JP4194206B2 - 画像処理装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モアレ低減のための画像処理を行うのに適した画像処理装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置としては、イメージセンサを用いたイメージスキャナが知られている。通常は、画像の読み取りを行う場合、指定された解像度で画像を読み取りそのまま出力したり、指定された解像度を超えるスキャン解像度で画像を読み取り、その指定された解像度へと解像度変換処理を行って出力したりすることがなされている。
【0003】
ここで、モアレについて説明すると、モアレとは、網点印刷された原稿をスキャンしたときに、その網点の配列に関連して発生するものである。このモアレは、原稿がスクリン線数150線以上の場合、解像度150dpiとしたときに目立ちやすい。すなわち、網点印刷された原稿の画像は、一般的に滅法混色3原色Mg/Cy/Yeの網点が規則的に配列され、色の濃度はその大きさで表現される。スクリン線数が150線の場合、1色あたりの網点密度は150ドット/インチとなり、各色ごとに異なるスクリン線角度(例えば、15°/45°/75°)で配列される。スキャン解像度が150dpiの場合は、主走査方向の読み取りドット数は、150ドット/インチとなる。したがって、例えばスクリン線角度45°で配列した網点は、主走査方向(0°方向)には106ドット/インチとなり、異なる2種の繰り返し周波数との間で干渉が発生し、150−106=44本/インチ(1.7mm)のモアレ縞となる。副走査方向に対しても、同じ現象が発生する。
【0004】
上記のモアレを低減させる一般的な手法としては、画像読取装置において指定解像度を超える解像度で画像を読み取り、その全画素のデータに対してフィルタ処理を行い、当該指定解像度に解像度変換処理を行う手法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最終的に得たい画像の解像度(指定解像度)よりも高いスキャン解像度で画像を読み取り、その全画素のデータに対してフィルタ処理等を行うのでは、処理時間がかかってしまうといった問題が生じる。一方で、スキャン解像度を下げて画像を読み取るのでは、それだけモアレ低減効果が薄れてしまう。
【0006】
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、モアレを低減させるとともに、モアレ低減のための処理を高速化させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行う画像処理装置であって、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する判断手段と、上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行う間引き解像度変換手段と、上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行うフィルタ手段と、上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う解像度変換手段とを備え、上記判断手段による判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記間引き方式の解像度変換処理、上記フィルタ処理、上記所定方式の解像度変換処理を行い、上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記フィルタ手段は上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記解像度変換手段は上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う点に特徴を有する。
【0008】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記指定解像度を指定するための解像度指定手段と、上記読み取り解像度を上記指定解像度を超える値に設定する読み取り解像度設定手段とを備えた点にある。
【0009】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記読み取り解像度設定手段は、上記読み取り解像度が上記指定解像度の2倍以上となるよう設定する点にある。
【0010】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記間引き解像度変換手段は、間引き後の解像度が上記読み取り解像度の整数分の1となるよう上記間引き方式の解像度変換処理を行う点にある。
【0011】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記フィルタ処理手段は、上記間引かれずに残る画素のデータに対して上記フィルタ処理を行うとき、上記間引き方式の解像度変換処理の後で主走査方向及び副走査方向に隣り合う画素のデータを用いてフィルタ処理を行う点にある。
【0014】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記フィルタ処理手段は、上記全ての画素のデータに対して上記フィルタ処理を行うとき、主走査方向及び副走査方向に隣り合う画素のデータを含ませてフィルタ処理を行う点にある。
【0015】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記所定解像度は150dpiに設定されている点にある。
【0016】
又、本発明の画像処理装置の他の特徴とするところは、上記所定方式の解像度変換処理は、バイリニア方式の解像度変換処理である点にある。
【0017】
本発明の画像処理方法は、指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行う画像処理方法であって、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する手順と、上記判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行い、上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う一方、上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う手順とを有する点に特徴を有する。
