JP4191524B2 - カメラ用絞り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光用の開口部を絞る絞り羽根を備えたカメラ用絞り装置に関し、特に、絞り羽根を駆動する駆動源として所定の角度範囲を回動する電磁アクチュエータを備えたカメラ用絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラのシャッタ羽根あるいは絞り羽根の駆動に用いられる従来の電磁アクチュエータとしては、図11に示すように、露光用の開口部1aを有するベース1に対して回動自在に支持されるロータ2、ロータ2の外周面に対向するように配置される磁極部を有する下側ヨーク3及び上側ヨーク4、コイル5が巻回されたボビン6、上側ヨーク4及び下側ヨーク3を押さえ込むと共にロータ2を回動自在に支持する押え板7、押え板7を地板1に締結するネジ8等により形成されている。
【0003】
そして、この電磁アクチュエータを組み付ける際には、先ず、ロータ2をベース1の支軸1bに回動自在に取り付け、下側ヨーク3及び上側ヨーク4を重ね合わせた状態で直線部3a,4aをボビン6の嵌合孔6aに挿入して、コイル5を巻回したボビン6を組み付けてモジュール化する。
その後、このモジュール化した部品をベース1の所定位置に組み付け、その上に押え板7を配置し、ベース1のネジ穴1cにネジ8を螺合して、押え板7をベース1に締結する。これにより、カメラ用シャッタ装置あるいはカメラ用絞り装置の駆動源としての電磁アクチュエータの組み付けが完了する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−156684号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の構成からなる電磁アクチュエータでは、ボビン6に下側ヨーク3及び上側ヨーク4を組み付けた後に、さらに別個に形成された押え板7を用いて全体を固定するため、組み付け作業が煩雑であり、部品点数も多く、部品の管理コスト、製造コスト等の増加を招いていた。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、部品点数を削減して、組み付け作業の簡略化、低コスト化、構造の簡略化等を図れる電磁アクチュエータを駆動源とするカメラ用絞り装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラ用絞り装置は、露光用の開口部を有するベースと、ベースに回動自在に支持され開口部を通過する光量を調整する絞り羽根と、N極及びS極に着磁されベースに回動自在に支持されるロータ,ロータの外周面に対向するように略U字状に形成され異なる磁極を発生する二つの磁極部をもつヨーク,励磁用のコイル,ヨークを嵌合する嵌合孔を有しその外周領域に前記コイルを巻回する筒状のボビンを有し絞り羽根を駆動する電磁アクチュエータとを備え、上記ボビンには、コイルの巻回方向と略垂直な平面方向にその端部から延出すると共にヨークをベースに対して押えかつロータを支持する押え部が一体的に形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、ボビンと押え部とが一体的に形成されているため、部品点数が削減され、その分だけ部品の取り扱い工数あるいは手間が省け、組み付け作業を簡略化でき、構造を簡略化でき、装置のコストを低減できる。
特に、コイルを外周領域に巻回したボビンの嵌合孔にヨークを嵌合(挿入)して組み付けた後、その組み付け品を直接ベースに位置決めして固定するだけで、ボビンに一体的に形成された押え部が、ベースに対して、ロータを支持すると共にヨークを押えることができるため、従来のように、別個に形成された構成部品をベースに対して個々に位置決めして組み付ける場合に比べて、組み付け作業が簡略化される。
【0007】
上記構成において、ヨークは、二つの磁極部の一方を端部にもつ直線部を有し、ボビンの嵌合孔には、直線部が嵌合され、絞り羽根は、所定の口径をなす開口を画定する羽根と、少なくともこの開口を覆うように羽根に接合され光量を減少させるNDフィルタと、を含む、構成を採用できる。
