JP4193636B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者により行われるステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置に関する。
車両用操舵装置は、操舵部材の操作によって回転する第1の回転部材と車輪に繋がる第2の回転部材とが機械的に連結されているリンク式と、第1及び第2の回転部材が機械的に連結されていないステアバイワイヤ式とが一般に知られている。
前者のリンク式は車室内に配置される第1の回転部材と、車室外に配置され、車輪に繋がるラック軸のラック歯に噛合するピニオンを備えた第2の回転部材とがユニバーサルジョイントにより連動連結された構成になっている(例えば、特許文献1参照。)。
また、リンク式の操舵装置として、横風による車両の横移動、雨水による車両の横滑り等、外部の状況によって車両が横移動するような状況になった場合、車両の横移動を自動的に小さく抑えるためのアクティブ制御手段を備えた車両用操舵装置も知られている。
後者のステアバイワイヤ式は、車室内の第1の回転部材を車室外の舵取機構から機械的に分離して配置する一方、舵取機構の一部に操舵アクチュエータを付設し、該操舵アクチュエータを、前記操舵部材の操作方向及び操作量の検出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加えて前記操舵部材の操作に応じた操舵を行わせる構成になっている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置においては、操舵アクチュエータ、走行状態を検出する各種のセンサ、及びこれらのセンサの検出結果に基づいて前記操舵アクチュエータを制御する操舵制御部のフェイルセーフ対策が必要であり、第1及び第2の回転部材間に電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを介装し、この電磁クラッチ又は噛み合いクラッチをフェイル発生時に係合動作させ、操舵部材の操作力を舵取機構に機械的に伝達可能として、マニュアル操舵が行えるようにしている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平9−20256号公報 特開平10−218000号公報 特開2001−341655号公報
ところが、従来のステアバイワイヤ式にあっては、フェイルの発生時という限定された機会のみに係合動作させるために、比較的大形で、比較的高価な電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを備えており、操舵装置の全体構成が複雑となり、また製品コストの増大を招来するという問題があった。
また、アクティブ制御手段を備えた従来のリンク式の車両用操舵装置にあっては、車両の横移動が自動的に小さく抑えられる場合、アクティブ制御による抑止力と運転者による操舵部材の操作力とが干渉して運転者に違和感を与えることがあり、改善策が要望されていた。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、フェイルの発生時に必要な連結手段の構成を簡素化及び小形化することができ、しかも、リンク式の車両用操舵装置においてアクティブ制御が行われる場合に運転者に違和感を与えないようにすることができる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置において、前記操舵部材の操作によって回転する第1の回転部材の回転を前記車輪に繋がる第2の回転部材に伝動可能とした無端部材と、該無端部材を前記回転部材と接近又は離隔する方向へ押付ける押付部材と、前記第1の回転部材に設けられた第1の環状溝と、前記第2の回転部材に設けられた第2の環状溝と、第1及び第2の環状溝の近傍に設けられ前記無端部材の幅方向一側面に接触して弛緩状態の無端部材を前記第1及び第2の環状溝と向き合う位置から脱落しないように受止める受止部材とを備え、前記押付部材は、通常の操舵中は前記離隔する方向である非押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動しない非伝動位置で前記無端部材を弛緩させ、フェイルが発生したときは前記接近する方向である押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動する伝動位置で前記無端部材を緊張させることを特徴とする。
第1発明にあっては、通常の操舵中は押付部材が非押付け位置にあり、押付部材は無端部材を押付けていないため、第1の回転部材の回転は第2の回転部材に伝動されていない。また、フェイルが発生したときは押付部材が押付け位置にあり、無端部材を押付けるため、第1の回転部材の回転を無端部材を介して第2の回転部材に伝動することができる。