【0018】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行うためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する手順と、上記判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行い、上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う一方、上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを格納した点に特徴を有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の画像処理装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の実施の形態について説明する。
【0021】
図1には、画像読取装置102に接続された画像処理装置101の構成を示す。画像処理装置101において、11は制御部である。12は画像処理部であり、画像読取装置102で読み取られた画像データに対してフィルタ処理等の画像処理を行う。13は出力部であり、画像処理がなされた画像データを出力する。なお、図中点線で示した矢印は、画像データの流れを示すものである。
【0022】
図2には、画像読取装置102の例として、フラットベット型スキャナと呼ばれるものの構成例を簡単に示す。図2(a)は側面図であり、図2(b)は(a)の原稿台1を裏側から見た図である。図中、1は原稿台、2はシェーディング補正用データを得るため白色基準板、3はイメージセンサを具備する光学ユニット、4は原稿台1の原稿読取領域である。この画像読取装置102でのスキャン解像度(読み取り解像度)を、上記画像処理装置101において設定できるようにしている。
【0023】
このようにした画像読取装置102では、図示しない移動手段により光学ユニット3を原稿台1に平行に走査することにより、原稿読取領域4上の原稿を読み取り、イメージセンサから画像信号を得る。この場合、図2(b)に示すように0からXに向かう方向が主走査方向、0からYに向かう方向が副走査方向となる(ただし、原稿台1を裏から見た図であることに注意する)。以下では、「主に隣接」するとは主走査方向に隣り合うことを意味し、「副に隣接」するとは副走査方向に隣り合うことを意味するものとする。
【0024】
次に、図3、4に示すフローチャートに基づいて、画像処理装置101及び画像読取装置102での処理動作について説明する。
画像処理装置101には、所定の解像度R0が設定されている(ステップS100)。そして、制御部11は、指定解像度Rxの入力があったならば(ステップS200)、その指定解像度Rxが上記所定の解像度R0を超えているかどうかを判断し(ステップS300)、それに応じて下記の2通りの処理を行うよう制御する。
【0025】
上記ステップS300において、指定解像度Rxが解像度R1であり、上記所定の解像度R0を超えていた場合、制御部11は、画像読取装置102でのスキャン解像度R2を、上記指定解像度R1の2倍以上となるよう設定する(ステップS400)。このようにスキャン解像度R2を指定解像度R1の2倍以上とするのは、スキャン解像度を2倍以上にして読み取った画像データに対してフィルタ処理を行うことで、より高いモアレ低減効果が得られるからである。
【0026】
画像読取装置102では、上記設定されたスキャン解像度R2で画像の読み取りを実行し、取得した画像データを画像処理装置101の画像処理部12に送る(ステップS500)。
【0027】
画像処理部12では、画像読取装置102で読み取られた画像データに対して、後述する間引き方式の解像度変換処理を行った場合、すなわち、スキャン解像度R2から当該スキャン解像度R2の整数分の1である解像度R3へと間引く解像度変換処理を行った場合に、間引かれずに残る画素Pxを指定する(ステップS600)。
【0028】
そして、画像処理部12では、上記画素Pxに対してのみ、モアレ低減のためのフィルタ処理Aを行う(ステップS700)。ここで、フィルタ処理Aには、解像度R3へと解像度変換処理した後に主副に隣接する画素のデータを含ませていることを特徴とする。
【0029】
フィルタ処理A後、画像処理部12では、上述した間引き方式の解像度変換処理を実行し、スキャン解像度R2からその整数分の一である解像度R3へと間引く解像度を変換する(ステップS800)。この解像度変換処理は間引き方式であるため、その処理時間は早い。
【0030】
このように間引き方式の解像度変換処理(ステップS800)を行う前にフィルタ処理を行う(ステップS700)ことにより、間引かれる画素のデータを用いたままフィルタ処理を行うことができ、モアレ低減効果が高くなり、処理後の最終画像により自然な結果が得られる。
【0031】
上記フィルタ処理A及び間引き方式の解像度変換処理の後、解像度R3から最終的に必要な指定解像度R1へとバイリニアの解像度変換処理を行う(ステップS900)。バイリニアの解像度変換方式を用いるのは、ジャギー等が発生しない質の高い画像を得るためである。
【0032】
このようにして得られた指定解像度R1の画像データを、要求に対する出力として出力部13から出力する。
【0033】
本実施の形態では、上記所定の解像度R0を150dpiと設定している(ステップS100)。150dpiとしたのは、一般的な網点の印刷物はスクリン線数150線のものが多いため、150dpi付近でモアレが生じやすく、それを回避するのに効果的な手法が、その2倍以上の解像度で読み取ることだからである。そして、R0を150dpiと設定すれば、上記ステップS400の処理により、必ず300dpi以上の解像度で画像の読み取りが行われることになり、そこからフィルタ処理を行えば、モアレ低減の効果が高くなる。
【0034】
例えば、指定解像度RxがR1=180dpiであったとすれば、画像読取装置102でのスキャン解像度R2を、当該180dpiの2倍以上となる600dpiに設定する(ステップS400)。
【0035】
画像読取装置102から得られた600dpiの画像データに対し(ステップS500)、図5(c)に示すように、主副3画素ごとの画素のデータに7×7のダイアモンド型フィルタをかける(ステップS600、700)。ここで、主副3画素ごとの画素のデータにフィルタをかけるのは、後のステップS800において600dpiの三分の一である200dpiへと間引く解像度変換処理を行うことにしているので、その解像度変換処理後に残る画素のデータにのみフィルタ処理を行うためである。
【0036】