この構成によれば、ボビンの嵌合孔にヨークの直線部を嵌合(挿入)して組み付けた後、その組み付け品を直接ベースに位置決めして固定することができるため、従来のように、別個に形成された構成部品をベースに対して個々に位置決めして組み付ける場合に比べて、組み付けの手間(工程)が省け、組み付け作業が容易になる。
また、絞り羽根は、電磁アクチュエータにより駆動されて開口部に臨むとき、その開口が露光用の開口部よりも大きい場合はNDフィルタの作用のみで開口部を通過する光量を減少させ、又、その開口が露光用の開口部よりも小さい絞り開口の場合はその絞り開口とNDフィルタとの両方の作用により開口部を通過する光量を減少させることができる。
【0008】
上記構成において、絞り羽根は、一対の羽根を含み、NDフィルタは、一対の羽根間に挟まれて接合されている、構成を採用できる。
この構成によれば、NDフィルタが一対の羽根に挟まれた積層構造をなすため、絞り羽根の機械的強度が高まり、又、NDフィルタに傷が付くのを防止できる。
【0009】
また、上記構成において、NDフィルタは、羽根の一方側の面に接合されている、構成を採用できる。
この構成によれば、NDフィルタが少なくとも開口を覆うように接合されるだけであるため、絞り羽根を軽量化、薄型化でき、さらには装置を薄型化できる。
【0010】
上記構成において、ヨークは、二つの磁極部の一方を端部にもつ直線部を有し、ボビンの嵌合孔には、直線部が嵌合され、絞り羽根は、露光用の開口部よりも口径の小さい絞り開口を有する、構成を採用できる。
この構成によれば、ボビンの嵌合孔にヨークの直線部を嵌合(挿入)して組み付けた後、その組み付け品を直接ベースに位置決めして固定することができるため、従来のように、別個に形成された構成部品をベースに対して個々に位置決めして組み付ける場合に比べて、組み付けの手間(工程)が省け、組み付け作業が容易になる。また、絞り羽根は、電磁アクチュエータにより駆動されて開口部に臨むとき、その絞り開口により開口部を通過する光量を減少させることができる。
【0011】
上記構成において、押え部は、ボビンの両端部からコイルの巻回方向と略垂直な平面方向に延出するように形成されている、構成を採用できる。
この構成によれば、ボビンを挟む両側において押え部をベースに固定することで、部品点数の削減、組み付け作業の簡略化等を行ないつつも、堅固に組み付けることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図5は本発明に係るカメラ用絞り装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の一部をなす電磁アクチュエータを示す分解斜視図、図2は装置の一部をなす絞り羽根及び近傍の構造を示す分解斜視図、図3は装置の展開断面図、図4は絞り羽根の分解斜視図、図5は装置の動作を説明する平面図である。
【0013】
この絞り装置は、図1及び図2に示すように、露光用の開口部10aを有するベース10、ベース10に回動自在に支持され開口部10aを通過する光量を調整する絞り羽根110、絞り羽根110を覆う裏板120、ロータ20,下側ヨーク30,上側ヨーク40,ボビン兼押え部材50,励磁用のコイル60,ボビン兼押え部材50をベース10に締結するネジ70等を含み絞り羽根110を駆動する電磁アクチュエータ100等を備えている。
【0014】
ベース10は、図1及び図2に示すように、露光用の開口部10a、ロータ20を支持する支軸11、下側ヨーク30及び上側ヨーク40を位置決めするピン12及び壁部13、ネジ70を螺合するネジ穴14aが形成された連結部14、後述するロータ20の駆動ピン23を通す切り欠き孔15等を有する。また、ベース10は、図3に示すように、その裏面側において、絞り羽根110を回動自在に支持する支軸16を有する。
【0015】
ロータ20は、図1に示すように、中央部に貫通孔20aを有し、回転中心軸Lを通る境界面を境にN極及びS極に着磁され、この境界面を境に二分されるN極側の外周面21とS極側の外周面22と有し、径方向外側に向かって突出しさらに下方に伸長する駆動ピン23を有する。駆動ピン23は、ロータ20の回転駆動力を外部に伝達すると共に、全体がS極に着磁されており、後述する補助磁極片31bと協働して磁気的吸引力及び反発力を生じる。
【0016】
