JP4188692B2 - ヨウ素アルカリ塩の製造方法、およびヨウ素アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヨウ素イオンを含む化合物、例えばヨウ素のアルカリ塩類は、化学原料や医薬品の製造原料として重要な物質である。そして、この種のヨウ素イオンの分離方法としては、例えば特公平5−80410号公報に記載の構成が知られている。この特公平5−80410号公報に記載のヨウ素イオンの分離方法は、ヨウ素をアルカリ存在下で、ぎ酸(HCOOH)などの還元剤を用いて還元する方法である。
【0003】
また、ヨウ素イオンの分離方法としては、ヨウ素イオンを溶解する水溶液へ塩素などの酸化剤を導入し、このヨウ素イオンを遊離したヨウ素にした後、空気で追い出し亜硫酸水素ナトリウムなどの還元性溶液に吸収させる、いわゆるブローイングアウト法や、遊離したヨウ素を活性炭に吸着固定させる、いわゆる活性炭法、ヨウ素イオンおよび遊離ヨウ素をイオン交換樹脂に吸着させる、いわゆるイオン交換樹脂法などがそれぞれ知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の各ヨウ素イオンの分離方法では、ヨウ素イオンを溶解する水溶液へ酸化剤を導入し一旦遊離ヨウ素として単離および精製した後に還元し、ヨウ素のアルカリ塩を得る方法である。このため、これら各ヨウ素イオンの分離方法では、ヨウ素のアルカリ塩を得るまでの工程が多く、副原料を必要とし、かつ副生成物の処理を必要とするなどの工業的に効率が余り良くないという問題を有している。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、より効率良く安価に製造できるヨウ素アルカリ塩の製造方法およびヨウ素アンモニウム塩の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法は、アルカリ金属のヨウ素アルカリ塩に、このヨウ素アルカリ塩とは異なるアルカリ金属とヨウ素以外のハロゲンとのアルカリ塩を電気透析法にて複分解反応させて、前記ヨウ素アルカリ塩とは異なるヨウ素アルカリ塩を製造するものである。
【0007】
請求項2記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法は、請求項1記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法において、両端に配設された極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の試料室に交互に仕切った電気透析槽にて電気透析法による複分解反応をするものである。
【0008】
請求項3記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法は、アルカリ金属のヨウ素アルカリ塩に、第4アンモニウムとヨウ素以外のハロゲンとのアンモニウム塩を電気透析法にて複分解反応させて、ヨウ素アンモニウム塩を製造するものである。
【0009】
請求項4記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法は、請求項3記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法において、両端に配設された極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の試料室に交互に仕切った電気透析槽にて電気透析法による複分解反応をするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の関連技術について図1を参照して説明する。
【0011】
図1において、1は電気透析装置で、この電気透析装置1は、交換電気透析に用いられる、いわゆるフィルタープレス型の槽本体としての電気透析槽である処理槽2を備えており、この処理槽2内における互いに離間された両側内側には、一対の電極2a,2bが配設されている。
【0012】
そして陽極となる電極2aには、白金(Pt)やチタン(Ti)/白金、カーボン(C)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)/チタン、イリジウム(Ir)/チタンなどが用いられている。また、陰極となる電極2bには、鉄(Fe)やニッケル、白金、チタン/白金、カーボン、ステンレス鋼としてのクロム(Cr)鋼などが用いられている。さらに、これら電極2a,2bは、ノベ板状やメッシュ状、格子状などに形成されている。
【0013】
