JP2010090750A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動弁カムが駆動するサブカムのカム面におけるロッカアームの当接位置が変更されて機関弁の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置において、最大リフト量の設計値からのズレの発生を容易に防止できると共に、機関弁による内燃機関の制御精度の向上を図る。
【解決手段】可変動弁装置20は、制御機構の制御カム22cにより駆動されて揺動するホルダ30と、ホルダ30に揺動可能に支持されると共に吸気カム21aにより駆動されて揺動するサブカム40とから構成される弁特性可変機構Cと、サブカム40により駆動されて吸気弁8を開閉するロッカアーム25とを備える。弁特性可変機構Cは、ホルダ30に対するロッカアーム25の揺動中心線Lrの位置を調整する調整機構Aを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、制御機構により駆動されて変位するホルダと該ホルダに移動可能に支持されると共に動弁カムにより駆動されて移動するサブカムとから構成される弁特性可変機構を備え、該弁特性可変機構により機関弁の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置に関する。
内燃機関の可変動弁装置において、機関回転速度に同期して回転駆動される動弁カムと、制御機構により駆動されるホルダと該ホルダに移動可能に支持されると共に動弁カムにより駆動されて移動するサブカムとから構成される弁特性可変機構と、サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロア(例えば、ロッカアーム)とが備えられ、ホルダが制御機構より駆動されて変位することにより、サブカムとカムフォロアとの当接位置が変更されて機関弁の最大リフト量が変更されるものは知られている。(例えば、特許文献1参照)
特開2008−25412号公報
動弁カムにより駆動されるサブカムを有する弁特性可変機構を備える可変動弁装置では、動弁カムがサブカムを駆動し、該サブカムがカムフォロアを駆動し、該カムフォロアが機関弁を開閉駆動するので、動弁カムにより直接駆動されるカムフォロアが機関弁を開閉駆動する動弁装置(以下、「不変式動弁装置」という。)に比べて、動弁カムから機関弁までの動弁カムの弁駆動力の伝達経路にカムフォロア以外の部材が介在する。
このため、このような可変動弁装置では、動弁カムから弁特性可変機構およびカムフォロアを介して機関弁に至るまでの前記伝達経路中での隙間(以下、「クリアランス」という。)や部材間での僅かな位置ズレの累積が発生しやすく、したがって機関弁の最大リフト量に設計値からのズレが発生しやすいので、該ズレの発生を防止することが、機関弁による内燃機関の制御精度、例えば、吸入空気の流量(以下、「吸気量」)の制御精度の向上、特に最大リフト量が小さいときの制御精度の向上を図るうえで重要である。
一方で、該制御精度の向上を図るために、サブカムおよび該サブカムを支持する部材を含む弁特性可変機構、およびカムフォロアおよびカムフォロアを支持する部材など、動弁カムの弁駆動力の前記伝達経路の形成に関与する複数の部材のそれぞれについて寸法管理を厳密に行うことは、生産性の低下およびコスト増大を招来する。
また、最大リフト量の設計値からのズレの発生を防止するために、前記伝達経路の形成に関与する部材の位置を調整する調整部材が、カムフォロアなど、動弁カムにより駆動される部材に設けられると、動弁カムにより駆動される動弁系等価質量が、該調整部材のために増加するので、機関弁のバウンスが発生する機関回転速度が低下して、バウンスの発生頻度が高まり、該バウンスに起因する騒音の発生頻度が高まることがある。そして、可変動弁装置では、弁特性可変機構の分、不変式動弁装置に比べて動弁系等価質量が大きいために、バウンスが発生しやすい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜6記載の発明は、動弁カムが駆動するサブカムを移動可能に支持するホルダが制御機構より駆動されて変位することで、サブカムのカム面におけるカムフォロアの当接位置が変更されて機関弁の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置において、最大リフト量の設計値からのズレの発生を容易に防止できると共に、機関弁による内燃機関の制御精度の向上を図ることを目的とする。そして、請求項2,4記載の発明は、さらに、調整機構による動弁系等価質量の増加を防止して、機関弁のバウンスおよび該バウンスに起因する騒音の発生を抑制することを目的とし、請求項5,6記載の発明は、さらに、簡単な構造により、制御機構により制御されるホルダの位置を変更することなく、最大リフト量の調整を可能とすることを目的とする。