下側ヨーク30は、図1に示すように、湾曲部31と直線部32とをもつ略U字状でかつ板状に形成され、その折れ曲り領域に位置決め孔33が形成されている。湾曲部31の端部には、ロータ20の外周面に対向する第1磁極部31aと略垂直に屈曲した補助磁極片31bとが形成されている。尚、補助磁極片31bは、駆動ピン23との間において磁気的吸引力及び反発力を発生させるためのものである。直線部32の端部には、ロータ20の外周面に対向する第2磁極部32aが形成されている。
【0017】
上側ヨーク40は、図1に示すように、湾曲部41と直線部42とをもつ略U字状でかつ板状に形成され、その折れ曲り領域に位置決め孔43が形成されている。湾曲部41の端部には、ロータ20の外周面に対向する第1磁極部41aが形成されている。直線部42の端部には、ロータ20の外周面に対向する第2磁極部42aが形成されている。
【0018】
ボビン兼押え部材50は、図1に示すように、断面が略矩形の筒状をなすボビン51と、ボビン51の両端から水平方向に延出する二つの押え部52,53とを備えるように、樹脂材料等により一体的に形成されている。
ボビン51は、図1に示すように、両端部にリブ51aを有し、内部に略矩形断面をなす嵌合孔51bを有する。そして、嵌合孔51bには、下側ヨーク30の直線部32及び上側ヨーク40の直線部42が重ねられた状態で挿入されて、下側ヨーク30及び上側ヨーク40が堅固に保持されるようになっている。
また、両側のリブ51aに挟まれたボビン51の外周領域には、コイル60が巻回されている。
【0019】
押え部52は、扁平な板状に形成され、その途中にはベース10の支軸11を通す嵌合孔52aが形成され、その端部にはネジ70を通す孔52bが形成されている。押え部53は、扁平な板状に形成され、その途中にはベース10のピン12を通す略矩形の孔53aが形成され、その端部にはネジ70を通す孔53bが形成されている。
【0020】
上記構成をなす電磁アクチュエータ100の組み付けについては、先ず、ロータ20が支軸11に回動自在に取り付けられる。続いて、ボビン兼押え部材50のボビン51に対してコイル60が巻回される。次に、下側ヨーク30と上側ヨーク40とが重ねられた状態で、直線部32,42がボビン51の嵌合孔51bに挿入される。これにより、下側ヨーク30及び上側ヨーク40は、ボビン兼押え部材50に対して堅固に保持される。尚、コイル60は、下側ヨーク30及び上側ヨーク40が挿入された後に、巻回されてもよい。
以上により、コイル60、下側ヨーク30及び上側ヨーク40がボビン兼押え部材50に対して組み込まれて、モジュール品が形成される。
【0021】
次に、ベース10のピン12が位置決め孔33,43及び孔53aを通り、湾曲部31,41と直線部32,42とが壁部13の内側に位置決めされ、支軸11の先端が嵌合孔52aに嵌合されるように、上記モジュール品(コイル60、下側ヨーク30及び上側ヨーク40、及びボビン兼押え部材50)をベース10の上に配置し、ネジ70を用いて、押え部52,53を連結部14に締結する。これにより、電磁アクチュエータ100の組み付けが完了する。
【0022】
このように、組み付けに際しては、ベース10に対して、下側ヨーク30及び上側ヨーク40とコイル60を巻いたボビン兼押え部材50とが同時に位置決めされるため、別々に位置決めして組み付ける場合に比べて、組み付け作業が簡略化されると共に、組付け精度が向上する。また、ボビン51と押え部52,53とが一体であるため、従来のように別々の部品として形成される場合に比べて、組付け工数の簡略化に加えて、部品点数が削減され、部品の管理コストが低減され、それ故に装置のコストを低減できる。
【0023】
上記のように、電磁アクチュエータ100がベース10に組み付けられた状態において、ロータ20は、図3に示すように、ベース10(支軸11)とボビン兼押え部材50(押え部52)とで抜け落ちないように回動自在に支持され、その駆動ピン23が切り欠き孔15を通って、ベース10と裏板120との間に形成された羽根室Wまで伸長している。
【0024】
裏板120は、ベース10の開口部10aに対応する露光用の開口部120a、支軸16を通す円孔120b、駆動ピン23を通す長孔120c、ネジ130を通す孔120d等を有し、絞り羽根110を羽根室Wに配置した後に、ネジ130によりベース10の背面に締結される。
【0025】
