JP2007107511A - 可変動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可変装置に作用する負荷を軽減し、小型・低出力のアクチュエータで変位カムの変位量を的確に変化させる。
【解決手段】 可変動弁機構1は、カムシャフト4上の回転カム13と、回転カム13に係合して変位する変位カム5と、変位カム5に追従してバルブ12を駆動するロッカアーム6と、変位カム5の変位量を内燃機関の運転状態に応じて変更する可変装置23とを備えている。変位カム5をシリンダヘッドの上方において、カムシャフト4とロッカアーム6と可変装置23とで囲まれた領域内に配置する。可変装置23を、変位カム5の上向きのカム面17に接触する接触子24と、接触子24とカム面17との初期接点位置を変更する可変カム27と、可変カム27を駆動するアクチュエータ28と、接触子24をカム面17との間で案内する案内部材31とで構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の運転状態に応じてバルブ特性を制御する可変動弁機構に関する。
従来、リンクを用いてバルブのリフト量、作用角および開閉タイミングを制御する可変動弁機構が知られている。例えば、図22に示す特許文献1の可変動弁機構170は、内燃機関のクランク軸によって回転されるカムシャフト171を備えている。カムシャフト171上には、回転カム172が一体回転可能に固定されるとともに、バルブリフタ173を介してバルブ181を駆動する揺動カム174が相対回動可能に支持されている。
カムシャフト171と平行なコントロールシャフト175上には、揺動アーム176が制御カム177を介して支持されている。揺動アーム176の入力端はリング状リンク178を介して回転カム172に連結され、揺動アーム176の出力端がロッド状リンク179を介して揺動カム174に連結されている。そして、コントロールシャフト175をアクチュエータで駆動し、制御カム177の偏心回転により揺動アーム176の変位量(揺動角度)を内燃機関の運転状態に応じて変更するようになっている。
特開平11−324625号公報
ところが、従来の可変動弁機構170は、揺動アーム176の変位量を変更する可変装置180が一対のリンク178,179を含む閉ループの動力伝達系を構成しているので、カムシャフト171の回転に伴い、回転カム172が可変装置180に大きな負荷を作用させる。この負荷に抗して可変装置180の制御カム177を回転するためには、コントロールシャフト175を駆動するに大きなトルクが要求され、アクチュエータに大型で高出力のモータを使用する必要があった。また、アクチュエータの高出力によって内燃機関の動力損失が増え、燃費に悪影響が及ぶという問題点もあった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、可変装置に作用する負荷を軽減し、小型のアクチュエータで変位カムの変位量を的確に変更でき、内燃機関の燃費向上に役立つ可変動弁機構を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、カムシャフト上に設けられた回転カムと、回転カムに係合して変位する変位カムと、変位カムに追従してバルブを駆動する動弁部材と、変位カムの変位量を内燃機関の運転状態に応じて変更する可変装置とを備えた可変動弁機構において、可変装置が、変位カムのカム面に接触する接触子と、接触子とカム面との初期接点位置を変える可変部材と、可変部材を駆動するアクチュエータと、接触子をカム面との間で案内する案内部材とを含むことを特徴とする。
ここで、回転カムに関し、次の手段を採用できる。
(1)回転カムに、カムシャフトの所定の角度範囲でバルブリフト量をゼロに保つベース部と、残りの角度範囲でバルブリフト量を増大させるノーズ部とを設けること。
(2)回転カムに、中心がカムシャフトの軸心から偏倚した偏心カムを用いること。
変位カムに関しては、次の手段を採用できる。
(3)変位カムをカムシャフトと動弁部材と可変装置とで囲まれた領域内に配置すること。
(4)変位カムに、回転カムと係合する入力部と、動弁部材に係合する出力部と、可変装置の接触子に接触するカム面とを設けること。
