JP4144420B2 - 車上通信装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ナンバープレートを民間利用に機能拡張する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の登録管理、交通量管理等を行なうことを目的として、電子ナンバープレートを車両に取り付けることが検討されている。この電子ナンバープレートは、現用の金属材等のナンバープレートの登録番号表示部分の余白部分に、IDタグを取り付けた電子的なナンバープレート(例えば、特許文献1、2参照)であり、車両の前後部に取り付けられる。IDタグ1は、図3に示すようにCPU2、ROM3、RAM4、通信回路5、アンテナ6、電源回路7により構成されている。
【0003】
ROM3内には、車両所有者、車両番号、車種、外形寸法、排気量など、外部インフラが必要とする車両固有の情報が書換え不能に書き込まれている。電源を供給する方式には、内蔵電池方式、外部電源方式、電源供給を受けずにパッシブに信号電波を反射させる方式などがある。
【0004】
図4に示すように、路側に設置された路上通信装置8が、付属のアンテナ9を介し、所定の無線方式により電子ナンバープレート10を取り付けた車両11に向けてポーリング信号を送信する。それをIDタグ1が受信して、ROM3から前記車両固有情報を読み出し、通信回路5、アンテナ6を介して応答信号として路上通信装置8に返信する。
【0005】
IDタグ1は、一旦ナンバープレートに装着された後に取り外されると、ROM3に書き込まれている情報が読み出し不能となるか、または破壊される構造となっていて、車両情報の改ざんや再使用を防止している。従って、電子ナンバープレート10が不正に付け替え等されていない限り、路上通信装置8は電子ナンバープレート10からの応答信号を受信することで、その通信エリア内に入った車両11の前記車両固有情報を正確に把握することができる。
【0006】
この電子ナンバープレートは、ITS(高度道路交通システム)技術の進展に対応した様々な活用が、行政により検討されている。しかし、この電子ナンバープレートを車両の登録管理、交通量管理等の公的な目的だけに利用するのでは、電子ナンバープレートを車両に取り付けるメリットは多いといえない。このため、電子ナンバープレートのメモリを公的利用部と民間利用部とに分け、公的利用部は書換えができないようにしておくが、民間利用部には電気的に書換え可能なメモリを採用して電子ナンバープレートを民間利用することが検討されている。
【0007】
【特許文献1】
実開平1−72441号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−85307号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、その目的は電子ナンバープレートの民間利用に道を開くための電子ナンバープレートの改良、民間利用のための周辺装置、それに関連する技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両のナンバープレートにCPUとメモリと通信回路とアンテナを有するIDタグを装着して構成した電子ナンバープレートであって、前記メモリとして公的データ及び公的プログラムを格納する公的利用ROMと、民間利用に供する民間利用ROMと、公的利用と民間利用に共用されるRAMとを設けたものであり、該IDタグは公的プログラムを実行する他に、路上通信装置その他の通信装置から送信された民間プログラム及びデータを受信して前記民間利用ROMに格納し、実行できるように構成した電子ナンバープレートについてその近傍の車両上に装着される車上通信装置にある。
【0011】
電子ナンバープレートは、公的プログラムを実行する他に、電子ナンバープレートを民間利用するための民間プログラムを受信して民間用ROMに格納し、実行することができる。このことによって電子ナンバープレートの民間利用に道が開かれる。
【0012】
上通信装置、電子ナンバープレートの公的利用に係る通信機能を有する路上通信装置と同じ通信機能に加えて、前記電子ナンバープレートに対して民間プログラム及びデータを送信する機能、及び該電子ナンバープレートが受け取った民間プログラムを実行する際に該電子ナンバープレートと無線により情報交換する機能とを追加して備えている
【0013】
このような構成と機能を有する車上通信装置を設置することで、電子ナンバープレートに民間プログラムを送信して格納させることができ、電子ナンバープレートに民間プログラムを有効に実行させることが容易になる。
