JP3001010U - 組立式クリスマスツリー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 七夕飾りとクリスマスツリーを兼用させるこ
とにより、保管し易く、組立、分解が容易な組立式のク
リスマスツリーを提供する。 【構成】 七夕飾りとして使用するときには、下幹部１
０の接続部１３に上幹部２０の接続部２３を近づけて、
コネクター同士１６、２６を連結した後、電飾用コード
１５、２５が噛み込まないように両接続部１３、２３を
嵌合接続する。電飾２７のクリップ２７ａで短冊などを
挟んで吊るした後、組み立てた七夕飾りに通電すれば星
形の電飾２７が点燈し、夜間や暗い室内において、七夕
祭りの趣を一段と呈するようになる。一方、樅の形状を
した筒体を用いて、クリスマスツリーとして組み立てる
場合には、上幹部２０の代わりに当該筒体を竹の形状を
した下幹部１０に被せることにより行い、このとき、筒
体と下幹部１０双方の電飾用コードを連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、七夕飾りを兼ねた組立式のクリスマスツリーの構造に関するもの である。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

合成樹脂製の組立式クリスマスツリーとしては、特開平４−３１６６０３号公 報に、模造樹木の組立、分解が容易で、不使用時には枝部材を折り畳み可能なも のが知られている。また、実開平５−３１９９９号公報には、同じく折り畳み自 在のクリスマスツリーとして、保管および持ち運び容易な、店舗・街頭に設置さ れるクリスマスツリーも公知である。

【０００３】 一方、わが国には古来より七夕祭りの風習があり、多くの家庭では七月七日の 夕べには、庭先に供え物をすると共に、葉竹や笹竹を立て、これらに詩歌や願い 事を記した五色の短冊を吊るして楽しみ興じる習慣がある。 七夕飾りに用いる葉竹や笹竹は、一般に、竹林等に自生する天然のものを使用 するのであるが、都市部では入手が困難な上に、背丈が長くて、嵩張るので持ち 運ぶ場合や、家庭の押入れや物置等に収納する場合に不便であった。また、収納 できたとしても、天然物であるから翌年になれば枝葉が枯れて茶色く変色し、再 使用することは不可能であった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、１年の中、特定の時期にのみ用いられる七夕飾りとクリスマスツリ ーを兼用させることにより、収納スペースとして余分な場所を取らず、保管を容 易とすると共に、組立、分解が容易な組立式のクリスマスツリーを提供すること を考案の目的とするものである。

【０００５】

【考案の構成】 本考案の組立式クリスマスツリーは、電源部を内蔵する台を底部に有し、竹の 形状をした下幹部と、該下幹部と同じ竹の形状であって枝葉を備え、下幹部の上 端部に接続可能な上幹部と、前記下幹部に外側から被嵌可能であって樅の形状を した筒体とからなり、前記下幹部、上幹部および筒体の内部に電飾用コードが配 線されていることを特徴とするものである。

【０００６】 前記上幹部と下幹部との接続形式は、それぞれの端部を凹型および凸型形状と した嵌合接続とすることが好ましい。 また、前記上幹部および筒体は、それぞれ水平方向に分割されて複数体となっ ていてもよい。

【０００７】 前記上幹部に配線された電飾用コードの枝葉寄りの先端部には、七夕飾り用の 電飾を設けると共に、当該電飾には短冊を挟むためのクリップを備えることが好 ましい。

【０００８】

【作用】

上記クリスマスツリーを組み立てるには、七夕飾りの場合は、下幹部の接続部 に上幹部の接続部を近づけて、双方の電飾用コードを連結した後、両接続部を接 続し一体化する。

【０００９】 一方、樅の形状をした筒体を用いて、クリスマスツリーとして組み立てる場合 には、前記上幹部の代わりに当該筒体を竹の形状をした前記下幹部に被せること により行う。このとき、筒体と下幹部双方の電飾用コードを連結する。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案に係る組立式クリスマスツリーの好ましい実施例を図面に基づい て説明する。