また、アクティブ制御手段を備えたリンク式の車両用操舵装置において、アクティブ制御が行われていない場合、押付部材により無端部材が回転部材と接近する方向へ押付けられており、第1及び第2の回転部材は無端部材により連動連結されており、操舵部材の操作力を第1の回転部材から無端部材を介して第2の回転部材に伝動することができる。そして、アクティブ制御が行われる場合、押付部材による無端部材の押付けが解除され、第1及び第2の回転部材の連結が解除され、第1の回転部材の回転が第2の回転部材に伝動されなくなる。
第2発明に係る車両用操舵装置は、操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置において、前記操舵部材の操作によって回転する第1の回転部材の回転を前記車輪に繋がる第2の回転部材に伝動可能とした無端部材と、該無端部材を前記回転部材と接近又は離隔する方向へ押付ける押付部材と、前記第1の回転部材に設けられた第1の環状溝と、前記第2の回転部材に設けられた第2の環状溝と、第1及び第2の環状溝の近傍に設けられ前記無端部材の幅方向一側面に接触して弛緩状態の無端部材を前記第1及び第2の環状溝と向き合う位置から脱落しないように受止める受止部材とを備え、前記押付部材は、車両の横移動が自動的に小さく抑えられるアクティブ制御が行われている場合は前記離隔する方向である非押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動しない非伝動位置で前記無端部材を弛緩させ、アクティブ制御が行われていない場合は前記接近する方向である押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動する伝動位置で前記無端部材を緊張させることを特徴とする。
この第2発明にあっては、無端部材及び押付部材を備える簡単な構成によりフェイルの発生及びアクティブ制御に対応することができる。
第1発明によれば、無端部材及び押付部材を備える簡単な構成によりフェイルの発生及びアクティブ制御に対応することができ、しかも、従来のように電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを用いるものに比較して連結手段及び車両用操舵装置の全体を小形にできるとともにコストの低減を図ることができる。
第2発明によれば、環状溝と向き合う位置で無端部材を緊張、弛緩させることにより、フェイルの発生及びアクティブ制御に対応することができるため、車両用操舵装置の全体をより一層小形にできるとともにより一層のコスト低減を図ることができる。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態1の全体構成を示す模式図、図2は要部の構成を示す模式的横断平面図、図3は要部の構成を示す模式的縦断正面図である。
図示の車両用操舵装置は、車体の左右に配された一対の操舵用の車輪10,10を操舵させるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配され、操舵のために回転操作されるステアリングホイール(操舵部材)2とを備え、更にステアリングホイール2の操作に応じた操舵を実現すべく舵取機構1に付設された操舵モータM1を制御し、またステアリングホイール2に操舵反力を加えるべく反力モータM2を制御する操舵制御部3を備えるステアバイワイヤ式の操舵装置として構成されており、操舵動作中の各種のフェイル発生時に、舵取機構1とステアリングホイール2との間に機械的な連結状態を得るべく、これらの間に介装して用いられる無端部材4及び該無端部材4を押付ける押付部材5を備えている。
舵取機構1は、車体の左右方向に延設された筒形をなすハウジングH1と、該ハウジングH1の内部に軸長方向への移動自在に支持された操舵軸11とを備えており、ハウジングH1の両側に突出する操舵軸11の両端部を、操舵用の車輪10,10のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結し、操舵軸11の両方向への移動によりタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、車輪10,10を左右に操舵せしめる構成となっている。
操舵モータM1は、操舵軸11を支持するハウジングH1の一側半部の外位置に取り付けられ、該ハウジングH1の内部において、ボールねじ機構等の運動変換機構を介して操舵軸11の中途に伝動構成されており、操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って回転駆動されるようになしてある。操舵制御部3は、ステアリングホイール2の回転操作に応じた操舵を行わせるべく前記制御指令を発し、操舵モータM1を駆動せしめる操舵制御動作を行う。
