JP4190439B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に関し、詳細には、吸気弁および排気弁の少なくとも一方からなる機関弁の開閉時期および最大リフト量を含む弁作動特性を変更可能な動弁装置に関する。
機関弁の弁作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置は、例えば特許文献1に開示されている。この動弁装置は、ロッカシャフトに対して偏心した支点に軸支されて機関回転に同期して回転する第1カムにより揺動させられるロッカアーム(以下、「第1ロッカアーム」という。)と、ロッカシャフトと平行なカムシャフトに回転自由に支持される揺動カムとを備える。シリンダヘッドに設けられる吸気弁を開閉する揺動カムには、吸気弁をリフトさせない基本円弧部と吸気弁をリフトさせるリフト円弧部とから構成されるカム面と、第1ロッカアームが当接する接触面とが形成される。吸気弁は、第1カムの開弁駆動力が第1ロッカアームを介して揺動カムに伝達されることで、第1カムの回転位置に応じて開閉される。そして、前記支点を変位させることにより、吸気弁の開閉時期および最大リフト量が変更される。ここで、揺動カムを支持するカムシャフトはシリンダヘッドに対して変位しないと解される。
特開昭58−214610号公報
前記従来の動弁装置では、揺動カムのカム面は吸気弁側の部材であるバルブリフタに当接する。これは、吸気弁の作動角およびリフト量(弁作動特性)が変更されるとき、カム面と、該カム面と当接する部材との間では、その当接位置の移動量が大きくなるために、揺動カムのカム面を吸気弁に当接させることができないためである。このように、前記従来の動弁装置では、揺動カムが当接する円筒状のバルブリフタを設け、シリンダヘッドにはバルブリフタを摺動可能に保持する保持部を設ける必要があることから、シリンダヘッドが大型化する。そのため内燃機関のシリンダ軸線を含むと共に第1カムの回転中心線に平行な平面に直交する方向でのシリンダヘッドの幅が小さい内燃機関では、そのコンパクト性を維持したうえで、このような動弁装置を備えることは困難である。
また、前記従来の動弁装置における揺動カムの代わりに吸気弁に当接する別のロッカアームを採用し、該別のロッカアームを第1ロッカアームにより揺動させる動弁装置が考えられる。この場合、バルブリフタが不要になることから、前記直交方向での幅が狭いシリンダヘッドへの適用も可能になる。しかしながら、支点が変位する第1ロッカアームに対して前記別のロッカアームの支点は変位しないので、吸気弁の弁作動特性が変更されたとき、第1ロッカアームの当接部と前記別のロッカアームの当接部との間のクリアランスまたは当接状態を維持することが困難になって、適正なバルブクリアランスの維持が困難になる。その結果、例えばバルブクリアランスの増加により、吸気弁の開弁開始時に発生する打音による騒音が増大し、また内燃機関の振動によるロッカアーム同士の衝突による騒音が増大する。また、弁作動特性の変更に拘わらず、両当接部間のクリアランスや当接状態を維持しようとすると、当接部の形状が複雑になって、コストが増加する。
さらに、前記別のロッカアームの支点が変位しない場合、弁作動特性の制御範囲は、第1ロッカアームのみの支点の変位量や変位方向により決定されることから、例えば吸気弁の開閉時期の制御範囲を大きくしようとすると、第1ロッカアームの変位量を大きくする必要があるため、前述した適正なバルブクリアランスの維持が一層困難になるので、実際上、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜6記載の発明は、機関弁の弁作動特性を制御可能な内燃機関の動弁装置において、弁作動特性の変更時にも適正なバルブクリアランスの維持が容易であり、しかも弁作動特性の制御範囲を大きく設定することが可能な動弁装置を提供することを目的とする。そして、請求項2〜6記載の発明は、さらに、動弁装置のコンパクト化を図ることを目的とし、請求項3,5,6記載の発明は、さらに、揺動部材の軽量化を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、機関回転に同期して回転する動弁カムと、吸気弁および排気弁の少なくとも一方からなる機関弁を開閉作動すべく前記動弁カムの弁駆動力を前記機関弁に伝達する伝達機構と、前記伝達機構に備えられるホルダを駆動する駆動機構とを備え、前記駆動機構により駆動されて移動する前記ホルダの移動位置に応じて前記機関弁の開閉時期および最大リフト量を含む弁作動特性が制御される内燃機関の動弁装置において、前記伝達機構は、前記動弁カムの回転に応じて第1揺動中心線を中心として揺動する第1揺動部材と、前記第1揺動部材との当接により第2揺動中心線を中心として揺動して前記第1揺動部材を介して伝達された前記弁駆動力を前記機関弁に伝達する第2揺動部材とを備え、前記ホルダは、前記第1および前記第2揺動部材を揺動可能に支持すると共に前記駆動機構の作動に応じて前記動弁カムの回転中心線とは異なるホルダ揺動中心線を中心として揺動し、前記第1および前記第2揺動中心線は前記ホルダと一体に揺動し、互いに当接する前記第1揺動部材の駆動当接部および前記第2揺動部材の従動当接部の一方の当接部には、他方の当接部との当接により前記機関弁を閉弁状態に保つ空走面と前記機関弁を開弁状態にする駆動面とを有するカム面が形成され、前記第1揺動中心線に直交する平面での前記空走面の断面形状は、前記第1揺動中心線を中心とする円弧状である内燃機関の動弁装置である。
これによれば、互いに当接部で当接する第1,第2揺動部材がホルダと一体に揺動する第1,第2揺動中心線の揺動位置に応じて移動して、弁作動特性が変更されるとき、ホルダにおける第1,第2揺動中心線の相対的な位置は不変であり、しかも一方の当接部に形成されるカム面の空走面の断面形状が第1揺動中心線を中心とする円弧状であることから、空走面において他方の当接部との間に形成されるクリアランスまたは他方の当接部との当接状態を維持することが容易になる。また、弁作動特性の制御範囲を大きくするために、第1,第2揺動部材を支持するホルダが大きな揺動量で揺動したとしても、第1,第2揺動中心線がホルダと共に揺動することから、第1,第2揺動中心線の一方が移動するものの他方が移動しない場合に比べて、カム面における他方の当接部との当接位置の相対的な移動量を小さく抑えることができるので、この場合にもカム面と他方の当接部との間のクリアランスまたは当接状態の維持が容易になる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の動弁装置において、前記第1揺動部材は、前記動弁カムに当接するカム当接部を有し、前記第2揺動部材は前記機関弁に当接する弁当接部を有し、前記ホルダ揺動中心線に直交する平面と前記第1揺動中心線との第1交点と、前記ホルダ揺動中心線に直交する平面と前記第2揺動中心線との第2交点とにおいて、前記ホルダ揺動中心線と前記第1交点との間の距離は、前記ホルダ揺動中心線と前記第2交点との間の距離よりも大きいものである。
これによれば、弁駆動力は、第1,第2揺動部材のみを通じて機関弁に伝達される。また、ホルダが揺動したとき、第1揺動中心線の移動量は第2揺動中心線の移動量よりも大きくなるので、動弁カムと第1揺動部材のカム当接部との当接位置の移動量を大きくできる一方で、第2揺動部材の弁当接部と機関弁との当接位置の移動量を小さくできる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の内燃機関の動弁装置において、前記駆動機構の駆動力が作用する作用部が設けられる前記ホルダは、前記ホルダ揺動中心線から前記作用部に向かって延びる基部と、前記基部から前記動弁カムに近づく方向に突出する突出部とを有し、前記突出部には前記第1揺動部材を揺動可能に支持する第1支持部が設けられ、前記基部には前記第2揺動部材を揺動可能に支持する第2支持部が設けられ、前記第1および前記第2支持部は、前記内燃機関のシリンダ軸線を含むと共に前記回転中心線に平行な平面に直交する方向において前記ホルダ揺動中心線と前記作用部との間に配置されるものである。
これによれば、作用部は、ホルダ揺動中心線に対して第1,第2支持部よりも遠方に位置するので、駆動機構の駆動力を小さくすることができると共に、ホルダ揺動中心線と作用部との間に配置される第1,第2支持部は、突出部および基部に振り分けられて設けられるので、ホルダ揺動中心線と作用部との間隔を小さくすることができる。また、突出部に設けられる第1支持部は基部よりも動弁カムの近くに位置するので、第1揺動部材において、第1支持部が基部に設けられる場合に比べて、第1揺動中心線とカム当接部との間の距離が短くなる。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の内燃機関の動弁装置において、前記動弁カムは、1つのカム軸に設けられる吸気カムおよび排気カムの一方からなる第1動弁カムであり、前記機関弁は、前記第1動弁カムにより開閉される前記吸気弁および前記排気弁の一方からなる第1機関弁であり、前記動弁装置は、前記吸気カムおよび前記排気カムの他方からなる第2動弁カムにより揺動させられて前記吸気弁および前記排気弁の他方からなる第2機関弁を開閉作動させる第3揺動部材と、前記第3揺動部材を揺動可能に支持する支持軸とを備え、前記ホルダは、前記支持軸が収容される収容空間形成るものである。
