDとが不一致の場合に、車両の運転を禁止するものである。
以下、本実施例における処理について、図7のフローチャートに基づいて説明する。
【0066】
図7に示す様に、ステップ600にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ610にて、電子運転免許証7が、電子運転免許証読取装置9にセットされているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ620に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0067】
ステップ620では、電子運転免許証読取装置9により、電子運転免許証7から免許証IDを読み込む。
続くステップ630では、新たに読み込んだ免許証IDが、既に登録されている(適正な)免許証IDと一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ640に進み、一方否定判断されるとステップ680に進む。
【0068】
ステップ640では、両免許証IDが一致したので、照合が正常に完了したことを音で通知する。
続くステップ650では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ660に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ670に進む。
【0069】
ステップ660では、前記実施例1と同様に、マニュアル車に対する運転許可処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ670では、前記実施例1と同様に、オートマ車に対する運転許可処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0070】
また、前記ステップ630にて否定判断されて進むステップ680では、両免許証IDが一致しない異常な状態であるので、そのことを報知するために、警報アラームを鳴らす。
続くステップ690では、免許証IDが登録してあるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ700に進み、一方否定判断されるとステップ740に進む。
【0071】
ステップ700では、免許証IDを再度登録するか否かを、例えば所定のボタンが押された否かによって判定する。ここで肯定判断されるとステップ740に進み、一方否定判断されるとステップ710に進む。
ステップ710では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ720に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ730に進む。
【0072】
ステップ720では、前記実施例1と同様に、マニュアル車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ730では、前記実施例1と同様に、オートマ車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0073】
また、ステップ740では、免許証IDの登録を行うために、電子運転免許証7が電子運転免許証読取装置9にセットされたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ740に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0074】
ステップ750では、登録ボタン10aが押されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ760に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ760では、パスワードが入力されたか否かを判定するを判定する。ここで肯定判断されると前記ステップ640に進み、以後、前記と同様な処理を行う。一方否定判断されるとステップ680に進み、以後、前記と同様な処理を行う。
【0075】
この様に、本実施例では、登録済みの免許証IDと、新たに読み取られた免許証IDとが不一致かどうかをチェックし、不一致の場合は車両の運転を禁止するので、車両の盗難を防止することができる。
特に、本実施例では、鍵3が盗まれた場合でも、免許証IDが一致しなければ、車両の運転ができないので、盗難防止の効果が高いという利点がある。
(実施例3)
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0076】
本実施例は、車両IDと鍵IDが一致し、且つ、登録済みの免許証IDと新たに読み取られた免許証IDが一致した場合にのみ、車両の運転を許可するものである。
以下、本実施例における処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0077】
図8に示す様に、ステップ800にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ810にて、鍵ID読取装置5により、鍵3から鍵IDを読み込む。
【0078】
続くステップ820にて、電子ナンバープレート11から車両IDを読み込む。
続くステップ830にて、鍵IDと車両IDとが一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ840に進み、一方否定判断されるとステップ920に進む。
【0079】
ステップ840では、両IDが一致したので、照合が正常に完了したことを音で通知する。
続くステップ850にて、電子運転免許証7が、電子運転免許証読取装置9にセットされているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ860に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0080】
ステップ860では、電子運転免許証読取装置9により、電子運転免許証7から免許証IDを読み込む。
続くステップ870では、新たに読み込んだ免許証IDが、既に登録されている(適正な)免許証IDと一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ880に進み、一方否定判断されると図9のステップ960に進む。
