JP4195623B2 - 回転型電気部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動接点が固定接点上を摺動する回転型電気部品に係わり、特に電気的・機械的な摺動寿命を低コストで延ばせるようにした回転型電気部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の発明に関連する従来技術としては、例えば特許文献1に記載されたものが存在する。
【0003】
前記特許文献1には、摺動体と被摺動体の表面をNi−P合金の15原子%から25原子%のリンを含有する非晶質被膜とした非晶質メッキ層を形成することにより、被摺動体の耐磨耗性及び耐食性を改善して電気的・機械的な摺動寿命を長くした自動車用電気部品に関する発明が記載されている。
【0004】
また前記特許文献1には、被摺動体側に非晶質メッキ層を施すことが記載され、また摺動体側に非晶質メッキ層を施す場合にはブラシ自体に非晶質メッキ層を形成すればよいと記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−14482号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、被摺動体および摺動体の表面を同種の非晶質メッキとすると、両者の間が擬着しやすくなるという問題がある。しかも非晶質のNi−Pメッキそのものは硬いものの、同種の金属どうしが摺動し合うとその強度を十分に発揮できなくなるため、特に被摺動体の表面を常時摺動している摺動体の摺動寿命が短くなりやすいという問題がある。
【0007】
また、Niを含むメッキ層の表面は酸化が起きやすいため、接触抵抗が増大しやすくなるという問題もある。
【0008】
さらに、特許文献1記載にものでは、リンの含有量が15原子%以上、すなわち8.5wt%以上と高いため、導電抵抗が高いという問題もある。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、被摺動体(固定接点)の表面を摺動子(可動接点)が摺動する回転型電気部品において、特に摺動子の耐摩耗性を向上させ摺動寿命を低コストで延ばせるようにした回転型電気部品を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の導電体の表面に第1の保護層が形成された固定接点と、第2の導電体の表面に第2の保護層を有し且つ前記第1の保護層の表面を摺動する可動接点と、を備えた回転型電気部品において、
前記第1の保護層が結晶性のNiで形成された第1の下地層と、前記第1の下地層の表面にAgメッキが施された第1の表面層とで形成されており、
前記第2の保護層がNiを含む非晶質メッキからなる第2の下地層と、前記第2の下地層の表面に非晶質Pd−Pメッキからなる導電性の第2の表面層とで形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
上記において、前記第2の下地層の非晶質メッキが、Ni−PメッキまたはNi−Bメッキで形成されているものが好ましい。
【0012】
さらには前記第1の下地層が、NiメッキまたはNiクラッド材で形成されているものが好ましい。
【0013】
前記第2の導電体が、りん青銅、洋白、ベリリウム銅のいずれか1種で形成されているものである。
【0014】
さらに上記において、前記Ni−Pメッキは、Pの含有量が8wt%以上10wt%以下であり、その膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記Pd−Pメッキは、Pの含有量が2.0wt%以上5.0wt%以下であり、その膜厚が0.5μm以上1.0μm以下であるものが好ましい。また前記Ni−Bメッキは、Bの含有量が0.1wt%以上1.0wt%以下であり、その膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記Pd−Pメッキは、Pの含有量が0.1wt%以上5.0wt%以下であり、その膜厚が0.5μm以上1.0μm以下であるものが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態として回転型電気部品の主要部の分解斜視図、図2は回転型電気部品の筺体と回転体とを示す図1のA−A線における断面図、図3は図1のB方向からの矢視平面図、図4は本発明の主要部を示し、可動接点である摺動子と固定接点である導体部との拡大断面図である。
