JP2003101780A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2003101780A
JP2003101780A JP2001285956A JP2001285956A JP2003101780A JP 2003101780 A JP2003101780 A JP 2003101780A JP 2001285956 A JP2001285956 A JP 2001285956A JP 2001285956 A JP2001285956 A JP 2001285956A JP 2003101780 A JP2003101780 A JP 2003101780A
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JP2001285956A
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Hiroyuki Shibaki
弘幸 芝木
Toru Suino
水納  亨
Etsuro Morimoto
悦朗 森本
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高線数でかつ低面積率の網点部を除去するこ
となく画像を再生すると共に、裏写り部を含むノイズ成
分を除去して画像を再生させる。 【解決手段】 フィルタ処理手段3では、帯域分割され
た係数信号から網点特徴量Pを算出し、γ変換処理手段
4では、網点画素に対してハイライトを残すように制御
し、非網点画素に対してハイライトを除去するようにγ
特性を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の特徴に応じ
てγ変換処理を切り換える画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白黒複写機においては地肌を除去
するために、ハイライト領域を除去するようなγ変換を
行っている。このようなγ変換処理は、通常、高線数で
かつ低面積率の網点画像も除去してしまうが、従来機で
は、文字品質を重視して画像全面に均一に比較的強いフ
ィルタをかけているため、網点部でも網点の起伏が残
り、γ変換により網点画像が除去されるという問題は発
生しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近では、
粒状性の向上やモアレの抑制などの高画質化が要求され
ている。そして、そのために、像域分離などの画像の特
徴量に応じて処理を切り換える機構により、網点画像部
では網点構造を積極的につぶすような平滑化フィルタ処
理が施されている。従って、画像全面に均一にハイライ
ト領域を除去するようなγ変換を行うと、高線数でかつ
低面積率の網点部が同時に除去されるという問題が発生
する。
【0004】本発明は上記した問題点に鑑みてなされた
もので、本発明の目的は、高線数でかつ低面積率の網点
部を除去することなく画像を再生すると共に、裏写り部
を含むノイズ成分を除去して画像を再生させる画像処理
装置を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、入力された画像信号
をウェーブレット係数信号に変換して画像処理する装置
において、本発明のγ制御用の特徴量は、ウェーブレッ
ト係数信号から簡単に作成することができ、ウェーブレ
ット空間での画像処理に最適な画像処理装置を提供する
ことにある。
【0006】また、通常、ウェーブレット変換は帯域分
割する際に画像の間引きを行っているが、画像の間引き
を行うと画像特徴量の算出の精度が低下するという問題
がある。
【0007】本発明の他の目的は、高精度な画像特徴量
を作成するために、帯域分割する際に画像を間引かずに
ウェーブレット係数に変換する画像処理装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、像域分離結
果の内、網点分離結果のみを用いて、裏写りなどのノイ
ズ成分を除去しているので、構成が簡単化される。
【0009】また、本発明では、地肌除去部という独立
した手段を持たずに、プリンタγ部に地肌除去の機能を
組み込んでいる。
【0010】さらに、本発明では、プリンタγ部におい
て、網点分離結果に応じて、プリンタγのハイライト部
のみを切り替える。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
用いて具体的に説明する。 (実施例1)図1は、本発明の実施例1〜5に適用され
る全体の構成を示す。スキャナ等の画像入力手段1によ
って入力された画像信号は、スキャナγ処理手段2によ