【００１１】 図１は、プラスチック製の組立式七夕飾りを構成する下幹部１０と上幹部２０ を分離して示す斜視図である。 下幹部１０は、箱型の台１１と、台１１上に植設され外観が竹の形状をした細 長い円筒体１２とからなっている。円筒体１２の上端部には、上幹部２０と接続 するための接続部１３が形成されている。本実施例は接続部１３を凸型形状とし て、上幹部２０の下端部に形成した凹型形状の接続部２３と嵌合するように構成 し、下幹部１０と上幹部２０との接続・分離を容易に行うものである。両幹部１ ０、２０の接続形式としては、この他にも、ねじによる接続形式などとすること もできる。

【００１２】 台１１の内部には、図示を省略した電源部が収納されており、符号１４は当該 電源部と接続する電源コードである。

【００１３】 円筒体１２の内部には、前記電源部と接続する電飾用コード１５が配線されて いる。なお、符号１６は、電飾用コード１５の上端部コネクターである。

【００１４】 上幹部２０は、下幹部１０の接続部１３と接続可能な凹型の形状をした接続部 ２３を下端部に有する円筒体２２により主体を構成する。円筒体２２は下幹部１ ０の円筒体１２と同じ竹の外観形状であって、その節部には、竹または笹の葉に 似せた葉を有する複数の枝部２４を備えている。

【００１５】 本実施例では、七夕飾りの高さと、分解時の収納利便性を考慮して、円筒体２ ２を２２ａと２２ｂに２分割したが、円筒体２２は分割することなく一体物とし てもよいし、或いは３分割以上としてもよい。また、このように円筒体２２を分 割して構成する際の接続形式としては、前記下幹部１０と上幹部２０との接続の ように凹部と凸部とによる嵌合結合でもよいし、ねじによる螺着結合によっても よい。

【００１６】 円筒体２２の内部には電飾用コード２５が配線され、同コード２５は枝部２４ の内部を通った後、先端寄りの適宜部分から外部に引き出されている。符号２７ は、電飾用コード２５の先端部に取り付けた星形の電飾であり、符号２６は、前 記下幹部１０のコネクター１６と接続される電飾用コード２５の下端部コネクタ ーである。

【００１７】 図２は、組立式クリスマスツリーとして使用する場合に必要な樅の形状をした 筒体３０の斜視図である。 筒体３０は外観が樅の形状をした細長い筒体であり、筒体３０の外表面には、 樅の枝葉を模造した多数の枝部３４が形成されている。筒体３０の内径は、下幹 部１０の円筒体１２の外径より若干大きめとすることにより、筒体３０を下幹部 １０の外側から被嵌可能としている。

【００１８】 筒体３０の内部にも電飾用コード３５が配線され、筒体３０の頂部から外部に 引き出した電飾用コード３５には多数の電飾用電球３７が接続されている。なお 、符号３６は、前記下幹部１０のコネクター１６と接続される電飾用コード３５ の下端部コネクターである。

【００１９】 図３は、クリスマスツリーとなる筒体３０を、筒体３０ａとキャップ３０ｂと に２分割して構成した場合の斜視図であり、同図において、図２と同じ部材には 図２と同一符号を付して説明を省略する。筒体３０ａとキャップ３０ｂとの接続 方法は、図示したような凹部と凸部とによる嵌合結合でもよいし、ねじによる螺 着結合によってもよい。

【００２０】 図４は、星形の電飾２７の一例を示したものであり、同図（ａ）は斜視図であ り、同図（ｂ）は側面図である。この例では、図示したように、星形のプラスチ ックケース２８の内部に豆電球２９を収容すると共に、七夕飾り用の電飾２７と する場合には、ケース２８の裏面に短冊を挟むためのクリップ２７ａを設けるこ ともでき、このようにすることにより短冊を紐等で結び付ける手間を省くことも できる。

【００２１】 なお、本実施例では豆電球２９の代わりに発光ダイオードを用いてもよく、発 光ダイオードは消費電力が少なくて済むので、クリスマスツリーの電源を乾電池 で賄うこともできる。

【００２２】 次に、上記クリスマスツリーの組立方法を説明する。 まず、七夕飾りとして使用するときには、下幹部１０の接続部１３に上幹部２ ０の接続部２３を近づけて、コネクター同士１６、２６を連結した後、電飾用コ ード１５、２５が噛み込まないように両接続部１３、２３を嵌合接続する。

【００２３】 電飾２７のクリップ２７ａで短冊などを挟んで吊るした後、組み立てた七夕飾 りに通電すれば星形の電飾２７が点燈し、夜間や暗い室内において、あたかも星 が瞬いているように見え、七夕祭りの趣を一段と呈するようになる。