このように駆動される操舵モータM1の回転は、前記運動変換機構により操舵軸11の軸長方向の移動に変換されて前述した操舵がなされる。この操舵により変化する操舵用の車輪10,10の実舵角は、操舵軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位を検出すべく構成された実舵角センサ14により検出され、操舵制御部3に与えられている。また、一側のタイロッド13には、軸方向に作用する軸力を検出するタイロッド軸力センサ15が付設されており、この検出結果は、操舵に伴って舵取機構1に実際に加わる操舵反力を示す信号として、操舵制御部3に与えられている。
ハウジングH1の他側半部には、これと交叉するようにピニオンハウジングH2が連設されており、該ピニオンハウジングH2の内部には、軸心回りでの回動自在にピニオン軸16(第2の回転部材)が支持されている。ピニオンハウジングH2の内部に位置するピニオン軸16の下半部には、図示しないピニオンが一体形成され、ハウジングH1との交叉部において、操舵軸11の該当部位に形成された図示しないラック歯に噛合させてある。
ピニオン軸16の上端部はピニオンハウジングH2の上部に突出され、該上端部に断面形状がV字形の第2の環状溝16aが設けられている。
以上の構成により、操舵のために操舵軸11が軸長方向に移動した場合、この移動は、前記ラック歯及びピニオンの噛合部においてピニオン軸16の軸回りの回転に変換される。このようにピニオン軸16は操舵軸11の移動、即ち、舵取機構1の動作に伴って軸回りに回転する。
また逆に、ピニオン軸16に回転力が加えられた場合、この回転力は、前記ピニオン及びラック歯の噛合部において運動変換され、操舵軸11に軸長方向の移動力が加えられる。
以上のような舵取機構1から分離して配されたステアリングホイール2は、コラム軸20の先端に嵌着固定され、該コラム軸20を回転自在に支承するコラムハウジングH3を介して車室内の適宜部位に支持されている。コラムハウジングH3の中途部には、ステアリングホイール2に操舵反力を加えるべく回転駆動される反力モータM2が付設されている。該反力モータM2の出力軸は、コラムハウジングH3の内部に延設され、ウォームギヤ等の減速装置(図示せず)を介してコラム軸20の中途部に伝動構成されており、反力モータM2が回転駆動された場合、この回転力が前記減速装置による減速下にてコラム軸20に付加され、該コラム軸20の上端部に固定されたステアリングホイール2に操舵反力が付与されるようになしてある。
反力モータM2は、操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って駆動される。操舵制御部3は、舵取機構1に実際に加わる操舵反力に基づいて前記制御指令を発し、ステアリングホイール2に適正な操舵反力を付与すべく反力モータM2を駆動せしめる反力制御動作を行う。
この操舵反力に抗して回転操作されるステアリングホイール2の操作角は、コラムハウジングH3の中途部に付設された操舵角センサ21により検出され、操舵制御部3に与えられている。更に、操舵制御部3には、車速、ヨーレート、横加速度、前後加速度等、操舵に影響を与える走行状態の検出結果が、車両の各部に設置された走行状態センサ22から与えられている。
以上のようなステアリングホイール2の回転軸となるコラム軸20は、コラムハウジングH3の下方に適長突出する伝動軸(第1の回転部材)23に連結されている。尚、伝動軸23は操舵部材としてのステアリングホイール2の操作に応じて回転する部材であればよく、例えば、コラム軸20の軸端部を一体に延長して構成することもできる。このような伝動軸23の下端部に第2の環状溝16aとラジアル方向に離隔して向き合う断面形状がV字形の第1の環状溝23aが設けられており、この第1及び第2の環状溝23a,16a間に無端部材4(Vベルト)が弛緩状態で配設されている。第1及び第2の環状溝23a,16aは伝動軸23、ピニオン軸16の周面に直接形成されているが、その他、環状溝23a,16aを有するVプーリなどの部材が伝動軸23、ピニオン軸16に嵌着固定された構成であってもよい。
無端部材4は可撓性を有するVベルトからなり、第1及び第2の環状溝23a,16aと非接触の状態で配設されており、伝動軸23及びピニオン軸16間に配置された押付部材5によるラジアル方向への押付けにより無端部材4が撓みつつ環状溝23a,16aと接触し、伝動軸23の回転をピニオン軸16に伝動するように構成されている。
