JPH05192759A - 鋳造装置 - Google Patents
鋳造装置Info
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- JPH05192759A JPH05192759A JP30953492A JP30953492A JPH05192759A JP H05192759 A JPH05192759 A JP H05192759A JP 30953492 A JP30953492 A JP 30953492A JP 30953492 A JP30953492 A JP 30953492A JP H05192759 A JPH05192759 A JP H05192759A
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- JP
- Japan
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- molten metal
- cavity
- gate
- passage
- gate chip
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋳物の品質を向上させる。
【構成】 本発明に係る鋳造装置は、キャビティ56の
湯口部56aに設けられて溶湯通路58を開閉するゲー
ト機構70と、溶湯通路58の途中にこの溶湯通路58
と連通して設けられ、キャビティ56の容積以上の容積
を前記湯口部56aよりも高い位置に備える溶湯リザー
バ(ゲートチップ70a)と、ゲートチップ70aの上
限レベルにまで溶湯62を供給する溶湯供給機構を備え
ている。これによってキャビティ56内にゲートチップ
70aおよび溶湯通路58内に蓄えられた溶湯62が吸
引されたとしても、ゲートチップ70a内の湯面がキャ
ビティ56よりも低くなることがない。この結果、ゲー
トチップ70a内の湯面上方に位置する気体や異物等が
キャビティ56内に吸引されることはなく、気泡残りの
ない良好な品質の鋳物が得られる。
湯口部56aに設けられて溶湯通路58を開閉するゲー
ト機構70と、溶湯通路58の途中にこの溶湯通路58
と連通して設けられ、キャビティ56の容積以上の容積
を前記湯口部56aよりも高い位置に備える溶湯リザー
バ(ゲートチップ70a)と、ゲートチップ70aの上
限レベルにまで溶湯62を供給する溶湯供給機構を備え
ている。これによってキャビティ56内にゲートチップ
70aおよび溶湯通路58内に蓄えられた溶湯62が吸
引されたとしても、ゲートチップ70a内の湯面がキャ
ビティ56よりも低くなることがない。この結果、ゲー
トチップ70a内の湯面上方に位置する気体や異物等が
キャビティ56内に吸引されることはなく、気泡残りの
ない良好な品質の鋳物が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳型内に形成されたキ
ャビティと、鋳型の下方で溶湯を貯留する貯湯槽との間
に差圧を付与することにより、貯湯槽内の溶湯を前記キ
ャビティに供給する鋳造装置に関する。
ャビティと、鋳型の下方で溶湯を貯留する貯湯槽との間
に差圧を付与することにより、貯湯槽内の溶湯を前記キ
ャビティに供給する鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来技術が、実開平3−
31058号公報に記載されている。この鋳造装置は、
図16に示されるように、鋳型1内に形成されたキャビ
ティ2と、このキャビティ2内を減圧する真空ポンプ4
を備えている。このキャビティ2は、加熱されて溶融さ
れた溶湯6を蓄える貯湯槽8に溶湯通路10を介して連
通している。そして前記キャビティ2の湯口部2aに
は、溶湯通路10とキャビティ2との間を連通状態と遮
断状態との間で切換えるゲート機構12が設けられてい
る。このゲート機構12の内部には、減圧ポンプ20と
連通している通路12bがその軸心方向に形成されてい
る。この通路12bの端部は通気性の排気ベント12a
を介してゲート機構12よりも貯湯槽8の側の位置で溶
湯通路10と連通している。また、ゲート機構12より
も貯湯槽8の側に位置する溶湯通路10の途中に、所定
の容積を有する溶湯リザーバ14が設けられている。
31058号公報に記載されている。この鋳造装置は、
図16に示されるように、鋳型1内に形成されたキャビ
ティ2と、このキャビティ2内を減圧する真空ポンプ4
を備えている。このキャビティ2は、加熱されて溶融さ
れた溶湯6を蓄える貯湯槽8に溶湯通路10を介して連
通している。そして前記キャビティ2の湯口部2aに
は、溶湯通路10とキャビティ2との間を連通状態と遮
断状態との間で切換えるゲート機構12が設けられてい
る。このゲート機構12の内部には、減圧ポンプ20と
連通している通路12bがその軸心方向に形成されてい
る。この通路12bの端部は通気性の排気ベント12a
を介してゲート機構12よりも貯湯槽8の側の位置で溶
湯通路10と連通している。また、ゲート機構12より
も貯湯槽8の側に位置する溶湯通路10の途中に、所定
の容積を有する溶湯リザーバ14が設けられている。
【0003】この鋳造装置においてキャビティ2内に溶
湯を導くには次の手順による。先ず、ゲート機構12に
よって湯口部2aが閉鎖された状態で、真空ポンプ4が
駆動されてキャビティ2内が減圧される。この時に減圧
ポンプ20も駆動されて溶湯リザーバ14および溶湯通
路10の内部が負圧とされ、貯湯槽8に蓄えられている
溶湯6がゲート機構12の先端位置まで吸引される。即
ち、溶湯リザーバ14と溶湯通路10とに溶湯6が一時
蓄えられる。次に、この状態でゲート機構12が開放さ
れて、溶湯リザーバ14および溶湯通路10に蓄えられ
た溶湯6が前記キャビティ2内に吸引されて、キャビテ
ィ2内に溶湯6が充填される。
湯を導くには次の手順による。先ず、ゲート機構12に
よって湯口部2aが閉鎖された状態で、真空ポンプ4が
駆動されてキャビティ2内が減圧される。この時に減圧
ポンプ20も駆動されて溶湯リザーバ14および溶湯通
路10の内部が負圧とされ、貯湯槽8に蓄えられている
溶湯6がゲート機構12の先端位置まで吸引される。即
ち、溶湯リザーバ14と溶湯通路10とに溶湯6が一時
蓄えられる。次に、この状態でゲート機構12が開放さ
れて、溶湯リザーバ14および溶湯通路10に蓄えられ
た溶湯6が前記キャビティ2内に吸引されて、キャビテ
ィ2内に溶湯6が充填される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来の鋳造装置によると、溶湯リザーバ14の最上部の
レベル(高さ)がゲート機構12の開閉位置のレベルよ
りも低いレベルに設置されている。このため溶湯リザー
バ14および溶湯通路10に蓄えられていた溶湯6が急
速にキャビティ2内に吸引されると、溶湯リザーバ14
の上部に浮上していた気体や異物等が溶湯6に混入して
そのままキャビティ2内に吸い込まれてしまう。一旦、
キャビティ2内に吸引された気体は、キャビティ2内を
高真空状態にしておいても除去することはできず製品不
良を引き起こす要因となる。
従来の鋳造装置によると、溶湯リザーバ14の最上部の
レベル(高さ)がゲート機構12の開閉位置のレベルよ
りも低いレベルに設置されている。このため溶湯リザー
バ14および溶湯通路10に蓄えられていた溶湯6が急
速にキャビティ2内に吸引されると、溶湯リザーバ14
の上部に浮上していた気体や異物等が溶湯6に混入して
そのままキャビティ2内に吸い込まれてしまう。一旦、
キャビティ2内に吸引された気体は、キャビティ2内を
高真空状態にしておいても除去することはできず製品不
良を引き起こす要因となる。
【0005】本発明の技術的課題は、キャビティの容積
以上の容積をそのキャビティのレベルよりも高い位置に
備える溶湯リザーバを設置することにより、前記溶湯リ
ザーバに蓄えられている溶湯が急速にキャビティ内に吸
引された場合でも、溶湯リザーバ内の湯面をキャビティ
のレベルよりも高い位置に保持して、前記キャビティ内
に気体等が吸い込まれないようにするものである。
以上の容積をそのキャビティのレベルよりも高い位置に
備える溶湯リザーバを設置することにより、前記溶湯リ
ザーバに蓄えられている溶湯が急速にキャビティ内に吸
引された場合でも、溶湯リザーバ内の湯面をキャビティ
のレベルよりも高い位置に保持して、前記キャビティ内