請求項1記載の発明は、機関回転速度に同期して駆動される動弁カム(21a)と、制御機構(22)により駆動されて変位するホルダ(30)と、前記ホルダ(30)に移動可能に支持されると共に前記動弁カム(21a)により駆動されて移動するサブカム(40)とから構成される弁特性可変機構(C)と、前記サブカム(40)により駆動されて機関弁(8)を開閉するカムフォロア(25)とを備え、前記ホルダ(30)が前記制御機構(22)より駆動されることにより、前記サブカム(40)のカム面(45)における前記カムフォロア(25)の当接位置(Pa)が変更されて前記機関弁(8)の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置において、前記弁特性可変機構(C)は、前記ホルダ(30)に対する前記カムフォロア(25)の支持位置(Lr)を調整する調整機構(A)を備える内燃機関の可変動弁装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の可変動弁前記装置において、前記調整機構(A)は、前記カムフォロア(25)を移動可能に支持すると共に前記ホルダ(30)に位置調整可能に設けられる支持部材(50)を有し、前記支持部材(50)の位置調整により、前記支持位置(Lr)が調整されるものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記調整機構(A)は、前記支持部材(50)に調整力を加えることにより前記ホルダ(30)に対する前記支持部材(50)の位置を調整する調整部材(D)を有するものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記調整部材(D)は前記ホルダ(30)に設けられるものである。
請求項5記載の発明は、請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記支持部材(50)は、回動中心線(Lt)を中心に回動可能に前記ホルダ(30)に設けられると共に回動位置が調整される支持軸(50)であり、前記支持軸(50)は、前記制御機構(22)に接触して前記ホルダ(30)を駆動するための制御力が入力される制御ローラ(57)を回転中心線(Ln)を中心に回転可能に支持する入力支持部(56)と、前記カムフォロア(25)を揺動中心線(Lr)を中心に揺動可能に支持する揺動支持部(54)とを有し、前記回転中心線(Ln)は前記回動中心線(Lt)に一致し、前記揺動中心線(Lr)は前記回動中心線(Lt)から偏心しているものである。
請求項6記載の発明は、請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記支持部材(50)は、前記制御機構(22)に接触して前記ホルダ(30)を駆動するための制御力が入力される制御入力部(55)と、前記カムフォロア(25)を揺動中心線(Lr)を中心に揺動可能に支持する揺動支持部(54)とを有し、前記制御機構(22)における前記制御入力部(55)の接触位置(Pb)は、前記ホルダ(30)における前記支持部材(50)の位置調整に無関係に同じ位置にあり、前記揺動中心線(Lr)の位置は、前記ホルダ(30)における前記支持部材(50)の位置調整により変更されるものである。
請求項1記載の発明によれば、調整機構によりカムフォロアの支持位置を調整してホルダに対して移動させることにより、サブカムのカム面でのカムフォロアの当接位置が調整されて、機関弁の最大リフト量が調整される。この結果、動弁カムが駆動するサブカムを移動可能に支持するホルダが制御機構より駆動されて変位することで、サブカムのカム面におけるカムフォロアの当接位置が変更されて機関弁の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置において、動弁カムとカムフォロアとの間にサブカムが介在することに起因する最大リフト量の設計値からのズレの発生を調整機構により防止することができて、機関弁による内燃機関の制御精度が向上する。
しかも、最大リフト量の調整はカムフォロアの支持位置を移動させる調整機構により行われるので、最大リフト量のズレの発生を容易に防止できるうえ、動弁カムから機関弁までの弁駆動力の伝達経路を形成に関与する各部材の厳格な寸法管理が不要になって、生産性の向上およびコスト削減が可能になる。
さらに、最大リフト量を調整するために、カムフォロアの支持位置を調整することにより、動弁カムにより駆動されるサブカムのカム面におけるカムフォロアの当接位置が調整されるので、前記不変式動弁装置においてカムフォロアにおける動弁カムの当接位置を調整する場合などとは異なり、最大リフト量を調整可能とするための専用のカムフォロアは不要であり、調整機構を備えていない可変動弁装置に使用されているカムフォロアをそのまま利用できるため、部品の共通化によるコスト削減ができる。
請求項2記載の事項によれば、調整機構を構成する支持部材は、カムフォロアを移動可能に支持すると共にホルダに設けられるので、調整機構の支持部材により動弁系等価質量が増加することがないことから、機関弁のバウンスが発生する機関回転速度をより高回転側に移行させることができるので、可変動弁装置が調整機構を備えることに起因するバウンスの発生および該バウンスに起因する騒音の発生が抑制される。また、カムフォロアを支持する支持部材が調整機構を構成するので、部品点数が削減される。
請求項3記載の事項によれば、調整部材により、カムフォロアを移動可能に支持する支持部材の位置を調整すればよいので、カムフォロアを移動させることが容易になり、したがって最大リフト量の調整作業が容易になる。
請求項4記載の事項によれば、調整機構を構成する調整部材はホルダに設けられるので、調整部材により動弁系等価質量が増加することがないことから、機関弁のバウンスが発生する機関回転速度をより高速側に移行させることができるので、バウンスの発生および該バウンスに起因する騒音の発生が抑制される。
請求項5記載の事項によれば、ホルダに回動中心線を中心に回動可能に支持される支持軸の入力支持部には、制御力が制御機構から入力される制御ローラが回動中心線に一致する回転中心線を中心に回転可能に支持されるので、支持軸の回動によっても、制御機構における制御ローラの接触位置は変更されない。一方、支持軸の揺動支持部には、カムフォロアが回動中心線から偏心している揺動中心線を中心に揺動可能に支持されるので、支持軸を回動させて揺動中心線の位置を調整することにより、ホルダに対してカムフォロアを移動させて、サブカムのカム面でのカムフォロアの当接位置を調整できる。この結果、制御ローラおよびカムフォロアを支持する支持軸を回動させる簡単な構造により、制御機構により制御されるホルダの位置を変更することなく、したがってホルダの位置に応じて設定される最大リフト量を含む弁作動特性を変更することなく、カムフォロアを移動させて最大リフト量の調整ができる。
