JP2009103040A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最大リフト量特性よりも小さいリフト量特性で吸気弁が開閉される低吸気量運転域において強いスワールを発生させて、燃焼性の向上を図る。
【解決手段】可変動弁装置は、ホルダ20と、吸気カム15aにより駆動されるサブカム30と、サブカム30により駆動されて第1吸気弁および第2吸気弁12を開閉する第1,第2ロッカアーム41,42と、切換機構50とを備え、制御カム66aにより駆動されて揺動するホルダ20の位置に応じて第1吸気弁と吸気弁12のリフト量特性が連続的に変更される。サブカム30は駆動カム面37と休止カム面39とを有する。切換機構50によりロッカアーム41,42が連結状態となるとき、第1吸気弁と吸気弁12がカム面37により駆動されて開閉され、ロッカアーム41,42が非連結状態となるとき、第1吸気弁がカム面37により駆動されて開閉され、吸気弁12がカム面39により実質的に閉弁状態となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の機関弁である吸気弁のリフト量特性を連続的に変更可能な可変動弁装置に関する。
内燃機関の1つのシリンダに対して少なくとも2つの吸気弁である第1,第2吸気弁が設けられ、可変動弁装置が、吸気カムの弁駆動力を第1,第2吸気弁に伝達する伝達機構を備え、該伝達機構が、制御部材により駆動されて変位するホルダと、該ホルダに揺動可能に支持されると共に吸気カムにより駆動されて揺動するサブカムと、該サブカムにより駆動されて第1,第2吸気弁を開閉するロッカアームとを備え、第1,第2吸気弁のリフト量特性が連続的に変更されるものは知られている。(例えば特許文献1参照)
また、本出願人は、このような可変動弁動装置において、ロッカアームを揺動可能に支持する揺動支持軸が設けられたホルダを駆動して変位させる制御部材が、該揺動支持軸に設けられた作用部(例えばローラ)にその制御力を作用させる発明を出願した(特願2006−197134)。
さらに、1つのシリンダに対して2以上の吸気弁が設けられた内燃機関において、動弁装置がバルブ休止機構を備え、該バルブ休止機構が低負荷運転域などに一部の吸気弁を休止することにより、シリンダにより形成される燃焼空間内にスワールを発生させ、それによって燃焼性を向上させる技術は広く知られている。
特開2005−233005号公報
1つのシリンダに対して設けられた少なくとも2つ吸気弁である第1,第2吸気弁に吸気カムの弁駆動力を伝達する伝達機構を備え、該伝達機構により第1,第2吸気弁のリフト量特性を連続的に変更する可変動弁装置を備える内燃機関では、該内燃機関の全運転域のうちで吸気量が少ない運転域(以下、「低吸気量運転域」という。例えば低負荷運転域である。)において、吸気量が多い運転域(以下、「高吸気量運転域」という。例えば高負荷運転域である。)よりも第1,第2吸気弁のリフト量が小さくなるようにリフト量特性を変更することが可能である。この場合、低吸気量運転域では、第1,第2吸気弁のリフト量特性が全運転域で一定である内燃機関に比べて、リフト量が小さくなる分、燃焼空間内に流入する吸入空気の流速が大きくなるので、燃焼空間内でのガスの流動性が高まり、したがって低吸気量運転域での燃焼性に優れる。
ところで、第1,第2吸気弁のそれぞれのリフト量が小さくなる低吸気量運転域において、より強いスワールを発生させることができれば、燃焼空間内のガスの流動性をさらに高めることができるので、燃焼性の一層の向上が可能である。
また、第1,第2吸気弁が、吸気カムが駆動するサブカムにより駆動されて別々に揺動可能な第1,第2ロッカアームによりそれぞれ開閉される場合に、第1ロッカアームと、スワールを発生させるために第2吸気弁を休止させ、または第1吸気弁よりも小さなリフト量で第2吸気弁を開閉する第2ロッカアームとが、互いに別個に揺動する非連係状態のとき、第2吸気弁よりも大きなリフト量で第1吸気弁を開閉する第1ロッカアームが、第1吸気弁からのバルブ反力およびサブカムからの弁駆動力により揺動支持軸(またはアーム揺動中心線)に対して傾斜し、さらに該第1ロッカアームの傾斜に倣ってサブカムがその支持軸(またはカム揺動中心線)に対して傾斜することがある。第1ロッカアームおよびサブカムのこのような傾斜は、可変動弁装置の挙動を悪化させるばかりか、吸気弁のリフト量特性の制御精度を低下させ、または、第1ロッカアームやサブカムの局部的な摩耗の増大を招来することにより可変動弁装置の耐久性を低下させる原因になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜5記載の発明は、第1,第2吸気弁のリフト量特性を連続的に変更可能な内燃機関の可変動弁装置において、最大リフト量特性よりも小さいリフト量特性で第1吸気弁が開閉される特定運転域で燃焼空間内に強いスワールを発生させて、該特定運転域での燃焼性の向上を図ることを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、前記特定運転域において、第1,第2ロッカアームが切換機構により非連結状態になるときの第1ロッカアームおよびサブカムの傾斜を抑制して、第1吸気弁によるリフト量特性の制御精度の向上を図ると共に可変動弁装置の耐久性の向上を図ることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、サブカムに第1,第2カム面が設けられるときのサブカムの大型化を防止することを目的とし、請求項4記載の発明は、さらに、第1吸気弁のリフト開始直後にリフト加速度が急増するときの第1ロッカアームおよびサブカムの傾斜を抑制することを目的とし、請求項5記載の発明は、さらに、第1,第2ロッカアームが支持される揺動支持軸に制御部材の制御力が作用する作用部が設けられる場合において、切換機構が設けられる第1,第2ロッカアームの配置のコンパクト化を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、1つのシリンダに対して設けられた第1吸気弁および第2吸気弁を駆動するための吸気カムと、前記吸気カムの弁駆動力を前記第1吸気弁および前記第2吸気弁に伝達する伝達機構とを備える内燃機関の可変動弁装置であって、前記伝達機構が、制御部材により駆動されて変位するホルダと、前記ホルダにカム揺動中心線を中心に揺動可能に支持されると共に前記吸気カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて前記第1吸気弁および前記第2吸気弁を開閉するカムフォロアとを備え、前記ホルダの位置に応じて前記第1吸気弁および前記第2吸気弁のリフト量特性が連続的に変更可能な内燃機関の可変動弁装置において、前記カムフォロアは、前記第1吸気弁を開閉する第1カムフォロアと、前記第2吸気弁を開閉すると共に前記第1カムフォロアとは別個の第2カムフォロアとから構成され、前記サブカムは、前記第1カムフォロアを駆動すると共に前記第1カムフォロアが前記第1吸気弁を開弁するときの第1リフト量を規定する第1カム面と、前記第2カムフォロアを駆動する共に前記第2カムフォロアが前記第2吸気弁を開弁するときの第2リフト量を規定する第2カム面とを有し、前記伝達機構は、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアが一体に移動する連係状態と、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアが独立に移動する非連係状態とを切り換える切換機構を備え、前記連係状態では、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアがそれぞれ前記第1吸気弁および前記第2吸気弁を前記第1リフト量で開弁し、前記非連係状態では、前記第1カムフォロアが前記第1吸気弁