JP4192350B2 - 車両用暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料を燃焼することにより発熱する燃焼式ヒータを有する車両用暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼式ヒータを備える車両用暖房装置は、一般的に、車室内を暖房するヒータコアを流通するエンジン冷却水(温水)の温度に応じて、燃焼式ヒータの発熱量を制御することにより、暖房能力を調整(温水の熱量不足を補完)するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ヒータコアは、冷却水に吸熱されたエンジンの廃熱を熱源として車室内を暖房するのに対して、燃焼式ヒータは燃料を燃焼させて車室内を暖房するものであるので、必要以上に燃焼式ヒータを稼働させることは、燃料消費率を悪化させるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を増大させることとなる。
【0004】
本発明は、上記点に鑑み、車両用暖房装置において、燃焼式ヒータを適切に制御することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、燃料を燃焼することにより、ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、冷却液の液温度に応じて燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、手動にて操作されたときに、発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24b)と、冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、ヒータ制御手段(24)は、発熱量を最大とする場合、発熱量を最小とする場合、および、燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、さらに、ヒータ制御手段(24)は、発熱量抑制手段(24b)の非操作時であって、かつ、温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは発熱量を最大とし、検出水温が第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは発熱量を最小とし、さらに、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の非操作時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは発熱量を最小とし、検出水温が第1所定温度(T1)未満のときは発熱量を最大とし、発熱量抑制手段(24b)の操作時であって、かつ、検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が第3所定温度(T3)以上となるまでは発熱量を最小とし、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときには燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の操作時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第1所定温度(T1)以下となるまでは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、検出水温が第1所定温度(T1)未満となったときは発熱量を最小とすることを特徴とする。
【0006】
これにより、燃焼式ヒータ(21)の燃料消費率を低下(向上)させることができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができ、燃焼式ヒータ(21)を適切に制御することができる。
【0007】
また、発熱量抑制手段(24b)が作動したときには、発熱量が所定量以下となり燃焼量が小さくなるので、燃焼音を低減することができ、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、燃料タンク(29)内に蓄えられた燃料を燃焼することにより、ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、冷却液の液温度に応じて燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、燃料タンク(29)内の燃料量が所定量以下となったときに作動して、発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24d)と、冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、ヒータ制御手段(24)は、発熱量を最大とする場合、発熱量を最小とする場合、および、燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、さらに、ヒータ制御手段(24)は、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは発熱量を最大とし、検出水温が第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは発熱量を最小とし、さらに、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは発熱量を最小とし、検出水温が第1所定温度(T1)未満のときは発熱量を最大とし、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が第3所定温度(T3)以上となるまでは発熱量を最小とし、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときには燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第1所定温度(T1)以下となるまでは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、検出水温が第1所定温度(T1)未満となったときは発熱量を最小とすることを特徴とする。
【0009】