第1及び第2の環状溝23a,16aの近傍には無端部材4の幅方向一側面に接触して弛緩状態の無端部材4を環状溝23a,16aと向き合う位置から脱落しないように受止める受止部材6,6が設けられている。一方の受止部材6はコラムハウジングH3等の静止部材に設けられており、他方の受止部材6はピニオンハウジングH2等の静止部材に設けられている。また、受止部材6,6の上端面は環状溝23a,16aの下側面と平行的に傾斜する傾斜面6a,6aになっており、無端部材4を環状溝23a,16aへ案内するように構成されている。
押付部材5は無端部材4の途中に接触する押付部としての緊張輪51と、該緊張輪51を移動させる駆動部としてのソレノイド52とを備えており、ソレノイド52の可動部52aに緊張輪51が転動自在に設けられている。ソレノイド52は操舵制御部3からの制御指令信号に応じて電磁コイルへ通電されることにより可動部52aが進出移動し、電磁コイルへの通電が禁止されたときコイルバネ等の力で可動部52aが後退移動するように構成されている。また、ソレノイド52はハウジングH1又はピニオンハウジングH2等の静止部材に取着されている。
以上のように構成された本発明に係る車両用操舵装置において、操舵モータM1を対象とする操舵制御部3の操舵制御動作は、例えば、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度に所定の制御ゲインを乗じて目標舵角を求め、この目標舵角と、実舵角センサ14により検出される操舵用の車輪10,10の実舵角との偏差に基づくフィードバック制御により行われる。
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの選定に用いられる。この制御ゲインは、例えば、車速の増大に伴って減少し、またヨーレート、横加速度により定まる車両の旋回程度の増大に伴って減少する値として設定されている。これにより、前記目標舵角は、高速走行中に小、低速走行中に大となり、また旋回走行中には、急旋回となるに従って小さくなり、このような目標舵角に基づく操舵モータM1の制御により、走行状態に応じた操舵特性が得られる。
また反力モータM2を対象とする操舵制御部3の反力制御動作は、例えば、タイロッド軸力センサ15からの入力に基づいて舵取機構1に加わる実反力を求め、求められた実反力に所定の制御ゲインを乗じてステアリングホイール2に加えるべき目標反力を算出し、この目標反力に対応する駆動電流を反力モータM2に供給せしめて行われる。
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの補正に用いられる。この補正は、例えば、車速及び旋回程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とし、また、前後加速度により求められる減速程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とするように行われる。また、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度を前記目標反力の補正に用い、反力モータM2の駆動電流の増加特性を変更することも可能である。以上の反力制御動作によりステアリングホイール2には、コラム軸20に加わる反力モータM2の回転力が操舵反力として付加される。この操舵反力は、舵取機構1に加わる実反力を走行状態に応じて補正したものであり、ステアリングホイール2を操作する運転者に良好な操舵感を体感させることができる。
このような操舵制御及び反力制御によりなされる通常の操舵中には、押付部材5の緊張輪51は非押付け位置にあり、無端部材4を非伝動位置で弛緩させているため、伝動軸23の回転はピニオン軸16に伝動されない。
図4はフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的横断平面図、図5はフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的縦断正面図である。
一方、以上のような操舵制御及び反力制御動作の実施中に操舵制御部3は、入力側の各センサ、出力側の操舵モータM1及び反力モータM2のフェイル判定を行っており、この判定の結果、いずれかがフェイル状態にあると判定された場合、操舵制御部3からソレノイド52に制御指令信号が発信され、電磁コイルへ通電される。この結果、ソレノイド52の可動部52aが進出移動し、緊張輪51により無端部材4を押付けて、該無端部材4を第1及び第2の環状溝23a,16aに接触させるとともに緊張させ、無端部材4を介して伝動軸23とピニオン軸16とを機械的に連動連結させることができる。これに伴いステアリングホイール2の操作に応じてマニュアル操舵が可能となる。これにより運転者は、至近の目的地までの運転が可能となり、例えば、修理工場、サービスセンターに車両を移送し、故障修理を依頼することもできる。
実施の形態2
