JP2002300892A - 神経細胞付着スプライシング変種 - Google Patents

神経細胞付着スプライシング変種

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JP2002300892A
JP2002300892A JP2002002285A JP2002002285A JP2002300892A JP 2002300892 A JP2002300892 A JP 2002300892A JP 2002002285 A JP2002002285 A JP 2002002285A JP 2002002285 A JP2002002285 A JP 2002002285A JP 2002300892 A JP2002300892 A JP 2002300892A
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pro
leu
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Jonathan Alexander Terrett
ジョナサン・アレキサンダー・テレット
Susan Jane Kenwrick
スーザン・ジェーン・ケンリック
Bo Wang
ボ・ワン
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SmithKline Beecham Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NrCAMvarポリペプチドならびにその
製造のための組み換え物質および方法、ならびにNrC
AMvarポリペプチドおよびポリヌクレオチドの使用
方法を提供する。 【解決手段】 NrCAMvarポリペプチドおよびポ
リヌクレオチドならびに組み換え法によるかかるポリペ
プチドの製造方法を開示する。とりわけ、糖尿病、肥満
および癌の治療のためのプロトコルの設計ならびにかか
る症状の診断アッセイにおけるNrCAMvarポリペ
プチドおよびポリヌクレオチドの使用方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、それによりコードされるポリペプチ
ド、ならびにかかるポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドの使用、ならびにそれらの製造に関する。より詳細に
は、本発明ポリヌクレオチドおよびポリペプチド(以
下、NrCAMvar.という)は細胞付着分子ファミ
リーに関連している。また本発明は、かかるポリヌクレ
オチドおよびポリペプチドの阻害または活性化にも関す
る。
【0002】
【従来の技術】NgCAM関連細胞付着分子NrCAM
はブラボ(bravo)とも呼ばれ、Grumetら(1991
年)によりニワトリにおいて同定され、特徴づけられ
た。ラットNrCAMの配列は公表されていないが、ク
ローン化され、配列決定されている(DavisおよびBenne
tt、1994年)。この細胞表面糖蛋白は免疫グロブリ
ン(Ig)スーパーファミリーのメンバーであり、ニワ
トリNgCAM、ヒトおよびマウスL1ならびにニワト
リニューロファシンに構造的に類似している。各蛋白は
6個のIgドメイン、5個のフィブロネクチンIII型様
リピート、1個の膜貫通領域および1個の細胞内領域か
らなる。これらの神経細胞表面蛋白は神経系の発達にお
いて重要な役割を果たしている。Bennettらの研究(Ben
nettおよびGilligan,1993年;DavisおよびBennet
t,1994年)は、ニワトリおよびラットのNrCM
Aを含むこれらの分子がアンキリン結合活性を有し、脳
の膜−細胞骨格結合において重要であるかもしれないと
示唆している。ニワトリの交連ニューロンのインビボ誘
導におけるNrCAMの役割が同定され、NgCAMの
役割とは区別されている(StoecliおよびLandmesser,1
995年)。ニワトリNrCAMは底板細胞において交
連成長錐上のアキソニン−1と一緒になって正確な正中
路探索に必須であり、一方ではNgCAMは交連神経突
起の線維束収縮に必須である。アキソニンと相互作用す
ることのみならず、NrCMAは細胞表面においてIg
スーパーファミリーの別のメンバーであるF11とも結
合する(Moralesら、1993年)。
【0003】最近、ニワトリNrCAMに対する高度に
保存されたヒト相同体が記載され(Lane et al., Genom
ics 35(3), 456-465 (1996))、ニワトリ蛋白に対して
82%のアミノ酸同一性がある。ヒトNrCAMの膜貫
通および細胞内ドメインはニワトリ相同体に対して10
0%同一であるが、個々の細胞外ドメインの同一性パー
セント値はIgVIについては66%、IgIVについては
93%と様々である。Laneらは別経路でスプライシング
された2種のエキソンを同定し、それらはFNIII−5
に対する12個のアミノ酸のセクション5’をコードす
るAE12およびFNIII−5の全体に対応する93個
のアミノ酸をコードするAE93である(図2)。AE
12およびAE93の両方を有する、AE12またはA
E93のいずれか一方のみを有する、AE12もAE9
3も有しない4種の異なるイソ形態が見いだされた。A
E12およびAE93のほかにも、さらに2種のスプラ
イス変種AE19およびAE10がニワトリにおいて同
定されている。AE19はIgIIおよびIgIII間の1
9個のアミノ酸セクションをコードしているが、AE1
0はIgVIおよびFNIII−1間の10個のアミノ酸セ
クションである(Grumetら、1991年)。ヒトNrC
AMプローブを用いて、Laneらは、扁桃、尾状核、脳り
ょう、海馬、視床下部、黒質、視床下核、および視床を
含む多数の脳組織中に〜7.0kbの1個の主要RNA
バンドを観察した。ニワトリにおいて、ノーザンブロッ
トを用いて同じサイズのDNAが脳組織に見いだされた
が、胚の心臓、筋胃または肝臓には見いだされなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】このことは、これらの細胞付着分子が脊椎動
物の発達において確立された重要性を有し、その結果治
療標的の候補であることを示す。明かに、機能不全また
は疾病の改善または修正において役割を果たしうる細胞
付着分子ファミリーのさらなるメンバーおよびスプライ
ス変種を包含する変種の同定および特徴づけに対する必
要性がある。