これにより、請求項1に記載の発明と同様に、燃焼式ヒータ(21)の燃料消費率を低下(向上)させることができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができるので、燃焼式ヒータ(21)を適切に制御することができ、かつ、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、燃料を燃焼することにより、ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、冷却液の液温度に応じて燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、燃焼式ヒータ(21)の起動時における液温度が所定温度以上のときに作動して、発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24e)と、冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、ヒータ制御手段(24)は、発熱量を最大とする場合、発熱量を最小とする場合、および、燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、さらに、ヒータ制御手段(24)は、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは発熱量を最大とし、検出水温が第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは発熱量を最小とし、さらに、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは発熱量を最小とし、検出水温が第1所定温度(T1)未満のときは発熱量を最大とし、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が第3所定温度(T3)以上となるまでは発熱量を最小とし、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときには燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第1所定温度(T1)以下となるまでは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、検出水温が第1所定温度(T1)未満となったときは発熱量を最小とすることを特徴とする。
【0011】
これにより、請求項1に記載の発明と同様に、燃焼式ヒータ(21)の燃料消費率を低下(向上)させることができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができるので、燃焼式ヒータ(21)を適切に制御することができ、かつ、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明では、 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、燃料を燃焼することにより、ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、冷却液の液温度に応じて燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、車室外の空気の温度が所定温度以上のときに作動して、発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24f)と、冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、ヒータ制御手段(24)は、発熱量を最大とする場合、発熱量を最小とする場合、および、燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、さらに、ヒータ制御手段(24)は、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは発熱量を最大とし、検出水温が第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは発熱量を最小とし、さらに、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは発熱量を最小とし、検出水温が第1所定温度(T1)未満のときは発熱量を最大とし、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が第3所定温度(T3)以上となるまでは発熱量を最小とし、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときには燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第1所定温度(T1)以下となるまでは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、検出水温が第1所定温度(T1)未満となったときは発熱量を最小とすることを特徴とする。
【0013】
これにより、請求項1に記載の発明と同様に、燃焼式ヒータ(21)の燃料消費率を低下(向上)させることができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができるので、燃焼式ヒータ(21)を適切に制御することができ、かつ、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、燃料を燃焼することにより、ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、冷却液の液温度に応じて燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、内燃機関(10)の回転数が所定回転数以上となる状態が所定時間経過したときに作動して、発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24g、24)と、冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、ヒータ制御手段(24)は、発熱量を最大とする場合、発熱量を最小とする場合、および、燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、さらに、ヒータ制御手段(24)は、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは発熱量を最大とし、検出水温が第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは発熱量を最小とし、さらに、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは発熱量を最小とし、検出水温が第1所定温度(T1)未満のときは発熱量を最大とし、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が上昇過程にある場合に、検出水温が第3所定温度(T3)以上となるまでは発熱量を最小とし、検出水温が第3所定温度(T3)を越えたときには燃焼式ヒータ(21)を停止させ、発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、検出水温が下降過程にある場合に、検出水温が第1所定温度(T1)以下となるまでは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、検出水温が第1所定温度(T1)未満となったときは発熱量を最小とすることを特徴とする。