【0018】
図1に示す回転型電気部品1はロータリーエンコーダを示しており、絶縁材である合成樹脂の成型品からなる筺体2と合成樹脂の成型品からなる回転体4を有している。
【0019】
前記筺体2の中心部には図示上下方向に貫通する中空部2aを有する円筒状の筒部2bが設けられている。また前記筒部2bの基部から径方向の外方に延びる底部2cが設けられ、この底部2cの外周部から上方に延びる四角状の側部2dが一体に形成されている。前記底部2cは、前記側部2dと筒部2bとの間に形成された凹部からなるリング状の収納部を形成している。
【0020】
図2および図3に示すように、筺体2の底部2cには導電部(固定接点)3(個別に3a,3b,3cで示す)が埋設された状態で設けらている。前記導電部3aは円弧形状をしており、その一部は前記側部2dから外方に突出されると共に下方に折り曲げられた端子部3a1を形成している。図3に示すものでは、導電部3bが底部2c内に周方向に所定の間隔を置いて間欠的に形成された4つの島から形成されている。個々の導電部3bは、底部2cに埋設された部分において電気的に連結され全て同電位に設定されている。そして、導電部3bの一部は前記端子部3a1の左隣の位置にて前記側部2dから外方に突出されると共に下方に折り曲げられた端子部3b1を形成している。同様に、導電部3cも前記底部2c内に電気的に連結された4つの島から形成されており、その一部は前記端子部3a1の右隣の位置にて前記側部2dの外方に突出された端子部3c1を形成している。
【0021】
一方、図1および図2に示すように、回転体4の中央部には円筒状の軸部4aが設けられ、この軸部4aの基部の周囲にはリング状のフランジ部4bが形成されている。前記フランジ部4bの表面には凹凸部4cが形成され、また図2に示すように前記フランジ部4bの底面には図示下方に突出する複数の凸部4dが形成されている。
【0022】
図2に示すように、前記フランジ部4bの下部にはリング状に形成された金属製の板バネ5が設けられている。前記板バネ5は前記複数の凸部4dの先端を熱カシメする等して、回転体4の底面に一体に取り付けられている。前記板バネ5の下面には、図示下方に凸状に突出する3ヶの摺動子(可動接点)5a,5b,5c(5cは図示せず)がプレス加工などによって形成されている。なお、前記3ヶの摺動子5a,5b,5cは、前記リング状の板バネ5の底面に互いに所定の中心角度を隔てて形成されている。
【0023】
前記板バネ5が設けられた回転体4は、前記軸部4a内に筐体2の筒部2bが挿通され、フランジ部4bと板バネ5が前記底部2c内に収納されて、筺体2に対し回転自在に取り付けられる。なお、摺動子5a,5b,5cは板バネ5の弾性力によって、前記底部2cを弾圧している。
【0024】
このとき、前記摺動子5a,5b,5cのいずれか1つが前記導電部3aに接触するとともに、残りの2つの摺動子のうち一方の摺動子が導電部3bまたは3cのいずれかの島に接触し、他方の摺動子は導電部3bまたは3cを形成する島と島との間の底部2cに接触するようになっている。
【0025】
例えば、摺動子5aが導電部3aに接触し、摺動子5bが導電部3bのいずれかの島に接触しているときには、残りの摺動子5cは導電部3cを形成する島と島の間の非導電部である底部2cに位置している。そして、回転体4を例えば時計周り方向にわずかに回転させると、摺動子5aと導電部3aとの接触状態は維持されるが、一方の摺動子5bは導電部3bを形成する島と島の間の底部2cに至り、他方の摺動子5cが導電部3cを形成するいずれかの島に接触するようになる。そして、さらに回転体4が時計周り方向に回転させられ、摺動子5aが導電部3aから外れようとすると、今度は摺動子5cが導電部3aに接触するようになり、常に導電部3aは摺動子5a、5b,5cいずれか1つと接触する状態が維持され、残りの2つの摺動子は上記の関係が維持されるようになっている。
【0026】