を前記第1リフト量で開弁し、前記第2カムフォロアが前記第2吸気弁を前記第1リフト量よりも小さい前記第2リフト量で開弁する内燃機関の可変動弁装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアは、それぞれ、共通のアーム揺動中心線を有する揺動支持部に揺動可能に支持される前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームであり、前記第1ロッカアームは、前記第1カム面と当接する第1カム当接点と、前記第1吸気弁を押圧する第1弁押圧点とを有し、前記第2ロッカアームは、前記第2カム面と当接する第2カム当接点と、前記第2吸気弁を押圧する第2弁押圧点とを有し、前記第2ロッカアームは、前記アーム揺動中心線の方向で、前記第1カム当接点を挟んで前記第1弁押圧点とは反対側に配置されて、前記反対側で前記第1ロッカアームに接触し、前記切換機構は、前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームに跨って設けられると共に、前記連係状態として前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームを連結状態とし、前記非連係状態として前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームを非連結状態とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記サブカムは、前記ホルダのカム支持軸に揺動可能に支持されるカム支点部を有し、前記第2カム面は前記カム支点部に設けられるものである。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第2カム面の形状は、前記第2吸気弁のリフト開始位置から前記第2吸気弁のリフト加速度が増加する回転角範囲において、前記第1カム面の形状とほぼ同一であるものである。
請求項5記載の発明は、請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記揺動支持部である揺動支持軸には、前記第1ロッカアームと前記第2ロッカアームとの間に前記制御部材の制御力が作用する作用部が設けられ、前記揺動支持軸の径方向で前記作用部と対向する位置に、前記第1カム当接部および前記切換機構が配置されるものである。
請求項1記載の発明によれば、切換機構により第1,第2カムフォロアが連係状態にあるとき、第1,第2吸気弁は、第1カム面により第1リフト量で開弁されると共に制御部材により駆動されるホルダの位置に応じて連続的に変更されるリフト量特性で開弁される。
そして、切換機構により第1,第2カムフォロアが非連係状態にあるとき、第1吸気弁は第1リフト量で開弁される一方、第2吸気弁は第1リフト量よりも小さい第2リフト量で開弁されるので、ホルダの位置に応じて第1吸気弁が最大リフト量特性でのリフト量よりも小さいリフト量で開弁される特定運転域で、第1,第2吸気弁が同じリフト量特性で開弁する場合に比べて、強いスワールを発生させることができて、燃焼性が向上する。
請求項2記載の事項によれば、切換機構により第1,第2ロッカアームが非連結状態にあるとき、第1ロッカアームには第1吸気弁からのバルブ反力および第1カム面からの弁駆動力が揺動中心線方向Dで離隔した位置で作用するために発生するモーメントにより、第1ロッカアームおよび該第1ロッカアームと当接するサブカムがそれぞれの揺動中心線に対して傾斜することが、第1ロッカアームに接触する第2ロッカアームにより抑制される。また、切換機構により第1,第2ロッカアームが連結状態にあるとき、揺動中心線方向Dで第1,第2ロッカアームの間に位置する第1カム当接部にサブカムからの弁駆動力が作用するので、第1,第2ロッカアームおよびサブカムがそれぞれの揺動中心線に対して傾斜することが抑制される。
この結果、第1,第2ロッカームが非連結状態にあるとき、揺動中心線に対する第1ロッカアームの傾斜、ひいてはカム揺動中心線に対するサブカムの傾斜が、第2ロッカアームにより抑制されるので、第1吸気弁によるリフト量特性の制御精度が向上すると共に、該傾斜による局部的な摩耗の促進が防止されて、可変動弁装置の耐久性が向上する。
請求項3記載の事項によれば、第2カム面がサブカムのカム支点部を利用して設けられるので、サブカムを揺動中心線方向Dに大型化することなく、第2カム面を設けることができる。また、第1,第2ロッカアームが非連結状態にあるとき、カム支持軸に近い位置に第2ロッカアームを介してバルブ反力が作用するので、サブカムがカム揺動中心線に対して傾斜することを抑制する効果が高められる。
請求項4記載の事項によれば、第1,第2カム面により駆動される第1,第2吸気弁のリフト加速度が増加する回転角範囲において、第1,第2カム面の形状が同一とされるので、第1,第2ロッカアームの非連結状態時に、第1吸気弁のリフト開始直後にリフト加速度が大きくなることに起因する第1ロッカアームの傾斜を抑制できる。
この結果、制御部材によりホルダの位置が変更されてリフト量特性が最小リフト量特性に近いリフト量特性で開弁されるときの第1ロッカアームおよびサブカムの傾斜が抑制されるので、吸気量が少ないときにおける第1吸気弁のリフト量特性の制御精度が向上して、第1吸気弁による吸気量の制御精度を高めることができる。
請求項5記載の事項によれば、揺動支持軸に第1,第2ロッカアーム間で作用部が設けられたときに、作用部が設けられた位置に対応した径方向外方にカム当接部および切換機構が配置されるので、作用部材が設けられることで形成されるスペースを利用して、カム当接部および切換機構を配置できるので、第1,第2ロッカームをコンパクトに配置することができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図11を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用された可変動弁装置(以下、「可変動弁装置」という。)は頭上カム軸型の動弁装置Vに備えられ、該動弁装置Vは、クランク軸が車幅方向に延びる横置き配置で車両に搭載される内燃機関Eに備えられる。多気筒の4ストローク内燃機関Eは、直列に配列された複数の、ここでは4つのシリンダ1aが一体成形されたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上端部に結合されるヘッドカバー3とから構成される機関本体を備える。
なお、この明細書において、特に断らない限り、上下方向はシリンダ1aのシリンダ軸線Lcの方向と一致するものとする。
各シリンダ1aには、コンロッドを介してクランク軸に連結されるピストン4が往復動可能に嵌合する。シリンダヘッド2には、各シリンダ1aに対応して、シリンダ軸線方向でピストン4に対向する燃焼室5aと、燃焼室5aにそれぞれ開口する1対の吸気口を有する吸気ポート6と、燃焼室5aにそれぞれ開口する1対の排気口を有する排気ポート7とが設けられる。燃焼室5aに臨む点火栓8は、シリンダヘッド2に設けられる収容筒9内に点火コイル(図示されず)と共に挿入されて、シリンダヘッド2に取り付けられる。
燃焼室5aは、シリンダ1aに形成されてピストン4が嵌合するシリンダボアの、ピストン4とシリンダヘッド2との間の部分5bと共に、ピストン4とシリンダヘッド2との間に形成される燃焼空間5を構成する。
シリンダヘッド2には、ポペット弁から構成される機関弁としての吸気弁11,12(図5も参照)および排気弁13が、弁バネ10により閉弁方向に常時付勢されて往復動可能に設けられる。シリンダ1a(または1つの燃焼室5a)毎に設けられる2以上の吸気弁および1以上の排気弁13、この実施形態では、1対の吸気弁である第1,第2吸気弁11,12および1対の排気弁13は、動弁装置Vにより駆動されて、それぞれ1対の前記吸気口および1対の前記排気口を開閉する。それゆえ、第1,第2吸気弁11,12は、内燃機関Eに備えられる吸気弁11,12または排気弁13において、吸気弁11,12のみにより構成されて1つのシリンダ1a(または1つの燃焼室5a)に対して設けられた第1,第2機関弁である。