【0015】
これにより、請求項1に記載の発明と同様に、燃焼式ヒータ(21)の燃料消費率を低下(向上)させるができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができるので、燃焼式ヒータ(21)を適切に制御することができ、かつ、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0016】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係る車両用暖房装置の模式図であり、10は車両走行用の水冷式エンジン(液冷式内燃機関)であり、11は水冷式エンジン(以下、エンジンと略す。)の各気筒から排出される排気を集合させて、後述する触媒12に導く排気管である。
【0018】
12は排気中の炭化水素や窒素酸化などの酸化還元反応を促進することにより排気を浄化する三元触媒(以下、触媒と略す。)であり、この触媒12の排気流れ下流側には、触媒12から流出する排気の騒音(排気音)を低減するマフラー(消音器)13が配設されている。
【0019】
また、14はエンジン10内を循環する冷却水(冷却液)を冷却するラジエータであり、15はエンジン10から駆動力を得て冷却水を循環させるウォータポンプである。16はエンジン10から流出した冷却水を、ラジエータ14を迂回させてエンジン10に還流させるパイパス通路であり、17は冷却水温度に応じてエンジン10から流出した冷却水をラジエータ14に流通させる場合と、バイパス通路16に流通させる場合とを切り換える周知のサーモスタットである。因みに、ウォータポンプ15及びバイパス通路16は、通常、エンジン10内に内蔵されている。
【0020】
20は冷却水を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱することにより、車室内を暖房するヒータコアであり、21はヒータコア20より冷却水流れ上流側に配設されてヒータコア20に流入する冷却水を加熱する燃焼式ヒータである。なお、燃焼式ヒータ21は、発熱量を最大(Hi)とする場合と最小(Lo)とする場合との2段階に分けて制御可能なものである。
【0021】
そして、燃焼式ヒータ21の燃焼状態(停止又は燃焼式ヒータ21の発熱量)、燃焼式ヒータ21に燃料を圧送する燃料ポンプ(F/P)22、並びに燃焼式ヒータ21及びヒータコア20に冷却水を循環させる電動ウォータポンプ23は、図2に示すように、燃焼式ヒータ21の出口側における冷却水の温度を検出する水温センサ(温度検出手段)24a、並びに乗員が手動操作するエコノミスイッチ(発熱量抑制手段)24b及び車両用暖房装置の作動スイッチ24c等に基づいて、予め設定されたプログラムに従って電子制御装置(ECU)24により制御される。なお、燃料ポンプ22は、エンジン10の燃料(軽油)が蓄えられた燃料タンク29から燃料を吸引して燃焼式ヒータ21に燃料を供給する。
【0022】
また、25はエンジン10から流出した冷却水を、電動ウォータポンプ23を迂回させて燃焼式ヒータ21に導くバイパス通路であり、このバイパス通路25には、電動ウォータポンプ23から吐出した冷却水がバイパス通路25を流通して電動ウォータポンプ23の吸入側に還流することを防止する逆止弁26が配設されている。
【0023】
27は燃焼式ヒータ21に空気を送風する電動送風機(以下、送風機と略す。)であり、本実施形態では、体積型の送風機(エアポンプ)を採用している。そして、28は燃焼式ヒータ21から排出される排気のための排気ダクトである。
【0024】
次に、本実施形態に係る車両用暖房装置の作動を図3に示すフローチャートに基づいて述べる。
【0025】
車載バッテリ(図示せず。)から車両に搭載された各電気機器に電力を供給することを許可するイグニッションスイッチ(図示せず。)が投入されると、作動スイッチ24cが投入されているか否かを判定する(S100)。
【0026】
そして、作動スイッチ24cが投入されているときには、ECU24(プログラム)の設定値等のパラメータを初期化し(S110)、一方、作動スイッチ24cが投入されていないときは、再び作動スイッチ24cが投入されているか否かを判定する。
【0027】
次に、燃焼式ヒータ21、送風機27、燃料ポンプ22及び電動ウォータポンプ23等に断線や短絡等の電気的不具合又は凍結等による固着(ロック)等の機械的不具合が発生しているか否かチェックし(S120)、不具合が発見されたときには、その旨を乗員に向けて警告するとともに(S130)、燃焼式ヒータ21を始動(着火)させない(燃焼式ヒータ21が稼働中のときは、停止させる)。
【0028】
そして、不具合が発見されなかったときは、送風機27、燃料ポンプ22及び電動ウォータポンプ23を稼働させるとともに(S140)、燃焼式ヒータ21を稼働(着火)させてヒータコア20内を流通する冷却水(温水)を加熱する(S150〜S230)。なお、S150〜S230にて実行される燃焼式ヒータ21の燃焼制御を、以下、通常制御運転時と呼ぶ。
【0029】
因みに、燃焼式ヒータ21の温度が過度に上昇し、燃焼式ヒータ21が異常燃焼状態にあると見なされたときには、その旨を乗員に向けて警告するとともに(S160、S220)、燃焼式ヒータ21を始動(着火)させない(燃焼式ヒータ21が稼働中のときは、停止させる)。
【0030】
そして、通常制御運転時(S150〜S210)においてECU24は、水温センサ24aの検出水温に基づいて燃焼式ヒータ21の発熱量を制御しており、具体的には、図4に示すように、水温が上昇過程にある場合は、水温が第2所定温度T2以下のとき(a→b)は燃焼式ヒータ21をHiで燃焼させ、水温が第2所定温度T2より大きく、かつ、第3所定温度T3(>T2)以下のとき(c→d)は燃焼式ヒータ21をLoで燃焼させ、水温が第3所定温度T3を越えたとき(e)は、燃焼式ヒータ21を停止させる。
【0031】
一方、水温が下降過程にある場合は、水温が第1所定温度T1以上のとき(e→f)は燃焼式ヒータ21をLoで燃焼させ、水温が第1所定温度T1(<T2)未満のとき(h→a)は燃焼式ヒータ21をHiで燃焼させる。
【0032】
ところで、通常制御運転時に、乗員によりエコノミスイッチ24bが投入されたときには、図4の実線に示すように、水温によらず、燃焼式ヒータ21の発熱量をLo以下(燃焼式ヒータ21が停止して発熱量が0となる場合も含む。)となるように、燃焼式ヒータ21を制御する。