これによれば、支持軸がホルダにより形成された収容空間に収容されるので、ホルダと支持軸との干渉を回避したうえで、両者を近接して配置することができ、しかも限られたスペース内でホルダの揺動範囲を大きくすることができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の内燃機関の動弁装置において、前記駆動当接部が前記カム面を有する前記第1揺動部材は、前記支持軸が収容される空間であって前記収容空間とは別の収容空間、前記第1揺動中心線を中心とする径方向で前記第1揺動中心線と前記空走面との間に形成るものである。
これによれば、空走面には弁駆動力または第1機関弁からの反力が殆ど作用しないことから、空走面が形成される当接部の部分に必要な剛性は小さくてよく、該部分を薄肉とすることができるので、この薄肉の部分を利用して収容空間が形成される。そして、支持軸が収容空間に収容されることで、第1揺動部材と支持軸との干渉を回避したうえで、両者を近接して配置することができ、しかも限られたスペース内で第1揺動部材を支持するホルダの揺動範囲を大きくすることも可能になる。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の内燃機関の動弁装置において、前記動弁カムは、1つのカム軸に設けられる吸気カムおよび排気カムの一方からなる第1動弁カムであり、前記機関弁は、前記第1動弁カムにより開閉される前記吸気弁および前記排気弁の一方からなる第1機関弁であり、前記動弁装置は、前記吸気カムおよび前記排気カムの他方からなる第2動弁カムにより揺動させられて前記吸気弁および前記排気弁の他方からなる第2機関弁を開閉作動させる第3揺動部材と、前記第3揺動部材を揺動可能に支持する支持軸とを備え、前記駆動当接部が前記カム面を有する前記第1揺動部材は、前記支持軸が収容される収容空間、前記第1揺動中心線を中心とする径方向で前記第1揺動中心線と前記空走面との間に形成るものである。
これによれば、請求項5記載の発明と同様の作用がなされる。
請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、第1,第2揺動部材の両当接部間に形成されるクリアランスまたは両当接部間の当接状態を維持することが容易になるので、弁作動特性の変更時にも適正なバルブクリアランスの維持が容易である。このため、例えばバルブクリアランスの増加によるバルブ打音や両揺動部材同士の衝突による騒音の増大が防止される。また、ホルダが大きな揺動量で揺動したとしても、両当接部間のクリアランスまたは当接状態の維持が容易であるので、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、弁駆動力は第1,第2揺動部材のみを通じて機関弁に伝達されるので、伝達機構がコンパクトになり、ひいては動弁装置がコンパクトになる。さらに、ホルダが揺動するとき、動弁カムとカム当接部との当接位置の移動量を大きくすることができるので、機関弁の開閉時期の制御範囲を大きく設定でき、また弁当接部と機関弁との当接位置の移動量を小さくすることができるので、弁当接部の摩耗が抑制されて、適正なバルブクリアランスが維持される期間を長くすることができる。
請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、駆動機構の駆動力を小さくすることができるので、駆動機構がコンパクトになると共に、第1,第2支持部が配置されるホルダ揺動中心線と作用部との間隔を小さくすることができるので、ホルダ揺動中心線と作用部との間でホルダがコンパクトになる。また、第1揺動中心線とカム当接部との間の距離が短くなるので、第1揺動部材が軽量化されたうえで、弁駆動力に対する所要の剛性が確保される。
請求項4記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、ホルダと支持軸とを近接して配置することができるので、動弁装置がコンパクトになり、しかもホルダの揺動範囲を大きくすることができるので、弁作動特性の制御範囲を大きくすることができる。
請求項5記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、第1揺動部材の駆動当接部において、空走面が形成される部分を薄肉とすることができるので、第1揺動部材が軽量化され、さらに収容空間によりホルダ、第1揺動部材および支持軸を近接して配置することができるので、動弁装置が一層コンパクトになり、しかも第1揺動部材を支持するホルダの揺動範囲を一層大きくすることができるので、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができる。
請求項6記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、請求項5記載の発明と同様に第1揺動部材が軽量化される。さらに、収容空間により第1揺動部材と支持軸とを近接して配置することができるので、動弁装置がコンパクトになり、しかも第1揺動部材を支持するホルダの揺動範囲を大きくすることができるので、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができる。
以下、本発明の実施形態を図1ないし図9を参照して説明する。
図1〜図8は、本発明の第1実施形態を説明するための図である。図1を参照すると、本発明の動弁装置Vを備える内燃機関Eは、頭上カム軸型の水冷式直列4気筒4ストローク内燃機関であり、そのクランク軸が車幅方向に延びる横置き配置で車両に搭載される。内燃機関Eは、4つのシリンダ1が一体成形されたシリンダブロック2と、その上端部に結合されるシリンダヘッド3と、その上端部に結合されるヘッドカバー4とを備え、これらシリンダブロック2、シリンダヘッド3およびヘッドカバー4は、内燃機関Eの機関本体を構成する。
なお、この明細書において、上下方向はシリンダ1のシリンダ軸線方向A1と一致するものとし、上方は、シリンダ軸線方向A1でシリンダ1に対してシリンダヘッド3が配置される方向であるとする。また、断面形状とは、後述するホルダ揺動中心線L3、第1揺動中心線L4、第2揺動中心線L5または回転中心線L2に直交する平面(以下、単に「直交平面」という。)での断面形状を意味する。そして、この直交平面は、後述するホルダ30、第1ロッカアーム50または第2ロッカアーム60の揺動方向に平行な平面である揺動平面でもある。
各シリンダ1には、コンロッド6により前記クランク軸に連結されるピストン5が往復動可能に嵌合するシリンダボアが形成される。シリンダヘッド3には、各シリンダ1に対応して、シリンダ軸線方向A1で前記シリンダボアに対向する面に燃焼室7が形成され、さらに各燃焼室7にそれぞれ開口する1対の吸気口を有する吸気ポート8および1対の排気口を有する排気ポート9が形成される。各燃焼室7に臨む点火栓10は、点火栓10に接続される点火コイル11と共にシリンダヘッド3の排気側に形成された挿入孔に挿入されてシリンダヘッド3に装着される。
ここで、内燃機関Eの吸気側とは、シリンダ軸線L1を含むと共にカム軸20の回転中心線L2でもある吸気カム21および排気カム22の回転中心線L2に平行な基準平面H1に対して、吸気弁14または吸気ポート8の入口8aが配置される側を意味し、内燃機関Eの排気側とは、基準平面H1に対して、排気弁15または排気ポート9の出口9aが配置される側を意味する。そして、吸気側は、基準平面H1に対しての一方側および他方側の一方であり、排気側は、前記一方側および前記他方側の他方である。
シリンダヘッド3には、シリンダ1毎に、弁ガイド12に往復動可能に支持されて、弁バネ13により常時閉弁方向に付勢されるポペット弁からなる1対の第1機関弁としての吸気弁14および1対の第2機関弁としての排気弁15が設けられる。各シリンダ1に属する1対の吸気弁14および1対の排気弁15は、動弁装置Vにより開閉作動させられて、それぞれ、1対の前記吸気口および1対の前記排気口を開閉する。動弁装置Vは、後述する駆動軸29を駆動する電動モータ28を除いて、シリンダヘッド3とヘッドカバー4とで形成される動弁室16内に配置される。
内燃機関Eは、さらに吸気装置17および排気装置18を備える。外部から取り入れられた燃焼用の空気を吸気ポート8に導くために、エアクリーナ、スロットル弁および吸気マニホルド17aを備える吸気装置17は、各吸気ポート8の入口8aが開口するシリンダヘッド3の吸気側の側面に取り付けられ、燃焼室7から排気ポート9を通って流出する排気ガスを内燃機関Eの外部に導く排気マニホルド18aを備える排気装置18は、各排気ポート9の出口9aが開口するシリンダヘッド3の排気側の側面に取り付けられる。また、吸入空気に燃料を供給する燃料供給装置である燃料噴射弁19は、各シリンダ1の吸気ポート8に臨むようにシリンダヘッド3の吸気側に設けられる挿入孔に挿入されてシリンダヘッド3に装着される。
