JP4189408B2 - 低圧鋳造装置及び低圧鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は低圧鋳造装置及び低圧鋳造方法に関し、特に加圧室内の溶湯がストークを介してキャビティ内へ充填される低圧鋳造装置、及び当該低圧鋳造装置を用いて行う低圧鋳造方法に関する。
従来より、低圧鋳造装置としては、上下方向に延在するストークと、ストークの上端とゲートを介して連通するキャビティが形成された金型とを有する鋳造機を備える構成のものが知られている。
特開2003−311387号公報にはこの構成の低圧鋳造装置が記載されている。ストークの下端は加圧室たる密閉ポット内に開口しており、鋳造は、密閉ポット内を加圧することにより当該密閉ポット内の溶湯をストークの下端からストーク内へ流入させ、ストーク及びゲートを介してキャビティ内へ充填することにより行われる。
密閉ポットの下部は、給湯室内に保持されている溶湯内に配置されており、密閉ポットの下部には、密閉ポット内と給湯室内とを連通する溶湯取入口が形成されている。溶湯取入口には杵状バルブが設けられている。鋳造時に密閉ポット内を加圧する際に、杵状バルブの先端が溶湯取入口を塞ぐことにより、密閉ポット内と給湯室内とが連通遮断状態となるように構成されている。また、杵状バルブの先端が溶湯取入口を開くことにより密閉ポット内と給湯室内とが連通状態となる。杵状バルブの開閉は、シリンダ及びシリンダに接続されたロッド、アーム等により構成される機械的な駆動機構により駆動されて行われる。
特開2003−311387号公報(3頁〜4頁、図1〜図3)
上記公報記載の低圧鋳造装置では、密閉ポット内と給湯室内とを連通する溶湯取入口を開閉する杵状バルブは、給湯室内と大気とを遮蔽するための蓋体に形成された貫通孔たるガイドにより支持された状態で、シリンダ及びシリンダに接続されたロッド、アーム等により構成される機械的な駆動機構により駆動される。
通常、上述の蓋体はセラミック等により構成されており、熱膨張を考慮して杵状バルブと蓋体のガイドとの間には、2〜3mm程度のクリアランスが確保される必要がある。このため鋳造時に密閉ポット内を加圧する際に、ガイドに支持される杵状バルブの先端によって正確に溶湯取入口を塞ぐことにより密閉ポット内と給湯室内とを連通遮断状態とすることは困難であった。
更に、溶湯取入口は溶湯の中に位置しているため、シリンダ、ロッド、アーム等により構成される機械的な駆動機構が正確に駆動しているように見えても、実際に、杵状バルブの先端が確実に溶湯取入口を塞いでいるか否かを目視により確認することはできない。
そこで、本発明は、鋳造時に加圧室を加圧する際に、溶湯取入口を確実に塞ぐことができる低圧鋳造装置、及び当該低圧鋳造装置を用いて低圧鋳造を行う低圧鋳造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、上下方向に延在するストーク11と、該ストーク11の上端とゲート20aを介して連通するキャビティ20bが形成された金型20とを有する鋳造機10と、溶湯2が貯留される加圧室40、140と、該加圧室40、140へ供給される溶湯2が貯留される第1溶湯室31、131と、該加圧室40、140と該第1溶湯室31、131との間に設けられ、該加圧室40、140と該第1溶湯室31、131とを連通する連通位置と、該加圧室40、140と該第1溶湯室31、131との連通を遮断する連通遮断位置との間で移動可能な弁43、143と、該加圧室40、140内を加圧可能な加圧手段とを備え、該ストーク11の下端は該加圧室40、140内において開口し、該加圧手段によって該加圧室40、140内が加圧されることにより、該加圧室40、140内の溶湯2を該ストーク11の下端から該ストーク11内へ流入させ該ストーク11及び該ゲート20aを介して該キャビティ20b内へ充填可能な低圧鋳造装置1、101において、該弁43、143は、該加圧手段によって該加圧室40、140内を加圧していないときに、該第1溶湯室31、131側から該加圧室40、140側へ溶湯2が該弁43、143を押圧することにより該連通位置となり、該加圧手段によって該加圧室40、140内を加圧しているときに、該加圧室40、140側から該第1溶湯室31、131側へ溶湯2が該弁を押圧することにより該連通遮断位置となるセルフ弁43、143からなる低圧鋳造装置1、101を提供している。