【0005】
【発明の実施の形態】1の態様において、本発明は、N
rCAMvarポリペプチドならびにその製造のための
組み換え物質および方法に関する。本発明のもう1つの
態様は、NrCAMvarポリペプチドおよびポリヌク
レオチドの使用方法に関する。かかる使用は、とりわ
け、糖尿病、肥満および癌の治療を包含する。さらにも
う1つの態様において、本発明は、本発明により提供さ
れる材料を用いるアンタゴニストおよびアゴニストの同
定方法、ならびに同定された化合物を用いるNrCAM
varのバランス不良関連症状の治療方法に関する。さ
らにもう1つの態様は、不適当なNrCAMvar活性
またはレベルに関連した疾病の検出のための診断アッセ
イに関する。
【0006】定義 下記定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の
理解を容易にするためのものである。「NrCAMva
r」は、一般的には、配列番号:2に示すアミノ酸配列
を有するポリペプチド、またはその対立遺伝子変種をい
う。「NrCAMvar活性またはNrCAMvarポ
リペプチド活性」または「NrCAMvarまたはNr
CAMvarポリペプチドの生物学的活性」は、該Nr
CAMvarの代謝的または生理学的機能をいい、類似
の活性または改善された活性または望ましくない副作用
を減じられたこれらの活性を包含する。該NrCAMv
arの抗原性および免疫原性の活性も含まれる。「Nr
CAMvar遺伝子」は、配列番号:1に示すヌクレオ
チド配列を有するポリヌクレオチドまたはその対立遺伝
子変種および/またはそれらの相補物をいう。本明細書
の用語「抗体」は、ポリクローナルおよびモノクローナ
ル抗体、キメラ、1本鎖、ならびにヒト化抗体、さらに
はFabフラグメントを包含し、Fabまたは他の免疫
グロブリン発現ライブラリーの生成物も包含する。「単
離」とは、「人間の手により」天然の状態から変化させ
られた、すなわち、それが天然に存在する場合、元来の
環境から変化させるもしくは取り除く、またはその両方
を行ったことを意味する。例えばポリヌクレオチドまた
はポリペプチドが、天然の状態で生物中に存在する場合
は、「単離」されていないが、同一のポリヌクレオチド
またはポリペプチドが、天然に共存する物質から分離さ
れている場合は、本明細書に用いる用語である、「単
離」がなされている。
【0007】「ポリヌクレオチド」とは、一般的には、
修飾されていないRNAもしくはDNA、または修飾さ
れたRNAもしくはDNAであってよい、任意のポリリ
ボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドを
意味する。「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本
鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物または一本
鎖、二本鎖および三本鎖領域の混合物であるDNA、一
本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖
領域の混合物であるRNA、一本鎖もしくはより典型的
には二本鎖もしくは三本鎖、または一本鎖および二本鎖
領域の混合物であってもよいDNAおよびRNAを含む
ハイブリッド分子を意味するが、これらに限定するもの
ではない。さらに、本明細書で用いるポリヌクレオチド
は、RNAもしくはDNA、またはRNAとDNAの両
方を含む三本鎖領域を意味する。1個またはそれ以上の
修飾塩基を含むDNAまたはRNA、ならびに安定性ま
たはその他の理由で修飾した骨格を有するDNAまたは
RNAは、本明細書の用語「ポリヌクレオチド」に含ま
れる。またはトリチル化塩基およびイノシン等の通常的
でない塩基は「修飾」された塩基に含まれる。種々の修
飾がDNAおよびRNAについて行われているので、
「ポリヌクレオチド」は、典型的に天然において見いだ
されるようなポリヌクレオチドのかかる化学的、酵素的
または代謝的に修飾された形態、ならびにウイルスおよ
び細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包
含する。また、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリ
ゴヌクレオチドと称される短いポリヌクレオチドを包含
する。
【0008】「ポリペプチド」は、ペプチド結合または
修飾したペプチド結合により互いに結合している2個ま
たはそれ以上のアミノ酸を含むペプチドまたは蛋白を意
味する。「ポリペプチド」は、通常、例えばペプチド、
オリゴペプチドおよびオリゴマーとも称される短鎖のも
の、および一般的に蛋白と称される長鎖のものの両方を
意味する。ポリペプチドは遺伝子によりコードされた2
0種のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有していてもよ
い。「ポリペプチド」には、プロセッシングおよびその
他の翻訳後修飾のような天然プロセスにより修飾された
ものが含まれるが、当業者に周知の化学修飾技術によっ
ても修飾される。かかる修飾は基礎的な参考書およびさ
らに詳細な論文ならびに多数の研究文献にも詳しく記載
されており、これらは当業者に周知である。修飾は、ペ
プチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキ
シル末端等のポリペプチドの任意の部位で起こりうる。
同一の型の修飾は該ポリペプチドのいくつかの部位で、
同一または異なる程度で存在し得ることが理解されよ
う。また、ポリペプチドは多くの型の修飾をも含み得
る。ポリペプチドは、ユビキチネーションの結果として
分枝状となったものであってもよく、ポリペプチドは分
枝ありまたはなしの環状のものであってもよい。環状、
分枝状および分枝状かつ環状のポリペプチドは翻訳後の
天然プロセスにより生じたものであってもよく、あるい
は合成的方法により製造されたものであってもよい。修
飾には、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、
アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、
ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂
質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシト
ールの共有結合、交差架橋、環化、ジスルフィド結合形
成、脱メチル化、交差架橋共有結合形成、シスチン形
成、ピログルタメート形成、ホルミル化、ガンマ−カル
ボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、水酸
化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白
加水分解プロセッシング、リン酸化、プレニル化、ラセ
ミ化、グリコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸
残基のガンマ−カルボキシル化、水酸化およびADPリ
ボシル化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化のごと
きトランスファーRNA媒介の蛋白へのアミノ酸の添
加、ならびにユビキチネーションなどがある。例えばPr
oteins-Structure and Molecular Properties、第2
版、T.E.Creighton、W.H.Freeman and Company、ニュー
ヨーク(1993)およびPosttranslational Covalent Mod
ification of Proteins、B.C.Johnson編、アカデミック
プレス、ニューヨーク(1983)のWold,F.,Post-transla
tional Protein Modifications :Perspective and Pro
spects、1〜12頁;Seifterら、Meth.Enzymol.182:626-6
46(1990)およびRattanら、Protein Synthesis:Postt
ranslational Modifications and Aging,Ann.N.Y.Aca
d.Sci.663:48-62(1992)を参照されたい。
【0009】本明細書で用いる「変種」なる用語は、対
照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは各々異なる
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドであるが、本質的
な特性は保持している。典型的なポリヌクレオチドの変
種は、別の対照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド配列
が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、対照ポリ
ヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ
酸配列を変化させるものであってもよく、変化させない
ものであってもよい。以下に論じるように、ヌクレオチ
ドの変化は結果的に、対照配列によりコードされるポリ
ペプチドにおけるアミノ酸置換、付加、欠損、融合およ
び末端切断を招く。典型的なポリペプチドの変種は、別
の対照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なる。一般的
には、差異は、対照ポリペプチドおよび変種の配列が、
全体的に非常に類似しており、多くの領域で同一なもの
に限られる。変種および対照ポリペプチドは、1または
それ以上の置換、付加、欠損が任意の組み合わせで起こ
ることにより、アミノ酸配列が変化し得る。置換または
挿入されたアミノ酸残基は、遺伝学的コードによりコー
ドされたものであっても、そうでなくてもよい。ポリヌ
クレオチドまたはポリペプチドの変種は、例えば対立遺
伝子変種のような自然発生的なものでもよく、または自
然発生することが知られていない変種でもよい。ポリヌ
クレオチドおよびポリペプチドの非自然発生変種は、突
然変異技術または直接的合成により製造できる。「同一
性」とは、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の同一
性の尺度である。一般的には、最高の合致が得られるよ
うに配列を並置する。「同一性」はそれ自体当該分野で
認識されている意味を有し、公表された手法を用いて計
算できる。例えば、Computational Molecular Biolog
y,Lesk,A.M.編、オックスフォード・ユニバーシティー
・プレス、ニューヨーク、1988年;Biocomputing:Info
rmatics and Genome Projects,Smith,D.W.編、アカデ
ミック・プレス、ニューヨーク、1993年;Computer Ana
lysis of Sequence Data,パートI,Griffin,A.M.およ
びGriffin,H.G.編、ヒューマン・プレス、ニュージャー
ジー、1994年;Sequence Analysis in Molecular Biolo
gy,von Heinje,G.、アカデミック・プレス、1987年;
およびSequence Analysis Primer,Gribskov,M.およびD
evereux,J.編、Mストックトン・プレス、ニューヨー
ク、1991年参照。二つのポリヌクレオチド配列またはポ
リペプチド配列の間の同一性および類似性を測定する方
法は多くあるが、用語「同一性」は当業者に周知である
(Carillo,H.およびLipman,D.,SIAM J.Applied Mat
h.,48:1073(1988))。配列間の同一性または類似性
を測定するために通常用いられる方法は、Guide to Hug
e Computers,Martin J.Bishop,ed.,Academic Press,San
Diego,1994およびCarilo,H.,and Lipton,D.,SIAM J.Ap
plied Math.,48:1073(1988)等に開示されているが、
これらに限定するものではない。同一性を決定するため
の好ましい方法は、試験する配列間で最も良く適合する
ように設計される。同一性および類似性を決定する方法
は、公に入手できるコンピュータープログラムに集成さ
れている。二つの配列間の同一性および類似性を測定す
る好ましいコンピュータープログラム法には、GCSプ
ログラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids R
esearch 12(1):387(1984)、BLASTP、BLASTN、およびF
ASTA(Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol(1990) 215:40