に気体等が吸い込まれないようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
各部構造を有する鋳造装置によって解決される。即ち、
本発明に係る鋳造装置は、鋳型に形成されたキャビティ
内を減圧する減圧機構と、前記鋳型の下方で溶湯を貯留
する貯湯槽と前記キャビティとを連通させる溶湯通路
と、前記キャビティの湯口部の近傍に設置されて前記溶
湯通路を開閉するゲート機構と、前記ゲート機構よりも
前記貯湯槽側に位置する前記溶湯通路に連通して設けら
れ、前記キャビティの容積以上の容積をそのキャビティ
の湯口部よりも高い位置に備える溶湯リザーバと、前記
ゲート機構によって前記溶湯通路が閉鎖されている状態
で、湯面が前記湯口部よりも予め決められた寸法だけ高
くなるように、前記溶湯リザーバに貯湯槽からの溶湯を
供給する溶湯供給機構と、を有している。
各部構造を有する鋳造装置によって解決される。即ち、
本発明に係る鋳造装置は、鋳型に形成されたキャビティ
内を減圧する減圧機構と、前記鋳型の下方で溶湯を貯留
する貯湯槽と前記キャビティとを連通させる溶湯通路
と、前記キャビティの湯口部の近傍に設置されて前記溶
湯通路を開閉するゲート機構と、前記ゲート機構よりも
前記貯湯槽側に位置する前記溶湯通路に連通して設けら
れ、前記キャビティの容積以上の容積をそのキャビティ
の湯口部よりも高い位置に備える溶湯リザーバと、前記
ゲート機構によって前記溶湯通路が閉鎖されている状態
で、湯面が前記湯口部よりも予め決められた寸法だけ高
くなるように、前記溶湯リザーバに貯湯槽からの溶湯を
供給する溶湯供給機構と、を有している。
【0007】
【作用】本発明によると、ゲート機構によって溶湯通路
が閉鎖されている状態で溶湯供給機構が作動されると、
湯面がキャビティの湯口部よりも予め決められた寸法だ
け高くなるように、貯湯槽内の溶湯が溶湯リザーバに供
給される。そして、この状態でキャビティ内が減圧機構
によって規定圧力まで減圧されて、前記ゲート機構が開
放されると、溶湯通路および溶湯リザーバに蓄えられた
溶湯は速やかに前記キャビティ内に吸引される。ここで
前記キャビティの湯口部より高い位置にキャビティの容
積以上の溶湯が蓄えられるように、前記溶湯リザーバ内
の湯面レベルを設定すれば、仮に、前記溶湯リザーバに
蓄えられている溶湯の大部分がキャビティに供給された
としても、この溶湯リザーバ内の湯面はキャビティの湯
口部よりも低くなることはない。このため溶湯が急速に
キャビティ内に吸引されても、前記溶湯リザーバの湯面
より上方に位置する気体や湯面に浮遊する異物等がキャ
ビティ内に吸入されることがない。
が閉鎖されている状態で溶湯供給機構が作動されると、
湯面がキャビティの湯口部よりも予め決められた寸法だ
け高くなるように、貯湯槽内の溶湯が溶湯リザーバに供
給される。そして、この状態でキャビティ内が減圧機構
によって規定圧力まで減圧されて、前記ゲート機構が開
放されると、溶湯通路および溶湯リザーバに蓄えられた
溶湯は速やかに前記キャビティ内に吸引される。ここで
前記キャビティの湯口部より高い位置にキャビティの容
積以上の溶湯が蓄えられるように、前記溶湯リザーバ内
の湯面レベルを設定すれば、仮に、前記溶湯リザーバに
蓄えられている溶湯の大部分がキャビティに供給された
としても、この溶湯リザーバ内の湯面はキャビティの湯
口部よりも低くなることはない。このため溶湯が急速に
キャビティ内に吸引されても、前記溶湯リザーバの湯面
より上方に位置する気体や湯面に浮遊する異物等がキャ
ビティ内に吸入されることがない。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の第一実施例を
説明する。図1は、本実施例に係る鋳造装置の要部断面
図を表している。この鋳造装置は上型52と下型54と
から構成される鋳型50を備えており、この上型52と
下型54とが係合された状態で前記鋳型50の内部中央
にキャビティ56が形成される。さらに前記キャビティ
56の中央部には、堰部56bを介して湯口部56aが
形成されており、この湯口部56aの部分で前記キャビ
ティ56は溶湯通路58と連通する。前記溶湯通路58
は、前記下型54の中央に穿設された通路58aと、そ
の通路58aに連通した状態で前記下型54の下面に接
続された円筒状のストーク58bとから構成される。そ
して前記ストーク58bの先端部分は、鋳造中に、溶解
炉60に貯留されるアルミニウム合金溶湯62(以下、
溶湯62という)内に浸漬される。また下型54とスト
ーク58bとの合わせ面には耐熱ゴム製のOリング64
が設けられており、これによって溶湯通路58の気密性
が確保される。上記溶解炉60は溶湯を貯留する貯湯槽
として機能する。なお、図1中 61は金属を加熱して
溶融するためのヒータを示している。
説明する。図1は、本実施例に係る鋳造装置の要部断面
図を表している。この鋳造装置は上型52と下型54と
から構成される鋳型50を備えており、この上型52と
下型54とが係合された状態で前記鋳型50の内部中央
にキャビティ56が形成される。さらに前記キャビティ
56の中央部には、堰部56bを介して湯口部56aが
形成されており、この湯口部56aの部分で前記キャビ
ティ56は溶湯通路58と連通する。前記溶湯通路58
は、前記下型54の中央に穿設された通路58aと、そ
の通路58aに連通した状態で前記下型54の下面に接
続された円筒状のストーク58bとから構成される。そ
して前記ストーク58bの先端部分は、鋳造中に、溶解
炉60に貯留されるアルミニウム合金溶湯62(以下、
溶湯62という)内に浸漬される。また下型54とスト
ーク58bとの合わせ面には耐熱ゴム製のOリング64
が設けられており、これによって溶湯通路58の気密性
が確保される。上記溶解炉60は溶湯を貯留する貯湯槽
として機能する。なお、図1中 61は金属を加熱して
溶融するためのヒータを示している。
【0009】前記キャビティ56の湯口部56aと前記
溶湯通路58との接続部分には、前記湯口部56aを開
閉するためのゲート機構70が設置されている。このゲ
ート機構70は上端が閉鎖された円筒形状のゲートチッ
プ70aと、このゲートチップ70aを軸方向に変位さ
せるための移動機構(図示されていない)および前記ゲ
ートチップ70aと前記移動機構とを連結するためのピ
ン70bを備えている。前記ゲートチップ70aは上型
52の中央縦方向に形成された開孔52aの内部にほぼ
密着した状態で収納されており、前記移動機構が作動さ
れることにより前記開孔52aの内部を上下方向に変位
する。前記移動機構の作動により前記ゲートチップ70
aが下降し、このゲートチップ70aの先端面が下型5
4の表面に当接すると、キャビティ56の湯口部56a
がゲートチップ70aの外側面によって閉鎖され、同時
にゲートチップ70aの内部が溶湯通路58と連通す
る。また、前記ゲートチップ70aが上昇して、ゲート
チップ70aの先端面が下型54の表面から離れると、
キャビティ56の湯口部56aが開放されて、前記ゲー
トチップ70aの内部は溶湯通路58およびキャビティ
56の双方に連通する。なおゲートチップ70aの外側
面と上型52の開孔52aの内壁面との間には耐熱ゴム
製のOリング72が設けられており、ゲートチップ70
aの上下摺動に起因するシール性の悪化防止を図ってい
る。
溶湯通路58との接続部分には、前記湯口部56aを開
閉するためのゲート機構70が設置されている。このゲ
ート機構70は上端が閉鎖された円筒形状のゲートチッ
プ70aと、このゲートチップ70aを軸方向に変位さ
せるための移動機構(図示されていない)および前記ゲ
ートチップ70aと前記移動機構とを連結するためのピ
ン70bを備えている。前記ゲートチップ70aは上型
52の中央縦方向に形成された開孔52aの内部にほぼ
密着した状態で収納されており、前記移動機構が作動さ
れることにより前記開孔52aの内部を上下方向に変位
する。前記移動機構の作動により前記ゲートチップ70
aが下降し、このゲートチップ70aの先端面が下型5
4の表面に当接すると、キャビティ56の湯口部56a
がゲートチップ70aの外側面によって閉鎖され、同時
にゲートチップ70aの内部が溶湯通路58と連通す
る。また、前記ゲートチップ70aが上昇して、ゲート
チップ70aの先端面が下型54の表面から離れると、
キャビティ56の湯口部56aが開放されて、前記ゲー
