JP2008303771A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動弁カムと当接するサブカムを揺動可能に支持するホルダと、該ホルダを回動させる駆動部とを備える可変動弁装置において、サブカムが動弁カムから離れることに起因するホルダと駆動部との衝突による打音の発生を抑制する。
【解決手段】可変動弁装置10の制御機構40は、ホルダ20を第1回動方向R3に回動させる制御カム43と、ホルダ20を第2回動方向R4に回動させる制御カム44とを備える。制御カム43は、作用部27と当接することにより、制御カム44と当接状態にある作用部28が制御カム44から離れて第2回動方向R4に回動することを規制する。制御カム44は、作用部28と当接することにより、制御カム43と当接状態にある作用部27が制御カム43から離れて第1回動方向R3に回動することを規制する。制御カム43および制御カム44は、軸線方向に直交する互いに異なる直交平面上に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に関し、詳しくは、機関弁の弁作動特性、例えば最大リフト量を変更可能な可変動弁装置に関する。
本出願人は、先に出願した特願2006−197134号において、回動軸線を中心に回動可能なホルダと該ホルダに揺動可能に支持されると共に動弁カムにより駆動されて揺動するサブカムと該サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとから構成される伝達機構と、ホルダを回動させる制御機構とを備える内燃機関の可変動弁装置を提案した。この可変動弁装置では、機関回転速度に同期して回転駆動される動弁カムの弁駆動力が、サブカムおよびカムフォロアを介して機関弁に伝達される一方で、制御機構の駆動部がホルダに当接して該ホルダを回動させることにより、サブカムとカムフォロアとの相対位置が変更されて機関弁の最大リフト量が変更される。そして、該駆動部とホルダとが当接状態を維持するように、ホルダは付勢部材により付勢されている。
動弁カムの弁駆動力が、ホルダに支持されるサブカムおよびロッカアームを介して機関弁に伝達される可変動弁装置では、内燃機関の運転時に、特に高速回転時に、動弁系等価質量による慣性のために、サブカムが動弁カムに追従できなくなって、動弁カムから離れる現象(以下、「ジャンプ」という。)が発生することがある。そして、このジャンプが発生すると、制御機構の駆動部と当接状態にあったホルダが、該駆動部から一旦離れ、その後に再び駆動部との当接状態に戻るときに、ホルダが駆動部に衝突して打音が発生する。
そこで、この打音の発生を抑制するために、駆動部にホルダを押し付けるための付勢部材の付勢力を大きくすると、該付勢力や駆動部とホルダとの摩擦に打ち勝つ大きな駆動力が必要になって、機関弁の弁作動特性の制御応答性が低下して制御精度の低下を招来し、また制御応答性を高めようとすると制御機構のアクチュエータの大型化を招来する。また、付勢力を大きくすると、互いに当接する駆動部とホルダとの摩耗が増加し、制御精度が低下する原因になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜8記載の発明は、動弁カムと当接するサブカムを揺動可能に支持するホルダと、該ホルダを回動させる駆動部とを備える可変動弁装置において、サブカムが動弁カムから離れることに起因するホルダと駆動部との衝突による打音の発生を抑制することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、可変動弁装置の小型化を図ると共に、付勢トルクが作用する作用部と駆動部との摩耗を抑制して弁作動特性の制御精度の向上を図ることを目的とし、請求項3〜7記載の発明は、さらに、ホルダの小型化を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、機関回転速度に同期して駆動される動弁カムと、機関本体に対して回動軸線を中心に回動可能に支持されるホルダと、前記ホルダに揺動可能に支持されると共に前記動弁カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとから構成されて、前記動弁カムの弁駆動力を前記サブカムおよび前記カムフォロアを介して前記機関弁に伝達する伝達機構と、前記ホルダを駆動して互いに反対方向である第1回動方向および第2回動方向に回動させる制御機構とを備え、前記ホルダの回動により前記サブカムと前記カムフォロアとの相対位置が変更されて前記機関弁の弁作動特性が変更される内燃機関の可変動弁装置において、前記制御機構は、前記ホルダの第1作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第1回動方向に回動させる第1駆動部と、前記ホルダの第2作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第2回動方向に回動させる第2駆動部とを備え、前記第1駆動部は、前記第1作用部と当接することにより、前記第2駆動部と当接状態にある前記第2作用部が前記第2駆動部から離れて前記第2回動方向に回動することを規制し、前記第2駆動部は、前記第2作用部と当接することにより、前記第1駆動部と当接状態にある前記第1作用部が前記第1駆動部から離れて前記第1回動方向に回動することを規制し、前記第1駆動部および前記第2駆動部は、前記回動軸線の方向である軸線方向に直交する直交平面のうちの互いに異なる前記直交平面上に配置される内燃機関の可変動弁装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記ホルダには、前記動弁カムと前記サブカムとの当接により発生する前記第2回動方向の付勢トルクが常に作用し、前記軸線方向での前記第1駆動部の幅は、前記軸線方向での前記第2駆動部の幅よりも大きいものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記カムフォロアは、前記ホルダに対して揺動可能なロッカアームであり、前記ホルダは、前記ロッカアームを支持するロッカ軸を保持する1対の保持部と、前記1対の保持部を連結する連結部とを備え、前記第1作用部または前記第2作用部は連結部であるものである。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記ホルダは前記サブカムを揺動可能に支持する支持壁を備え、前記第1作用部または前記第2作用部は前記支持壁であるものである。
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記カムフォロアは、前記ホルダに対して揺動可能なロッカアームであり、前記ホルダは、前記サブカムを揺動可能に支持する1対の側壁と、前記1対の側壁を連結する連結壁とを備え、前記1対の側壁には、前記ロッカアームを支持するロッカ軸を保持すると共に前記連結壁により連結される1対の保持部が設けられ、前記第1作用部または前記第2作用部は連結壁であるものである。
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記ホルダは、前記サブカムを揺動可能に支持する1対の側壁を備え、前記第1駆動部および前記第2駆動部の一方の駆動部は、前記軸線方向で離隔して配置された1対の駆動要素から構成され、前記一方の駆動部が当接する前記第1作用部または前記第2作用部は、前記1対の駆動要素がそれぞれ当接する前記1対の側壁であるものである。
請求項7記載の発明は、請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第2駆動部は前記軸線方向で離隔して配置された1対の駆動要素から構成され、前記第1駆動部は前記軸線方向で前記1対の駆動要素の間に配置されるものである。