って、反射率リニアの画像入力手段1からの画像データ
を濃度リニアや明度リニアなどの所定の画像データに変
換する。スキャナγ手段2からの画像データはフィルタ
処理手段3に入力される。
【0012】フィルタ処理手段3では所定の空間周波数
特性に画像を変換する。フィルタ処理手段3から出力さ
れた画像データはγ変換処理手段4で所定の濃度特性と
なるように変換する。この際に、フィルタ処理手段3か
らの網点分離出力Pを用いてγ変換処理手段4を制御す
る。
【0013】γ変換処理手段4から出力された画像デー
タは、中間調処理手段5において多値または2値画像デ
ータに変換される。中間調処理手段5として、例えばデ
ィザ処理や誤差拡散処理を用いればよい。中間調処理手
段5から出力された画像データは電子写真プリンタなど
の画像出力手段6に出力される。
【0014】図2は、フィルタ処理手段の構成を示す。
図2に示すように、入力画像信号Sは、まず帯域分割手
段7に入力され、複数の画像帯域信号Wに分割される。
特徴量算出手段8では、分割された画像信号Wを用いて
文字特徴量C、あるいは網点特徴量Pを求める。次に、
鮮鋭性制御手段9では算出された文字特徴量Cに応じて
画像の強調処理および平滑処理を行う。さらに、帯域合
成手段10によって実空間画像信号に変換し、出力する
よう構成されている。また、網点特徴量Pはγ変換処理
手段4に入力され、後述するようにγ変換特性を制御す
る。
【0015】帯域分割手段7は、図3に示すようなウェ
ーブレット変換によって実現している。入力画像信号S
は、まずローパスフィルタG(x)701およびハイパ
スフィルタH(x)702によってx方向にウェーブレ
ット変換される。ここで、ローパスフィルタG(x)は
図4(a)に示すように平均値成分を求める低周波成分
抽出用フィルタであり、ハイパスフィルタH(x)は図
4(b)のように差分成分を求める高周波成分抽出用フ
ィルタである。
【0016】本実施例では、図4に示す特性のウェーブ
レット基底関数(Haar)を例にして説明する。求め
られた画像信号に対し、フィルタ群703,704,7
05,706によってy方向のウェーブレット変換が施
される。以上の変換によって求められるのが1階層のウ
ェーブレット係数である。
【0017】図3において、1st−LLは1階層の低
周波成分であり、原画像に対して2×2画素の平均値を
求めた画像信号となっている。また、1st−LHは1
階層の横方向高周波成分であり、ナイキスト周波数にあ
たる横方向のエッジ信号を抽出したような画像信号とな
っている。同様に1st−HLは1階層の縦方向高周波
成分であり縦方向のエッジ信号を、1st−HHは斜め
方向のエッジ信号を抽出したような画像信号となってい
る。
【0018】図5に示すように、基底関数としてHaa
r関数を用いたウェーブレット変換では、2×2画素単
位の変換が行われ、4画素の有する値を図5のように
a,b,c,dとした場合、2×2画素ブロックの画像
情報はLL、HL、LH、HHの4係数に変換され、平
均値及び各方向のエッジ成分を抽出する変換が行われ
る。
【0019】求められた1st−LL信号に対し、同様
の手順で2階層のウェーブレット変換が行われ、フィル
タ群707〜712によって変換された画像信号2nd
−LL,2nd−LH,2nd−HL,2nd−HHを
得る。2nd−LLは4×4画素の平均値を求めた画像
信号であり、1階層より低周波帯域の画像信号である。
また、同様に2nd−LHは1st−LHよりも低周波
帯域の成分であり、ナイキスト周波数の1/2の周波数
帯域の横方向エッジを抽出した画像信号である。同様に
2nd−HLは2階層の縦方向高周波成分であり、より
低周波な縦方向エッジ信号を、2nd−HHは斜め方向
のエッジ信号を抽出したような画像信号となっている。
以上のようにして、2階層までのウェーブレット係数信
号W(1st−LL〜1st−HH,2nd−LL〜2
nd−HH)を得る。
【0020】次に、特徴量算出手段8を説明する。な
お、特徴量算出手段8は文字特徴量Cと網点特徴量Pを
算出し、その内、鮮鋭性制御手段9に入力される文字特
徴量Cについては、本発明には直接関係しないのでその
説明を省略し、網点特徴量Pの算出方法のみを説明す
る。
【0021】図6は、本発明の特徴量(網点特徴量)算
出手段8の構成を示す。網点特徴量Pを算出するとき、
1階層の斜め方向高周波成分1st−HHを用いる。図
7に示すように、注目する画素(係数)eを中心とし
て、3×3サイズのウィンドウを設定し、絶対値加算手
段1101により、これら全ての係数信号(a〜i)の
絶対値を加算した値を求める。さらに、絶対値加算手段
1101からの出力値は閾値処理手段1102によって