トチップ70aの内部は溶湯通路58およびキャビティ
56の双方に連通する。なおゲートチップ70aの外側
面と上型52の開孔52aの内壁面との間には耐熱ゴム
製のOリング72が設けられており、ゲートチップ70
aの上下摺動に起因するシール性の悪化防止を図ってい
る。
【0010】前記ゲートチップ70aは、その詳細断面
図が図2に示されるように、円筒(内径D =80mm,高さ
H =220mm )の内壁面にセラミックが溶射されることに
より断熱層70eが形成されており、さらにその天井部
中央には、溶湯62を通過させることなく気体のみを通
過させることができる焼結ベント70dが取り付けられ
ている。また前記ゲートチップ70aの上端面(天井
面)中央には、このゲートチップ70aを前述の移動機
構に連結するための円柱状のピン70bの下端が接続さ
れている。このピン70bは、図2、図3に示されるよ
うに、前記ゲートチップ70aと軸心を一致した状態で
設置されており、内部には軸心方向に沿って排気通路7
0cが形成されている。そしてこの排気通路70cの下
端部が通気性の前記焼結ベント70dを介して前記ゲー
トチップ70aの内部に連通している。そして前記排気
通路70cの上端は図示されていない減圧装置に接続さ
れている。前記ゲートチップ70aがキャビティ56の
湯口部56aを閉鎖した状態で前記減圧装置が駆動され
ると前記溶湯通路58の内部は負圧となり、前記溶解炉
60に蓄えられている溶湯62はストーク58bから吸
引されてゲートチップ70aの内部にまで導かれる。な
お、前記ストーク58b内の減圧度は400mmHg (5.332
×104 Pa)程度に設定される。
図が図2に示されるように、円筒(内径D =80mm,高さ
H =220mm )の内壁面にセラミックが溶射されることに
より断熱層70eが形成されており、さらにその天井部
中央には、溶湯62を通過させることなく気体のみを通
過させることができる焼結ベント70dが取り付けられ
ている。また前記ゲートチップ70aの上端面(天井
面)中央には、このゲートチップ70aを前述の移動機
構に連結するための円柱状のピン70bの下端が接続さ
れている。このピン70bは、図2、図3に示されるよ
うに、前記ゲートチップ70aと軸心を一致した状態で
設置されており、内部には軸心方向に沿って排気通路7
0cが形成されている。そしてこの排気通路70cの下
端部が通気性の前記焼結ベント70dを介して前記ゲー
トチップ70aの内部に連通している。そして前記排気
通路70cの上端は図示されていない減圧装置に接続さ
れている。前記ゲートチップ70aがキャビティ56の
湯口部56aを閉鎖した状態で前記減圧装置が駆動され
ると前記溶湯通路58の内部は負圧となり、前記溶解炉
60に蓄えられている溶湯62はストーク58bから吸
引されてゲートチップ70aの内部にまで導かれる。な
お、前記ストーク58b内の減圧度は400mmHg (5.332
×104 Pa)程度に設定される。
【0011】ここで図3(A)に示すように前記ゲート
チップ70aの内部空間には所定位置に湯温センサー7
4が設置されており、この湯温センサー74の出力信号
が制御装置76に入力される。前記制御装置76では、
湯温センサー74によって検出された温度が基準温度
(湯温よりも低く設定されている)と比較される。そし
て前記検出温度が基準温度以上であれば、溶湯62がこ
の湯温センサー74の位置まで到達したと判定される。
溶湯62がこの湯温センサー74の位置まで到達する
と、制御装置76は排気通路70cの途中に設けられた
バルブ80を閉鎖する信号を出力する。前記バルブ80
が排気通路70cを閉鎖すると、減圧装置が作動中であ
ってもストーク58bからの溶湯62の吸引が停止し
て、図3(C)に示すようにゲートチップ70aの内部
の湯面レベルは湯温センサー74の位置に保持される。
チップ70aの内部空間には所定位置に湯温センサー7
4が設置されており、この湯温センサー74の出力信号
が制御装置76に入力される。前記制御装置76では、
湯温センサー74によって検出された温度が基準温度
(湯温よりも低く設定されている)と比較される。そし
て前記検出温度が基準温度以上であれば、溶湯62がこ
の湯温センサー74の位置まで到達したと判定される。
溶湯62がこの湯温センサー74の位置まで到達する
と、制御装置76は排気通路70cの途中に設けられた
バルブ80を閉鎖する信号を出力する。前記バルブ80
が排気通路70cを閉鎖すると、減圧装置が作動中であ
ってもストーク58bからの溶湯62の吸引が停止し
て、図3(C)に示すようにゲートチップ70aの内部
の湯面レベルは湯温センサー74の位置に保持される。
【0012】前記湯温センサー74の位置は、図2に示
す湯面位置適正範囲内に湯面が到達するように設定され
る。ここで前記湯面位置適正範囲とは、ゲートチップ7
0aの内部に蓄えられた溶湯62が焼結ベント70dに
接触しないレベルであるとともに、キャビティ56より
も高い位置にそのキャビティ56内に充填されるべき溶
湯量以上の溶湯62を蓄えることができるレベルであ
る。より正確にいうと、ゲート機構70で開閉する湯口
部56aの上端の高さ(レベル)よりも高いレベルに、
キャビティ容積以上の容積が確保される関係におかれて
いる。このように、湯面レベルが適正範囲内に保たれる
ために、溶湯62が焼結ベント70dに接触することが
なく、焼結ベント70dに詰まりが発生することがな
い。この状態におけるゲートチップ70a内の様子が図
8に示されている。即ち、ゲートチップ70aの内部空
間が溶湯リザーバとして機能し、排気通路70c、減圧
装置、湯温センサー74、制御装置76およびバルブ8
0が溶湯リザーバに溶湯を供給する溶湯供給機構として
機能する。なお、本実施例に係る溶湯供給機構では、ゲ
ートチップ70aの内部に溶湯62を吸引しながら供給
する例を示したが、これに限られるものではなく、溶解
炉60内の溶湯62を加圧してゲートチップ70aの内
部に供給する方法でも可能である。これについては第2
実施例で説明する。
す湯面位置適正範囲内に湯面が到達するように設定され
る。ここで前記湯面位置適正範囲とは、ゲートチップ7
0aの内部に蓄えられた溶湯62が焼結ベント70dに
接触しないレベルであるとともに、キャビティ56より
も高い位置にそのキャビティ56内に充填されるべき溶
湯量以上の溶湯62を蓄えることができるレベルであ
る。より正確にいうと、ゲート機構70で開閉する湯口
部56aの上端の高さ(レベル)よりも高いレベルに、
キャビティ容積以上の容積が確保される関係におかれて
いる。このように、湯面レベルが適正範囲内に保たれる
ために、溶湯62が焼結ベント70dに接触することが
なく、焼結ベント70dに詰まりが発生することがな
い。この状態におけるゲートチップ70a内の様子が図
8に示されている。即ち、ゲートチップ70aの内部空
間が溶湯リザーバとして機能し、排気通路70c、減圧
装置、湯温センサー74、制御装置76およびバルブ8
0が溶湯リザーバに溶湯を供給する溶湯供給機構として
機能する。なお、本実施例に係る溶湯供給機構では、ゲ
ートチップ70aの内部に溶湯62を吸引しながら供給
する例を示したが、これに限られるものではなく、溶解
炉60内の溶湯62を加圧してゲートチップ70aの内
部に供給する方法でも可能である。これについては第2
実施例で説明する。
【0013】前記キャビティ56は、図1に示すよう
に、上型52と下型54との合わせ面に生じた隙間53
を介して上型52の内部に形成された減圧通路52cに
連通している。そしてこの減圧通路52cが図示されて
いない真空ポンプに接続されている。なお、前記キャビ
ティ56と鋳型50の外部との気密性を確保するため
に、上型52と下型54との合わせ面の縁部分には耐熱
ゴム製のOリング53aが設けられている。この構造に
より、前記ゲート機構70が湯口部56aを閉鎖した状
態で前記真空ポンプが駆動されるとキャビティ56の内
部が規定の減圧度〔20Torr(2.666×103 Pa)以下〕ま
で減圧される。さらにキャビティ56の上部には、この
キャビティ56に充填された溶湯62を加圧するための
加圧ピストン52dが設置されている。この加圧ピスト
ン52dは、上型52の内部に形成されたシリンダ52
e内を上下方向に摺動できるようになっており、図示さ
れていないピストン駆動機構によって作動される。な
お、前記加圧ピストン52dによる加圧力は200 〜1000