そして、吸気装置17を通って吸入された空気は、ピストン5が下降する吸気行程において開弁した吸気弁14を経て吸気ポート8から燃焼室7に吸入され、ピストン5が上昇する圧縮行程において燃料と混合された状態で圧縮される。混合気は圧縮行程の終期に点火栓10により点火されて燃焼し、ピストン5が下降する膨張行程において燃焼ガスの圧力により駆動されるピストン5がコンロッド6を介して前記クランク軸を回転駆動する。既燃ガスは、ピストン5が上昇する排気行程において開弁した排気弁15を経て、排気ガスとして、燃焼室7から排気ポート9に排出される。
図2を参照すると、シリンダヘッド3に設けられる動弁装置Vは、前記クランク軸の回転中心線に平行な回転中心線L2を持つようにシリンダヘッド3に回転可能に支持される1つのカム軸20を備え、さらに、シリンダ1毎に、カム軸20に設けられてカム軸20と共に回転する第1動弁カムである吸気カム21および1対の第2動弁カムである排気カム22(図3参照)と、吸気カム21の回転に応じて吸気弁14を開閉作動させる吸気作動機構と、排気カム22の回転に応じて排気弁15を開閉作動させる排気作動機構とを備える。そして、この実施形態において、前記吸気作動機構は、吸気弁14の開閉時期および最大リフト量を含む弁作動特性を内燃機関Eの運転状態に応じて制御することが可能な特性可変機構から構成される。
図2〜図4を参照すると、基準平面H1に対する直交方向A2で、吸気弁14と排気弁15との間に位置して基準平面H1と交差し、かつ動弁室16の下壁寄りに位置するカム軸20は、シリンダヘッド3に一体的に設けられるカム軸ホルダに回転可能に支持される。該カム軸ホルダは、シリンダヘッド3に回転中心線方向A3に間隔をおいて設けられる複数、ここでは5つの軸受部23を有する。各軸受部23は、シリンダヘッド3に一体成形された軸受壁23aと、軸受壁23aに結合される軸受キャップ23bとから構成される。カム軸20は、前記クランク軸の軸端部とカム軸20の軸端部とに掛け渡される無端伝動帯であるチェーンを備える動弁用伝動機構を介して伝達される前記クランク軸の動力により、該クランク軸に連動してその1/2の回転速度で回転駆動される。それゆえ、カム軸20、吸気カム21および排気カム22は、機関回転である前記クランク軸の回転に同期して回転する。また、各シリンダ1に対して、1つの吸気カム21が回転中心線方向A3で1対の排気カム22の間に配置される。
前記排気作動機構は、各排気弁15を開閉作動すべく排気カム22の弁駆動力を各排気弁15に伝達する伝達機構Meを備える。伝達機構Meは、カム軸20の真上でカム軸20に平行にかつ基準平面H1と交差して配置されと共に各軸受キャップ23bに固定されて支持される1つの支持軸としてのロッカ軸24と、シリンダ1毎にロッカ軸24に揺動可能に支持される1対の第3揺動部材としての第3ロッカアームである排気ロッカアーム25とから構成される。支点部25cにおいて枢支部としてのロッカ軸24に揺動可能に支持される各排気ロッカアーム25は、その一端部により構成されるカム当接部25aが有するローラ26において排気カム22に当接し、その他端部により構成される弁当接部25bが有する調整ネジ27において排気弁15の弁軸としての弁ステム15aに当接する。ここで、弁当接部25bは、排気ロッカアーム25において、排気弁15寄りに位置する部位であり、また弁バネ13の伸縮方向(後述する軸線L8に平行な方向である。)での弁バネ13の延長上に位置する部位である。そして、支点部25cは、排気ロッカアーム25において、カム当接部25aと弁当接部25bとの間の部位である中間部に設けられる。調整ネジ27および後述する調整ネジ65は、バルブクリアランスを適正値に調整するためのものである。
前記吸気作動機構は、各吸気弁14を開閉作動すべく吸気カム21の弁駆動力F1(図6参照)を吸気弁14に伝達する伝達機構Miと、伝達機構Miに備えられる移動可能なホルダ30を駆動するアクチュエータとしての電動モータ28を備える駆動機構Mdとを備え、駆動機構Mdにより駆動されて移動するホルダ30の移動位置に応じて吸気弁14の弁作動特性が制御される。
伝達機構Miは、回転中心線L2に平行なホルダ揺動中心線L3を中心としてシリンダヘッド3に対して揺動可能に支持されて電動モータ28の作動に応じて揺動するホルダ30と、第1揺動中心線L4を中心として揺動可能にホルダ30に支持されると共に吸気カム21の回転に応じて揺動する第1揺動部材としての第1ロッカアーム50と、第2揺動中心線L5を中心として揺動可能にホルダ30に支持されると共に第1ロッカアーム50の揺動に応じて揺動する第2揺動部材としての第2ロッカアーム60とを備える。第2ロッカアーム60は、第1ロッカアーム50を介して伝達された弁駆動力F1を吸気弁14に伝達する。それゆえ、この実施形態では、複数のロッカアーム、ここでは第1,第2ロッカアーム50,60からなるロッカアーム群により、吸気弁14を開閉作動させる吸気ロッカアームが構成される。
駆動機構Mdは、動弁室16外でヘッドカバー4に取り付けられる電動モータ28と、シリンダヘッド3に対して回転可能に支持されると共に逆回転可能な電動モータ28により回転駆動されてホルダ30を揺動させる駆動軸29とを備える。
ここで、第1,第2揺動中心線L4,L5および駆動軸29の回転中心線L6は、吸気カム21および排気カム22の回転中心線L2とは異なるホルダ揺動中心線L3に平行である。また、ホルダ揺動中心線L3および回転中心線L2は吸気側に位置し、回転中心線L6は排気側に位置する。
図2,図3を参照すると、回転中心線方向A3で隣接する1対の軸受部23の間でカム軸20の上方に、シリンダ1毎に配置されるホルダ30は、シリンダヘッド3の吸気側に位置して軸受キャップ23bに枢支される支点部31と、シリンダヘッド3の排気側に位置して電動モータ28の駆動力が駆動軸29を介して作用する作用部としてのギヤ部32と、直交方向A2でホルダ揺動中心線L3とギヤ部32との間に配置されると共に第1,第2ロッカアーム50,60をそれぞれ枢支する第1,第2支持部33,34とを備える。また、伝達機構Miの全体の殆どは、回転中心線方向A3から見て(以下、「側面視」という。)、回転中心線L2、ホルダ揺動中心線L3および回転中心線L6を3頂点とする三角形内に配置される(図2参照)。
側面視で、吸気カム21に向かって下方に屈曲する概略L字形状を呈するホルダ30は、ホルダ揺動中心線L3からギヤ部32に向かって直線状に延びるアーム状の基部41と、基部41から吸気カム21に近づく方向に突出する突出部42とを有する。基部41は、回転中心線方向A3で対向する1対の側壁43と、両側壁43を連結すると共にホルダ揺動中心線L3を中心とする径方向でホルダ30の最外端部を構成する連結壁44の一部44aとから構成される。また、突出部42は、各側壁43から下方に突出する突出壁45と、1対の突出壁45の、基部41寄りの部分を連結する連結壁44の残りの部分44bとにより構成される。
基部41は、カム軸20、吸気カム21およびロッカ軸24の上方で吸気側と排気側とに跨ってほぼ直交方向A2に延びて配置され、支点部31は、直交方向A2において、後述する弁当接部とほぼ同じ位置に配置され、ホルダ揺動中心線L3は、吸気弁14の弁軸としての弁ステム14aの軸線L7に沿う弁ステム14aの延長上(図2には、延長部分が二点鎖線で示されている。)に配置される。これにより、ホルダ揺動中心線L3と吸気弁14からの反力F2(図6参照)の作用線との距離が弁ステム14aの範囲を最大限として、小さく保たれる。一方、ほぼシリンダ軸線方向A1に延びて配置される突出部42は、ホルダ30の揺動範囲で常に排気側にある。
各側壁43には支点部31および第2支持部34が、連結壁44には基部41から突出部42に渡ってギヤ部32が、各突出壁45には第1支持部33が、それぞれ設けられる。図4に示されるように、支点部31は軸受キャップ23bに形成された支持部23cに枢支される。該支持部23cは、軸受キャップ23bの上端部にボルトにより結合される保持キャップ70との共同により断面形状が円形の孔71を形成し、支点部31に形成された円柱状の支持軸31aが孔71に摺動可能に挿入される。そして、隣接するシリンダ1に属するホルダ30の支持軸31aが共通の軸受キャップ23bに支持される。
図2を参照すると、基部41の下辺部を構成する各側壁43の下辺部において、側壁43から突出壁45が下方に向かって突出するカム軸20側の部分は、突出壁45の側壁43寄りの部分と共同して、ホルダ30および第1ロッカアーム50の周辺に配置される部材であるロッカ軸24が収容される収容空間39aを形成する収容部39を構成する。収容空間39aは、ロッカ軸24に向かって下方に開放する。そして、ロッカ軸24は、ホルダ30が最も下方に揺動したときの揺動位置である所定位置としての第1限界位置を占める(図2または図6に示される状態。)とき、収容空間39aに収容されるロッカ軸24の割合が最大になる。