図6は本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態2の全体構成を示す模式図、図7は要部の構成を示す模式的正面図、図8は要部の構成を示す模式的平面図である。
この車両用操舵装置は、無端部材4としてVベルトを用いる代わりにチェ−ン4aを用い、このチェ−ン4aが掛設される第1及び第2の伝動輪7,8と、チェ−ン掛換え用の遊動輪9と、チェ−ン4aを伝動輪7,8の軸長方向へ押付けて第2の伝動輪8及び遊動輪9間で掛換える押付部材5aとを備えたステアバイワイヤ式の操舵装置として構成したものである。
実施の形態2において、伝動軸23の下端部にはスプロケットからなる第1の伝動輪7が嵌着固定されており、ピニオン軸16の上端部にはスプロケットからなる第2の伝動輪8が嵌着固定されており、第1及び第2の伝動輪7,8はラジアル方向に離隔して向き合っている。
遊動輪9は第2の伝動輪8と軸長方向に離隔して向き合っており、ピニオンハウジングH2等の静止部材に支持軸17を介して回転自在に支持されており、この遊動輪9及び第1の伝動輪7にチェ−ン4aが掛設されている。
押付部材5aはチェ−ン4aの幅方向両側にチェ−ン4aと離隔して配置され、チェ−ン4aの側面と接触することが可能な2つの押付片を有する二又状の押付部53と、該押付部53をチェ−ン4aの幅方向へ動作させる駆動部としてのソレノイド54とを備えており、押付部53がソレノイド54の可動部54aに結合されている。ソレノイド54は操舵制御部3からの制御指令信号に応じて電磁コイルへ通電されることにより可動部54aが進出移動し、電磁コイルへの通電が禁止されたときコイルバネ等の力で可動部54aが後退移動するように構成されている。また、ソレノイド54はハウジングH1又はピニオンハウジングH2等の静止部材に取着されている。
この実施の形態2にあっては、通常は押付部材5aの押付部53は非押付け位置にあり、第1の伝動輪7及び遊動輪9にチェ−ン4aが掛設されているため、伝動軸23の回転はピニオン軸16に伝動されない。
図9はフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的正面図である。
フェイル状態になった場合、操舵制御部3からソレノイド54に制御指令信号が発信され、電磁コイルへ通電される。この結果、ソレノイド54の可動部54aが進出移動し、押付部53によりチェ−ン4aを第2の伝動輪8の歯部に押付ける。この押付け状態でステアリングホイール2が操作されることによりチェ−ン4aが循環移動しつつ遊動輪9から第2の伝動輪8に掛換えられ、チェ−ン4a及び伝動輪7,8を介して伝動軸23とピニオン軸16とを機械的に連動連結させることができる。これに伴いステアリングホイール2の操作に応じてマニュアル操舵が可能となる。
実施の形態3
図10は本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態3の全体構成を示す模式図、図11は要部の構成を示す模式的横断平面図である。
この車両用操舵装置は、ステアバイワイヤ式が備える反力モータM2をなくし、押付部材5により無端部材4を環状溝23a,16aに押付けて伝動軸23とピニオン軸16とを機械的に連結し、操舵制御部3にアクティブ制御手段を備えたリンク式の操舵装置として構成したものである。
実施の形態3において、押付部材5としてのソレノイド52は、操舵制御部3からの制御指令信号に応じて電磁コイルへ通電されることにより可動部52aが後退移動し、電磁コイルへの通電が禁止されたときコイルバネ等の力で可動部52aが進出移動するように構成されており、緊張輪51が無端部材4をラジアル方向へ押付けている。
無端部材4は緊張輪51による押付けにより第1及び第2の環状溝23a,16aに接触しているとともに緊張しており、無端部材4を介して伝動軸23とピニオン軸16とを機械的に連動連結している。
この実施の形態3にあっては、伝動軸23とピニオン軸16とが無端部材4により連動連結されているため、ステアリングホイール2を操作することにより、伝動軸23と連動してピニオン軸16を回転させ、操舵制御部3からの動作指令信号に応じて操舵モータM1を制御し、操舵用の車輪10,10を操舵させることができる。
図12はアクティブ制御が行われる場合の要部の状態を示す模式的横断平面図である。
通常の操舵中に横風による車両の横移動、雨水による車両の横滑り等、外部の状況によって車両が横移動するような状況になり、アクティブ制御が行われる場合、操舵制御部3からの動作指令信号によりソレノイド52が動作し、可動部52aが後退移動して緊張輪51による無端部材4の押付けが解除され、無端部材4が弛緩状態となり、無端部材4による伝動軸23とピニオン軸16との連結が解除される(図12参照)。この結果、アクティブ制御による抑止力と運転者によるステアリングホイール2の操作力との干渉を防ぐことができ、ステアリングホイール2を操作する運転者に違和感のない操舵感を体感させることができる。
