JP4196291B2 - トンネル先受け工法 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル先受け工法に関する。
従来、山岳トンネル工法において、地質が悪い地山の天端安定対策のための補助工法として、トンネル内部から施工可能なトンネル先受け工法が広く行われている。例えば、長尺鋼管フォアパイリング工法(以下、AGF工法と略称する)などが普及している。
AGF工法は、汎用機械であるドリルジャンボで削孔して、側部に注入孔を備える複数のAGF鋼管を切羽前方にアーチを構成するように挿入し、AGF鋼管から地山に注入材を注入して、AGF鋼管の周囲の地山に対して改良体を形成するものである。
AGF工法は、比較的安価に施工できるものの、軟弱な地山に対しては、均質的な改良体を形成できない場合があり、そのために隣接する鋼管の間で小規模の崩落現象を起こす場合があった。
そのような問題を改善するため、例えば、特許文献1には、鋼管から地山へシールドグラウトを注入して改良体を形成し、その後、シールドグラウトを破りながら、浸透注入用グラウトを注入し、均質な改良体を造成するAGF工法が記載されている。
特開2000−337078号公報(第4−5頁、図6−8)
しかしながら、上記のような従来のトンネル先受け工法では、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、複数回、注入材を注入することで、均質的な改良体を形成できるものの、改良体がAGF鋼管の周囲に限られるため、大規模な地盤改良はできないため、地山に湧水性地盤が含まれる場合には止水困難となるという問題がある。したがって、別途湧水対策を施す必要があるという問題がある。
近年、地下の有効利用のため、沖積層、洪積層が複雑に入り組んだ都市部の地下に山岳トンネルを構築する要求が強まっていることから、このような都市部地下の施工で湧水性地盤に遭遇することが多くなっている。そのため、湧水対策を行うにも、地上には幹線道路や密集した建物があるので、地上からの対策工が困難であることが多い。
したがって、湧水性地盤に遭遇した場合にも有効な湧水対策を行うことができるトンネル先受け工法が強く求められている。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、湧水性地盤を含む地山であっても、湧水対策を兼ねた施工を行うことができるトンネル先受け工法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、トンネル掘削領域の近傍に管部材を挿入し、該管部材の側部から地盤改良のための注入材を地山に注入して、天端を安定させるトンネル先受け工法であって、前記管部材の挿入される地盤が湧水性地盤である地山領域では、前記注入材を注入する代わりに、前記管部材に地盤を凍結する冷凍手段を挿入して、地盤の凍結を行う工法とする。
この発明によれば、地盤改良のために注入材を地山に注入する管部材に、湧水性地盤である領域では、冷凍手段を挿入し地盤を凍結する。そのため、非湧水性地盤の地山領域では、注入材による地盤改良を行って天端安定対策を行い、湧水性地盤の地山領域では、凍結工法により湧水を阻止する湧水対策を行うことができる。その際、冷凍手段を管部材内に挿入して凍結を行うので、それぞれの施工をトンネル内部から連続的に行うことができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のトンネル先受け工法において、前記管部材を地盤に挿入する際、該管部材の設置位置での地盤の湧水性に応じて、側部に前記注入材の注入孔を設けた注入管と、側部に前記注入孔を有しない凍結管とを選択的に継ぎ代えて挿入し、先端側から順に、前記注入管が配置された領域に対しては、前記注入材を地山に注入し、前記凍結管が配置された領域に対しては、前記冷凍手段により地盤の凍結を行う工法とする。