【0014】
また、請求項に記載の発明は、前記車上通信装置に、カーナビゲーションシステム、テレマティクスシステム等のための車載装置と情報交換する機能を追加したことを特徴とする請求項に記載の車上通信装置である。
【0015】
車上通信装置にこのような機能を持たせれば、電子ナンバープレート、車上通信装置、車載装置が協調して一つの民間アプリケーションプログラムを実行することができるようになる。
【0016】
また、請求項に記載の発明は、前記車上通信装置に、前記電子ナンバープレートが路上通信装置と交信中であるか否かを検出する機能を追加したことを特徴とする請求項又はに記載の車上通信装置である。
【0017】
車上通信装置にこのような機能を持たせれば、電子ナンバープレートと路上通信装置との間の通信異常等を車上通信装置が検出することができるようになる。
【0018】
また、請求項に記載の発明は、前記車上通信装置に、前記電子ナンバープレートと路上通信装置との交信時間を計測し、交信時間の累計が所定値に達したときにその旨を前記車載装置に伝達する機能を持たせたことを特徴とする請求項ないしの何れかに記載の車上通信装置である。
【0019】
交信時間の累計が長時間になったことは、電子ナンバープレートの内蔵電池が消耗してきたことを意味するので、それを車載装置に伝達すれば、車載装置がその旨を表示等により運転者に知らせて対策を採らせることができる。
【0020】
また、請求項に記載の発明は、前記車上通信装置が、前記電子ナンバープレートと路上通信装置との間の通信をモニタし、リンクが確立しない等の異常状態を検出した場合にはその旨及びその異常発生時刻を直ちに、あるいは一旦記憶しておき前記車載装置からの問い合わせがあった時に前記車載装置に伝達できるようにしたことを特徴とする請求項ないしの何れかに記載の車上通信装置である。
【0021】
このような車上通信装置によれば、異常状態の発生の伝達を受けた車載装置が、その旨を表示等により運転者に知らせて対策を採らせることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1、図2を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1には、本実施形態による電子ナンバープレートの民間利用に関連する装置類の配置、取り付け状況の概要を、図2には、それら装置の構成と接続関係をブロック図で示す。なお、図中、従来技術の図3、図4と同一または相当部分には同一符号が付してある。
【0027】
電子ナンバープレートの民間利用に道を開く図1、図2に示す情報交換システムは、車両11に搭載される電子ナンバープレート10、車上通信装置12、車載装置13、それに路側に設置される複数の路上通信装置8とにより構成される。
【0028】
車載装置13は、カーナビゲーションシステムあるいはテレマティクスシステムなどの交通/通信/情報処理システムに用いられる車上端末装置である。通常、マイコンを内蔵して構成され、無線通信装置を有し、携帯電話網、テレマティクスセンター等と無線による情報交換が可能に構成されている。
【0029】
電子ナンバープレート10は、現用の金属材等のナンバープレートの登録番号表示部分の余白部分にIDタグを取り付けた電子的なナンバープレートであり、車両の前後部に取り付けられる。本実施形態のIDタグ1は、図1に示すようにCPU2、ROM3、RAM4、通信回路5、アンテナ6、電源回路7により構成されている。
【0030】
本電子ナンバープレート10が、従来技術の項の図3に示した電子ナンバープレートのIDタグ1と異なる点は、ROM3が公的利用ROM3aと民間利用ROM3bとに分けて構成されている点である。公的利用ROM3aは図3におけるROM3に相当するROMであり、ここには公的なデータ、即ち、車両所有者、車両番号、車種、外形寸法、車検証記載事項等、当局(国土交通省、警察庁等)により定められた公的データと、それらの公的データを定められた方法で扱うプログラム(以下、公的プログラムという)とが書換え不能に記憶される。この公的利用ROM3aは、IDタグ1が一旦ナンバープレートに装着された後に取り外されると、ROM3aに書き込まれている情報が読み出し不能となるか、または破壊される構造となっており車両情報の改ざんや再使用を防止している。
【0031】
民間利用ROM3bは、本実施形態で新たに追加されたROMで、電子ナンバープレート10を民間利用するためのアプリケーションプログラム(以下、民間プログラムという)とそのためのデータを記憶する部分である。このROM3bは、電気的に情報の書換えが可能なフラッシュメモリで構成される。