【0033】
具体的には、水温が上昇過程にある場合は、水温が第3所定温度T3以上となるまでは、水温によらず燃焼式ヒータ21の燃焼状態をLoとし、水温が第3所定温度T3を越えたときには、燃焼式ヒータ21を停止する。
【0034】
一方、水温が下降過程にある場合は、水温が第1所定温度T1以下となるまでは、水温によらず燃焼式ヒータ21を停止させてその発熱量を0とし、水温が第1所定温度T1未満となったときには、燃焼式ヒータ21をLoにて稼働させる。
【0035】
なお、エコノミスイッチ24bが解除された(OFFとなった)ときには、通常制御運転に移行する。
【0036】
因みに、送風機27及び燃料ポンプ22は、燃焼状態(Hi又はLo)に限らず、燃焼式ヒータ21の燃焼状態が最適となるように制御されている。
【0037】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0038】
本実施形態によれば、エコノミスイッチ24bが投入されたときには、水温によらず、燃焼式ヒータ21をLo以下(停止状態も含む。)で運転するので、燃焼式ヒータ21の燃料消費率を低下(向上)させることができるとともに、二酸化炭素等の排気の排出量を削減することができ、燃焼式ヒータ21を適切に制御することができる。
【0039】
また、Hi又はLoに限らず、燃焼式ヒータ21の燃焼状態が最適となるように燃焼式ヒータ21の燃焼状態を制御するので、燃焼式ヒータ21から排出される排気中に含まれる有害物質を低減することができる。
【0040】
また、エコノミスイッチ24bが投入されたときに燃焼状態をLoとすることにより、燃焼音を(約10dB)低減することができるので、車両用暖房装置の騒音低減を図ることができる。
【0041】
(第2実施形態)
本実施形態は、図5に示すように、エコノミスイッチ24bを廃止するとともに、燃料タンク29内の燃料量が所定量以下となったときに、第1実施形態と同様に、水温によらず燃焼式ヒータ21の発熱量をLo以下(燃焼式ヒータ21が停止して発熱量が0となる状態を含む。)とする燃料残量スイッチ(発熱量抑制手段)24dを設けたものである。なお、燃料残量スイッチ24dが作動したときの燃焼式ヒータ21の作動は第1実施形態と同じである。
【0042】
因みに、本実施形態では、燃料タンク29内の燃料量を検出する燃料センサ(図示せず。)に基づいて自動的に燃料残量スイッチ24dを作動させたが、手動操作にて強制的に燃料残量スイッチ24dが作動させることができるようにしてもよい。
【0043】
(第3実施形態)
第1実施形態では、燃焼式ヒータ21の着火(始動)と共に燃焼状態をHiとしたが、エンジン10が十分に暖まっているときには、燃焼式ヒータ21が着火した時点で既に温水温度が第2所定温度T2以上となっている場合がある。
【0044】
そこで、本実施形態は、図6に示すように、エコノミスイッチ24bを廃止するとともに、燃焼式ヒータ21の起動時に水温センサ24aの検出温度(温水温度)が所定温度(本実施形態では、70℃)以上のときに、第1実施形態と同様に、水温によらず燃焼式ヒータ21の発熱量をLo以下(燃焼式ヒータ21が停止して発熱量が0となる状態を含む。)とする水温スイッチ(発熱量抑制手段)24eを設けたものである。なお、本制御は作動スイッチ24cがOFFされるまで継続される。因みに、水温スイッチ24eが作動したときの燃焼式ヒータ21の作動は第1実施形態と同じである。
【0045】
これにより、燃焼式ヒータ21を必要以上に稼働させることを未然に防止できる。
【0046】
なお、本実施形態では、水温スイッチ24eにより(ハード的に)燃焼状態をLo以下に固定したが、水温センサ24aの検出温度に基づいて燃焼状態をLo以下に固定する制御ステップを設けて、ソフト的に本実施形態を実施してもよい。
【0047】
(第4実施形態)
第1実施形態では、燃焼式ヒータ21の着火(始動)と共に燃焼状態をHiとしたが、燃焼式ヒータ21が着火した時点で外気温度が高いときには、燃焼式ヒータ21にて暖房能力を補完する必要がない場合がある。
【0048】
そこで、本実施形態は、図7に示すように、エコノミスイッチ24bを廃止するとともに、燃焼式ヒータ21の起動時に車室外空気の温度が所定温度(本実施形態では、5℃)以上のときに、第1実施形態と同様に、水温によらず燃焼式ヒータ21の発熱量をLo以下(燃焼式ヒータ21が停止して発熱量が0となる状態を含む。)とする外気温センサスイッチ(発熱量抑制手段)24fを設けたものである。なお、外気温センサスイッチ24fが作動したときの燃焼式ヒータ21の作動は第1実施形態と同じである。
【0049】
これにより、燃焼式ヒータ21を必要以上に稼働させることを未然に防止できる。
【0050】
なお、本実施形態では、外気温センサスイッチ24fにより(ハード的に)燃焼状態をLo以下に固定したが、外気温度を検出する外気温センサ(図示せず。)を設け、このセンサの検出温度に基づいて燃焼状態をLo以下に固定する制御ステップを設けて、ソフト的に本実施形態を実施してもよい。
【0051】
(第5実施形態)
第1実施形態では、燃焼式ヒータ21の着火(始動)と共に燃焼状態をHiとしたが、エンジン10の回転数が高いときには、エンジン10からの放熱量が大きく、燃焼式ヒータ21にて暖房能力を補完する必要がない場合がある。
【0052】
そこで、本実施形態は、図8に示すように、エコノミスイッチ24bを廃止するとともに、エンジン10の回転数を検出する回転センサ24gを設け、エンジン10の回転数が所定回転数(本実施形態では、2000rpm)以上となる状態が所定時間(本実施形態では、10秒)経過したときに、第1実施形態と同様に、水温によらず燃焼式ヒータ21の発熱量をLo以下(燃焼式ヒータ21が停止して発熱量が0となる状態を含む。)とする制御ステップ(発熱量抑制手段)をECU24のプログラム中に設けたものである。
【0053】
すなわち、第1実施形態におけるS230に、エンジン10の回転数が所定回転数以上となる状態が所定時間経過したか否かを判定するステップを設けたものである。なお、エンジン10の回転数が所定回転数より低くなった場合には、本制御は解除される。
【0054】
(その他の実施形態)
本発明は、第1〜5実施形態を合わせても実施することができる。つまり、エコノミスイッチ24bが投入されたとき、燃料の残量が所定量以下となったとき、燃焼式ヒータ21の起動時における温水温度が所定温度以上のとき、外気温度が所定温度以上のとき、及びエンジン10の回転数が所定回転数以上となる状態が所定時間経過したときのうち少なくとも1つの条件が満たされたときに、燃焼式ヒータ21の燃焼状態がLo以下となるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用暖房装置の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用暖房装置の制御ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両用暖房装置の制御を示すフローチャートである。