セルフ弁43とは、機械的な駆動機構等により駆動される弁ではなく、加圧室40、140側と第1溶湯室31、131側との間の圧力差により駆動されて移動する弁をいう。
ここで、該金型20には、該ストーク11と該キャビティ20bとの連通を遮断する遮断状態位置と、該ストーク11と該キャビティ20bとが連通している状態となる連通状態位置との間で移動可能な遮断部材21Aが設けられ、該加圧室40、140内の溶湯2を該キャビティ20b内へ充填した後であって該ストーク11内の溶湯2が凝固する前に、該遮断部材21Aを該連通状態位置から該遮断状態位置へと移動させる遮断部材移動手段21Bを備えることが好ましい。
また、該金型20には、該遮断部材21Aを該連通状態位置から該遮断状態位置へと移動させた後であって該ストーク11内の溶湯2が凝固する前に、該ストーク11内へエアを供給可能なエア供給手段21a、21Fが設けられていることが好ましい。
また、本発明は、上記低圧鋳造装置1、101を用いて低圧鋳造を行う低圧鋳造方法を提供している。
本発明の請求項1記載の低圧鋳造装置、請求項4記載の低圧鋳造方法によれば、加圧室と第1溶湯室との間に設けられ、加圧室と第1溶湯室とを連通する連通位置と、加圧室と第1溶湯室との連通を遮断する連通遮断位置との間で移動可能な弁を備え、弁は、加圧手段によって加圧室内を加圧していないときに、第1溶湯室側から加圧室側へ溶湯が弁を押圧することにより連通位置となり、加圧手段によって加圧室内を加圧しているときに、加圧室側から第1溶湯室側へ溶湯が弁を押圧することにより連通遮断位置となるセルフ弁からなるため、弁を駆動するための機械的な駆動機構を設けずに済み、低圧鋳造装置の構成を簡単にすることができる。
また弁は、機械的な駆動機構により駆動されるのではなく、加圧室側と第1溶湯室側との間の圧力差により駆動される。このため、弁の駆動の精度は、機械的な駆動機構の寸法誤差やクリアランス等に因らず、常に良好な遮断状態を維持することができる。従って、弁の開閉の信頼性を高くすることができる。
本発明の請求項2記載の低圧鋳造装置、及び請求項4記載の低圧鋳造方法によれば、金型には、ストークとキャビティとの連通を遮断する遮断状態位置と、ストークとキャビティとが連通している状態となる連通状態位置との間で移動可能な遮断部材が設けられ、加圧室内の溶湯をキャビティ内へ充填した後であってストーク内の溶湯が凝固する前に、遮断部材を連通状態位置から遮断状態位置へと移動させる遮断部材移動手段を備えるため、遮断部材よりもゲート寄りの位置の湯道内の溶湯に対して押し湯を行うことが可能となる。
本発明の請求項3記載の低圧鋳造装置、請求項4記載の低圧鋳造方法によれば、金型には、遮断部材を連通状態位置から遮断状態位置へと移動させた後であってストーク内の溶湯が凝固する前に、ストーク内へエアを供給可能なエア供給手段が設けられているため、ゲート近傍のストーク内の溶湯を確実にゲートから離間した位置へ後退させることができる。このため、ストーク内で溶湯が凝固することを確実に防止することができる。
本発明の実施の形態による低圧鋳造装置及び低圧鋳造方法について図1乃至図5を参照しながら説明する。図1に示されるように、低圧鋳造装置1は鋳造機10と溶湯室30と加圧ポット40と図示せぬ制御装置とを備えている。
溶湯室30は、第1溶湯室31と第2溶湯室32とストッパ駆動シリンダ33と湯面センサー34と第1溶湯室蓋35とを有しており、第1溶湯室31と第2溶湯室32とは、溶湯室連通路30aを介して接続されている。第2溶湯室32内には第1溶湯室31内へ供給するための溶湯2が保持されており、溶湯室連通路30aと第2溶湯室32との接続位置には座30Aが設けられている。座30Aには鉛直方向に伸びる略棒状のストッパ36の下端が対向して設けられており、ストッパ36の上端は、ストッパ駆動シリンダ33の出力軸に接続されている。ストッパ駆動シリンダ33は図示せぬ制御装置に接続されている。ストッパ駆動シリンダ33が駆動することによりストッパ36が上下して、ストッパ36の下端が座30Aの位置において溶湯室連通路30aを開閉することができるように構成されている。
第1溶湯室31の上部は第1溶湯室蓋35によって覆われており、第1溶湯室31には第2溶湯室32から溶湯室連通路30aを介して流入してきた溶湯2が保持されている。第1溶湯室蓋35には2つの貫通孔が形成されている。一方の貫通孔には、湯面センサー34に設けられている湯面検出棒34Aが貫通しており、湯面検出棒34Aの下端が溶湯2の湯面に接触することにより湯面位置が所定の位置に到達したことを検出可能である。
加圧ポット40は略円筒形状をしており、加圧ポット40の軸方向は鉛直方向に指向し、その上端は第1溶湯室蓋35の他方の貫通孔の開口部に固定されて保持されている。加圧ポット40の下部は第1溶湯室31内に配置されており、第1溶湯室31内に保持されている溶湯2中に位置している。加圧ポット40の下端は底面によって塞がれており、底面の略中央位置には、円形の貫通孔40aが形成されている。加圧ポット40の上端は開口しており開口部には栓41が設けられている。栓41には2つの栓貫通孔が形成されており、一方の栓貫通孔には後述のストーク11が貫通している。他方の栓貫通孔には管部材42の一端が接続され、管部材42の他端には、図示せぬ制御装置に接続された図示せぬ加圧装置が接続されている。加圧ポット40は加圧室に相当し、図示せぬ加圧装置は加圧手段に相当する。
鋳造機10はストーク11と金型20とを備えている。ストーク11は上下方向に延在しており、ストーク11の上端は、湯道20c及びゲート20aを介して金型20内に形成されたキャビティ20bに連通し、下端は、加圧ポット40内において、底面の貫通孔40aに対向して開口している。また、下端近傍のストーク11の側面には、ストーク下端部貫通孔11aが複数形成されており、加圧ポット40内の溶湯2がストーク11内へ流入可能である。
ストーク11の下端と底面の貫通孔40aとの間には、セルフ弁43が設けられている。セルフ弁43とは、機械的な駆動機構等により駆動される弁ではなく、加圧ポット40内外の圧力差により押圧されて移動(駆動)する弁をいう。セルフ弁43は、図1に示されるように、それぞれ中空の略円錐形状部43Aと円筒部43Bとを有しており、これらは比重が略3.5程度のセラミックスにより一体で構成されている。比重が3.5程度であるため、比重が2.5程度の溶湯2が停止状態であれば、比重差によりセルフ弁43は沈下する動きとなる。円筒部43Bの外径はストーク11の内径よりも小さく、円筒部43Bの上端部はストーク11内にストーク11と略同軸的に配置されている。円筒部43Bの下端は、略円錐形状部43Aの最拡径部に同軸的に接続されている。
円筒部43Bの周面上であって円筒部43Bの軸方向における略中央位置には、円筒部43Bから突出するフランジ43Cが設けられている。フランジ43Cはストーク11の下端に当接可能である。セルフ弁43は鉛直方向に移動可能であり、鉛直下方へ移動して略円錐形状部43Aが貫通孔40aを塞ぐことができる。セルフ弁43が傾いても貫通孔40aの遮断性能を維持することができるように構成されている。また、上方へ移動してゆくと、円筒部43Bのフランジ43Cがストーク11の下端に当接する。このためセルフ弁43は、底面の貫通孔40aとストーク11の下端との間から外れないように構成されている。
セルフ弁43の略円錐形状部43Aが貫通孔40aを塞いでいるセルフ弁43の位置は、加圧ポット40と第1溶湯室31との連通を遮断する連通遮断位置に相当し、略円錐形状部43Aが貫通孔40aを塞いでいないセルフ弁43の位置は、加圧ポット40と第1溶湯室31とを連通する連通位置に相当する。セルフ弁43は、後述のように、図示せぬ加圧装置によって加圧ポット40内を加圧していないときに、第1溶湯室31側から加圧ポット40側へ溶湯2がセルフ弁43を押圧することにより連通位置となり、図示せぬ加圧装置によって加圧ポット40内を加圧しているときに、加圧ポット40側から第1溶湯室31側へ溶湯2がセルフ弁43を押圧することにより連通遮断位置となるように構成されている。
セルフ弁43を用いたため、弁を駆動するための機械的な駆動機構を設けずに済み、低圧鋳造装置1の構成を簡単にすることができる。またセルフ弁43は、機械的な駆動機構により駆動されるのではなく、加圧ポット40側と第1溶湯室31側との間の圧力差により駆動される。このため、セルフ弁43の駆動の精度は、機械的な駆動機構の寸法誤差やクリアランス等に因らず、常に良好な遮断状態を維持することができる。従って、セルフ弁43の開閉の信頼性を高くすることができる。
金型20は、上型21と、下型22と、図示せぬ減圧装置と図示せぬ型締め限リミットスイッチと、図示せぬ遮断部材リミットスイッチとを有している。上型21と下型22とは分割面において分割可能である。下型22は、栓41の鉛直上方に配置された金型載置台37上に載置されている。上型21は上下方向へ移動可能であり、鉛直下方へ移動してゆき、下型22に当接することにより型締めが行われるように構成されている。上型21と下型22とが型締めされた状態となったときに、図示せぬ型締め限リミットスイッチがONとなる。
型締めされることによりキャビティ20b、ゲート20a、及び、ストーク11とゲート20aとを連通する湯道20cが、上型21と下型22とによって形成される。本実施の形態では、略円環形状をなす鋳造品をその軸が鉛直方向に指向した位置関係で鋳造するため、キャビティ20bは、図1に示されるように、ストーク11の上端に接続されている湯道20cの位置から左右方向に離間した位置に形成されているように図中に現れており、ゲート20aとストーク11とを連通する湯道20cも同様に図の左右方向へ延出して形成されているように現れている。図示せぬ減圧装置は、排気弁23及び管部材24を介してキャビティ20bに連通しており、キャビティ20b内を減圧可能である。図示せぬ減圧装置及び排気弁23は、図示せぬ制御装置に接続されている。
上型21には、遮断部材21Aと、遮断部材移動シリンダ21Bと、押し湯部材21Cと、押し湯部材移動シリンダ21Dと、鋳造品を上型21から押し出すための押し出しピン21Eと、図示せぬエア供給装置とが設けられている。遮断部材21Aは湯道20cに設けられており、遮断部材移動シリンダ21Bの出力軸に接続されている。遮断部材移動シリンダ21Bは図示せぬ制御装置に接続されており、遮断部材移動シリンダ21Bの駆動によって遮断部材21Aは鉛直方向へ移動可能である。遮断部材21Aが下方へ移動して湯道20cを塞ぐことによってストーク11とキャビティ20bとは連通が遮断される。このとき図示せぬ遮断部材リミットスイッチがONとなるように構成されており、このときの遮断部材21Aの位置は遮断状態位置に相当する。また、遮断部材21Aが上方へ移動して、ストーク11とキャビティ20bとが連通している状態となったときの位置は連通状態位置に相当する。遮断部材移動シリンダ21B及び図示せぬ制御装置は遮断部材移動手段に相当する。