所定の閾値と比較され、所定の閾値よりも大きい場合、
注目画素(係数)は網点画素(係数)、所定の閾値以下
の場合、注目画素(係数)は非網点画素(係数)として
出力される。さらに拡大処理手段1103によって、縦
横とも2倍に拡大され、最終的な網点特徴量Pとしてγ
変換処理手段4へと出力される。
【0022】本発明は前述したように、裏写り画像を除
去して画像を再生することを目的としているが、裏写り
画像は、裏面の画像が用紙を通して読み取られた信号で
あるので、画像の鮮鋭性がなく、特に高周波帯域の信号
は著しく減衰された画像となる。これに対して、表面の
高線数網点画像部は、逆に高周波帯域の信号が大きい画
像信号である。従って、1階層の高周波成分HH係数を
用いて画像の起伏の総和を評価することにより、画像の
起伏の小さな裏写り画像と起伏の大きな網点画像を識別
することができる。
【0023】なお、拡大処理手段1103によって縦横
に2倍に拡大している理由は、1階層信号(1st−H
H)が原画像に対して縦横それぞれ1/2サイズの画像
信号であり、これを元のサイズに戻すためである。これ
は、実施例1に対応するウェーブレット変換が図8に示
すような変換であり、ローパスフィルタG(x)701
およびハイパスフィルタH(x)702後の信号に対し
て1/2にダウンサンプリングしていることに対応す
る。このようなウェーブレット変換を繰り返すと、図9
に示すように、1階層の係数信号は各方向成分とも原画
像の縦横それぞれ1/2サイズとなり、さらに2階層の
係数信号は各方向成分とも原画像の縦横それぞれ1/4
サイズとなる。
【0024】図2に戻り、鮮鋭性制御手段9からのデー
タは帯域合成手段10に入力され、実空間画像に逆変換
される。図10は、帯域合成手段10の構成を示す。帯
域合成手段10では、より高階層のウェーブレット係数
信号から処理が行われる。鮮鋭性処理手段9によって補
正された2階層係数信号(2nd−LL’,2nd−H
L’,2nd−LH’,2nd−HH’)は、逆変換フ
ィルタH*(y),G*(y)によってy方向に逆変換
され、さらにH*(x),G*(x)によってx方向に
逆変換される。得られた画像信号は補正後の1階層LL
信号(1st−LL’)であり、1階層の他の補正後係
数信号(1st−HL’,1st−LH’,1st−H
H’)とともに、同様な復元処理が施される。このよう
にしてフィルタ処理後の実空間画像信号S’が得られ
る。
【0025】一方、特徴量算出手段8から出力された網
点特徴量Pは、γ変換処理手段4に入力される。γ変換
処理手段では、図11に示すように、網点画素に対して
は、ハイライト(白)側は残すように制御し、非網点画
素に対しては、ハイライト(白)側を除去するように制
御する。なお、特徴量算出手段8から出力された網点特
徴量Pとしては、網点画像のみならず文字エッジなど画
像の起伏の激しい部分も同時に抽出されるが、文字部に
おいてハイライト領域を残すようなγ特性が適用されて
も何ら問題がない。
【0026】実施例1では、上記したように制御してい
るので、非網点画素と判定される裏写り部では、ハイラ
イト側を除去するγが選択され、裏写り部を除去するこ
とができる。さらに、ハイライト側を除去するγを用い
ると除去されてしまう低面積率かつ高線数の網点部で
は、網点と判定されているため、ハイライト側を残すγ
が選択され、低面積率かつ高線数の網点部を除去するこ
となく再生することができる。
【0027】(実施例2)図12は、本発明の実施例2
の構成を示す。全体の構成は実施例1と同様であるが、
実施例2では、図12に示すように、帯域合成手段10
内にγ変換処理手段1013(実施例1のγ変換処理手
段4に相当)が設けられ、γ変換処理を2階層の帯域合
成が完了した後の1st−LL’に対して行うよう構成
している。1階層の低周波成分1st−LL信号は、実
空間画像信号2×2の平均値データであるので、1st
−LL信号に対してγ変換を行うことは、帯域合成後の
画像信号に対して同様のγ変換を行うこととほぼ等価な
結果が得られる。実施例2では、帯域合成後の信号S’
は、中間調処理手段5に入力される。
【0028】実施例2で用いられる網点特徴量Pは、図
13の構成により出力される。図13は、実施例2に係
る特徴量算出手段8の構成を示し、図6の特徴量算出手
段8から拡大処理手段1103を除いた構成となってい
る。
【0029】つまり、実施例2では、逆変換(帯域合
成)途中の1階層低周波成分(1st−LL’)に対し
てγ変換を行うものであり、1階層低周波成分は図9に
示すように原画像に対して縦横それぞれ1/2サイズで
あるので、閾値処理手段1102からの出力を拡大する
必要はなく、従って拡大処理手段は必要がない。