請求項8記載の発明は、機関回転速度に同期して駆動される動弁カムと、機関本体に対して回動軸線を中心に回動可能に支持されるホルダと、前記ホルダに揺動可能に支持されると共に前記動弁カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとから構成されて、前記動弁カムの弁駆動力を前記サブカムおよび前記カムフォロアを介して前記機関弁に伝達する伝達機構と、前記ホルダを駆動して互いに反対方向である第1回動方向および第2回動方向に回動させる制御機構とを備え、前記ホルダの回動により前記サブカムと前記カムフォロアとの相対位置が変更されて前記機関弁の弁作動特性が変更される内燃機関の可変動弁装置において、前記制御機構は、前記ホルダの第1作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第1回動方向に回動させる第1駆動部と、前記ホルダの第2作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第2回動方向に回動させる第2駆動部とを備え、前記第1駆動部は、前記第1作用部と当接することにより、前記第2駆動部と当接状態にある前記第2作用部が前記第2駆動部から離れて前記第2回動方向に回動することを規制し、前記第2駆動部は、前記第2作用部と当接することにより、前記第1駆動部と当接状態にある前記第1作用部が前記第1駆動部から離れて前記第1回動方向に回動することを規制し、前記第1駆動部および前記第2駆動部は、前記第1駆動部が1回転すると仮定したとしても前記第2作用部に当接することがなく、かつ前記第2駆動部が1回転すると仮定したとしても前記第1作用部に当接することがない位置に配置される内燃機関の可変動弁装置である。
請求項1記載の発明によれば、内燃機関の高速回転時などの運転時においてサブカムが動弁カムから離れる前記ジャンプが発生したとしても、ホルダに第1回動方向の駆動力を加える第1駆動部と当接状態にある第1作用部が第1回動方向に回動して第1駆動部から離れることが、第2駆動部と第2作用部との当接により規制され、同様に、ホルダに第2回動方向の駆動力を加える第2駆動部と当接状態にある第2作用部が第2回動方向に回動して第2駆動部から離れることが、第1駆動部と第1作用部との当接により規制されるので、ジャンプの発生に起因する第1駆動部と第1作用部との衝突および第2駆動部と第2作用部との衝突による打音の発生が抑制され、該打音による騒音が低減する。
そして、該打音の発生を防止するために、第1作用部を第1駆動部に、または第2作用部を第2駆動部に押し付けるための大きな付勢力は不要であるので、互いに当接する第1駆動部および第1作用部または第2駆動部および第2作用部の摩耗が低減して、弁作動特性の制御精度の向上に寄与する。
さらに、ホルダの回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転する第1駆動部および第2駆動部が、軸線方向に直交する異なる直交平面上にあることから、第1駆動部および第2駆動部が軸線方向に直交する同一の直交平面上にある場合とは異なり、第1駆動部および第2駆動部が、その回転方向での形成範囲を互いに制約することがないので、第1,第2駆動部の形成範囲の設定の自由度が大きくなる。このため、例えば該形成範囲を大きく設定することにより、ホルダの回動量に対する弁作動特性の変更量の割合を小さくすることが可能になって、ホルダの回動による弁作動特性の微細な制御が可能になると共に、制御機構および伝達機構を構成する部品の公差に起因する制御精度への影響を小さくすることができて、弁作動特性の制御精度が向上する。
請求項2記載の事項によれば、付勢トルクは、動弁カムとサブカムとの当接に基づいて発生するトルクであるので、第1作用部を第1駆動部に押し付けるための専用の付勢部材が不要になり、可変動弁装置を小型化することができる。また、軸線方向での第1駆動部の幅は第2駆動部の幅よりも大きいので、付勢トルクが作用する状態で第1駆動部に当接する第1作用部と第1駆動部との摩耗が抑制されて、弁作動特性の制御精度の向上に寄与する。
請求項3記載の事項によれば、1対の保持部を連結する連結部は、該1対の保持部に保持されるロッカ軸により剛性が高められているので、第1作用部または第2作用部の剛性が高められる。この結果、ロッカアームを支持するロッカ軸を利用して、第1作用部または第2作用部の剛性を高めることができるので、ホルダに第1作用部または第2作用部の剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダを小型化でき、ひいては伝達機構を小型化できる。
請求項4記載の事項によれば、サブカムを支持するために高い剛性を有する支持壁を利用して、第1作用部または第2作用部の剛性を高めることができるので、ホルダに第1作用部または第2作用部の剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダを小型化でき、ひいては伝達機構を小型化できる。
請求項5記載の事項によれば、連結壁は、1対の側壁を連結するために剛性が高められた部分であり、しかも1対の保持部を連結していることにより該1対の保持部に保持されるロッカ軸により一層剛性が高められているので、第1作用部または第2作用部の剛性が高められる。この結果、1対の側壁を連結していることおよびロッカアームを支持するロッカ軸を利用して、第1作用部または第2作用部の剛性を高めることができるので、ホルダに第1作用部または第2作用部の剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダを小型化できる。
請求項6記載の事項によれば、サブカムを支持するために高い剛性を有する1対の側壁を利用して、1対の駆動要素が当接する第1作用部または第2作用部の剛性を高めることができるので、ホルダに第1作用部または第2作用部の剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダを小型化できる。
請求項7記載の事項によれば、軸線方向で幅が大きい第1駆動部が、軸線方向での幅が小さい第2駆動部の1対の駆動要素の間に形成されるスペースを利用して配置されるので、軸線方向での第1駆動部および1対の駆動要素をコンパクトに配置することができ、ひいてはホルダを軸線方向で小型化できる。しかも、第1駆動部および1対の駆動要素が軸線方向で離隔した位置で第1作用部および第2作用部に当接するので、ホルダの振動が抑制されて、動弁系の挙動の安定化に寄与する。
請求項8記載の発明によれば、ジャンプの発生に起因する打音による騒音の低減、および互いに当接する第1駆動部および第1作用部または第2駆動部および第2作用部の摩耗の低減による弁作動特性の制御精度の向上に関して請求項1と同様の作用効果が奏される。さらに、ホルダの回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転する第1駆動部および第2駆動部が、1回転すると仮定したとしても、第2作用部および第1作用部にそれぞれ当接することがない位置に配置されることから、第1駆動部および第2駆動部が、その回転方向での形成範囲を互いに制約することがないので、第1,第2駆動部の形成範囲の設定の自由度が大きくなる点で、請求項1と同様の作用効果が奏される。
以下、本発明の実施形態を図1〜図10を参照して説明する。
図1〜図7は第1実施形態を説明する図である。
図1を参照すると、本発明が適用された可変動弁装置10は頭上カム軸型の動弁装置を構成し、該動弁装置は車両に搭載される内燃機関Eに備えられる。多気筒4ストローク内燃機関Eは、複数のシリンダ1aが一体成形されたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上端部に結合されるヘッドカバー3とから構成される機関本体を備える。