(5)変位カムをシリンダヘッドの上方に配置し、出力部を下向きに設け、カム面を上向きに設けること。
(6)変位カムの出力部を動弁部材に回動可能に連結すること。
(7)変位カムの出力部に動弁部材と摺接する摺動面を設けること。
動弁部材に関しては、次の手段を採用できる。
(8)動弁部材として、基端を支点に揺動するロッカアームを使用すること。
(9)動弁部材として、中間部を支点に揺動するスイングアームを使用すること。
(10)動弁部材として、バルブの軸線方向へ直線移動可能なカップ型リフタを使用すること。
可変装置に関しては、次の手段を採用できる。
(11)変位カムのカム面に接触する接触子に回転体を用いること。
(12)初期接点位置を変える可変部材に、接触子を駆動するカムを用いること。
(13)初期接点位置を変える可変部材に、変位カムを駆動するカムを用いること。
(14)可変部材をカムシャフトと平行なコントロールシャフト上に設け、アクチュエータによりコントロールシャフトを介して可変部材を駆動すること。
(15)案内部材を変位カムのカム面より上方の位置で可変動弁機構のハウジングに固定し、案内部材にカム面と対向する下向きの案内面を形成すること。
また、可変装置に関し、次の構成を好ましく採用できる。
(16)初期接点位置を変える可変部材が、接触子を回転可能に支持する可変アームと、可変アームを駆動する可変カムと、可変アームと可変カムとの間に介在するシムとを含み、可変カムをカムシャフトと平行なコントロールシャフト上に設け、コントロールシャフトをアクチュエータに連結すること。
本発明の可変動弁機構によれば、変位カムのカム面と接触子との初期接点位置を変えることで、変位カムの変位量を内燃機関の運転状態に応じて的確に制御することができる。このとき、接触子は案内部材とカム面との間で案内されるので、カムシャフトの動力が接触子を分岐点にして案内部材側と可変部材側とに分散する。従って、可変部材を駆動する力が小さくて済み、アクチュエータに小型で低出力の機器を使用できるという効果がある。また、アクチュエータの出力を低下させることで、内燃機関の動力損失が少なくなり、燃費の向上に寄与できるという効果もある。
さらに、接触子を支持する可変アームとコントロールシャフト上の可変カムとの間にシムを介在させた場合は、シムの厚さを変えることによって、変位カムと可変アームとの相対位置を変化させて、カム面と接触子との初期接点位置を微調整できる。このため、複数の気筒を備えた内燃機関において、動弁系部品の寸法精度や組付精度を厳格に管理しなくても、気筒間のバルブ特性のバラツキを簡単に抑制できるという効果がある。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1、図7、図11に示すように、この実施形態の可変動弁機構(1,41,51)は、カムシャフト(4)上に設けられた回転カム(13,43)と、回転カムに係合して変位する変位カム(5,52)と、変位カムに追従してバルブ(12)を駆動する動弁部材としてのロッカアーム(6)と、変位カムの変位量を内燃機関の運転状態に応じて変更する可変装置(23,42)とを備えている。
変位カムは、シリンダヘッド(2)の上方において、カムシャフトとロッカアームと可変装置とで囲まれた領域内に配置されている。可変装置は、変位カムの上向きのカム面(17,53)に接触する接触子(24)と、接触子とカム面との初期接点位置を変更する可変カム(27,44)と、可変カムを駆動するアクチュエータ(28)と、接触子をカム面との間で案内する下向きの案内面(33)を備えた案内部材(31)とから構成されている。
図1〜図6は実施例1の可変動弁機構1を示す。この可変動弁機構1は自動車用ガソリンエンジンの吸気系に用いられている。ただし、同じ機構をガソリンエンジンの排気系に適用することも可能である。図1〜図3に示すように、可変動弁機構1のハウジング2はシリンダヘッド3の上に設置され、ハウジング2にカムシャフト4と変位カム5とロッカアーム6とコントロールシャフト7とが配設されている。カムシャフト4とコントロールシャフト7はシリンダヘッド3から上方へ離れた高所で平行に支持され、ロッカアーム6がシリンダヘッド3に近い低所に設けられ、変位カム5がカムシャフト4とコントロールシャフト7とロッカアーム6とで囲まれた領域内に配置されている。