図5(c)において、中央の網かけで示した画素が、フィルタ処理の対象となる画素である。そして、7×7のダイアモンド型フィルタをかけることにより、間引き方式の解像度変換処理した後に主副に隣接する画素(図5(c)の符号1000で示す画素)のデータを含ませてフィルタ処理Aを行うことができる。モアレは隣接する画素同士の干渉により生じるので、隣接する画素のデータを含めたフィルタ処理により、その干渉を緩和させることができる。又、主走査、副走査方向へのモアレの現れやすさが異なるので、両方向に対応できるダイアモンド形フィルタを用いることにより、干渉の緩和効果を向上させて、モアレ低減効果の高い画像を得ることができる。
【0037】
そして、フィルタ処理後、600dpiの三分の一である200dpiへと間引く解像度変換処理を行い(ステップS800)、その200dpiの画像データに対してバイリニアの変換方式によって180dpiに変倍処理を行うことで(ステップS900)、求める画像データを得る。
【0038】
一方、上記ステップS300において、指定解像度Rxが解像度R4で、上記所定の解像度R0以下であった場合、制御部11は、画像読取装置102でのスキャン解像度R5を、上記指定解像度R4の2倍以上となるよう設定する(ステップS405)。このようにスキャン解像度R5を指定解像度R4の2倍以上とするのは、スキャン解像度を2倍以上にして読み取った画像データに対してフィルタ処理を行うことで、より高いモアレ低減効果が得られるからである。
【0039】
画像読取装置102では、上記設定されたスキャン解像度R5で画像の読み取りを実行し、取得した画像データを画像処理装置101の画像処理部12に送る(ステップS505)。
【0040】
画像処理部12では、全画素のデータに対してモアレ低減のためのフィルタ処理Bを行う(ステップS750)。ここで、フィルタ処理Bには、少なくとも主副とも隣接する画素のデータを含ませていることを特徴とする。
【0041】
フィルタ処理B後、画像処理部12では、解像度R5から最終的に必要な指定解像度R4へとバイリニアの解像度変換処理を行う(ステップS950)。バイリニアの変換方式を用いるのは、ジャギー等が発生しない質の高い画像を得るためである。
【0042】
このようにして得られた指定解像度R4の画像データを、要求に対する出力として出力部13から出力する。
【0043】
例えば、指定解像度RxがR4=100dpiであったとすれば、画像読取装置102でのスキャン解像度R5を、当該100dpiの2倍以上となる300dpiに設定する(ステップS405)。
【0044】
画像読取装置102から得られた300dpiの画像データに対して(ステップS505)、全ての画素のデータについて、図5(a)に示すように3×3のクロス型フィルタをかける(ステップS750)。3×3のクロス型フィルタをかけることにより、フィルタ処理の対象となる画素(図5(a)の中央の網かけで示した画素)のデータに、主副に隣接する画素(図5(a)の符号1000で示す画素)のデータを含ませてフィルタ処理Bを行うことができ、モアレ低減効果の高い画像を得ることができる。
【0045】
そして、フィルタ処理後の300dpiの画像データに対してバイリニアの変換方式によって100dpiに変倍処理を行うことで(ステップS950)、求める画像データを得る。
【0046】
以上述べたように、本実施の形態によれば、指定解像度Rxを超える読み取り解像度で画像を読み取り、フィルタ処理を行った後に指定解像度へと変換して出力するので、モアレを低減させることができ、しかも、指定解像度Rxが所定の解像度R0を超える場合には、最終的に必要となる画素のデータにのみフィルタ処理を行うので、処理の高速化を図ることができる。又、ステップS700若しくはステップS750で述べたように、主副に隣接する画素のデータを含むようなフィルタサイズを設定することで、モアレ低減効果の高い画像を得ることができる。
【0047】
なお、上記ステップS400〜900の具体例として、7×7のダイアモンド型フィルタをかけ、三分の一に間引く解像度変換処理を行う例について説明したが、それに限定されるものではない。
【0048】
例えば、所定の解像度R0が同様に150dpiに設定されている状態で、指定解像度RxがR1=250dpiであったとする。この場合、画像読取装置102でのスキャン解像度R2を、当該250dpiの2倍以上となる600dpiに設定する(ステップS400)。
【0049】
画像読取装置102から得られた600dpiの画像データに対し(ステップS500)、図4(b)に示すように、主副2画素ごとの画素のデータに5×5のダイアモンド型フィルタをかける(ステップS600、700)。この例では、600dpiの三分の一ではなく、二分の一である300dpiへと間引く解像度変換処理を行うことにしているので、間引き後に隣り合う画素は1つおきとなる。したがって、主副2画素ごとの画素のデータにフィルタをかけることで、その解像度変換処理後に残る画素のデータのみにフィルタ処理を行うことができる。
【0050】
図5(b)において、中央の網かけで示した画素が、フィルタ処理の対象となる画素である。そして、5×5のダイアモンド型フィルタをかけることにより、間引き方式の解像度変換処理した後に主副に隣接する画素(図5(b)の符号1000で示す画素)のデータを含ませてフィルタ処理Aを行うことができ、モアレ低減効果を高めることが可能となる。
【0051】
つまり、フィルタサイズを決める場合に、間引き方式の解像度変換処理に応じて、当該解像度変換処理した後に主副に隣接する画素が含まれるような最小のサイズを選択することにより、無駄な処理を省き、モアレ低減の効果を維持しつつ、処理の高速化を向上させることができる。
【0052】
なお、上記実施の形態においては、制御部11及び画像処理部12が相まって、本発明でいう解像度指定手段、読み取り解像度設定手段、間引き解像度変換手段、フィルタ手段、解像度変換手段、判断手段の各機能が実現される。又、図1において画像処理装置101と画像読取装置102とを別体で示したが、例えば画像処理装置が画像読取装置に内蔵されていてもかまわない。
【0053】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0054】
又、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0055】
又、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施の形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることはいうまでもない。