なお、この実施形態において、上下方向はシリンダ1aのシリンダ軸線Lyの方向(以下、「シリンダ軸線方向」という。)に一致し、軸線方向とは、後述するホルダ20の回動軸線Lhの方向を意味する。
各シリンダ1aには、コンロッドを介して内燃機関Eのクランク軸に連結されるピストン4が往復動可能に嵌合する。シリンダヘッド2には、シリンダ1a毎に、シリンダ軸線方向(または上下方向)でピストン4に対向する燃焼室5と、燃焼室5にそれぞれ開口する1対の吸気口を有する吸気ポート6および1対の排気口を有する排気ポートと、前記吸気口を開閉する1対の機関弁としての吸気弁7と、前記排気口を開閉する1対の機関弁としての排気弁と、収容筒8a内に配置されて燃焼室5に臨む点火栓8bとが設けられる。
吸気弁7および前記排気弁は、シリンダヘッド2とヘッドカバー3とで形成される動弁室9内に配置される前記動弁装置により開閉駆動される。
内燃機関Eにおいて、吸気装置(図示されず)により形成される吸気通路を通る吸入空気は、混合気形成装置としての燃料噴射弁から供給された燃料と混合して混合気を形成し、吸気行程において吸気弁7の開弁時に吸気ポート6を通って燃焼室5に吸入される。該混合気は、ピストン4が上昇する圧縮行程において圧縮され、圧縮行程の終期に点火栓8bにより点火されて燃焼し、ピストン4が下降する膨張行程において燃焼ガスの圧力により駆動されるピストン4が前記クランク軸を回転駆動する。燃焼ガスは、ピストン4が上昇する排気行程において前記排気弁の開弁時に排気ガスとして燃焼室5から排出されて前記排気ポートを通った後、排気装置(図示されず)により形成される排気通路を通って内燃機関Eの外部に排出される。
シリンダヘッド2に設けられる前記動弁装置は、動弁カムとしての吸気カム11aが設けられる吸気カム軸11を備えて吸気弁7を開閉駆動する吸気側動弁装置と、動弁カムとしての排気カムが設けられる排気カム軸を備えて排気弁を開閉駆動する排気側動弁装置(図示されず)とから構成される。そして、この実施形態において、前記吸気側動弁装置は、吸気弁7の最大リフト量を含む弁作動特性を内燃機関Eの機関運転状態に応じて変更可能な可変動弁装置10から構成される。
前記排気側動弁装置は、弁作動特性が機関運転状態に対して一定の動弁装置により構成されるが、可変動弁装置10と基本的に同一構造の可変動弁装置により構成されてもよい。
シリンダ軸線Lyを含むと共に吸気カム軸11の回転軸線Lcに平行な中心平面Cを挟んで配置される吸気カム軸11および前記排気カム軸は、それぞれ前記クランク軸の回転軸線に平行な回転軸線を有するように、シリンダヘッド2に一体に設けられるカム軸ホルダH(図2参照)を介してシリンダヘッド2に回転可能に支持される。
そして、吸気カム軸11および前記排気カム軸は、タイミングチェーンを備える動弁用伝動機構を介して伝達される前記クランク軸の動力により、該クランク軸の1/2の回転速度で回転駆動される。
以下、主に可変動弁装置10について説明する。
図1〜図4を参照すると、可変動弁装置10は、内燃機関Eの機関回転速度に同期して回転駆動されるカム11aを有するカム軸11のほかに、カム11aの弁駆動力を吸気弁7に伝達すると共に吸気弁7の弁作動特性を変更可能な伝達機構(以下、「伝達機構」という。)と、該弁作動特性を変更するために伝達機構の後述するホルダ20を駆動して、回動軸線Lhを中心に互いに反対方向である第1回動方向R3および第2回動方向R4に回動させる制御機構40とを備える。
伝達機構は、機関本体としてのシリンダヘッド2に対して回転軸線Lcに平行な回動軸線Lhを中心に回動可能に支持されるホルダ20と、ホルダ20に揺動軸線Lsを中心に揺動可能に支持されると共にカム11aにより駆動されて揺動するサブカム30と、サブカム30により駆動されて吸気弁7を開閉するカムフォロアとしてのロッカアーム60と、ホルダ20に設けられてサブカム30をカム11aに押し付ける動弁カム用付勢部材38と、カム11aからサブカム30およびロッカアーム60を経て吸気弁7に至るまでのカム11aの弁駆動力の伝達経路(以下、「弁駆動力伝達経路」という。)でのクリアランスの発生を防止または抑制するためにホルダ20における揺動軸線Lsの位置を調整する調整機構Aとから構成されて、カム11aの弁駆動力をサブカム30およびロッカアーム60を介して吸気弁7に伝達する。
制御機構40は内燃機関Eの機関運転状態に応じてホルダ20を回動させ、シリンダヘッド2に対して変位するホルダ20の位置に応じて、サブカム30とロッカアーム60との相対位置または当接位置が変更されて、吸気弁7の弁作動特性である最大リフト量および開閉時期が変更される。
ここで、回動軸線Lh、揺動軸線Ls、および後述する回転軸線Ld、揺動軸線Lrは、カム11aの回転軸線Lcに平行である。
図1〜図3を参照すると、制御機構40は、シリンダヘッド2に取り付けられるアクチュエータとしての電動モータ41と、電動モータ41により減速機構を介して駆動されて回転軸線Ldを中心に回転可能な1つの制御軸42と、制御軸42に一体成形されて設けられると共にホルダ20を回動および停止させる第1,第2駆動部としての第1,第2制御カム43,44とを備える。
電動モータ41は、機関回転速度や機関負荷などの内燃機関Eの機関運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号が入力される電子制御ユニットにより制御されて、ホルダ20が該機関運転状態に応じて設定された回動位置を占めるように、制御軸42を第1回転方向R1および第2回転方向R2に回転駆動する。
第1制御カム43は1以上の駆動要素としての制御カム要素、この実施形態では1つの制御カム要素により構成され、第2制御カム44は、1以上の駆動要素としての制御カム要素、この実施形態では軸線方向に離隔する複数の制御カム要素、ここでは1対の制御カム要素44a,44bから構成される。制御軸42上に配置されて回動軸線Lhに平行な回転軸線Ldを中心に回転する制御カム43および各制御カム要素44a,44bは、回転軸線Ld(したがって軸線方向)に直交する直交平面(以下、「直交平面」という。)での断面形状がインボリュートである駆動面としてのカム面S3,S4を有し、該カム面S3,S4において後述するホルダ20の作用部27および作用部位28a,28bにそれぞれ当接する。
360°以下、この実施形態では180°以下の回転角度である回転範囲で第1,第2回転方向R1,R2に回転する制御カム43および各制御カム要素44a,44bにおいて、作用部27または各作用部位28a,28bに当接するカム山のカム面S3,S4の、回転方向R1,R2での形成範囲は、90°以上で180°以下に設定される。なお、制御カム43および各制御カム要素44a,44bが360°以下の前記回転範囲で回転する場合、前記形成範囲は180°を越えて設定されてもよい。
制御カム43および両制御カム要素44a,44bは、軸線方向(したがって回転軸線Ldに平行な方向でもある。)での位置が異なるように、すなわち前記直交平面のうちの互いに異なる直交平面上に、軸線方向で離隔して配置される。図2には、そのような直交平面の一例として、直交平面N1〜N3が示されている。そして、制御カム43は軸線方向で1対の制御カム要素44a,44bの間に配置される。
したがって、直交平面のうちの同一の直交平面上に制御カム43、各制御カム要素44a,44bが位置することはない。
また、軸線方向での制御カム43の幅W1は、軸線方向での各制御カム要素44a,44bの幅W2a,W2bよりも大きく、また両制御カム要素44a,44bの幅W2a,W2bを合わせた幅である軸線方向での制御カム44の幅よりも大きい。このため、軸線方向における制御カム43と作用部27との当接部の幅も、軸線方向における両制御カム要素44a,44bと両作用部位28a,28bとのそれぞれの当接部の幅および該各幅を合わせたときの幅よりも大きい。
