JP4187412B2 - 乳癌耐性蛋白質(bcrp)とそれをコードするdna - Google Patents
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Description
【技術分野】
本出願は1998年2月5日に出願された米国仮出願第60/073763号に基づく。
【0002】
発明の分野
本発明は、多剤耐性蛋白質として知られる蛋白質ファミリーに関する。これらの蛋白質は、癌の化学療法薬に対する耐性を与える生体内異物輸送体(Xenobiotic transporter)である。本発明は、乳癌耐性蛋白質(Breast Cancer Resistance Protein)(BCRP)と称されるこのファミリーの新規の蛋白質メンバーおよびそれをコードするDNAを記載する。
【0003】
発明の背景
複数の化学療法薬に対する耐性発生は癌の治療中にしばしば生じる。2つの膜貫通型生体内異物輸送体である蛋白質P−糖蛋白質(Pgp)および多剤耐性蛋白質(MRP)は、培養物中の薬剤感受性細胞内にトランスフェクトされた場合には多剤耐性をもたらすことができる(1、2)。このことにもかかわらず、ヒトの癌により示される臨床的薬剤耐性においてこれらの輸送体が演じる役割は不明であり、そしてこの疾患で機能的に作用している別の、もしくは追加的薬剤耐性が探索されている。
【0004】
この問題に対処するため、Chenら(3)はPgpの阻害剤であるベラパミル(verapamil)の存在下でアンスラサイクリンであるドキソルビシニン(doxorubicinin)に対する耐性についてヒト乳癌MCF−7細胞を選択した。得られる多剤耐性亜株MCF−7/AdrVpは著しい( )を示す。
【0005】
発明の要約
本発明に記載される発見は先のニーズを満たす。BCRPおよびそれに対応する遺伝子の発見は、多種多様の薬剤耐性ヒト癌細胞株中で過剰発現され、かつ多くの化学療法剤に対して耐性を与える新規生体異物輸送体を提供することにより薬剤耐性メカニズムの技術分野における知識を大きく前進させる。
【0006】
BCRPは約655のアミノ酸蛋白質であり、約2418のヌクレオチドcDNAを有する遺伝子によりコードされている。この蛋白質は活性を示し、そして輸送体蛋白質のATP結合性カセット(ABC)スーパーファミリーの一員として認識される配列相同性を有する。分子量は、いずれかの糖蛋白質を除くと約72.3キロダルトン(kD)である。薬剤耐性ヒト癌細胞中でのBCRPの発現により、マイトキサントロン(mitoxantrone)、ドキソルビシン(doxorubicin)、およびダウノルビシン(daunorubicin)に対する耐性をもたらし、そしてクローン化させてトランスフェクトさせた細胞内へのグウノルビシンの蓄積を減らす。
【0007】
多剤耐性(MDR)蛋白質でありそして生体異物輸送体であり、かつ乳癌耐性蛋白質(BCRP)と称される哺乳類蛋白質を提供することが本発明の目的である。
【0008】
前記哺乳類MDR蛋白質をコードする遺伝子および/またはcDNAを提供することも本発明の目的である。
【0009】
BCRPの発現をインビボで阻害するBCRP遺伝子のアンチセンス断片を提供することは本発明の別の目的である。
【0010】
癌を患う患者から採取した標本中の遺伝子発現もしくは遺伝子増幅を定量化する診断手段としてのBCRP遺伝子に由来するプローブを用いる方法を提供することも本発明のさらに別の目的である。
【0011】
BCRPに対する抗体を提供することは本発明の別の目的である。
【0012】
BCRP抗体を投与することにより癌細胞の薬剤耐性を逆転させる方法を提供することは本発明のさらに別の目的である。
【0013】
フミトレモルギン(Fumitremorgin)Cを投与することにより癌細胞の薬剤耐性を逆転させる方法を提供することは本発明のさらに別の方法である。
【0014】
BCRPの耐性活性を阻害するために患者に抗体を投与することにより乳癌のための患者の化学療法治療を増強させる方法を提供することは本発明の別の目的である。
【0015】
本発明のこれらの目的および他の目的は本明細書に提供される本発明の詳細な記述から明らかになり、こういった目的は本質的に純粋なBCRPおよびBCRPをコードする遺伝子により、ある態様で達成されている。
【0016】
発明の詳細な記述
新規遺伝子、および乳癌耐性関連蛋白質(BCRP)と称され、前記遺伝子によりコードされる蛋白質が本発明に記載される。BCRPはヒトの多剤耐性(MDR)乳癌細胞、結腸癌、胃癌、線維肉腫、および骨髄腫源(origin)で過剰発現されることが報告されている。BCRPは複数の化学療法剤に対する耐性を与え、そしてABC輸送体−スーパーファミリーに属する生体異物輸送体である。BCRPは様々な癌細胞により示される薬剤輸送および薬剤耐性における変化の原因であるように思われる。
【0017】
本発明は、部分的にはBCRP、この要素の断片、ならびにこの因子の機能性誘導体、作動薬と拮抗薬、および代謝分解産物に関する。BCRPアミノ酸配列が配列番号1および図2Aに示される。本発明は特に、BCRPを阻害することができる作用物質、好ましくはBCRPに対する抗体もしくはBCRP遺伝子に対するアンチセンスプローブに関する。本発明はさらに、フミトレモルギンC(FTC)を初めとするBCRP遺伝子の発現もしくはmRNAを阻害する化学的作用物質を含む。本発明はさらには、そういった作用物質を投与することによりBCRPの活性もしくはBCRP遺伝子の発現を阻害する方法にも関する。
【0018】
BCRPの「機能性誘導体」は、BCRPの生物学的活性に本質的に類似する生物学的活性(機能的もしくは構造的のいずれか)を有する化合物である。用語「機能性誘導体」は、ある分子の「断片」、「変異体」、「アナログ」、もしくは「化学的誘導体」を含むことが意図される。例えばBCRPのような分子の「断片」は、その分子のいずれかのポリペプチドサブセットを指すことを意味する。機能性断片は、類似はするが同一ではないアミノ酸配列を有する分子を意味するが、これは完全な長さのBCRPと同一の機能を有する。例えばBCRPのような分子の「変異体(variant)」は、分子全体もしくはその断片に構造および機能の点で本質的に類似する分子を指すことを意味する。分子は、別の分子に対し、両方の分子が本質的に類似する構造を有するか、もしくは両方の分子が類似する生物学的活性を保持する場合には「本質的に類似する」と呼ばれる。
【0019】
従って2つの分子が類似活性を保持するとすると、その分子の内の一つのものの構造が他のものの中には見いだされないとしても、もしくはアミノ酸残基の配列が同一でないとしても、その用語が本明細書で用いられるがためにこれらの分子は変異体であるとみなされる。「アナログ」もしくは例えばBCRPのような分子の機能を模倣する作用物質は、分子全体もしくはその断片のいずれかに構造ではなく機能の点で本質的に類似する分子を指すことを意味する。本明細書に用いられるように、ある分子はその分子の通常の部分ではない追加的化学部分を含む際には他の分子の「化学的誘導体」であると言われる。こういった部分は分子の可溶性、吸収度、生物学的半減期などを改善してよい。別法では、こういった部分は分子の毒性を減少させ、分子のいずれかの望ましくない副作用を削除もしくは減衰させたりする。こういった効果を介在することができる分子は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)に開示されている。こうした部分を分子に結合させる手順は当該技術分野でよく知られている。一層具体的には、本発明の範囲は、一つ、二つ、もしくはそれを上回る数のアミノ酸残基を欠く、あるいは改変されたアミノ酸残基を含むBCRPの機能的誘導体を、そういった誘導体が化学療法に対する細胞耐性に影響を及ぼす能力を示す限りは含むことが意図される。