また、処理槽2内には、図示しない切欠部を有する室枠3を介して陽イオン交換膜4と陰イオン交換膜5とが交互に配列されて、張力を持たせるために両端より締め付け固定され、水密の状態で固定されている。さらに、これら各室枠3には、内部に連通した図示しない液供給口および液排出口がそれぞれ設けられ、これら各室枠3内には、これら各室枠3の厚みを均一にする配流作用を有する図示しないスペーサが設けられている。この結果、処理槽2内における電極2a,2b間は、陽イオン交換膜4および陰イオン交換膜5により交互に仕切られる。
【0014】
ここで、陽イオン交換膜4としては、例えば強酸性スチレン−ジビニルベンゼン系均一陽イオン交換膜などが使用される。さらに、陰イオン交換膜5としては、例えば一般的な強塩基性スチレン−ジビニルベンゼン系均一陰イオン交換膜などが使用され、1価陰イオン選択透過性を高めた膜である1価陰イオン選択透過膜を用いることにより、ヨウ素イオン(I−)の選択透過性がより高くなるので、より効果的である。さらに、この1価陰イオン選択透過膜としては、例えばセレミオンAMT、AST膜(商品名、旭硝子(株)製)や、アシプレックスA192膜(商品名、旭化成(株)製)、ネオセプタAVS−4T、ASC(商品名、(株)トクヤマ製)などがある。
【0015】
一方、処理槽2における電極2a,2bが内部に収容され陽イオン交換膜4により仕切られた部分が極液室としての電極室11a,11bとなり、これら電極室11a,11b間であり陽イオン交換膜4および陰イオン交換膜5にて仕切られた部分が原液室12および濃縮室13となる。ここで、原液室12は、電極2a,2bによる陽極側が陰イオン交換膜5にて仕切られ、陰極側が陽イオン交換膜4にて仕切られている。また、濃縮室13は、電極2a,2bによる陽極側が陽イオン交換膜4にて仕切られ、陰極側が陰イオン交換膜5にて仕切られている。また、これら原液室12および濃縮室13は交互に形成される。さらに、電極室11a,11bは、交互に形成された原液室12および濃縮室13の両側に位置する。
【0016】
ここで、各電極室11a,11bそれぞれは、陽イオン交換膜4により仕切られて、両側面に位置する液供給口および液排出口が、極液Lの入口および出口である極液入口および極液出口となる。また、原液室12は、正極側が陰イオン交換膜5により、かつ負極側が陽イオン交換膜4により仕切られて、両側面に位置する液供給口および液排出口が、原液Uの入口および出口である原液入口および原液出口となる。さらに、濃縮室13は、正極側が陽イオン交換膜4により、かつ負極側が陰イオン交換膜5により仕切られて、両側面に位置する液供給口および液排出口が、濃縮液Cの入口および出口である濃縮液入口および濃縮液出口となる。
【0017】
そして、原液室12には、ヨウ素イオンを含む水溶液である原液Uが導入され、濃縮室13には濃縮液Cが導入される。また、各電極2a,2bと接する両端に位置する電極室11a,11bには、陽極液および陰極液としての極液Lが導入される。さらに、陽イオン交換膜4と陰イオン交換膜5との配列の繰返し回数は、目的に応じて選択でき、好ましくは、くり返し回数が10〜1000程度である。
【0018】
なお、処理槽2の電極室11a,11b、原液室12および濃縮室13への液供給は連続的でも断続的でもよい。また、各原液U、濃縮液Cおよび極液Lを供給させる図示しない外部タンクを設けて、各電極室11a,11b、原液室12および濃縮室13と外部タンクとの間で各原液U、濃縮液Cおよび極液Lそれぞれを循環させてもよい。
【0019】
さらに、原液Uは、ヨウ素イオンと他の陰イオンを含む水溶液であれば特に限定されるものではないが、例えばブローイングアウト法にて製造したヨウ素吸収液や有機ヨウ素化合物を、酸またはアルカリで加水分解したヨウ素イオン含有水溶液などである。ここで、原液U中のヨウ素イオン濃度は、特に限定されないが、希薄であると選択性が低下することから、一般的に0.1から30質量%の範囲である。また、この原料U中に含まれるヨウ素以外の陰イオンとしては特に限定されないが、一般的に1価陰イオンである塩素イオン(Cl−)や臭素イオン(Br−)、2価陰イオンである硫酸イオン(SO4 2−)、亜硫酸イオン(SO3 2−)、3価陰イオンである燐酸イオン(PO4 3−)、亜燐酸イオン(PO3 3−)などであり、これらのイオン濃度は、0.01から30質量%の範囲である。
【0020】
また、原液室12には、ヨウ素イオンと他の陰イオンとを含む水溶液、すなわち原液Uを供給する。この原液UのpHは、特に限定されないが、低いとヨウ素イオンの分離が悪く、高すぎると陽イオン交換膜4および陰イオン交換膜5それぞれが侵蝕されることから、一般的に4から11の範囲であり、6〜9がより好ましい。この原液UのpH調整に使用されるアルカリの種類は、無機または有機に制限はなく、最終目的とされる塩の形態により適宜選定されるが、より好ましくは水酸化ナトリウム(NaOH)である。さらに、この原液室12は、電気透析を続けることにより、ヨウ素イオンの濃度が低下する。このため、ヨウ素イオン濃度が十分に低下した液を処理液として適宜抜き出し原液Uとして補充することが可能である。また、この原液Uを処理液として連続的に抜き出し、さらにこの原液Uを補充するといった連続運転でも可能である。