Kg/cm2(1.96×107 〜9.8×107 Pa)程度の値に設定さ
れる。即ち、前記減圧通路52c、真空ポンプ等がキャ
ビティ内を減圧する減圧機構として機能する。
に、上型52と下型54との合わせ面に生じた隙間53
を介して上型52の内部に形成された減圧通路52cに
連通している。そしてこの減圧通路52cが図示されて
いない真空ポンプに接続されている。なお、前記キャビ
ティ56と鋳型50の外部との気密性を確保するため
に、上型52と下型54との合わせ面の縁部分には耐熱
ゴム製のOリング53aが設けられている。この構造に
より、前記ゲート機構70が湯口部56aを閉鎖した状
態で前記真空ポンプが駆動されるとキャビティ56の内
部が規定の減圧度〔20Torr(2.666×103 Pa)以下〕ま
で減圧される。さらにキャビティ56の上部には、この
キャビティ56に充填された溶湯62を加圧するための
加圧ピストン52dが設置されている。この加圧ピスト
ン52dは、上型52の内部に形成されたシリンダ52
e内を上下方向に摺動できるようになっており、図示さ
れていないピストン駆動機構によって作動される。な
お、前記加圧ピストン52dによる加圧力は200 〜1000
Kg/cm2(1.96×107 〜9.8×107 Pa)程度の値に設定さ
れる。即ち、前記減圧通路52c、真空ポンプ等がキャ
ビティ内を減圧する減圧機構として機能する。
【0014】次に、図4〜図8を参照してこの鋳造装置
の作動の様子を説明する。先ず、図4に示されるように
ゲート機構70によってキャビティ56の湯口部56a
が閉鎖された状態で真空ポンプが駆動されて、前記キャ
ビティ56の内部が減圧される。さらに減圧装置が駆動
されて溶湯通路58およびゲートチップ70aの内部空
間が減圧されて、図5に示されるように溶解炉60に蓄
えられている溶湯62がストーク58bを介してゲート
チップ70aの内部まで吸引される。この時、前述のよ
うに湯温センサー74、制御装置76およびバルブ80
が作動してゲートチップ70aの内部に吸引された溶湯
62の湯面が適正範囲内に保持される。即ち、図8に示
すようにゲートチップ70aの内部に蓄えられた溶湯6
2が焼結ベント70dに接触することがなく、さらにキ
ャビティ56(より正確には湯口部56aの上端高さ)
よりも高い位置にそのキャビティ56内に充填されるべ
き溶湯量以上の溶湯62が蓄えられる。
の作動の様子を説明する。先ず、図4に示されるように
ゲート機構70によってキャビティ56の湯口部56a
が閉鎖された状態で真空ポンプが駆動されて、前記キャ
ビティ56の内部が減圧される。さらに減圧装置が駆動
されて溶湯通路58およびゲートチップ70aの内部空
間が減圧されて、図5に示されるように溶解炉60に蓄
えられている溶湯62がストーク58bを介してゲート
チップ70aの内部まで吸引される。この時、前述のよ
うに湯温センサー74、制御装置76およびバルブ80
が作動してゲートチップ70aの内部に吸引された溶湯
62の湯面が適正範囲内に保持される。即ち、図8に示
すようにゲートチップ70aの内部に蓄えられた溶湯6
2が焼結ベント70dに接触することがなく、さらにキ
ャビティ56(より正確には湯口部56aの上端高さ)
よりも高い位置にそのキャビティ56内に充填されるべ
き溶湯量以上の溶湯62が蓄えられる。
【0015】次にこの状態で、図6に示されるようにゲ
ート機構70が上昇して前記キャビティ56の湯口部5
6aが開放される。これによって溶湯通路58およびゲ
ートチップ70aの内部に蓄えられていた溶湯62は速
やかにキャビティ56の内部に吸引される。ここで前記
キャビティ56内に溶湯が吸引される際に、この吸引が
緩やかであればキャビティ56に供給される溶湯は溶湯
通路58によって溶解炉60から吸引されるために、ゲ
ートチップ70aの内部の湯面の低下はほとんどない。
しかしながら本実施例に係る鋳造装置のように、キャビ
ティ56からの吸引が速い場合には、溶湯通路58から
供給される溶湯量では不足するため、この不足分がゲー
トチップ70aの内部に蓄えられている溶湯によって補
われる。このためにゲートチップ70aの内部の湯面は
低下する。しかしながら、このゲートチップ70aに
は、キャビティ56の湯口部56aよりも高い位置にそ
のキャビティ56内に充填されるべき溶湯量以上の溶湯
62が蓄えられている。このためゲートチップ70aの
内部に蓄えられている溶湯の一部がキャビティ56に供
給されたとしても、ゲートチップ70a内の湯面はキャ
ビティ56の湯口部56aよりも低くなることはない。
ート機構70が上昇して前記キャビティ56の湯口部5
6aが開放される。これによって溶湯通路58およびゲ
ートチップ70aの内部に蓄えられていた溶湯62は速
やかにキャビティ56の内部に吸引される。ここで前記
キャビティ56内に溶湯が吸引される際に、この吸引が
緩やかであればキャビティ56に供給される溶湯は溶湯
通路58によって溶解炉60から吸引されるために、ゲ
ートチップ70aの内部の湯面の低下はほとんどない。
しかしながら本実施例に係る鋳造装置のように、キャビ
ティ56からの吸引が速い場合には、溶湯通路58から
供給される溶湯量では不足するため、この不足分がゲー
トチップ70aの内部に蓄えられている溶湯によって補
われる。このためにゲートチップ70aの内部の湯面は
低下する。しかしながら、このゲートチップ70aに
は、キャビティ56の湯口部56aよりも高い位置にそ
のキャビティ56内に充填されるべき溶湯量以上の溶湯
62が蓄えられている。このためゲートチップ70aの
内部に蓄えられている溶湯の一部がキャビティ56に供
給されたとしても、ゲートチップ70a内の湯面はキャ
ビティ56の湯口部56aよりも低くなることはない。
【0016】したがって溶湯62がキャビティ56内に
急速に吸引されても、ゲートチップ70a内の湯面上方
に位置する気体や湯面に浮遊する異物等がキャビティ5
6内に吸入されることはない。即ち、本実施例では、ゲ
ートチップ70aの内部の上方の空間がガスや異物等を
収容しておくスペースとなり、ここに収容されたガスや
異物はキャビティ56内に吸引されなくなっている。こ
のようにしてキャビティ56の内部に溶湯62が充填さ
れると、図7に示されるようにゲート機構70が下降し
てキャビティ56の湯口部56aが再び閉鎖される。そ
して、加圧ピストン52dによってキャビティ56内の
溶湯62が所定圧力で加圧される。また、これと平行し
て前記排気通路70cが大気に開放され、溶湯通路58
およびゲートチップ70aの内部に蓄えられていた溶湯
62が溶解炉60内に戻される。図9は、鋳物のブロー
ホール(気泡残り)発生状況を、本実施例に係る鋳造装
置で鋳造した鋳物と従来の鋳造装置で鋳造した鋳物とで
比較したグラフである。ここでグラフの横軸には、鋳造
回数、即ち、ショット数を表しており、縦軸にはブロー
ホール量を表している。なおブローホール発生状況は、
各々の鋳物に対してX線撮影を行い、このブローホール
の投影面積によって評価した。図から明らかなように、
従来の鋳造装置では鋳物のブローホール量が多くまたか
なりのバラツキが認められるが、本実施例に係る鋳造装
置ではキャビティ内に気体がほとんど吸い込まれないた
めに、鋳物のブローホール量が低いレベルで安定してい
る。
急速に吸引されても、ゲートチップ70a内の湯面上方
に位置する気体や湯面に浮遊する異物等がキャビティ5
6内に吸入されることはない。即ち、本実施例では、ゲ
ートチップ70aの内部の上方の空間がガスや異物等を
収容しておくスペースとなり、ここに収容されたガスや
異物はキャビティ56内に吸引されなくなっている。こ
のようにしてキャビティ56の内部に溶湯62が充填さ
れると、図7に示されるようにゲート機構70が下降し
てキャビティ56の湯口部56aが再び閉鎖される。そ
して、加圧ピストン52dによってキャビティ56内の
溶湯62が所定圧力で加圧される。また、これと平行し
て前記排気通路70cが大気に開放され、溶湯通路58
およびゲートチップ70aの内部に蓄えられていた溶湯
62が溶解炉60内に戻される。図9は、鋳物のブロー
ホール(気泡残り)発生状況を、本実施例に係る鋳造装
置で鋳造した鋳物と従来の鋳造装置で鋳造した鋳物とで
比較したグラフである。ここでグラフの横軸には、鋳造
回数、即ち、ショット数を表しており、縦軸にはブロー
ホール量を表している。なおブローホール発生状況は、