遮断部材21Aには貫通孔21aが形成されており、貫通孔21aの一端は湯道20cに開口し、他端には図示せぬエア供給装置が接続されている。エア供給装置は図示せぬ制御装置に接続されている。湯道20cに開口する貫通孔21aの一端の開口部には、多孔質の金属からなる閉塞部材21Fが開口部を塞ぐようにして設けられている。閉塞部材21Fは、エアは通過可能であるが溶湯2は通過不能である。従って、図示せぬエア供給装置からのエアは貫通孔21a内を通り閉塞部材21F内を通り、湯道20c内へ流入可能である。図示せぬエア供給装置、貫通孔21a、及び閉塞部材21Fはエア供給手段に相当する。
押し湯部材21Cは、ゲート20aに接続されている湯道20cであって遮断部材21Aよりもゲート20a寄りの位置に設けられており、押し湯部材移動シリンダ21Dの出力軸に接続されている。押し湯部材移動シリンダ21Dは図示せぬ制御装置に接続されている。押し湯部材移動シリンダ21Dが駆動することにより、押し湯部材21Cが鉛直方向へ移動する。キャビティ20b及び湯道20c内に溶湯2が充填されている状態のときに、図1に示される状態から下方へ移動してゆくことにより、湯道20c内の溶湯2に対して押し湯を行うことができ、鋳造品に巣が発生することを防止することができる。
低圧鋳造方法では、先ず、鋳造準備を行う。鋳造準備では、上型21と下型22とが分割されて型開きしている状態から上型21を鉛直下方へ、上型21と下型22とが型締めされた状態となることにより図示せぬ型締め限リミットスイッチがONとなるまで移動させてゆく。
この間に、図1のA1で示されるように、ストッパ36を上昇させ、ストッパ36の先端が座30Aの位置において溶湯室連通路30aを開いた状態とする。このことにより、図1の矢印A2で示されるように、溶湯2は第2溶湯室32内から第1溶湯室31内へと流入する。そして、図2に示されるように、湯面センサー34によって第1溶湯室31内の溶湯2の湯面が所定の位置に達したことを検出すると、図2の矢印Bで示されるようにストッパ36を下降させてゆき、ストッパ36の下端が座30Aの位置において溶湯室連通路30aを閉じた状態とする。
このとき、第1溶湯室31内の溶湯2の湯面の位置と、加圧ポット40内の溶湯2の湯面の位置との間には、図2に示されるように、高さに差が生ずる。また、このときには加圧ポット40内は加圧されておらず大気開放状態となっている。このため、第1溶湯室31内の溶湯2は大気圧により、加圧ポット40の底面の貫通孔40aにおいてセルフ弁43を加圧ポット40内方へ、即ち、鉛直上方へ押圧して連通位置とし、加圧ポット40内へ流入する。このことにより、図3に示されるように、第1溶湯室31内の溶湯2の湯面の位置と、加圧ポット40内の溶湯2の湯面の位置とが一致し、鋳造準備が完了する。
次に、金型20の排気弁23を所定量に絞った状態で開いて、所定時間キャビティ20b内を徐減圧する。このときには加圧ポット40内は減圧しない。このことにより、溶湯2はストーク11内を静かに上昇してゆく。次に、金型20の排気弁23を大きく開くことにより図4の矢印C1で示されるようにキャビティ内を排気して高真空とし、これと同時に加圧ポット40内を密閉し、図4の矢印C2で示されるように図示せぬ加圧装置によってエアを加圧ポット40内に供給することにより略5〜10気圧程度に加圧する。
このとき、加圧ポット40内は加圧されているため、加圧ポット40の底面の貫通孔40aの位置においては、溶湯2は加圧ポット40内から第1溶湯室31の方向へ向かって流れる。このため、セルフ弁43は、加圧ポット40側から第1溶湯室31側へ溶湯2によって押圧されて、貫通孔40aを塞ぐ連通遮断位置となる。このことにより、加圧ポット40内の溶湯2は、加圧ポット40内から第1溶湯室31へと流出せずに、ストーク11内にのみ流入してゆく。そして、図4に示されるように、ストーク11、湯道20c、及びゲート20aを通してキャビティ20b内に溶湯2が充填される。
溶湯2を充填した後であってストーク11内の溶湯2が凝固する前である所定時間経過後に、図5に示されるように、遮断部材21Aを下方へ移動させて湯道20cを塞ぐことによって、ストーク11とキャビティ20bとの連通を遮断する。このとき、遮断部材リミットスイッチがONとなる。その後所定時間経過した後に、図示せぬ制御装置は排気弁23を閉じ、ストーク内溶湯後退工程を行う。ストーク内溶湯後退工程では、遮断部材21Aの貫通孔21aを通して図示せぬエア供給装置から湯道20c及びストーク11内へエアを供給し、ストーク11内の溶湯2の湯面を湯道20cから離間した位置に下降させる。そして、エアを供給し始めてから所定時間経過後に、エアの供給を停止する。以上がストーク内溶湯後退工程である。ストーク内溶湯後退工程はストーク11内の溶湯2が凝固する前に行われる。
また、ストーク内溶湯後退工程を行っている最中に押し湯工程を行う。押し湯工程では、押し湯部材21Cを図5に示される状態から所定時間下方へ移動させ続け、湯道20c内の溶湯2に対して押し湯を行う。所定時間が経過したら、押し湯部材21Cを上方へ後退させる。以上が押し湯工程である。
次に、上型21を鉛直上方へ移動させてゆき型開きを行う。このとき、キャビティ20b内で凝固した鋳造品は、上型21に付着している。次に、キャビティ20b内で凝固した鋳造品を、押し出しピン21Eと押し湯部材21Cとを下降させることにより上型21から取り外す。そして、キャビティ20b、ゲート20a、及び湯道20cを画成する上型21、下型22の部分にエアブローを行い、離型剤を塗布して、次回の鋳造の準備をする。以上を繰返すことにより低圧鋳造を繰返し行う。
本発明による低圧鋳造装置及び低圧鋳造方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、加圧ポット40、第1溶湯室31、第2溶湯室32等の形状は本実施の形態の形状に限定されない。また、本実施の形態における加圧ポット40のように、その下部が第1溶湯室31内に配置されている構成でなくてもよい。また、セルフ弁43は、ストーク11の下端と、加圧ポット40と第1溶湯室31とを連通する貫通孔40aとの間に配置されていなくてもよい。
例えば、図6に示されるように、加圧ポット40に代えて容積の大きな加圧室140を低圧鋳造装置101が有する構成とし、加圧室140と第1溶湯室131とを隣接して配置してもよい。この場合には、加圧室140の内壁を機密性の高い容器構造とし、その一部に加圧室140と第1溶湯室131との間を連通可能な貫通孔140aを形成する。加圧室140内であって貫通孔140aに対向する位置にはセルフ弁143が設けられる。
セルフ弁143の略円錐形状部143Aの一部は、本実施の形態のセルフ弁43と同様であり、セルフ弁143の円筒部143Bにおいては、加圧室140の上端を塞ぐ加圧室蓋141から鉛直下方に延出する支持棒141Aの下端が、セルフ弁143の円筒部143Bの上端から内部へと挿入されている。セルフ弁143は、鉛直下方へ移動して略円錐形状部143Aが貫通孔140aを塞ぎ、また、上方へ移動してゆくと、セルフ弁143の内部において略円錐形状部143Aに支持棒の下端が当接する。このためセルフ弁143は、底面の貫通孔140aと支持棒の下端との間から外れないように構成されている。円筒部143Bの側面には、本実施の形態の円筒部43Bのフランジ43Cは設けられていない。なお、図6においては、本実施の形態と同一の部材には同一の符号を付しており、金型20については本実施の形態よりも概略的に図示している。
また、セルフ弁43の略円錐形状部43Aに代えて球面の一部としてもよい。球面の一部とすることにより、貫通孔40aを容易且つ確実に塞ぐことができる。
また、金型20には押し湯部材21Cが設けられていたが、押し湯部材21Cにより押し湯するのではなく、図示せぬエア供給装置を設け、エアを湯道20c内に供給することにより押し湯を行うようにしてもよい。
また、本実施の形態では、鋳造準備が完了した後に所定時間キャビティ20b内を徐減圧し、このときには加圧ポット40内は減圧しなかったが、加圧ポット40内を減圧可能な減圧装置を設け、徐減圧中に加圧ポット40内も微減圧するようにしてもよい。このようにすることにより、溶湯2が充填される前のキャビティ20b内をより高真空とすることができ、鋳造品を高品質にすることができる。