【0032】
追加する民間利用ROM3bは、IDタグ1上に取り付けてもよい。また、IDタグ1上にメモリを増設するためのバスラインを設け、端部にメモリを増設する機構を設けてフレキシブルケーブルを介してIDタグ1の外に取り付けてもよい。また、メモリスロットをIDタグ1の端部に設け、メモリモジュールを差し込む構造としてもよい。メモリモジュールを電子ナンバープレート10に取り付けた後はカバーを設け、シリコン等の耐水性材料で封止するとよい。
【0033】
RAM4は、公的プログラムと民間プログラムで共用してもよいし、区別して設けてもよい。RAM領域が大きくなる場合には、前述の民間利用ROM3bの場合と同様にして、IDタグ1の外部にRAMを増設取り付けしてもよい。
【0034】
通信回路5はアンテナ6を介し、路上通信装置8、車上通信装置12との間で双方向のDSRC(Dedicated Short Range Communication)通信により情報の送受信を行なう。
【0035】
電源回路7は、IDタグ1の各回路に電源を供給する回路である。従来技術の項で説明したIDタグ1は、実行プログラムが公的プログラムのみであるため、電力消費量は僅かである。従って、前にも述べたように内蔵電池を使用したり、電源供給を受けずにパッシブに信号電波を反射させる方式で回路を動作させることができる。しかし、本実施形態の場合には、公的プログラムの他に民間プログラムをも実行するために消費電力が多くなることが予想される。消費電力のため内蔵電池の寿命が短くなると予想される場合には、内蔵電池は予備電源として使用し、外部から主電源を供給する方式を採用する。
【0036】
外部から電源を供給する場合は、IDタグ1に外部電源端子を設け、例えばバッテリーなどの車載電源より電源を供給する。外部電源と予備電源としての内蔵電池との切り換えは、電源回路7内の図示しない電源制御回路にて行なう。消費電力が僅かで、外部電源を使用しない場合には、外部電源端子は防水を考慮して耐水フィルムをコンタクト上に貼付しておくことが望ましい。
【0037】
IDタグ1に外部から電源を供給する別の手段として、電磁誘導を用いて非接触で供給する方式を採用してもよい。この方式の利点は、電源としての電磁波を受電するコイルをIDタグ1のモジュールの樹脂内に埋め込むことができる点である。樹脂内にコイルを埋め込めば、前述したような外部電源端子を設ける場合に較べて耐水性を著しく向上させることができる。この場合、電源となる電磁波を発生する外部コイルは、IDタグ1の樹脂内に埋め込まれたコイルに近接して設置する。
【0038】
次に、路上通信装置8について説明する。本実施形態の路上通信装置8は、従来の電子ナンバープレートとの間での公的処理を行なうために使用される従来の路上通信装置と同じ構成、同じ機能を有する通信装置をベースに、これに若干の構成の追加、機能の追加を行なったものである。
【0039】
本路上通信装置8は、図1に示すようにCPU14、ROM15、RAM16、通信回路17、アンテナ18、通信ポート19を有して構成される。通信回路17は、アンテナ18を介して、電子ナンバープレート10との間で従来と同じ通信方式により情報交換を行なう。通信ポート19は、多数の路上通信装置を制御する集中制御装置や、それらを網羅的に接続するネットワークに本路上通信装置8を接続するための通信ポートである。
【0040】
本路上通信装置8に新たに追加される機能は、次の通りである。
(1)本実施形態の電子ナンバープレート10に対して、前述した民間プログラムとそれに必要なデータを無線送信して格納させる。
(2)その民間プログラムとデータを格納するのに十分なメモリの空き領域が民間利用ROM3bとRAM4に残っているか否かを問い合わせ、回答を受けてその民間プログラムを送信してよいか否かを判断する。
(3)電子ナンバープレート10が上記(1)により格納された民間プログラムを実行すると、本路上通信装置8側(本路上通信装置8の上位コンピュータ等を含む)もそれに呼応する民間プログラムを実行し、互いに協調して必要な情報交換を行いながら全体として一つの民間アプリケーションプログラムを実行する。
これらの機能は、後述する車上通信装置12が有する機能と共通する。
【0041】
また、本路上通信装置8の構成上の追加とは、公的プログラム以外に上記のような電子ナンバープレート10の民間利用のための民間プログラムを実行するために、ROM15とRAM16との容量を、従来の公的プログラムのみ実行する路上通信装置の場合よりも拡張した点である。