【0030】実施例2は上記したように構成されている
ので、より少ない画素(係数)に対してのみ処理を行え
ば良く、処理が簡単化される。また、前述した実施例1
のように、網点特徴量Pを帯域合成後のγ変換処理手段
まで保持する必要がないので、ハードウエアならばレジ
スタを早期に解放することができ、ソフトウエアならば
メモリーを早期に解放することができ、実装する上で有
利である。
【0031】(実施例3)上記した実施例2は、図12
に示す一つのγ変換処理手段1013によって、プリン
タγの補正を行う実施例である。本実施例は、γ変換処
理手段を例えば2分割して構成する実施例である。
【0032】すなわち、図12に示すγ変換処理手段を
第1のγ変換処理手段とし、この第1のγ変換処理手段
のγ変換特性は、図14に示すように、網点領域の場合
はスルーであるようなγ変換を施し、非網点領域かつハ
イライト領域に対しては裏写りを除去すべく、より薄い
濃度に変換するようなγ変換を施すように構成する。さ
らに、帯域合成後の信号に対してγ変換を施すγ変換処
理手段(つまり、図1のγ変換処理手段4)を第2のγ
変換処理手段とし、この第2のγ変換処理手段のγ変換
特性は、図15に示すように、所定の濃度特性となるよ
うな補正を施す。つまり、第2のγ変換処理手段は、特
徴量に応じたγ特性の切り換えを行わない。
【0033】本実施例は上記したように構成しているの
で、実施例1、2と同等の効果を得ることができる。さ
らに、実施例1、2では、文字モード、文字写真モー
ド、写真モードなど、多種多様なモードに対して、γ変
換処理手段の特性カーブとして、ハイライト除去用/非
除去用の2種類を用意する必要があるが、本実施例で
は、ハイライト除去用/非除去用の切り換えが第1のγ
変換処理手段で実現されるため、モードに応じた特性カ
ーブは1種類用意すれば良く、構成が簡単となる。
【0034】また、1st−LL信号に対して行うγ変
換は、実空間画像信号に復元したとき2×2画素に影響
するため、1st−LL信号に対するγ変換処理で全て
の濃度変換を行う場合(つまり、実施例2のように変換
後の信号に対してγ変換を行わない場合)、若干解像度
が低下することがある。これに対して、本実施例のよう
に、解像度をそれ程必要としない濃度起伏のゆるやかな
部分についてのみ、ハイライトを除去するようなγ変換
を1st−LL信号に対して行い、本来の濃度変換特性
を得るための変換を第2のγ変換処理手段で画素単位で
行っているので、解像度が低下することなく高品位な画
像が得られる。
【0035】(実施例4)上記した実施例1〜3は、図
8および図9で説明した、ダウンサンプリング(画素の
間引き)を行うウェーブレット変換における実施例であ
る。
【0036】本実施例は、ダウン(サブ)サンプリング
を行わないウェーブレット変換を用いて前述した各実施
例を実現するものである。ダウンサンプリングを行うウ
ェーブレット変換は、図8に示すように、ハイパスフィ
ルタ及びローパスフィルタによる処理を行った後、2画
素に1画素間引く処理を行い、係数信号とする。逆変換
では、アップサンプリングを行い、逆変換フィルタによ
って逆変換を行う。
【0037】本実施例のウェーブレット変換は、図16
に示すように、順変換の際にダウンサンプリングを行わ
ない。従って、図17に示すように、各階層、各方向の
係数信号の画像サイズは入力画像と同じサイズとなる。
逆変換時には、図16のようにeven、odd画素群
毎にそれぞれアップサンプリングを行い、逆変換フィル
タを施す。1つの原画像画素に対してeven画素群か
らの逆変換結果と、odd画素群からの逆変換結果が得
られるので、これらを平均して逆変換後の画像データと
する。
【0038】本実施例のダウンサンプリングを行わない
処理によって、高精度な画像特徴量の算出が行えるとと
もに、高品位なフィルタ処理、γ変換処理を行うことが
できる。なお、ダウンサンプリングを行わないウェーブ
レット変換を用いた場合は、図17に示すように各係数
信号のサイズは原画像のサイズと同じであるので、網点
特徴量Pに対する拡大処理は必要なく、従って、特徴量
抽出手段として図13に示す特徴量抽出手段を用いれば
よい。
【0039】(実施例5)本実施例は、網点特徴量の算
出方法に係る実施例である。実施例5で使用する網点特
徴量算出手段は、図6、13と同様である。
【0040】実施例5に係る網点特徴量の算出方法を図
18を用いて説明する。網点特徴量Pを算出するとき、
前述した実施例1の方法と同様に、1階層の斜め方向高
周波成分1st−HHを用いる。図18に示すように、
注目する画素(係数)を中心として3×3サイズのウィ
ンドウを設定し、図6の絶対値加算手段1101によ
り、注目画素eとeの斜めに位置する係数信号(a,