図3を併せて参照すると、基部41において、支点部31を除いた部分は、回転中心線方向A3で1対の排気ロッカアーム25の間に配置され、第1,第2ロッカアーム50,60は、回転中心線方向A3で1対の側壁43の間に配置される。第1支持部33および第1揺動中心線L4は排気側に位置し、第2支持部34および第2揺動中心線L5は吸気側に位置する。そして、ホルダ揺動中心線L3に対する距離は、第2揺動中心線L5、回転中心線L2、第1揺動中心線L4、回転中心線L6の順に大きくなる。それゆえ、図2に示されるように、直交平面と第1揺動中心線L4との第1交点C1と、直交平面と第2揺動中心線L5との第2交点C2とにおいて、ホルダ揺動中心線L3と第1交点C1との間の距離は、ホルダ揺動中心線L3と第2交点C2との間の距離よりも大きい。
また、ホルダ30の前記揺動範囲で、第1揺動中心線L4は、ホルダ揺動中心線L3を含むと共に基準平面H1に直交する特定平面H2に対して、カム軸20が位置するカム軸側または下側に位置し、第2揺動中心線L5は、反カム軸側または上側に位置する。この実施形態では、ホルダ30が最も上方に揺動したときの揺動位置である所定位置としての第2限界位置を占める(図1に二点鎖線で示される状態、または図7に示される状態。)とき、第1揺動中心線L4はほぼ特定平面H2上に位置し、それ以外の揺動位置では、特定平面H2よりも下側に位置する。
第1揺動中心線L4を規定する第1支持部33は、突出部42において吸気カム21寄りの部位である下端部に設けられており、各側壁43に形成された孔に圧入される円柱状の支持軸35を有する。支点部51で多数のニードル36を介して支持軸35に揺動可能に支持される第1ロッカアーム50は、その一端部により構成されるカム当接部52が有するローラ53において吸気カム21に当接し、その他端部により構成される駆動当接部54において第2ロッカアーム60に当接する。支点部51は、第1ロッカアーム50において、カム当接部52と駆動当接部54との間の部位である中間部に設けられる。そして、第1ロッカアーム50は、ホルダ30に保持されるばね等の付勢手段(図示されず)の付勢力により、ローラ53が吸気カム21に常時押し付けられるように付勢される。また、第1ロッカアーム50には、支点部51からカム当接部52に渡って、ローラ53を収容する収容空間57が設けられ、該収容空間57は、回転する吸気カム21のカム山部21bが通過することを可能とする逃げ空間にもなっている。そして、この収容空間57により第1ロッカアーム50と吸気カム21との干渉が回避されたうえで、第1ロッカアーム50および吸気カム21を近接して配置することができる。
第2揺動中心線L5を規定する第2支持部34は、基部41において直交方向A2で第1支持部33とホルダ揺動中心線L3との間に位置するように設けられており、各側壁43に形成された孔に圧入される円柱状の支持軸37を有する。支点部61で多数のニードル38を介して支持軸37に揺動可能に支持される第2ロッカアーム60は、その一端部により構成される従動当接部62が有するローラ63において第1ロッカアーム50の駆動当接部54に当接し、その他端部により構成される1対の弁当接部64が有する調整ネジ65においてそれぞれ1対の吸気弁14の当接部としての弁ステム14aに当接する。ここで、弁当接部64は、第2ロッカアーム60において、吸気弁14寄りに位置する部位であり、また弁バネ13の伸縮方向(軸線L7に平行な方向である。)での弁バネ13の延長上に位置する部位である。そして、支点部61は、第2ロッカアーム60において、従動当接部62と弁当接部64との間の部位である中間部に設けられる。また、ローラ63の断面形状は円であることから、後述するカム面55に当接する従動当接部62の当接面の断面形状は円弧状でもある。
互いに当接する駆動当接部54および従動当接部62の一方の当接部としての駆動当接部54には、他方の当接部としての従動当接部62のローラ63との当接により、吸気弁14を閉弁状態に保つ空走面55aと吸気弁14を開弁状態にする駆動面55bとを有するカム面55が形成される。そして、カム面55とローラ63との当接位置であるアーム当接位置P2は、カム軸20およびロッカ軸24の上方にあり、シリンダ軸線方向A1から見て(以下、平面視という。)、カム軸20およびロッカ軸24と重なる位置にある。
空走面55aは、その断面形状が第1揺動中心線L4を中心とする円弧状になるように形成され、クリアランスが空走面55aとローラ63との間に形成される状態およびローラ63が空走面55aに当接している状態で、第1ロッカアーム50を介して伝達された吸気カム21の弁駆動力F1を第2ロッカアーム60に伝達しない。このとき、第2ロッカアーム60は、第1ロッカアーム50を介して吸気カム21により揺動させられない休止状態にある。そして、第1ロッカアーム50のローラ53が吸気カム21のベース円部21aに当接する状態で、第1ロッカアーム50と第2ロッカアーム60とが当接するとき、ローラ63は常に空走面55aに当接する。したがって、アーム当接位置P2が空走面55aの任意の位置にあるとき、吸気弁14は弁バネ13のバネ力により閉弁状態に維持され、弁当接部64の弁当接面としての調整ネジ65の弁当接面65aと、吸気弁14の当接面としての弁ステム14aの先端面14bとの間に、バルブクリアランスが形成される。
駆動面55bは、第1ロッカアーム50を介して伝達された吸気カム21の弁駆動力F1を第2ロッカアーム60に伝達して第2ロッカアーム60を揺動させ、調整ネジ65が弁ステム14aに当接しているとき、揺動する第2ロッカアーム60が弁駆動力F1を吸気弁14に伝達して、吸気弁14を所要のリフト量で開弁状態にする。
それゆえ、第1ロッカアーム50によりホルダ30に対する第2ロッカアーム60の揺動位置が規定される。
また、駆動当接部54は、吸気カム21または吸気弁14に向かって斜め下方に突出する庇状の薄肉の薄肉部54aを有し、薄肉部54aに空走面55aが形成される。そして、第1ロッカアーム50には、薄肉部54aを利用して、その揺動位置に応じてロッカ軸24が収容される収容部56が、第1揺動中心線L4を中心とする径方向で第1揺動中心線L4と空走面55aとの間に形成される。収容部56は、ロッカ軸24に向かって下方に開放する収容空間56aを形成する凹部となっている。そして、ホルダ30が前記第1限界位置に近づくにつれて、および第1ロッカアーム50が吸気弁14のリフト量を大きくする方向に揺動するにつれて、収容部56に収容されるロッカ軸24の割合が大きくなる。
吸気弁14の先端面14bに当接する調整ネジ65の弁当接面65aの断面形状は、吸気カム21に当接している第1ロッカアーム50のカム面55と第2ロッカアーム60のローラ63とが互いに当接状態にあると共に第2ロッカアーム60が前記休止状態で、換言すれば、ローラ63が空走面55aに当接する状態で、ホルダ揺動中心線L3を中心とする円弧である。そのために、弁当接面65aは、前記休止状態にある第2ロッカアーム60が空走面55aに当接する状態で、ホルダ揺動中心線L3を軸線とする円柱面の一部である部分円柱面またはホルダ揺動中心線L3上の一点を中心とする球面の一部である部分球面から形成される。そして、前記休止状態において、第2ロッカアーム60のローラ63が第1ロッカアーム50の空走面55aに当接する状態では、ホルダ30の揺動位置に無関係に、第2ロッカアーム60はホルダ30に対して揺動しない。
基部41の、回転中心線方向A3で対向する1対の支点部31は、回転中心線方向A3に直列に設けられる1対の弁当接部64および1対の調整ネジ65が収容される収容空間を形成する収容部を構成する。
さらに、第2ロッカアーム60が吸気弁14を閉弁状態に保つべく前記休止状態にあるとき、支点部31は、側面視で、弁当接部64、さらには調整ネジ65と重なる位置にあり、ホルダ揺動中心線L3は、弁当接部64、さらには調整ネジ65と交差する、より詳細には調整ネジ65の中心軸線と交差する位置にある。
また、第1ロッカアーム50は、シリンダ軸線方向A1に長く延びるように配置され、ホルダ30の前記揺動範囲内で、駆動当接部54を除いて排気側に位置し、ローラ53と吸気カム21との当接位置であるカム当接位置P1は排気側にあり、アーム当接位置P2は吸気側にある。そして、ローラ53は、吸気カム21に対して直交方向A2で排気弁15寄りの部分で当接し、ホルダ30が揺動するとき、カム当接位置P1は、主にシリンダ軸線方向A1に移動する。一方、第2ロッカアーム60は、直交方向A2に長く延びかつ基部41に沿うように配置され、ホルダ30の前記揺動範囲内で、吸気側に位置する。
図4を併せて参照すると、駆動軸29は、直交方向A2ですべてのシリンダ1に対して共通の1つの回転軸であり、そのジャーナル部29aにおいて、軸受キャップ23bにボルトで結合される保持キャップ72により、軸受キャップ23bに回転可能に支持されて、シリンダヘッド3に対して回転可能に支持される。駆動軸29には、シリンダ1毎に、回転中心線方向A3に間隔をおいて駆動ギヤ29bが設けられ、該駆動ギヤ29bは、連結壁44に形成されたギヤ部32に噛合して、電動モータ28のトルクによりホルダ30をホルダ揺動中心線L3の回りに揺動させる。