【0056】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることはいうまでもない。
【0057】
なお、上記実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、モアレを低減させるとともに、モアレ低減のための処理を高速化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の画像処理装置101の構成を示す図である。
【図2】画像読取装置102の例として、フラットベット型スキャナと呼ばれるものの構成例を示す図で、図2(a)は側面図であり、図2(b)は(a)の原稿台1を裏側から見た図である。
【図3】本実施の形態における処理動作の一部を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態における処理動作の一部を示すフローチャートである。
【図5】フィルタ処理を説明するための図で、(a)が3×3クロス型フィルタによるフィルタ処理を説明するための図、(b)が5×5のダイアモンド型フィルタによるフィルタ処理を説明するための図、(c)が7×7のダイアモンド型フィルタによるフィルタ処理を説明するための図である。
【符号の説明】
101 画像処理装置
102 画像読取装置
1 原稿台
2 白色基準板
3 光学ユニット
4 画像読取領域
11 制御部
12 画像処理部
13 出力部
Claims (10)
- 指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行う画像処理装置であって、
上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する判断手段と、
上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行う間引き解像度変換手段と、
上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行うフィルタ手段と、
上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う解像度変換手段とを備え、
上記判断手段による判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記間引き方式の解像度変換処理、上記フィルタ処理、上記所定方式の解像度変換処理を行い、
上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記フィルタ手段は上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記解像度変換手段は上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 上記指定解像度を指定するための解像度指定手段と、
上記読み取り解像度を上記指定解像度を超える値に設定する読み取り解像度設定手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 上記読み取り解像度設定手段は、上記読み取り解像度が上記指定解像度の2倍以上となるよう設定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 上記間引き解像度変換手段は、間引き後の解像度が上記読み取り解像度の整数分の1となるよう上記間引き方式の解像度変換処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 上記フィルタ処理手段は、上記間引かれずに残る画素のデータに対して上記フィルタ処理を行うとき、上記間引き方式の解像度変換処理の後で主走査方向及び副走査方向に隣り合う画素のデータを用いてフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 上記フィルタ処理手段は、上記全ての画素のデータに対して上記フィルタ処理を行うとき、主走査方向及び副走査方向に隣り合う画素のデータを含ませてフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記所定解像度は150dpiに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記所定方式の解像度変換処理は、バイリニア方式の解像度変換処理であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行う画像処理方法であって、
上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する手順と、
上記判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行い、上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う一方、上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う手順とを有することを特徴とする画像処理方法。 - 指定解像度を超える読み取り解像度で読み取られた画像データの処理を行うためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超えるかどうかを判断する手順と、
上記判断の結果、上記指定解像度が予め設定されている所定解像度を超える場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データに対して間引き方式の解像度変換処理を行い、上記間引き方式の解像度変換処理により間引かれずに残る画素のデータに対してのみフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理及び上記間引き方式の解像度変換処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う一方、上記指定解像度が上記所定解像度以下の場合、上記読み取り解像度で読み取られた画像データの全ての画素のデータに対してフィルタ処理を行い、上記フィルタ処理がなされた画像データに対して上記指定解像度となるよう所定方式の解像度変換処理を行う手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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