この発明によれば、地山に挿入する管部材を地盤の湧水性に応じて、注入孔を有する注入管と注入孔を有しない凍結管とを選択的に継ぎ代えて挿入するので、地盤凍結が必要な範囲に安価な凍結管を用いることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のトンネル先受け工法において、前記冷凍手段が、前記凍結管内で冷却材を循環させる冷却材流路と、該冷却材流路を前記凍結管以外の前記管部材に対して断熱する断熱部材とを備える工法とする。
この発明によれば、湧水性地盤に配置された凍結管内に、冷却材流路から冷却材を送り込んで循環させ、凍結管を介して周囲の地盤を冷却・凍結することができる。
また、その凍結管以外の管部材に対しては、断熱部材で冷却材流路を断熱するので、冷却効率を高めることができ、管部材が長尺であっても、施工が容易となる。また、凍結完了後、その後方の管部材内は冷却されないので、続けて地盤改良を行うことができ、効率的な施工が行える。
請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載のトンネル先受け工法において、前記冷凍手段が、冷却材が内部に循環し前記管部材内を移動可能とされた吸熱ユニットと、該吸熱ユニット内で前記冷却材を循環させる冷却材流路と、該冷却材流路を前記管部材に対して断熱する断熱部材とを備える工法とする。
この発明によれば、冷凍手段が、冷却材を内部に循環する吸熱ユニットを管部材内に移動可能に設けるから、管部材内の適宜の位置に吸熱ユニットを配置することで管部材を冷却し、その周囲の湧水性地盤の冷却・凍結を行うことができる。
また冷却材が吸熱ユニットの内部で循環するので、回収が容易となり、残存する冷却材の後処理が不要となるので、次工程への切替を迅速に行うことができる。
また、その凍結管以外の管部材に対しては、断熱部材で冷却材流路を断熱するので、冷却効率を高めることができ、管部材が長尺であっても、施工が容易となる。また、凍結完了後、その後方の管部材内は冷却されないので、続けて地盤改良を行うことができ、効率的な施工が行える。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のトンネル先受け工法において、前記冷凍手段の挿入に先立って、前記注入材を注入した管部材の少なくとも後端側を充填材で閉塞する工法とする。
この発明によれば、注入材を注入した管部材の少なくとも後端側を充填材で閉塞するので、冷凍手段を挿入する管部材の先端側を閉じることができ、必要な範囲の地盤を効率的に凍結することができる。
本発明のトンネル先受け工法によれば、管部材内に冷凍手段を挿入して地盤の凍結を行えるようにすることで、非湧水性地盤の地山領域では、注入材による地盤改良を行って天端安定対策を行い、湧水性地盤の地山領域では、凍結工法により湧水を阻止することができるから、湧水性地盤を含む地山であっても湧水対策を兼ねた施工を行うことができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法で施工中のトンネル切羽前方の様子を模式的に示すトンネル延設方向に沿った断面図である。図2(a)、(b)は、それぞれ図1におけるA−A、B−B断面図である。
本実施形態のトンネル先受け工法は、いわゆる長尺鋼管フォアパイリング(AGF)工法によって地山に挿入された管部材を通して、地山への注入材の注入施工と、湧水性地盤の凍結施工とを切り替えて行うことで、地山領域に湧水性地盤がある場合にもトンネル内側から容易に湧水対策を施し、天端安定対策と湧水対策とを両立可能とした工法である。
本工法により形成された先受け工の一例について説明する。
本工法が適用できる地山は、図1に示すように、例えば、既設トンネル先端部3の切羽3aの前方(図示左側)に、上総層群からなり土質が安定した非湧水性地盤1と、地下水水位の下方に位置する沖積層、洪積層などの軟弱な地盤からなる湧水性地盤2が入り組んで分布している。
そのため、既設トンネル先端部3からトンネル5(図示破線)を延設する際に、一部のトンネル掘削領域が湧水性地盤2を横断することになる。このような状況は、例えば、都市部の地下にトンネルや地下構造物を設ける場合に遭遇しやすいものである。そして、ボーリング調査などによって、湧水性地盤2の位置は正確に把握できるものの、地上部にはすでに道路や建物が密集していることが多く、地上からの湧水対策施工が困難である場合が多い。