3))等があるが、これらに限定するものではない。
【0010】本発明は、AE10K2配列を含むNrC
AMの新たなスプライス変種(NrCAMvarとい
う)を開示するものであり、AE10K2配列は公表さ
れたヒトNrCAM配列(Laneら、1996年)中には
存在しないが、ニワトリ配列中に存在する。さらに、N
rCAMvarは、Lanrらのヒト配列に存在するAE1
0K1配列を有していない(図2)。NrCAMvar
は脳、膵臓および副腎皮質において高レベルで発現さ
れ、胎盤、副腎髄質、甲状腺おおび精巣において低レベ
ルで発現される。しかしながら、公表されたヒトNrC
AMは膵臓において発現されないように思われる。
【0011】本発明のポリペプチド 1の態様において、本発明は、NrCAMvarポリペ
プチドに関する。該ポリペプチドは、配列番号:2のポ
リペプチド;ならびに配列番号:2のアミノ酸配列を含
むポリペプチドを包含する。好ましくは、NrCAMv
arポリペプチドは、NrCAMvarの生物学的活性
のうちの少なくとも1つを示す。NrCAMvarポリ
ペプチドは「成熟」蛋白の形態であってもよく、あるい
は融合蛋白のごとき大型の蛋白の一部であってもよい。
分泌またはリーダー配列、プロ配列、複数のヒスチジン
残基のごとき精製を促進する配列、または組み換え生産
を行っている間の安定性のためのさらなる配列を含むさ
らなるアミノ酸配列を含んでいることがしばしば有利で
ある。
【0012】NrCAMvarポリペプチドの生物学的
に活性のあるフラグメントも本発明に含まれる。フラグ
メントは、前述のNrCAMvarポリペプチドのアミ
ノ酸配列のすべてではなく一部に対して全く同一である
アミノ酸配列を有するポリペプチドである。NrCAM
varポリペプチドについては、フラグメントは「独立
して存在するもの(free standing)」であるか、ある
いはより大きなポリペプチド内に含まれていてもよく、
その中でフラグメントは一部分もしくは領域を形成して
いる。最も好ましくは、単一の連続した領域として、よ
り大きなポリペプチドに含まれる。好ましいフラグメン
トは、例えば、アミノ末端を含む一連の残基が欠失、ま
たはカルボキシ末端を含む一連の残基が欠失、あるいは
一方がアミノ末端でもう一方がカルボキシ末端を含む2
種の一連の残基が欠失していること以外はNrCAMv
arポリペプチドのアミノ酸配列を有する末端切断ポリ
ペプチドを包含する。また、構造的または機能的属性に
より特徴づけられるフラグメント、例えばアルファーヘ
リックスおよびアルファーヘリックス形成領域、ベータ
シートおよびベータシート形成領域、ターンおよびター
ン形成領域、コイルおよびコイル形成領域、親水性領
域、疎水性領域、アルファー両親媒性領域、ベータ両親
媒性領域、可変領域、表面形成領域、基質結合領域、お
よび高抗原性指標領域を含むフラグメントなども好まし
い。受容体活性を媒介する、生物学的に活性な領域も好
ましく、類似の活性もしくは改善された活性のある、ま
たは望ましくない活性を減じたフラグメント等がある。
動物、とりわけヒトにおいて抗原的または免疫原的なフ
ラグメントもまた含まれる。
【0013】好ましくは、これらのポリペプチドのすべ
ては、抗原的活性を包含する受容体の生物学的活性を保
持している。上記配列およびフラグメントの変種もこの
グループに含まれる。好ましい変種は、保存的アミノ酸
置換により変化したものであり、すなわち、同様の特徴
を有するアミノ酸により置換されているものである。典
型的なかかる置換は、Ala、Val、LeuおよびI
le間:SerおよびThr間;AspおよびGlu
間;AsnおよびGln間;ならびに塩基性残基Lys
およびArg間;あるいは芳香族残基PheおよびTy
r間におけるものである。いずれの適当な方法でも本発
明NrCAMvarポリペプチドを製造することができ
る。かかるポリペプチドは、単離された天然ポリペプチ
ド、組み換え法によるポリペプチド、合成法によるポリ
ペプチド、またはこれらの方法の組み合わせによるポリ
ペプチドを包含する。かかるポリペプチドの製造手段は
当該分野においてよく理解されている。
【0014】本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう1つの態様は、NrCAMvarポリヌク
レオチドに関する。NrCAMvarポリヌクレオチド
は、NrCAMvarポリペプチドおよびフラグメント
をコードしている単離ポリヌクレオチド、ならびにそれ
らに密接に関連しているポリヌクレオチドを包含する。
より詳細には、本発明NrCAMvarポリヌクレオチ
ドは、配列番号:2のNrCAMvarポリペプチドを
コードしている配列番号:1に示すヌクレオチド配列を
含むポリヌクレオチド、ならびに配列番号:1の特定の
配列を有するポリヌクレオチドを包含する。配列番号:
1に含まれるヌクレオチド配列に対して十分な同一性を
有し、増幅に使用可能であるかまたはプローブもしくは
マーカーとして使用される条件下でハイブリダイゼーシ
ョンするヌクレオチド配列もNrCAMvarポリヌク
レオチドに包含される。また本発明は、かかるNrCA
Mvarポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレ
オチドも提供する。
【0015】本発明NrCAMvarは、ヒトNrCA
MvarをコードするcDNAの配列決定結果により示
されるように、細胞付着分子の他の蛋白に構造的に関連
している。そのcDNA配列は1304個のアミノ酸の
ポリペプチドをコードする1つの読み枠を含む。図1の
配列のアミノ酸(配列番号:2)は、ヒトNrCAM
(Lane, RP et al, Genomics 35(3), 456-465 (1996))
に対して1299個のアミノ酸残基において約>99%
の同一性(BlastPを使用)を有する。図1のヌクレオチ
ド配列(配列番号:1)は、ヒトNrCAM(Lane, RP
et al, Genomics35(3), 456-465 (1996))に対して3
897個のヌクレオチド残基において約>99%の同一
性(BlastNを使用)を有する。図2はスプライス変種A
E10Kを示す。標準的クローニングおよびスクリーニ
ングを用い、ヒト副腎細胞中のmRNA由来のcDNA
ライブラリーから、発現配列タグ(EST)分析(Adam
s,M.D.,et al.Science(1991)252:1651-1656;Adams,M.D.