絞り羽根110は、図2及び図4に示すように、プラスチックもしくは金属材料により形成された一対の羽根111の間にフィルム状のNDフィルタ112を挟み、接着、溶着、カシメ等の手法を用いて一体的に接合したものであり、露光用の開口部10aよりも大きい口径をもつ開口110a、支軸16を通す円孔110b、駆動ピン23を通す長孔110cを有する。
【0026】
一対の羽根111は、開口110aを画定する開口111a、円孔110bを画定する円孔111b、長孔110cを画定する長孔111cを有する。NDフィルタ112は、一対の羽根111と同一の外輪郭に形成され、円孔110bを画定する円孔112b、長孔110cを画定する長孔112c有する。NDフィルタ112は、殆んど色の変化を生じることなく光量を減少させる光学濃度フィルタである。尚、NDとは、neutral densityを略したものである。
このように、絞り羽根110は、同一の輪郭をなす一対の羽根111及びNDフィルタ112の積層構造をなすため、機械的強度が高くなり、又、NDフィルタ112に傷が付くのを防止でき、さらに、打ち抜き型等を共用でき製造コスト等を低減できる。
【0027】
上記構成をなす絞り羽根110は、図3に示すように、羽根室W内において支軸16により回動自在に支持された状態で、コイル60が通電されてロータ20が回動すると、駆動ピン23を介して、図5(a)に示すように開口部10aから外れた非絞り位置と、図5(b)に示すように開口部10aに臨み光量を減少させる絞り位置との間を移動するようになっている。
【0028】
このカメラ用絞り装置においては、電磁アクチュエータ100が駆動源として採用されているため、装置全体のコストを低減することができ、又、電磁アクチュエータ100の交換作業等を行なう場合にも、従来に比べて構成部品が少ないことから、作業を簡単にかつ容易に行なうことができる。
【0029】
尚、この実施形態においては、絞り羽根110の開口110aをベース10の開口部10aよりも大きい口径にしたが、開口部10aよりも小さい口径をなす絞り開口に形成してもよい。この場合、絞り羽根が開口部10aに臨む絞り位置にあるとき、絞り開口とNDフィルタとの両方の作用により開口部10aを通過する光量が調整される(減少させられる)。
【0030】
図6ないし図8は、本発明に係るカメラ用絞り装置の他の実施形態を示すものである。この実施形態においては、絞り羽根110´及び裏板120´を変更した以外は前述の実施形態と同一の構成であるため、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0031】
すなわち、この絞り装置において、絞り羽根110´は、図6及び図7に示すように、プラスチックもしくは金属材料により形成された一つの羽根111´の裏面にフィルム状のNDフィルタ112´を接着、溶着、カシメ等の手法を用いて接合したものであり、露光用の開口部10aよりも小さい口径をもつ絞り開口110a´、支軸16を通す円孔110b´、駆動ピン23を通す長孔110c´を有する。
羽根111´には、絞り開口110a´を画定する開口111a´、円孔110b´を画定する円孔111b´、長孔110c´を画定する長孔111c´を有する。NDフィルタ112´は、少なくとも開口111a´を覆う大きさに形成されて、羽根111´の裏面に貼付されている。
【0032】
裏板120´は、図6に示すように、ベース10の開口部10aに対応する露光用の開口部分及びNDフィルタ112´の逃げ部分を画定する湾曲した長孔形状をなす開口部120a´、支軸16を通す円孔120b´、駆動ピン23を通す長孔120c´、ネジ130を通す孔120d´等を有し、絞り羽根110´を羽根室Wに配置した後に、ネジ130によりベース10の背面に締結される。
【0033】
このように、絞り羽根110´は、一枚の羽根111´と絞り開口110a´を覆う領域にのみ貼付されたNDフィルタ112´とにより形成されるため、前述の絞り羽根110に比べて薄型化、軽量化される。また、裏板120´に対してNDフィルタ112´の逃げ部分をも画定する開口部120a´を形成したことにより、ベース10に対して絞り羽根110´及び裏板120´を組付ける際に、お互いをより接近させて組付けることができるため、絞り装置全体をより薄型化できる。
【0034】