本工法の先受け工は、トンネル5の延設領域の上方に、有孔鋼管4A(注入管)、凍結管4B、有孔鋼管4Aが挿入され、それぞれの周囲に、トンネル延設方向の区間L、L、L(以下、それぞれの長さもL、L、Lと表す。)にわたって、それぞれ改良体6、凍土7、改良体6が連続して形成されている。
またトンネルの延設方向に直交する断面には、有孔鋼管4A、凍結管4Bが、それぞれ図2(a)、(b)に示すように、トンネル5の天端をアーチ状に適宜のピッチで覆うように並列して配置され、それらの間に隙間なく改良体6、凍土7が形成されている。
ここで、区間L、Lは、非湧水性地盤1の範囲内に設けられる。一方、凍結管4Bが挿入され凍土7が形成される区間Lは、湧水性地盤2を横断して、両端がわずかに非湧水性地盤1にかかるように設定される。その結果、湧水性地盤2から発生する湧水が凍土7で凍結するので下方へ浸透することがなくなり、トンネル5の施工時の湧水が防止される。
次に、本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法について、各工程ごとに説明する。
本工法の概略工程は、管部材打設工程、改良体造成工程、凍結前処理工程、および凍結工程からなる。
図3(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法の各工程を順次説明するためのトンネル延設方向に沿う断面説明図である。図4(d)、(e)は、同じく図3に続く工程を説明するための断面説明図である。また図4(f)は、図4(e)におけるC−C断面図である。
なお、図3(a)、(b)、(c)、図4(d)、(e)において、図示の左右方向は、図1の左右方向と一致している。すなわち、図示では省略しているが、図示右側に図1の既設トンネル先端部3が設けられている。
管部材打設工程は、先受け工となる管部材を地山に打設(挿入)する工程である。
まず切羽3aから、トンネル5の掘削領域の上方に有孔鋼管4Aを長さLだけ打設し、それに継ぎ代えて凍結管4Bを長さLだけ打設し、それに継ぎ代えて有孔鋼管4Aを長さLだけ打設することにより、1本の先受け工を地山に挿入する。そして、切羽3aにおいて最初の打設位置から適宜間隔を開けて、同様に他の先受け工を打設し、図2(a)に示すように、トンネル5の天端側にアーチを形成するように順次打設していく。
打設間隔は、まず少なくとも従来のAGF工法と同様に、非湧水性地盤1において、支持すべき土圧と地山の土質とを考慮してそれぞれの周囲に造成される改良体6がアーチ状の周方向に接続して、天端を安定させることができる間隔とする。また、冷凍手段の冷凍能力、施工時間などを考慮して、湧水性地盤2において、十分な強度の凍土7が周方向に連続して形成される間隔とする。
また打設長さは、通常、従来のAGF工法で用いられる長さと同等以上とする。例えば、50〜100m程度とすることができる。ただし、湧水性地盤2を横切る場合には、図1に示すように、少なくとも先端部が非湧水性地盤1の領域に達する長さとすることが好ましい。
また打設角度は、図1ではトンネル延設方向にわずかに上向きの浅い角度としているが、従来のAGF工法でも行われるように、次の管部材打設工程の作業スペースを確保するためにより大きな傾斜角度としてもよい。
このような打設は、既設トンネル先端部3から、例えばドリルジャンボなどを配置して行うことができる。すなわち、例えばPCD(Pipe Casting Drill)ビットなどで削孔しつつ、削孔部に管部材を挿入し、打設終了後、PCDビットを閉じて、管部材内を通じてビットを回収する。ただし、例えば超長尺の場合など、必要に応じて専用の打設機械を用いてもよいことは言うまでもない。
有孔鋼管4Aは、図2、3(a)に示すように、内面が平滑な円断面鋼管で、その側部に、複数の注入孔4aが、長手方向方向および周方向にそれぞれ適宜間隔をおいて配列されている。そして、端部には、他の管部材と接続するために適宜の継手形状により接続部4bが形成されており、継ぎ足し、継ぎ代えが可能となっている。そのため、区間Lの長さによっては、有孔鋼管4Aを複数本継ぎ足して長尺鋼管を形成する。