c,e,g,i)の絶対値を加算した値を求める。さら
に、絶対値加算手段1101からの出力値は閾値処理手
段1102によって所定の閾値と比較され、所定の閾値
よりも大きい場合は網点画素(係数)、所定の閾値以下
の場合は非網点画素(係数)として出力される。図18
に示すように、注目係数を中心として斜めに位置する係
数を参照するようなパターンを用いた理由は、誤分離の
影響を最小限に抑えるためである。
【0041】前述した実施例では、図7に示すように、
3×3領域全ての係数信号の絶対値の和を用いて網点分
離を行うが、3×3領域の係数信号の中に一つでも際だ
って大きな値があると、その影響が3×3画素に及ぶ。
従って、網点と誤判定される部分が3×3サイズの塊と
して出現することになり誤分離が画像に及ぼす影響が大
きい。
【0042】例えば、部分的に大きな起伏が残っている
ような裏写り画像を、図7の網点分離の方法を用いて領
域判定すると、図19に示すように、比較的大きな塊で
網点領域が分布する。
【0043】このように検出された結果に応じてγ変換
処理手段を制御すると、網点領域として判定されている
部分では、その他の部分より濃度が高く再生され、かつ
大きな塊で点在することとなり、誤分離の影響が目立つ
ことになる。
【0044】これに対して、図18のパターンを用いる
と、3×3係数信号の中に際だって大きな値があったと
しても、注目係数を中心として斜めに位置する係数を参
照しているため、図20に示すように、1画素おき(市
松模様状)に網点と判定されるため、誤分離が画像に与
える影響を目立たなくすることができる。
【0045】また、比較的濃度の薄い特定色のインクを
用いて印刷された網点画像などでは、網点の起伏が小さ
く読み取られるため、網点画像であるにもかかわらず非
網点と判定されるが、このような場合にも図18に示す
ような検出パターンは有効である。
【0046】図21は、上記した薄い特定色インクの網
点画像を、図7の網点分離方法を用いて領域判定した結
果を示すが、比較的大きな塊で非網点領域が分布する。
【0047】このように検出された結果に応じてγ変換
処理手段を制御すると、白く抜けた箇所が大きな塊で存
在し、誤分離を発生している部分の画像の不自然さが目
立つことになる。
【0048】これに対して、図18のパターンを用いれ
ば、1画素おき(市松模様状)に網点特徴量が検出され
ることから、図22に示すように、γ制御により除去さ
れた白く抜ける領域が目立たなくなる。
【0049】上記したように、本実施例では、裏写り部
で網点と誤判定した場合や薄い特定色の網点を非網点と
誤判定した場合に、その誤判定が画像に与える影響を極
力小さくするために、図18のパターンを用いた。もち
ろん、図18のパターン以外でも、注目係数を中心とし
て斜めに位置する係数を参照するようなパターンであれ
ば、市松模様上の検出結果が得られやすくなるし、ま
た、注目係数の周囲すべてを参照するのではなく、適当
に参照係数を間引くことにより検出結果も大きな塊で検
出されなくなるので、そのようなパターンでも良い。
【0050】しかし、パターンのサイズが余り大きすぎ
ると、誤分離の影響が離れた画素にも影響することにな
り、これも誤分離の影響が画像に及ぼす影響を大きくす
る可能性がある。このため、例えば600dpi画像で
は、パターンのサイズは高々3×3係数信号の中で作る
ことが望ましい。
【0051】なお、本実施例の特徴量検出は、実空間で
も実現可能である。画像全体に、図7または図18中に
示した1HH信号を生成するフィルタ(行列方向に、
1、−1、1、−1の係数を持つフィルタ)をかけ、フ
ィルタ後の値の絶対値を、それぞれ図7のパターン(a
〜i)、図18のパターン(a、c、e、g、i)で加
算し、前記加算された値がしきい値th以上であれば注
目画素は網点画素、前記加算された値がしきい値th未
満であれば非網点画素と判定すればよい。このように、
実空間上の処理についてもウェーブレット変換の係数信
号を使用する場合と同様の効果を得ることができる。
【0052】また、上記した実施例ではウェーブレット
基底関数としてHaar型ウェーブレットを例にした
が、他の基底関数でも同様に実現できる。また、ウェー
ブレット変換に限らず、画像を複数の周波数帯域に分割
するサブバンド変換、フーリエ変換、アダマール変換、
ラプラシアンピラミッドなどに対しても同様に実現でき
る。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、以下のような効果が得られる。 (1)簡易な網点分離の結果に応じてγを切り替えるこ
とにより、高線数の低面積率(白に近い)の網点部を残
しつつ、裏写りなどのノイズ成分を除去することができ