【0042】
次に、本実施形態において新たに設けた車上通信装置12の構成と機能について、図1を参照しながら説明する。車上通信装置12は図1に示すように、カーナビゲーションシステムあるいはテレマティクスシステムなどのための車載装置13と電子ナンバープレート10との間の情報交換を中継するインテリジェントな通信装置であって、電子ナンバープレート10とは無線により、車載装置13とは有線により情報交換を行なう。
【0043】
構成的には、車上通信装置12は、CPU20、ROM21、RAM22、通信回路23、アンテナ24、通信ポート25、図示しない電源回路とを有して構成させる。通信ポート25は、車載装置13との間で有線により情報交換を行なうための通信ポートであり、車載装置13とは配線により接続されている。
【0044】
通信回路23はアンテナ24を介して電子ナンバープレート10と無線通信を行なうためのものであり、その通信方式と通信プロトコルは路上通信装置8のものと同じである。即ち、通信機能に関しては、車上通信装置12は路上通信装置8と同じ構成、機能を有し、電子ナンバープレート10からみれば路上通信装置の一つのように見える。但し、車上通信装置12は電子ナンバープレート10の近傍に設置され通信距離が短いため、路上通信装置8よりも小さな送信出力で電子ナンバープレート10と交信可能である。従って、車上通信装置12は、消費電力を抑えるため、及び送信情報が他の車両の電子ナンバープレートに受信されないようにするため、その送信出力は非常に小さくしてある。
【0045】
また、同様に電子ナンバープレート10も車上通信装置12と交信する際には、送信出力は小さくて十分なため、車上通信装置12と交信する際には出力を下げて内蔵電池や外部電源の消費を抑えている。
【0046】
次に、車上通信装置12が有する機能を列挙する。
(1)本実施形態の電子ナンバープレート10に対して、前述した民間プログラムとそれに必要なデータを無線送信して格納させる。この民間プログラムは予め車載装置13に記憶されていたもので、車上通信装置12は、車載装置13の指示によりそれを受け取り、電子ナンバープレート10に送信する。
【0047】
(2)上記民間プログラムとデータを格納するのに十分なメモリ空き領域が民間利用ROM3bとRAM4に残っているか否かを問い合わせ、その回答を受け取って車載装置13に伝える。この問い合わせも車載装置13の指示を受けて行う。車載装置13は受け取ったメモリ空き領域の大きさが、電子ナンバープレート10に伝送したい民間プログラムを収納するのに十分か否かを判断して、上記(1)の民間プログラムの伝送を行なうか否かを判断することになる。
【0048】
(3)電子ナンバープレート10が上記(1)により格納された民間プログラムを実行する際、本車上通信装置12、車載装置13もそれに呼応する民間プログラムを実行し、互いに協調して必要な情報交換を行なうことによって、全体として一つの民間アプリケーションプログラムを実行する。これについては、後に応用例をあげて説明する。
【0049】
(4)電子ナンバープレート10と路上通信装置12との交信時間を計測し、交信時間の累計が所定値に達したときにその旨を車載装置13に伝える。車上通信装置12の通信方式は、路上通信装置8の通信方式と全く同じであるので、車上通信装置12は、電子ナンバープレート10と路上通信装置8との間の交信状況をモニタすることが可能である。交信時間が多いことは電源消費が多いことを意味する。電子ナンバープレート10が内蔵電池のみで動作している場合には、外部電源から電源を供給する必要が生ずる。従って、累計交信時間が所定値になったことを車載装置13に伝達する。伝達を受けた車載装置13が、その旨を自己の表示部に表示するようにしておけば、運転者は電子ナンバープレート10の電源を外部電源に切り換えたり、前記の電磁誘導方式で電源を供給するなどの対策を採ることが可能になる。
【0050】
(5)電子ナンバープレート10と路上通信装置8との間の通信をモニタし、リンクが確立しないとか、応答が正常でないとかの異常を発見してその旨及び異常発生時刻を車載装置13に伝える。車上通信装置12は、前述のように電子ナンバープレート10と路上通信装置8間の交信をモニタ可能である。従って、このような異常を発見して車載装置13に伝達し、車載装置13がその表示部に伝達を受けた内容を表示して運転者に知らせるようにすれば、運転者は早期に対策を採ることができる。なお、車両が駐車場に停止している場合等では、車載装置13の電源がOFFにされ、車上通信装置12の電源のみがONにされている場合がある。このような場合には、車上通信装置12は、異常内容及び発生時刻を記憶しておき、車載装置13の電源がONにされた後に自ら、あるいは問い合わせを受けてその記憶していた内容を伝達する。