なお、注入孔4aは、貫通孔であってもよいが、有孔鋼管4Aの外周の地山側からの流体の逆流を防止できるように逆流防止弁などを設けておいてもよい。
凍結管4Bは、有孔鋼管4Aと同じ内径を有する内面平滑な円筒鋼管からなる。本実施形態では、側部には、注入孔などの開口部は設けられていない。そのため、簡素な構成とすることができるので、汎用的な鋼材から安価に製作できるものである。
一方、端部には、有孔鋼管4Aおよび他の凍結管4Bと接続可能な接続部4bが設けられており、有孔鋼管4Aと同様に継ぎ足し、継ぎ代えを行うことができる。
次に、改良体造成工程は、図3(b)、(c)に示すように、打設された先端側の有孔鋼管4Aから、注入材9を非湧水性地盤1の地山に注入し、有孔鋼管4Aの周囲に改良体6を造成する工程である。
まず、有孔鋼管4Aの先端開口から前方の地山に注入材9を注入して改良体6を造成する(図3(a)参照)。この造成は、適宜に注入手段により行うことができる。例えば、管部材打設工程で用いるドリルジャンボなどの先端に注入孔を備えるようにして、削孔完了後、機械を入れ替えずに注入材9を注入してもよいし、後述する注入手段8の先端に制御可能な弁付きの注入孔を設けておいてもよい。
次に、必要であれば有孔鋼管4A、凍結管4Bの内部を洗浄し、既設トンネル先端部3から注入手段8を挿入する。そして、注入手段8を先端側の注入孔4aの近傍に移動して、注入孔4aから非湧水性地盤1に向けて注入材9を注入し、改良体6を造成する(図3(c)参照)。そして、注入手段8を既設トンネル先端部3側に移動して隣接する注入孔4aの位置で同様に注入を行い、区間Lの長手方向に沿って改良体6を造成する。
この工程は、アーチ状に打設されたすべての区間Lの有孔鋼管4Aに対して順次または同時に行う。
本工程に用いる注入手段8は、本実施形態では、有孔鋼管4A内に挿入された状態で2重管ダブルパッカーを構成するもので、有孔鋼管4A内部の概略構成は、パッカー8a、8b、および内管8cからなる。この他、図示しないが、これらを管部材内で移動させるための移動機構や、注入材圧送装置などは、既設トンネル先端側に設けられている。
パッカー8a、8bは、その間に注入孔4aを挟むことができるように所定距離だけ離して平行に設けられ、それぞれ有孔鋼管4Aの内径部に液密に摺接することにより、パッカー8a、8b、有孔鋼管4Aとで囲まれた空間である内室20を形成する部材である。
内管8cは、注入材圧送装置から供給される注入材9を送出する管路を形成するもので、先端がパッカー8aに接続されて閉塞され、パッカー8bの中間部を貫通する状態でパッカー8bと固定され、有孔鋼管4A、凍結管4B内を通って既設トンネル先端部3まで延されている。
内管8cのうち、内室20の部分には、注入材9を吐出するための吐出口8dが設けられている。
注入材9は、非湧水性地盤1の土質や必要な強度に応じて、適宜の地盤改良材を用いることができる。例えば、セメント系やウレタン系の注入材が採用できる。
このような構成により注入手段8は、パッカー8a、8b、内管8cが一体となって、移動機構により有孔鋼管4A、凍結管4Bの内径部を摺接して液密を保ちながら、自由に移動することができる。
このため、注入手段8が固定された位置では、内管8cを通して圧送された注入材9が吐出口8dから内室20に吐出され、注入孔4aを通して、非湧水性地盤1に注入される。非湧水性地盤1に注入された注入材9は、注入圧に応じて非湧水性地盤1内に浸透し改良体6が造成される。
この注入手段8は、2重管ダブルパッカー方式のため部分注入を行うので、有孔鋼管4Aが長尺となっても注入圧を制御しやすいという利点がある。
また、注入量や注入材9の種類などを、有孔鋼管4Aの長手方向に沿って可変することもできる。そうすれば、例えば、有孔鋼管4Aの長手方向に沿って土質などが変化する場合など、その変化に応じて良質の改良体6を造成することが可能となるという利点がある。