請求項6記載の事項によれば、ホルダに位置調整可能に設けられた支持部材において、制御機構からの制御力が入力される制御入力部が制御機構において接触する接触位置は、位置調整による支持部材の移動によっても変更されない。一方、支持部材の揺動支持部に揺動可能に支持されるカムフォロアの揺動中心線の位置は、位置調整による支持部材の移動により変更されて、ホルダに対してカムフォロアが移動し、サブカムのカム面でのカムフォロアの当接位置が調整される。この結果、制御入力部およびカムフォロアを支持する揺動支持部を有する支持部材を移動させる簡単な構造により、制御機構により制御されるホルダの位置を変更することなく、したがってホルダの位置に応じて設定される最大リフト量を含む弁作動特性を変更することなく、カムフォロアを移動させて最大リフト量の調整ができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用された可変動弁装置20は、頭上カム軸型の動弁装置を構成し、該動弁装置は車両に搭載される内燃機関Eに備えられる。火花点火式の多気筒4ストローク内燃機関である内燃機関Eは、複数のシリンダ1aが一体成形されたシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上端部に結合されるヘッドカバー3とから構成される機関本体を備える。
なお、この実施形態において、シリンダ1aのシリンダ軸線Lyに平行な方向が上下方向であるとする。また、中心線方向とは、カム21aの回転中心線Lcに平行な方向であるとし、側面視とは、中心線方向から見ることを意味し、平面視とは上下方向から見ることを意味するものとする。
各シリンダ1aには、内燃機関Eが備えるクランク軸に連結されるピストン4が往復動可能に嵌合する。前記機関本体において、シリンダ1a毎に、シリンダ軸線方向(または上下方向)でシリンダヘッド2とピストン4との間に燃焼室5が形成される。シリンダヘッド2には、燃焼室5にそれぞれ開口する1対の吸気口を有する吸気ポート6および1対の排気口を有する排気ポート7と、前記吸気口を開閉する1対の機関弁としての吸気弁8と、前記排気口を開閉する1対の機関弁としての排気弁9と、収容筒11に収容されて燃焼室5に臨む点火栓10とが設けられる。
燃焼室5毎の吸気弁8および排気弁9は、シリンダヘッド2とヘッドカバー3とで形成される動弁室19に収容される前記動弁装置により開閉駆動される。
そして、内燃機関Eの吸気装置(図示されず)により形成される吸気通路を通った吸入空気は、燃料噴射弁14で構成される混合気形成装置から供給された燃料と混合して混合気を形成し、吸気弁8の開弁時に吸気ポート6を通って燃焼室5に吸入される。燃焼室5内の混合気が点火栓10により点火されて燃焼して発生した燃焼ガスにより駆動されて往復運動するピストン4は、コンロッドを介して前記クランク軸を回転駆動する。そして、ピストン4を駆動した後の燃焼ガスは、排気弁9の開弁時に排気ガスとして燃焼室5から排出されて排気ポート7を通った後、排気装置(図示されず)により形成される排気通路を通って内燃機関Eの外部に排出される。
シリンダヘッド2に設けられる前記動弁装置は、動弁カムとしての吸気カム21aが設けられる吸気カム軸21を備えて吸気弁8を開閉駆動する吸気側動弁装置と、動弁カムとしての排気カムが設けられる排気カム軸を備えて排気弁9を開閉駆動する排気側動弁装置(図示されず)とから構成される。この実施形態において、前記吸気側動弁装置は、吸気弁8の最大リフト量を含む弁作動特性を内燃機関Eの機関運転状態に応じて変更可能な可変動弁装置20から構成される。
前記排気側動弁装置は、弁作動特性が機関運転状態に対して一定の動弁装置により構成されるが、可変動弁装置20と基本的に同一構造の可変動弁装置により構成されてもよい。
可変動弁装置20は、吸気弁8の最大リフト量を内燃機関Eの運転状態に応じて変更することにより、燃焼に必要な吸気量を制御する。それゆえ、この内燃機関Eでは、その全運転領域に渡って機関トルクを制御するための吸気量の制御は吸気弁8により行われる。このため、前記吸気装置は、内燃機関Eの全運転領域に渡る機関トルクの制御のために吸気量を制御するスロットル弁を備えていない。
図2を併せて参照すると、吸気カム軸21および前記排気カム軸は、それぞれ前記クランク軸の回転中心線に平行な回転中心線(それぞれ、吸気カム21aの回転中心線Lcおよび前記排気カムの回転中心線でもある。)を有するように、シリンダヘッド2に設けられるカム軸ホルダ12を介してシリンダヘッド2に回転可能に支持される。該カム軸ホルダ12は、シリンダヘッド2に一体成形されて設けられた下カム軸ホルダ12aと該下カム軸ホルダ12aにボルトにより結合される上カム軸ホルダ(図示されず)とから構成される。
そして、吸気カム軸21および前記排気カム軸は、タイミングチェーンを備える動弁用伝動機構を介して伝達される前記クランク軸の動力により、該クランク軸の1/2の回転速度で、内燃機関Eの機関回転速度に同期して回転駆動される。