【図4】燃焼状態と温水温度との関係を示すチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る車両用暖房装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る車両用暖房装置の制御ブロック図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る車両用暖房装置の制御ブロック図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る車両用暖房装置の制御ブロック図である。
【符号の説明】
21…燃焼式ヒータ、24…ECU、24a…水温センサ、
24b…エコノミスイッチ、24c…作動スイッチ。
Claims (5)
- 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、
燃料を燃焼することにより、前記ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、
前記冷却液の液温度に応じて前記燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、
手動にて操作されたときに、前記発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24b)と、
前記冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、
前記ヒータ制御手段(24)は、前記発熱量を最大とする場合、前記発熱量を最小とする場合、および、前記燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、
さらに、前記ヒータ制御手段(24)は、
前記発熱量抑制手段(24b)の非操作時であって、かつ、前記温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは前記発熱量を最大とし、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、前記第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは前記発熱量を最小とし、さらに、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の非操作時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満のときは前記発熱量を最大とし、
前記発熱量抑制手段(24b)の操作時であって、かつ、前記検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)以上となるまでは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときには前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の操作時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)以下となるまでは前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満となったときは前記発熱量を最小とすることを特徴とする車両用暖房装置。 - 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、
燃料タンク(29)内に蓄えられた燃料を燃焼することにより、前記ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、
前記冷却液の液温度に応じて前記燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、
前記燃料タンク(29)内の燃料量が所定量以下となったときに作動して、前記発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24d)と、
前記冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、
前記ヒータ制御手段(24)は、前記発熱量を最大とする場合、前記発熱量を最小とする場合、および、前記燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、
さらに、前記ヒータ制御手段(24)は、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは前記発熱量を最大とし、前記検出水温が前記第2所定温度 (T2)よりも高く、かつ、前記第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは前記発熱量を最小とし、さらに、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満のときは前記発熱量を最大とし、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)以上となるまでは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときには前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)以下となるまでは前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満となったときは前記発熱量を最小とすることを特徴とする車両用暖房装置。 - 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、
燃料を燃焼することにより、前記ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、
前記冷却液の液温度に応じて前記燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、
前記燃焼式ヒータ(21)の起動時における前記液温度が所定温度以上のときに作動して、前記発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24e)と、
前記冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、