次に凍結前処理工程では、まず、注入材9などが冷却材15に混入して冷却効率が悪化したり冷却材循環の障害となったりしないように、必要に応じて、前工程で凍結管4B、有孔鋼管4A内に残存する注入材9などを洗浄・除去する。
そして、次工程で凍結管4B内を閉空間とするために、図4(d)に示すように有孔鋼管4Aの後端部または凍結管4Bの先端部に、例えばグラウトなどからなる充填材10を充填して、有孔鋼管4Aの後端部または凍結管4Bの先端部を閉塞する。
ここで、充填材10は、いったん注入手段8を撤去してから、充填装置を導入して充填するようにしてもよいし、注入手段8の前方に制御可能な弁付きの吐出口を備える場合には、注入手段8により充填することができる。
あるいは、注入手段8を鋼管内に残すことで閉塞し、パッカー8bの後方の内管8cのみ撤去するようにしてもよい。
次に凍結工程では、図4(e)に示すように、既設トンネル先端側から、冷凍装置11(冷凍手段)を導入し、凍結管4Bの範囲を冷却して、凍結管4Bの周囲の湧水性地盤2を凍結して凍土7の層を形成する。
本工程により、凍土7で覆われた複数の凍結管4Bによるルーフが形成されるため、凍結管4Bと凍結した地山と一体化して強度を発揮し天端を安定させることができるとともに、凍土7の上方の地下水が凍土7の下方に浸透できなくなるため、凍結管4Bの下方への湧水を防止することができる。
なお、湧水性地盤2は、砂質土であれば凍結強度が大きくて好ましいが、粘性土であっても、例えば凍結管4Bの配設ピッチや凍結範囲などを適切に設定することにより十分な凍結強度が期待できる。
本工程に用いる冷凍装置11の管内導入部分の概略構成は、パッカー12、内管13A(冷却材流路)、内管13B(冷却材流路)、および断熱材14(断熱部材)からなる。この他、図示しないが、必要に応じてこれらを移動させる移動機構および冷却材循環機構などが既設トンネル先端側に設けられている。
パッカー12は、凍結管4Bの内径部に液密に摺接することにより、充填材10、凍結管4Bの内面との間に閉空間を形成し、冷却材15が循環する空間を形成する保持部材である。氷点下でも十分なシール性を有する耐寒性の材料で構成されれば、圧力式パッカーでも、機械式パッカーでもよい。
内管13A、13Bは、パッカー12の中間部に貫通して固定され有孔鋼管4A、凍結管4Bに挿通可能とされた金属管である。例えば、適宜径のSGP鋼管などが採用できる。そして、いずれも、開口端の一方が凍結管4B内部に延され、開口端の他方が不図示の冷却材循環機構に接続され、冷却材15の循環流路を形成している。
そして、冷却材15を凍結管4B内部に送る側の内管13Aの先端は、充填材10の近傍に配置され、凍結管4B内部の冷却材15を回収する戻り側の内管13Bの先端は、パッカー12の近傍に設けられる。
このように配置することにより、冷却材15が、図示矢印のように、充填材10で形成される壁体に向けて送り出され、その壁体に沿って放射状に凍結管4Bの内周面に向い、凍結管4Bの内周面に沿って凍結管4Bの長手方向に流れて、内管13Bの先端開口に吸い込まれる効率的な定常流を形成できるようになっている。
断熱材14は、図4(e)、(f)に示すように、パッカー12から既設トンネル先端部に向かって延びる内管13A、13Bの全外周を長手方向に覆って、有孔鋼管4Aなどに対して断熱するための部材である。断熱材14としては氷点下の低温で使用可能な材質であればどのような材質でもよいが、例えば、ポリウレタンフォーム製の断熱材などを採用できる。
冷却材15は、例えば、不凍液(ブライン)などを好適に採用できる
このような冷凍装置11を凍結管4Bに導入して本工程を行うことにより、改良体造成工程と同様に、既設トンネル先端部3から有孔鋼管4Aなどを通して施工することができるので、湧水対策のため新たに削孔したり、地上からの施工を行ったりすることなく、トンネル内で連続的かつ効率的な施工を行うことができる。