【0021】
さらに、濃縮室13には、ヨウ化アルカリ塩水溶液などの濃縮液Cが供給される。この濃縮液Cのアルカリ塩の種類は、原液U中のアルカリ種と同一であればよい。一般に、原液U中のアルカリ種として水酸化ナトリウムが用いられるので、この濃縮液Uにはヨウ化ナトリウム(NaI)が用いられる。また、この濃縮室13に供給されるヨウ化アルカリの濃度は特に限定されないが、電気透析の初期状態で0.1〜5%程度の水溶液が用いられる。さらに、この濃縮室13は、電気透析を続けることにより、陽イオン交換膜4および陰イオン交換膜5を透過したヨウ素イオンやアルカリイオンなどにより濃縮室13内の水溶液のヨウ化アルカリの濃度が上昇する。このため、ヨウ化アルカリの濃度が上昇した処理液を、必要に応じた回数または連続的に抜き出すことにより、高濃度のヨウ化アルカリ水溶液を得る。
【0022】
また、各電極室11a,11bに供給される極液Lとしては、0.1〜10%程度の水溶性電解質水溶液が用いられる。この水溶性電解質には、特に制限はなく、例えば硫酸ナトリウム(Na2SO4)などが使用される。また、これら各電極室11a,11bの電極2a,2b間に供給される電極透析時における運転電流密度は、限界電流密度を予め測定した上で、限界電流密度以下とされている。また、電気透析時における原液U、濃縮液Cおよび極液Lそれぞれの温度は、通常5〜70℃、好ましくは20〜50℃の範囲である。
【0023】
次に、上記関連技術のヨウ素イオンの分離方法を説明する。
【0024】
まず、各電極室11a,11bに極液Lを供給するとともに、原液室12に原液Uを供給し、濃縮室13に濃縮液Cを供給する。
【0025】
この状態で、各電極室11a,11bの電極2a,2b間に、予め測定した限界電流密度以下の電流を供給する。
【0026】
すると、図1に示すように、原液室12内のナトリウムイオン(Na+)が各陽イオン交換膜4を透過するとともに、この原液室12内のヨウ素イオンが各陰イオン交換膜5を透過する。
【0027】
このとき、ヨウ素イオンや、燐酸イオンおよび塩素イオンなどの陰イオンは、各陽イオン交換膜4をそれぞれ透過できず、ナトリウムイオンは、各陰イオン交換膜5を透過できない。
【0028】
したがって、各濃縮室13内の水溶液中のヨウ素イオン濃度が上昇することにより、この濃縮室13内の水溶液中のヨウ化アルカリの濃度が選択的に上昇する。
【0029】
このため、各濃縮室13内のヨウ化アルカリの濃度が上昇した処理液、すなわち濃縮液Cを抜き出すことにより、高濃度のヨウ化アルカリ水溶液を得ることができる。
【0030】
上述したように、上記関連技術によれば、各電極室11a,11bの電極2a,2b間に電流を供給することにより、各原液室12内のヨウ素イオンが各陰イオン交換膜5を透過するとともに、これら各原液室12内のナトリウムイオンが各陽イオン交換膜4を透過する。この結果、各濃縮室13内の濃縮液Cのヨウ化アルカリの濃度が上昇するので、これら各濃縮室13それぞれから濃縮液Cを抜き出すことにより、ヨウ素イオンを選択的に分離できる。
【0031】
よって、電気透析法によりヨウ素イオンを選択的に分離することにより、例えばヨウ素イオンを溶解する水溶液へ酸化剤を導入し一旦遊離ヨウ素として単離および精製した後に還元し、ヨウ素のアルカリ塩を得るなどのヨウ素イオンの分離方法に比べると、ヨウ素のアルカリ塩を得るまでの工程が少なくなるとともに、副原料が不要となり、さらには副生成物の処理が不要となる。
【0032】
したがって、工業的により効率良く安価にヨウ素イオンのアルカリ塩類またはアンモニウム塩類を製造できるから、より効率的かつ経済的にヨウ素イオンをアルカリ塩またはアンモニウム塩として得ることができる。
【0033】
また、1価陰イオン選択透過性の高い1価イオン選択透過膜を陰イオン交換膜5として、電気透析装置1による交換電気透析によりヨウ素イオンを分離することにより、この陰イオン交換膜5に対するヨウ素イオンの透過性を高くすることができるから、より効率良く安価にヨウ素イオンのアルカリ塩類またはアンモニウム塩類を製造できる。
【0034】
なお、上記関連技術では、電気透析装置1にて電気透析したが、電気透析法にてヨウ素イオンが選択的に分離できれば、どのような構成の電気透析装置であってもよい。
【0035】
次に、本発明のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の製造方法の一実施の形態について図2を参照して説明する。
【0036】