【0020】
BCRPの「拮抗剤」は、BCRPの機能を阻害する化合物である。こういった拮抗剤は免疫グロブリン(例えば一例では、モノクローナルもしくはポリクローナル抗体、またはそういった抗体の活性断片)であり得る。本発明の拮抗剤はさらに非免疫グロブリン化合物(例えばポリペプチド、有機化合物など)、ならびに細胞毒性薬の輸送を調節もしくは阻害してよいBCRP輸送の基質を含んでよい。BCRPの拮抗剤すなわち阻害剤は本発明の一つの態様である。こういった拮抗剤もしくは阻害剤は癌細胞上でBCRPにより引き起こされる薬剤耐性効果を阻害するのに有用である。好ましい阻害剤は、BCRPに対して作成される抗体、その抗原性断片、もしくはBCRP輸送体活性を遮断する薬剤である。薬剤である好ましい阻害剤は、マイコトキシンであるフミトレモルギン(Fumitremorgin)C(FTC)である。FTCはニューヨークのPearl RiverにあるWyeth−Ayerst LaboratoriesのLee Greenberg博士から賜った。
【0021】
BCRPに結合することができるポリクローナル抗体は、BCRPの調製物もしくはBCRPの機能的誘導体で哺乳類を免疫化することにより調製することができる。こうした免疫化を達成するための方法は当該技術分野ではよく知られている。モノクローナル抗体もしくはその断片も、ある特別な生物学的試料中のBCRPの存在もしくは量についてアッセイするのに用いることができる。こうした抗体は、活性化させたBCRPで腎臓細胞を免疫化することにより産生され得る(7)。本発明のBCRP結合性抗体は化学療法剤に対する耐性を低減するために患者に投与することができ、そしてそのためその治療を増強させる。投与の方法は各個別の患者に特有の症状に依存して変化し、そして当業者の技能の範囲内に収まる。
【0022】
本発明のBCRPは天然の過程(例えば一例では、ヒトもしくは動物の細胞からのBCRPの産生を誘導することによる)により;合成法(例えば一例では、BCRPを合成するためのポリペプチド、BCRPの機能的誘導体、またはBCRPの作動薬もしくは拮抗薬(免疫グロブリンもしくは非免疫グロブリンのいずれか)を合成するためのメリフィールド(Merrifield)法を用いることにより;あるいは組換え技術の適用(例えば一例では、多少の名前を列挙するなら、酵母、細菌、真菌類、培養哺乳類細胞といった多種多様の宿主内、または組換えプラスミドもしくは細菌性ベクターから本発明のBCRPを産生するため)により取得されてよい。本発明の化合物は、その化合物を含む調製物が、それらの産物が通常および天然の状態で共に見いだされる材料を本質的に含まない場合には「天然の混入物を本質的に含まない」と呼ばれる。
【0023】
どの方法を利用するかの選択は、簡便さ、所望される収率などの要素によって決まる。BCRPを産生するための既述の方法、手順、もしくは技術の内の一つのみを利用する必要は無く;既述の手順、方法、および技術はBCRPを取得する目的では組み合わせてよい。BCRP蛋白質をコードする遺伝子もしくはcDNA配列を発現させることによりBCRPを調製することが最も好ましい。そうした遺伝子もしくはcDNA配列は本明細書中では今後「BCRP遺伝子」もしくは「BCRP cDNA配列」と称される。
【0024】
BCRP cDNAのクローニングにはRNAフィンガープリントの技術を利用した。RNAフィンガープリントでは細胞性mRNAを増幅するためにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および縮重プライマーセットを用いる。この技術はLiangとPardee(6)により開発された「mRNAの示差表示(Differential Display of mRNA)」の技術の改変版を基にしている。我々はこの技術を、親細胞と比較して薬剤選択された細胞株内で特異的に発現される遺伝子を発見するための方法として用いた。RNAフィンガープリントと示差表示との間の主な違いは、mRNAフィンガープリントプロトコールは一本鎖cDNA合成反応およびその後に続く上流および下流プライマーでの増幅を用いることである。示差表示はアンカーにつながれた(anchored)オリゴ(dT)プライマーを用いて各RNA試料につき9〜12のcDNA合成を行い、その後に上流プライマーを用いて増幅させる。
【0025】
先に記載される方法および実施例に記載される方法を通して得られたクローン化BCRP遺伝子を発現ベクターに操作可能に連結させ、細菌もしくは真核生物細胞内に組み込ませてBCRP蛋白質を産生させてよい。こうした操作についての技術は上述のManiatis,Tらに開示されており、そして当該技術分野でよく知られている(8)。
【0026】
BCRP cDNA配列は約2418ヌクレオチドの長さである。このBCRP cDNAが配列番号2および図2Cに示される。このBCRP cDNAを用いてBCRPを発現させることができる。またBCRP cDNA配列もしくはその部分を、ノザン(Nothern)ブロットアッセイでのプローブとして、もしくはRT−PCRアッセイ中でのプローブの選択のために用いて様々な組織試料中のBCRP mRNAを測定することもできる。ノザン(Northern)ブロットもしくはRT−PCRアッセイによるBCRPの発現の測定を行えば、時間経過に伴う化学療法薬に対する薬剤応答を決定することができる。これらのアッセイのための技術は実施例に記載されており、そして当該技術分野ではよく知られている(8)。従って、こういったアッセイを用いて、化学療法に患者が応答しないのはBCRPの過剰発現、およびそれ故その薬剤に対する耐性が原因であるかどうかを決定することができる。またアンチセンスプローブを、配列番号2および図2Cに記載されるcDNA配列に基づいて開発することができる。これらのプローブを患者に投与して体内でBCRP cDNAに結合させ、そしてそれ故BCRPの発現を阻害することができる。こうした療法を用いて、患者が化学療法薬に耐性を示すようになる傾向を止めるかもしくは緩和させ、そしてそのことにより治療法を一層効果的にさせることができる。アンチセンスプローブの産生および投与のための技術は当該技術分野ではよく知られている。核酸ハイブリダイゼーションおよびクローニングの技術は当該技術分野ではよく知られている(8)。
【0027】
実施例および対応する図に示されるデータにより、本明細書に報告される新規ABCファミリーメンバーであるBCRPがMCF−7/AdrVp細胞の薬剤耐性表現型の主原因となる生体内異物輸送体であるとする結論が強く示唆される。
【0028】