一方外部の状況変化により車両が横移動するような状況でなくなりアクティブ制御が行われなくなった場合、操舵制御部3からソレノイド52の電磁コイルへの通電が禁止され、ソレノイド52の可動部52aがコイルバネ等の力で進出移動し、無端部材4を押付けることになり、無端部材4を介して伝動軸23とピニオン軸16とが連動連結される(図11参照)。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態4
図13は本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態4の全体構成を示す模式図、図14は要部の構成を示す模式的正面図である。
この車両用操舵装置は、ステアバイワイヤ式が備える反力モータM2をなくし、伝動軸23及びピニオン軸16に嵌着固定された第1及び第2の伝動輪7,8と、伝動輪7,8に掛設された無端部材としてのチェ−ン4aと、チェ−ン掛換え用の遊動輪9と、チェ−ン4aを伝動輪7,8の軸長方向へ押付けて第2の伝動輪8及び遊動輪9間で掛換える押付部材5aと、アクティブ制御手段とを備えたリンク式の操舵装置として構成したものである。
実施の形態4において、伝動軸23の下端部にはスプロケットからなる第1の伝動輪7が嵌着固定されており、ピニオン軸16の上端部にはスプロケットからなる第2の伝動輪8が嵌着固定されており、この第1及び第2の伝動輪7,8にチェ−ン4aが掛設されている。
遊動輪9は第2の伝動輪8と軸長方向に離隔して向き合っており、ピニオンハウジングH2等の静止部材に支持軸17を介して回転自在に支持されている。
押付部材5aはチェ−ン4aの幅方向両側にチェ−ン4aと離隔して配置され、チェ−ン4aの側面と接触することが可能な2つの押付片を有する二又状の押付部53と、該押付部53をチェ−ン4aの幅方向へ動作させる駆動部としてのソレノイド54とを備えており、押付部53がソレノイド54の可動部54aに結合されている。ソレノイド54は操舵制御部3からの制御指令信号に応じて電磁コイルへ通電されることにより可動部54aが進出移動し、電磁コイルへの通電が禁止されたときコイルバネ等の力で可動部54aが後退移動するように構成されている。また、ソレノイド54はハウジングH1又はピニオンハウジングH2等の静止部材に取着されている。
この実施の形態4にあっては、通常は押付部材5aの押付部53は非押付け位置にあり、第1及び第2の伝動輪7,8にチェ−ン4aが掛設されているため、伝動軸23の回転は第1及び第2の伝動輪7,8、チェ−ン4aを介してピニオン軸16に伝動され、操舵制御部3からの動作指令信号に応じて操舵モータM1を制御し、操舵用の車輪10,10を操舵させることができる。
図15はアクティブ制御が行われる場合の要部の状態を示す模式的正面図である。
通常の操舵中に横風による車両の横移動、雨水による車両の横滑り等、外部の状況によって車両が横移動するような状況になり、アクティブ制御が行われる場合、操舵制御部3からソレノイド54に制御指令信号が発信され、電磁コイルへ通電される。これによりソレノイド54の可動部54aが進出移動し、押付部53によりチェ−ン4aを遊動輪9の歯部に押付ける。この押付け状態でステアリングホイール2が操作されることによりチェ−ン4aが循環移動しつつ第2の伝動輪8から遊動輪9に掛換えられ、チェ−ン4aによる伝動軸23とピニオン軸16との連結が解除される(図15参照)。この結果、アクティブ制御による抑止力と運転者によるステアリングホイール2の操作力との干渉を防ぐことができ、ステアリングホイール2を操作する運転者に違和感のない操舵感を体感させることができる。
一方外部の状況変化により車両が横移動するような状況でなくなりアクティブ制御が行われなくなった場合、操舵制御部3からソレノイド54の電磁コイルへの通電が禁止され、ソレノイド54の可動部54aがコイルバネ等の力で後退移動し、チェ−ン4aを第2の伝動輪8の歯部に押付ける。この押付け状態でステアリングホイール2が操作されることによりチェ−ン4aが循環移動しつつ遊動輪9から第2の伝動輪8に掛換えられ、チェ−ン4aを介して伝動軸23とピニオン軸16とが連動連結される(図14参照)。
その他の構成及び作用は実施の形態1、2、3と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
尚、以上説明した実施の形態では無端部材4としてVベルト、チェ−ン4aを用いたが、その他、歯付きベルト、平ベルト、ロープ等の無端部材を用いてもよい。