et al.,Nature(1992)355:632-634;Adams,M.D.,et al.,N
ature(1995)377 Supp:3-174)を用いて、NrCAMv
arをコードしている本発明の1のポリヌクレオチドを
得てもよい。ゲノムDNAライブラリーのごとき天然起
源から本発明ポリヌクレオチドを得ることもでき、ある
いはよく知られ市販されている手段方法を用いて合成す
ることもできる。配列番号:2のNrCAMvarポリ
ペプチドをコードしているヌクレオチド配列は表1のコ
ーディング配列(配列番号:1)に対して同一であって
もよく、あるいは配列番号:2のポリペプチドをコード
しているヌクレオチド配列の縮重の結果生じる配列であ
ってもよく、あるいは配列番号:2のポリペプチドをコ
ーオするヌクレオチド配列に対して非常に同一性がある
ものであってもよい。
【0016】本発明ポリヌクレオチドをNrCAMva
rポリペプチドの組み換え生産に用いる場合、ポリヌク
レオチドはそれ自体、成熟ポリペプチドまたはそのフラ
グメントのコーディング配列を含むものであってもよ
く;あるいは他のコーディング配列を伴った読み枠中の
成熟ポリペプチドまたはフラグメントのコーディング配
列を含むものであってもよい。他のコーディング配列と
しては、例えば、リーダーまたは分泌配列、プレ、プ
ロ、プレプロ蛋白配列をコードするコーディング配列、
または他の融合ペプチド部分が挙げられる。例えば、融
合ポリペプチドの精製を促すマーカー配列をコードして
いてもよい。本発明のこの態様の1の好ましい具体例に
おいて、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen,In
c.)中に提供されるようなヘキサ−ヒスチジンペプチド
(Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(19
89)に記載される)またはHAタグ(Wilsonら、Cell,
37:767(1984))である。また本発明のポリヌクレオチ
ドは、転写された非翻訳配列、終止シグナル、リボソー
ム結合部位、mRNAを安定化する配列のごとき非コー
ディング5'および3'配列を含有していてもよい。さら
に好ましい具体例は、表1に示すNrCAMvarポリ
ペプチドのアミノ酸配列(配列番号:2)を含むNrC
AMvar変種をコードしているポリヌクレオチドであ
り、数個、5ないし10個、1ないし5個、1ないし3
個、1ないし2個または1個のアミノ酸残基がいずれか
の組み合わせで置換、欠失または付加されているもので
ある。さらに本発明は、上記配列にハイブリダイゼーシ
ョンするポリヌクレオチドにも関する。この点におい
て、本発明は、厳密な条件下で上記ポリヌクレオチドに
ハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに特別に
関連する。本明細書の用語「厳密な条件」とは、配列間
に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の同
一性がある場合にのみハイブリダイゼーションが起こる
ことを意味する。
【0017】配列番号:1に含まれるヌクレオチド配列
に対して同一または十分に同一である本発明ポリヌクレ
オチドまたはそのフラグメントをcDNAおよびゲノム
DNA用のハイブリダイゼーションプローブとして用い
て、全長のcDNAおよびNrCAMvarをコードし
ているゲノムクローンを単離し、またNrCAMvar
遺伝子に対して高い類似性を有する配列を有する他の遺
伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離してもよ
い。かかるハイブリダイゼーション法は当業者に知られ
ている。典型的には、これらのヌクレオチド配列は、対
照に対して70%、好ましくは80%、より好ましくは
90%の同一性を有する。一般的には、プローブは少な
くとも15個のヌクレオチドを含む。好ましくは、かか
るプローブは少なくとも30個のヌクレオチドを有し、
少なくとも50個のヌクレオチドを有していてもよい。
特に好ましいプローブは30ないし50個の範囲のヌク
レオチドを含む。
【0018】1の具体例において、NrCAMvarポ
リペプチドをコードしているポリヌクレオチドを得るこ
とは、配列番号:1またはそのフラグメント配列を有す
る標識プローブを用いて厳密なハイブリダイゼーション
条件下で適当なライブラリーをスクリーニングし、次い
で、該ポリヌクレオチド配列を含有する全長のcDNA
およびゲノムクローンを単離する工程を含む。かかるハ
イブリダイゼーション法は当業者によく知られている。
厳密なハイブリダイゼーション条件は上で定義したもの
であるか、または50%ホルムアミド、5xSSC(1
50mM NaCl、15mM クエン酸三ナトリウ
ム)、50mM リン酸ナトリウム(pH7.6)、5
xデンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、および2
0マイクログラム/mlの変性剪断サケ精子DNAを含
む溶液中、42℃で一晩、次いで、約65℃での0.1
xSSC中での洗浄といった条件であってもよい。本発
明ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを、動物および
ヒトの疾病の治療および診断のための研究試薬および材
料として用いてもよい。
【0019】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリヌ
クレオチドを含むベクター、本発明のベクターで遺伝子
操作される宿主細胞、および組換え技法による本発明の
ポリペプチドの製造にも関する。無細胞翻訳系を用い、
本発明のDNA構築物に由来するRNAを用いてかかる
蛋白を製造してもよい。組換え体を製造するために、宿
主細胞を遺伝子操作して、発現系もしくはそれらの一
部、または本発明のポリヌクレオチドを組み込むことが
できる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、例え
ば、Davisら、Basic Methods in Molecular Biology(1
986);Sambrookら、Molecular Cloning;A Laboratory
Manual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(1989)のように、多くの標準的な実