る。また、ウェーブレット変換等、帯域分割された信号
から、γ変換特性を切り換えるのための特徴量を生成し
ているので、上記した信号に対して簡単に特徴量を作成
できる。 (2)分割された係数信号に対してγ変換処理を実現で
きるので、ダウンサンプリングを行う帯域分割手段を用
いた変換系では、より少ない画素(係数)に対してのみ
処理を行えば良く、処理の簡素化が可能となる。また、
網点特徴量を帯域合成後のγ変換処理手段まで保持する
必要がないので、レジスタやメモリーなどの資源を早期
に解放することができ、資源を有効に活用できる。 (3)ハイライト除去用/非除去用の切り換えは、第1
のγ変換処理手段で実現されるため、モードに応じた種
々のγ特性カーブは、各モードに対して1種類用意すれ
ば良く、構成が簡単となる。 (4)帯域分割をするときに画像を間引かないので、高
精度な網点特徴の抽出ができる。 (5)網点の特徴量を算出するパターンとして、N×M
係数信号から所定の個数の係数信号を間引いて作成され
るパターンや、注目画素を中心として斜めに連続してい
るパターンを用いているので、ベタ部、低コントラスト
の網点部、鉛筆文字などの誤判定しやすい部分に対し
て、網点分離の誤分離があったとしても、そのような誤
分離が画像に与える悪影響を最小限に抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜5に適用される全体の構成
を示す。
【図2】本発明のフィルタ処理手段の構成を示す。
【図3】帯域分割手段の構成を示す。
【図4】Haarのウェーブレットを示す。
【図5】Haarウェーブレット変換を説明する図であ
る。
【図6】特徴量算出手段の第1の構成を示す。
【図7】特徴量算出のための第1のウィンドウを示す。
【図8】サブサンプリングを行うウェーブレット変換の
構成を示す。
【図9】サブサンプリングを行うウェーブレット変換を
説明する図である。
【図10】帯域合成手段の構成を示す。
【図11】γ補正曲線の第1の例を示す。
【図12】γ変換処理手段を含む帯域合成手段の構成を
示す。
【図13】特徴量算出手段の第2の構成を示す。
【図14】γ補正曲線の第2の例を示す。
【図15】γ補正曲線の第3の例を示す。
【図16】サブサンプリングを行わないウェーブレット
変換の構成を示す。
【図17】サブサンプリングを行わないウェーブレット
変換を説明する図である。
【図18】特徴量算出のための第2のウィンドウを示
す。
【図19】部分的に大きな起伏が残っている裏写り画像
を図7の網点分離の方法を用いて領域判定した結果を示
す。
【図20】部分的に大きな起伏が残っている裏写り画像
を図18の網点分離の方法を用いて領域判定した結果を
示す。
【図21】薄い特定色インクの網点画像を図7の網点分
離方法を用いて領域判定した結果を示す。
【図22】薄い特定色インクの網点画像を図18の網点
分離方法を用いて領域判定した結果を示す。
【符号の説明】
1 画像入力手段 2 スキャナγ処理手段 3 フィルタ処理手段 4 γ変換処理手段 5 中間調処理手段 6 画像出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 悦朗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5B057 CD01 CE02 CE06 CE08 CE11 CG05 DC01 5C076 AA01 AA12 AA36 BA06 5C077 LL02 MP02 PP01 PP15 PP23 PP52 PP55

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る帯域合成手段と、前記算出さ
    れた所定の特徴量に応じて前記帯域合成後の画像に対し
    て所定の濃度特性の補正を行うγ変換処理手段とを備え
    たことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る帯域合成手段と、前記帯域合
    成するときに、前記算出された所定の特徴量に応じて所
    定係数に対して所定の濃度特性の補正を行うγ変換処理
    手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る帯域合成手段と、前記帯域合
    成するときに、前記算出された所定の特徴量に応じて所
    定係数に対して所定の濃度特性の補正を行う第1のγ変
    換処理手段と、前記帯域合成後の画像に対して所定の濃
    度特性の補正を行う第2のγ変換処理手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力するとき、前記所定画像