様々な癌細胞株中でのBCRPの過剰発現も本発明内に示される。これらの細胞株は、結腸癌細胞S1、HT29、胃癌細胞EPG85−257、線維肉腫細胞EPR86−079、および骨髄腫8266細胞を含む。これらの細胞株の各々の中でのBCRP mRNAの過剰発現および薬剤耐性細胞内でのBCRP遺伝子の増幅により、細胞毒性作用試薬に対する耐性におけるBCRPの重要な役割が示される。さらには、MCF−7細胞内でのBCRPの強制的過剰発現によりドウノルビキンの細胞内蓄積が減少し、そしてMCF−7/AdrVp細胞のものと本質的には同一である薬剤交差耐性(cross−resistance)のパターンがトランスフェクト細胞に伝達された。トランスフェクタントクローン6および8でのBCRPの過剰発現の程度は、ダウノルビシンの細胞内定常状態レベルの変化、ならびにマイトキサントロン、ダウノルビシン、およびドキソルビシンに対する耐性の程度の変化に対応する。
【0029】
BCRP過剰発現性トランスフェクタントクローンともともとのMCF−7/AdrVp亜株の間の主な違いは、後者における薬剤耐性の程度はトランスフェクトされた細胞におけるものより大きくなる一方で、各々における定常状態BCRP mRNAレベルは同等であることである(図4A)。多数の可能性がこの違いに関与しているかもしれない。蛋白質の安定性および/または局在性における差異が完全に薬剤耐性を示す表現型に寄与しているかもしれないが、そうでなければ他の蛋白質の発現が必要なのかもしれない。最近我々は、癌胎児抗原(CEA)ファミリーのメンバー、主に非特異的交差反応性抗原(NCA)およびCEA自体が薬剤感受性であるMCF−7細胞と比較するとMCF−7/AdrVpおよびNCF−7/AdrVpPR細胞の細胞表面で有意に過剰発現されていることを報告した(15)。細胞表面にこれらの酸性糖蛋白質が高密度で存在することでマイトキサントロン、ダウノルビシン、もしくはドキソルビシンのような薬剤に陽子が付加され、そのことにより細胞内への侵入が阻止されるのかもしれない。それどころか、Kawaharaら(16)は、トランスフェクションさせたNIH3T3細胞内でのCEAの強制発現により、トランスフェクトさせた細胞内でのドキソルビシンの蓄積減少とドキソルビシンに対する耐性減少の両方がもたらされたことを報告した。したがってMCF−7/AdrVp細胞表面でのCEAファミリーンメンバーの相対的過剰発現はBCRPと協同に作用して、BCRP単独により引き起こされるものよりも大きな耐性をマイトキサントロン、ドキソルビシン、およびダウノルビシンに対してもたらすのかもしれない。この仮説はMCF−7/BCRPクローン8亜株をNCAもしくはCEAを含む発現ベクターで同時トランスフェクションすることにより検査することができる。
【0030】
トランスフェクタントと比較してMCF−7/AdrVp細胞の耐性の度合いが大きいことについての別の可能な説明は、BCRPは多重蛋白質輸送体複合体の一部分であるというものである。典型的なABC輸送体のトランスロケーション(translocation)経路は2つのATP結合ドメインと膜通過領域(membrane−spanning region)を含む2つの高疎水性ドメインからできている。BCRPのサイズの2倍ある(655のアミノ酸と比較すると約1,300)MRPおよびPgpの場合と同様に、これを単一分子の中で達成することができる。別法では、所定のABC輸送体の活性複合体を、各々が単一のATP結合性および疎水性領域を含む2つの同一ではない蛋白質をヘテロ二量体にさせることにより形成することができる。ドロソフィラ(Drosophila;ショウジョウバエ)のωと茶色(b)蛋白質、および主要組織適合性抗原クラスI蛋白質を輸送するTap−1とTap−2蛋白質はそういった協同的相互作用を示すABCファミリーメンバーの例である。BCRPにホスホパントテイン結合部位が存在することにより、BCRPは多重蛋白質複合体の一部分であるかもしれないことが示唆される。したがって、BCRPがヘテロ複合体状態(hateromeric state)でBCRPを一層効率のよい輸送体にさせる蛋白質コファクター(一つもしくは複数)を有する可能性がある。MCF−7細胞と比較する際のMCF−7/AdrVp中でのこのコファクターの活性化もしくは過剰発現により、BCRPトランスフェクタントと比較した場合のMCF−7/AdrVp亜株での薬剤輸送の上昇が説明されるのかもしれない。
【0031】
ヒト結腸癌S1M1−3.2細胞内でのBCRP mRNAの発現上昇の所見により、BCRPはこの多剤耐性細胞株により発現される「非−Pgp、非−MRP」薬剤輸送体であることが示唆される。S1M1−3.2細胞において同定された輸送体の特異的阻害剤については最近になって報告(25)が行われているため、このことは特に重要となる。この阻害剤はフミトリモルギンC(FTC)であり、PgpもしくはMRPを過剰発現する細胞内での耐性をもとどおりにすることはない。図10は、FTCがBCRPでトランスフェクトしたMCF−7細胞内でのBBR3390(BCRPにより発散されるアザアンソラピラゾール薬)の蓄積を促進させ、そして発散を阻害することが示される。
【0032】
以下の実施例は説明目的でのみ提供され、そして本発明の範囲をどうあっても制限するものではない。引用される全ての引用文献は引用により本明細書に取り込まれる。
【0033】
実施例
細胞株。MCF−7乳癌細胞、その薬剤耐性亜株MCF−7/AdrVp、および部分的薬剤感受性復帰変異株亜株(MCF−7/AdrVPR、National Cancer InstituteのMedicine Branch、Antonio Fojo博士より賜った)を以前に記載した要領で培養物として維持した(5)。MCF−7/AdrVp亜株は、100ng/mlのドキソルビシン(Pharmacia Adria社、Dublin、OH)および5μg/mlのベラパミル(Sigma Chemicals社、St.Louis、MO)の存在下で継続的に維持した。
【0034】
ノザンブロット調査で用いられる細胞株のための成長条件は表1に列挙される引用文献内に含まれる。S1M1−3.2結腸癌細胞はS1細胞(ヒト結腸癌細胞株LS174Tのサブクローン)から、3.2μMの最終濃度が達成されるまでマイトキサントロンの濃度を上昇させながら成長についての選択を行うことで取得された。HL−60/MX2細胞はAmerican Type Culture Collection(Manassas、VA)から購入し、そして以前に記載された要領で培養物として維持した(17)。
【0035】
実施例1:mRNAの逆転写によるcDNAの合成
MCF−7/W、MCF−7/AdrVp、もしくは選択用試薬の非存在下での培養により薬剤感受性に部分的に回帰させてあるMCF−7/AdrVpPR細胞から精製した全細胞性RNA(2μg)を、オリゴ(dT)プライマー(0.1μM)および1mM dNTPの存在下で1時間、200単位のモロニー(Moloney)マウス白血病ウイルスの逆転写酵素で逆転写させた。この反応は75℃で10分間加熱することにより停止させた。こうして作成されたcDNAは、さらに使用するまで−20℃に保存した。
【0036】
実施例2:RNAフィンガープリント
RNAフィンガープリントは、DeltaTM RNAフィンガープリントキット(Clontech Laboratories社、Polo Alto、CA)を用い、わずかな改変を加えて実行した。RNAフィンガープリントは、ランダムプライマーを用い、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるcDNAの増幅により達成した。
【0037】