ロッカアーム6の基端はピボット9で支持され、ピボット9がハウジング2に固定されたホルダ10に高さ調整可能に螺合されている。ロッカアーム6の先端には押圧部11が設けられ、ロッカアーム6がピボット9を中心に上下に揺動して、押圧部11でバルブ(吸気バルブ)12を開閉する。カムシャフト4上には回転カム13が固定され、エンジンのクランク軸(図示略)によってカムシャフト4と一体に回転駆動される。回転カム13には、所定の角度範囲でバルブ12のリフト量をゼロに保つベース部13aと、残りの角度範囲でバルブリフト量を増大させるノーズ部13bとが設けられている。
変位カム5には、下向きの出力部15と横向きの入力部16と上向きのカム面17とが設けられている。出力部15は連結軸18でロッカアーム6の中間部に回動可能に連結されている。入力部16には回転カム13に係合するローラ19がローラ軸20で支持されている。カム面17には連結軸18の軸心を中心とするベース円21に含まれる等半径部17aと、ベース円21の外側へ斜めに起立するリフト部17bとが形成されている。そして、変位カム5が回転カム13およびカム面17のプロフィールに従って上下に変位し、ロッカアーム6が変位カム5に追従してバルブ12を開閉するようになっている。
コントロールシャフト7とその周辺には、回転カム13の一回転当りの変位カム5の変位量をエンジンの運転状態に応じて変更する可変装置23が設けられている。可変装置23は、変位カム5のカム面17に接触する接触子24を備えている。接触子24はアーム25の先端二股部25aに支軸26で回転可能に支持され、アーム25の基端穴25bが可変カム27に相対回動可能に外嵌されている。可変カム27はコントロールシャフト7上に偏心状態で固定され、コントロールシャフト7の一端が油圧又は電動のアクチュエータ28に連結されている。アクチュエータ28は制御装置(図示略)によりエンジンの運転状態に応じて制御され、可変カム27がアーム25を左右に駆動し、接触子24とカム面17との初期接点位置を変えて、変位カム5の変位量を変化させるように構成されている。
接触子24の支軸26上には、一対のリング30(図3参照)が接触子24の両側に位置するように挿着されている。ハウジング2の上面には案内部材31が固定され、案内部材31に接触子24を跨ぐ一対のガイド部32が下方へ突設されている。ガイド部32には、リング30に当接する下向きの案内面33がベース円21と同心の円弧34(図2参照)に沿って形成されている。そして、初期接点位置を変えるとき、およびカムシャフト4の回転時に、案内部材31の案内面33が接触子24をカム面17との間で案内するようになっている。なお、図3に示すように、連結軸18、ローラ軸20、支軸26にはそれぞれブシュ35,36,37が挿着されている。
次に、可変動弁機構1の作用を図4、図5に従って説明する。図4は変位カム5を最小の変位量で動作させるときの状態を示す。このとき、可変装置23の可変カム27は接触子24をコントロールシャフト7側へ引き寄せ、変位カム5のカム面17と接触子24との初期接点位置Pを等半径部17aの始端側に設定している。この状態で、回転カム13が回転すると、(a)に示すように、ベース部13aがローラ19に係合している期間中は、変位カム5が揺動せず、ロッカアーム6が静止し、バルブ12が閉鎖位置に保持される。
そして、(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、カム面17のリフト部17bが接触子24に接触し、変位カム5がリフト部17bの勾配で下向きの力を受けて下方へ変位する。しかし、初期接点位置Pが等半径部17aの始端側に設定されているので、リフト部17bと接触子24の接触範囲が限られ、変位カム5が僅かに変位し、ロッカアーム6が最小の角度で揺動する。従って、図6の曲線(イ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最小化され、吸気バルブ12の開放タイミングが遅く閉鎖タイミングが早く制御される。なお、図6の曲線(ホ)は排気バルブのリフト量と作用角を示す。