そして、吸気ポート6の入口が開口するシリンダヘッド2の側部2iに取り付けられる内燃機関Eの吸気装置を通った吸入空気は、シリンダヘッド2に取り付けられた燃料噴射弁14から噴射された燃料と混合して混合気を形成し、さらに吸気行程において開弁した吸気弁11,12を経て吸気ポート6を通って燃焼空間5に吸入され、ピストン4が上昇する圧縮行程において圧縮される。燃焼空間5において混合気が圧縮行程の終期に点火栓8により点火されて燃焼し、ピストン4が下降する膨張行程において燃焼ガスの圧力により駆動されるピストン4がクランク軸を回転駆動する。燃焼ガスは、ピストン4が上昇する排気行程において開弁した排気弁13を経て、排気ガスとして燃焼室5aから排気ポート7を通った後、排気ポート7の出口が開口するシリンダヘッド2の側部2eに取り付けられる排気装置を通って内燃機関Eの外部に排出される。
シリンダヘッド2とヘッドカバー3とで形成される動弁室19内に配置される動弁装置Vは、動弁カムとしての吸気カム15aが設けられるカム軸である吸気カム軸15を備えると共に吸気弁11,12を駆動して開閉する吸気側動弁装置Viと、動弁カムとしての排気カム16aが設けられるカム軸である排気カム軸16を備えると共に排気弁13を駆動して開閉する排気側動弁装置Veとから構成される。そして、この実施形態において、吸気側動弁装置Viは、各吸気弁11,12の弁作動特性を内燃機関Eの運転状態に応じて変更可能な可変動弁装置から構成される。この弁作動特性には、リフト量特性、開閉時期および開弁期間が含まれる。
クランク軸の回転中心線に平行であると共に互いに平行な回転中心線Li,Leをそれぞれ有する両カム軸15,16は、シリンダヘッド2に一体に設けられるカムホルダを介してシリンダヘッド2に回転可能に支持される。該カムホルダは、シリンダヘッド2に吸気カム軸15の回転中心線Liの方向(以下、「軸線方向」という。)に間隔をおいて設けられる複数の軸受部17(図3も参照)を有する。各軸受部17は、シリンダヘッド2に一体成形された下軸受部17aと、下軸受部17aにボルトにより結合される上軸受部とから構成される。該上軸受部は、後述するホルダ20および制御軸66を支持する第1上軸受部17bと、吸気カム軸15を支持すると共に第1上軸受部17bを介して下軸受部17aに結合される第2上軸受部17cと、排気カム軸16を支持する上軸受部17dとから構成される。
両カム軸15,16は、チェーンを備える動弁用伝動機構を介して伝達されるクランク軸の動力により該クランク軸の1/2の回転速度で回転駆動される。
シリンダ1a毎に、回転中心線Liを有すると共に後述する伝達機構Tの数に等しい数である1つの吸気カム15aと、回転中心線Leを有すると共に排気弁13の数に等しい数である1対の排気カム16aが、軸線方向で隣接する軸受部17の間に配置される。吸気カム15aは、軸線方向で伝達機構Tの中央に配置される(図3参照)。
排気側動弁装置Veは、排気カム軸15と、排気弁13を駆動して開閉するための排気カム16aと、シリンダ1a毎に、排気カム16aの弁駆動力を排気弁13に伝達する1対のロッカアーム18とを備える。そして、排気カム16aにより駆動されて揺動するロッカアーム18が排気弁13を開閉する。
併せて図2〜図8を参照すると、吸気側動弁装置Viは、吸気カム軸15と、吸気弁11,12を駆動して開閉するための吸気カム15aと、吸気カム15aの弁駆動力を吸気弁11,12に伝達すると共に吸気弁11,12のリフト量特性K1,K2を変更可能な伝達機構Tと、伝達機構Tを吸気カム15aに当接させる付勢力を発生する付勢部材61,62と、リフト量特性K1,K2(図9参照)を変更するために伝達機構Tのホルダ20を駆動する制御部材65とを備える。
伝達機構Tは、回転中心線Liに平行な揺動中心線であるホルダ中心線Lhを中心にシリンダヘッド2に対して変位可能、この実施形態では揺動可能に支持されると共に制御部材65の制御力により駆動されて揺動(すなわち変位)するホルダ20と、カム揺動中心線としての揺動中心線Lsを中心に揺動可能にホルダ20に支持されると共に吸気カム15aにより駆動されて揺動するサブカム30と、ホルダ20に支持されると共にサブカム30により駆動されて第1,第2吸気弁11,12を開閉するカムフォロアとしてのロッカアーム41,42と、第1,第2吸気弁11,12間での弁作動特性の切換を行う切換機構50とを備える。
図2〜図7を参照すると、軸線方向で隣接する軸受部17間でシリンダ1a毎に配置されるホルダ20は、軸線方向に離隔する1対の側壁21a,21bと、直交方向での各側壁21a,21bの各端部同士をそれぞれ連結する1対の連結壁22a,22bと、各側壁21a,21bに設けられて軸線方向で互いに離れる方向に突出する共に軸受部17に枢支される円柱状の1対のホルダ支点部23a,23bと、サブカム30を揺動可能に支持するカム支持部としてのカム支持軸24と、ロッカアーム41,42を揺動可能に支持する揺動支持部としての揺動支持軸であるロッカ軸25と、制御カム66aの制御力が作用する作用部としてのローラ26とを有する。
ここで、直交方向(以下、「直交方向」という。)とは、シリンダ軸線方向から見て軸線方向に直交する方向である。
ホルダ20において、1対の側壁21a,21b、1対のホルダ支点部23a,23bおよび1対の連結壁22a,22bは、一体成形された単一の部材であるホルダ本体を構成する。該ホルダ本体は1対の側壁21a,21bおよび1対の連結壁22a,22bにより囲まれる収容空間29を形成し、該収容空間29内にサブカム30および両ロッカアーム41,42が収容される。
1対の連結壁22a,22bは、直交方向でホルダ支点部23a,23bを挟む位置に設けられる。ホルダ中心線Lhは吸気弁11,12の弁ステム11aの延長上に位置する。
図3,図8,図11を参照すると、各側壁21a,21bの挿入孔に挿入されて両側壁21a,21bを貫通するカム支持軸24およびロッカ軸25は、いずれも中空の軸であり、それぞれ、各側壁21a,21bから突出する両端部に設けられた取付部である環状溝24a,25aに着脱可能に装着される係止部材としての1対の止め輪27,28により、両側壁21a,21bに着脱可能に取り付けられる。そして、止め輪27,28が側壁21a,21bに軸線方向で当接して係合することにより、カム支持軸24およびロッカ軸25が両側壁21a,21bに保持される。したがって、カム支持軸24およびロッカ軸25は、止め輪27,28を外すことにより、両側壁21a,21bに対して容易に着脱される。このため、異なる構造のロッカアームやサブカムが使用される場合にも、ホルダ20を共通の部品として使用することができるので、可変動弁装置のコストが削減される。
図2〜図8,図10を参照すると、ロッカアーム41,42は、第1カムフォロアとしての第1ロッカアーム41と、ロッカアーム41とは別個の第2カムフォロアとしての第2ロッカアーム42とから構成される。ロッカ軸25を介してホルダ20の両側壁21a,21bに支持される第1,第2ロッカアーム41,42は、ロッカ軸25により規定される共通のアーム揺動中心線としての揺動中心線Lrを中心として、揺動中心線の方向D(軸線方向でもある。)に並んで配置され、かつロッカ軸25に別々に揺動可能に支持される。
第1吸気弁11を押圧可能なロッカアーム41および第2吸気弁12を押圧可能なロッカアーム42は、サブカム30を介して伝達された吸気カム15aの弁駆動力を第1,第2吸気弁11,12にそれぞれ作用させて、各吸気弁11,12を開閉する。
ここで、ホルダ中心線Lh、両揺動中心線Ls,Lrおよび制御軸66の回転中心線Ldは、カム軸15の回転中心線Liに平行である。したがって、軸線方向は、各揺動中心線Ls,Lrの方向Dでもある。