この図2に示すヨウ素アルカリ塩の製造装置としての電気透析装置1は、基本的には図1に示す電気透析装置1と同様であるが、両端に配設された電極室11a,11b間を陽イオン交換膜4および陰イオン交換膜5にて交互に仕切ることにより形成された4室1組の試料室が、目的に応じて選択される複数、好ましくは5〜500程度の繰り返し回数nで設けられたものである。
【0037】
そして、この電気透析装置1は、陰極側の電極室11bに隣接して設けられ、陰極側が陽イオン交換膜4にて仕切られ、陽極側が陰イオン交換膜5にて仕切られた原液室12としての試料室である第1の溶液室21を備えている。この第1の溶液室21には、一般式AI(A:アルカリ金属あるいは第四アンモニウム塩、I:ヨウ素)で示される原料のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の水溶液が供給される。
【0038】
このヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩としては、通常、ブローイングアウト法により製造したヨウ素吸収液あるいは有機ヨウ素化合物を、酸あるいはアルカリで加水分解したヨウ素含有液を、電気透析で分離したヨウ素のアルカリ塩またはアンモニウム塩の水溶液が用いられる。なお、このヨウ素アルカリ塩のアルカリの種類は、通常、ナトリウムである。また、このヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の濃度は、希薄であると電流値が低くなり製造効率が低下することから、通常は1〜30質量%程度である。
【0039】
また、第1の溶液室21の陽極側には、陰極側が陰イオン交換膜5にて仕切られ、陽極側が陽イオン交換膜4にて仕切られた濃縮室13としての試料室である第2の溶液室22が設けられている。この第2の溶液室22には、一般式BI(B:Aとは異なるアルカリ金属あるいは第4アンモニウム、I:ヨウ素)で示されるヨウ素の異なるヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の水溶液が供給される。このヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の水溶液は目的とされるものであり、このヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の水溶液中の濃度は、通常、電気透析の開始時に0.1〜5質量%程度である。
【0040】
さらに、この第2の溶液室22の陽極側には、陰極側が陽イオン交換膜4にて仕切られ、陽極側が陰イオン交換膜5にて仕切られた原液室12としての試料室である第3の溶液室23が設けられている。この第3の溶液室23には、一般式BX(X:フッ素、塩素および臭素の各イオン)で示されるヨウ素以外のハロゲンのAと異なるアルカリ塩またはアンモニウム塩の水溶液が供給される。
【0041】
このアルカリ塩またはアンモニウム塩の水溶液は、もう一方の原料であり、このアルカリ塩またはアンモニウム塩としては、目的とするヨウ素のアルカリ塩またはアンモニウム塩に対応するアルカリ種またはアンモニウム種を含んでいればよい。なお、ヨウ素以外のハロゲンとしては、例えばフッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)などである。また、水溶液中のアルカリ塩またはアンモニウム塩の濃度は、希薄であると電流値が低くなり製造効率が低下することから、通常は1〜30質量t%程度である。
【0042】
またさらに、この第3の溶液室23の陽極側には、陰極側が陰イオン交換膜5にて仕切られ、陽極側が陽イオン交換膜4にて仕切られた濃縮室13としての試料室である第4の溶液室24が設けられている。この第4の溶液室24には、一般式AXで示される原料に対応し副生するヨウ素以外のハロゲンのアルカリ塩またはアンモニウム塩の水溶液が供給される。このアルカリ塩またはアンモニウム塩の水溶液中の濃度は、通常、電気透析の開始時に0.1〜5質量%程度である。
【0043】
この結果、この電気透析装置1による回分法での電気透析により、第1の溶液室21内に供給した水溶液中のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩(AI)と、第3の溶液室23内に供給した水溶液中のアルカリ塩またはアンモニウム塩(BX)とが複分解反応して、第2の溶液室22内の水溶液中のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩(BI)の濃度が上昇するとともに、第4の溶液室24内の水溶液中のアルカリ塩またはアンモニウム塩(AX)の濃度が上昇する。このとき、反応式:AI+BX→BI+AXたる化学反応が生じている。