【0081】
ステップ880では、両免許証IDが一致したので、照合が正常に完了したことを音で通知する。
続くステップ890では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ900に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ910に進む。
【0082】
ステップ900では、前記実施例1と同様に、マニュアル車に対する運転許可処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ910では、前記実施例1と同様に、オートマ車に対する運転許可処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0083】
また、前記ステップ830にて否定判断されて進むステップ920では、両IDが一致しない異常な状態であるので、そのことを報知するために、警報アラームを鳴らす。
続くステップ93では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ940に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ950に進む。
【0084】
ステップ940では、前記実施例1と同様に、マニュアル車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ950では、前記実施例1と同様に、オートマ車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0085】
次に、前記ステップ970にて否定判断されて進む図9のステップ960では、免許証IDが登録してあるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ970に進み、一方否定判断されるとステップ1010に進む。
ステップ970では、免許証IDを再度登録するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1010に進み、一方否定判断されるとステップ980に進む。
【0086】
ステップ980では、マニュアル車(MT車)かオートマ車(AT車)かを判定する。ここでマニュアル車と判定されるとステップ990に進み、一方、オートマ車と判定されるとステップ1000に進む。
ステップ990では、前記実施例1と同様に、マニュアル車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
【0087】
一方、ステップ1000では、前記実施例1と同様に、オートマ車に対する運転禁止処理を行い、一旦本処理を終了する。
また、ステップ1010では、免許証IDの登録を行うために、電子運転免許証7が電子運転免許証読取装置9にセットされたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1020に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0088】
ステップ1020では、登録ボタン10aが押されたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1030に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ1030では、パスワードが入力されたか否かを判定するを判定する。ここで肯定判断されると前記図8のステップ880に進み、以後、前記と同様な処理を行う。一方否定判断されると前記図8のステップ920に進み、以後、前記と同様な処理を行う。
【0089】
この様に、本実施例では、鍵IDと車両IDが一致するかどうかをチェックするとともに、登録済みの免許証IDと新たに読み取られた免許証IDが一致するかどうかをチェックし、どちらか一方でも不一致の場合は、車両の運転を禁止している。
【0090】
即ち、鍵IDと車両IDが一致し、かつ、登録済みの免許証IDと新たに読み取られた免許証IDが一致した場合にのみ、車両の運転を許可している。そのため、一層盗難防止の効果が高いという利点がある。
尚、本実施例の条件判定とは逆に、鍵IDと車両IDが一致するかどうかをチェックするとともに、登録済みの免許証IDと新たに読み取られた免許証IDが一致するかどうかをチェックし、両方とも不一致の場合のみ、車両の運転を禁止するようにしてもよい。
【0091】
この場合には、上述した実施例3よりは、運転を許可する条件は緩やかとなるが、実際に運転が禁止された場合には、いずれのIDの一致も無いので、盗難の可能性が高い。つまり、盗難の可能性が高い場合に、運転が禁止されるので、例えば、この状態を管理センター25側に通信することにより、盗難の発生を確実に検出することができ、その後の対応も的確に行うことができる。
(実施例4)
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0092】
本実施例は、車両IDと鍵IDが不一致の場合に、そのことを外部装置に送信するものである。
以下、本実施例における処理について、図10及び図11のフローチャートに基づいて説明する。
【0093】
a)まず、車両側システムにおける処理について説明する。
図10に示す様に、車両側システムでは、ステップ1100にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ1110にて、鍵ID読取装置5により、鍵3から鍵IDを読み込む。
【0094】
続くステップ1120にて、電子ナンバープレート11から車両IDを読み込む。
続くステップ1130にて、鍵IDと車両IDとが一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1140に進み、一方否定判断されるとステップ1150に進む。
【0095】
ステップ1150では、電子ナンバープレート11に車両情報をセットする。ここでは、全て正常な状態であるので、単に車両IDを送信可能な状態とする。