すなわち、回転体4を時計周り方向または反時計周り方向に回転させると、前記導電部3bに接触しているいずれかの摺動子と、前記導電部3cに接触しているいずれかの摺動子との間に位相差が生じるようになっている。
【0027】
このため、前記端子部3a1を共通電極としてグランド電位に接地しておき、残りの端子部3b1および3c1に所定の電圧を印加した状態において、前記回転体4を時計周り方向または反時計周り方向に回転させると、端子部3b1および端子部3c1から位相の異なるパルス信号が出力されるようになっている。そして、前記端子部3b1から出力されるパルス信号と前記端子部3c1から出力されるパルス信号から、回転体4の回転方向と回転速度などを検出することが可能となっている。
【0028】
次に、摺動子(可動接点)と導電部(固定接点)との関係について説明する。
図4に示すように、固定接点である導電部3(導電部3a,3b,3c)は、例えばりん青銅、洋白などの導電性金属板(第1の導電体)3Aから形成されている。前記導電性金属板3Aの表面には第1の下地層3Bが形成され、さらにその表面には第1の表面層3Cが形成されている。前記第1の下地層3Bと第1の表面層3Cは、導電性金属板3Aの表面を保護する第1の保護層として機能している。
【0029】
前記第1の下地層3Bは、導電性金属板3Aの酸化または硫化あるいは粒界腐食等を防ぐことを目的とするものであり、例えば導電性金属板3Aの表面にNiを電気化学的に析出(電着)させる電気メッキ法により形成された結晶性のNiメッキである。あるいは、薄いNi平板を加圧接着や圧延によって合わせ板にしたNiクラッド材で形成されていてもよい。また第1の表面層3Cは、前記第1の下地層3Bを形成するNiの表面の酸化を防ぐことを目的とするものであり、例えば電気メッキ法により形成されたAgメッキなどである。
【0030】
一方、可動接点である前記摺動子5a,5b,5c(図4では摺動子5aのみ)は、少なくとも銅を含むとともにバネ性を有する金属、例えばりん青銅、洋白、あるいはベリリウム銅などの導電性金属(第2の導電体)5Aから形成されている。前記導電性金属5Aの表面には第2の下地層(下地メッキ)5Bが形成され、さらにその表面には第2の表面層(表層メッキ)5Cが形成されている。前記第2の下地層5Bと第2の表面層5Cは、導電性金属5Aの表面を保護する第2の保護層として機能している。
【0031】
前記可動接点(摺動子)側の第2の下地層5Bは、以下に示す無電解メッキ浴で導電性金属5Aの表面に非晶質のNi−PメッキまたはNi−Bメッキを施したものである。
【0032】
すなわち、前記Ni−Pメッキを施す無電解メッキ浴は、硫酸ニッケル(30g/リットル)、ホスフィン酸ナトリウム(10g/リットル)、酢酸ナトリウム(10g/リットル)およびpH調整剤(適当量)を含む水溶液(pH=4〜6、90℃)からなり、前記導電性金属5Aの表面に8wt%以上10wt%以下の範囲のリン(P)を含有するNi−P合金の非晶質被膜を、所定の膜厚(表1参照)で析出させたものである。
【0033】
また前記Ni−Bメッキを施す無電解メッキ浴は、硫酸ニッケル(30g/リットル)、マロン酸ナトリウム(34g/リットル)、ホウ酸(30g/リットル)、塩化アンモニウム(30g/リットル)、ジメチルアミンボラン(3.4g/リットル)およびpH調整剤(適当量)を含む水溶液(pH=5〜7、60℃)からなり、前記導電性金属5Aの表面に0.1wt%以上1.0wt%以下の範囲のボロン(B)を含有するNi−B合金の非晶質被膜を、所定の膜厚(表1参照)で析出させたものである。
【0034】
一方、可動接点(摺動子)側の第2の表面層5Cは、以下に示す無電解メッキ浴で前記第2の下地層5B(下地メッキ)の表面に非晶質のPd−Pメッキを形成したもの、あるいはAgメッキを施したものである。
【0035】
すなわち、非晶質のPd−Pメッキを施す無電解メッキ浴は、塩化パラジウム(0.01モル/リットル)、エチレンジアミン(0.08モル/リットル)、ホスフィン酸ナトリウム(0.06モル/リットル)、チオジグリコール酸(0.03g/リットル)およびpH調整剤(適当量)を含む水溶液(pH=6〜8、50℃)からなり、前記第2の下地層5Bの表面に2wt%以上5wt%以下の範囲でリン(P)を含有するPd−P合金の非晶質被膜を、膜厚0.5μm以上1.0μm以下の範囲で析出させたものである。
【0036】
また第2の表面層5CがAgメッキである場合には、銀イオンや銀錯イオンを含む電解質に直流又はパルス電流を流し(電気メッキ法)、陰極となる前記第2の下地層5Bの表面に結晶質の金属銀を膜厚1.0μm以上2.0μmの範囲で析出させたものである。
【0037】
上記の方法で生成した可動接点と固定接点との耐磨耗性試験の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1は、上記回転型電気部品1の前記筐体2の底部2cの直径φをφ=20mmとして回転体4を回転させた場合に、前記摺動子5a,5b,5cの摩耗の程度から見た摺動寿命を回転体4の周回数で示したものである。
【0040】
表1では、摺動子の摺動寿命が10万回以下のものを×印(不可)、10万回を超えて40万回以下のものを△印(可)、40万回を超えて80万回以下のものを○印(良)、80万回を超えるものを◎印(優)として判定している。なお、表1には摺動子の下地メッキ(第2の下地層5B)にNiメッキを膜厚1.0〜2.0μmで施し、これに表層メッキ(第2の表面層5C)として非晶質のPd−PメッキまたはAgメッキを施したものを比較例として掲載してある。
【0041】
表1に示すように、摺動子5a,5b,5cの下地メッキ(第2の下地層5B)が膜厚(メッキ厚)1.0μm以上3.0μm以下のNi−Bメッキとした場合には、表層メッキ(第2の表面層5C)としてPd−PメッキおよびAgメッキのいずれを使用した場合であっても摺動子の摺動寿命を60万回以上と長くできることがわかる。また下地メッキ(第2の下地層5B)を膜厚1.0μm以上3.0μm以下のNi−Pメッキとした場合であっても、Ni−Bメッキほどではないが、摺動寿命を30万回以上とすることができる。
【0042】
これらのことは、非晶質Ni−Bの硬度は、ビッカース硬度が800HVと非晶質Ni−Pの硬度(ビッカース硬度500〜550HV)よりも高いため、非晶質Ni−Bを使用した方が摺動寿命をさらに延ばすことが可能であることを示している。また摺動寿命は、直接導電部3と接触する第2の表面層5Cの材質にも影響を与えられるが、これを支える第2の下地層5Bの影響が大きいことがわかる。
【0043】
そして、固定接点側である導電部3の第1の表面層3Cを比較的安価で柔らかいAgメッキで形成し、この表面を摺動する可動接点側の摺動子5a,5b,5cの表層メッキ(第2の表面層5C)をそれよりも硬度の硬い非晶質Pd−Pメッキで形成することにより、低コストで長寿命化を図ることが可能となっている。すなわち、回転体4を回転させることに伴なって、常時接していない固定接点側の導電部3a,3b,3cを比較的柔らかい材料で形成し、常時摺動する可動接点側の摺動子5a,5b,5cの方を、上記実施の形態に示すように硬い材料で形成しているので、両者の削れを抑えることができ、衝動寿命を向上させることができる。
【0044】
また可動接点側の摺動子5a,5b,5cの表層メッキ(第2の表面層5C)を非晶質Pd−Pメッキとした場合には、前記固定接点側の導電部3の第1の表面層3Cを形成するAgメッキとは金属の材質を異ならせることができるため、両者の間に凝着が生じるのを防止できる。
【0045】
なお、摺動子5a,5b,5cの表層メッキ(第2の表面層5C)をAgメッキで形成すると、導電部3の第1の表面層3Cと同種の金属となるため、摺動子5a,5b,5cと導電部3との間に凝着が生じやすくなる。しかし、その場合であっても摺動子5a,5b,5cの下地メッキ(第2の下地層5B)を非晶質Ni−Bメッキまたは非晶質Ni−Pメッキで形成しておくと、摺動子5a,5b,5cの摺動寿命を延ばすことが可能である。
【0046】
さらに、非晶質Pd−Pは酸化しにくいため、摺動時の接触抵抗を低くできる。
【0047】
上記においては、非晶質Ni−BメッキのBの含有率を0.1〜1.0wt%としたが、0.1wt%以上とした場合には下地メッキが柔らかくなるのを防止できるため、この下地メッキとともに表層メッキが削れて摺動寿命が短くなるのを回避できる。また1.0wt%以下としたため、摺動子5a,5b,5cの導電抵抗を低下させることが可能である。
【0048】
また上記実施の形態では、非晶質Pd−PメッキのPの含有率を2.0wt%以上としたため、Pd−Pメッキの硬度を確保することができる。また5.0wt%以下としたため、Pd−Pメッキの導電性も確保できる。
【0049】
しかも、この実施の形態では、可動接点側の表層メッキ(第2の表面層5C)の下に下地メッキ(第2の下地層5B)としてNi−PメッキまたはNi―Bメッキを介在させた構成としたため、表層メッキであるPd−PメッキまたはAgメッキの膜厚を必要以上に厚く形成する必要がない。よって、材料費として値段の高いPdやAgの使用量を抑えることができるため、製造コストを低減することが可能となる。
【0050】
また、この様に第1,第2の下地層3B,5Bを設けて、それをNi系の材料で形成しているので、第1,第2の導電体3A,5Aがリン青銅、洋白、ベリリウム銅等の銅合金であっても、銅酸化物がAgあるいはPd−Pの表面にまで至ることはなく、よって接触の信頼性を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明では、摺動子の電気的・機械的な摺動寿命を延ばすことが可能な回転型電気部品を低コストで提供できる。
【0052】
また摺動子と被摺動体との間の接触抵抗や導電抵抗を低減することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として回転型電気部品の主要部の分解斜視図、
【図2】回転型電気部品の筺体と回転体とを示す図1のA−A線における断面図、
【図3】図1のB方向からの矢視平面図、
【図4】本発明の主要部を示し、可動接点である摺動子と固定接点である導体部との拡大断面図、
【符号の説明】
1 回転型電子部品
2 筐体
2c 底部
3,3a,3b,3c 導電部(固定接点)
3a1,3b1,3c1 端子部
3A 導電性金属板(第1の導電体)
3B 第1の下地層
3C 第1の表面層
4 回転体
5 板バネ
5A 導電性金属(第2の導電体)
5B 第2の下地層(下地メッキ)
5C 第2の表面層(表層メッキ)
5a,5b,5c 摺動子(可動接点)
Claims (6)
- 第1の導電体の表面に第1の保護層が形成された固定接点と、第2の導電体の表面に第2の保護層を有し且つ前記第1の保護層の表面を摺動する可動接点と、を備えた回転型電気部品において、
前記第1の保護層が結晶性のNiで形成された第1の下地層と、前記第1の下地層の表面にAgメッキが施された第1の表面層とで形成されており、
前記第2の保護層がNiを含む非晶質メッキからなる第2の下地層と、前記第2の下地層の表面に非晶質Pd−Pメッキからなる導電性の第2の表面層とで形成されていることを特徴とする回転型電気部品。 - 前記第2の下地層の非晶質メッキが、Ni−PメッキまたはNi−Bメッキで形成されている請求項1記載の回転型電気部品。
- 前記第1の下地層が、NiメッキまたはNiクラッド材で形成されている請求項1または2に記載の回転型電気部品。
- 前記第2の導電体が、りん青銅、洋白、ベリリウム銅のいずれか1種で形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の回転型電気部品。
- 前記Ni−Pメッキは、Pの含有量が8wt%以上10wt%以下であり、その膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、
前記Pd−Pメッキは、Pの含有量が2.0wt%以上5.0wt%以下であり、その膜厚が0.5μm以上1.0μm以下である請求項2ないし4のいずれかに記載の回転型電気部品。 - 前記Ni−Bメッキは、Bの含有量が0.1wt%以上1.0wt%以下であり、その膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、
前記Pd−Pメッキは、Pの含有量が0.1wt%以上5.0wt%以下であり、その膜厚が0.5μm以上1.0μm以下である請求項2ないし4のいずれかに記載の回転型電気部品。
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