【0044】
このため、原料系の第1の溶液室21および第3の溶液室23の塩濃度が次第に低下するとともに、この塩濃度の低下に伴って電流値が低下する。
【0045】
この後、これら第1の溶液室21および第3の溶液室23の電流値が充分に低下した場合には、電気透析装置1による電気透析を一旦停止し、原料系の第1の溶液室21および第3の溶液室23内の各液を処理液として適当量抜き出した後、これら第1の溶液室21および第3の溶液室23のそれぞれに原料液を補充する。
【0046】
また、生成系の第2の溶液室22および第4の溶液室24内の各液は、一部を次回の電気透析の原料として使用するために残りを生成液として抜き出す。
【0047】
よって、上述の工程を繰り返すことにより、高濃度の目的とするヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の水溶液を得ることができる。したがって、固体ヨウ素を経ないでヨウ素イオンからヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩を製造できるので、ヨウ素の各種アルカリ塩またはアンモニウム塩を得るための工程が少なくなるとともに、副原料を必要とせず、副生成物の処理が不要となるから、より効率良く安価にヨウ素の各種アルカリ塩またはアンモニウム塩を製造できる。
【0048】
さらに、電気透析装置1による電気透析により、原料系の第1の溶液室21および第3の溶液室23へと移動した原料液を連続的に補充し、生成系の第2の溶液室22および第4の溶液室24内の各液を連続的に抜き出す連続法を採用することにより、高い電流密度運転が可能となるから、高い製造効率を得ることができる。
【0049】
以上のように、本発明の関連技術の水溶液中のヨウ素イオンの選択分離方法、および本発明の実施の形態のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の製造方法は、例えば化学原料や医薬品の製造原料となるヨウ素のアルカリ塩類またはアンモニウム塩類の製造方法として利用される。
【0050】
【実施例】
(参考例1)
まず、ブローイングアウト法により製造したヨウ素吸収液を、電気透析装置1として図1に示す構造のS3型(商品名、旭化成(株)製)を用いて電気透析する。ここで、この電気透析装置1は、組込み膜数が10対であり、有効膜面積が55cm2/枚であった。
【0051】
また、陽イオン交換膜4としては、アシプレックスK-501(商品名、旭化成(株)製)を用い、陰イオン交換膜5としては、アシプレックスA-201(商品名、旭化成(株)製)を用いた。
【0052】
さらに、ヨウ素吸収液500mlに48%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.3とした後、水を添加して1lの原液Uとした。この原液Uの液中組成は、ヨウ化ナトリウム6.3%、硫酸ナトリウム4.0%および塩化ナトリウム0.6%であり、この原液Uを第1試験液として原液室12に供給した。
【0053】
また、濃縮室13には、1%ヨウ化ナトリウム水溶液500mlの濃縮液Cを供給した。さらに、各電極室11a,11bには、5%硫酸ナトリウム水溶液500mlの極液Lをそれぞれ供給した。
【0054】
この状態で、電極室11a,11bの電極2a,2b間に10Vの電圧を1.5時間印加させて電気透析処理をした後、原液室12および濃縮室13それぞれの組成をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0055】
この結果、原液室12の塩濃度は、ヨウ化ナトリウム1.2質量%、硫酸ナトリウム3.6質量%および塩化ナトリウム0.2質量%であり、濃縮室13の塩濃度は、ヨウ化ナトリウム9.0質量%、硫酸ナトリウム1.0質量%および塩化ナトリウム0.3質量%であった。
【0056】
したがって、原液室12に供給した原液Uに溶解する塩に対するヨウ化ナトリウム含量が57.9%であるのに対して、ヨウ化ナトリウムの分離率が80.5%の時点で得られた濃縮液Cに溶解する塩に対するヨウ化ナトリウム含量は87.8%であった。
【0057】
(参考例2)
まず、ブローイングアウト法により製造したヨウ素吸収液を、電気透析装置1として図1に示す構成のDu−Ob型(商品名、旭硝子(株))を用いて電気透析する。ここで、この電気透析装置1は、組込み膜数が11対であり、有効膜面積が209cm2/枚であった。
【0058】
また、陽イオン交換膜4としては、セレミオンCMT(商品名、旭硝子(株)製)を用い、陰イオン交換膜5としては、1価陰イオン選択透過膜である製セレミオンAST(商品名、旭硝子(株))を用いた。
【0059】