図1〜図4を参照すると、可変動弁装置20は、機関回転速度に同期して駆動されるカム21aを有するカム軸21のほかに、カム21aの弁駆動力を吸気弁8に伝達すると共に吸気弁8の最大リフト量および開閉時期である弁作動特性を変更可能な弁特性可変機構Cと、該弁作動特性を変更するために弁特性可変機構Cのホルダ30を駆動する制御機構22と、弁特性可変機構Cのサブカム40により駆動されて移動、この実施形態では揺動することで吸気弁8を開閉するカムフォロアとしてのロッカアーム25とを備える。ロッカアーム25は、この実施形態ではホルダ30に移動可能、ここでは揺動可能に支持されて、カム21aからサブカム40に伝達された弁駆動力を吸気弁8に伝達する。
制御機構22は内燃機関Eの機関運転状態に応じてホルダ30を駆動し、シリンダヘッド2に対して変位するホルダ30の位置に応じて、サブカム40におけるロッカアーム25の当接位置Paが変更されて、吸気弁8の弁作動特性である最大リフト量および開閉時期が連続的に変更される。
弁特性可変機構Cは、シリンダヘッド2に変位可能、この実施形態ではホルダ中心線Lhを中心に揺動可能に支持されて制御機構22の制御力により駆動されて揺動するホルダ30と、ホルダ30に移動可能に、この実施形態では揺動中心線Lsを中心に揺動可能に支持されると共にカム21aにより駆動されて移動、ここでは揺動するサブカム40と、ホルダ30に設けられてサブカム40をカム21aに押し付けるカム用付勢部材23と、ホルダ30が制御機構22により駆動されていない状態で、ホルダ30に対してロッカアーム25の支持位置を調整して当接位置Paを調整する調整機構Aとを備える。
ここで、ホルダ中心線Lh、揺動中心線Ls、ロッカアーム25の揺動中心線Lr、後述する制御カム22cの回転中心線Laおよび後述するロッカ軸50の回動中心線Ltは、カム21aの回転中心線Lcに平行である。
制御機構22は、シリンダヘッド2に取り付けられるアクチュエータとしての電動モータ22a(図2参照)と、電動モータ22aにより減速機構を介して回転中心線Laを中心に回転駆動される駆動軸22bに設けられると共にホルダ30を揺動または停止させる制御力をホルダ30に作用させる制御部としての制御カム22cと、シリンダヘッド2に設けられてホルダ30を制御カム22cに押し付ける付勢力を発生するホルダ用付勢部材22dとから構成される。
電動モータ22aは、機関回転速度や機関負荷などの内燃機関Eの機関運転状態を検出する運転状態検出手段からの検出信号が入力される電子制御ユニットにより制御されて、ホルダ30が該機関運転状態に応じて設定された揺動位置を占めるようにホルダ30を駆動する。
付勢部材22dは、後述するホルダ30の連結壁34に当接する押圧部材22eと、シリンダヘッド2に一体成形された収容部2aに押圧部材22eの一部と共に収容されて押圧部材22aを付勢するバネ22fとにより構成される。
複数のシリンダ1aの配列方向でもある中心線方向で隣接するカム軸ホルダ12(図2参照)に揺動可能に支持されて、シリンダ1a毎に配置されるホルダ30は、上下方向でカム21aと吸気弁8との間で、かつカム21aの下方に配置される。
ホルダ30は、中心線方向で離隔する1対の支持壁31,32と、平面視で回転中心線Lcまたは中心線方向に直交する方向(以下、「直交方向」という。)での各支持壁31,32の両端部同士をそれぞれ連結する1対の連結壁33,34と、各支持壁31,32に設けられてカム軸ホルダ12に枢支される円柱状の1対のホルダ支点部35と、制御カム22cと当接してその制御力が入力される制御ローラ57と、ロッカアーム25を支持すると共に制御ローラ57を有する支持軸としてのロッカ軸50(図5も参照)とを有する。中心線方向で1対の支持壁31,32の間にサブカム40、ロッカアーム25および制御ローラ57が配置される。
ロッカアーム25の上方に配置されて揺動中心線Lsを規定する支持軸41に揺動可能に支持されるサブカム40は、カム21aに当接するカム当接部としてのローラ42と、ロッカアーム25に当接する駆動カム部44と、付勢部材23の付勢力が作用する作用部46とを有する。ローラ42は揺動中心線Lsの径方向外方に突出する1対の保持部43に保持される支持軸47に回転可能に支持される。作用部46は、支持軸47の両軸端部により構成される。
連結壁33に保持される付勢部材23は、作用部46に当接する押圧部材23aと、押圧部材23aと連結壁33との間に配置されるバネ23bとから構成される。押圧部材23aは、連結壁33に圧入されて固定された円筒状の案内筒24に摺動可能に嵌合して案内される。
駆動カム部44は、ロッカアーム25のローラ25cが当接するカム面45を有し、ローラ42から入力されたカム21aの弁駆動力をロッカアーム25を介して吸気弁8に出力する。カム面45は、サブカム40が揺動することによりロッカアーム25を揺動させて吸気弁8を開弁状態にする駆動カム面45aと、サブカム40の揺動とは無関係にロッカアーム25を揺動させることなく吸気弁8を閉弁状態に保つ非駆動カム面45bとから構成される。非駆動カム面45bは揺動中心線Lsを中心とする円柱面から構成される。
図5を併せて参照すると、ロッカアーム25は、ホルダ30に設けられたロッカ軸50の外周に摺動可能に嵌合してその支持中心線である揺動中心線Lrを中心に揺動可能に支持される1対の支点部25aと、各支点部25aから対応する各吸気弁8に向かって延びていると共に互いに連結された1対のアーム部25bと、サブカム40のカム面45に当接する従動当接部としてのローラ25cと、各アーム部25bの先端部に設けられて1対の吸気弁8にそれぞれ当接する1対の弁押圧部25dとを有する。
1対の支点部25aは、ロッカ軸50上において中心線方向で制御ローラ57を挟んで配置される。カム面45にころがり接触するローラ25cは、中心線方向で1対のアーム部25bの間に配置されて、両アーム部25bに挿入されて保持される支持軸25eに回転可能に支持される。また、弁押圧部25dは、吸気弁8に当接することにより、ロッカアーム25と吸気弁8とのクリアランスが零となるように自動的に調整する油圧式の間隙調整部材26を有する。