上記構成をなす絞り羽根110´は、前述の実施形態と同様に、羽根室W内において支軸16により回動自在に支持された状態で、コイル60が通電されてロータ20が回動すると、駆動ピン23を介して、図8(a)に示すように開口部10aから外れた非絞り位置と、図8(b)に示すように開口部10aに臨み光量を減少させる絞り位置との間を移動するようになっている。
【0035】
このカメラ用絞り装置においても、電磁アクチュエータ100が駆動源として採用されているため、装置全体のコストを低減することができ、又、電磁アクチュエータ100の交換作業等を行なう場合にも、従来に比べて構成部品が少ないことから、作業を簡単にかつ容易に行なうことができる。
【0036】
尚、この実施形態においては、絞り羽根110´の絞り開口110a´をベース10の開口部10aよりも小さい口径にしたが、開口部10aよりも大きい口径をなす開口に形成してもよい。この場合、絞り羽根が開口部10aに臨む絞り位置にあるとき、NDフィルタのみの作用により開口部10aを通過する光量が調整される(減少させられる)。
【0037】
図9及び図10は、本発明に係るカメラ用絞り装置のさらに他の実施形態を示すものである。この実施形態においては、絞り羽根110´´を変更した以外は前述の図2及び図3に示す実施形態と同一の構成であるため、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0038】
すなわち、この絞り装置において、絞り羽根110´´は、図9及び図10に示すように、プラスチックもしくは金属材料により形成され、露光用の開口部10aよりも小さい口径をもつ絞り開口110a´´、支軸16を通す円孔110b´´、駆動ピン23を通す長孔110c´´を有する。
【0039】
上記構成をなす絞り羽根110´´は、前述の実施形態と同様に、羽根室W内において支軸16により回動自在に支持された状態で、コイル60が通電されてロータ20が回動すると、駆動ピン23を介して、図10(a)に示すように開口部10aから外れた非絞り位置と、図10(b)に示すように開口部10aに臨み光量を減少させる絞り位置との間を移動するようになっている。
【0040】
このカメラ用絞り装置においても、電磁アクチュエータ100が駆動源として採用されているため、装置全体のコストを低減することができ、又、電磁アクチュエータ100の交換作業等を行なう場合にも、従来に比べて構成部品が少ないことから、作業を簡単にかつ容易に行なうことができる。
【0041】
上記各々の実施形態においては、下側ヨーク30及び上側ヨーク40を備える電磁アクチュエータ100において、ボビン51と押え部52,53とが一体的に形成されたボビン兼押え部材50を採用したが、これに限定されるものではなく、単一のヨークを備える構成において本発明に係る構成を採用してもよい。
【0042】
上記各々の実施形態においては、電磁アクチュエータ100により駆動される絞り羽根として、単一の絞り羽根110,110´,110´´を駆動する場合を示したが、これに限定されるものではなく、お互いに近づいて開口部10aを絞りかつお互いに遠ざかって絞りを解除するような一対の絞り羽根あるいは3つ以上の絞り羽根を採用し、これら絞り羽根の駆動源として電磁アクチュエータ100を採用してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るカメラ用絞り装置によれば、絞り羽根を駆動する電磁アクチュエータのボビンに、ヨークをベースに対して押えかつロータを支持する押え部を一体的に形成したことにより、別々に形成された場合に比べて、部品点数が削減され、その分だけ部品の取り扱い工数あるいは手間が省け、組み付け作業を簡略化でき、それ故に、装置の構造を簡略化でき、又、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用絞り装置の一部をなす電磁アクチュエータの分解斜視図である。
【図2】本発明に係るカメラ用絞り装置の一部をなす絞り羽根及びその近傍の構造を示す分解斜視図である。
【図3】図1及び図2に示すカメラ用絞り装置の展開断面図である。
【図4】カメラ用絞り装置の一部をなす絞り羽根の分解斜視図である。