さらに、ヨウ素吸収液1kgに48%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0とした後、水を添加して2kgの原液Uとした。この原液Uの液中組成は、ヨウ化ナトリウム6.5%、硫酸ナトリウム3.4%および塩化ナトリウム0.5%であり、この原液Uを第2試験液として原液室12に供給した。
【0060】
また、濃縮室13には、1%ヨウ化ナトリウム水溶液1.5kgの濃縮液Cを供給した。さらに、各電極室11a,11bには、5%硫酸ナトリウム水溶液1.5kgをそれぞれ供給した。
【0061】
この状態で、電極室11a,11bの電極2a,2b間に15Vの電圧を3時間印加させて電気透析処理をした後、原液室12および濃縮室13それぞれの組成をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0062】
この結果、原液室12の塩濃度は、ヨウ化ナトリウム0.5質量%、硫酸ナトリウム3.4質量%および塩化ナトリウム0.4質量%であり、濃縮室13の塩濃度は、ヨウ化ナトリウム8.9質量%、硫酸ナトリウム0.3質量%で、塩化ナトリウムが未検出であった。
【0063】
したがって、原液室12に供給した原液Uに溶解する塩に対するヨウ化ナトリウム含量が62.5%であるのに対して、ヨウ化ナトリウムの分離率が92.3%の時点で得られた濃縮液Cに溶解する塩に対するヨウ化ナトリウム含量は96.7%であった。
【0064】
(実施例1)
電気透析装置1として図2に示す構造の旭化成G4型透析装置(4室/1組、組込数5組、陽イオン交換膜4:アシプレックスK-501、陰イオン交換膜5:アシプレックスA-192)を用いて電気透析する。
【0065】
このとき、この電気透析装置1の第1の溶液室21に10質量%のヨウ化ナトリウム水溶液1000mlを供給するとともに、第3の溶液室23に5質量%の塩化カリウム(KCl)水溶液1000mlを供給し、さらに、第2の溶液室22に1質量%のヨウ化カリウム(KI)水溶液600mlを供給するとともに、第4の溶液室24に1質量%の塩化ナトリウム(NaCl)水溶液600mlを供給した。
【0066】
また、各電極室11a,11bには、5質量%の硫酸ナトリウム水溶液1000mlを供給し、これら電極室11a,11bの電極2a,2b間に5Vの電圧を2.8時間印加して電気透析処理をした後、各溶液室21,22,23,24のイオン濃度をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0067】
すると、第1の溶液室21では、カリウムイオン(K+)の濃度が0.1質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%であり、第3の溶液室23では、カリウムイオンの濃度が0.5質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%、塩素イオンの濃度が0.5質量%であった。
【0068】
また、第2の溶液室22では、カリウムイオンの濃度が2.9質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.2質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%、ヨウ素イオンの濃度が11.4質量%であり、第4の溶液室24では、カリウムイオンの濃度が0.4質量%、ナトリウムイオンの濃度が1.9質量%、塩素イオンの濃度が3.4質量%であった。
【0069】
この結果、第1の溶液室21へ供給した原料中のヨウ素イオンの透析率が100%であり、第2の溶液室22内に生成されたヨウ化カリウムの純度が97.7%であることが判った。
【0070】
(実施例2)
実施例1と同様の電気透析装置1の第1の溶液室21に10質量%のヨウ化ナトリウム水溶液1000mlを供給するとともに、第3の溶液室23に5質量%の塩化アンモニウム(NH4Cl)水溶液1000mlを供給し、さらに、第2の溶液室22に1質量%のヨウ化アンモニウム(NH4I)水溶液600mlを供給するとともに、第4の溶液室24に1質量%塩化ナトリウム水溶液600mlを供給した。
【0071】
また、各電極室11a,11bには、5質量%の硫酸ナトリウム水溶液1000mlを供給し、これら電極室11a,11bの電極2a,2b間に5Vの電圧を2.5時間印加して電気透析処理をした後、各溶液室21,22,23,24のイオン濃度をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0072】
すると、第1の溶液室21では、アンモニウムイオン(NH4 +)の濃度が0.1質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%であり、第3の溶液室23では、アンモニウムイオンの濃度が0.5質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%、塩素イオンの濃度が0.6質量%であった。