各々の鋳物に対してX線撮影を行い、このブローホール
の投影面積によって評価した。図から明らかなように、
従来の鋳造装置では鋳物のブローホール量が多くまたか
なりのバラツキが認められるが、本実施例に係る鋳造装
置ではキャビティ内に気体がほとんど吸い込まれないた
めに、鋳物のブローホール量が低いレベルで安定してい
る。
【0017】次に、図10から図15を参照して本発明
の第二実施例を説明する。本実施例においては、その溶
湯リザーバへ溶湯を導入するための溶湯供給機構が、第
一実施例の場合と異なっている。即ち、第一実施例にお
いては、ゲートチップ70aの上部に接続された減圧装
置によって溶湯62が溶湯リザーバに導入されているの
に対して、本実施例においては、溶解炉60に蓄えられ
ている溶湯62の表面に圧力を加えることにより、溶湯
62が溶湯リザーバに導入されている。さらに、第一実
施例と比較して本実施例はゲートチップの形状が異なっ
ている。図10は、本実施例に係る鋳造装置の要部断面
図を表している。この鋳造装置は上型152と下型15
4とから構成される鋳型150を備えており、この上型
152と下型154とが係合された状態で前記鋳型15
0の内部中央にキャビティ156が形成される。さらに
前記キャビティ156の中央部には、堰部156bを介
して湯口部156aが形成されており、この湯口部15
6aの部分で前記キャビティ156は溶湯通路158と
連通している。前記溶湯通路158は、前記下型154
の中央縦方向に穿設された通路158aと、その通路1
58aに連通した状態で前記下型154の下面に接続さ
れた円筒状のストーク158bとから構成される。そし
て前記ストーク158bの先端部分が、鋳造中、溶解炉
160に貯留された溶湯162内に浸漬される。なお、
下型154とストーク158bとの合わせ面には耐熱ゴ
ム製のOリング164aが設けられており、これによっ
て溶湯通路158の気密性が確保されている。
の第二実施例を説明する。本実施例においては、その溶
湯リザーバへ溶湯を導入するための溶湯供給機構が、第
一実施例の場合と異なっている。即ち、第一実施例にお
いては、ゲートチップ70aの上部に接続された減圧装
置によって溶湯62が溶湯リザーバに導入されているの
に対して、本実施例においては、溶解炉60に蓄えられ
ている溶湯62の表面に圧力を加えることにより、溶湯
62が溶湯リザーバに導入されている。さらに、第一実
施例と比較して本実施例はゲートチップの形状が異なっ
ている。図10は、本実施例に係る鋳造装置の要部断面
図を表している。この鋳造装置は上型152と下型15
4とから構成される鋳型150を備えており、この上型
152と下型154とが係合された状態で前記鋳型15
0の内部中央にキャビティ156が形成される。さらに
前記キャビティ156の中央部には、堰部156bを介
して湯口部156aが形成されており、この湯口部15
6aの部分で前記キャビティ156は溶湯通路158と
連通している。前記溶湯通路158は、前記下型154
の中央縦方向に穿設された通路158aと、その通路1
58aに連通した状態で前記下型154の下面に接続さ
れた円筒状のストーク158bとから構成される。そし
て前記ストーク158bの先端部分が、鋳造中、溶解炉
160に貯留された溶湯162内に浸漬される。なお、
下型154とストーク158bとの合わせ面には耐熱ゴ
ム製のOリング164aが設けられており、これによっ
て溶湯通路158の気密性が確保されている。
【0018】前記溶解炉160には上部開口を塞ぐ蓋1
60hが被せられており、この蓋160hの中央部に前
記ストーク158bを通すストーク孔160kが形成さ
れている。さらに前記蓋160hと前記下型154の下
面との間には、ストーク158bの周囲を覆うように、
略筒状のシール部材160sが配設されている。そして
このシール部材160sと下型154との間およびシー
ル部材160sと蓋160hとの間が耐熱ゴム製のOリ
ング164bによってシールされている。また、蓋16
0hと溶解炉160の上面との間も耐熱ゴム製のOリン
グ164bによってシールされている。この構造によっ
て、溶解炉160の内部は気密状態に保持される。な
お、図10中 161は金属を加熱して溶融するための
ヒータを示している。さらに前記溶解炉160には、加
圧装置(図示されていない)と連通する配管160aが
接続されている。前記加圧装置から配管160aを介し
て高圧の気体が溶解炉160内に圧送されると、この溶
解炉160内の溶湯162に所定の圧力が加えられ、溶
湯162の一部はストーク158bから溶湯通路158
内に押し上げられる。ここで溶湯162に加えられる圧
力は溶湯を押し上げる高さに応じて設定される。また、
前記加圧装置には、内部に圧力逃がし弁(図示されてい
ない)が装着されており、最大でも0.45 kg/cm2 (大気
圧を 0 kg/cm2 とする) 以上の圧力が溶解炉160に加
わらないような構造になっている。なお、後記するよう
に、鋳造時には一般的に0.25 kg/cm2 程度の圧力が加え
られる。
60hが被せられており、この蓋160hの中央部に前
記ストーク158bを通すストーク孔160kが形成さ
れている。さらに前記蓋160hと前記下型154の下
面との間には、ストーク158bの周囲を覆うように、
略筒状のシール部材160sが配設されている。そして
このシール部材160sと下型154との間およびシー
ル部材160sと蓋160hとの間が耐熱ゴム製のOリ
ング164bによってシールされている。また、蓋16
0hと溶解炉160の上面との間も耐熱ゴム製のOリン
グ164bによってシールされている。この構造によっ
て、溶解炉160の内部は気密状態に保持される。な
お、図10中 161は金属を加熱して溶融するための
ヒータを示している。さらに前記溶解炉160には、加
圧装置(図示されていない)と連通する配管160aが
接続されている。前記加圧装置から配管160aを介し
て高圧の気体が溶解炉160内に圧送されると、この溶
解炉160内の溶湯162に所定の圧力が加えられ、溶
湯162の一部はストーク158bから溶湯通路158
内に押し上げられる。ここで溶湯162に加えられる圧
力は溶湯を押し上げる高さに応じて設定される。また、
前記加圧装置には、内部に圧力逃がし弁(図示されてい
ない)が装着されており、最大でも0.45 kg/cm2 (大気
圧を 0 kg/cm2 とする) 以上の圧力が溶解炉160に加
わらないような構造になっている。なお、後記するよう
に、鋳造時には一般的に0.25 kg/cm2 程度の圧力が加え
られる。
【0019】前記キャビティ156の湯口部156aと
前記溶湯通路158との接続部分には、前記湯口部15
6aを開閉するためのゲート機構170が設置されてい
る。このゲート機構170は、円筒形のゲートチップ1
72とこのゲートチップ172を軸方向に変位させる移
動機構(図示されていない)を備えている。そしてこの
ゲートチップ172が上型152の中央縦方向に形成さ
れた開孔152aの内部にほぼ密着した状態で収納され
ており、前記移動機構が作動されることにより前記ゲー
トチップ172は開孔152aの内部を上下方向に変位
する。前記移動機構の作動により前記ゲートチップ17
2が下降し、このゲートチップ172の先端面172s
が下型154の表面に当接すると、キャビティ156の
湯口部156aがゲートチップ172の外側面によって
閉鎖される。さらにゲートチップ172の内部と溶湯通
路158とが接続されて溶湯通路158は大気に開放さ
れる。また、前記ゲートチップ172が上昇してこのゲ
ートチップ172の先端面172sが下型154の表面
から離れると、キャビティ156の湯口部156aがが
開放されて、ゲートチップ172の内部は溶湯通路15
8およびキャビティ156の双方に連通する。なおゲー
トチップ172の外側面と上型152の開孔152aの
内壁面との間には耐熱ゴム製のOリング173が設けら
れており、ゲートチップ172の上下摺動に起因したシ
ール性の悪化防止が図られている。
前記溶湯通路158との接続部分には、前記湯口部15
6aを開閉するためのゲート機構170が設置されてい
る。このゲート機構170は、円筒形のゲートチップ1
72とこのゲートチップ172を軸方向に変位させる移
動機構(図示されていない)を備えている。そしてこの
ゲートチップ172が上型152の中央縦方向に形成さ
れた開孔152aの内部にほぼ密着した状態で収納され