    の画素を間引かずに行って出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る際に、一つの画素に対して得
    られた複数の逆変換出力の平均値を処理後の画像として
    出力する帯域合成手段と、前記算出された所定の特徴量
    に応じて前記帯域合成後の画像に対して所定の濃度特性
    の補正を行うγ変換処理手段とを備えたことを特徴とす
    る画像処理装置。
  5. 【請求項5】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力するとき、前記所定画像
    の画素を間引かずに行って出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る際に、一つの画素に対して得
    られた複数の逆変換出力の平均値を処理後の画像として
    出力する帯域合成手段と、前記帯域合成するときに、前
    記算出された所定の特徴量に応じて所定係数に対して所
    定の濃度特性の補正を行うγ変換処理手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 所定画像を複数の周波数帯域毎に複数の
    方向成分の係数に分割して出力するとき、前記所定画像
    の画素を間引かずに行って出力する帯域分割手段と、前
    記分割された係数を基に前記画像の所定の特徴量を算出
    する特徴量算出手段と、前記帯域分割された係数を逆変
    換して処理後の画像を得る際に、一つの画素に対して得
    られた複数の逆変換出力の平均値を処理後の画像として
    出力する帯域合成手段と、前記帯域合成するときに、前
    記算出された所定の特徴量に応じて所定係数に対して所
    定の濃度特性の補正を行う第1のγ変換処理手段と、前
    記帯域合成後の画像に対して所定の濃度特性の補正を行
    う第2のγ変換処理手段とを備えたことを特徴とする画
    像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記特徴量算出手段は、前記所定の特徴
    量として、画像の起伏の激しい領域または網点領域の特
    徴量を算出し、前記γ変換処理手段または第1のγ変換
    処理手段は、低濃度領域において前記画像の起伏の激し
    い領域または網点領域に対するγ変換後の濃度値が、そ
    の他の領域に対するγ変換後の濃度値よりも高くなるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    一つに記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記特徴量算出手段は、高周波帯域の斜
    め方向の係数を用いて前記所定の特徴量を算出すること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像
    処理装置。
  9. 【請求項9】 前記特徴量算出手段は、前記高周波帯域
    の斜め方向のN×Mサイズの係数の絶対値の和を特徴量
    として算出することを特徴とする請求項8記載の画像処
    理装置。
  10. 【請求項10】 前記特徴量算出手段は、前記係数の
    内、所定パターンの係数を用いて特徴量を算出すること
    を特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記所定のパターンは、N×Mサイズ
    の係数から所定個数の係数を間引いて作成されたパター
    ンまたは注目係数を中心として斜めに連続しているパタ
    ーンであることを特徴とする請求項10記載の画像処理
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006134733A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Institute Of Technology 信号処理方法及び信号処理装置
JP2017135690A (ja) * 2016-01-26 2017-08-03 株式会社リコー 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
CN115222755A (zh) * 2022-09-15 2022-10-21 湖南中聚内窥镜有限公司 一种基于医疗成像设备的医疗图像目标分割方法及装置

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