【0073】
また、第2の溶液室22では、アンモニウムイオンの濃度が1.8質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.2質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%、ヨウ素イオンの濃度が10.1質量%であり、第4の溶液室24では、ナトリウムイオンの濃度が1.7質量%、塩素イオンの濃度が3.1質量%であった。
【0074】
この結果、第1の溶液室21へ供給した原料中のヨウ素イオンの透析率が100%であり、第2の溶液室22内に生成されたヨウ化アンモニウムの純度が97.0%であることが判った。
【0075】
(実施例3)
実施例1と同一の電気透析装置1の第1の溶液室21に10質量%のヨウ化ナトリウム水溶液1000mlを供給するとともに、第3の溶液室23に10質量%の塩化コリン([(CH3)3NCH2CH2OH]Cl)水溶液1000mlを供給し、さらに、第2の溶液室22に1質量%のアンモニア(NH4OH)水溶液600mlを供給するとともに、第4の溶液室24に1質量%塩化ナトリウム水溶液600mlを供給した。
【0076】
また、各電極室11a,11bには、5質量%の硫酸ナトリウム水溶液1000mlを供給し、これら電極室11a,11bの電極2a,2b間に10Vの電圧を1.5時間印加して電気透析処理をした後、各溶液室21,22,23,24のイオン濃度をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0077】
すると、第1の溶液室21では、アンモニウムイオンの濃度が0.1質量%であり、第3の溶液室23では、アンモニウムイオンの濃度が0.1質量%、コリン(C5H14ON+)イオンの濃度が0.4質量%であった。
【0078】
また、第2の溶液室22では、アンモニウムイオンの濃度が0.5質量%、ナトリウムイオンの濃度が0.2質量%、コリンイオンの濃度が9.2質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%、ヨウ素イオンの濃度が11.2質量%であり、第4の溶液室24では、ナトリウムイオンの濃度が1.8質量%、コリンイオンの濃度が0.6質量%、塩素イオンの濃度が3.3質量%であった。
【0079】
この結果、第1の溶液室21へ供給した原料中のヨウ素イオンの透析率が100%であり、アンモニアを除く第2の溶液室22内に生成されたヨウ化コリン([(CH3)3NCH2CH2OH]I)の純度が98.6%であることが判った。
【0080】
(実施例4)
実施例1と同一の電気透析装置1の第1の溶液室21に10質量%のヨウ化ナトリウム水溶液1000mlを供給するとともに、第3の溶液室23に5質量%の塩化リチウム(LiCl)水溶液1000mlを供給し、さらに、第2の溶液室22に1質量%のヨウ化リチウム(LiI)水溶液600mlを供給するとともに、第4の溶液室24に1質量%塩化ナトリウム水溶液600mlを供給した。
【0081】
また、各電極室11a,11bには、5質量%の硫酸ナトリウム水溶液1000mlを供給し、これら電極室11a,11bの電極2a,2b間に10Vの電圧を1時間印加して電気透析処理をした後、各溶液室21,22,23,24のイオン濃度をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0082】
すると、第1の溶液室21では、ナトリウムの痕跡が確認できる程度であり、第3の溶液室23では、リチウムイオン(Li+)の濃度が0.1質量%、塩素イオンの濃度が0.2質量%であった。
【0083】
また、第2の溶液室22では、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%、リチウムイオンの濃度が0.7質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%、ヨウ素イオンの濃度が13.4質量%であり、第4の溶液室24では、ナトリウムイオンの濃度が2.4質量%、塩素イオンの濃度が3.3質量%であった。
【0084】
この結果、第1の溶液室21へ供給した原料中のヨウ素イオンの透析率が100%であり、第2の溶液室22内に生成されたヨウ化リチウムの純度が98.9%であることが判った。
【0085】
(実施例5)