【図5】カメラ用絞り装置の動作を説明するものであり、(a)は絞り羽根が非絞り位置にある状態を示す平面図、(b)は絞り羽根が絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図6】本発明に係るカメラ用絞り装置の他の実施形態を示すものであり、その一部をなす絞り羽根及びその近傍の構造を示す分解斜視図である。
【図7】図6に示すカメラ用絞り装置の一部をなす絞り羽根の分解斜視図である。
【図8】図6に示すカメラ用絞り装置の動作を説明するものであり、(a)は絞り羽根が非絞り位置にある状態を示す平面図、(b)は絞り羽根が絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図9】本発明に係るカメラ用絞り装置のさらに他の実施形態を示すものであり、その一部をなす絞り羽根及びその近傍の構造を示す分解斜視図である。
【図10】図9に示すカメラ用絞り装置の動作を説明するものであり、(a)は絞り羽根が非絞り位置にある状態を示す平面図、(b)は絞り羽根が絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図11】従来の装置に適用される電磁アクチュエータを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ベース
10a 露光用の開口部
11 支軸
12 ピン
13 壁部
14 連結部
14 ネジ孔
15 切り欠き孔
16 支軸
20 ロータ
20a 貫通孔
23 駆動ピン
30 下側ヨーク
31a 第1磁極部
32a 第2磁極部
32 直線部
40 上側ヨーク
42 直線部
41a 第1磁極部
42a 第2磁極部
50 ボビン兼押え部材
51 ボビン
51a リブ
51b 嵌合孔
52,53 押え部
52a 嵌合孔
52b,53a,53b 孔
60 コイル
70,130 ネジ
100 電磁アクチュエータ
110,110´,110´´ 絞り羽根
110a 開口
110a´,110a´´ 絞り開口
111,111´ 羽根
112,112´ NDフィルタ
120,120´ 裏板
120a,120a´ 開口部
Claims (6)
- 露光用の開口部を有するベースと、前記ベースに回動自在に支持され前記開口部を通過する光量を調整する絞り羽根と、N極及びS極に着磁され前記ベースに回動自在に支持されるロータ,前記ロータの外周面に対向するように略U字状に形成され異なる磁極を発生する二つの磁極部をもつヨーク,励磁用のコイル,前記ヨークを嵌合する嵌合孔を有しその外周領域に前記コイルを巻回する筒状のボビンを有し前記絞り羽根を駆動する電磁アクチュエータと、を備え、
前記ボビンには、前記コイルの巻回方向と略垂直な平面方向にその端部から延出すると共に前記ヨークを前記ベースに対して押えかつ前記ロータを支持する押え部が一体的に形成されている、
ことを特徴とするカメラ用絞り装置。 - 前記ヨークは、前記二つの磁極部の一方を端部にもつ直線部を有し、
前記ボビンの嵌合孔には、前記直線部が嵌合され、
前記絞り羽根は、所定の口径をなす開口を画定する羽根と、少なくとも前記開口を覆うように前記羽根に接合され光量を減少させるNDフィルタと、を含む、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ用絞り装置。 - 前記絞り羽根は、一対の前記羽根を含み、
前記NDフィルタは、前記一対の羽根間に挟まれて接合されている、
ことを特徴とする請求項2記載のカメラ用絞り装置。 - 前記NDフィルタは、前記羽根の一方側の面に接合されている、
ことを特徴とする請求項2記載のカメラ用絞り装置。 - 前記ヨークは、前記二つの磁極部の一方を端部にもつ直線部を有し、
前記ボビンの嵌合孔には、前記直線部が嵌合され、
前記絞り羽根は、前記露光用の開口部よりも口径の小さい絞り開口を有する、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ用絞り装置。 - 前記押え部は、前記ボビンの両端部から前記コイルの巻回方向と略垂直な平面方向に延出するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のカメラ用絞り装置。
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