そして、切換機構50は、内燃機関Eの運転状態に応じて、第1,第2ロッカアーム41,42が、互いに一体に揺動(または移動)して、第1,第2吸気弁11,12を同じ弁作動特性で開閉する連係状態としての連結状態(以下、「連結状態」という。)と、第1,第2ロッカアーム41,42が、互いに独立に揺動(または移動)して、それぞれ第1,第2吸気弁11,12を異なる弁作動特性で開閉する非連係状態としての非連結状態(以下、「非連結状態」という。)とに、ロッカアーム41に対するロッカアーム42の揺動形態(または移動形態)を切り換える。
図1,図2に示されるように、制御部材65は、シリンダヘッド2に対して回転可能に支持される制御軸66と、シリンダヘッド2に設けられた制御用付勢部材67とを備える。制御軸66は、動弁室19外でシリンダヘッド2(図1参照)に取り付けられるアクチュエータとしての電動モータ68により駆動される。電動モータ68により回転位置が制御される制御軸66には、ホルダ20を揺動または停止させる制御力をホルダ20に作用させる制御カム66aが設けられる。制御カム66aは、ロッカ軸25に回転可能に設けられるローラ26に当接して、該ローラ26を通じて前記制御力をホルダ20に加える。
電動モータ68は、内燃機関Eに備えられる制御装置69により制御されて、内燃機関Eの運転状態に応じて設定された回転方向および回転数で制御軸66を駆動する。
制御装置69は、内燃機関Eの運転状態を検出する運転状態検出手段69bと、運転状態検出手段69bからの信号に基づいて電動モータ68を制御する駆動信号を出力する電子制御ユニット69aとを備える。運転状態検出手段69bは、内燃機関Eの機関負荷を検出する負荷検出手段および機関回転速度を検出する回転速度検出手段などから構成される。
付勢部材67は、ホルダ20の連結壁22bに当接すると共にシリンダヘッド2に設けられた収容部67aに収容されて保持される押圧部材67bと、収容部67aと押圧部材67bとの間に配置される弾発部材であるバネ67cとにより構成される。押圧部材67bは、バネ67cの弾発力により連結壁22bを押圧して、ローラ26を制御カム66aに押し付ける。
そして、制御部材65は内燃機関Eの運転状態に応じてホルダ20を駆動し、シリンダヘッド2に対して揺動するホルダ20の位置に応じて各吸気弁11,12のリフト量特性K1,K2(図9参照)さらには弁作動特性が変更される。
図3〜図6を参照すると、両ロッカアーム41,42の上方に配置されるサブカム30は、揺動中心線Lsを規定するカム支持軸24に摺動可能に嵌合して支持される筒状のカム支点部31と、吸気カム15aに当接するカム当接部としてのローラ32と、ローラ32を多数のニードルからなる軸受34を介してその外周に回転可能に支持する支持軸33と、カム支点部31から突出して設けられて支持軸33を支持する1対の支持アーム35a,35bと、カム支点部31から径方向外方に突出する第1カムとしての駆動カム36と、軸線方向で駆動カム36に隣接して配置される第2カムとしての休止カム38と、付勢部材61,62が当接する作用部30aと、を有する。
サブカム30において、軸線方向でローラ32および両支持アーム35a,35bを挟んで配置される1対の作用部30aは、両支持アーム部35a,35bから軸線方向に突出する支持軸33の円柱状の両軸端部33a,33bである。
連結壁22aに保持される1対の付勢部材61,62は、両軸端部33a,33bに当接する押圧部材61a,62aと、押圧部材61a,62aと連結壁22aとの間に配置される弾発部材としてバネ61b,62bとから構成される。押圧部材61a,62aは、連結壁22aに圧入されて固定された筒状の案内部63に摺動可能に嵌合する。
駆動カム36はロッカアーム41のローラ41cに当接して該ロッカアーム41を駆動する駆動カム面37を有する。連結状態にある第1,第2ロッカアーム41,42がそれぞれ第1,第2吸気弁11,12を開弁するときの第1リフト量B1(図9参照)を規定する第1カム面としての駆動カム面37は、揺動するサブカム30が各ロッカアーム41,42を揺動させてサブカム30の揺動量に応じて各吸気弁11,12を開弁状態にする駆動面37aと、サブカム30の揺動とは無関係に各ロッカアーム41,42を揺動させることなく各吸気弁11,12を閉弁状態にする非駆動面37bとから構成される。
一方、休止カム38は、ロッカアーム42のスリッパ42cに当接して、この実施形態では該ロッカアーム42を駆動する休止カム面39を有する。ロッカアーム42が吸気弁12を開弁するときの第2リフト量B2(図9参照)を規定する第2カム面としての休止カム面39は、揺動するサブカム30がロッカアーム42を揺動させて吸気弁12を実質的に閉弁状態にする駆動面39aと、サブカム30の揺動とは無関係にロッカアーム42を揺動させることなく吸気弁12を閉弁状態にする非駆動面39bとから構成される。
休止カム38は、カム支点部31に一体成形されてその径方向外方に突出しており、軸線方向で駆動カム36およびローラ32に対してロッカアーム42寄りに設けられる。
ここで、両非駆動面37b,39bは揺動中心線Lsを中心とする円柱面から構成される。また、吸気弁12が実質的に閉弁状態なるとは、吸気弁12で開閉される吸気ポート6(図1参照)の前記吸気口付近に燃料が溜まることを防止するために、吸気弁12を通って燃焼室5aに流入する吸入空気が殆どない程度のリフト量で僅かに開弁している状態を意味する。
駆動カム36は、ローラ32からサブカム30に入力された吸気カム15aの弁駆動力を、第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態にあるときに両ロッカアーム41,42をそれぞれ介して第1,第2吸気弁11,12に出力し、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるときに第1ロッカアーム41を介して第1吸気弁11に出力する。
休止カム38は、ローラ32からサブカム30に入力された吸気カム15aの弁駆動力を、第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態にあるときに第2ロッカアームおよび第2吸気弁12に出力することはなく、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるときに第2ロッカアーム42を介して第2吸気弁12に出力する。
図9を併せて参照すると、駆動カム面37の駆動面37aは、非駆動面37b寄りに位置して開き側緩衝部37c1および閉じ側緩衝部37c2となる緩衝部37cと、該緩衝部37cに連なるリフト部37dとを有し、同様に、休止カム面39の駆動面39aは、非駆動面39b寄りに位置して開き側緩衝部39c1および閉じ側緩衝部39c2となる緩衝部39cと、該緩衝部39cに連なるリフト部39dとを有する。この実施形態において、緩衝部37c,39cは、リフト量特性K1が最大リフト量特性K1aとなるときに、駆動カム面37により駆動される第1,第2吸気弁11,12が、リフト開始位置A1からリフト加速度が最大値に達する位置A2までの、吸気カム15aの回転角範囲S1(またはクランク角範囲)に形成される。そして、位置A2は、休止カム面39により駆動される吸気弁12が、閉弁状態から最大リフト量となる位置にほぼ一致する。
駆動カム面37および休止カム面39は、開き側緩衝部37c1,39c1で、回転角範囲S1の少なくとも一部であって、リフト開始位置A1からリフト加速度が増加する回転角範囲S2でほぼ同一の形状を有する。そして、この実施形態では、回転角範囲S1全体で、緩衝部37c1,39c1全体がほぼ同一の形状を有する。
このため、閉じ側緩衝部37c2,39c2においても、回転角範囲S2に対応する回転角範囲A4を含めて、回転角範囲S1に対応する回転角範囲であって、リフト加速度が最大値になる位置A3からリフト終了位置A4までの回転角範囲S3全体で、緩衝部37c2,39c2全体がほぼ同一の形状を有する。