制御カム43は、作用部27に当接した状態で第1回転方向R1に回転してホルダ20を第1回動方向R3に回動させ、各制御カム要素44a,44bは、各作用部位28a,28bに当接した状態で第2回転方向R2に回転してホルダ20を第2回動方向R4に回動させる。
そして、制御カム43は、作用部27と当接することにより、制御カム要素44a,44bと当接状態にある作用部位28a,28bがそれぞれ制御カム要素44a,44bから離れて第2回動方向R4に回動することを規制し、制御カム要素44a,44bは、作用部位28a,28bと当接することにより、制御カム43と当接状態にある作用部27が制御カム43から離れて第1回動方向R3に回動することを規制する。
図1〜図4を参照すると、一体成形された単一の部材であるホルダ20は、回転軸線Lcの方向(または軸線方向)で隣接するカム軸ホルダH(図2参照)に回動可能に支持されることにより、カム軸ホルダHを介してシリンダヘッド2に回動可能に支持される。上下方向でカム11aと吸気弁7との間で、かつカム11aの下方に配置されてシリンダ1a毎に設けられるホルダ20は、軸線方向で離隔する1対の側壁21,22と、中心平面C(図1参照)に直交する方向での各側壁21,22の両端部同士をそれぞれ連結する1対の連結壁23,24と、カム軸ホルダHに回動可能に支持される円柱状の1対のホルダ支点部25と、サブカム30が揺動軸線Lsを中心に揺動するように該サブカム30を支持する支持軸50を支持する1対の支持部26a,26bと、制御カム43と当接してその駆動力または規制力が作用する第1作用部27と、各制御カム要素44a,44bと当接してその駆動力または規制力が作用する1対の第2作用部位28a,28bと、ホルダ20に対してロッカアーム60が揺動するように該ロッカアーム60を支持するロッカ軸69と保持する1対の保持部29a,29bとを備える。
サブカム30、ロッカアーム60、連結壁23,24および制御カム43は、軸線方向で板状の両側壁21,22の間に配置される。そして、両側壁21,22はサブカム30を支持する支持壁を構成し、制御カム要素44a,44bと同数である1対の作用部位28a,28bは、制御カム44が当接する第2作用部28を構成する。また、支持部26a、作用部位28aおよび保持部29aは、側壁21の一部を構成し、該側壁21に一体成形されて設けられ、同様に、支持部26b、作用部位28bおよび保持部29bは、側壁22の一部を構成し、該側壁22に一体成形されて設けられる。なお、支持部26a,26b、作用部位28a,28bおよび保持部29a,29bは、側壁21または側壁22とは別個の部材とされて、該側壁21,22に一体に設けられてもよい。
そして、作用部27は連結壁24であり、両作用部位28a,28bは、それぞれ両側壁21,22の一部である。
それゆえ、第1駆動部および第2駆動部の一方の駆動部としての制御カム44は、軸線方向で離隔して配置された1対の制御カム要素44a,44bから構成され、該1対の制御カム要素44a,44bが当接する第1作用部および第2作用部の一方の作用部としての作用部28を構成する1対の作用部位28a,28bは、1対の制御カム要素44a,44bがそれぞれ当接する1対の側壁21,22であり、第1駆動部および第2駆動部の他方の駆動部としての制御カム43が当接する第1作用部および第2作用部の他方の作用部としての作用部27は、連結壁24である。
制御カム43および両制御カム要素44a,44bの配置に対応して、作用部27および両作用部位28a,28bは、軸線方向での位置が異なるように、すなわち直交平面のうちの互いに異なる直交平面N1〜N3上に、軸線方向で離隔して配置される(図2参照)。
そして、制御カム43および両制御カム要素44a,44bは、制御カム43が1回転すると仮定したとしても作用部位28a,28bに当接することがなく、かつ各制御カム要素44a,44bが1回転すると仮定したとしても作用部27に当接することがない位置に配置される。
図1〜図3,図5を参照すると、ロッカアーム60の上方に配置されるサブカム30は、支持軸50において揺動軸線Lsを規定する偏心軸部53に揺動可能に支持される筒状の支点部31と、カム11aに当接するカム当接部としてのローラ32と、ロッカアーム60に当接する駆動カム部33と、ローラ32をカム11aに当接するように付勢するための1対の付勢部材38の付勢力が作用する作用部35とを有する。ローラ32は支点部31から径方向外方に突出する1対の保持部36に保持されるローラ軸37に多数のニードルからなる軸受を介して回転可能に支持される。
駆動カム部33は、ロッカアーム60のローラ65が当接するカム面34を有し、ローラ32から入力されたカム11aの弁駆動力をロッカアーム60に伝達する。カム面34は、サブカム30が揺動することによりロッカアーム60を揺動させて吸気弁7を開弁状態にする駆動面34aと、サブカム30の揺動とは無関係にロッカアーム60を揺動させることなく吸気弁7を閉弁状態に保つ非駆動面34bとから構成される。非駆動面34bは揺動軸線Lsを中心とする円柱面から構成される。
作用部35は、ローラ軸37の両端部により構成される。連結壁23に保持される1対の付勢部材38は、作用部35に付勢力を作用させるべく当接する押圧部材38aと、押圧部材38aと連結壁23との間に配置されるバネ38bとから構成される。押圧部材38aは、連結壁23に固定される円筒状の案内筒39に摺動可能に嵌合する。そして、ホルダ20には、付勢部材38により付勢されるサブカム30とカム11aとの当接により発生する第2回動方向R4の付勢トルクTが常に作用し、該付勢トルクTにより、作用部27が制御カム43に押し付けられている。それゆえ、カム11a、サブカム30および付勢部材38は、付勢トルクTを発生するトルク発生部材を構成する。
図1,図3,図5を参照すると、ホルダ20に設けられる調整機構Aは、サブカム30を揺動可能に支持すると共にホルダ20に位置調整可能に設けられる支持軸50と、支持軸50の当接部57,58に当接して支持軸50を移動させる、ここでは回動させる調整力を加えることによりホルダ20に対する支持軸50および揺動軸線Lsの位置を調整する第1,第2調整部材としての第1,第2調整ネジ54,55と、固定手段としてのロックナット59とを備える。
ホルダ20の1対の側壁21,22に対して回動可能に支持される支持軸50は、各支持部26a,26bに設けられた孔に挿入された状態で各側壁21,22に対して回動可能に支持される1対の円柱状の被支持部51,52と、両被支持部51,52を連結すると共にサブカム30が被支持部51,52の回動軸線Laに平行で所定の偏心量eで偏心した揺動軸線Lsを有するようにサブカム30を揺動可能に支持する円柱状の軸部である偏心軸部53とを有し、両被支持部51,52と偏心軸部53とが一体に回動するように一体化された偏心軸である。
支持部26aに取り付けられる1対の調整ネジ54,55は、それぞれ支持軸50の位置、したがって揺動軸線Lsの位置を互いに反対方向に移動させる。両調整ネジ54,55は、支持部26aに設けられたネジ孔56a,56b内に挿入されてホルダ20に対して相対移動可能に設けられる。当接部57は調整ネジ54と当接可能であり、当接部58は調整ネジ55と当接可能である。両当接部57,58は、被支持部51に設けられた切欠部または凹部により形成される。
揺動軸線Lsを調整するには、例えば、調整ネジ54,55がそれぞれネジ孔56a,56bにねじ込まれるか、ネジ孔56a,56bから後退させられる。調整ネジ54を当接部57に当接させた状態でねじ込むことにより、支持軸50が一方向に回動し、揺動軸線Lsの位置が、回動軸線Laを中心に、偏心量eを半径とする円上を移動して、一方向に移動する。一方、調整ネジ55を当接部58に当接させた状態でねじ込むことにより、支持軸50が前記一方向とは反対方向の他方向に回動し、揺動軸線Lsの位置が、回動軸線Laを中心に、偏心量eを半径とする円上を移動して、該他方向に移動する。そして、両調整ネジ54,55の位置を調整することにより、調整ネジ54と当接部57とが当接し、かつ調整ネジ55と当接部58とが当接した状態で、調整ネジ54,55による調整が終了し、ロックナット59により各調整ネジ54,55が固定されて、調整機構Aによる揺動軸線Lsの位置調整が完了する。