ギヤ部32は、基部41および突出部42のそれぞれの一部である連結壁44において駆動軸29に対面する面であって、ホルダ揺動中心線L3を中心とする径方向での外周面44cに、基部41および突出部42に渡って形成される。この外周面44cは、ホルダ30においてホルダ揺動中心線L3から最も離れた部位である。ギヤ部32は、直交平面上での形状がホルダ揺動中心線L3を中心とした円弧状となるように形成され、直交平面上で円弧状に配列された多数の歯を有する。そして、ギヤ部32に作用する駆動軸29からの駆動力の作用線は、直交平面上でホルダ揺動中心線L3を中心とする円弧の接線方向である。
また、駆動軸29は、排気弁15の弁ステム15aの軸線L8に沿う弁ステム15aの延長上に位置すると共に、ほぼ全体が該延長部分よりも基準平面H1寄りに位置する。また、駆動軸29は、直交方向A2において、排気ロッカアーム25の弁当接部25bおよび弁ステム15aの先端面15bとほぼ同じ位置にある。そのため、図4に示されるように、平面視で、駆動軸29は弁当接部25bおよび先端面15bと重なる位置にある。ここで、排気弁15において、弁ステム15aは、弁当接部25bが当接する当接部であり、先端面15bは、該当接部の当接面である。
電動モータ28は、内燃機関Eの運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号が入力される電子制御ユニット(以下、「ECU」という。)により制御される。運転状態検出手段は、内燃機関Eの機関回転速度を検出する回転速度検出手段、アクセル操作量などから内燃機関Eの負荷を検出する負荷検出手段などから構成される。そして、ECUが前記運転状態に応じて電動モータ28の回転方向および回転数を制御することにより、駆動軸29の回転方向および回転量が制御されて、ホルダ30が、第1限界位置と第2限界位置とで規定される前記揺動範囲で、電動モータ28により駆動されて、吸気カム21またはカム軸20の回転位置とは無関係に揺動する。そして、前記運転状態に応じて制御されるホルダ30の揺動位置に応じて、ホルダ30と一体に揺動する第1揺動中心線L4を持つ第1ロッカアーム50および第2揺動中心線L5を持つ第2ロッカアーム60がそれぞれ移動して、吸気弁14の開閉時期、最大リフト量および最大リフト時期が無段階に変更される。
また、図3に示されるように、回転中心線方向A3での第1ロッカアーム50の幅を二等分する中央点を含むと共にホルダ揺動中心線L3に直交する平面H3に対して、ホルダ30、第1,第2ロッカアーム60、駆動ギヤ29bは、ほぼ面対称となるように形成されている。したがって、伝達機構Miには、弁駆動力F1、吸気弁14からの反力F2および駆動軸29の駆動力に基づいて、基準平面H1に直交する直線回りのモーメントが発生することがないので、該モーメントにより摺動部分で発生する局部的な当接圧力の増加が防止されて、伝達機構Miの耐久性が向上する。
次に、図5〜図8を参照して、前記吸気作動機構により得られる弁作動特性について説明する。
図5を参照すると、弁作動特性は、最大弁作動特性Kaおよび最小弁作動特性Kbを限界特性として、両弁作動特性Ka,Kbの間で無段階に変更され、両弁作動特性Ka,Kbの間で無数の中間弁作動特性Kcが得られる。例えば内燃機関Eが高速回転領域または高負荷領域で運転されるときの弁作動特性である最大弁作動特性Kaから、内燃機関Eが低速回転領域または低負荷領域で運転されるときの弁作動特性である中間弁作動特性kcを経て最小弁作動特性Kbまでの、吸気弁14の開閉時期および最大リフト量の変化は次のとおりである。開時期が連続的に遅角すると共に、閉時期が、開時期に比べて大きな変更量で連続的に進角して開弁期間が連続的に短くなり、さらに最大リフト量が得られる時期である最大リフト時期が連続的に進角すると共に最大リフト量が連続的に小さくなる。なお、最大リフト時期は、開弁期間を二等分する時期になる。
また、この実施形態では、最小弁作動特性Kbは、最大リフト量がゼロとなって、吸気弁14の開閉作動が休止される弁休止状態が得られる弁作動特性である。
最大弁作動特性Kaでは、前記吸気作動機構で得られる弁作動特性において、開弁期間および最大リフト量が最も大きくなり、閉時期は最も遅角した時期になる。最大弁作動特性Kaは、ホルダ30が、図2,図6に示される第1限界位置を占めるときに得られる。なお、図6〜図8においては、吸気弁14が閉弁状態にあるときの伝達機構Miが実線で示され、吸気弁14が最大リフト量で開弁したときの伝達機構Miが二点鎖線で示されている。
図6を参照すると、第1限界位置にあるホルダ30は、前記揺動範囲において、回転中心線L2または吸気カム21に最も近い揺動位置を占め、第1支持部33が吸気カム21のカム山部21bとシリンダ軸線方向A1で重なるように位置する。第1ロッカアーム50のローラ53が吸気カム21のベース円部21aに当接する状態で、第2ロッカアーム60のローラ63は、カム面55の空走面55aに当接する状態にある。このとき、ロッカ軸24は、収容空間56aに比較的少ない割合で収容される。第1ロッカアーム50がカム山部21bに当接して、弁駆動力F1により反回転方向R2(吸気カム21の回転方向R1とは反対の方向。)に揺動させられると、駆動面55bがローラ63に当接して、第2ロッカアーム60を反回転方向R2に揺動させ、第2ロッカアーム60が弁バネ13のバネ力に抗して吸気弁14を開弁させる。そして、ローラ53がカム山部21bの頂点21b1に当接した状態で、ロッカ軸24は収容空間56aに最大の割合で収容される。
一方、最小弁作動特性Kbは、ホルダ30が図7に示される第2限界位置を占めるときに得られる。最小弁作動特性Kbでは、吸気カム21の弁駆動力F1により第1ロッカアーム50が揺動させられるにも拘わらず、ローラ63は空走面55aに当接する状態にあり、第2ロッカアーム60が前記休止状態にある。第2限界位置にあるホルダ30は、前記揺動範囲において、回転中心線L2または吸気カム21から最も遠い揺動位置を占める。
また、ホルダ30が第1限界位置および第2限界位置の間の揺動位置として、図8に示されるように、前記揺動範囲のほぼ中央になる中央位置を占めるとき、図5に示されるように、最大弁作動特性Kaと最小弁作動特性Kbとの間の無数の中間弁作動特性Kcの1つの中間弁作動特性Kc1が得られる。中間弁作動特性Kcでは、最大弁作動特性Kaに比べて、開弁期間および最大リフト量が小さくなり、開時期は遅角した時期に、閉時期および最大リフト時期は進角した時期になる。
このように、この動弁装置Vでは、最大リフト量が小さくなるにつれて、開時期が比較的小さな変更量で遅角する一方で、閉時期および最大リフト時期は、開時期に比べて大きな変更量で進角して、吸気弁14の早閉じが行われる。このため、内燃機関Eが低速回転領域または低負荷領域で運転されるときには、吸気弁14が最大リフト量が小さい小リフト量領域で開閉作動されると共に、吸気弁14の閉時期が進角するように弁作動特性が制御されて、吸気弁14の早閉じが行われることにより、ポンピングロスが減少して、燃費性能が向上する。
次に、図5,図6,図7を参照して、ホルダ30が第1限界位置から第2限界位置に向かって揺動するときの伝達機構Miの動作について説明する。
電動モータ28により駆動される駆動軸29の駆動力がギヤ部32に作用して、ホルダ30が第1限界位置から回転中心線L2から離れる揺動方向(反回転方向R2)に上方に向かって揺動するとき、カム当接位置P1は反回転方向R2に移動し、同時にアーム当接位置P2が、吸気弁14の最大リフト量が減少する方向に、かつ回転中心線L2から離れる方向に移動するように、第1,第2揺動中心線L4,L5がホルダ30と一体に揺動し、第1,第2揺動中心線L4,L5の回りにそれぞれ第1,第2ロッカアーム50,60が揺動する。図7において、L4a,L5a,P1a,P2aは、それぞれ、ホルダ30が第1限界位置を占めるときの、第1,第2揺動中心線、カム当接位置およびアーム当接位置を示す。
第1揺動中心線L4の揺動により、カム当接位置P1が反回転方向R2に移動して、ローラ53がカム山21bに当接する時期が早められる一方、駆動当接部54は、ローラ53がベース円部21aに当接する状態で、空走面55a上でのアーム当接位置P2の移動範囲(カム軸20の回転角または前記クランク軸のクランク角の範囲)が大きくなる方向に移動する。そして、空走面55aにおけるアーム当接位置P2の移動範囲が拡大したことにより、カム山部21bに当接して第1ロッカアーム50が揺動し始めたとしても、ローラ63は空走面55a上に位置するために第2ロッカアーム60は前記休止状態にあり、吸気カム21がさらに回転することにより第1ロッカアーム50がさらに大きく揺動して、ローラ63が駆動面55bに当接したときに、第2ロッカアーム60が揺動して、吸気弁14が開弁される。このため、ローラ63がカム山部21bの頂点21b1に当接した状態でも、駆動面55bにより揺動される第2ロッカアーム60の揺動量は、第1限界位置のときに比べて小さくなり、吸気弁14の最大リフト量が小さくなる。そして、この実施形態では、ホルダ30が第1限界位置から第2限界位置に向かって揺動するとき、図5に示されるように、吸気弁14の開時期が比較的小さな変更量で遅角する一方で、吸気弁14の閉時期および最大リフト時期が開時期の変更量よりも大きな変更量で進角するように、吸気カム21の形状、カム面55の形状、第1,第2揺動中心線L4,L5などの位置が設定されている。