験マニュアルに記載される方法により行うことができ、
例えばリン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランス
ベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、
トランスダクション、スクレイプ負荷(scrapeloadin
g)、バリスティック導入(Ballistic introduction)
および感染等がある。
【0020】適当な宿主の代表的なものには、細菌細
胞、例えば連鎖球菌属(Streptococci)、ブドウ球菌属
(Staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミ
セス(Streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtii
s)細胞;真菌細胞例えば酵母細胞およびアスペルギル
ス属(Aspergillus)細胞;昆虫細胞例えばショウジョ
ウバエS2(Drosophila S2)およびスポドプテラSf
9(Spodoptera Sf9)細胞;動物細胞例えばCHO、C
OS、HeLa、C127、3T3、BHK、293お
よびボウズ(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞等が
ある。
【0021】非常に多くの発現系を使用できる。かかる
系は、染色体、エピソームおよびウイルス由来のベクタ
ー、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エ
レメント由来、酵母染色体エレメント由来、例えばバキ
ュロウイルス、パポバウイルス、例えばSV40、ワク
シニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性
狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等のウイルス由来
のベクター、ならびにそれらを組み合わせた物に由来す
るベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオファー
ジ遺伝学的エレメント由来のベクター、例えばコスミド
およびファージミドを包含する。発現系は、発現を制御
ならびに発生させる制御領域を含有していてもよい。一
般的には、宿主中でポリヌクレオチドを保持、伸長また
は発現してポリペプチドを発現するのに適した系または
ベクターを用いてもよい。例えばSambrookら、Molecula
rCloning,A Laboratory Manual(上述)に記載されて
いるような周知のおよび常套的な種々の技術により、適
当なDNA配列を発現系に挿入できる。
【0022】翻訳蛋白を、小胞体内腔、ペリプラスミッ
クスペースまたは細胞外環境へ分泌させるために、適当
な分泌シグナルを所望ポリペプチド中に含ませてもよ
い。これらのシグナルはポリペプチドに本来的なもので
あってもく、あるいは異種性のシグナルでもよい。Nr
CAMvarポリペプチドをスクリーニングアッセイの
ために発現させる場合、一般的には、細胞表面にポリペ
プチドを生成させるのが好ましい。この場合、スクリー
ニングアッセイに使用する前に細胞を集めてもよい。N
rCAMvarポリペプチドが培地中に分泌される場
合、培地を回収してポリペプチドを回収し精製すること
ができる。細胞内に生成される場合、まず細胞を溶解
し、次いで、ポリペプチドを回収しなければならない。
NrCAMvarポリペプチドは周知の方法により、組
換え細胞培養物から回収および精製でき、その方法には
例えば硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽
出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、
ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用
クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ヒド
ロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチン
クロマトグラフィー等がある。最も好ましくは、高速液
体クロマトグラフィーを精製に用いるのが最も好まし
い。ポリペプチドが単離および/または精製中に変性し
た場合、再び活性な立体配座にするために、蛋白再生の
ための周知の技法を用いてもよい。
【0023】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬としての本発明NrCAMvar
ポリヌクレオチドの使用にも関する。真核生物とりわけ
哺乳動物、特にヒトにおけるNrCAMvarの検出
は、NrCAMvarの発現低下、過剰発現または変化
した発現から生じる疾病またはかかる疾病に対する感受
性の診断のための手段を提供する。NrCAMvar遺
伝子中に変異を有する個体を、種々の方法によりDNA
レベルで検出できる。診断用の核酸は、感染した個体の
細胞および組織、例えば、血液、尿、唾液、組織生検ま
たは剖検材料より得ることができる。ゲノムDNAを検
出に直接使用してもよく、または分析の前にPCRもし
くはその他の増幅法を用いることにより酵素的に増幅し
てもよい。RNAまたはcDNAも同様の方法で用いる
ことができる。正常な遺伝子型と比較した場合の増幅生
成物のサイズの変化により、欠失および挿入を検出する
ことができる。点突然変異は、増幅DNAを標識NrC
AMvarポリヌクレオチド配列にハイブリダイズさせ
ることにより同定できる。好ましくは、完全に対合した
配列は、RNアーゼ消化または融解温度の差により、誤
対合二重らせんから区別できる。DNA配列の差はま
た、変性剤含有または不含のゲル中のDNAフラグメン
トの電気泳動の移動度の変化を検出することにより、ま
たは直接的なDNAの配列決定により検出できる。例え
ばMeyers et.al.Science,230:1242(1985)参照。特異
的な位置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッ
セイ例えばRNアーゼおよびS1保護または化学的切断
法によっても明らかにすることができる。例えばCotton