【0051】
次に、このような図1、図2に示した全体構成の下で、電子ナンバープレートの民間利用を行なう応用例を説明する。民間利用を行なうためには、最初にその民間利用のための民間プログラムを電子ナンバープレート10に伝送してその内部のROM3bに書き込む必要がある。この民間プログラムの電子ナンバープレート10への伝送は、車上通信装置12と路上通信装置8の何れからも可能である。その手順は同じであるので、車載装置13から車上通信装置12を経由して伝送する場合を説明する。
【0052】
最初に車載装置13は、車上通信装置12に指示して電子ナンバープレート10の民間利用ROM3bの空き領域を調べるように指示する。車上通信装置12は、指示を受けて電子ナンバープレート10に対してリンクを確立するためのポーリング信号を発する。電子ナンバープレート10がその信号を受けて応答すると、電子ナンバープレート10と車上通信装置12との間でリンクを確立するための認証が行なわれる。これらの認証処理は情報漏れを防ぐために、送信情報を暗号化して行なう。
【0053】
認証が終了してリンクが確立すると、車上通信装置12は、電子ナンバープレート10の民間利用ROM3bの空き領域のサイズを回答するように要求を出す。電子ナンバープレート10が空き領域のサイズを調べて回答すると、車上通信装置12は、それを受信して車載装置13に伝達する。車載装置13は、受け取った空き領域のサイズと、これから伝送しようとする民間プログラムのサイズとを比較して、電子ナンバープレート10に格納可能か否かを判断する。空き領域が不十分であれば、車載装置13はその旨を表示部に表示して運転者に知らせる。
【0054】
空き領域が十分であれば、車載装置13は、民間プログラムを車上通信装置12に伝送し、電子ナンバープレート10への伝送を指示する。指示を受けた車上通信装置12は、受け取った民間プログラムを電子ナンバープレート10に伝送する。電子ナンバープレート10は、それを受け取って民間利用ROM3b内に格納する。
【0055】
格納された民間プログラムは、格納後、直ちに実行に移るようにプログラムしておいてもよいし、車上通信装置12または路上通信装置8から、改めて実行開始の指示を受けて実行を開始するようにしておいてもよい。
【0056】
この民間利用のアプリケーションが、路上通信装置8からその位置座標を取得して車載装置13に伝達し、その表示部に表示する処理である場合の応用例を説明する。電子ナンバープレート10には、上述した手順に従い、路上通信装置8と交信してその位置座標を受け取り車上通信装置12に伝送するプログラム(以下、位置座標検出プログラムという)をプログラムIDを付けて前もって格納しておく。また、路上通信装置8には、電子ナンバープレート10からの位置座標の問い合わせに対して、自己の位置座標を知らせるプログラムを予め通信ポート19を経由して格納しておく。また、車上通信装置12には、電子ナンバープレート10から位置座標を受け取って、車載装置13に伝達するプログラムを、これも車載装置13より伝送して前もって格納しておく。
【0057】
このような状態から、まず車載装置13が、車上通信装置12に対して電子ナンバープレート10上の前記位置座標検出プログラムを起動状態にするように、プログラムIDを指定して指示を出す。車上通信装置12は指示を受けて、電子ナンバープレート10とリンクを確立し、前記位置座標検出プログラムを起動状態にするようにプログラムIDを指定して指示する。電子ナンバープレート10は、受け取ったプログラムIDにより、指示されたプログラムが前記位置座標検出プログラムであることを認識して位置座標検出プログラムを起動状態とする。
【0058】
路上通信装置8は、ポーリング信号を絶えず発信している。車両11が、路上通信装置8の通信エリアに入ると、電子ナンバープレート10がポーリング信号を認識して応答信号を返し、路上通信装置8と電子ナンバープレート10との間でリンクを確立させる。リンクが確立すると、電子ナンバープレート10上で起動している前記位置座標検出プログラムが、路上通信装置8に対してその位置座標を伝送するように要求を出す。要求を受けた路上通信装置8は、自己の位置座標を電子ナンバープレート10に応答信号として返す。電子ナンバープレート10は、送られた位置座標を受け取り、一時RAM4に記憶する。続いて、車上通信装置12との間でリンクを確立し、受け取った位置座標を車上通信装置12に伝送する。車上通信装置12は、受け取った位置情報を車載装置13に伝達する。