このように、前記弁駆動力伝達経路でのクリアランスの発生を防止または抑制する調整機構Aは、サブカム30を揺動可能に支持すると共にホルダ20に位置調整可能に設けられる支持軸50と、ホルダ20に設けられて支持軸50の位置を調整する調整ネジ54,55とを備えることから、調整機構Aにより動弁系等価質量が増加することがないため、吸気弁7のバウンスが発生する機関回転速度をより高回転側に移行させることができるので、バウンスの発生および該バウンスに起因する騒音の発生が抑制される。また、調整ネジ54,55により、サブカム30を揺動可能に支持する支持軸50の位置を調整すればよいので、揺動軸線Lsの位置の調整作業が容易になる。
図1,図3,図4を参照すると、ロッカアーム60は、ロッカアーム60がホルダ20に対して揺動可能となるように支持すると共に揺動軸線Lrを規定する支持部材としてのロッカ軸69に揺動可能に支持される1つの支点部61と、支点部61から回動軸線Lhに向かって延びている1対のアーム部62および保持部63と、保持部63に保持されるローラ軸64に多数のニードルからなる軸受に支持されて駆動カム部33のカム面34に転がり接触して当接する従動当接部としてのローラ65と、各アーム部62および保持部63の先端部を連結するように設けられて1対の吸気弁7の弁ステムにそれぞれ当接する1対の弁押圧部66とを有する。
図2を併せて参照すると、支点部61は、回動軸線Lhに平行な揺動軸線Lrの方向で両側壁21,22の間に配置される。ロッカ軸69は、各側壁21,22の一部である1対の保持部29a,29bに回動可能に保持される。なお、ロッカ軸69は保持部29a,29bに回動不能に保持されてもよい。そして、連結壁24は、軸線方向で両保持部29a,29bの間に配置されて、連結部として両保持部29a,29bを連結している。このため、1対の保持部29a,29bがロッカ軸69を保持することにより、ロッカアーム60を支持するロッカ軸69の剛性が関与する分、連結壁24の剛性が高められる。
1対の制御カム要素44a,44bは、軸線方向で制御カム43および1対の保持部29a,29bを挟んで配置される。そして、1対の制御カム要素44a,44bは、それぞれ1対の保持部29a,29bに軸線方向で摺接していて、軸線方向での各保持部29a,29bの移動または振動を規制し、ひいては軸線方向でのホルダ20の移動または振動を規制可能である。
軸線方向に離隔する1対の弁押圧部66は、それぞれ、吸気弁7のバルブクリアランスを調整する油圧式間隙調整部材66bと、間隙調整部材66bが収容される収容孔67を形成する収容部66aとから構成される。そして、間隙調整部材66bは、収容孔67により形成される油室78に供給されるオイルの油圧により作動して、バルブクリアランスを零とするように調整する。
図1,図2,図4,図5を参照して、伝達機構の潤滑系統について説明する。
カム軸ホルダHには、オイルポンプから吐出されてシリンダヘッド2に導かれたオイルが導かれる油路70が設けられる。油路70のオイルは、各ホルダ支点部25および各側壁21,22に設けられた油路71に流入し、該油路71から、各保持部29a,29bに設けられた環状溝からなる油路72a,72b、および、ロッカ軸69に設けられた油孔73を順次経て、ロッカ軸69の内部に揺動軸線Lrに沿って設けられた油路74に導かれる。
油路74のオイルは、ロッカ軸69に設けられた油孔75を経て、支点部61のロッカ軸69との摺動面に設けられた環状溝からなる1対の油路76に導かれて、ロッカ軸69と支点部61との摺動部の潤滑に供される。そして、油路76のオイルは、さらに、支点部61および各アーム部62に設けられた油路77を経て油室78に導かれる。油室78の最上部には、油室78内に溜まった空気を放出するエア抜き孔を兼ねる噴口79が設けられる。1対の噴口79からは、それぞれ1対の付勢部材38に向けてオイルが噴射されて、各付勢部材38の潤滑に供される。
併せて図2,図5を参照すると、油路72bのオイルは、側壁22に設けられた油路80を経て、支持軸50の被支持部52の支持部26bとの摺動面に設けられて該油路80に開口する円弧状の溝からなる油路81に導かれる。油路81のオイルは、被支持部52および偏心軸部53の内部に設けられた油路82を経て、偏心軸部53と支点部31との摺動部の潤滑に供される。
次に、可変動弁装置10の動作について説明する。
図1,図3を参照すると、内燃機関Eが例えば高負荷領域で運転されるとき、ホルダ20は、吸気弁7の最大リフト量が最大値となる上限位置を占める。このとき、制御カム43は、前記回転範囲においてカム山の高さが最大となる位置で作用部27に当接し、両制御カム要素44a,44bの一方である制御カム要素44bが、カム山の高さが最小となる位置で作用部位28bに当接する。カム11aにより駆動されるサブカム30は、駆動カム部33の駆動面34aによりロッカアーム60を駆動して、吸気弁7が前記最大値で開弁する。図3には、このときのカム11a、サブカム30、ロッカアーム60および吸気弁7が二点鎖線で示され、ローラ32がカム11aのベース円に当接し、かつローラ65が非駆動面34bに当接していて、吸気弁7が閉弁状態にあるときのカム11a、サブカム30およびロッカアーム60が実線で示されている。
そして、内燃機関Eがより小さい負荷領域に移行するとき、制御カム43および各制御カム要素44a,44bが電動モータ41により駆動されて第2回転方向R2に回転するにつれて、制御カム43のカム山の高さがより低い部分が作用部27に当接し、制御カム要素44a,44bのカム山の高さがより高い部分が作用部位28a,28bに当接して、ホルダ20は回動軸線Lhを中心に第2回動方向R4に回動する。ホルダ20のこの回動により、サブカム30およびロッカアーム60の相対位置が変更されて、ローラ65は、駆動カム部33において駆動面34a側から非駆動面34b側に移動した位置で接触する。このため、駆動面34aによりロッカアーム60が駆動されたとき、吸気弁7の最大リフト量は連続的に小さくなる。
図6に示されるように、前記回転範囲で、制御カム43のカム山の高さが最小となる部分が作用部27に当接し、各制御カム要素44a,44b(図3も参照)のカム山の高さが最大となる部分が各作用部位28a,28bに当接するとき、ホルダ20は、吸気弁7の最大リフト量が最小値となる下限位置を占める。このとき、サブカム30はカム11aにより駆動されて揺動するものの、ローラ65は駆動カム部33の非駆動面34bのみと接触するため、ロッカアーム60が揺動することはなく、吸気弁7は閉弁状態を維持して、吸気弁7が休止状態になる。図6には、このときのカム11aおよびサブカム30が二点鎖線で示され、ローラ32がカム11aのベース円に当接して吸気弁7が閉弁状態にあるときのカム11a、サブカム30、およびロッカアーム60が実線で示されている。
一方、制御カム43および制御カム要素44a,44bが第1回転方向R1に回転して、ホルダ20が、図6に示される前記下限位置を占める状態から、図3に示される前記上限位置に向かって第1回動方向R3に回動するときは、制御カム43,制御カム要素44a,44bおよび伝達機構が前述とは逆の動作をして、吸気弁7の最大リフト量が連続的に大きくなる。
また、図7を参照すると、制御カム43における作用部27との当接部P1,P2,P3の位置の変化、および作用部27における制御カム43との当接部Q1,Q2,Q3の位置の変化から明らかなように、制御カム43が、前記上限位置(または前記下限位置)から前記下限位置(または前記上限位置)に向かって第2回転方向R2(または第1回転方向R1)に回転するとき、作用部27は第2回転方向R2(または第1回転方向R1)に倣う方向である第2回動方向R4(または第1回動方向R3)に回動することから、作用部27が第2回転方向R2(または第1回転方向R1)に倣う方向とは逆方向である第1回動方向R3(または第2回動方向R3)に回動する場合に比べて、制御カム43および作用部27間での相対的な滑り距離が小さくなるので、互いに当接する制御カム43と作用部27と摩耗が低減する。