そして、第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態にあって、第1,第2吸気弁11,12が駆動カム面37により駆動されて揺動する第1,第2ロッカアーム41,42により開閉されるとき、制御カム66aにより駆動されてホルダ20がホルダ中心線Lhを中心に、図6において、時計方向(反時計方向)に回動するにつれて、吸気カム15aの1回転時にサブカム30が揺動するとき、ローラ41cと駆動面37aとが接触する揺動範囲が小さく(大きく)なる一方で、ローラ41cと非駆動面37bとが接触する接触範囲が大きく(小さく)なって、各吸気弁11,12のリフト量がより小さく(大きく)なるリフト量特性K1で第1,第2吸気弁11,12が開弁される。
このため、図9に示されるように、ホルダ20の全揺動範囲において、第1,第2吸気弁11,12の最大リフト量が最大となる最大リフト量特性K1aから最大リフト量が最小となる最小リフト量特性K1bまでの中間の任意の大きさのリフト量を有するリフト量特性K1が連続的に得られる。したがって、制御カム66aによりホルダ20が駆動されて揺動すると、サブカム30とローラ41cとの当接位置が変更されることにより第1,第2吸気弁11,12のリフト量特性K1が連続的に変更される。
また、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあって、第2吸気弁12が休止カム面39により駆動されて揺動する第2ロッカアーム42により開閉されるとき、ホルダ20の全揺動範囲において、開弁期間が最大になるリフト量特性K2aから開弁期間が最小になるリフト量特性K2bまでの範囲で、吸気弁12の最大リフト量が変化しないリフト量特性K2で第2吸気弁12が開閉される。
そして、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるとき、ホルダ20の揺動位置に応じて変更される第1吸気弁11のリフト量特性K1が、最大リフト量特性K1aから最小リフト量特性K1bまでの範囲で変更されるとき、第2リフト量B2は、緩衝部37c,39cでのリフト量を除いて、第1吸気弁11の第1リフト量B1よりも小さい。
図3〜図8,図11を参照すると、一体成形された単一の部材で構成される第1ロッカアーム41は、揺動中心線Lrを規定するロッカ軸25に摺動可能に嵌合して揺動可能に支持される筒状の揺動支点部41aと、直交方向で揺動支点部41aからホルダ中心線Lhに向かって延びているアーム部41bと、駆動カム面37に当接する第1カム当接部としてのローラ41cと、アーム部41bの先端部に設けられて吸気弁11の弁ステムの端部に当接する弁押圧部41dと、アーム部41bにおいて揺動支点部41aと弁押圧部41dとの間に設けられて後述する連結ピン51を保持する保持部45とを有する。
軸線方向で第2ロッカアーム42に向かって突出する保持部45により形成される収容空間46内に配置されるローラ41cは、保持部45に設けられる支持軸47aに多数のニードルからなる軸受47bを介して保持部45に回転可能に支持される。したがって、保持部45は、ローラ41cにより構成されるカム当接部を形成するカム当接形成部でもある。
一体成形された単一の部材で構成される第2ロッカアーム42は、ロッカ軸25に摺動可能に嵌合して揺動可能に支持される筒状の揺動支点部42aと、揺動支点部42aからホルダ中心線Lhに向かって延びているアーム部42bと、休止カム面39に当接する第2カム当接部としてのスリッパ42cと、アーム部42bの先端部に設けられて第2吸気弁12の弁ステムの端部に当接する弁押圧部42dと、アーム部42bにおいて揺動支点部42aと弁押圧部42dとの間に設けられて後述する解除ピン52を保持する保持部48と、第1ロッカアーム41と軸線方向で接触可能な規制部としての接触部49とを有する。
休止カム面39に摺接するスリッパ42cはカム当接形成部42eに設けられる。そして、カム当接形成部42eは、保持部48から径方向外方に突出し、かつ軸線方向でアーム部42bから第1ロッカアーム41に向かって突出する突出部である保持部48に一体成形されて設けられる。このため、連結状態で連結ピン51が嵌入する保持部48の剛性が、カム当接形成部42eにより高められる。
また、接触部49は、この実施形態では、保持部45およびカム当接形成部42eにより構成される。接触部49は、軸線方向で保持部45の側壁45cと対面すると共に該側壁45aにより形成される接触面45cに接触可能な接触面49cを有し、平面状の両接触面45c,49cが面接触状態で接触することにより、第1ロッカアーム41の揺動支点部41aが揺動中心線Lrに対して傾斜することを防止する。
図10を併せて参照すると、ロッカアーム41は、ローラ41cの第1カム当接点40aにおいて駆動カム面37と当接し、弁押圧部41dの第1弁押圧点40bにおいて吸気弁11を押圧する。また、ロッカアーム42は、スリッパ42cの第2カム当接点40cにおいて休止カム面39と当接し、弁押圧部42dの第2弁押圧点40dにおいて吸気弁12を押圧する。
そして、第1カム当接点40aは、揺動中心線方向D(軸線方向でもある。)で、両弁押圧点40b,40dのほぼ中央に位置し、第2カム当接点40cは、揺動中心線方向Dで、第2弁押圧点40dと第1カム当接点40aのほぼ中央に位置する。
それゆえ、第2ロッカアーム42は、揺動中心線方向Dで、第1カム当接点40aを挟んで第1弁押圧点40bとは反対側に配置されて、前記反対側で第1ロッカアーム41に接触する。
また、ロッカ軸25には、揺動中心線方向Dで揺動支点部41aと揺動支点部42aとの間に制御カム66aの制御力が作用するローラ26が設けられる。そして、ロッカ軸25の、揺動中心線Lrを中心とする径方向で、ローラ26と対向する位置に、ローラ41c、保持部45、そして切換機構50の収容部および連結ピン51が配置される。
軸線方向での位置で、ローラ41cのほぼ全体、保持部45の大部分がローラ26全体と重なるように配置される。また、ローラ41cおよび第1カム当接点40aは、揺動中心線方向Dで、揺動支点部41aよりも第2ロッカアーム42またはスリッパ42c寄りに位置する。
第1,第2ロッカアーム41,42の弁押圧部41d,42dは、それぞれ吸気弁11,12のバルブクリアランスを調整する周知の油圧式間隙調整部材43と、間隙調整部材43が収容される収容部44とから構成される。
各間隙調整部材43の油室には、各アーム部41b,42bに沿って延びて設けられた油路82,83が連通している。そして、該油路82,83により導かれる潤滑油(作動油)の油圧により、間隙調整部材43が吸気弁11,12の弁ステムの端部に当接して、バルブクリアランスが零となるように自動的に調整される。
各油路82,83は、上流端で揺動支点部41a,42aに設けられた円環状の油路78,81に連通し、下流端で付勢部材61,62に向けて潤滑油が噴出可能な噴口82a,83aを有する。両油路78,81は、ロッカ軸25に設けられた両油路77,80をそれぞれ介して、ロッカ軸25の内部に設けられた油路76に連通する。また、オリフィス85により形成される噴口82a,83aは、各間隙調整部材57の前記油室に溜まった空気を放出するエア抜き孔を兼ねる。そして、噴口82a,83aは、切換機構50の油圧室55に高圧の作動油(潤滑油)が油路を通じて導かれるときに、油圧室55の油圧により連結ピン51が連結位置に移動可能となる大きさの油圧が油圧室55に発生する程度の大きさに設定される。
図7,図8,図11を参照すると、切換機構50は、第1ロッカアーム41と第2ロッカアーム42との間に跨って設けられて、両ロッカアーム41,42が一体に揺動する連結状態、および両ロッカアーム41,42の連結が解除されてそれぞれが独立して揺動可能となる非連結状態との切換を行う。