一方、ステップ1150では、鍵IDと車両IDとが不一致の異常な状態であるので、そのことを送信するために、両IDが一致しないことを示す情報を車両IDと対応づけて、電子ナンバープレート11にセットする。
【0096】
続くステップ1160では、路上監視システム23との交信が可能となった場合には、電子ナンバープレート11にセットした情報を、路上監視システム23側に送信し、一旦本処理を終了する。
b)次に、外部装置側システムにおける処理について説明する。
【0097】
図11に示す様に、外部装置側システムは、前記実施例1の図6の処理とほぼ同様であるが、ステップ1240の処理に大きな違いがある。
つまり、まず、ステップ1200では、路上監視システム23により、電子ナンバープレート11との通信を行う。
【0098】
続くステップ1210では、電子ナンバープレート11との通信が成功したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1220に進み、一方否定判断されると、ステップ1290に進む。
ステップ1290では、今回の通信で取得したデータ(例えば車両ID)が不完全なものであるとして、そのデータを破棄する処理を行って、一旦本処理を終了する。
【0099】
一方、ステップ1220では、路上監視システム23では、電子ナンバープレート11からの各種の車両情報(車両ID、鍵IDの一致の有無などの情報)が取得できたので、それらを通信するために、管理センター25のホストコンピュータ27に接続する。
【0100】
続くステップ1230では、管理センター25のホストコンピュータ27に、上述した車両情報に加え、路上監視システム23の位置の情報を送信する。
続くステップ1240では、ホストコンピュータ27にて、前記送信された情報に、鍵IDと車両IDが不一致であるとの情報が含まれているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1250に進み、一方否定判断されるとステップ1310に進む。
【0101】
ステップ1310では、異常は無いので、通常の車両の情報としてVICS等に利用する処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ1250では、異常の発生をディスプレイに表示する表示処理を行う。
【0102】
続くステップ1260では、該当する車両のデータ(車両ID)を、ホストコンピュータ27の盗難車両データから検索する処理を行う。
続くステップ1270では、前記検索の結果により、その車両が盗難車両であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1280に進み、一方否定判断されると前記ステップ1310に進む。
【0103】
ステップ1280では、検索した車両が盗難車両であるので、路上監視システムを用いた車両の追尾を行う。
続くステップ1300では、盗難車両であることを、警察の取締部門に連絡し、一旦本処理を終了する。
【0104】
本実施例は、車両IDと鍵IDが不一致の場合に、そのことを外部装置に送信するので、車両の盗難を防止することができる。
(実施例5)
次に、実施例5について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0105】
本実施例は、電子運転免許証が電子運転免許証読取装置にセットされていない場合に、そのことを外部装置に送信するものである。
以下、本実施例における処理について、図12及び図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0106】
a)まず、車両側システムにおける処理について説明する。
図12に示す様に、車両側システムでは、ステップ1400にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ1410にて、電子運転免許証読取装置9をオンする。
【0107】
続くステップ1420にて、電子運転免許証7が、電子運転免許証読取装置9にセットされているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1430に進み、一方否定判断されるとステップ1440に進む。
ステップ1430では、電子ナンバープレート11に車両情報をセットする。ここでは、全て正常な状態であるので、単に車両IDを送信可能な状態とする。
【0108】
一方、ステップ1440では、電子運転免許証7が電子運転免許証読取装置9にセットされていない異常な状態であるので、そのことを送信するために、未セットであることを示す情報を車両IDと対応づけて、電子ナンバープレート11にセットする。
【0109】
続くステップ1450では、路上監視システム23との交信が可能となった場合には、電子ナンバープレート11にセットした情報を、路上監視システム23側に送信し、一旦本処理を終了する。
b)次に、外部装置側システムにおける処理について説明する。
【0110】
図13に示す様に、外部装置側システムは、前記実施例1の図6の処理とほぼ同様であるが、ステップ1540の処理に大きな違いがある。
つまり、まず、ステップ1500では、路上監視システム23により、電子ナンバープレート11との通信を行う。
【0111】
続くステップ1510では、電子ナンバープレート11との通信が成功したか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1520に進み、一方否定判断されると、ステップ1590に進む。
ステップ1590では、今回の通信で取得したデータ(例えば車両ID)が不完全なものであるとして、そのデータを破棄する処理を行って、一旦本処理を終了する。
【0112】
一方、ステップ1520では、路上監視システム23では、電子ナンバープレート11からの各種の車両情報(車両ID、電子運転免許証7の未セットなどの情報)が取得できたので、それらを通信するために、管理センター25のホストコンピュータ27に接続する。
【0113】
続くステップ1530では、管理センター25のホストコンピュータ27に、上述した車両情報に加え、路上監視システム23の位置の情報を送信する。