図2〜図6を参照すると、ホルダ30に設けられる調整機構Aは、ロッカアーム25および制御ローラ57を移動可能に支持すると共にホルダ30に位置調整可能に設けられる支持部材としてのロッカ軸50と、1対の支持壁31,32に移動可能、この実施形態では、回動中心線Ltを中心に回動可能に支持されるロッカ軸50に当接して該ロッカ軸50を移動、ここでは回動させる調整力を加えることによりホルダ30に対するロッカ軸50および揺動中心線Lrの位置としての回動位置を調整する調整部材Dとを有する。ここで、ロッカ軸50の位置または揺動中心線Lrの位置は、ホルダ30に対するロッカアーム25の支持位置である。
ロッカ軸50は、両支持壁31,32にそれぞれ設けられた1対の支持部31a,32bの凹部31bおよび孔32bに挿入された状態で、各支持壁31,32に摺動可能に、かつ回動可能に支持される両端部である1対の円柱状の被支持部51,52と、両被支持部51,52の間で中心線方向に延びていてそれら被支持部51,52を連結する本体部53とを有する。
本体部53は、中心線方向で各被支持部51,52に隣接して位置すると共に両ロッカアーム25を揺動中心線Lrを中心に揺動可能に支持する円柱状の1対の揺動支持部54と、中心線方向で両揺動支持部54の間に位置する制御ローラ57および該制御ローラ57を回転中心線Lnを中心に回転可能に支持する入力支持部としての円柱状のローラ支持部56から構成される制御入力部55とを有する。
各揺動支持部54は、ロッカ軸50および被支持部51,52の回動中心線Ltに平行であると共に所定の偏心量eで偏心した揺動中心線Lrを有する状態でロッカアーム25を揺動可能に支持する偏心部としての円柱状の偏心軸部である。
制御カム22cにおける接触位置Pbで接触する制御ローラ57には、制御カム22cからの制御力が該接触位置Pbを通じて入力される。また、ローラ支持部56は、軸受としての円筒状のスリーブ58を介して、回転中心線Lnが回動中心線Ltと一致する状態で制御ローラ57を支持する。
各被支持部51,52は支持部31a,32aに回動可能に摺接する外周面を有し、制御ローラ57は、ローラ支持部56の外周に摺動可能に嵌合されたスリーブ58の外周面に回転可能に摺接する。中心線方向または回動中心線Ltに直交する平面での被支持部52およびローラ支持部56、スリーブ58および制御ローラ57の各外周面の断面形状は、回動中心線Ltを中心とする円であり、被支持部51の外周面の断面形状は、後述する当接部59および油路73を除いて、回動中心線Ltを中心とする円である。
ロッカ軸50は、この実施形態では、被支持部51および一方の揺動支持部54が一体成形されて設けられた単一の第1部材である第1軸部材50aと、被支持部52および他方の揺動支持部54が設けられた単一の第2部材である第2軸部材50bとが、軸継手構造を構成する連結部50cで一体に回動するように連結された分割構造を有する部材である。連結部50cは、第1,第2軸部材50a,50bにそれぞれ設けられた半円柱状の1対の連結半体部50a1,50b1により構成される。
そして、ロッカ軸50は、支持壁32と被支持部52とに跨って装着される止め輪15、および、被支持部51と中心線方向で当接する支持部31aにより、中心線方向での移動が規制される。
このように、複数の偏心軸部である揺動支持部54を有する1つのロッカ軸50が、連結部50cで連結されると共にそれら揺動支持部54をそれぞれ有する複数の軸部材である第1軸部材50aおよび第2軸部材50bにより構成されるので、簡単な構造で、回動中心線Ltに対して偏心した揺動中心線Lrを規定する複数の揺動支持部54を有するロッカ軸50を形成できる。
図3,図6(a)を参照すると、調整部材D(図1,図2も参照)は、第1調整ネジ61と第1固定部材63とから構成される第1調整部材D1と、第2調整ネジ62と第2固定部材64とから構成される第2調整部材D2とから構成される。なお、図5には、中心線方向での両調整ネジ61,62の位置を示すために、各調整ネジ61,62の一部が二点鎖線で示されている。
各調整ネジ61,62は、ロッカ軸50の被支持部51の一部を切り欠いて形成された当接部59に当接してロッカ50軸を移動させる、この実施形態では回動させる調整力をロッカ軸50に加える。調整ネジ61,62の位置の変動を防止する各固定部材63,64は、ロックナット63a,64aと座金63b,64bとにより構成される。
両調整ネジ61,62は、ホルダ30に対する、この実施形態ではホルダ30におけるロッカ軸50および揺動中心線Lrの回動位置を調整するための移動方向B1,B2が互いに平行になるように支持壁31に取り付けられる。そして、第1,第2調整ネジ61,62が、それぞれ、移動方向B1の方向である第1,第2調整方向B1a,B1bおよび移動方向B2の方向である第1,第2調整方向B2a,B2bに移動して、ロッカ軸50および揺動中心線Lrを、回動中心線Ltを中心に、互いに反対方向である第1回動方向R1および第2回動方向R2に回動させる。
ロッカ軸50および揺動中心線Lrの回動位置の調整は、両調整ネジ61;62をそれぞれ第1,第2調整方向B1a,B1b;B2a,B2bで互いに反対方向に移動させることにより、ロッカ軸50および揺動中心線Lrが第1回動方向R1または第2回動方向R2に回動させて行われる。このとき、揺動中心線Lrの位置は、回動中心線Ltを中心に、偏心量eを半径とする円上を移動するので、揺動中心線Lrの位置は、ホルダ30におけるロッカ軸50の位置調整により変更されて、ロッカアーム25がカム面45に案内されて移動し、当接位置Paが変更される。