各フィンガープリント反応には、各細胞株からの1:10(稀釈A)もしくは1:40(稀釈B)に希釈したcDNAを、一本の上流(P)プライマーおよび一本の下流(T)プライマーを用いて、50μM dNTP、50nM[33P]dATP、およびClontechキットと共に供給される「Advantage KlenTaq Polymerase Mix」を用いて増幅した。上流Pプライマーは任意の25量体であった。下流Tプライマーは、3’末端に配列5’−T9N1N1−3’[式中、N1はA、C、もしくはGである]を含むオリゴ(dT)プライマーがアンカーとして連結されている30量体であった。Pプライマーはチャンスホモロジー(chance homology)に基づきcDNAに結合する。我々は10本のPプライマーと9本のTプライマーを一対にして90の可能な組み合わせ物を作った。
【0038】
最初の3回のPCRサイクルは比較的低い緊縮度(アニーリング温度40℃)で実施した。このためPプライマーは不完全にしか結合せず、このことにより増幅産物の数が増加した。これら初期の周期の産物をその後に高緊縮度(アニーリング温度60℃)での24回のPCR周期により増幅した。cDNAの代わりに滅菌水(水対照)もしくは0.02μgの全細胞性RNA(RNA対照)を含む対照PCR反応物を調製した。RNA対照は、RNAがゲノムDNAで汚染されているかどうかを評価するために調製した。
【0039】
PCR反応の後には各反応混合物を少量づつ5%ポリアクリルアミドゲルにかけ、この後にゲルを乾燥させ、その後にオートラジオグラフを作成した(図1A)。これらのオートラジオグラフは、100〜2000ヌクレオチドの長さの50〜100本のPCR産物のバンドの特徴的「RNAフィンガープリント(Fingerprint)」パターンを示した。レーン1、3、および5は1:10に希釈した(稀釈A)cDNAを添加した反応混合物であり;レーン2、4、および6は1:40に希釈した(稀釈B)cDNAを添加した反応混合物を表す。レーン7および8は「H2O対照」であり、ここではcDNAの代わりに滅菌水がPCR反応混合物に添加された。レーン9、10、および11は「RNA対照」であり、この場合、MCF−7/W、MCF−7/AdrVp、もしくはMCF−7/AdrVpPR細胞からの0.02μgの細胞性RNAをcDNAの代わりに添加する。これらの「RNA対照」は、ゲノムDNAでのRNAの汚染を示すのに役立つ。MCF−7/WもしくはMCF−7/AdrVpPR細胞からのRNAを用いる反応の場合と比較し、MCF−7/AdrVp細胞からの逆転写させたRNAを用いる反応で大量に産生されたPCR産物についてオートラジオグラフを調査した(図1A)。矢印は、MCF−7/WもしくはMCF−7/AdrVpPR細胞と比較した場合のMCF−7/AdrVp細胞内で過剰発現されるmRNA種を表すPCR産物を示す。これは、ゲルから切り出され、増幅され、そして「TAクローニング」法を用いてクローニングされたPCR産物であり、この内の所望されるクローンはクローン8と称さる(以下を参照されたい)。
【0040】
実施例3:TAクローニングによる標的cDNAの増幅
MCF−7/AdeVp細胞内で過剰発現されるPCR産物を乾燥させたゲルから切り出し、そして40mlのddH2O中で5分間沸騰させることにより溶出させ、その後にもともとのプライマーを用いる20周期のPCRにより増幅させ、そして2%アガロース/臭化エチジウムゲル上で分離した。これらのPCR産物をその後に「TAクローニングベクター(Cloning Vector)」プラスミド、pCRTM2.1に連結させ、これをその後にPCR産物(Original TA CloningTM Kit、Invitrogen Corporation社、San Diega、CA)用の標準技術を用いてクローニングした。
【0041】
PCR産物を含むpCRTM2.1プラスミドを用いて大腸菌(E.coli)のTOP 10F株を形質転換させた。個々の細菌性コロニーをすくいとり、そしてプラスミドDNAをミニプレップ(WizardTM Minipurep、Promega社、Madison、WI)により単離した。プラスミドDNAをもともとの「P」および「T」プライマーを用いるPCRにより増幅し、そしてその後にゲル電気泳動に供した。もともとのサイズのバンドを切り出し、そしてDNAを100μlのddH2O中、100℃で5分間沸騰することにより単離した。このDNAのアリコートをもともとのプライマーを用いる20周期のPCRにより再増幅した。単一バンドを臭化エチジウムゲル上で可視化させ、そしてこれを切り出し、電気溶出させ、その後に沈殿させた。
【0042】
実施例4:BCRPクローンの単離
「逆」ノザンブロット法を用いてTAベクタークローンをスクリーニングした。簡潔に述べると、「逆」ノザン分析を以下の要領で実施した。pCR2.1プラスミドにより形質転換させた大腸菌の12の異なるコロニーから単離されたPCR産物を、スロットブロット(slot blot)装置内のゼータプローブ(Zera Probe)(BioRad社、Richmond、CA)膜に二重検査用として固定させた。二重検査用に作成した膜の内の一方を、RNAフィンガープリントキット中のもともとの「P」および「T」プライマーを用いてMCF−7 cDNAを増幅させる[33P]−ラベル化PCR反応混合物を用いてプローブ探索した。もう一方の膜は、ハイブリダイゼーションの標準的ノザンブロット条件を用い、MCF−7/AdrVp細胞から産生されたcDNAを増幅させるもともとの[33P]−ラベル化パラレルPCR反応混合物を用いてプローブ検索し、その後にプローブの結合をオートラジオグラフにより評価した。こうして、PCR産物としての挿入断片がMCF−7細胞と比較してMCF−7/AdrVp細胞中で有意に過剰発現される2.4kbのmRNA種であると認められる単一TAクローン(クローン8−配列番号7)を同定した(図1B、上段パネル)。部分的復帰変異体であるMCF−7/AdrVpPR亜株は2.4kbのmRNA種の中間体発現を行っていた(図1B、上段パネル)。各レーンへの負荷量が同等であることを照合するため、ブロットをはぎとり、そして放射ラベル化させた18S RNAで再度プローブ探索した(図1B、下段パネル)。
【0043】
サザンブロットをクローン8 PCR産物を用いて実施した。簡潔に述べると、DNAを単離し、EcoRIで消化し、アガロースゲル電気泳動に供し、転移させ、そしてニトロセルロースフィルターに固定させた。このフィルターを、[32P]−dCTPで末端ラベル化させたクローン8 PCR産物でプローブ探索し、その後に図示されるラジオオートグラフを作成した(図1C、上段パネル)。これにより、BCRPについての同種の遺伝子は、親細胞のMCF−7と比較すると、MCF−7/AdrVpおよびMCF−7/AdrVpPR細胞の両方で増幅されることが示された(図1C、上段パネル)。図1Cの下段パネルでは、ゲル負荷量がおおよそ同等であることを示すための、EcoRIで消化させた後の対応ゲノムDNAの臭化エチジウム染色させたアガロースゲルの電気泳動図が示される。
【0044】
実施例5:BCRPクローンの配列決定
cDNAの配列決定を、自動化DNA配列決定機(Perkin Elmer,Inc.社、Foster City、CA)で実施した。全てのDNA配列を逆方向での配列決定により確認した。TAクローン8中での特異的に発現される(differentially expressed)PCR産物の配列決定を行い、そして795bp cDNAであることが見いだされた(配列番号7)。演繹されるアミノ酸配列の蛋白質データベース検索により、輸送体蛋白質のABCスーパーファミリーのメンバーに対する高度の相同性が示された。