続くステップ1540では、ホストコンピュータ27にて、前記送信された情報に、電子運転免許証7の未セットの情報が含まれているか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1550に進み、一方否定判断されるとステップ1610に進む。
【0114】
ステップ1610では、異常は無いので、通常の車両の情報としてVICS等に利用する処理を行い、一旦本処理を終了する。
一方、ステップ1550では、異常の発生をディスプレイに表示する表示処理を行う。
【0115】
続くステップ1560では、該当する車両のデータ(車両ID)を、ホストコンピュータ27の盗難車両データから検索する処理を行う。
続くステップ1570では、前記検索の結果により、その車両が盗難車両であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1580に進み、一方否定判断されると前記ステップ1610に進む。
【0116】
ステップ1580では、検索した車両が盗難車両であるので、路上監視システムを用いた車両の追尾を行う。
続くステップ1600では、盗難車両であることを、警察の取締部門に連絡し、一旦本処理を終了する。
【0117】
本実施例は、電子運転免許証7が電子運転免許証読取装置9にセットされていない場合には、そのことを外部装置に送信するので、車両の盗難を防止することができる。
(実施例6)
次に、実施例6について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0118】
本実施例は、車両IDと鍵IDが不一致で、かつ、登録された免許証IDと新しく読み込まれた免許証IDが不一致の場合に、そのことを外部装置に送信するものである。
以下、本実施例の車両側システムにおける処理について説明する。
【0119】
図14に示す様に、車両側システムでは、ステップ1700にて、コントロールユニットであるECU1が起動する。
続くステップ1710にて、鍵ID読取装置5により、鍵3から鍵IDを読み込む。
【0120】
続くステップ1720にて、電子ナンバープレート11から車両IDを読み込む。
続くステップ1730にて、電子運転免許証読取装置9により、電子運転免許証7の免許証IDを読み取る。
【0121】
続くステップ1740にて、鍵IDと車両IDとが一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ1750に進み、一方否定判断されるとステップ1760に進む。
ステップ1750では、電子ナンバープレート11に車両IDなどの車両情報をセットする。
【0122】
一方、ステップ1760では、登録された免許証IDと、新たに読み取られた免許証IDとが一致するか否かを判定する。ここで肯定判断されると前記ステップ1750に進み、一方否定判断されるとステップ1770に進む。
ステップ1770では、鍵IDと車両IDとが不一致で、且つ登録された免許証IDと新たに読み取られた免許証IDとが不一致の異常な状態であるので、そのことを送信するために、全てのIDが一致しないことを示す情報を車両IDと対応づけて、電子ナンバープレート11にセットする。
【0123】
続くステップ1780では、路上監視システム23との交信が可能となった場合には、電子ナンバープレート11にセットした情報を、路上監視システム23側に送信し、一旦本処理を終了する。
尚、外部装置側システムにおける処理については、受信した情報が、前記実施例4、5と異なるのみで、他の処理は同様であるので、その説明は省略する。
【0124】
本実施例では、車両IDと鍵IDが不一致で、かつ、登録された免許証IDと新しく読み込まれた免許証IDが不一致の場合にのみ、そのことを外部装置に送信するもので、その様な送信が行われた場合には、車両の盗難が発生した確率が高い。
【0125】
従って、この情報を確度が高い情報として扱って、車両の発見等の処理の手順を適切に設定することができる。例えばその対象車両の発見に、重点的に捜査力を投入して、車両の発見を効率よく行うことができる。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の車両盗難防止システムを示す説明図である。
【図2】 実施例1の電子運転免許証読取装置を示す正面図である。
【図3】 実施例1の電子運転免許証の登録の処理を示すフローチャートである。
【図4】 実施例1の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図5】 実施例1の車両の動作を制御する処理を示すフローチャートである。
【図6】 実施例1の外部装置側のシステムにて行われる処理を示すフローチャートである。
【図7】 実施例2の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図8】 実施例3の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図9】 実施例3の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図10】 実施例4の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図11】 実施例4の外部装置側のシステムにて行われる処理を示すフローチャートである。
【図12】 実施例5の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【図13】 実施例5の外部装置側のシステムにて行われる処理を示すフローチャートである。
【図14】 実施例6の車両の盗難に関わる異常を検出した場合の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・電子制御装置(ECU)
3・・・鍵
5・・・鍵ID読取装置
7・・・電子運転免許証
9・・・電子運転免許証読取装置
11・・・電子ナンバープレート
13・・・エンジン始動制御回路
15・・・警告アラーム発生装置
17・・・トランスミッション制御回路
23・・・路上監視システム
25・・・管理センター
Claims (9)
- 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートを用いた車両盗難防止装置であって、
前記電子ナンバープレートに記憶しているIDと、前記車両を作動させる鍵に記憶しているIDとが一致するか否かを判定するID第1判定手段と、