また、ホルダ30が、第2限界位置から第1限界位置に向かって、回転中心線L2に近づくように揺動すると、最小弁作動特性Kbから最大弁作動特性Kaまで、吸気弁14の開時期が連続的に進角し、閉時期が連続的に遅角されて開弁期間が連続的に長くなり、さらに最大リフト時期が連続的に遅角されると共に最大リフト量が連続的に大きくなるように、弁作動特性が制御される。
また、図6,図7から明らかなように、ホルダ30の揺動位置が、最大リフト量が最も大きくなる最大弁作動特性Kaが得られる第1限界位置では、ホルダ30が、最大リフト量が最も小さくなる最小弁作動特性Kbが得られる第2限界位置を占めるときに比べて、ホルダ揺動中心線L3に直交する直交平面上で、カム当接部52のローラ53と吸気カム21のカム山部21bとのカム当接位置P1は、ホルダ揺動中心線L3と回転中心線L2とを通る特定直線L10に近い位置にあることから、ホルダ30が、弁駆動力が大きくなる第1限界位置に近づくにつれて、直交平面上で、ローラ53とカム山部21bとのカム当接位置P1が特定直線L10に近づく。
次に、ホルダ30が前記揺動範囲で揺動するときの第1,第2ロッカアーム50,60の動作について、図7を参照して説明する。
第1,第2ロッカアーム50,60は、ホルダ30と一体に揺動する第1,第2揺動中心線L4,L5の揺動位置に応じて移動するため、ホルダ30における第1,第2揺動中心線L4,L5の相対的な位置は不変であり、しかも空走面55aの断面形状が第1揺動中心線L4を中心とする円弧状であることから、空走面55aとローラ63とが当接状態にあるとき、ホルダ30の揺動位置の変更に拘わらず、第1,第2揺動中心線L4,L5およびアーム当接位置P2の三者の位置関係は変化しない。
また、第1,第2揺動中心線L4,L5がホルダ30と共に揺動することから、カム当接位置P1の移動量を大きくして弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができる。例えば、空走面55aに対して、アーム当接位置P2と同じ当接位置を得るために、図7に三点鎖線で示される第1,第2ロッカアームn1,n2のように、第1揺動中心線n3が移動し、第2揺動中心線n4が移動しない場合に比べて、この伝達機構Miでは、カム当接位置P1の移動量を大きくすることができ、その結果、吸気弁14の開閉時期を従来に比べて大きな変更量で変更できる。そして、弁作動特性の制御範囲を大きく設定するためにホルダ30が大きな揺動量で揺動したとしても、カム面55におけるローラとのアーム当接位置P2の相対的な移動量を小さく抑えることができる。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
伝達機構Miは、互いに当接する駆動当接部54および従動当接部62をそれぞれ有する第1,第2ロッカアーム50,60と、電動モータ28によりホルダ揺動中心線L3の回りに揺動させられると共に第1,第2揺動中心線L4,L5が一体に揺動するように第1,第2ロッカアーム50,60を揺動可能に支持するホルダ30とを備え、駆動当接部54には空走面55aと駆動面55bとを有するカム面55が形成され、第1揺動中心線L4に直交する直交平面での空走面55aの断面形状は第1揺動中心線L4を中心とする円弧状であることにより、第1,第2ロッカアーム50,60がホルダ30と一体に揺動する第1,第2揺動中心線L4,L5の揺動位置に応じて移動して、弁作動特性が変更されるとき、ホルダ30における第1,第2揺動中心線L4,L5の相対的な位置は不変であり、しかも空走面55aの断面形状が第1揺動中心線L4を中心とする円弧状であることから、空走面55aにおいてローラ63との間に形成されるクリアランスまたはローラ63との当接状態を維持することが容易になり、弁作動特性の変更時にも適正なバルブクリアランスの維持が容易である。このため、例えばバルブクリアランスの増加によるバルブ打音や両ロッカアーム50,60同士の衝突による騒音の増大が防止される。また、弁作動特性の制御範囲を大きくするために、第1,第2ロッカアーム50,60を支持するホルダ30が大きな揺動量で揺動したとしても、第1,第2揺動中心線L4,L5がホルダ30と共に揺動することから、第1,第2揺動中心線の一方が移動するものの他方が移動しない場合に比べて、アーム当接位置P2の相対的な移動量を小さく抑えることができるので、この場合にもカム面55とローラ63との間のクリアランスまたは当接状態の維持が容易になり、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することが可能になる。
第2ロッカアーム60は吸気弁14に当接する弁当接面65aを有する弁当接部64を有し、第1揺動中心線L4とホルダ揺動中心線L3との間の距離は、第2揺動中心線L5とホルダ揺動中心線L3との間の距離よりも大きいことにより、吸気カム21の弁駆動力F1は、第1,第2ロッカアーム50,60のみを通じて吸気弁14に伝達されるので、伝達機構Miがコンパクトになり、ひいては動弁装置Vがコンパクトになる。そのため、動弁装置Vが設けられるシリンダヘッド3がコンパクトになる。また、ホルダ30が揺動したとき、第1揺動中心線L4の移動量は第2揺動中心線L5の移動量よりも大きくなることから、カム当接位置P1の移動量を大きくできるので、吸気弁14の開閉時期の制御範囲を大きく設定できるうえ、第2ロッカアーム60の弁当接部64と吸気弁14との当接位置である弁当接位置の移動量を小さくできるので、弁当接部64の摩耗が抑制されて、適正なバルブクリアランスが維持される期間を長くすることができる。
ホルダ揺動中心線L3からギヤ部32に向かってほぼ直交方向A2に延びる基部41と、基部41から吸気カム21に近づく方向にほぼシリンダ軸線方向A1に突出する突出部42とを有するホルダ30において、突出部42には第1ロッカアーム50を揺動可能に支持する第1支持部33が設けられ、基部41には第2ロッカアーム60を揺動可能に支持する第2支持部34が設けられ、第1,第2支持部33,34はホルダ揺動中心線L3とギヤ部32との間に配置されることにより、ギヤ部32は、ホルダ揺動中心線L3に対して第1,第2支持部33,34よりも遠方に位置するので、電動モータ28の駆動力を小さくすることができて、電動モータ28がコンパクトになる。しかも、第1支持部33および第2支持部34が突出部42および基部41に振り分けられて設けられるので、ホルダ揺動中心線L3とギヤ部32との間隔を小さくすることができて、ホルダ揺動中心線L3とギヤ部32との間でホルダ30がコンパクトになる。そのため、動弁装置Vが設けられるシリンダヘッド3が直交方向A2でコンパクトになる。また、突出部42に設けられる第1支持部33は、基部41よりも吸気カム21の近くに位置するので、第1ロッカアーム50において、第1支持部が基部41に設けられる場合に比べて、第1揺動中心線L4とカム当接部52との間の距離が短くなるので、第1ロッカアーム50が軽量化されたうえで、弁駆動力F1に対する所要の剛性が確保される。
ホルダ30は、排気ロッカアーム25を支持するロッカ軸24が収容される収容空間39a形成ることにより、ホルダ30とロッカ軸24との干渉を回避したうえで、両者を近接して配置することができるので、動弁装置Vがコンパクトになり、しかも限られた動弁室16のスペース内でホルダ30の前記揺動範囲を大きくすることができることから、弁作動特性の制御範囲を大きくすることができる。
第1ロッカアーム50は、排気ロッカアーム25を揺動可能に支持するロッカ軸24が収容される空間であって収容空間39aとは別の収容空間56a、第1揺動中心線L4を中心とする径方向で第1揺動中心線L4と空走面55aとの間に形成ることにより、空走面55aには弁駆動力F1または吸気弁14からの反力F2が殆ど作用しないことから、空走面55aが形成される駆動当接部54の部分に必要な剛性は小さくてよく、該部分を薄肉部54aとすることができるので、第1ロッカアーム50が軽量化される。また、この薄肉部54aを利用して収容空間56aが形成される。そして、ロッカ軸24が収容空間56aに収容されることで、第1ロッカアーム50とロッカ軸24との干渉を回避したうえで、両者を近接して配置することができて、動弁装置Vがコンパクトになる。さらに、ロッカ軸24が収容空間39aにも収容されることで、ホルダ30、第1ロッカアーム50およびロッカ軸24を近接して配置することができて、動弁装置Vが一層コンパクトになる。また、限られた動弁室16のスペース内で第1ロッカアーム50を支持するホルダ30の前記揺動範囲を大きくすることも可能になるので、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができる。