前記ヒータ制御手段(24)は、前記発熱量を最大とする場合、前記発熱量を最小とする場合、および、前記燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、
さらに、前記ヒータ制御手段(24)は、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは前記発熱量を最大とし、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、前記第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは前記発熱量を最小とし、さらに、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満のときは前記発熱量を最大とし、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)以上となるまでは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときには前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)以下となるまでは前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満となったときは前記発熱量を最小とすることを特徴とする車両用暖房装置。 - 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、
燃料を燃焼することにより、前記ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、
前記冷却液の液温度に応じて前記燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、
前記車室外の空気の温度が所定温度以上のときに作動して、前記発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24f)と、
前記冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、
前記ヒータ制御手段(24)は、前記発熱量を最大とする場合、前記発熱量を最小とする場合、および、前記燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、
さらに、前記ヒータ制御手段(24)は、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは前記発熱量を最大とし、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、前記第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは前記発熱量を最小とし、さらに、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満のときは前記発熱量を最大とし、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)以上となるまでは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときには前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)以下となるまでは前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満となったときは前記発熱量を最小とすることを特徴とする車両用暖房装置。 - 内燃機関(10)の冷却液を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア(20)と、
燃料を燃焼することにより、前記ヒータコア(20)内を流通する冷却液を加熱する燃焼式ヒータ(21)と、
前記冷却液の液温度に応じて前記燃焼式ヒータ(21)での発熱量を制御するヒータ制御手段(24)と、
前記内燃機関(10)の回転数が所定回転数以上となる状態が所定時間経過したときに作動して、前記発熱量を所定量以下とする発熱量抑制手段(24g、24)と、
前記冷却液の液温度を検出する温度検出手段(24a)とを備え、
前記ヒータ制御手段(24)は、前記発熱量を最大とする場合、前記発熱量を最小とする場合、および、前記燃焼式ヒータ(21)を停止させる場合を切替可能に構成されており、
さらに、前記ヒータ制御手段(24)は、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記温度検出手段(24a)によって検出された検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が予め定めた第2所定温度(T2)以下のときは前記発熱量を最大とし、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも高く、かつ、前記第2所定温度(T2)よりも高い値に予め定めた第3所定温度(T3)以下のときは前記発熱量を最小とし、さらに、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときは燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の非作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程に ある場合に、前記検出水温が前記第2所定温度(T2)よりも低い値に予め定めた第1所定温度(T1)以上のときは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満のときは前記発熱量を最大とし、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が上昇過程にある場合に、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)以上となるまでは前記発熱量を最小とし、前記検出水温が前記第3所定温度(T3)を越えたときには前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、
前記発熱量抑制手段(24b)の作動時であって、かつ、前記検出水温が下降過程にある場合に、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)以下となるまでは前記燃焼式ヒータ(21)を停止させ、前記検出水温が前記第1所定温度(T1)未満となったときは前記発熱量を最小とすることを特徴とする車両用暖房装置。
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