なお、図7において、制御カム43および作用部27の位置のうち、前記上限位置が実線で、前記下限位置が二点鎖線で、前記上限位置と前記下限位置との間の中間位置が破線で示されている。
また、同様の理由により、制御カム要素44a,44b(図3も参照)および作用部位28a,28b間での相対的な滑り距離が小さくなるので、互いに当接する制御カム要素44a,44bと作用部位28a,28bとの摩耗が低減する。
さらに、制御カム43が駆動力を作用部27に加える際に、ホルダ20に作用するトルクに対する制御カム43に作用するトルクのトルク比rを、図7に示されるように、駆動力の作用線fと回動軸線Lhとの距離d1に対する作用線fと回転軸線Ldとの距離d2の比を用いて、
r=d2/d1
と定義したとき、該トルク比rが、ホルダ20の回動範囲の全体において、その変動幅が抑制された値となるように、例えば該変動幅が前記回動範囲でのトルク比rの最小値に対して100%以下、好ましくは30%以下となるように、制御カム43および作用部27の形状または配置が設定されることにより、制御カム43を駆動する電動モータ41による制御性が良好になる。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
ホルダ20の回動によりサブカム30とロッカアーム60との相対位置が変更されて吸気弁7の弁作動特性が変更される内燃機関Eの可変動弁装置10において、制御機構40は、ホルダ20の作用部27に当接した状態で回転軸線Ldを中心に回転してホルダ20を第1回動方向R3に回動させる制御カム43と、ホルダ20の第2作用部28に当接した状態で回転軸線Ldを中心に回転してホルダ20を第2回動方向R4に回動させる制御カム44とを備え、制御カム43は、作用部27と当接することにより、制御カム44と当接状態にある作用部28が制御カム44から離れて第2回動方向R4に回動することを規制し、制御カム44は、作用部28と当接することにより、制御カム43と当接状態にある作用部27が制御カム43から離れて第1回動方向R3に回動することを規制し、制御カム43および制御カム44は、軸線方向に直交する直交平面のうちの互いに異なる直交平面N1〜N3上に配置されるか、または制御カム43が1回転すると仮定したとしても作用部28に当接することがなく、かつ制御カム44が1回転すると仮定したとしても作用部27に当接することがない位置に配置される。
これにより、内燃機関Eの高速回転時などの運転時においてサブカム30がカム11aから離れる前記ジャンプが発生したとしても、ホルダ20に第1回動方向R3の駆動力を加える制御カム43と当接状態にある作用部27が第1回動方向R3に回動して制御カム43から離れることが、制御カム44と作用部28との当接により規制され、同様に、ホルダ20に第2回動方向R4の駆動力を加える制御カム44と当接状態にある作用部28が第2回動方向R4に回動して制御カム44から離れることが、制御カム43と作用部27との当接により規制されるので、前記ジャンプの発生に起因する第1制御カム43と第1作用部27との衝突および第2制御カム44と第2作用部28との衝突による打音の発生が抑制され、該打音による騒音が低減する。
そして、該打音の発生を防止するために、作用部27を制御カム43に、または作用部27を制御カム44に押し付けるための大きな付勢力は不要であるので、互いに当接する制御カム43および作用部27または制御カム44および作用部28の摩耗が低減して、吸気弁7の弁作動特性の制御精度の向上に寄与する。
さらに、回動軸線Lhと平行な回転軸線Ldを中心に回転する制御カム43および制御カム44が、軸線方向に直交する異なる直交平面N1〜N3上にある(すなわち、軸線方向で異なる位置にある)ことから、制御カム43および制御カム44が軸線方向に直交する同一の直交平面上にある(すなわち、軸線方向で同じ位置にある)場合とは異なり、制御カム43および制御カム44が、その回転方向R1,R2での前記形成範囲を互いに制約することがないので、第1,第2制御カム43,44の前記形成範囲の設定の自由度が大きくなる。このため、例えば該形成範囲を大きく設定することにより、ホルダ20の回動量に対する吸気弁7の弁作動特性の変更量の割合を小さくすることが可能になって、ホルダ20の回動による弁作動特性の微細な制御が可能になると共に、制御機構40および伝達機構を構成する部品の公差に起因する制御精度への影響を小さくすることができて、弁作動特性の制御精度が向上する。特に、最大リフト量が小さい範囲で、該最大リフト量の微細制御ができる。
ホルダ20には、カム11aとサブカム30との当接により発生する第2回動方向R4の付勢トルクTが常に作用し、軸線方向での制御カム43の幅W1は、軸線方向での制御カム要素28a,28bの幅W2a,W2bの和である制御カム44の幅よりも大きい。これにより、付勢トルクTは、カム11aとサブカム30との当接に基づいて発生するトルクであるので、作用部27を制御カム43に押し付けるための専用の付勢部材が不要になり、可変動弁装置10を小型化することができる。また、制御カム43の幅W1は軸線方向での制御カム44の幅よりも大きいので、付勢トルクTが作用する状態で制御カム43に当接する作用部27と制御カム43との摩耗が抑制されて、弁作動特性の制御精度の向上に寄与する。
ホルダ20は、サブカム30を揺動可能に支持する1対の側壁21,22と、1対の側壁21,22を連結する連結壁24とを備え、1対の側壁21,22には、ロッカアーム60を支持するロッカ軸69を保持すると共に連結壁24により連結される1対の保持部29a,29bが設けられ、作用部27は連結壁24であることにより、連結壁24は、1対の側壁21,22を連結するために剛性が高められた部分であり、しかも1対の保持部29a,29bを連結していることにより該1対の保持部29a,29bに保持されるロッカ軸69により一層剛性が高められているので、作用部27の剛性が高められる。この結果、1対の側壁21,22を連結していることおよびロッカアーム60を支持するロッカ軸69を利用して、作用部27の剛性を高めることができるので、ホルダ20に作用部27の剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダ20を小型化でき、ひいては伝達機構を小型化できる。
制御カム44は、軸線方向で離隔して配置された1対の制御カム要素44a,44bから構成され、該1対の制御カム要素44a,44bがそれぞれ当接する1対の作用部位28a,28bは、1対の制御カム要素44a,44bがそれぞれ当接する1対の側壁21,22であることにより、サブカム30を支持するために高い剛性を有する1対の側壁21,22を利用して、1対の制御カム要素44a,44bが当接する各作用部位28a,28bの剛性を高めることができるので、ホルダ20に作用部位28a,28bの剛性を高める部分を別途設ける必要がなく、ホルダ20を小型化できる。
制御カム43は、軸線方向で1対の制御カム要素44a,44bの間に配置されることにより、軸線方向で幅W1が大きい制御カム43が、軸線方向での幅W2a,W2bが制御カム43より小さい1対の制御カム要素44a,44bの間に形成されるスペースを利用して配置されるので、軸線方向での制御カム43および1対の制御カム要素44a,44bをコンパクトに配置することができ、ひいてはホルダ20を軸線方向で小型化できる。しかも、制御カム43および1対の制御カム要素44a,44bが軸線方向で離隔した位置で作用部27および1対の作用部位28a,28bに当接するので、ホルダ20の振動が抑制されて、動弁系の挙動の安定化に寄与する。