油圧式の切換機構50は、第1,第2ロッカアーム41,42を連結して連結状態にする連結部材としての第1ピンである連結ピン51と、連結ピン51と当接して連結ピン51の移動を規制すると共に第1,第2ロッカアーム41,42の連結を解除して非連結状態にする解除部材としての第2ピンである解除ピン52と、解除ピン52を連結ピン51に当接させるべく解除ピン52を付勢する弾発部材としてのバネ53とを備える。
連結ピン51はロッカアーム41の保持部45に摺動可能に保持され、解除ピン52はロッカアーム42の保持部48に摺動可能に保持される。
そして、連結状態および非連結状態を切り換えるための連結ピン51の移動は、第1,第2ロッカアーム41,42がそれぞれ両カム面37,39の非駆動面37b,39bまたは緩衝部37c,39c(図9参照)に接触しているときに行われる。
保持部45には、連結ピン51が摺動可能に嵌合する有底のガイド孔を形成する収容部54が支持軸47aを利用して形成され、連結ピン51と収容部54との間に油圧室55が形成される。また、保持部48には解除ピン52が摺動可能に嵌合する有底のガイド孔を形成する収容部56が形成され、解除ピン52と収容部56の底壁との間にバネ53が配置される。非連結状態で、解除ピン52は揺動中心線Lrにほぼ平行に第1ロッカアーム41を押圧する。
図3を併せて参照すると、切換機構50の作動を制御する油圧制御系統は、クランク軸の動力により駆動されて内燃機関Eの潤滑系統を構成するオイルポンプ70から吐出された高圧の潤滑油を作動油とする。
前記油圧制御系統は、切換機構50に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御弁71と、油圧制御弁71により制御された作動油を切換機構50に導く油路73〜79とから構成される。油圧制御弁71は、制御装置69(図2参照)により制御されて、切換機構50の油圧室55内の油圧が低油圧または高油圧になるように、油路を流れる作動油の油圧を制御する。
オイルポンプ70から吐出されて油圧制御弁71で油圧が制御された作動油は、シリンダヘッド2に設けられた油路を経て下軸受部17aに設けられた油路72に導かれる。油路72の作動油は、ホルダ支点部23aおよび側壁21aに設けられた油路73、ロッカ軸25を囲んで側壁21aに設けられた円環状の油路74およびロッカ軸25に設けられた油路75を経て、油路76に導かれる。油路76の作動油は、油路77を介して保持部45に設けられて油圧室55に開口する油路79を通って油圧室55に導かれる。
そして、内燃機関Eの全運転域において、吸気量が少ない特定運転域としての低吸気量運転域(例えば、機関負荷が小さい低負荷運転域または機関回転速度が低い低速運転域)で、油圧制御弁71により油圧室55内の油圧が低油圧になって、バネ53の弾発力により解除ピン52が連結ピン51を連結解除位置に移動させる。このため、連結ピン51および解除ピン52が両接触面45c,49c上にそれぞれ位置して、第1,第2ロッカアーム41,42は非連結状態になって互いに独立に揺動可能となる。そして、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態となる低吸気量運転域は、燃焼空間5内にスワールを積極的に発生させる運転域である。
図7,図9〜図11を参照すると、低吸気量運転域で、図1に示されるようにホルダ20が最大リフト量特性K1a(図9参照)が得られる位置を占めるとき、第1ロッカアーム41は、ローラ41cが駆動カム面37に常時当接するため、該駆動カム面37により駆動されて揺動して、吸気弁11を第1リフト量B1で開弁する一方、第2ロッカアーム42は、スリッパ42cが休止カム面39に常時当接するため、休止カム面39により駆動されて揺動して、吸気弁12を第2リフト量B2で開弁する。
このとき、第1ロッカアーム41には、弁バネ10の弾発力による吸気弁11からのバルブ反力Fbおよび駆動カム面37からの弁駆動力Faが揺動中心線方向Dで離隔した位置で作用するために、第1ロッカアーム41をロッカ軸25(または揺動中心線Lr)に対して傾斜させようとするモーメントM1が発生する。同様に、第2ロッカアーム42には、吸気弁12からのバルブ反力Fdおよび休止カム面39からの弁駆動力Fcが揺動中心線方向Dで離隔した位置で作用するために、第2ロッカアーム42をロッカ軸25に対して傾斜させようとするモーメントM2が発生する。
なお、図7には、説明の便宜上、第1,第2ロッカアーム41,42が図10に示される状態にあるときの弁駆動力Fa,Fcおよびバルブ反力Fb,Fdが示されている。
そして、ロッカ軸25と第1,第2ロッカアーム41,42の揺動支点部41a,42aとの間には僅かな間隙(図11では説明の便宜上、該隙間が誇張されて描かれている。)が存在することに起因して、両モーメントM1,M2は、それぞれ第1,第2ロッカアーム41,42をロッカ軸25に対して傾斜させようとする。しかしながら、モーメントM2は吸気弁12を実質的に閉弁状態にする休止カム面39によりロッカアーム42が駆動されて発生するものであるため、モーメントM1に比べて極めて小さく、ロッカアーム42は該モーメントM2により殆ど傾斜しない。
一方、モーメントM2に比べて大きなモーメントM1は、第1ロッカアーム41をロッカ軸25に対して傾斜させ得る大きさである。そして、第1ロッカアーム41の傾斜が生じると、該傾斜に倣ってサブカム30がカム支持軸24(または揺動中心線Ls)に対して傾斜しようとする。
なお、図11には、モーメントM1により傾斜した場合の第1ロッカアーム41の揺動支点部41aおよびサブカム30のカム支点部31一部が二点鎖線で示されている。
しかしながら、この伝達機構Tにおいては、休止カム面39に当接している第2ロッカアーム42が接触面49cにおいて第1ロッカアーム41の接触面45cに接触しているために、第1ロッカアーム41およびサブカム30が、それぞれロッカ軸25およびカム支持軸24に対して傾斜することが抑制される。さらに、切換機構50の解除ピン52がバネ53に付勢されて揺動中心線Lrにほぼ平行に第1ロッカアーム41を押圧するので、第1ロッカアーム41およびサブカム30の前記傾斜が一層抑制される。
そして、内燃機関Eが低吸気量運転域において、吸気量がより少ない運転域に移行すると、制御カム66aによりホルダ20が揺動して、第1吸気弁11が最大リフト量特性K1aよりも小さいリフト量のリフト量特性K1(以下、最小リフト量特性K1bを含めて「小リフト量特性」という。)で開弁される一方、第2吸気弁12は、実質的に閉弁状態にある。このため、小リフト量特性では、最大リフト量特性K1a時のリフト量よりも小さいリフト量で第1吸気弁11が開弁されることになるが、このときも第2ロッカアーム42により、第1ロッカアーム41およびサブカム30が前述の傾斜状態になることが抑制されるので、第1吸気弁11のリフト量特性K1の制御精度が向上して、第1吸気弁11による吸気量の制御精度が高められる。
さらに、小リフト量特性で第1吸気弁11が開弁されるとき、第2吸気弁12が実質的に閉弁状態にあるために、強いスワールが燃焼空間5(図1参照)内に発生する。
また、内燃機関Eの吸気量が低吸気量運転域に比べて多い高吸気量運転域(例えば高負荷運転域、または高速運転域)には、油圧制御弁71により油圧室55内の油圧が高油圧になって、油圧室55の油圧により駆動される連結ピン51がバネ53の弾発力に抗して解除ピン52を収容部56内に後退させて、収容部56に嵌入する連結位置に移動する。このため、第1,第2ロッカアーム41,42は連結状態になって一体に揺動する。そして、第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態となる高吸気量運転域では、第1,第2ロッカアーム41,42は、サブカム30の駆動カム面37により駆動されて、第1,第2吸気弁11,12がリフト量特性K1に基づく第1リフト量B1で開弁する。