【0045】
実施例6:全長BCRP cDNAの単離
MCF−7/AdrVp cDNAライブラリーを、製造業者のプロトコールに従いCapFinderTM PCR cDNAライブラリー構築キット(Clontech社)を用いて構築した。CapFinderTM技術は全長二本鎖cDNAを産生するために特異的に設計された。795bpのクローン8 cDNA断片を放射ラベル化し、そしてMCF−7/AdrVp細胞から調製されるcDNAライブラリーをスクリーニングするためのプローブとして用いた。単離された陽性クローンを二次スクリーニングおよび三次スクリーニングに供し、そしてその後にMCF−7、MCF−7/AdrVp、およびMCF−7/AdrVpPR細胞から取得されたRNAを用いるノザンブロットハイブリダイゼーションにより検査を行った。複数のクローンが、ノザンブロットにより示唆されるBCRP mRNAのおおよそのサイズである2.4kbの挿入断片を保持することが見いだされた。
【0046】
2.4kbの挿入断片の内の4本をpCR2.1プラスミドに連結させ、その後にそれらのTAベクターを大腸菌内でクローン化させた(先に記載される要領で)。2.4kbのcDNA断片の挿入断片を含む一つのTAベクタークローンが同定され、そしてそれを単離した。2.4kbのcDNA挿入断片の配列決定は自動化DNA配列決定機(Perkin Elmer,Inc.社、Foster City、CA)で実施した。全てのDNA配列を、逆方向での配列決定により確認した。配列決定後、cDNA挿入断片が図2Cもしくは配列番号2に示されるように2418bpの長さであることが見いだされた。Genetics Computer Group(GCG)ソフトウエアーパッケージに含まれるプログラム「FRAMES」を用いる読み取り枠(ORF)についてのcDNAの分析により、位置239で開始し、位置2204−6にある停止コドンTAAで終了する長いORFの存在が示唆された。このORFの演繹されるアミノ酸配列が図2Aおよび配列番号1に示される。この蛋白質は655のアミノ酸および約72.3キロダルトンのおおよその分子量を有する。この配列によりコードされる蛋白質は乳癌耐性蛋白質もしくはBCRPと表示されている(図2A)。
【0047】
GCGプログラム「MOTIFS」を用いるBCRPの配列分析により、アミノ酸80−87の単一Walker「A」 ATP/GTP結合領域(11)およびアミノ酸213−228でのホスホパントテイン結合部位が示された(図2A)。ホスホパントテイン(もしくはパントテイン4’ホスフェート)は、幾つかの多重酵素複合体のアシルキャリアー蛋白質の補欠分子団であり、そしてこういった多重酵素複合体の中では活性化された脂肪酸基とアミノ酸基の結合の際に機能する(12)。
【0048】
GCGプログラム「PEPPLOT」および「PLOTSTRUCTURE」でのBCRP構造の調査により、ATP結合性配列を含む相対的親水性を示すアミノ末端ドメイン(アミノ酸1−400)、および少なくとも3つの仮想的膜通過性ドメイン(TM1、TM2、およびTM3)を含む相対的疎水性を示すカルボキシ末端ドメイン(アミノ酸401−655)、および可能性として考えられる4つのN−グリコシル化部位(Glyc)が明らかにされた(図2A)。この膜通過性ドメインは細胞膜内蛋白質(integral membane protein)内のヘリックスを予想するためのプログラムの使用により推定された(13)。GCGプログラム「DOTPLOT」によるBCRP配列の分析により、PgpもしくはMRPは立体配置 NH2−[膜通過性ドメイン]−[ATP結合性配列1]−[膜通過性ドメイン]−[ATP結合性配列2]−COOHを有する一方でBCRPはNH2−[ATP結合性配列]−[膜通過性ドメイン]−COOHを有することを除外すると、このペプチドは重複させたPgpもしくはMRP分子の半分と相同性を示すことが示される。BCRPがABC輸送体スーパーファミリーの他のメンバーとの相対的類似性を示すことは、GCGの「PILEUP」プログラムを用いて決定した。この分析により、BCRPのペプチド配列はわずかにのみP−糖蛋白質(PgpもしくはMdr1)またはMRPに関連することが示された(図2B)。
【0049】
実施例7:ω配列に対するBCRP配列の比較
cDNAおよび演繹される蛋白質配列の分析は、蛋白質およびヌクレオチド配列データベースを用いて実行し、このデータベースにはFrederick Cancer Research Center’s Supercomputing Facility(Frederick、MD)を介して使用することができるWisconsin Sequence Analysis Package Version 8(Genetics Computer Group[GCG]、Madison、WI)を用いてアクセスした。
【0050】
BCRPアミノ酸配列の「FASTA」比較により、少なくとも50のATP結合性カッセト輸送体蛋白質に対して高度の相同性が示された。最高の適合度を示したのはPIR2:G02068であり、これはドロソフィラ(Drosophila;ショウジョウバエ)白色(ω)遺伝子のヒト相同体であり、638のアミノ酸を有し、そしてBCRPとは29.3%同一である。ドロソフィラ(Drosophila)内でのω遺伝子は、網膜色素前駆体であるグアニンおよびトリプトファンの細胞性輸送において機能する(9)。我々は、逆転写PCRアッセイにより検出したところ、ωのヒト相同体はMCF−7細胞と比較するとMCF−7/AdrVp細胞内では過剰発現されていないことを見いだした(図6)。
【0051】
プログラム「Oligo」(Version 5.0、National Biosciences,Inc.社、Plymouth、MN)を用いて、逆転転写PCRによるωのヒト相同体の検出に適切なプライマーを決定する一助とした。これらのアッセイは、ω遺伝子に特異的なプライマーをMRPの代わりに用いたことを除き、ベータアクチンおよびMRPについて以前に記載されたアッセイの改変版を用いて行った(10)。上部プライマーはヒトω mRNAの5’位置2136で開始し、そして配列 5’−CGA CCG ACG ACA CAG A−3)(配列番号3)を有する;下部プライマーは3’位置2590で開始し、そして配列 5’−CTT AAA ATG AAT GCG ATT GAT−3’)(配列番号4)を有する。ゲルの負荷量が確実に均一になるようにするため、ベータアクチン用の逆転写PCRアッセイも実施した。用いたプライマーの最終濃度は200nMであった。変性(94℃、1分)、アニーリング(50℃、1分)、および伸長(72℃、2分)からなる25周期を実施した。図6は、MCF−7もしくはMCF−7/AdrVp細胞からのRNAを用いるPCR反応混合物のアリコートのアガロースゲル電気泳動が示され、これによりヒトωおよびベータアクチンの両方がこれらの細胞株内ではほぼ同等に発現されることが示された。
【0052】
実施例8:BCRPプローブを用いる様々なヒト組織のノザンブロット(クローン8)
32P−ラベル化したクローン8 cDNAプローブでのノザンブロットを実施した。プレブロットしたアガロースゲル電気泳動で泳動させた複数の組織からのRNAは複数組織ノザン(Northern)ブロットアッセイ用のもので、Clontech社から購入した(図3)。BCRPの最大発現は胎盤組織で見られ、低量での発現は脳、前立腺、小腸、睾丸、卵巣、結腸、および肝臓で見いだされた。BCRP転写物は、心臓、肺、骨格筋、腎臓、膵臓、脾臓、胸腺、および末梢血リンパ球内では検出レベル以下であった。