et al.Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:4397-4401(198
5)参照。もう1つの具体例において、NrCAMva
rヌクレオチド配列またはそのフラグメントを含むオリ
ゴヌクレオチドプローブのアレイ(array)を構築し
て、例えば遺伝学的変異の有効なスクリーニングを行う
ことができる。アレイ法はよく知られており、広い適用
範囲があり、遺伝子発現、遺伝学的連関および遺伝学的
変化を包含する分子遺伝学における種々の問題を解明す
るためにこの方法を用いることができる(例えば、M.Ch
ee et al.,Science,Vol 274,pp 610-613(1996))。
【0024】診断アッセイは、本明細書記載の方法によ
りNrCAMvar遺伝子の変異を検出することによ
り、糖尿病、肥満および癌に対する感受性の診断または
決定方法を提供する。さらに、対象由来の試料の異常に
上昇または低下したNrCAMvarポリペプチドもし
くはNrCAMvar mRNAレベルを調べることを
特徴とする方法によって、糖尿病、肥満および癌を診断
することができる。NrCAMvarポリヌクレオチド
の発現の増加または低下は、ポリヌクレオチドの定量法
として当該分野で周知の方法、例えば増幅、PCR、R
T−PCR、RNアーゼ保護、ノーザンブロッティング
およびその他のハイブリダイゼーション法を用いて測定
できる。宿主由来のサンプル中のNrCAMvar蛋白
のレベルを決定するために用いることができるアッセイ
法は、当業者に周知である。このようなアッセイ法に
は、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、ウェス
タンブロット分析およびELISAアッセイ等がある。
【0025】染色体アッセイ 本発明ヌクレオチド配列は染色体の同定にも価値があ
る。本発明配列は、個々のヒト染色体上の特定の位置を
標的とし、これにハイブリダイゼーションしうる。本発
明による重要な部分の染色体へのマッピングは、それら
の配列を遺伝子関連疾病と関連づける重要な第1工程で
ある。配列を正確な染色体位置にマッピングしたなら
ば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝学的地図のデー
タと関連づけることができる。かかるデータは、例え
ば、V.McKusick,Mendelian Inheritancein Man(Johns
Hopkins University Weich Medical Libraryからオンラ
インで利用できる)に見いだされる。次いで、連鎖(物
理的に近接した遺伝子の同時遺伝)の解析により、同じ
染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾病との関係を
同定する。罹病個体と未罹病個体との間のcDNAまた
はゲノム配列の相違も調べることができる。罹病個体の
いくつかまたは全部において変異が観察されるが正常個
体においては観察されない場合、その変異は疾病の原因
である可能性がある。
【0026】抗体 本発明のポリペプチドまたはそれらのフラグメントもし
くはアナログ、またはそれらを発現する細胞は、NrC
AMvarポリペプチドに対して免疫特異的な抗体を産
生する免疫原として用いることができる。本明細書で用
いる「免疫特異的」とは、抗体が、先行技術における他
の関連ポリペプチドに対してよりも、本発明ポリペプチ
ドに対して実質的に大きいアフィニティーを有すること
を意味する。NrCAMvarポリペプチドに対して生
じる抗体は、ポリペプチドまたはエピトープが付いたフ
ラグメント、アナログまたは細胞を、好ましくはヒトは
でない動物に、通常の実験法を用いて投与することによ
り得ることができる。連続的細胞系培養により産生され
る抗体を提供する、当業者周知の技術を用いて、モノク
ローナル抗体を調製することができる。例としては、Ko
hler,G. and Milstein,C.,Nature,256:495-497(197
5);Kozbor et al.Immunology Today,4:72(1983);
Cole et al.Monoclonal Antibodies and Cancer Therap
y,Alan R Liss,Inc.,77-96頁(1985)に記載されるよう
な種々の技法がある。一本鎖抗体の産生のために記載さ
れた技術(米国特許第4946778号)は、本発明の
ポリペプチドに対する一本鎖抗体を産生するのに適用で
きる。また、トランスジェニックマウスまたはその他の
生物、例えばその他の哺乳動物は、ヒト化抗体等の抗体
を発現するのに用いることができる。上記抗体を用い
て、ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定
してもよく、あるいはアフィニティークロマトグラフィ
ーによりポリペプチドを精製してもよい。NrCAMv
arポリペプチドに対する抗体を、とりわけ、糖尿病、
肥満および癌の治療に用いてもよい。
【0027】ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物における免疫学的反応を
誘導する方法に関し、該方法は、抗体および/またはT
細胞免疫応答を生じさせるに十分なNrCAMvarま
たはそれらのフラグメントを哺乳動物に接種して、とり
わけ、糖尿病、肥満および癌から該動物を防御すること
を特徴とする。本発明のもう1つの態様は、哺乳動物に
おいて免疫学的応答を誘導する方法に関し、該方法は、
NrCAMvarポリペプチドをインビボで発現させる
ベクターを介してNrCAMvarポリペプチドを送達
し、かかる免疫学的応答を誘導して該動物を疾患から防
御する抗体を生させることを特徴とする。本発明のさら
なる態様は免疫学的/ワクチン処方(組成物)に関する
ものであり、それは、哺乳動物宿主中に導入された場
合、NrCAMvarポリペプチドに対する哺乳動物の
免疫学的応答を誘導する。該組成物はNrCAMvar
ポリペプチドまたはNrCAMvar遺伝子を含んでな
る。ワクチン処方は、さらに適当な担体を含んでいても
よい。NrCAMvarポリペプチドは胃で分解される
可能性があるので、好ましくは非経口投与する(皮下、
筋肉内、静脈、皮内等への注射を包含)。非経口投与に
適した処方は、抗酸化剤、バッファー、静細菌剤および
処方をレシピエントの血液と等張にする溶質を含んでい
てもよい水性または非水性滅菌注射用溶液;ならびに懸
濁剤または増粘剤を含んでいてもよい水性または非水性