【0059】
このようにして、車両11が路上通信装置8の通信エリアに入る度に、その路上通信装置8の位置座標が、車載装置13に送られる。車載装置13は、受け取った位置情報を、例えば受信時刻と共に自己の表示部に表示して運転者に知らせる。車載装置13がカーナビゲーションシステムの端末である場合には、受け取った位置座標を、GPSにより検出した自車位置の較正に使ってもよい。
【0060】
上記応用例は、路上通信装置8が自己の位置座標のみを応答信号として返す場合であったが、位置座標と共に道路状況に関する情報、例えば、路面が凍結しているとか、踏切が近いとか、先の方に工事区間があるとか、渋滞が激しいとか、高速道路の出口が近いとかの情報を併せて返すようにしてもよい。そのような情報を受け取った車載装置13が、その内容を音声で運転者に知らせるようにすれば、運転者は居ながらにして道路状況を正確に把握することができる。
【0061】
このように、本発明に係る電子ナンバープレート、車上通信装置を採用した図1、図2に示したような情報交換システムは、電子ナンバープレートを公的利用に限定せずに、民間利用に機能を拡張するものであって、その応用分野は殆ど無限と言っても過言ではない。その情報交換システムの中にあって、本発明に係る電子ナンバープレートと車上通信装置は中心的役割を果たすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子ナンバープレート、車上通信装置を採用した情報交換システムの全体の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明に係る各装置の配置状況を示す図である。
【図3】 従来の電子ナンバープレートのIDタグの構成を示すブロック図である。
【図4】 従来技術に係る図2相当図である。
【符号の説明】
図面中、1はIDタグ、2はCPU、3はメモリ、3aは公的利用ROM、3bは民間利用ROM、4はRAM、5は通信回路、6アンテナ、8は路上通信装置、10は電子ナンバープレート、11は車両、12は車上通信装置、13は車載装置を示す。

Claims (5)

  1. 車両のナンバープレートにCPUとメモリと通信回路とアンテナを有するIDタグを装着して構成した電子ナンバープレートであって、前記メモリは公的データ及び公的プログラムを格納する公的利用ROMと、民間利用に供する民間利用ROMと、公的利用と民間利用に共用されるRAMとにより構成され、該IDタグは公的プログラムの実行の他に、路上通信装置他の通信装置から送信された民間プログラム及びデータを受信して前記民間利用ROMに格納し、実行できるように構成されている電子ナンバープレートの近傍の車両上に装着される車上通信装置であって、
    電子ナンバープレートの公的利用に係る通信機能を有する路上通信装置と同じ通信機能に加えて、前記電子ナンバープレートに対して民間プログラム及びデータを送信する機能、及び該電子ナンバープレートが受け取った民間プログラムを実行する際に該電子ナンバープレートと無線により情報交換する機能を備えることを特徴とする車上通信装置
  2. 前記車上通信装置は、カーナビゲーションシステム、テレマティクスシステム等のための車載装置と情報交換する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の車上通信装置。
  3. 前記車上通信装置は、前記電子ナンバープレートが路上通信装置と交信中であるか否かを検出する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車上通信装置。
  4. 前記車上通信装置は、前記電子ナンバープレートと路上通信装置との交信時間を計測し、交信時間の累計が所定値に達したときにその旨を前記車載装置に伝達することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の車上通信装置。
  5. 前記車上通信装置は、前記電子ナンバープレートと路上通信装置との間の通信をモニタし、リンクが確立しない等の異常状態を検出した場合にはその旨及びその異常発生時刻を直ちに、あるいは一旦記憶しておき前記車載装置からの問い合わせがあった時に前記車載装置に伝達することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の車上通信装置。
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