ており、前記移動機構が作動されることにより前記ゲー
トチップ172は開孔152aの内部を上下方向に変位
する。前記移動機構の作動により前記ゲートチップ17
2が下降し、このゲートチップ172の先端面172s
が下型154の表面に当接すると、キャビティ156の
湯口部156aがゲートチップ172の外側面によって
閉鎖される。さらにゲートチップ172の内部と溶湯通
路158とが接続されて溶湯通路158は大気に開放さ
れる。また、前記ゲートチップ172が上昇してこのゲ
ートチップ172の先端面172sが下型154の表面
から離れると、キャビティ156の湯口部156aがが
開放されて、ゲートチップ172の内部は溶湯通路15
8およびキャビティ156の双方に連通する。なおゲー
トチップ172の外側面と上型152の開孔152aの
内壁面との間には耐熱ゴム製のOリング173が設けら
れており、ゲートチップ172の上下摺動に起因したシ
ール性の悪化防止が図られている。
【0020】前記ゲートチップ172は高さ 700mm に
製作された円筒であり、図11に示されているように、
金属製の外筒172aとセラミック製の内筒172bと
から構成されている。前記内筒172bは、上部にフラ
ンジ部172fを備える円筒であり、その外径が前記下
型154の中央縦方向に形成された通路158aの内径
よりも小さく製作されている。これによって、ゲートチ
ップ172の先端面172sが下型154の表面に当接
する場合でも、この内筒172bは下型154に当接す
ることはなく、脆いセラミック製の内筒172bが破損
し難い構造となっている。前記外筒172aは前記内筒
172bを覆う円筒であり、その内径が内筒172bの
外径にほぼ等しくなるように製作されている。さらにそ
の外筒172aの上端面には、前記内筒172bのフラ
ンジ部172fを収納するための凹部172mが形成さ
れている。そして、前記凹部172mに内筒172bの
フランジ部172fが収納された状態で、外筒172a
の上端面には前記フランジ部172fを押さえるための
リング材172rがボルト172nにより固定される。
この構造により、内筒172bはそのフランジ部172
fによって外筒172aに確実に固定される。なお、内
筒172bのフランジ部172fとリング材172との
間および前記フランジ部172fと外筒172aの凹部
172mとの間には、シール用のパッキン172cが設
けられている。この実施例の場合には、ゲートチップ1
72の内側が溶湯リザーバとして機能する。
製作された円筒であり、図11に示されているように、
金属製の外筒172aとセラミック製の内筒172bと
から構成されている。前記内筒172bは、上部にフラ
ンジ部172fを備える円筒であり、その外径が前記下
型154の中央縦方向に形成された通路158aの内径
よりも小さく製作されている。これによって、ゲートチ
ップ172の先端面172sが下型154の表面に当接
する場合でも、この内筒172bは下型154に当接す
ることはなく、脆いセラミック製の内筒172bが破損
し難い構造となっている。前記外筒172aは前記内筒
172bを覆う円筒であり、その内径が内筒172bの
外径にほぼ等しくなるように製作されている。さらにそ
の外筒172aの上端面には、前記内筒172bのフラ
ンジ部172fを収納するための凹部172mが形成さ
れている。そして、前記凹部172mに内筒172bの
フランジ部172fが収納された状態で、外筒172a
の上端面には前記フランジ部172fを押さえるための
リング材172rがボルト172nにより固定される。
この構造により、内筒172bはそのフランジ部172
fによって外筒172aに確実に固定される。なお、内
筒172bのフランジ部172fとリング材172との
間および前記フランジ部172fと外筒172aの凹部
172mとの間には、シール用のパッキン172cが設
けられている。この実施例の場合には、ゲートチップ1
72の内側が溶湯リザーバとして機能する。
【0021】鋳型150の内部に形成されたキャビティ
156は、図10に示されるようにように、上型152
と下型154との合わせ面に生じた隙間153を介して
上型152の内部に形成された減圧通路152cと連通
している。そしてこの減圧通路152cが図示されてい
ない真空ポンプに接続されている。なお、キャビティ1
56と鋳型150の外部との気密性を確保するために、
上型152と下型154との合わせ面の縁部分には耐熱
ゴム製のOリング153aが設けられている。この構造
により、前記ゲートチップ172が湯口部156aを閉
鎖した状態で前記真空ポンプが駆動されるとキャビティ
156の内部が所定の減圧度〔20Torr(2.666 ×103 P
a)以下〕まで減圧される。さらにキャビティ156の
上部には、このキャビティ156に充填された溶湯62
を加圧するための加圧ピストン152dが設置されてい
る。この加圧ピストン152dは、上型152の内部に
形成されたシリンダ152e内を上下方向に摺動できる
ようになっており、図示されていないピストン駆動機構
によって作動される。なお、前記加圧ピストン152d
による加圧力は200 〜1000Kg/cm2(1.96×107 〜9.8 ×
107Pa )程度の値に設定される。
156は、図10に示されるようにように、上型152
と下型154との合わせ面に生じた隙間153を介して
上型152の内部に形成された減圧通路152cと連通
している。そしてこの減圧通路152cが図示されてい
ない真空ポンプに接続されている。なお、キャビティ1
56と鋳型150の外部との気密性を確保するために、
上型152と下型154との合わせ面の縁部分には耐熱
ゴム製のOリング153aが設けられている。この構造
により、前記ゲートチップ172が湯口部156aを閉
鎖した状態で前記真空ポンプが駆動されるとキャビティ
156の内部が所定の減圧度〔20Torr(2.666 ×103 P
a)以下〕まで減圧される。さらにキャビティ156の
上部には、このキャビティ156に充填された溶湯62
を加圧するための加圧ピストン152dが設置されてい
る。この加圧ピストン152dは、上型152の内部に
形成されたシリンダ152e内を上下方向に摺動できる
ようになっており、図示されていないピストン駆動機構
によって作動される。なお、前記加圧ピストン152d
による加圧力は200 〜1000Kg/cm2(1.96×107 〜9.8 ×
107Pa )程度の値に設定される。
【0022】次に、図12から図15を参照してこの鋳
造装置の作動の様子を説明する。先ず、図12に示され
るように、ゲート機構170によってキャビティ156
の湯口部156aが閉鎖された状態で、真空ポンプによ
りキャビティ156内の減圧が行われる。さらに加圧装
置から溶解炉160内に気体が圧送されて、溶解炉16
0内の溶湯162に約0.25Kg/cm2の圧力が加えられる。
これによって、図13に示されるように、溶湯162が
ストーク158bを介してゲートチップ172の内部に
押し上げられる。ここで溶解炉160内に0.25Kg/cm2の
圧力が加えられた場合、ゲートチップ172内の湯面は
下型154の表面(見切り面)から約250mm の高さにな
る。前記湯面が下型154の表面から250mm の高さにあ
る状態では、このゲートチップ172内にはキャビティ
156の湯口部156aの上端レベルよりも高い位置
(レベル)にそのキャビティに充填されるべき溶湯量以
上の溶湯162が蓄えられる。なお、仮に0.45 kg/cm2
の圧力(最大圧力)が加えられた場合には、湯面は下型
154の表面から450mm の高さになる。しかしながら、
前述のように、ゲートチップ172は高さ 700mm に製
作されているために、溶解炉160内に最大圧力が加え
られた場合にも、溶湯162はゲートチップ172の上
部から溢れ出ることはない。
造装置の作動の様子を説明する。先ず、図12に示され
るように、ゲート機構170によってキャビティ156
の湯口部156aが閉鎖された状態で、真空ポンプによ
りキャビティ156内の減圧が行われる。さらに加圧装
置から溶解炉160内に気体が圧送されて、溶解炉16
0内の溶湯162に約0.25Kg/cm2の圧力が加えられる。
これによって、図13に示されるように、溶湯162が
ストーク158bを介してゲートチップ172の内部に
押し上げられる。ここで溶解炉160内に0.25Kg/cm2の
圧力が加えられた場合、ゲートチップ172内の湯面は