【0053】
実施例9:MCF−7細胞内でのBCRPの発現−−機能検査
全長BCRP cDNAを発現ベクターpcDNA3(Invitrogen社)の多重クローニング部位内に挿入した。pcDNA3−BCRP構築物のサブクローニングの後、DNA配列分析を行って選択されたクローン内の挿入断片がpcDNA3ベクターのCMVプロモーターに対してセンス方向になっていることを確認した。MCF−7細胞を、リン酸カルシウム沈殿法(17)を用いてpcDNA3−BCRPでトランスフェクトし、ゲネティシン(G418、1mg/ml)を用いる培養により選択し、その後に96ウエルの平底培養プレート内での限界稀釈によりサブクローン化した。サブクローンを、放射ラベル化させたクローン8 cDNAをプローブとして用いてノザンブロット分析によりBCRP mRNAの発現について検査した(図4A)。対照としてMCF−7細胞も空のpcDNA3ベクターでトランスフェクトし、その後に1mg/mlのG418を含む培地中で成長させることにより選択した(図4A)。BCRPを過剰発現することが見いだされたpcDNA3−BCRPでトランスフェクトしたMCF−7細胞の2つのクローン(クローン6および8)をさらに進んだ調査のために選択および拡張した(図4A)。pcDNA3−BCRPでトランスフェクトした第3番目のクローンであるクローン19はBCRPを過剰発現はせず、そして対照として研究用に選択された。
【0054】
実施例10:BCRPでトランスフェクトしたMCF−7細胞での化学療法薬の効果
ダウノルビシンの蓄積および維持量をフローサイトメトリーによりトランスフェクトした細胞内で調査した。BCRPを過剰発現するクローン6および8は、ベクターでトランスフェクトさせた対照と比較するとダウノルビシンの蓄積および維持量が減少しており(図4B)、クローン6および8内での薬剤の細胞内定常状態濃度は各々、ベクター対照細胞において達成された量のおおよそ30%もしくは50%であった。この違いは細胞容積の違いに起因するものではなく、なぜなら検査に供されたBCRP過剰発現性亜株の容積は空のベクターでトランスフェクトさせた対照細胞のものより小さくはなかったためである。Coulter ChannelyzerTMにより測定された細胞容積はMCF−7/BCRPクローン6、MCF−7/BCRPクローン8、およびMCF−7/pcDNA3ベクター対照細胞についてはそれぞれ2515±56、3074±112、および2459±56μm3である。これらの容積は我々が以前に測定したMCF−7細胞の容積の測定値と同等である(5)。
【0055】
化学療法試薬に対する様々なトランスフェクト亜株の感受性をスルホローダミン−B(SRB)細胞毒性アッセイにより検査した(14)。細胞の内の50%の致死率をもたらす薬剤の濃度として特定されるLC50を計算した。これにより「耐性の倍率(Fold of Resistance)」(RF)を、トランスフェクトさせた細胞に対する所定の薬剤についてのLC50をトランスフェクトしていないMCF−7細胞に対するその薬剤のLC50で割ることにより算出した。BCRP過剰発現性クローン6および8は、BCRPを過剰発現しないクローン19、MCF−7細胞、もしくは空のベクターでトランスフェクトさせた対照と比較するとマイトキサントロン、ダウノルビシン、およびドキソルビシンに対して耐性を示した(図4C、4D、5)。図5は、全ての細胞株および検査した薬剤についての複数の細胞毒性実験についてのLC50の中央値を含む。図4Dは、LC50値が導き出されてきたデータおよび測定値の精度を説明するためのMCF−7/WおよびMCF−7/pcDNA3−BCRPクローン8細胞について検査した6つの薬剤についての典型的なLC50検査を示す。図4D中の星印および実線はMCF−7/W細胞を示し、黒塗り四角および点線はMCF−7/pcDNA3−BCRPクローン8細胞を表す。図中の縦線は6回繰り返して実施した決定値の標準偏差を示す。
【0056】
MCF−7/AdrVp細胞と同様に、MCF−7/BCRPトランスフェクタントクローン6および8はマイトキサントロンに対して最大の耐性を示した。BCRP過剰発現性トランスフェクト細胞により示される交差耐性のパターンは、MCF−7/AdrVp細胞がその表現型の中では全ての細胞毒性薬に対して大きな相対的耐性を有することを除外すると、MCF−7/AdrVp細胞により示されるものに非常に類似する。BCRPトランスフェクトクローン6および8はMCF−7/AdrVp細胞と同様にイダルビシン、シスプラチン、およびパクリタキセル(タキソール)に対して比較的感受性のままであった(図4C、4D、および5)。
【0057】
対照と比較するBCRPトランスフェクト細胞によるローダミン123の維持量におけるATP涸渇の影響を決定するために、細胞を完全培地中でインキュベートするか、もしくはATP涸渇性条件下でインキュベートした。MCF−7細胞は、50mM 2−デオキシ−Dグルコースおよび15mM アジ化ナトリウムを含むグルコース非含有性DMEM中での20分間のインキュベーション(37℃)によりATPを涸渇させた。ローダミン123をさらに別の30分の間で添加した(0.5μg/mlの最終濃度)。この細胞を氷上に置き、ローダミンを含まない条件で洗浄し、そしてATP涸渇性条件下でさらに30分間インキュベートし、そしてローダミン維持量をフローサイトメトリーにより決定した(励起488nm、放射520nm)。これにより、BCRPの輸送体機能はATPに依存するように思われることが示される。
【0058】
実施例11:逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)アッセイにより検出される急性骨髄性白血病(AML)を患う患者からの芽球細胞におけるBCRPの発現
RT−PCRアッセイを、BCRPに特異的なプライマーをMRPの代わりに用いたことを除外するとベータアクチンおよびMRPについて以前に記載された(10)アッセイの改変法を用いて実施した。BCRPについては、用いられたプライマーは(センス)5’−TTA GGA TTG AAG CCA AAG G−3’(配列番号5)および(アンチセンス)5’−TAG GCA ATT GTG AGG AAA ATA−3’(配列番号6)であった。センスプライマーの5’末端はBCRP cDNA(配列番号2および図2C)のヌクレオチド位置1727で開始し;アンチセンスプローブの3’末端はBCRP cDNA(図2C)の位置2152に対応する。用いられたプライマーの最終濃度は200nMであった。PCR用に用いられた最終マグネシウム濃度は700μMであった。変性(94℃、1分間)、アニーリング(50℃、1分間)、および伸長(72℃、2分間)からなる35周期を実施した。PCR反応混合物のアリコートのアガロースゲル電気泳動の後に、そのゲルをニトロセルロースに移し、そしてサザンブロッティングを以前に記載された要領で(12)、BCRPのためのプローブとして795bpのクローン8 PCR産物(5’末端が32P−dCTPでラベルされている)を用いて実施した。予想されるPCR産物の長さは446bpである。
【0059】