凍結工程終了後、凍結管4B内の冷却材15を回収し、冷凍装置11を既設トンネル先端部3側に撤去する。そして、注入手段8を、凍結管4Bに接続された有孔鋼管4Aに導入し、この有孔鋼管4Aの先端側から改良体造成工程を行う。このとき、凍結管4Bは、周囲を覆う凍土7との凍結強度により十分な強度が得られるので、凍結管4B内部に補強あるいは止水のために充填材を充填する必要はない。
そこで、有孔鋼管4A前方への注入は省略し、注入孔4aからの注入から開始する。
このようにして、既設トンネル先端部3まで改良体造成工程を行うことにより、本実施形態に係るトンネル先受け工法が終了する。
そして、以上により設けた改良体6、凍土7がそれぞれ十分な強度が発現するタイミングで、トンネル5を掘削していくことで、天端安定対策と湧水対策とが施された状態で、安全にトンネル掘削を進めることができる。
なお、本実施形態では、図1に示すように、1箇所のみで湧水性地盤2と遭遇する例で説明したが、湧水性地盤2と複数箇所で遭遇する場合は、その領域に応じて、上記の改良体造成工程、凍結前処理工程、凍結工程を繰り返すことは言うまでもない。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図5は、本発明の実施形態の変形例に係るトンネル先受け工法の凍結工程について説明するための断面説明図である。
本変形例では、上記実施形態の凍結工程に冷凍装置11に代えて、冷凍装置16(冷凍手段)を用いる。
冷凍装置16は、冷凍装置11のパッカー12に代えて、凍結管4Bの内面に近接して挿入可能な円筒状で、内部に冷却材15を液密に保持する吸熱ユニット17を備え、吸熱ユニット17の円筒底部に内管13A、13Bを挿入して固定したものである。そして、吸熱ユニット17から既設トンネル先端部側に延びる内管13A、13Bは、冷凍装置11と同様に断熱材14で覆われている。
吸熱ユニット17は、熱伝導性のよい金属で構成される。
このような構成により、吸熱ユニット17内部に冷却材15を循環させ、吸熱ユニット17の表面から吸熱することができる。したがって、吸熱ユニット17を凍結管4Bの適宜位置に配置して吸熱を続けることで、凍結管4Bおよびその周囲を冷凍することができる。そして、吸熱ユニット17を移動させれば、冷凍範囲を移動させることができる。また、冷却材15が吸熱ユニット17内に封止されているから、冷凍装置16の撤去後に冷却材15を除去するといった手間を省くことができる。
本変形例による各工程を、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
まず管部材打設工程、改良体造成工程を上記と同様に行う。
凍結前処理工程は、必要に応じて、前工程で凍結管4B、有孔鋼管4A内に残存する注入材9などを洗浄・除去するのみで、充填材10による閉塞は行わない。
吸熱ユニット17により、残存する注入材9が冷却材15に混入する恐れはないから、注入材9の洗浄・除去は、吸熱ユニット17を移動設置できる程度に行えば十分である。
吸熱ユニット17の周囲は、空気や水で覆われていてもよい。ただし、凍結管4Bと吸熱ユニット17とを一体化しておけば、熱伝導性および強度の面で有利である。この場合は、吸熱ユニット17の外周面からグラウト注入できるようにグラウト管を設けておくとよい。
凍結工程では、吸熱ユニット17を所定位置に設置し、冷却材15を循環させて冷凍を行う。吸熱ユニット17を凍結管4Bの全長にわたって設けることで、その範囲を同時に凍結させることができる。
凍結終了後、冷却材15を回収して、冷凍装置16を撤去するか、または吸熱ユニット17のみ残存させて、次の改良体造成工程を行う。
本変形例によれば、冷凍装置16の設置が容易となる。また、冷却材15を吸熱ユニット17内で循環させることで、常に安定した循環を行うことができるので、効率的な冷却を行うことができる。また冷却材15の回収が容易となり、洗浄処理などが不要となるので、次工程への切替を迅速に行うことができる。
なお、上記の説明では、管部材を注入管と凍結管とを継ぎ代えて打設する例で説明したが、管部材を通して改良体造成工程と凍結工程とが行えるならば、1種類の管部材を用いてもよい。