両調整ネジ61,62が当接部59に当接した状態で両調整ネジ61,62によるロッカ軸50および揺動中心線Lrの位置調整が終了して、座金63b,64bおよびロックナット63a,64aにより、対応する調整ネジ61,62が緩み止めされて、調整機構Aによるロッカ軸50および揺動中心線Lrの位置調整が完了する。
そして、このロッカ軸50の回動位置の調整において、制御ローラ57の回転中心線Lnが回動中心線Ltと一致していることから、ロッカ軸50の回動またはその回動位置の変更にも拘わらず、制御カム22cにおける制御ローラ57の接触位置Pbは、ホルダ30におけるロッカ軸50の位置調整に無関係に同じ位置にあり、したがってホルダ30およびサブカム40が移動することはない。
調整機構Aにより、吸気弁8の最大リフト量が以下のようにして調整される。
図6(a),(b)を参照すると、揺動中心線Lrが或る回動位置P0を占めていて、当接位置Paがサブカム40のカム面45において非駆動カム面45b上にあるとき、ロッカ軸50および揺動支持部54を第1回動方向R1に回動させることより、揺動中心線Lrが回動中心線Ltを中心に回動して第1回動位置P1になると、当接位置Paが非駆動カム面45b上で駆動カム面45aに近接する方向に移動して、最大リフト量が増加するリフト量増加側当接位置Pa1を占める。図6には、当接位置Paが当接位置Pa1にあるときのロッカアーム25の一部および揺動支持部54が一点鎖線で示されている。
一方、揺動中心線Lrが回動位置P0にあり、当接位置Paが非駆動カム面45bにあるとき、ロッカ軸50および揺動支持部54を第2回動方向R2に回動させることより、揺動中心線Lrが第2回動位置P2になると、当接位置Paが非駆動カム面45b上で駆動カム面45aから遠ざかる方向に移動して、最大リフト量が減少するリフト量減少側当接位置Pa2を占める。図6には、当接位置Paが当接位置Pa2にあるときのロッカアーム25の一部および揺動支持部54が二点鎖線で示されている。
これらいずれの調整においても、各当接位置Pa1,Pa2は非駆動カム面45b上にある。そして、カム21aのカム山がサブカム40に当接するカム21aの回転位置において、各当接位置Pa1,Pa2では、当接位置Paのときに対して、吸気弁8の最大リフト量を含むリフト量が変更され、吸気弁8の開閉時期が変更される。
図2,図3,図5を参照すると、ホルダ30およびロッカアーム25には、ロッカアーム25およびロッカ軸50を潤滑するオイルを導く油路系統が設けられる。
内燃機関Eが備えるオイルポンプから吐出されてシリンダヘッド2に導かれたオイルが、下カム軸ホルダ12aに設けられた油路71から、ホルダ30の一方のホルダ支点部35および支持壁31に設けられた油路72を経てロッカ軸50に導かれる。支持部31aにおいて開口する油路72のオイルは、ロッカ軸50の被支持部51に設けられた周方向溝からなる油路73と、径方向孔からなる油路74と、各揺動支持部54およびローラ支持部56を回動中心線Ltに沿って延びている孔からなる油路75と、各揺動支持部54に設けられた径方向孔からなる油路76を順次経て、ロッカアーム25に導かれる。
各油路76のオイルは、ロッカアーム25の各支点部25aにおいて揺動支持部54を囲んで設けられた環状溝からなる油路77を経て、支点部25aから弁押圧部25dに向かって延びている油路78に導かれる。そして、油路76からのオイルにより、各揺動支持部54とロッカアーム25との摺動部が潤滑される。
各油路78は、弁押圧部25dにおいて、付勢部材23に向けてオイルが噴出可能な噴口78aを有すると共に、間隙調整部材26に連通していて、間隙調整部材26にオイルを供給する。
油路75のオイルは、ローラ支持部56およびスリーブ58にそれぞれ設けられた径方向孔からなる油路81および油路82を経て、制御ローラ57に導かれる。そして、油路81からのオイルにより、揺動支持部54とスリーブ58との摺動部が潤滑され、油路82からのオイルにより、スリーブ58と制御ローラ57との摺動部が潤滑される。
可変動弁装置20の動作について説明する。
図4を参照すると、内燃機関Eが例えば高負荷領域で運転されるとき、ホルダ30は、吸気弁8の最大リフト量が大きくなる図示の位置を占める。このとき、制御カム22cのカム山の高さが高い部位での接触位置Pbで制御ローラ57に接触する。ロッカアーム25のローラ25cは、カム21aにより駆動されて揺動するサブカム40のカム面45において、非駆動カム面45bおよび駆動カム面45aに渡って往復移動する当接位置Paで当接し、該当接位置Paに応じてロッカアーム25が吸気弁8を開閉する。
そして、内燃機関Eがより小さい負荷領域に移行するとき、制御カム22cが電動モータ22a(図2参照)により駆動されて反時計方向に回動するにつれて、制御ローラ57が制御カム22cのカム山の高さがより低い部位に接触することにより、ホルダ30がホルダ中心線Lhを中心に時計方向に回動する。ホルダ30のこの回動により、揺動中心線Lsが時計方向に移動して、ローラ25cは、駆動カム部44において駆動カム面45a側から非駆動カム面45b側に移動した位置で接触する。このため、非駆動カム面45bおよび駆動カム面45aに渡って往復移動する当接位置Paは、非駆動カム面45bにある割合が多くなって、駆動カム面45aによりロッカアーム25が駆動される吸気弁8の最大リフト量および開弁期間が連続的に小さくなる。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