全細胞性RNAは、AMLを患う14人の患者の芽球細胞から取得した。逆転写したMCF−7/W RNAと共に泳動させたPCR反応混合物の様々な容量を用いて対照をとった。これらの対照の結果および患者の芽球細胞試料のRT−PCRアッセイの結果が図7に示される。MCF−7/W RNAを用いるこれらの対照により、我々が開発したRT−PCRアッセイは定量的であることが示された。図7では、幾人かの患者が非常に低いレベルのBCRP発現を示す一方で、他のものは(患者3、4、5、および7)はMCF−7/W細胞のものに匹敵するかもしくはそれを上回る発現レベルを示すことに留意されたい。AML患者からの芽球細胞試料中でのBCRP発現の違いにより、BCRPの比較的高い発現を示す患者は、BCRPにより引き起こされる耐性に感受性を示す抗新生物薬(アンスラサイクリンおよびマイトキサントロン)での治療に対して高目の耐性を示す可能性が残されることになる。マイトキサントロンおよびアンスラサイクリンであるダウノルビシンはAMLの治療に用いられる重要な薬剤である。
【0060】
実施例12: 様々な癌細胞株におけるノザンブロットハイブリダイゼーション
全細胞性RNAを、ポリA+RNAを用いたH209もしくはH69細胞を除外する全ての場合においてノザン分析に用いた。RNA抽出およびノザンブロッティングは標準技術により、そして実施例4に記載される要領で実施した。2418bpのBCRP cDNAの3’末端の795bp断片(クローン8、配列番号7)を、[32P]−dCTPでラベルした後(「Prime−a−Gene」ラベリングキット、Promega社、Madison、WI)にハイブリダイゼーションプローブとして用いた。試料を負荷する際の変動を制御するため、ブロットをはがし取り、その後32P−ラベル化βアクチンもしくは18S RNAプローブを用いて再ハイブリダイゼーションした。
【0061】
図8Aは、MCF−7細胞(レーン1)、MCF−7/MITOX(レーン2)、8226/W細胞(レーン3)、および8226/MR20(レーン4)からのmRNAのノザンブロットハイブリダイゼーションの結果を示す。このブロットを、32P−dCTP(上段パネル)でのラベル化の後に795bpのcDNA(クローン8、配列番号7)を用いてBCRPについてプローブ検索を行った。試料負荷量が等量になるように制御するため、このブロットをはがし取り、そしてβアクチン(下段パネル)について再度プローブ検索を行った。
【0062】
図8Bは、S1/M1−3.2細胞(レーン1)、S1/W細胞(レーン2)、MCF−7/W細胞(レーン3)、MCF−7/MXPR細胞(レーン4)、MCF−7/MXRS250細胞(レーン5)、MCF−7/MXRS600細胞(レーン6)、MCF−7/VP(MRP+)細胞(レーン7)、MCF−7/Adr(Pgp+)細胞(レーン8)、MCF−7/MTX(DHFR+)細胞(レーン9)、MCF−7/AdrVp1000(BCRP+)細胞(レーン10)からのmRNAのノザンブロットハイブリダイゼーションの結果を示す。このブロットは図8Aについて記載される要領でプローブ検索した。
【0063】
図8Cは、ヒト結腸癌HT29細胞(レーン1)、HT29RNOV細胞(レーン2)、ヒト乳癌MDA−MB−231細胞(レーン3)、MDA−MB−231RNOV細胞(レーン4)、ヒト線維肉腫EPF86−079細胞(レーン5)、EPF86−079RNOV細胞(レーン6)、ヒト胃癌EPG85−257細胞(レーン7)、EPG85−257RNOV細胞(レーン8)、EPG85−257RDB(Pgp+)細胞(レーン9)、ヒト膵臓癌RPP85−181細胞(レーン10)、EPP85−181RNOV細胞(レーン11)、およびEPP85−181RDB(Pgp+)細胞(レーン12)からのmRNAのノザンブロットハイブリダイゼーションを示す。このブロットは図8Aについて先に記載される要領でプローブ検索した。
【0064】
実施例13:サザンブロットハイブリダイゼーション
ゲノムDNAは、標準技術(8)を用い、親としての薬剤感受性MCF−7/W細胞(レーン1、7)、MCF−7/MXPR細胞(レーン2、8)、MCF−7/MXRS250細胞(レーン3、9)、MCF−7/MXRS600細胞(レーン4、10)、MCF−7/VP細胞(MRPを過剰発現する、レーン5、11)、およびMCF−7/MTX細胞(DHFRの過剰発現により耐性を獲得、レーン6、12)から単離し、標準技術(8)を用いて、EcoRIもしくはBamHIで消化させ、0.8%アガロースゲル電気泳動により分離し、臭化エチジウムで染色し、転移させ、そしてニトロセルロースフィルターに固定させた。このフィルターを、図8について先に記載した[32P]−ラベル化させた795bp BCRPプローブを用いてハイブリダイズさせた(図9、上段パネル)。制限エンドヌクレアーゼでの消化後にゲノムDNAの0.8%アガロースゲル電気泳動を臭化エチジウムで染色し、そしてニトロセルロースフィルターに転移させる前に負荷させた試料の量がほぼ等量であることを証明した(図9、下段パネル)。
【0065】
実施例14:BCRPでトランスフェクトされた細胞に対するフミトレモルギンC(FTC)の効果
pcDNA3の空のベクターもしくはpcDNA3を含む全長BCRP cDNA(トランスフェクタントクローン8)のいずれかでトランスフェクトさせたMCF−7細胞を組織培養フラスコ内の単層として培養した。アザアンソラピラゾールBBR3390の蓄積におけるFTCの効果を、10μM FTCの存在もしくは非存在下で60分間、蛍光アザアンソラピラゾールBBR3390(5μM)に対してこれらの細胞を露出することにより測定した。その後に細胞をトリプシン処理によりフラスコから取り出し、そして細胞内BBR3390の内容量をフローサイトメトリーにより測定した。BBR3390の維持量に対するFTCの影響を、10μM FTCありもしくは無しの条件下で5μM BBR3390に対して60分間、別の細胞セット(ベクター対照とトランスフェクタントクローン8)を露出し、薬剤を含まない状態で洗浄し、その後にFTCありもしくは無しの状態で新鮮な培地中でさらに30分間細胞を再インキュベーションすることにより測定した。細胞内BBR3390内容量をフローサイトメトリーにより測定した。(図10を参照されたい)。
本発明の主要な態様または特徴を下記に示す。
1.癌の化学療法薬またはそれらの断片もしくは誘導体に対する耐性を誘導する乳癌耐性蛋白質。
2.約655アミノ酸長である、上記1の蛋白質。
3.72.3キロダルトンの分子量を有する、上記1の蛋白質。
4.配列番号1の配列と本質的に同一である、上記1の蛋白質。
5.上記1の蛋白質に結合する抗体。
6.モノクローナルである、上記5の抗体。
7.ポリクローナルである、上記5の抗体。
8.上記1の蛋白質をコードする遺伝子。
9.配列番号2で表される配列と本質的に同一である、上記8の遺伝子。
10.上記1の蛋白質の発現を阻害するアンチセンスプローブ。
11.配列番号7の配列と本質的に同一である、上記10のアンチセンスプローブ。
12.上記1の蛋白質の発現についてアッセイすることにより癌の化学療法薬に対する患者の耐性の原因を決定する方法において、前記蛋白質の過剰発現によりそれが原因であることが示される方法。
13.上記5の抗体を投与することにより乳癌耐性蛋白質の活性を阻害する方法。
14.上記6の抗体を投与することにより乳癌耐性蛋白質の活性を阻害する方法。
15.上記7の抗体を投与することにより乳癌耐性蛋白質の活性を阻害する方法。
16.上記10のプローブを投与することにより乳癌耐性蛋白質の活性を阻害する方法。