また、本実施の形態では、キャビティ20b内を排気して高真空とすると同時に加圧ポット40内へエアを供給するようにしたが、キャビティ20bを高真空とするより早いタイミングで加圧ポット40内にエアを供給するようにしてもよい。また、本実施の形態では、エア供給手段の貫通孔21a及び閉塞部材21Fは遮断部材21Aに設けられたが、ストーク11の上端側からエアを供給可能に金型20内に設けられていればよい。
本発明の低圧鋳造装置及び低圧鋳造方法は、高い精度で行われる低圧鋳造の分野において極めて有用である。
本発明の実施の形態による低圧鋳造装置においてストッパが開いた状態を示す概略断面図。 本発明の実施の形態による低圧鋳造装置においてストッパが閉じた状態を示す概略断面図。 本発明の実施の形態による低圧鋳造装置において鋳造準備が完了した状態を示す概略断面図。 本発明の実施の形態による低圧鋳造装置においてキャビティに溶湯を充填した状態を示す概略断面図。 本発明の実施の形態による低圧鋳造装置において遮断部材を遮断状態位置にした状態を示す概略断面図。 本発明の実施の形態による低圧鋳造装置の変形例を示す概略断面図。
符号の説明
1、101 低圧鋳造装置
10 鋳造機
11 ストーク
20 金型
21 上型
22 下型
20a ゲート
20b キャビティ
21A 遮断部材移動シリンダ
21F 閉塞部材
30 溶湯室
31、131 第1溶湯室
32 第2溶湯室
40 加圧ポット
43、143 セルフ弁
140 加圧室

Claims (4)

  1. 上下方向に延在するストークと、該ストークの上端とゲートを介して連通するキャビティが形成された金型とを有する鋳造機と、
    溶湯が貯留される加圧室と、
    該加圧室へ供給される溶湯が貯留される第1溶湯室と、
    該加圧室と該第1溶湯室との間に設けられ、該加圧室と該第1溶湯室とを連通する連通位置と、該加圧室と該第1溶湯室との連通を遮断する連通遮断位置との間で移動可能な弁と、
    該加圧室内を加圧可能な加圧手段とを備え、
    該ストークの下端は該加圧室内において開口し、該加圧手段によって該加圧室内が加圧されることにより、該加圧室内の溶湯を該ストークの下端から該ストーク内へ流入させ該ストーク及び該ゲートを介して該キャビティ内へ充填可能な低圧鋳造装置において、
    該弁は、該加圧手段によって該加圧室内を加圧していないときに、該第1溶湯室側から該加圧室側へ溶湯が該弁を押圧することにより該連通位置となり、該加圧手段によって該加圧室内を加圧しているときに、該加圧室側から該第1溶湯室側へ溶湯が該弁を押圧することにより該連通遮断位置となるセルフ弁からなることを特徴とする低圧鋳造装置。
  2. 該金型には、該ストークと該キャビティとの連通を遮断する遮断状態位置と、該ストークと該キャビティとが連通している状態となる連通状態位置との間で移動可能な遮断部材が設けられ、
    該加圧室内の溶湯を該キャビティ内へ充填した後であって該ストーク内の溶湯が凝固する前に、該遮断部材を該連通状態位置から該遮断状態位置へと移動させる遮断部材移動手段を備えることを特徴とする請求項1記載の低圧鋳造装置。
  3. 該金型には、該遮断部材を該連通状態位置から該遮断状態位置へと移動させた後であって該ストーク内の溶湯が凝固する前に、該ストーク内へエアを供給可能なエア供給手段が設けられていることを特徴とする請求項2記載の低圧鋳造装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の低圧鋳造装置を用いて低圧鋳造を行うことを特徴とする低圧鋳造方法。
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