下型154の表面(見切り面)から約250mm の高さにな
る。前記湯面が下型154の表面から250mm の高さにあ
る状態では、このゲートチップ172内にはキャビティ
156の湯口部156aの上端レベルよりも高い位置
(レベル)にそのキャビティに充填されるべき溶湯量以
上の溶湯162が蓄えられる。なお、仮に0.45 kg/cm2
の圧力(最大圧力)が加えられた場合には、湯面は下型
154の表面から450mm の高さになる。しかしながら、
前述のように、ゲートチップ172は高さ 700mm に製
作されているために、溶解炉160内に最大圧力が加え
られた場合にも、溶湯162はゲートチップ172の上
部から溢れ出ることはない。
【0023】ゲートチップ172内の所定のレベルまで
溶湯162が供給され、さらにキャビティ156内が規
定の減圧度まで減圧されると、次に、図14に示される
ように、ゲートチップ172が上昇してキャビティ15
6の湯口部156aが開放される。これによって溶湯通
路158およびゲートチップ172の内部に蓄えられて
いた溶湯162が速やかにキャビティ156の内部に吸
引される。ここで、前記溶湯通路158およびゲートチ
ップ172内の溶湯162がキャビティ156に吸引さ
れるとゲートチップ172の内部の湯面は低下する。し
かしながら、このゲートチップ172はキャビティ15
6の湯口部156aよりも高い位置にそのキャビティ1
56内に充填されるべき溶湯量以上の溶湯162が蓄え
られている。このためゲートチップ172の内部に蓄え
られている溶湯の一部がキャビティ156に供給された
としても、ゲートチップ172内の湯面はキャビティ1
56の湯口部156aよりも低くなることはない。した
がってゲートチップ172内の湯面上方に位置する気体
や湯面に浮遊する異物等がキャビティ156内に吸入さ
れることはない。この場合は、ゲートチップ172内の
湯面上方空間がガスや異物の収容スペースとなるのであ
る。このように収容スペースは必ずしも大気から遮断さ
れている必要はない。
溶湯162が供給され、さらにキャビティ156内が規
定の減圧度まで減圧されると、次に、図14に示される
ように、ゲートチップ172が上昇してキャビティ15
6の湯口部156aが開放される。これによって溶湯通
路158およびゲートチップ172の内部に蓄えられて
いた溶湯162が速やかにキャビティ156の内部に吸
引される。ここで、前記溶湯通路158およびゲートチ
ップ172内の溶湯162がキャビティ156に吸引さ
れるとゲートチップ172の内部の湯面は低下する。し
かしながら、このゲートチップ172はキャビティ15
6の湯口部156aよりも高い位置にそのキャビティ1
56内に充填されるべき溶湯量以上の溶湯162が蓄え
られている。このためゲートチップ172の内部に蓄え
られている溶湯の一部がキャビティ156に供給された
としても、ゲートチップ172内の湯面はキャビティ1
56の湯口部156aよりも低くなることはない。した
がってゲートチップ172内の湯面上方に位置する気体
や湯面に浮遊する異物等がキャビティ156内に吸入さ
れることはない。この場合は、ゲートチップ172内の
湯面上方空間がガスや異物の収容スペースとなるのであ
る。このように収容スペースは必ずしも大気から遮断さ
れている必要はない。
【0024】このようにしてキャビティ156の内部に
溶湯162が充填されると、図15に示されるように、
ゲートピストン172が再び下降してキャビティ156
の湯口部156aが閉鎖される。そして、加圧ピストン
152dによってキャビティ156内の溶湯162が所
定圧力で加圧される。また、これと平行して前記溶解炉
160の内部が大気に開放されて、溶湯通路158およ
び溶湯リザーバ180rに蓄えられていた溶湯162が
溶解炉160内に戻される。このように本実施例による
と、ゲートチップ172内(溶湯リザーバ)の容積およ
び高さが十分あるために、第一実施例の場合と比較し
て、ゲートチップ172内の湯面位置の制御がラフでよ
く、溶湯162を溶湯リザーバ内に送りこむための溶湯
供給機構の構造が簡単になる。また、ゲートチップ17
2の構造も簡単になるために、ゲートチップ172のコ
ストが低減される。さらに、ゲートチップ172の交換
に際し、上型152の上方からゲートチップ172を抜
くことができるために、交換作業も簡単になる。
溶湯162が充填されると、図15に示されるように、
ゲートピストン172が再び下降してキャビティ156
の湯口部156aが閉鎖される。そして、加圧ピストン
152dによってキャビティ156内の溶湯162が所
定圧力で加圧される。また、これと平行して前記溶解炉
160の内部が大気に開放されて、溶湯通路158およ
び溶湯リザーバ180rに蓄えられていた溶湯162が
溶解炉160内に戻される。このように本実施例による
と、ゲートチップ172内(溶湯リザーバ)の容積およ
び高さが十分あるために、第一実施例の場合と比較し
て、ゲートチップ172内の湯面位置の制御がラフでよ
く、溶湯162を溶湯リザーバ内に送りこむための溶湯
供給機構の構造が簡単になる。また、ゲートチップ17
2の構造も簡単になるために、ゲートチップ172のコ
ストが低減される。さらに、ゲートチップ172の交換
に際し、上型152の上方からゲートチップ172を抜
くことができるために、交換作業も簡単になる。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、キャビティ内に溶湯が
急速に吸引される場合でも、湯リザーバ内の湯面がキャ
ビティの湯口部より低くなることがない。このため、溶
湯リザーバ内の湯面上方に位置する気体等が溶湯と共に
キャビティ内に吸入されることがない。この結果、気泡
残りのない良好な品質の鋳物が得られる。
急速に吸引される場合でも、湯リザーバ内の湯面がキャ
ビティの湯口部より低くなることがない。このため、溶
湯リザーバ内の湯面上方に位置する気体等が溶湯と共に
キャビティ内に吸入されることがない。この結果、気泡
残りのない良好な品質の鋳物が得られる。
【図1】本発明の第一実施例に係る鋳造装置の要部断面
図である。
図である。
【図2】第一実施例に係る鋳造装置で使用されるゲート
チップの詳細断面図である。
チップの詳細断面図である。
【図3】第一実施例に係る鋳造装置で使用される溶湯供
給機構の概略図である。
給機構の概略図である。
【図4】第一実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部断
面図である。
面図である。
【図5】第一実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部断
面図である。
面図である。
【図6】第一実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部断
面図である。
面図である。
【図7】第一実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部断
面図である。
面図である。
【図8】キャビティとゲートチップとの高さ関係を表す
断面図である。
断面図である。
【図9】鋳物のブローホール(気泡残り)発生状況を、
本実施例に係る鋳造装置による鋳物と従来の鋳造装置に
よる鋳物とで比較したグラフである。
本実施例に係る鋳造装置による鋳物と従来の鋳造装置に
よる鋳物とで比較したグラフである。
【図10】本発明の第二実施例に係る鋳造装置の要部断
面図である。
面図である。
【図11】第二実施例に係る鋳造装置で使用されるゲー
トチップの詳細断面図である。
トチップの詳細断面図である。
【図12】第二実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部
断面図である。
断面図である。
【図13】第二実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部
断面図である。
断面図である。
【図14】第二実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部
断面図である。
断面図である。
【図15】第二実施例に係る鋳造装置の機能を表す要部
断面図である。
断面図である。
【図16】従来の鋳造装置の要部断面図である。