次に、図8,図9を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、第1実施形態とは、軸線方向での第1,第2駆動部および第1,第2作用部の配置が主に相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態の部材と同一の部材または対応する部材については、必要に応じて同一の符号を使用した。
制御機構40は、電動モータ41により回転駆動される制御軸42に一体成形されて設けられる第1,第2駆動部としての第1,第2制御カム43,44とを備える。
第1制御カム43は、この実施形態では軸線方向に離隔する複数の制御カム要素、ここでは1対の制御カム要素43a,43bから構成され、第2制御カム44は、この実施形態では1つの制御カム要素により構成される。1対の制御カム要素43a,43bおよび制御カム44は、ホルダ20の第1作用部位27a,27bおよび第2作用部28にそれぞれ当接する。
両制御カム要素43a,43bおよび制御カム44は、軸線方向での位置が異なるように、すなわち直交平面のうちの互いに異なる直交平面N4〜N6上に、軸線方向で離隔して配置される。そして、制御カム44は軸線方向で1対の制御カム要素43a,43bの間に配置される。
また、軸線方向での各制御カム要素43a,43bの幅W1a,W1bは、軸線方向での制御カム44の幅W2よりも小さいものの、両制御カム要素43a,43bの幅W1a,W1bを合わせた幅である軸線方向での第1制御カム43は、幅W2よりも大きい。
両制御カム要素43a,43bは、作用部位27a,27bに当接した状態で第1回転方向R1に回転してホルダ20を第1回動方向R3に回動させ、制御カム44は、各作用部28に当接した状態で第2回転方向R2に回転してホルダ20を第2回動方向R4に回動させる。
そして、両制御カム要素43a,43bは、両作用部位27a,27bとそれぞれ当接することにより、制御カム44と当接状態にある作用部28が制御カム44から離れて第2回動方向R4に回動することを規制し、制御カム44は、作用部28と当接することにより、各制御カム要素43a,43bと当接状態にある作用部位27a,27bが制御カム要素43a,43bから離れて第1回動方向R3に回動することを規制する。
ホルダ20は、軸線方向で離隔する1対の側壁21,22と、両側壁21,22を連結する1対の連結壁23,24と、ホルダ支点部25と、サブカム30を支持する支持軸50を支持する1対の支持部26a,26bと、制御カム要素44a,44b,43a,43bと当接してその駆動力または規制力が作用する第1作用部27,28と、第2制御カム43,44と当接してその駆動力または規制力が作用する第2作用部27,28と、ロッカアーム60を支持するロッカ軸69と保持する1対の保持部29a,29bとを備える。
制御カム要素43a,43bと同数である1対の作用部位27a,27bは、第1制御カム43が当接する第1作用部27を構成する。また、作用部位27aは、側壁21の一部を構成し、該側壁21に一体成形されて設けられ、同様に、作用部位27bは、側壁22の一部を構成し、該側壁22に一体成形されて設けられる。また、作用部28は連結壁24である。
それゆえ、第1駆動部および第2駆動部の一方の駆動部としての制御カム43は、軸線方向で離隔して配置された1対の制御カム要素43a,43bから構成され、該制御カム要素43a,43bが当接する第1作用部および第2作用部の一方の作用部としての作用部27を構成する1対の作用部位27a,27bは、1対の制御カム要素43a,43bがそれぞれ当接する1対の側壁21,22であり、第1駆動部および第2駆動部の他方の駆動部としての制御カム44が当接する第1作用部および第2作用部の他方の作用部としての作用部28は、連結壁24である。
この第2実施形態によれば、側壁21,22で構成される作用部位27a,27bおよび連結壁24で構成される作用部28の剛性の点で、それぞれ、第1実施形態の作用部位28a,28bおよび作用部27と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
1対の制御カム要素43a,43bは軸線方向で制御カム44を挟んで配置され、付勢トルクTにより1対の制御カム要素43a,43bに押し付けられて当接する1対の作用部位27a,27bが作用部28を挟んで配置されるので、ホルダ20の振動がより効果的に抑制されて、動弁系の挙動の安定化に寄与する。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
第1,第2実施形態において、制御機構が2つの制御軸を備え、一方の制御軸に第1制御カムが設けられ、他方の制御軸に第2制御カムが設けられてもよい。このとき、該2つの制御軸は、1つの電動モータにより駆動されてもよく、または別個の電動モータによりそれぞれ駆動されてもよい。さらに、制御機構が2つの制御軸を備える実施形態として、図10に示されるように、制御機構40の2つの制御軸の一方の制御軸である第1制御軸45に設けられる第1制御カム43と、他方の制御軸である第2制御軸46に設けられる第2制御カム44とが、または第1制御軸45の回転軸線Ld1と第2制御軸46の回転軸線Ld2とが、第1作用部27および第2作用部28を挟んで配置されてもよい。それゆえ、両作用部27,28は、互いに平行な両回転軸線Ld1,Ld2の方向から見て(すなわち側面視で)、両回転軸線Ld1,Ld2を通る直線が延びる方向で両制御カム43,44の間または両回転軸線Ld1,Ld2の間に配置される。そして、この場合、第1実施形態と同様に、制御カム43は、ホルダ20の1対の保持部29a,29b(図2も参照)および1対の側壁21,22(図2も参照)を連結する連結壁24である第1作用部27に当接し、制御カム44を構成する1対の制御カム要素(第1実施形態の1対の制御カム要素44a,44bと同様であり、図10には後述する作用部位28bに当接する制御カム要素44bが示されている。)は、それぞれ、ホルダ20の1対の側壁21,22(図2も参照)のそれぞれの一部である1対の作用部位(図10には側壁22の作用部位28bが示されている。)に当接する。また、この実施形態の変形例として、第1制御カム43および第2制御カム44、そして第1作用部27および第2作用部28が、軸線方向で同じ位置、すなわち同一の直交平面上に配置されてもよい。この場合、作用部27が連結壁24であり、作用部28が、連結壁24と同様に1対の保持部29a,29bおよび1対の側壁21,22を連結する連結壁24a(図10に二点鎖線で示される。)であってもよく、または、第1,第2作用部27,28のそれぞれが、1対の側壁21,22のうちの少なくとも1つ側壁の一部であってもよい。
第1実施形態において、第1制御カムおよび第2制御カムが入れ代わり、かつ第1作用部および第2作用部が入れ代わったものでもよい。この場合、第1制御カムが1対の第1制御カム要素から構成され、第2制御カムが、軸線方向で該1対の第1制御カム要素の間に配置され、それに対応して第1作用部が1対の作用部位から構成される。
付勢トルクTの方向は第1回動方向R3であってもよい。
前記回転範囲の全体において、両制御カム要素44a,44bが両作用部位28a,28bにそれぞれ当接してもよい。
ロッカアームを支持するロッカ軸は、ロッカアームと一体に揺動するようにロッカアームに一体に設けられて、ホルダの保持部に揺動可能に支持されてもよく、またロッカアームを揺動可能に支持すると共にホルダに対して不動となるように保持部に一体に設けられてもよい。
第1作用部または第2作用部は、ローラで構成されてもよい。
カムフォロアは、有底円筒状のバルブリフタであってもよく、また球面状の支持面を有するピボット軸に揺動可能に支持されるロッカアームであってもよい。