実施例1と同一の電気透析装置1の第1の溶液室21に5質量%のヨウ化ナトリウム水溶液600mlを供給するとともに、第3の溶液室23に5質量%の塩化テトラメチルアンモニウム((CH3)4NCl)水溶液600mlを供給し、さらに、第2の溶液室22に0.5質量%のヨウ化テトラメチルアンモニウム((CH3)4NI)水溶液600mlを供給するとともに、第4の溶液室24に0.5質量%塩化ナトリウム水溶液600mlを供給した。
【0086】
また、各電極室11a,11bには、5質量%の硫酸ナトリウム水溶液1000mlを供給し、これら電極室11a,11bの電極2a,2b間に10Vの電圧を0.5時間印加して電気透析処理をした後、各溶液室21,22,23,24のイオン濃度をイオンクロマトグラフィにて分析した。
【0087】
すると、第1の溶液室21では、ナトリウムイオンの濃度が0.05質量%、塩素イオンの濃度が0.1質量%であり、第3の溶液室23では、ナトリウムイオンの濃度が0.05質量%、テトラメチルアンモニウムイオン((CH3)4N+)の濃度が0.9質量%、塩素イオンの濃度が0.4質量%であった。
【0088】
また、第2の溶液室22では、ナトリウムイオンの濃度が0.1質量%、テトラメチルアンモニウムイオンの濃度が2.8質量%、ヨウ素イオンの濃度が4.5質量%であり、第4の溶液室24では、ナトリウムイオンの濃度が0.7質量%、塩素イオンの濃度が1.3質量%であった。
【0089】
この結果、第1の溶液室21へ供給した原料中のヨウ素イオンの透析率が100%であり、第2の溶液室22内に生成されたヨウ化テトラメチルアンモニウムの純度が98.6%であることが判った。
【0090】
【発明の効果】
請求項1記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法によれば、固体ヨウ素を経ないでヨウ素イオンからヨウ素アルカリ塩を製造できるから、より効率良く安価にヨウ素の各種アルカリ塩を製造できる。
【0091】
請求項2記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法によれば、請求項1記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法の効果に加え、極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の各試料室に交互に仕切った電気透析槽にてヨウ素イオンからヨウ素アルカリ塩を製造することにより、より効率良く安価にヨウ素の各種アルカリ塩を製造できる。
【0092】
請求項3記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法によれば、固体ヨウ素を経ないでヨウ素イオンからヨウ素アンモニウム塩を製造できるから、より効率良く安価にヨウ素の各種アンモニウム塩を製造できる。
【0093】
請求項4記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法によれば、請求項3記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法の効果に加え、極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の各試料室に交互に仕切った電気透析槽にてヨウ素イオンからヨウ素アンモニウム塩を製造することにより、より効率良く安価にヨウ素の各種アンモニウム塩を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の関連技術を示す説明図である。
【図2】 本発明のヨウ素アルカリ塩またはヨウ素アンモニウム塩の製造方法の一実施の形態を示す説明図である。
Claims (4)
- アルカリ金属のヨウ素アルカリ塩に、このヨウ素アルカリ塩とは異なるアルカリ金属とヨウ素以外のハロゲンとのアルカリ塩を電気透析法にて複分解反応させて、前記ヨウ素アルカリ塩とは異なるヨウ素アルカリ塩を製造する
ことを特徴とするヨウ素アルカリ塩の製造方法。 - 両端に配設された極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の試料室に交互に仕切った電気透析槽にて電気透析法による複分解反応をする
ことを特徴とする請求項1記載のヨウ素アルカリ塩の製造方法。 - アルカリ金属のヨウ素アルカリ塩に、第4アンモニウムとヨウ素以外のハロゲンとのアンモニウム塩を電気透析法にて複分解反応させて、ヨウ素アンモニウム塩を製造する
ことを特徴とするヨウ素アンモニウム塩の製造方法。 - 両端に配設された極液室間を陰イオン交換膜および陽イオン交換膜にて少なくとも4つ以上の試料室に交互に仕切った電気透析槽にて電気透析法による複分解反応をする
ことを特徴とする請求項3記載のヨウ素アンモニウム塩の製造方法。
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