このとき、第1カム当接点40aに作用する駆動カム面37からの弁駆動力Faは、揺動中心線方向Dで、一体化された第1,第2ロッカアーム41,42の両弁押圧点40b,40dのほぼ中央に作用するので、第1,第2ロッカアーム41,42およびサブカム30がそれぞれロッカ軸25およびカム支持軸24に対して傾斜することは殆どない。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
伝達機構Tが、制御カム66aにより駆動されて変位するホルダ20と、ホルダ20に揺動中心線Lsを中心に揺動可能に支持されると共に吸気カム15aにより駆動されて揺動するサブカム30と、サブカム30により駆動されて第1,第2吸気弁11,12を開閉する別個の第1,第2ロッカアーム41,42とを備え、ホルダ20の位置に応じて第1吸気弁11および第2吸気弁12のリフト量特性K1,K2が連続的に変更可能な可変動弁装置において、サブカム30は、第1ロッカアーム41を駆動すると共に第1ロッカアーム41が第1吸気弁11を開弁するときの第1リフト量B1を規定する駆動カム面37と、第2ロッカアーム42を駆動する共に第2ロッカアーム42が第2吸気弁12を開弁するときの第2リフト量B2を規定する休止カム面39とを有し、切換機構50により、第1,第2ロッカアーム41,42が一体に移動する連係状態である連結状態では、第1,第2ロッカアーム41,42がそれぞれ第1,第2吸気弁11,12を駆動カム面37により規定される第1リフト量B1で開弁し、第1,第2ロッカアーム41,42が互いに独立に移動する非連係状態である非連結状態では、第1ロッカアーム41が第1吸気弁11を第1リフト量B1で開弁し、第2ロッカアーム42が第2吸気弁12を第1リフト量B1よりも小さい第2リフト量B2で開弁する。これにより、第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態にあるとき、第1,第2吸気弁11,12は、駆動カム面37により第1リフト量B1で開弁されると共に制御カム66aにより駆動されるホルダ20の位置に応じて連続的に変更されるリフト量特性K1で開弁される。そして、切換機構50により第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるとき、第1吸気弁11は第1リフト量B1で開弁される一方、第2吸気弁12は第1リフト量B1よりも小さい第2リフト量B2で開弁されるので、ホルダ20の位置に応じて第1吸気弁11が最大リフト量特性K1aでのリフト量よりも小さいリフト量となる前記小リフト量特性で開弁される低吸気量運転域で、第1,第2吸気弁11,12が同じリフト量特性K1で開弁する場合に比べて、強いスワールを発生させることができて、燃焼性が向上する。
第1,第2ロッカアーム41,42は、共通の揺動中心線Lrを有するロッカ軸25に揺動可能に支持され、第1ロッカアーム41は、駆動カム面37と当接する第1カム当接点40aと、第1吸気弁11を押圧する第1弁押圧点40bとを有し、第2ロッカアーム42は、休止カム面39と当接する第2カム当接点40cと、第2吸気弁12を押圧する第2弁押圧点40dとを有し、第2ロッカアーム42は、揺動中心線方向Dで、第1カム当接点40aを挟んで第1弁押圧点40bとは反対側に配置されて、前記反対側で第1ロッカアーム41に接触することにより、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるとき、第1ロッカアーム41には第1吸気弁11からのバルブ反力Fbおよび駆動カム面37からの弁駆動力Faが揺動中心線方向Dで離隔した位置で作用するために発生するモーメントM1により、第1ロッカアーム41および該第1ロッカアーム41と当接するサブカム30がそれぞれの揺動中心線Lr,Lsに対して傾斜することが、第1ロッカアーム41に接触する第2ロッカアーム42により抑制される。また、切換機構50により第1,第2ロッカアーム41,42が連結状態にあるとき、揺動中心線方向Dで第1,第2ロッカアーム41,42の間に位置するローラ41cにサブカム30からの弁駆動力が作用するので、第1,第2ロッカアーム41,42およびサブカム30がそれぞれの揺動中心線Lr,Lsに対して傾斜することが抑制される。この結果、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるとき、揺動中心線Lrに対する第1ロッカアーム41の傾斜、ひいては揺動中心線Lsに対するサブカム30の傾斜が、第2ロッカアーム42により抑制されるので、第1吸気弁11によるリフト量特性K1の制御精度が向上すると共に、該傾斜による局部的な摩耗の促進が防止されて、可変動弁装置の耐久性が向上する。
サブカム30は、ホルダ20のカム支持軸24に揺動可能に支持されるカム支点部31を有し、休止カム面39はカム支点部31に設けられることにより、休止カム面39がサブカム30のカム支点部31を利用して設けられるので、サブカム30を揺動中心線方向Dに大型化することなく、休止カム面39を設けることができる。また、第1,第2ロッカアーム41,42が非連結状態にあるとき、カム支持軸24に近い位置に第2ロッカアーム42を介して第2吸気弁12からのバルブ反力が作用するので、サブカム30が揺動中心線Lsに対して傾斜することを抑制する効果が高められる。
休止カム面39の形状は、第2吸気弁12のリフト開始位置から第2吸気弁12のリフト加速度が増加する回転角範囲において、駆動カム面39の形状とほぼ同一であることにより、第1,第2ロッカアーム41,42の非連結状態時に、第1吸気弁11のリフト開始直後にリフト加速度が大きくなることに起因する第1ロッカアーム41の傾斜を抑制できる。この結果、制御カム66aによりホルダ20の位置が変更されてリフト量特性K1が最小リフト量特性K1bに近いリフト量特性で開弁されるときの、ロッカ軸25(または揺動中心線Lr)に対する第1ロッカアーム41の傾斜およびカム支持軸24(または揺動中心線Ls)に対するサブカム30の傾斜が抑制されるので、吸気量が少ないときにおける第1吸気弁11のリフト量特性K1の制御精度が向上して、第1吸気弁11による吸気量の制御精度を高めることができる。
ロッカ軸25には、第1ロッカアーム41の揺動支点部41aと第2ロッカアーム42の揺動支点部42aとの間に制御カム66aの制御力が作用するローラ26が設けられ、ロッカ軸25の径方向でローラ26と対向する位置に、第1ロッカアーム41のローラ41cおよび切換機構50の保持部54および連結ピン51が配置されることにより、ロッカ軸25に第1,第2ロッカアーム41,42間でローラ26が設けられたときに、ローラ26が設けられた位置に対応した径方向外方にローラ41cおよび連結ピン51が配置されるので、ローラ26が設けられることで形成されるスペースを利用して、ローラ41cおよび保持部54および連結ピン51を配置できるので、揺動中心線方向Dで第1,第2ロッカアーム41,42をコンパクトに配置することができる。
切換機構50は、第1ロッカアーム41に摺動可能に保持された連結ピン51と、連結ピン51と当接可能に第2ロッカアーム42に摺動可能に保持された解除ピン52と、解除ピン52を連結ピン51に向けて付勢するバネ53とを備え、非連結状態で、解除ピン52は第1ロッカアーム41の保持部45を揺動中心線Lrにほぼ平行に押圧することにより、バネ53により付勢された解除ピン52が第1ロッカアーム41を揺動中心線にほぼ平行な方向に押圧するので、ロッカ軸25に対する第1ロッカアーム41の傾斜を第2ロッカアーム42により抑制する効果が、切換機構50の解除ピン52により高められる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
可変動弁装置は、第1,第2機関弁が排気弁のみにより構成されて、該第1,第2排気弁を駆動する排気側動弁装置として採用されてもよく、その場合には、低負荷運転時にある程度の排気ガスを燃焼空間内に残留させる内部EGR効果を得るため、または、バルブオーバラップ時のスワールの形成にためなどに、第2排気弁を前記実施形態の第2吸気弁12と同様の形態で開閉させることができる。
第1ロッカアーム41がローラ以外のカム当接部、例えばスリッパ42cが有していてもよい。また、第2ロッカアーム42がスリッパ以外のカム当接部、例えばローラを有していてもよい。
サブカム30は、駆動カム36および休止カム38がそれぞれ別個の部材に形成された別々のカムから構成されてもよい。また、サブカムが、第1,第2ロッカアームをそれぞれ駆動する別個の第1,第2サブカムから構成され、第1サブカムが第1カム面を有し、該第2サブカムが切換機構により連結状態および非連結状態に切り換えられる別々のカムから構成されて、該別々のカムがそれぞれ第1カム面および第2カム面を有し、該別々のカムが連結状態にあるとき、第1サブカムにより駆動される第1ロッカアームと第2サブカムの第1カム面により駆動される第2ロッカアームとが連係状態になって一体に、換言すれば同一の弁作動特性で揺動してもよい。
カムフォロアは、ロッカアームの代わりにバルブリフタであってもよい。
第2カムが、休止カム38ではなく、休止カム面39により規定される第2リフト量よりも大きな第2リフト量で第2吸気弁12を開弁する第2カム面を有するものであってもよい。
制御部材は、リンク機構や歯車機構を備えるものであってもよい。
内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。内燃機関は、4気筒以外の多気筒内燃機関、または単気筒内燃機関であってもよい。
本発明が適用された可変動弁装置を備える内燃機関の要部断面図であり、第1,第2ロッカアームが非連結状態にあり、かつ最大リフト量特性が得られるときの可変動弁装置の一部の側面図である。 図1の可変動弁装置の要部の拡大図である。 図2のIII矢視での要部の図である。 図3の概略IV−IV線での要部断面図である。 図3の概略V−V線での要部断面図である。 (a)は、図3の概略VI−VI線での要部断面図であり、(b)は、可変動弁装置のサブカムの(a)でのb矢視図である。 可変動弁装置のロッカアームの、図1のVII矢視図である。 図4の概略VIII−VIII線での、可変動弁装置のロッカアームの断面図である。 図1の可変動弁装置による吸気弁のリフト量およびリフト加速度を説明するグラフである。 図1の可変動弁装置が最大リフト量特性の最大リフト量で吸気弁を開弁したときの図であり、(a)は、図7のXa−Xa矢視での第1ロッカアームおよびサブカムを示し、(b)は、図7のXb−Xb矢視での第2ロッカアームおよびサブカムを示す。 図10の概略XI−XI線断面図である。
符号の説明
2…シリンダヘッド、11,12…吸気弁、15a…吸気カム、20…ホルダ、24…カム支持軸、25…ロッカ軸、26…ローラ、30…サブカム、31…カム支点部、37…駆動カム面、39…休止カム面、41,42…ロッカアーム、50…切換機構、51…連結ピン、52…解除ピン、66a…制御カム
E…内燃機関、V…動弁装置、T…伝達機構、Ls,Lr…揺動中心線。

Claims (5)

  1. 1つのシリンダに対して設けられた第1吸気弁および第2吸気弁を駆動するための吸気カムと、前記吸気カムの弁駆動力を前記第1吸気弁および前記第2吸気弁に伝達する伝達機構とを備える内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記伝達機構が、制御部材により駆動されて変位するホルダと、前記ホルダにカム揺動中心線を中心に揺動可能に支持されると共に前記吸気カムにより駆動されて揺動するサブカムと、前記サブカムにより駆動されて前記第1吸気弁および前記第2吸気弁を開閉するカムフォロアとを備え、
    前記ホルダの位置に応じて前記第1吸気弁および前記第2吸気弁のリフト量特性が連続的に変更可能な内燃機関の可変動弁装置において、
    前記カムフォロアは、前記第1吸気弁を開閉する第1カムフォロアと、前記第2吸気弁を開閉すると共に前記第1カムフォロアとは別個の第2カムフォロアとから構成され、
    前記サブカムは、前記第1カムフォロアを駆動すると共に前記第1カムフォロアが前記第1吸気弁を開弁するときの第1リフト量を規定する第1カム面と、前記第2カムフォロアを駆動する共に前記第2カムフォロアが前記第2吸気弁を開弁するときの第2リフト量を規定する第2カム面とを有し、
    前記伝達機構は、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアが一体に移動する連係状態と、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアが独立に移動する非連係状態とを切り換える切換機構を備え、
    前記連係状態では、前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアがそれぞれ前記第1吸気弁および前記第2吸気弁を前記第1リフト量で開弁し、
    前記非連係状態では、前記第1カムフォロアが前記第1吸気弁を前記第1リフト量で開弁し、前記第2カムフォロアが前記第2吸気弁を前記第1リフト量よりも小さい前記第2リフト量で開弁することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記第1カムフォロアおよび前記第2カムフォロアは、それぞれ、共通のアーム揺動中心線を有する揺動支持部に揺動可能に支持される前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームであり、
    前記第1ロッカアームは、前記第1カム面と当接する第1カム当接点と、前記第1吸気弁を押圧する第1弁押圧点とを有し、
    前記第2ロッカアームは、前記第2カム面と当接する第2カム当接点と、前記第2吸気弁を押圧する第2弁押圧点とを有し、
    前記第2ロッカアームは、前記アーム揺動中心線の方向で、前記第1カム当接点を挟んで前記第1弁押圧点とは反対側に配置されて、前記反対側で前記第1ロッカアームに接触し、
    前記切換機構は、前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームに跨って設けられると共に、前記連係状態として前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームを連結状態とし、前記非連係状態として前記第1ロッカアームおよび前記第2ロッカアームを非連結状態とすることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記サブカムは、前記ホルダのカム支持軸に揺動可能に支持されるカム支点部を有し、
    前記第2カム面は前記カム支点部に設けられることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記第2カム面の形状は、前記第2吸気弁のリフト開始位置から前記第2吸気弁のリフト加速度が増加する回転角範囲において、前記第1カム面の形状とほぼ同一であることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記揺動支持部である揺動支持軸には、前記第1ロッカアームと前記第2ロッカアームとの間に前記制御部材の制御力が作用する作用部が設けられ、
    前記揺動支持軸の径方向で前記作用部と対向する位置に、前記第1カム当接部および前記切換機構が配置されることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置。
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