【００２４】 一方、図３に示す樅の形状をした筒体３０を用いて、クリスマスツリーとして 使用するときには、先ず下幹部１０の円筒体１２に、上から筒体３０ａを被せる 。図５は、このときの円筒体１２および筒体３０ａの上端部近傍を示しており、 電飾用コード１５は下幹部１０の円筒体１２の内壁に留め具１８によって係止さ れ、内部にずり落ちないようになっている。

【００２５】 次いで、円筒体１２の先端から伸びているコネクター１６とキャップ３０ｂの 下端部コネクター３６を連結した後、筒体３０ａとキャップ３０ｂとを嵌合接続 する。最後に電飾用コード３５を枝部３４に絡ませれば、電飾用電球３７で装飾 されたクリスマスツリーとして飾ることができる。

【００２６】 上記の組み立てられたクリスマスツリーおよび七夕飾りを、下幹部１０、上幹 部２０、筒体３０の各部材に分解するには、上記組立操作と逆の操作を行えばよ く、こうして本考案のクリスマスツリーは嵩張らずに収納することができる。

【００２７】

【考案の効果】 本考案によれば、クリスマスツリーの幹部を水平方向に分割して、収納を容易 とすると共に、七夕飾りとして用いられる竹や笹の下部に位置する基幹部は、通 常、枝葉のないストレートな形状であることに着目して、当該基幹部をクリスマ スツリー用および七夕飾り用の台として共用したので、組立式クリスマスツリー の部品点数を削減でき、コンパクト且つ経済的である。従って、広い保管場所を 必要とせず、家庭用の組立式クリスマスツリーとして最適である。

【００２８】 また、クリスマスツリーの幹となる部分を樅の形状をした筒体としたことによ り、組立および分解操作が容易で、しかも、クリスマスツリーと七夕飾り相互の 組替えも、手数をかけずに簡単に行い得るという優れた効果を発揮するものであ る。

【００２９】 更に、本考案は七夕飾りにも電飾手段を設けたので、一層、七夕祭りを楽しむ ことができると共に、短冊を挟むためのクリップにより短冊を紐等で結び付ける 手間を省くこともできる。また、この七夕飾りは人工的なクリスマスツリーと同 様に、枯れたり変色したりすることがなく、半永久的に何度でも使用することが できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る組立式クリスマスツリーを七夕飾
りとして使用する場合の下幹部１０と上幹部２０を分離
して示す斜視図である。

【図２】本考案に係る組立式クリスマスツリーの構成部
分である樅の形状をした筒体３０の斜視図である。

【図３】上記筒体３０の変形例を示す斜視図である。

【図４】電飾２７の一例を示したものであり、同図
（ａ）は斜視図であり、同図（ｂ）は側面図である。

【図５】下幹部１０に筒体３０ａを被嵌した状態におけ
る、その上端部近傍を示す斜視図である。

【符号の説明】

１０ 下幹部 １１ 台 １２、２２ 円筒体 １３、２３ 接続部 １５、２５、３５ 電飾用コード ２０ 上幹部 ２４、３４ 枝部 ３０ 筒体

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源部を内蔵する台を底部に有し、竹の
   形状をした下幹部と、該下幹部と同じ竹の形状であって
   枝葉を備え、下幹部の上端部に接続可能な上幹部と、前
   記下幹部に外側から被嵌可能であって樅の形状をした筒
   体とからなり、前記下幹部、上幹部および筒体の内部に
   電飾用コードが配線されていることを特徴とする組立式
   クリスマスツリー。
2. 【請求項２】 前記上幹部と下幹部との接続形式を凹型
   および凸型形状による嵌合接続とすることを特徴とする
   請求項１記載の組立式クリスマスツリー。
3. 【請求項３】 前記上幹部が、水平方向に分割されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の組立式クリスマスツ
   リー。
4. 【請求項４】 前記筒体が、水平方向に分割されている
   ことを特徴とする請求項１記載の組立式クリスマスツリ
   ー。
5. 【請求項５】 前記上幹部に配線された電飾用コードの
   枝葉寄りの先端部に、短冊を挟むためのクリップを備え
   た七夕飾り用の電飾を設けたことを特徴とする請求項１
   記載の組立式クリスマスツリー。