前記ID第1判定手段により前記両IDが一致しないと判定された場合には、前記車両の運転を禁止する運転禁止手段と、
前記運転禁止手段により運転が禁止される場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記運転が禁止される状態であることを、前記電子ナンバープレートのIDとともに、外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。 - 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートと、電子運転免許証のIDを読み取ることができる電子運転免許証読取装置とを用いた車両盗難防止装置であって、
前記電子ナンバープレートに記憶しているIDと、前記車両を作動させる鍵に記憶しているIDとが一致するか否かを判定するID第1判定手段と、
予め前記車両側に前記電子運転免許証のIDを登録して記憶する登録手段と、
前記登録手段に記憶したIDと、前記電子運転免許証読取装置により新たに読み取られた前記電子運転免許証のIDとが一致するか否かを判定するID第2判定手段と、
前記ID第1判定手段及び前記ID第2判定手段により、それぞれ前記両IDが一致しないと判定された場合には、前記車両の運転を禁止する運転禁止手段と、
前記運転禁止手段により運転が禁止される場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記運転が禁止される状態であることを、前記電子ナンバープレートのIDとともに、外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。 - 前記運転禁止手段により運転が禁止される場合には、該運転が禁止される状態であることを、自車の周囲に報知する報知手段を備えたことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の車両盗難防止装置。
- 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートを用いた車両盗難防止装置であって、
前記電子ナンバープレートに記憶しているIDと、前記車両を作動させる鍵に記憶しているIDとが一致するか否かを判定するID第1判定手段と、
前記ID第1判定手段により前記両IDが一致しないと判定された場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記判定結果を前記電子ナンバープレートが記憶しているIDとともに前記外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。 - 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートと、電子運転免許証のIDを読み取ることができる電子運転免許証読取装置とを用いた車両盗難防止装置であって、
予め前記車両側に前記電子運転免許証のIDを登録して記憶する登録手段と、
前記登録手段に記憶したIDと、前記電子運転免許証読取装置により新たに読み取られた前記電子運転免許証のIDとが一致するか否かを判定するID第2判定手段と、
前記ID第2判定手段により前記両IDが一致しないと判定された場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記判定結果を前記電子ナンバープレートが記憶しているIDとともに前記外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。 - 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートと、電子運転免許証のIDを読み取ることができる電子運転免許証読取装置とを用いた車両盗難防止装置であって、
前記電子ナンバープレートに記憶しているIDと、前記車両を作動させる鍵に記憶しているIDとが一致するか否かを判定するID第1判定手段と、
予め前記車両側に前記電子運転免許証のIDを登録して記憶する登録手段と、
前記登録手段に記憶したIDと、前記電子運転免許証読取装置により新たに読み取られた前記電子運転免許証のIDとが一致するか否かを判定するID第2判定手段と、
前記ID第1判定手段及び前記ID第2判定手段により、それぞれ前記両IDが一致しないと判定された場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記判定結果を前記電子ナンバープレートに記憶しているIDとともに前記外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。 - 自車を示すIDを記憶するとともに、そのIDを電波モジュールによる通信により外部に送信することができる電子ナンバープレートと、電子運転免許証のIDを読み取ることができる電子運転免許証読取装置とを用いた車両盗難防止装置であって、
今回の運転に際して、前記電子運転免許証が前記電子運転免許証読取装置に、その情報の読み取りのためにセットされたか否かを判定するセット判定手段と、
前記セット判定手段により、前記電子運転免許証が前記電子運転免許証読取装置にセットされていないと判定された場合には、前記電子ナンバープレートの電波モジュールによって、前記判定結果を前記電子ナンバープレートに記憶しているIDとともに前記外部の装置に送信する送信手段と、
を備えたを特徴とする車両盗難防止装置。 - 前記請求項4〜7のいずれかに記載の車両盗難防止装置を利用した車両盗難防止システムであって、
前記送信手段により異常を示す判定結果が前記外部の装置に送信された場合には、該外部の装置にて、そのことを示す報知を行うことを特徴とする車両盗難防止システム。 - 前記請求項4〜7のいずれかに記載の車両盗難防止装置を利用した車両盗難防止システムであって、
前記送信手段により異常を示す判定結果が前記外部の装置に送信された場合には、該外部の装置にて、前記送信手段により送信された内容を、予め記憶された盗難車両の情報に参照して、前記送信された内容に合致する盗難車両の検索を行うことを特徴とする車両盗難防止システム。
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