制御機構22により駆動されて揺動するホルダ30と、ホルダ30に揺動可能に支持されると共に吸気カム21aにより駆動されて揺動するサブカム40とから構成される弁特性可変機構Cと、サブカム40により駆動されて吸気弁8を開閉するロッカアーム25とを備える可変動弁装置20において、弁特性可変機構Cは、ホルダ30が制御機構22により駆動されて移動しない状態で、ホルダ30に対する(または、ホルダ30における)ロッカアーム25の揺動中心線Lrの位置を移動させて当接位置Paを調整する調整機構Aを備える。この構造により、ホルダ30が制御機構22により駆動されていない状態において、調整機構Aによりロッカアーム25を移動させることにより、サブカム40のカム面45でのロッカアーム25の当接位置Paが調整されて、吸気弁8の最大リフト量が調整される。この結果、吸気カム21aが駆動するサブカム40を揺動可能に支持するホルダ30が制御機構22より駆動されて回動することで、サブカム40のカム面45におけるロッカアーム25の当接位置Paが変更されて吸気弁8の最大リフト量が変更される可変動弁装置20において、動弁カムとロッカアーム25との間にサブカム40が介在することに起因する最大リフト量の設計値からのズレの発生を調整機構Aにより防止することができて、吸気弁8による内燃機関Eの吸入空気量の制御精度が向上する。
しかも、吸気弁8の最大リフト量の調整はロッカアーム25の揺動中心線Lrの位置を移動させる調整機構Aにより行われるので、最大リフト量のズレの発生を容易に防止できるうえ、吸気カム21aから吸気弁8までの弁駆動力の伝達経路を形成に関与する各部材の厳格な寸法管理が不要になって、生産性の向上およびコスト削減が可能になる。
さらに、最大リフト量を調整するために、揺動中心線Lrの位置を調整することにより、吸気カム21aにより駆動されるサブカム40のカム面45におけるロッカアーム25の当接位置Paが調整されるので、前述の不変式動弁装置においてロッカアームにおける動弁カムの当接位置を調整する場合などとは異なり、最大リフト量を調整可能とするための専用のロッカアームは不要であり、調整機構Aを備えていない可変動弁装置に使用されているロッカアームをそのまま利用できるため、部品の共通化によるコスト削減ができる。
調整機構Aは、ロッカアーム25を移動可能に支持すると共にホルダ30に位置調整可能に設けられる支持部材としてのロッカ軸50を有することにより、調整機構Aを構成するロッカ軸50は、ロッカアーム25を揺動可能に支持すると共にホルダ30に設けられるので、調整機構Aのロッカ軸50により動弁系等価質量が増加することがないことから、吸気弁8のバウンスが発生する機関回転速度をより高回転側に移行させることができるので、可変動弁装置20が調整機構Aを備えることに起因するバウンスの発生および該バウンスに起因する騒音の発生が抑制される。また、ロッカアーム25を支持するロッカ軸50が調整機構Aを構成するので、部品点数が削減される。
調整機構Aは、ロッカ軸50に調整力を加えることによりホルダ30に対するロッカ軸50の位置を調整する調整部材Dとしての調整ネジ61,62を有することにより、調整ネジ61,62により、ロッカアーム25を移動可能に支持するロッカ軸50の位置を調整すればよいので、ロッカアーム25を移動させることが容易になり、したがって最大リフト量の調整作業が容易になる。
調整機構Aを構成する調整ネジ61,62を含む調整部材Dはホルダ30に設けられるので、調整部材Dにより動弁系等価質量が増加することがないことから、吸気弁8のバウンスが発生する機関回転速度をより高速側に移行させることができるので、バウンスの発生および該バウンスに起因する騒音の発生が抑制される。
ロッカ軸50は、制御カム22cに接触してホルダ30を駆動するための制御力が入力される制御ローラ57と、ロッカアーム25を揺動中心線Lrを中心に揺動可能に支持する揺動支持部54とを有し、制御機構22における制御ローラ57の接触位置Pbは、ホルダ30におけるロッカ軸50の位置調整に無関係に同じ位置にあり、ホルダ30に対する揺動中心線Lrの位置は、ホルダ30におけるロッカ軸50の位置調整により変更される。この構造により、ホルダ30に位置調整可能に設けられたロッカ軸50において、制御機構22からの制御力が入力される制御ローラ57が制御機構22において接触する接触位置Pbは、位置調整によるロッカ軸50の回動によっても変更されない一方、ロッカ軸50の揺動支持部54に揺動可能に支持されるロッカアーム25の揺動中心線Lrの位置は、位置調整によるロッカ軸50の回動により変更されて、ロッカアーム25が移動し、サブカム40のカム面45でのロッカアーム25の当接位置Paが調整される。または、ロッカ軸50は、制御機構22に接触してホルダ30を駆動するための制御力が入力される制御ローラ57を回転中心線Lnを中心に回転可能に支持するローラ支持部56と、ロッカアーム25を揺動中心線Lrを中心に揺動可能に支持する揺動支持部54とを有し、回転中心線Lnは回動中心線Ltに一致し、揺動中心線Lrは回動中心線Ltから偏心している。
このような構造により、ホルダ30に回動中心線Ltを中心に回動可能に支持されるロッカ軸50のローラ支持部56には、制御力が制御機構22から入力される制御ローラ57が回動中心線Ltに一致する回転中心線Lnを中心に回転可能に支持されるので、ロッカ軸50の回動によっても、制御カム22cにおける制御ローラ57の接触位置Pbは変更されない。一方、ロッカ軸50の揺動支持部54には、ロッカアーム25が回動中心線Ltから偏心している揺動中心線Lrを中心に揺動可能に支持されるので、ロッカ軸50を回動させてホルダ30におけるロッカ軸50および揺動支持部54の回動位置または揺動中心線Lrの回動位置を調整することにより、ホルダ30に対してロッカアーム25を移動させて、サブカム40のカム面45でのロッカアーム25の当接位置Paを調整できる。この結果、制御ローラ57およびロッカアーム25を支持するロッカ軸50を回動させる簡単な構造により、制御機構22により制御されるホルダ30の位置を変更することなく、したがってホルダ30の位置に応じて設定される吸気弁8の最大リフト量を含む弁作動特性を変更することなく、ロッカアーム25を移動させて最大リフト量の調整ができる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