17.上記11のプローブを投与することにより乳癌耐性蛋白質の活性を阻害する方法。
18.上記5の抗体を投与することにより癌患者の化学療法を増強させる方法。
19.上記11のプローブを投与することにより癌患者の化学療法を増強させる方法。
20.フミトレモルギンCを投与することにより癌患者の化学療法を増強させる方法。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、MCF−7細胞のRNAフィンガープリントのオートラジオグラフである。
【図1B】 図1Bは、MCF−7/W、MCF−7/AdrVp、およびMCF−7/AdrVpPR細胞からのmRNAのノザン(Northern)ブロットハイブリダイゼーションのオートラジオグラフである。
【図1C】 図1Cは、MCF−7/AdrVp、MCF−7/W、およびMCF−7/AdrVpPR細胞からのDNAのゲノムサザン(Southern)ブロットハイブリダイゼーションのオートラジオグラフである。
【図2A】 図2Aは、モチーフを含むBCRPの演繹されるアミノ酸配列である。
【図2B】 図2Bは、ABC輸送体スーパーファミリーの選択されたメンバーに対するBCRPの相対的類似性を示す。
【図2C】 図2Cは、BCRPをコードするcDNA配列である。
【図2D】 図2Dは、輸送体蛋白質のABCファミリーの所定の別のメンバーに関連させたBCRPのアミノ酸配列の進化を示す系統樹(phylogram)のグラフである。
【図3】 図3は、複数組織ノザン(Northern)ブロットのオートラジオグラフを示す。
【図4A】 図4Aは、BCRPトランスフェクタントのサブクローンのノザン(Northern)ブロットのオートラジオグラフである。
【図4B】 図4Bは、pcDNA3ベクター対照細胞ならびにBCRPトランスフェクトクローン6および8におけるドウノルビキン(Daunorubicin)(DNR)蓄積および維持量のグラフである。
【図4C】 図4Cは、相対的耐性因子をMCF−7、ベクター対照、クローン19、6、および8について示す。
【図4D】 図4Dは、BCRPトランスフェクトMCF−7クローン8細胞の生存率に関する様々な化学療法薬濃度の影響を示すグラフである。
【図4E】 図4Eは、トランスフェクタントMCF−7/pcDNA3(空のベクター対照)もしくはMCF−7/BCRPクローン8細胞によるローダミン123の維持量におけるATP欠失の効果のグラフを示す。
【図5】 図5は、BCRPトランスフェクトMCF−7細胞における様々な化学療法薬の効果を示す表である。
【図6】 図6は、逆転写 ポリメラーゼ連鎖反応(Reverse Transcription−Polymerase chain reaction)(RT−PCR)により検出されるMCF−7中のヒトω遺伝子の発現を示すオートラジオグラフである。
【図7】 図7は、急性骨髄性白血病を患う患者からの芽球細胞の試料中のBCRPの発現を示すオートラジオグラフである。
【図8A、8B、および8C】 図8A、8B、および8Cは、BCRPプローブを用いてプローブ検索した様々な薬剤耐性細胞株からのmRNAのノザン(Northern)ブロットハイブリダイゼーションの結果を示すオートラジオグラフである。
【図9】 図9は、様々なMCF−7細胞株からのサザン(Southern)ブロットハイブリダイゼーションのオートラジオグラフである。
【図10】 図10は、BCRPトランスフェクト細胞に対するFTC糖よの結果を示すグラフである。
【配列表】
Claims (17)
- 以下の(a)または(b)の蛋白質:
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質、または
(b)上記(a)に記載のアミノ酸配列において1もしくは2個のアミノ酸が欠失されることにより(a)の蛋白質から誘導され、かつ、癌の化学療法薬に対する耐性を誘導する活性を有する蛋白質。 - 約655アミノ酸長である、請求項1記載の蛋白質。
- 72.3キロダルトンの分子量を有する、請求項1記載の蛋白質。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質に結合する抗体。
- モノクローナルである、請求項4記載の抗体。
- ポリクローナルである、請求項4記載の抗体。
- 請求項1に記載の蛋白質をコードする遺伝子。
- 配列番号2で表される配列と同一の配列からなる、請求項7記載の遺伝子。
- 配列番号1により表される乳癌耐性蛋白質(BCRP)を阻害する化合物の同定方法であって、
a) 該BCRPを発現するが、該BCRP以外の多剤耐性蛋白質は発現しない細胞を該BCRPにより輸送される薬剤に該化合物の存在もしくは不存在下で接触させること、
b) 該細胞における該薬剤の細胞内レベルを測定すること、および
c) 該化合物の不存在下での該細胞における細胞内の該薬剤レベルと該化合物の存在下での該細胞における細胞内の該薬剤レベルを比較することを含んでなり、かつ
該化合物の存在下に該薬剤で処理された該細胞における該薬剤の蓄積量の増加を特定のスクリーニングされる化合物が該BCRPを阻害する指標とする、ことを特徴とする同定方法。 - 細胞がMCF−7/AdrVp細胞、結腸癌S1細胞、HT29細胞、胃癌EPG85−257細胞、線維肉腫EPR86−079細胞および骨髄腫8226細胞からなる群より選ばれる請求項9記載の同定方法。
- 薬剤がマイトキサントロン、ダウノルビシンおよびドキソルビシンからなる群より選ばれる請求項9または10記載の同定方法。
- 配列番号1により表される乳癌耐性蛋白質(BCRP)を阻害する化合物の同定方法であって、
a) 該BCRPを発現するが、該BCRP以外の多剤耐性蛋白質は発現しない細胞をアザアンソラピラゾールBBR3390に該化合物の存在もしくは不存在下で接触させること、
b) 該細胞におけるBBR3390の細胞内レベルを測定すること、および c) 該化合物の不存在下での該細胞におけるBBR3390の細胞内レベルと該化合物の存在下での該細胞におけるBBR3390の細胞内レベルを比較することを含んでなり、かつ
該化合物の存在下にBBR3390で処理された該細胞におけるBBR3390の蓄積量の増加を特定のスクリーニングされる化合物が該BCRPを阻害する指標とする、ことを特徴とする同定方法。 - 細胞がMCF−7/AdrVp細胞、結腸癌S1細胞、HT29細胞、胃癌EPG85−257細胞、線維肉腫EPR86−079細胞および骨髄腫8226細胞からなる群より選ばれる請求項12記載の同定方法。
- 細胞を配列番号1により表されるBCRPについてインビトロまたはエクスビボでアッセイすることを含んでなる配列番号1により表されるBCRPを発現する細胞のインビトロまたはエクスビボ同定方法。
- 請求項14記載の同定方法であって、該アッセイが逆転写ポリメラーゼ連鎖反応またはノザンブロットハイブリダイゼーションによる、上記方法。
- 配列番号1に示されるアミノ酸配列を含んでなる蛋白質であって、上記のアミノ酸配列において数個のアミノ酸残基が付加されており、かつ、癌の化学療法薬に対する耐性を誘導する活性を有する蛋白質。
- 配列番号1に示されたアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド。
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