図5は変位カム5を最大の変位量で動作させるときの状態を示す。このとき、可変カム27は接触子24をカムシャフト4側へ移動し、初期接点位置Pを等半径部17aの終端側に変化させている。また、接触子24が同心の案内面33と等半径部17aとの間で案内されるので、変位カム5が可変カム27の動力で押し下げられず、初期接点位置Pが変化しても、ロッカアーム6の初期位相に変化が生じない。このため、(a)に示すように、ベース部13aがローラ19に係合する期間中は、変位カム5とロッカアーム6が共に静止し、バルブ12が閉鎖位置に保持される。
そして、(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、リフト部17bの終端側が接触子24に接触し、変位カム5がリフト部17bの有効長さに相当する距離で下方へ大きく変位し、ロッカアーム6が最大の角度で揺動する。従って、図6の曲線(ロ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最大化され、吸気バルブ12の開放タイミングが早く閉鎖タイミングが遅く制御される。それ故、可変装置23で接触子24とカム面17との初期接点位置Pを変えることにより、図6の曲線(ハ),(ニ)に示すように、バルブ特性を任意の中間値に的確に制御することができる。
ところで、この実施例の可変装置23によれば、接触子24が変位カム5のカム面17と案内部材31の案内面33との間で案内されるので、カムシャフト4の動力が接触子24を分岐点にして案内部材31側と可変カム27側とに分散する。このため、可変カム27に作用する負荷が半減し、可変カム27を回動するに必要なトルクが小さくなる。従って、アクチュエータ28に小型で低出力の油圧又は電動機器を使用できるうえ、エンジンの動力損失を抑えて燃費向上を図ることができる。また、カム面17が上向きに設けられているので、変位カム5の下側にロッカアーム6を一体的に連結し、双方をシリンダヘッド3上にコンパクトに設置できるとともに、高速回転域におけるロッカアーム6の対カム追従性を高めることが可能となる。
図7〜図10は実施例2の可変動弁機構41を示す。図7、図8に示すように、この可変動弁機構41では、カムシャフト4とコントロールシャフト7が実施例1と左右逆の位置に配置されている。接触子24を支持するアーム25はカムシャフト4上の回転カム43に支持されている。回転カム43には中心がカムシャフト4の軸心から偏倚した偏心カムが用いられている。
可変装置42の可変カム44はコントロールシャフト7上に固定され、ローラ19に係合するベース部44aとノーズ部44bとを備えている。そして、可変カム44がアクチュエータ28によりコントロールシャフト7を介して駆動され、変位カム5を連結軸18の周りで揺動させ、カム面17と接触子24との初期接点位置を変化させるようになっている。その他の構成は実施例1と同じであり、同じ部材を図面に同じ符号で示した。
この可変動弁機構41は図9、図10に示すように作用する。変位カム5を最小の変位量で動作させるときには、図9に示すように、可変装置42の可変カム44がベース部44aをローラ19に係合させ、変位カム5をコントロールシャフト7側へ揺動させ、カム面17と接触子24の初期接点位置Pを等半径部17aの始端側に設定する。この状態で、回転カム43が偏心回転すると、(a)に示すように、接触子24が等半径部17aに接触する期間中は、変位カム5とロッカアーム6が共に静止する。
(b)に示すように、接触子24が等半径部17aを越えてリフト部17bに接触すると、変位カム5がリフト部17bの勾配で下向きの力を受けて下方へ変位する。しかし、初期接点位置Pが等半径部17aの始端側に設定されているので、リフト部17bと接触子24との接触範囲が限られ、変位カム5が僅かに変位し、ロッカアーム6が最小の角度で揺動する。従って、図6の曲線(イ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最小化され、吸気バルブ12の開放タイミングが遅く閉鎖タイミングが早く制御される。