サブカムにより駆動されるカムフォロアは、スイングアーム式のロッカアームでもよく、さらにシリンダヘッドに摺動可能に支持される円筒状のバルブリフタであってもよい。
ロッカ軸は、ホルダに対して直線的に移動するなど、回動以外の形態で移動するものであってもよく、さらにホルダ以外に部材に設けられてもよい。また、制御カムに接触して制御力が入力される制御入力部は、ローラ以外に、ロッカ軸などのロッカ軸と一体に回動するように該ロッカ軸に設けられる円柱状の部材であってもよい。
シリンダ毎に1対の吸気弁を駆動するロッカアームは、別体の1対のロッカアームから構成されてもよい。ロッカアームは、ホルダ以外に部材、例えばシリンダヘッドまたはカム軸ホルダに支持されてもよい。
制御力が入力される入力部に制御力を入力する制御部を有する制御機構、制御カムを有する機構以外にギヤ機構やリンク機構であってもよい。
内燃機関は、ディーゼル機関であってもよい。
内燃機関は単気筒内燃機関であってもよい。また、内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
本発明が適用された可変動弁装置を備える内燃機関の要部断面図であり、可変動弁装置の一部の側面図である。 図1の内燃機関のヘッドカバーを外した状態での要部平面図であり、可変動弁装置の一部を断面で示す図である。 図1の可変動弁装置を中心とする要部の図であり、一部が、図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−VI線での要部断面図である。 図3のV−V線での要部断面図である。 (a)は、図1の可変動弁装置の調整機構による調整を説明する図であり、(b)は、(a)のb部分の拡大図である。
符号の説明
2…シリンダヘッド、8…吸気弁、20…可変動弁装置、21a…吸気カム、22…制御機構、25…ロッカアーム、25c…ローラ、30…ホルダ、40…サブカム、44…駆動カム部、45…カム面、50…ロッカ軸、51,52…被支持部、53…本体部、54…揺動支持部、55…制御入力部、56…ローラ支持部、57…制御ローラ、59…当接部、61,62…調整ネジ、
E…内燃機関、C…弁特性可変機構、A…調整機構、Lr…揺動中心線、Lt…回動中心線、Ln…回転中心線、Pa…当接位置、Pb…接触位置、D…調整部材。

Claims (6)

  1. 機関回転速度に同期して駆動される動弁カムと、
    制御機構により駆動されて変位するホルダと、前記ホルダに移動可能に支持されると共に前記動弁カムにより駆動されて移動するサブカムとから構成される弁特性可変機構と、
    前記サブカムにより駆動されて機関弁を開閉するカムフォロアとを備え、
    前記ホルダが前記制御機構より駆動されることにより、前記サブカムのカム面における前記カムフォロアの当接位置が変更されて前記機関弁の最大リフト量が変更される内燃機関の可変動弁装置において、
    前記弁特性可変機構は、前記ホルダに対する前記カムフォロアの支持位置を調整する調整機構を備えることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記調整機構は、前記カムフォロアを移動可能に支持すると共に前記ホルダに位置調整可能に設けられる支持部材を有し、
    前記支持部材の位置調整により、前記支持位置が調整されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁前記装置。
  3. 前記調整機構は、前記支持部材に調整力を加えることにより前記ホルダに対する前記支持部材の位置を調整する調整部材を有することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記調整部材は前記ホルダに設けられることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記支持部材は、回動中心線を中心に回動可能に前記ホルダに設けられると共に回動位置が調整される支持軸であり、
    前記支持軸は、前記制御機構に接触して前記ホルダを駆動するための制御力が入力される制御ローラを回転中心線を中心に回転可能に支持する入力支持部と、前記カムフォロアを揺動中心線を中心に揺動可能に支持する揺動支持部とを有し、
    前記回転中心線は前記回動中心線に一致し、
    前記揺動中心線は前記回動中心線から偏心していることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記支持部材は、前記制御機構に接触して前記ホルダを駆動するための制御力が入力される制御入力部と、前記カムフォロアを揺動中心線を中心に揺動可能に支持する揺動支持部とを有し、
    前記制御機構における前記制御入力部の接触位置は、前記ホルダにおける前記支持部材の位置調整に無関係に同じ位置にあり、
    前記揺動中心線の位置は、前記ホルダにおける前記支持部材の位置調整により変更されることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の内燃機関の可変動弁装置。
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