50 鋳型 56 キャビティ 60 溶解炉(貯湯槽) 70 ゲート機構 70a ゲートチップ(ゲート機構、溶湯リザーバ) 70c 排気通路(溶湯供給機構) 74 湯温センサー(溶湯供給機構) 76 制御装置(溶湯供給機構) 80 バルブ(溶湯供給機構) 150 鋳型 156 キャビティ 160 溶解炉(貯湯槽、溶湯供給機構) 170 ゲート機構 172 ゲートチップ(ゲート機構、溶湯リザーバ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 恭行 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 鋳型に形成されたキャビティ内を減圧す
る減圧機構と、 前記鋳型の下方で溶湯を貯留する貯湯槽と前記キャビテ
ィとを連通させる溶湯通路と、 前記キャビティの湯口部の近傍に設置されて前記溶湯通
路を開閉するゲート機構と、 前記ゲート機構よりも前記貯湯槽側に位置する前記溶湯
通路に連通して設けられ、前記キャビティの容積以上の
容積をそのキャビティの湯口部よりも高い位置に備える
溶湯リザーバと、 前記ゲート機構によって前記溶湯通路が閉鎖されている
状態で、湯面が前記湯口部よりも予め決められた寸法だ
け高くなるように、前記溶湯リザーバに貯湯槽からの溶
湯を供給する溶湯供給機構と、を有することを特徴とす
る鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4309534A JP2871358B2 (ja) | 1991-10-25 | 1992-10-23 | 鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-306999 | 1991-10-25 | ||
JP30699991 | 1991-10-25 | ||
JP4309534A JP2871358B2 (ja) | 1991-10-25 | 1992-10-23 | 鋳造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05192759A true JPH05192759A (ja) | 1993-08-03 |
JP2871358B2 JP2871358B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=26564943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4309534A Expired - Fee Related JP2871358B2 (ja) | 1991-10-25 | 1992-10-23 | 鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2871358B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0633081A1 (en) * | 1993-06-29 | 1995-01-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
EP0633082A1 (en) * | 1993-06-30 | 1995-01-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus |
EP0634240A1 (en) * | 1993-07-09 | 1995-01-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus and method |
EP0634239A1 (en) * | 1993-06-30 | 1995-01-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
EP0637475A1 (en) * | 1993-07-20 | 1995-02-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of and apparatus for vacuum casting |
JP2016087680A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 日産自動車株式会社 | 溶湯供給装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54133430A (en) * | 1978-04-08 | 1979-10-17 | Toshiba Machine Co Ltd | Molten metal feeding to vertical diecast machine |
JPS566769A (en) * | 1979-06-28 | 1981-01-23 | Honda Motor Co Ltd | Supplying method for molten metal of vertical type bottom injection type die casting machine |
JP3031058U (ja) * | 1996-05-09 | 1996-11-12 | ヒロックテクニカ株式会社 | 力付与装置 |
JP3068955U (ja) * | 1999-11-12 | 2000-05-26 | 優 下田 | 立て標識・看板 |
-
1992
- 1992-10-23 JP JP4309534A patent/JP2871358B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54133430A (en) * | 1978-04-08 | 1979-10-17 | Toshiba Machine Co Ltd | Molten metal feeding to vertical diecast machine |
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JP3031058U (ja) * | 1996-05-09 | 1996-11-12 | ヒロックテクニカ株式会社 | 力付与装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0633081A1 (en) * | 1993-06-29 | 1995-01-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
US5404928A (en) * | 1993-06-29 | 1995-04-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
EP0633082A1 (en) * | 1993-06-30 | 1995-01-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus |
EP0634239A1 (en) * | 1993-06-30 | 1995-01-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
US5462107A (en) * | 1993-06-30 | 1995-10-31 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
EP0634240A1 (en) * | 1993-07-09 | 1995-01-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus and method |
EP0637475A1 (en) * | 1993-07-20 | 1995-02-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of and apparatus for vacuum casting |
JP2016087680A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 日産自動車株式会社 | 溶湯供給装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2871358B2 (ja) | 1999-03-17 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |