JP4195246B2 - 折りたたみ装飾体 - Google Patents
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Description
【発明に属する技術分野】
本発明は、クリスマスツリーや門松などの装飾体をケースに納め、開閉自在な折りたたみ型に構成することにより、展示には、大きく見開き自立展示装飾ができ、かつ収納には、ケースにコンパクトに折りたためられる装飾体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、国民的行事には様々あるが、その中でも年末、年始の行事としてクリスマス行事に準備されるクリスマスツリーや、その後、新年を迎える為に門松飾りの用意などに慌ただしい日々が続く。特にクリスマス行事は、子供達が楽しみに待つ年末行事の一つでもある。その準備や手配も早期から行われるのが一般的である。又、クリスマスツリーの準備や装飾は、玩具店などで販売している卓上に飾るような小型のクリスマスセットを用意して展示したり、もう少し本格的な方法としては、模造ツリーや自然の樅の木を購入して、それに電飾照明や雪を模した綿、各種の付属装飾品を取り付けクリスマスツリー飾りを楽しんでいる。
【0003】
また公知公開される技術に於いても、狭いスペースでも大きなクリスマスツリーを飾れる技術として、特開2001−17307によるクリスマスツリーがある。この技術は、樹木部は幹に沿った立平面位置を背面にして、その背面から前方の領域に複数の枝を配置し、鉢部の背面を樹木部の背面と位置揃えして成る構成のクリスマスツリー飾りでもあり、平面形状は、薄い円弧状を成すクリスマスツリーのため、狭いスペースでも対応できるものを提供している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなクリスマスツリーや門松などの展示装飾品が提供され、それぞれの家庭に於いて、各行事に伴い予算やスペースなどを考慮したうえでツリーや門松を選択して催している。しかし、玩具店などで販売しているツリーや門松は、卓上に飾る程度に小さいのでボリューム感や豪華さに欠け見た目にも趣が無い。
一方、比較的に大きな一般家庭用の分解式や組み立て式では、展示に際し細かな組み立て飾り付けと楽しさも有り良いが、その行事の終了後には、再度細かく分解し、片付け、整えてしまい込む収納にも手間取り、かさばって、取り扱いも非常に面倒でかなり労力を要する程であった。そして、多くは枝の簡易な取り外しタイプであったり、枝のみの折りたたみ可能な簡易な程度の装飾品で、豪華さは有るが立体的で展示場所にも大きなスペースが必要な装飾品であった。
更に、公知公開されている技術は、平面形状が薄い円弧状であるので、大きくても周囲に立体的なスペースを取らず、何と言っても壁掛けには好都合だが、薄い形状なのでボリューム感や平面的で奥行きなどの立体感も無く、趣が希薄なうえ、電飾照明も備えていないので見栄えも悪く、豪華さに欠け、折りたたみもできず保管にも場所を取り、装飾性が低いクリスマスツリーの技術である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る折りたたみ装飾体は、展示装飾に際し、従来の装飾体の裏面で見えにくい部分に於いて、その不要な部分を削除して、展示スペースを大幅に削減させ、観賞しようとする装飾体部位のみをケースに納め、それらを鏡や反射板により映し補い、立体感を倍増させる効果的な演出を構成する。
すなわち本発明は、二つ以上のケースが、連結部を介して開閉自在に連結係止されて折りたたみ機構を呈し、また樹木の葉とその枝棒を模して成る複数本の飾りツリーまたは門松飾材を、前記連結部に装着係止して装飾体を形成し、該装飾体が、折りたたみ状の前記ケース内に収納され、且つ開閉自在に見開き展示される形状の折りたたみ装飾体において、前記連結部に、一定間隔を設けて成る複数の溝孔または多数の掛けリングを配置し、さらに前記枝棒の根元端部をL字状若しくはコの字状に折り曲げて設けるとともに、各枝棒の根元端部を溝穴または掛けリングに配列枢設し、前記飾りツリーまたは門松飾材のそれぞれが、左右方向へ可動自在に構成されたものである。
なお本発明を展示装飾するに際し、ケースを見開き解放後、綴じ込まれていた装飾体を左右にバランス良く展開する事で装飾ツリー体や門松装飾体を簡単に立体展示できる。
折りたたみ装飾体のケースの解放角度が広く展示される場合には、装飾足により転倒を防ぎ、開閉角度を固定し自立展示が可能となる。又、折りたたみや自立展示を固定する係止具によりケースを保持固定する。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明に於ける折りたたみ装飾体1は、従来の樅の木や門松飾りの立体的な装飾品と比べて、折りたたみ可能で片付けに際しても容易でコンパクトに収納ができる。ショーウインドゥや一般家庭では展示場所が限られるので、装飾品全体を全方位に立体的な展示装飾を要さず、一方向からの鑑賞でも立体的に現す展示可能な形態を成す。見えない裏面を削除し、ケースの内側面に鏡、反射板2を取り付け映し出し補うことで展示鑑賞の作用は損なわれない。削減した部分の装飾品やコストの削減と展示スペースの減少などの経済的効果を生み、鏡の反射により装飾品数量も倍増して見え、立体的な鑑賞が可能な形態を成す折りたたみ装飾体である。
【0007】
折りたたみ装飾体1の内側面に鏡、反射板2を貼り枢設し、二つ以上のケース3における綴りもと形状の連結部4a(単に連結部4aと称する)やヒンジ形状の連結部4b(単に連結部4bと称する)に、複数の溝穴8若しくは掛けリング5を設ける。そこを支点に装飾体の樅の木を模した飾りツリー10aの枝棒9を下部より上部に至るに従って順次短いものを装着係止させ、枝棒9を可動自在に配列した構成を成す。ケース3を開いて飾りツリー10aを左右にバランス良く展開するだけでスピーディにして容易に立体的な装飾ツリー体10bを組み立てられる。少なくとも片面がケース3で、もう一方が仕切蓋19でも折りたたみ装飾体1を成す事が可能で、単にクリスマスツリー飾りの装飾ツリー体10b若しくは、門松飾りの門松装飾体11b各々単独での折りたたみ装飾体1とする事もできる。
【0008】
実施例2は、実施例1タイプの装飾ツリー体10bに加えて、二つ以上のケース3、若しくは仕切蓋19により間仕切り、門松装飾体11bを形成したケース3を前実施例と同様に複合連結して成るので、クリスマス展示装飾が終わった後は、更に同じ要領で門松装飾体11bを展示装飾することができる構成である。
【0009】
【実施例】
実施例1
本発明の折りたたみ装飾体の実施例1を、クリスマス用の装飾ツリー体10bを形成す る場合を例として、図1乃至図4を参照して説明するが、本実施例は、装飾ツリー体10bと後述する正月用の門松装飾体11b(これらを装飾体と総称する)のどちらかを実施の対象とするものである。
該実施例は発明の基本型を示し、折りたたみ装飾体1が、二つのケース3を介し、綴りもと形状の連結部4a若しくはヒンジ形状の連結部4bにより、開閉自在に連結係止されるとともに、ケース3の内側面に鏡、反射板2を設けて折りたたみ機構を成す。この場合における連結部4aは、図4に示すように、複数の適宜な大きさの溝孔8が、上下方向に一定間隔を設けて配置されており、また連結部4bは、図2に示すように、バインダー状に似た掛けリング5が上下方向に一定間隔を設けて多数個配置されている。
また装飾ツリー体10bは、樅の木などの樹木の葉やその枝棒9を模した長さの異なる飾りツリー10aを、装飾ツリー体10bの下部より上部に至るに従って順次短く施し、樅の木に似せてクリスマスツリー形状に飾り整える。
その枝棒9の根元端部は、L字状若しくはコの字状に曲げられており、上述した複数の適宜の大きさの溝穴8や掛けリング5に差し込み、または掛け通して、脱落無く緊結にして、左右方向へ可動自在に配列枢設された構成とする。
なお装着係止される枝棒9を、弾力性の有する材料で使うことにより、枝棒9を溝穴8や掛けリング5に可動せず直接、連結部4aや連結部4bに緊結係止されても一定期間に於ける使用頻度では、展示装飾に耐えられ支障が少ない。
【0010】
上述した如く、装飾ツリー体10bは、複数本の飾りツリー10aから構成され、各々は個別に可動自在を成し、閉じる時にはケース3によってそれらが挟み込まれ、薄くコンパクトに収納される。又、ケース3を開くと内部の装飾ツリー体10bは、挟み込まれたままの状態と成ってしまうので、開放後、それぞれの複数本の飾りツリー10aを左右にバランス良く開き、展開させスピーディに立体的な装飾ツリー体10bの展示装飾を可能にする。更に、それらの飾りツリー10aをあらかじめの展示位置に想定し、各々飾りツリー10a同士やケース3の内側面などに、結束線14bを経由し繋ぎ止めて置くことで、ケースの見開き動作で伸縮により引っ張られ、バランス良く自動的に展示させる事が可能となる。
装飾ツリー体10bの下部の根本は、ケース3を大きく見開いた時に折りたたみ装飾体1が、前後に転倒を防止する機能を有する転倒防止材16bを成し見栄え良く植木鉢を模した装飾足16aを形成する。そして、この装飾足16aは展示に際しケース3の開閉位置を固定する係止具の機能も兼ね備え果たしている。更に、この装飾足16aは折りたたみに支障の無い折り曲げ可能な機構を成す。折りたたみ装飾体1は、コンセント12cより装飾足16aの裏側で見えない位置から配線12bで電源を供給しケース3の内部に引き込み、複数本の飾りツリー10aに巻き付け係止し、電飾照明部材12aを配し飾り付けを構成する。
【0011】
折りたたみ装飾体1は、少なくともケース3の片側ケースを仕切蓋19に代えて構成しても収納時に装飾体を納めケース包装を成していれば何ら支障が無い。
ケース3の内側面は鏡、反射板2が枢設しているので、装飾ツリー体10bや電飾照明部材12aその他の各種の飾り付け品も映えて、電飾数も映し出され倍増に見え美しく奥行き感を出す構成とする。
折りたたみ装飾体1の掛けリング5や軸管の最上部には、装飾ツリー体10bの象徴でもある星形や人形などの付帯装飾品を差し込み展示が可能である。
折りたたみ装飾体1のケース3には、収納時にケース3を閉じ内部の装飾体が外部に飛び出すのを防ぎ、更に、展示位置や見開き角度を固定させケース3を緊結に固定する係止具17を取り付ける。ケース3を閉じ上部に吊下フック18を設け、吊り下げ展示にも使用できる実施例1の折りたたみ装飾体1を構成する。
【0012】
実施例2
この発明の折りたたみ装飾体の実施例2を、図5を参照して説明する。該実施例は、前記実施例1の二つ以上のケース3が連結部4aを介し、2種類の装飾体すなわち装飾ツリー体10bと門松装飾体11bを複合して折りたたみ装飾体1を構成する。折りたたみ装飾体1を構成する少し深目のケース3の片側に、一方の向き合うケース3を仕切蓋19に代え連結係止させ、その両内側面に鏡、反射板2を施し、装飾ツリー体10bを綴じ込み形成し、そして更に、仕切蓋19を挟み他方のケース3を重ね連結係止させ、門松装飾体11bを綴じ込み形成し前記実施例の形態を成す折りたたみ装飾体1を構成する。
門松装飾体11bは、3本から成る竹飾材20を松飾材21で囲み、笹や梅飾材22の各々樹木の葉や枝を模した複数本の門松飾材11aを軸棒6または軸管7に装着係止し、かつ可動自在に構成する。なお軸管7を用いる事で、その軸管7に一定間隔に多数個の適宜の長さの溝穴8を設け、飾りツリー10aと同様に、門松飾材11aの枝棒9を差し込み、掛け通しにより脱落無く緊結にして、かつ可動自在に掛け留めして形成する事も可能と成る。
門松装飾体11bの下部の根本には、見栄え良くジャバラ状の荒縄で結んだむしろ廻しを模した折りたたみに支障の無い伸縮自在な装飾足16aを設け、ケース3の内側面に係止し、折り曲げ可能な構成を成す。この装飾足16aは、ケース3を大きく見開いた時に折りたたみ装飾体1が前後への転倒を防止する機能と成る転倒防止材16bを形成する。そして、展示装飾に際しケース3を自立させ開閉位置を固定する係止具の機能も兼ね備え果たしている。
装飾体の2つ以上のケース3は、その全てをケース3に限り用いる迄には及ばず、途中に仕切蓋19を挟み込んでも折りたたみ装飾体1のケース3は、それぞれ連結部4a若しくは連結部4bにより一体に連結する機構を成す。
以上の様な複合型の折りたたみ装飾体1を形成させ、展示に際し、門松飾材11aを左右にバランス良く展開するだけでスピーディにして容易に立体的な装飾ツリー体10bや門松装飾体11bを組み立て構成する。
【0013】
【発明の効果】
本発明のクリスマスツリー飾りおよび門松飾りに於いて、従来の組み立て式では、飾り付け、収納にとても面倒で、かなり労力を要する程の装飾品で、枝などの簡易な取り外しタイプであったり、枝のみの折りたたみ可能な簡易な程度の装飾品が主流であったが、その装飾体をケースに納め、開閉自在な展示装飾及び収納を可能とする折りたたみ装飾体を成す。通常のショーウインドゥや一般家庭などで展示スペースが限られ、その多くが壁や窓を背にして展示される用途に供され、装飾品を中央に置き、全方向からの鑑賞を必要としない展示装飾が容易にして、コンパクトに収納可能な折りたたみ装飾体を提供する。
展示スペースが広く有れば、全体を立体的に展示装飾する意味を成しますが、展示スペースや設置場所により、一方方向からの鑑賞が主で、装飾体の裏側に廻り込まなければ鑑賞する事ができ無い場合に、その見えない裏側の装飾体を削除して、樹木の樅の木や門松飾りの装飾体を鏡や反射板で映し出し、鑑賞しても何ら機能が損なわれず、遙かに装飾体の立体感やボリューム感を増大する。
装飾体の裏側の削減は、展示スペースの減少やコストも削減され、鏡などの反射により、電飾照明部材の数量も倍増し映るので美しく奥行き感も出る。更に、軽量化され折りたたみ収納が可能と成るので、片付けに際しても容易でコンパクトに収納できる。狭いスペースしか無い家庭では、部屋のコーナーを有効に利用し大きなクリスマスツリーを展示装飾して楽しむ事ができる。
本発明は、開閉する二つ以上のケースで折りたたみ装飾体を構成し、装飾体の枝棒の根元端部がL字状やコの字状の簡易な形状で装着係止されるので、各々が脱落すること無く緊結に装着係止され、かつ左右方向へ可動自在に配列されているので展示装飾に際してもスムーズである。更に、枝棒を展示装飾位置にあらかじめ結束線により繋ぎ止め置くことで、ケースの開示する動作で、自動的にバランス良く見開き展示装飾が可能となる。
装飾体を複合連結したタイプは、クリスマスが終わった後、見開きケースをめくる事で迎える新年に見栄えの良い本格的な門松展示装飾を簡単に展示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の折りたたみ装飾体を実施例1の展示した状態に示す斜視図である。
【図2】 実施例1の折りたたみ装飾体を示す要部斜視図である。
【図3】 実施例1のケースを折りたたんだ状態を示す斜視図である。
【図4】 実施例1の綴りもと形状の連結部に於ける要部拡大斜視図である。
【図5】 実施例2の折りたたみ装飾体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・折りたたみ装飾体
2・・・鏡、反射板
3・・・ケース
4a・・連結部
4b・・連結部
5・・・掛けリング
8・・・溝穴
9・・・枝棒
10a・・飾りツリー
10b・・装飾ツリー体
11a・・門松飾材
11b・・門松装飾体
12a・・電飾照明部材
12b・・配線
12c・・コンセント
14b・・結束線
16a・・装飾足
17・・・係止具
18・・・吊下フック
19・・・仕切蓋
20・・・竹飾材
21・・・松飾材
22・・・梅飾材
Claims (1)
- 二つ以上のケースが、連結部を介して開閉自在に連結係止されて折りたたみ機構を呈し、また樹木の葉とその枝棒を模して成る複数本の飾りツリーまたは門松飾材を、前記連結部に装着係止して装飾体を形成し、該装飾体が、折りたたみ状の前記ケース内に収納され、且つ開閉自在に見開き展示される形状の折りたたみ装飾体において、前記連結部に、一定間隔を設けて成る複数の溝孔または多数の掛けリングを配置し、さらに前記枝棒の根元端部をL字状若しくはコの字状に折り曲げて設けるとともに、各枝棒の根元端部を溝穴または掛けリングに配列枢設し、前記飾りツリーまたは門松飾材のそれぞれが、左右方向へ可動自在に構成されたことを特徴とする折りたたみ装飾体。
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