内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。内燃機関は、単気筒内燃機関であってもよい。
本発明の第1実施形態を示し、本発明が適用された可変動弁装置を備える内燃機関の、カム軸の回転軸線に直交する平面での要部断面図である。 図1のII矢視での可変動弁装置の要部の図である。 図2の主にIII−III線での要部断面図である。 図1の主にIV−IV線での要部断面図である。 図1の主にV−V線での要部断面図である。 可変動弁装置のホルダが図1とは異なる位置を占めるときの図1の要部に相当する図である。 図1の可変動弁装置の第1,第2制御カムおよび第1,第2作用部の動きを説明する図である。 本発明の第2実施形態を示し、図1の要部に相当する図である。 図8のIX矢視での要部の図であり、図2に相当する図である。 本発明の別の実施形態を示し、図3に相当する図である。
符号の説明
10…可変動弁装置、11a…カム、20…ホルダ、21,22…側壁、23,24,24a…連結壁、27,28…作用部、28a,28b,27a,27b…作用部位、29a,29b…保持部、30…サブカム、40…制御機構、42,45,46…制御軸、43,44…制御カム、43a,43b,44a,44b…制御カム要素、60…ロッカアーム、
E…内燃機関、Lc…回転軸線、Lh…回動軸線、Ls,Lr…揺動軸線、R1,R2…回転方向、R3,R4…回動方向。

Claims (8)

  1. 機関回転速度に同期して駆動される動弁カムと、
    機関本体に対して回動軸線を中心に回動可能に支持されるホルダと、前記ホルダに揺動可能に支持されると共に前記動弁カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとから構成されて、前記動弁カムの弁駆動力を前記サブカムおよび前記カムフォロアを介して前記機関弁に伝達する伝達機構と、
    前記ホルダを駆動して互いに反対方向である第1回動方向および第2回動方向に回動させる制御機構とを備え、
    前記ホルダの回動により前記サブカムと前記カムフォロアとの相対位置が変更されて前記機関弁の弁作動特性が変更される内燃機関の可変動弁装置において、
    前記制御機構は、前記ホルダの第1作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第1回動方向に回動させる第1駆動部と、前記ホルダの第2作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第2回動方向に回動させる第2駆動部とを備え、
    前記第1駆動部は、前記第1作用部と当接することにより、前記第2駆動部と当接状態にある前記第2作用部が前記第2駆動部から離れて前記第2回動方向に回動することを規制し、前記第2駆動部は、前記第2作用部と当接することにより、前記第1駆動部と当接状態にある前記第1作用部が前記第1駆動部から離れて前記第1回動方向に回動することを規制し、
    前記第1駆動部および前記第2駆動部は、前記回動軸線の方向である軸線方向に直交する直交平面のうちの互いに異なる前記直交平面上に配置されることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記ホルダには、前記動弁カムと前記サブカムとの当接により発生する前記第2回動方向の付勢トルクが常に作用し、
    前記軸線方向での前記第1駆動部の幅は、前記軸線方向での前記第2駆動部の幅よりも大きいことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記カムフォロアは、前記ホルダに対して揺動可能なロッカアームであり、
    前記ホルダは、前記ロッカアームを支持するロッカ軸を保持する1対の保持部と、前記1対の保持部を連結する連結部とを備え、
    前記第1作用部または前記第2作用部は連結部であることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記ホルダは前記サブカムを揺動可能に支持する支持壁を備え、
    前記第1作用部または前記第2作用部は前記支持壁であることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  5. 請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記カムフォロアは、前記ホルダに対して揺動可能なロッカアームであり、
    前記ホルダは、前記サブカムを揺動可能に支持する1対の側壁と、前記1対の側壁を連結する連結壁とを備え、
    前記1対の側壁には、前記ロッカアームを支持するロッカ軸を保持すると共に前記連結壁により連結される1対の保持部が設けられ、
    前記第1作用部または前記第2作用部は連結壁であることを特徴とする内燃機関の可変可変動弁装置。
  6. 請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記ホルダは、前記サブカムを揺動可能に支持する1対の側壁を備え、
    前記第1駆動部および前記第2駆動部の一方の駆動部は、前記軸線方向で離隔して配置された1対の駆動要素から構成され、
    前記一方の駆動部が当接する前記第1作用部または前記第2作用部は、前記1対の駆動要素がそれぞれ当接する前記1対の側壁であることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  7. 請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記第2駆動部は前記軸線方向で離隔して配置された1対の駆動要素から構成され、前記第1駆動部は前記軸線方向で前記1対の駆動要素の間に配置されることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  8. 機関回転速度に同期して駆動される動弁カムと、
    機関本体に対して回動軸線を中心に回動可能に支持されるホルダと、前記ホルダに揺動可能に支持されると共に前記動弁カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとから構成されて、前記動弁カムの弁駆動力を前記サブカムおよび前記カムフォロアを介して前記機関弁に伝達する伝達機構と、
    前記ホルダを駆動して互いに反対方向である第1回動方向および第2回動方向に回動させる制御機構とを備え、
    前記ホルダの回動により前記サブカムと前記カムフォロアとの相対位置が変更されて前記機関弁の弁作動特性が変更される内燃機関の可変動弁装置において、
    前記制御機構は、前記ホルダの第1作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第1回動方向に回動させる第1駆動部と、前記ホルダの第2作用部に当接した状態で前記回動軸線と平行な回転軸線を中心に回転して前記ホルダを前記第2回動方向に回動させる第2駆動部とを備え、
    前記第1駆動部は、前記第1作用部と当接することにより、前記第2駆動部と当接状態にある前記第2作用部が前記第2駆動部から離れて前記第2回動方向に回動することを規制し、前記第2駆動部は、前記第2作用部と当接することにより、前記第1駆動部と当接状態にある前記第1作用部が前記第1駆動部から離れて前記第1回動方向に回動することを規制し、
    前記第1駆動部および前記第2駆動部は、前記第1駆動部が1回転すると仮定したとしても前記第2作用部に当接することがなく、かつ前記第2駆動部が1回転すると仮定したとしても前記第1作用部に当接することがない位置に配置されることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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