ホルダ30と一体に揺動する第2揺動中心線L5を有する第2ロッカアーム60に設けられる弁当接部64の弁当接面65aの、ホルダ揺動中心線L3に直交する直交平面での断面形状は、吸気カム21に当接している第1ロッカアーム50と第2ロッカアーム60とが互いに当接部54,63で当接状態にあるために、吸気カム21から第1ロッカアーム50を経て第2ロッカアーム60に至る弁駆動力の伝達経路にクリアランスがなく、しかも第2ロッカアーム60が第1ロッカアーム50を介して吸気カム21により揺動させられない前記休止状態において、ホルダ揺動中心線L3を中心とする円弧状であることにより、弁作動特性を変更すべくホルダ30がホルダ揺動中心線L3の回りに揺動したとしても、ホルダ30と一体に揺動する第2揺動中心線L5を有する第2ロッカアーム60がホルダ30と共に揺動して、弁当接面65aと吸気弁14の先端面14bとの間のクリアランスは一定に保たれるので、吸気カム21から吸気弁14までの間におけるバルブクリアランスが一定に維持される。
第2ロッカアーム60には、吸気弁14の先端面14bに当接する弁当接面65aを有する弁当接部64がホルダ揺動中心線L3と交差する位置に設けられることにより、弁当接面65aはホルダ揺動中心線L3の近くにあるので、ホルダ30の揺動により第2揺動中心線L5が揺動して弁当接面65aと先端面14bとの弁当接位置が移動したとしてもその移動量は小さなものとなり、この点でも、ホルダ30の揺動に起因する弁当接面35aの摩耗の進行が抑制され、適正なバルブクリアランスが維持される期間が長くなる。また、弁当接面65aはホルダ揺動中心線L3の近くにあることにより、弁当接部64を小さくすることができるので、第2ロッカアーム60が小型化される。
ホルダ30には、直交平面上でホルダ揺動中心線L3から最も離れたホルダ30の部位である外周面44cに、駆動軸29の駆動力が作用するギヤ部32が設けられることにより、ホルダ30においてホルダ揺動中心線L3から駆動力の作用位置までの距離をほぼ最大にすることができるので、電動モータ28の駆動力を減少することができ、電動モータ28がコンパクトになる。また、ギヤ部32は基部41から突出部42に渡って設けられることにより、ギヤ部32の形成範囲を大きくすることができるので、ホルダ30の前記揺動範囲を大きくすることができる。
ホルダ30が回転中心線L2から離れる揺動方向に揺動するとき、カム当接位置P1が反回転方向R2に移動すると同時に、アーム当接位置P2は、吸気弁14の最大リフト量が減少する方向に、かつ回転中心線L2から離れる方向に移動することにより、吸気弁14の閉時期および最大リフト時期が進角されると同時に最大リフト量が減少する弁作動特性が得られる。このとき、第2ロッカアーム60は、ホルダ30と共に回転中心線L2から離れる方向に移動するものの、同時に第2ロッカアーム60により開閉作動させられる吸気弁14の最大リフト量が減少するため、第2ロッカアーム60の揺動量は小さくなるので、その分、第2ロッカアーム60が占める作動空間がコンパクト化されて、動弁装置Vを比較的コンパクトなスペースに配置することができる。
第1,第2ロッカアーム50,60が吸気カム21および吸気弁14にそれぞれ当接することにより、吸気カム21および吸気弁14との当接状態を別個のロッカアームにより設定できること、そして第1,第2揺動中心線L4,L5がホルダ30と共に揺動することから、弁作動特性の制御範囲を大きく設定するために、ホルダ30の揺動により第1ロッカアーム50の移動量を大きくしたとしても、第1,第2揺動中心線の一方が移動するものの他方が移動しない場合に比べて、第1,第2ロッカアーム50,60の相対的な移動量を小さく抑えることができる。この結果、伝達機構Miの配置の自由度が大きくなって、その適用範囲が拡大するうえ、第1,第2ロッカアーム50,60の相対的な移動量を小さく抑えることができるので、弁作動特性の制御範囲を大きく設定することができる。
ホルダ30の揺動位置が、最大弁作動特性Kaが得られる第1限界位置に近づくにつれて、ホルダ揺動中心線L3に直交する直交平面上で、カム当接部52とカム山部21bとのカム当接位置P1が特定直線L10に近づくことにより、カム当接位置P1が特定直線L10上に位置するとき、弁駆動力の作用線が特定直線L10上に位置することになるので、第1ロッカアーム50を介して作用する弁駆動力に基づいて、ホルダ30に作用するホルダ揺動中心線L3回りのモーメントはゼロになる。このことから、ホルダ30が、吸気弁14の最大リフト量が最も大きくなる弁作動特性が得られる第1限界位置に近づくにつれて、最大リフト量が大きくなるために弁駆動力も大きくなるが、カム山部21bでのカム当接位置P1が特定直線L10に近づくことで、ホルダ30に作用するモーメントを小さくできて、該モーメントに抗してホルダ30を揺動させる電動モータ28の駆動力を減少することができて、電動モータ28がコンパクトになる。
弁当接部64は吸気弁14の弁ステム14aに当接し、ホルダ揺動中心線L3は、弁ステム14aの軸線L7に沿う弁ステム14aの延長上に配置されることにより、ホルダ揺動中心線L3と吸気弁14からの反力F2の作用線との距離が弁ステム14aの範囲において小さく保たれることから、反力F2に基づいてホルダ30に作用するモーメントを小さくすることができるので、この点でも電動モータ28の駆動力の減少に寄与できる。
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、第1実施形態とは第1ロッカアーム50およびホルダ揺動中心線L3が主に相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態の部材と同一の部材または対応する部材については、必要に応じて同一の符号を使用した。
第2実施形態では、第1ロッカアーム50のカム当接部52は、直交平面上で、カム当接位置P1がホルダ揺動中心線L3と回転中心線L2とを通る特定直線L10上に位置することがあるように、ローラ53が配置される。
具体的には、図9に示されるように、ホルダ30が第1限界位置を占めるとき、カム山部21bの頂点21b1にあるカム当接位置P1が特定直線L10上に位置する。それゆえ、ホルダ30の揺動位置が、吸気弁14の最大リフト量が最も大きくなる最大弁作動特性が得られる所定位置に近づくにつれて、頂点21b1におけるカム当接位置P1が特定直線L10に近づくように、ローラ53が配置される。
そして、頂点21b1にあるカム当接位置P1が特定直線L10上に位置するとき、弁駆動力F1の作用線は特定直線L10上にあるので、弁駆動力F1に基づいてホルダ30に作用するホルダ揺動中心線L3回りのモーメントはゼロになる。
この第2実施形態によれば、弁作動特性が異なる点を除いて、第1実施形態と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
第1ロッカアーム50において、直交平面上で、カム当接位置P1が特定直線L10上に位置することがあるように、カム当接部52が配置されることにより、カム当接位置P1が特定直線L10上に位置するときは、弁駆動力F1の作用線が特定直線L10上に位置するので、第1ロッカアーム50を介して作用する弁駆動力F1に基づいて、ホルダ30に作用するホルダ揺動中心線L3回りのモーメントはゼロになる。このため、カム山部21bでのカム当接位置P1が特定直線L10上およびその付近にある状態では、該モーメントに抗してホルダ30を揺動させるための電動モータ28の駆動力を減少することができるので、電動モータ28がコンパクトになる。
そして、カム当接位置P1が、カム山部21bの頂点21b1にあるときに特定直線L10上に位置することにより、ホルダ30の特定の揺動位置において、最大の弁駆動力F1に基づいてホルダ30に作用するモーメントがゼロになるので、電動モータ28の駆動力を一層減少することができる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
吸気作動機構の代わりに排気作動機構が特性可変機構により構成されてもよく、また吸気作動機構および排気作動機構が特性可変機構により構成されてもよい。また、動弁装置は、吸気カムが設けられる吸気カム軸および排気カムが設けられる排気カム軸からなる1対のカム軸を備えるものであってもよい。前記実施形態では、ホルダ30に対する第2ロッカアーム60の揺動位置を規定する第1部材は、揺動する部材である第1揺動部材(第1ロッカアーム50)であったが、前記第1部材は揺動以外の運動をする部材であってもよい。
カム面は、第1ロッカアーム50の駆動当接部54に形成される代わりに、第2ロッカアーム60の従動当接部62に形成されてもよく、その場合には該カム面に第1ロッカアーム50の駆動当接部の部分、例えばローラが当接する。カム当接部または従動当接部62など当接面は、ローラ以外の、断面形状が円弧状である摺動面により構成されてもよい。第1,第2ロッカアームは、スイングアームタイプのものでもよい。また、第2ロッカアーム60において、弁当接面を有する弁当接部は、調整ネジ65を備えないものであってもよい。
駆動機構Mdは、作用部に駆動力を作用させる手段として、駆動ギヤ29bの代わりに、駆動軸29により揺動させられる部材やリンク機構を備えるものであってもよい。また、駆動機構Mdは、すべてのシリンダに共通の駆動軸を備えるものではなく、特定のシリンダについては、別のアクチュエータにより駆動される駆動軸を備えるものであってもよい。このようにすることで、運転状態に応じて一部のシリンダの作動を休止する気筒休止が可能になる。