また、押付部材5はソレノイド52及び該ソレノイド52の可動部52aに結合された緊張輪51を備える構成とし、押付部材5aはソレノイド54及び該ソレノイド54の可動部54aに結合された押付部53を備える構成としたが、押付部材5,5aの構成は特に制限されない。また、ソレノイド52,54を備える場合、可動部52aの進出移動又は後退移動により無端部材4を押付けるように構成し、可動部54aの進出移動又は後退移動により無端部材4aを掛換えるように構成する。
本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態1の全体構成を示す模式図である。 実施の形態1の要部の構成を示す模式的横断平面図である。 実施の形態1の要部の構成を示す模式的縦断正面図である。 実施の形態1のフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的横断平面図である。 実施の形態1のフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的縦断正面図である。 本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態2の全体構成を示す模式図である。 実施の形態2の要部の構成を示す模式的正面図である。 実施の形態2の要部の構成を示す模式的平面図である。 実施の形態2のフェイルが発生したときの要部の状態を示す模式的正面図である。 本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態3の全体構成を示す模式図である。 実施の形態3の要部の構成を示す模式的横断平面図である。 実施の形態3のアクティブ制御が行われる場合の要部の状態を示す模式的横断平面図である。 本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態4の全体構成を示す模式図である。 実施の形態4の要部の構成を示す模式的正面図である。 実施の形態4のアクティブ制御が行われる場合の要部の状態を示す模式的正面図である。
符号の説明
2 ステアリングホイール(操舵部材)
4 無端部材
4a チェ−ン(無端部材)
5,5a 押付部材
16 ピニオン軸(第2の回転部材)
16a 第2の環状溝
23 伝動軸(第1の回転部材)
23a 第1の環状溝
51 緊張輪(押付部)
52,54 ソレノイド(駆動部)
53 押付部

Claims (2)

  1. 操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置において、前記操舵部材の操作によって回転する第1の回転部材の回転を前記車輪に繋がる第2の回転部材に伝動可能とした無端部材と、該無端部材を前記回転部材と接近又は離隔する方向へ押付ける押付部材と、前記第1の回転部材に設けられた第1の環状溝と、前記第2の回転部材に設けられた第2の環状溝と、第1及び第2の環状溝の近傍に設けられ前記無端部材の幅方向一側面に接触して弛緩状態の無端部材を前記第1及び第2の環状溝と向き合う位置から脱落しないように受止める受止部材とを備え、前記押付部材は、通常の操舵中は前記離隔する方向である非押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動しない非伝動位置で前記無端部材を弛緩させ、フェイルが発生したときは前記接近する方向である押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動する伝動位置で前記無端部材を緊張させることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 操舵部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置において、前記操舵部材の操作によって回転する第1の回転部材の回転を前記車輪に繋がる第2の回転部材に伝動可能とした無端部材と、該無端部材を前記回転部材と接近又は離隔する方向へ押付ける押付部材と、前記第1の回転部材に設けられた第1の環状溝と、前記第2の回転部材に設けられた第2の環状溝と、第1及び第2の環状溝の近傍に設けられ前記無端部材の幅方向一側面に接触して弛緩状態の無端部材を前記第1及び第2の環状溝と向き合う位置から脱落しないように受止める受止部材とを備え、前記押付部材は、車両の横移動が自動的に小さく抑えられるアクティブ制御が行われている場合は前記離隔する方向である非押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動しない非伝動位置で前記無端部材を弛緩させ、アクティブ制御が行われていない場合は前記接近する方向である押付け位置にあり、前記第1の回転部材の回転を前記第2の回転部材に伝動する伝動位置で前記無端部材を緊張させることを特徴とする車両用操舵装置。
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