変位カム5を最大の変位量で動作させるときには、図10に示すように、可変カム44がノーズ部44bをローラ19に係合させ、変位カム5をカムシャフト4側へ揺動させ、初期接点位置Pを等半径部17aの終端側に変化させる。この状態では、回転カム43の偏心回転に伴い、接触子24が案内部材31の案内面33によって案内され、等半径部17aとリフト部17bとの間を往復する。そして、(a)に示すように、接触子24が等半径部17aに接触するときに、変位カム5とロッカアーム6が共に静止し、バルブ12が閉鎖位置に保持される。
一方、(b)に示すように、接触子24がリフト部17bの終端側に接触すると、変位カム5が下方へ大きく変位し、ロッカアーム6が最大の角度で揺動する。従って、図6の曲線(ロ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最大化され、吸気バルブ12の開放タイミングが早く閉鎖タイミングが遅く制御される。
この可変装置42によっても、実施例1の可変装置23と同様、案内部材31がカム面17との間で接触子24を案内するので、カムシャフト4の動力の一部を接触子24から案内部材31を介してハウジング2側に逃がし、可変カム44に作用する負荷を半減し、アクチュエータ28を小型・低出力化することができる。また、上向きのカム面17を備えた変位カム5の下側にロッカアーム6を一体的に連結し、設置形態を小型化できるとともに、高速回転域におけるロッカアーム6の対カム追従性を改善することができる。
図11〜図14は実施例3の可変動弁機構51を示す。図11、図12に示すように、この可変動弁機構51は、主に変位カム52の構成において実施例1,2と相違する。変位カム52は、下向きの出力部15と、横向きの入力部16と、接触子24に係合する上向きのカム面53とを備えている。出力部15はロッカアーム6から切り離され、出力部15にロッカアーム6の上面に摺接する下向きの摺動面54が設けられている。
カム面53には、摺動面54と平行な平面部53aと、平面部53aから斜めに立ち上がるリフト部53bとが形成されている。このカム面53の形状に合わせ、案内部材31の案内面33は下向きの平面状に形成され、可変装置23のアーム25が実施例1と上下逆に設けられている。その他の構成は、実施例1と同じであり、同じ部材を図面に同じ符号で示した。
この可変動弁機構51は図13、図14に示すように作用する。変位カム5を最小の変位量で動作させるときには、図13に示すように、可変装置23の可変カム27が接触子24をコントロールシャフト7側へ移動し、カム面53と接触子24との初期接点位置Pを平面部53aの始端側に設定する。この状態で、回転カム13が回転すると、(a)に示すように、ベース部13aがローラ19に係合している期間中は、変位カム52とロッカアーム6が共に静止する。
(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、変位カム52がロッカアーム6上をコントロールシャフト7側へ摺動し、カム面53のリフト部53bが接触子24に接触し、変位カム52がリフト部53bの勾配で下向きの力を受けて下方へ変位する。しかし、初期接点位置Pが平面部53aの始端側に設定されているので、リフト部53bと接触子24の接触範囲が限られ、変位カム52が僅かに変位し、ロッカアーム6が最小の角度で揺動する。従って、図6の曲線(イ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最小化され、吸気バルブ12の開放タイミングが遅く閉鎖タイミングが早く制御される。
変位カム52を最大の変位量で動作させるときには、図14に示すように、可変カム27が接触子24をカムシャフト4側へ摺動させ、初期接点位置Pを平面部53aの終端側に変化させる。このとき、接触子24が互いに平行な案内面33と平面部53aとの間で案内されるので、変位カム52が可変カム27の動力で押し下げられず、初期接点位置Pが変わっても、ロッカアーム6の初期位相に変化が生じない。このため、(a)に示すように、ベース部13aがローラ19に係合する期間中は、変位カム52とロッカアーム6が共に静止する。
そして、(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、変位カム52がコントロールシャフト7側へ摺動し、リフト部53bの終端側が接触子24に接触し、変位カム52が下方へ大きく変位し、ロッカアーム6が最大の角度で揺動する。従って、図6の曲線(ロ)に示すように、バルブリフト量と作用角が共に最大化され、吸気バルブ12の開放タイミングが早く閉鎖タイミングが遅く制御される。
この可変動弁機構51によっても、案内部材31がカム面53との間で接触子24を案内するので、カムシャフト4の動力の一部を接触子24から案内部材31側に逃がし、可変カム27に作用する負荷を半減して、アクチュエータ28を小型・低出力化することができる。また、変位カム52に上向きのカム面53と下向きの摺動面54とを設けたので、変位カム52の上下寸法を短くし、その直下にロッカアーム6を配置し、双方をシリンダヘッド2上にコンパクトな形態で設置できる利点もある。
図15〜図19は実施例4の可変動弁機構71を示す。この可変動弁機構71は、主に可変装置72の構成において実施例1,2,3と相違する。可変装置72は、図15、図16に示すように、接触子24を支持する可変アーム73と、可変アーム73を駆動する可変カム74と、可変アーム73と可変カム74との間に介在するシム75とを備えている。可変アーム73は環状に形成され、内側に接触子24とリング30とが支軸26によって回転可能に支持されている。ハウジング2の上部には、可変アーム73を案内部材31及び可変カム74側へ付勢するスプリング76が設けられている。
可変カム74は、図17に示すように、一気筒につき二つがコントロールシャフト7上に固定的に設けられている。コントロールシャフト7は複数の気筒間を延びるようにハウジング2に支持され、アクチュエータ28(図15参照)によって可変カム74と一体に回動される。シム75は可変アーム73の端面に形成された凹溝77に装着され、スプリング76の付勢力によって可変カム74のカム面74aに押し付けられている。なお、シム75には、板状又は半割円柱状のシムを使用できる。
上記構成の可変動弁機構71において、バルブ12を最小のリフト量で開閉するときには、図18(a)に示すように、変位カム5と接触子24との初期接点位置Pが可変カム74によって等半径部17aの始端(左端)側に調整される。回転カム13のベース部13aがローラ19に係合する期間中は、変位カム5とロッカアーム6が共に静止し、バルブ12が閉鎖位置に保持される。図18(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、変位カム5がコントロールシャフト7側へ揺動しつつ下方へ僅かに変位する。そして、ロッカアーム6が最小の角度で揺動して、バルブ12を最小のリフト量で開閉する。
バルブ12を最大のリフト量で開閉するときには、図19(a)に示すように、変位カム5と接触子24との初期接点位置Pが可変カム74によって等半径部17aの終端(右端)側に調整される。このとき、接触子24は等半径部17aと同心の案内面33によって案内されるので、ベース部13aがローラ19に係合する期間中は、初期接点位置Pの変化に関わりなく、バルブ12が閉鎖位置に保持される。一方、図19(b)に示すように、ノーズ部13bの頂点がローラ19に係合すると、変位カム5がコントロールシャフト7側へ揺動しつつ下方へ大きく変位する。そして、ロッカアーム6が最大の角度で揺動して、バルブ12を最大のリフト量で開閉する。
従って、この可変動弁機構71によっても、前記各実施例と同様、カムシャフト4の動力の一部を接触子24から案内部材31側に逃がし、可変装置72に作用する負荷を半減して、アクチュエータ28を小型・低出力化することができる。また、可変アーム73と可変カム74との間にシム75を介装したので、図17に示すように、シム75の厚さ(t1<t2<t3)を変えることにより、変位カム5と可変アーム73との相対位置を変化させて、カム面17と接触子24との初期接点位置を微調整することができる。このため、複数気筒のガソリンエンジンにおいて、動弁系部品の寸法精度や組付精度を厳格に管理しなくても、気筒間のバルブ特性のバラツキを簡単に抑制でき、燃費、エミッション、エンジン振動等に関して好ましい効果を期待できる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)図20に示すように、実施例1又は実施例3の可変装置23において、初期接点位置を変える可変部材を、コントロールシャフト7上に固定した可変アーム61と、可変アーム61を接触子24に連結するリンク62とで構成すること。
(2)図21に示すように、実施例3の可変動弁機構51において、動弁部材としてのカップ型リフタ64をハウジング2のガイド孔65に摺動可能に嵌挿し、変位カム52の摺動面54でカップ型リフタ64を叩打するように構成すること。
(3)動弁部材にT字形のロッカアームを使用し、その両端に二つのバルブ駆動部を設け、一本のロッカアームで二本のバルブを駆動する二弁一体式の可変動弁機構を構成すること。
本発明の実施例1を示す可変動弁機構の斜視図である。 実施例1の可変動弁機構を図1の左方から見た断面図である。 実施例1の可変動弁機構の縦断面図である。 実施例1の可変動弁機構においてバルブリフト量を最小化するときの作用を示す機構図である。 実施例1の可変動弁機構においてバルブリフト量を最大化するときの作用を示す機構図である。 バルブリフト量と作用角の関係を示す特性図である。 本発明の実施例2を示す可変動弁機構の斜視図である。 実施例2の可変動弁機構を図7の左方から見た断面図である。 実施例2の可変動弁機構においてバルブリフト量を最小化するときの作用を示す機構図である。 実施例2の可変動弁機構においてバルブリフト量を最大化するときの作用を示す機構図である。 本発明の実施例3を示す可変動弁機構の斜視図である。 実施例3の可変動弁機構を図11の左方から見た断面図である。 実施例3の可変動弁機構においてバルブリフト量を最小化するときの作用を示す機構図である。 実施例3の可変動弁機構においてバルブリフト量を最大化するときの作用を示す機構図である。 本発明の実施例4を示す可変動弁機構の斜視図である。 実施例4の可変動弁機構を図15の左方から見た断面図である。 複数気筒のガソリンエンジンにおける実施例4の可変動弁機構の配置図である。 実施例4の可変動弁機構においてバルブリフト量を最小化するときの作用を示す機構図である。 実施例4の可変動弁機構においてバルブリフト量を最大化するときの作用を示す機構図である。 本発明の変更例を示す可変動弁機構の断面図である。 本発明の別の変更例を示す可変動弁機構の断面図である。 従来の可変動弁機構を示す断面図である。
符号の説明
1 可変動弁機構(実施例1)
4 カムシャフト
5 変位カム
6 ロッカアーム
7 コントロールシャフト
12 バルブ
13 回転カム
17 カム面
23 可変装置
24 接触子
27 可変カム
28 アクチュエータ
31 案内部材
33 案内面
41 可変動弁機構(実施例2)
42 可変装置
43 回転カム
44 可変カム
51 可変動弁機構(実施例3)
52 変位カム
53 カム面
61 可変アーム
62 リンク
64 カップ型リフタ
71 可変動弁機構(実施例4)
72 可変装置
73 可変アーム
74 可変カム
75 シム
P 初期接点位置

Claims (2)

  1. カムシャフト上に設けられた回転カムと、回転カムに係合して変位する変位カムと、変位カムに追従してバルブを駆動する動弁部材と、変位カムの変位量を内燃機関の運転状態に応じて変更する可変装置とを備えた可変動弁機構において、
    前記可変装置が、変位カムのカム面に接触する接触子と、接触子とカム面との初期接点位置を変更する可変部材と、可変部材を駆動するアクチュエータと、接触子をカム面との間で案内する案内部材とを含むことを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記可変部材が、接触子を回転可能に支持する可変アームと、可変アームを駆動する可変カムと、可変アームと可変カムとの間に介在するシムとを含み、可変カムをコントロールシャフト上に設け、コントロールシャフトを前記アクチュエータに連結した請求項1記載の可変動弁機構。
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