ホルダ揺動中心線L3は、弁ステム14aの軸線L7と交差する位置に設定されてもよい。また、吸気弁14からの反力F2が、弁駆動力F1に基づくモーメントを打ち消す方向のモーメントを発生するように、ホルダ揺動中心線L3の位置が設定されていてもよい。
最小弁作動特性Kbは、最大リフト量がゼロとなるものであったが、最大リフト量がゼロ以外の値を有する特性であってもよい。
前記クランク軸に対する吸気カム14またはカム軸20の位相を変更することが可能な可変位相機構が、カム軸20または前記動弁用伝動機構に設けられてもよい。
ホルダ30は、シリンダ毎に別体の部材で構成されて分離されている必要はなく、別体の部材が連結手段により一体に結合されていてもよく、またすべてのシリンダに対して一体形成により形成されていてもよい。
カム当接位置P1がベース円部21aにあるときに、該カム当接位置P1が特定直線L10上に位置するようにカム当接部が配置されることにより、前記第1実施形態で得られる最大弁作動特性に対して、より大きな開弁期間および最大リフト特性を有する弁作動特性が得られる。
また、第2実施形態では、ホルダ30が第1限界位置にある状態において、カム当接位置がカム山部の頂点にあるときに、カム当接位置が特定直線上に位置するようにカム当接部が配置されたが、ホルダが第1限界位置以外の揺動位置にある状態で、カム山部の頂点にあるカム当接位置が特定直線上に位置するように、または頂点以外のカム山部にあるカム当接位置が特定直線上に位置するように、カム当接部が配置されてもよい。
内燃機関は、単気筒のものであってもよいし、また車両以外の機器に使用されてもよく、例えば鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されてもよい。
本発明の第1実施形態を示し、本発明の動弁装置を備える内燃機関の要部断面図である。 図1の要部拡大図であり、シリンダヘッドについては図3のIIa−IIa矢視での断面図であり、伝達機構については図3のIIb−IIb矢視での断面図である。 内燃機関のヘッドカバーを外した状態での図1のIII矢視図である。 図3のIV−IV矢視での断面図である。 図1の動弁装置の弁作動特性を示すグラフである。 図1の動弁装置の最大弁作動特性が得られるときの吸気作動機構の動作を説明する図である。 図1の動弁装置の最小弁作動特性が得られるときの吸気作動機構の動作を説明する図である。 図1の動弁装置の中間弁作動特性が得られるときの吸気作動機構の動作を説明する図である。 本発明の第2実施形態を示し、図6に相当する図である。
符号の説明
1…シリンダ、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、4…ヘッドカバー、5…ピストン、6…コンロッド、7…燃焼室、8…吸気ポート、9…排気ポート、10…点火栓、11…点火コイル、12…弁ガイド、13…弁バネ、14…吸気弁、15…排気弁、16…動弁室、17…吸気装置、18…排気装置、19…燃料噴射弁、20…カム軸、21…吸気カム、21b…カム山部、22…排気カム、23…軸受部、24…ロッカ軸、25…排気ロッカアーム、26…ローラ、27…調整ネジ、28…電動モータ、29…駆動軸、29…駆動軸、30…ホルダ、31…支点部、32…ギヤ部、33,34…支持部、35,37…支持軸、36,38…ニードル、39…収容部、39a…収容空間、41…基部、42…突出部、43…側壁、44…連結壁、45…突出壁、50…第1ロッカアーム、51…支点部、52…カム当接部、53…ローラ、54…駆動当接部、55…カム面、55a…空走面、55b…駆動面、56…収容部、56a…収容空間、57…収容空間、60…第2ロッカアーム、61…支点部、62…従動当接部、63…ローラ、64…弁当接部、65…調整ネジ、65a…弁当接面、70,72…保持キャップ、71…孔、
E…内燃機関、V…動弁装置、A1…シリンダ軸線方向、A2…直交方向、L1…シリンダ軸線、L2,L6…回転中心線、L3…ホルダ揺動中心線、L4…第1揺動中心線、L5…第2揺動中心線、L6…回転中心線、L7,L8…軸線、L10…特定直線、H1…基準平面、H2…特定平面、H3…平面、Mi,Me…伝達機構、Md…駆動機構、F1…弁駆動力、F2…反力、P1…カム当接位置、P2…アーム当接位置、C1,C2…交点、Ka,Kb,Kc…弁作動特性、R1…回転方向、R2…反回転方向。

Claims (6)

  1. 機関回転に同期して回転する動弁カムと、吸気弁および排気弁の少なくとも一方からなる機関弁を開閉作動すべく前記動弁カムの弁駆動力を前記機関弁に伝達する伝達機構と、前記伝達機構に備えられるホルダを駆動する駆動機構とを備え、前記駆動機構により駆動されて移動する前記ホルダの移動位置に応じて前記機関弁の開閉時期および最大リフト量を含む弁作動特性が制御される内燃機関の動弁装置において、
    前記伝達機構は、前記動弁カムの回転に応じて第1揺動中心線を中心として揺動する第1揺動部材と、前記第1揺動部材との当接により第2揺動中心線を中心として揺動して前記第1揺動部材を介して伝達された前記弁駆動力を前記機関弁に伝達する第2揺動部材とを備え、
    前記ホルダは、前記第1および前記第2揺動部材を揺動可能に支持すると共に前記駆動機構の作動に応じて前記動弁カムの回転中心線とは異なるホルダ揺動中心線を中心として揺動し、
    前記第1および前記第2揺動中心線は前記ホルダと一体に揺動し、
    互いに当接する前記第1揺動部材の駆動当接部および前記第2揺動部材の従動当接部の一方の当接部には、他方の当接部との当接により前記機関弁を閉弁状態に保つ空走面と前記機関弁を開弁状態にする駆動面とを有するカム面が形成され、
    前記第1揺動中心線に直交する平面での前記空走面の断面形状は、前記第1揺動中心線を中心とする円弧状であることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記第1揺動部材は、前記動弁カムに当接するカム当接部を有し、
    前記第2揺動部材は前記機関弁に当接する弁当接部を有し、
    前記ホルダ揺動中心線に直交する平面と前記第1揺動中心線との第1交点と、前記ホルダ揺動中心線に直交する平面と前記第2揺動中心線との第2交点とにおいて、前記ホルダ揺動中心線と前記第1交点との間の距離は、前記ホルダ揺動中心線と前記第2交点との間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記駆動機構の駆動力が作用する作用部が設けられる前記ホルダは、前記ホルダ揺動中心線から前記作用部に向かって延びる基部と、前記基部から前記動弁カムに近づく方向に突出する突出部とを有し、
    前記突出部には前記第1揺動部材を揺動可能に支持する第1支持部が設けられ、
    前記基部には前記第2揺動部材を揺動可能に支持する第2支持部が設けられ、
    前記第1および前記第2支持部は、前記内燃機関のシリンダ軸線を含むと共に前記回転中心線に平行な平面に直交する方向において前記ホルダ揺動中心線と前記作用部との間に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記動弁カムは、1つのカム軸に設けられる吸気カムおよび排気カムの一方からなる第1動弁カムであり、
    前記機関弁は、前記第1動弁カムにより開閉される前記吸気弁および前記排気弁の一方からなる第1機関弁であり、
    前記動弁装置は、前記吸気カムおよび前記排気カムの他方からなる第2動弁カムにより揺動させられて前記吸気弁および前記排気弁の他方からなる第2機関弁を開閉作動させる第3揺動部材と、前記第3揺動部材を揺動可能に支持する支持軸とを備え、
    前記ホルダは、前記支持軸が収容される収容空間形成ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 前記駆動当接部が前記カム面を有する前記第1揺動部材は、前記支持軸が収容される空間であって前記収容空間とは別の収容空間を、前記第1揺動中心線を中心とする径方向で前記第1揺動中心線と前記空走面との間に形成ることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 前記動弁カムは、1つのカム軸に設けられる吸気カムおよび排気カムの一方からなる第1動弁カムであり、
    前記機関弁は、前記第1動弁カムにより開閉される前記吸気弁および前記排気弁の一方からなる第1機関弁であり、
    前記動弁装置は、前記吸気カムおよび前記排気カムの他方からなる第2動弁カムにより揺動させられて前記吸気弁および前記排気弁の他方からなる第2機関弁を開閉作動させる第3揺動部材と、前記第3揺動部材を揺動可能に支持する支持軸とを備え、
    前記駆動当接部が前記カム面を有する前記第1揺動部材は、前記支持軸が収容される収容空間、前記第1揺動中心線を中心とする径方向で前記第1揺動中心線と前記空走面との間に形成ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の内燃機関の動弁装置。
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