例えば、注入孔に圧力または温度に応じて開閉する弁が設けられ、改良体造成工程では、注入材により押し開かれ、凍結工程では、冷却材の圧力または温度では、管部材外部に漏出しないようになっていれば、注入孔を設けた管部材を湧水性地盤2の領域に用いることができる。
この場合、1種類の管部材のみでよいので簡素な施工となり、改良体造成工程、凍結工程を行う範囲を、管部材の打設後に可変できるという利点がある。
また、冷却手段として上記の変形例の吸熱ユニットを備えるものを採用する場合には、冷却材が外部に漏れないので、どのような注入孔を備えた管部材を用いることができる。
また、上記の説明では、湧水性地盤には、凍結工程だけを施工する例で説明したが、凍結工程に支障がないならば、必要に応じて、例えば天端安定対策などのため、管部材と地山との間に注入を行うようにしてもよい。この場合、湧水性地盤の領域には、注入孔を有する管部材を打設しておくことは言うまでもない。
また、上記の説明では、凍結管が鋼管からなる例で説明したが、コストや強度に問題がなければ、他の金属管、例えば、より熱伝導性に優れた金属管を採用してもよい。
また、打設の支障とならなければ、例えば外周部に放熱フィンなどの付加形状を有する管部材としてもよい。
いずれの場合でも、効果的に冷却することができるので、施工効率を向上することができる。
本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法で施工中のトンネル切羽前方の様子を模式的に示すトンネル延設方向に沿った断面図である。 図1におけるA−A、B−B断面図である。 本発明の実施形態に係るトンネル先受け工法の各工程を順次説明するためのトンネル延設方向に沿う断面説明図である。 同じく図3に続く工程を説明するための断面説明図である。 本発明の実施形態の変形例に係るトンネル先受け工法の凍結工程について説明するための断面説明図である。
符号の説明
1 非湧水性地盤
2 湧水性地盤
4A 有孔鋼管(注入管)
4B 凍結管
4a 注入孔
4b 接続部
6 改良体
7 凍土
8 注入手段
8a、8b、12 パッカー
8c 内管
9 注入材
10 充填材
11、16 冷凍装置(冷凍手段)
13A、13B 内管(冷却材流路)
14 断熱材(断熱部材)
15 冷却材
17 吸熱ユニット

Claims (5)

  1. トンネル掘削領域の近傍に管部材を挿入し、該管部材の側部から地盤改良のための注入材を地山に注入して、天端を安定させるトンネル先受け工法であって、
    前記管部材の挿入される地盤が湧水性地盤である地山領域では、前記注入材を注入する代わりに、前記管部材に地盤を凍結する冷凍手段を挿入して、地盤の凍結を行うことを特徴とするトンネル先受け工法。
  2. 前記管部材を地盤に挿入する際、該管部材の設置位置での地盤の湧水性に応じて、側部に前記注入材の注入孔を設けた注入管と、側部に前記注入孔を有しない凍結管とを選択的に継ぎ代えて挿入し、
    先端側から順に、前記注入管が配置された領域に対しては、前記注入材を地山に注入し、前記凍結管が配置された領域に対しては、前記冷凍手段により地盤の凍結を行うことを特徴とする請求項1に記載のトンネル先受け工法。
  3. 前記冷凍手段が、前記凍結管内で冷却材を循環させる冷却材流路と、該冷却材流路を前記凍結管以外の前記管部材に対して断熱する断熱部材とを備えることを特徴とする請求項2に記載のトンネル先受け工法。
  4. 前記冷凍手段が、冷却材が内部に循環し前記管部材内を移動可能とされた吸熱ユニットと、該吸熱ユニット内で前記冷却材を循環させる冷却材流路と、該冷却材流路を前記管部材に対して断熱する断熱部材とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のトンネル先受け工法。
  5. 前記冷凍手段の挿入に先立って、前記注入材を注入した管部材の少なくとも後端側を充填材で閉塞することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトンネル先受け工法。
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