滅菌懸濁液を包含する。処方を1回量または複数回量と
して容器に入れて提供してもよく、例えば、密封アンプ
ルおよびバイアルに入れて提供してもよく、また使用直
前に滅菌液体担体の添加のみを必要とする凍結乾燥状態
として保存してもよい。またワクチン処方は、水中油系
および当該分野で知られた他の系のごとき処方の免疫原
性を高めるためのアジュバント系を含んでいてもよい。
用量は、個々のワクチンの活性に左右され、通常の実験
により容易に決定することができる。
【0028】スクリーニングアッセイ 本発明NrCAMvarポリペプチドに結合してこれを
活性化する化合物(アゴニスト)または阻害する化合物
(アンタゴニスト)のスクリーニングプロセスにおいて
本発明NrCAMvarを用いてもよい。よって、本発
明ポリペプチドを用いて、小型分子基質とリガンドとの
結合を、例えば細胞、無細胞調製物、化学ライブラリー
および天然産物混合物において評価してもよい。これら
のアゴニストまたはアンタゴニストは本発明ポリペプチ
ドの天然の基質、リガンド、受容体等であってもよく、
あるいは本発明ポリペプチドの構造または機能を模倣し
たものであってもよい。Coligan et al.,Current Proto
cols in Immunology 1(2):Chapter5(1991)参照。NrC
AMvarポリペプチドは哺乳動物に遍在しており、多
くの病理を包含する多くの生物学的機能に関与してい
る。したがって、NrCAMvarポリペプチドを刺激
する化合物および薬剤、あるいはまたNrCAMvar
ポリペプチドを阻害しうる化合物または薬剤を見いだす
ことが望まれる。一般的には、糖尿病、肥満および癌の
ごとき状態を治療または予防するためにアゴニストが用
いられる。糖尿病、肥満および癌のごとき状態の種々の
治療または予防のためにアンタゴニストを用いてもよ
い。
【0029】一般的には、かかるスクリーニング手順
は、細胞表面にNrCAMvarポリペプチドを発現す
る適当な細胞を製造することを含む。かかる細胞は、哺
乳動物由来の細胞、酵母、ショウジョウバエ(Drosophi
la)または大腸菌(E.coli)を包含する。次いで、Nr
CAMvarを発現する細胞(または発現された受容体
を含む細胞膜)またはNrCAMvarポリペプチドに
応答する細胞を試験化合物と接触させて、結合または機
能的応答の刺激もしくは阻害を観察する。NrCAMv
ar活性について、候補化合物と接触した細胞の能力を
接触しなかった同種の細胞と比較する。アッセイは候補
化合物の結合を試験するだけのものであり、候補化合物
に直接または間接的に結合した標識により、あるいは標
識競争物質との競争を用いるアッセイにおいてNrCA
Mvarポリペプチドを有する細胞への付着を検出す
る。さらに、これらのアッセイは、NrCAMvarポ
リペプチドを有する細胞に対する適切な検出系を用い
て、候補化合物がNrCAMvarポリペプチドの活性
化により発生するシグナルを生じさせるかどうかを試験
するものであってもよい。一般的には、既知アゴニスト
の存在下で活性化に対する阻害をアッセイし、候補化合
物が存在することによる、アゴニストによる活性化に対
する影響を観察する。かかるスクリーニングアッセイを
行なうための標準的方法は当該分野においてよく理解さ
れている。潜在的なNrCAMvarポリペプチドアン
タゴニストの例は抗体を包含し、あるいはいくつかの場
合には、NrCAMvarポリペプチドのリガンド、基
質、受容体等に密接に関連したオリゴヌクレオチドまた
は蛋白を包含し、あるいはまた、例えばリガンド、基
質、受容体のフラグメント、または本発明ポリペプチド
に結合するが応答を誘起しない(その結果ポリペプチド
活性が妨害される)小型分子を包含する。
【0030】予防および治療方法 本発明は、過剰または不十分な量のNrCAMvarポ
リペプチド活性に関連する異常な状態の治療方法を提供
する。NrCAMvarポリペプチド活性が過剰な場
合、いくつかの方法を用いることができる。1の方法
は、有効量の上記阻害剤化合物(アンタゴニスト)を医
薬上許容される担体とともに対象に投与して、NrCA
Mvarポリペプチドへのリガンドの結合をブロックす
ることあるいは第2のシグナルを阻害することにより活
性化を阻害し、そのことにより異常な状態を改善するこ
とを特徴とする。もう1つのアプローチにおいて、内在
性NrCAMvarと競争してリガンドに結合する能力
をやはり有している可溶性形態のNrCAMvarポリ
ペプチドを投与してもよい。かかる競争物質の典型的な
具体例はNrCAMvarポリペプチドのフラグメント
を含む。さらにもう1つの方法において、発現ブロック
法を用いて内在性NrCAMvarをコードしている遺
伝子の発現を阻害してもよい。知られているかかる方法
には、細胞内で生成した、あるいは別個に投与されたア
ンチセンス配列を用いる。例えば、Oligodeoxynucleoti
des as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC
Press,Boca Raton, FL(1988)中、O'Connor,J.Neuroche
m(1991)56:560を参照のこと。別法として、遺伝子とと
もに三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを提供し
てもよい。例えば、Lee et al.,Nucleic Acids Res(197
9)6:3073;Cooney et al.,Science(1988)241:456;Dervan
et al.,Science(1991)251:1360参照。これらのオリゴ
マーはそれ自体投与することができ、あるいは関連オリ
ゴマーをインビボで発現させることもできる。
【0031】NrCAMvarおよびその活性の発現不
足に関連する異常な症状の治療には、いくつかの方法が
用いられる。1の方法は、NrCAMvarを活性化す
る治療上有効量の化合物(すなわち上記アゴニスト)を
医薬上許容される担体とともに投与し、そのことにより
異常な状態を改善することを特徴とする。別法として、
遺伝子治療を用いて、対象中の細胞によるNrCAMv
arの細胞内での生成を有効ならしめてもよい。例え
ば、上記のごとく本発明ポリヌクレオチドを処理加工し
て複製欠損レトロウイルスベクターに入れて発現するよ
うにしてもよい。次いで、レトロウイルス発現構築物を
単離し、本発明ポリペプチドをコードしているRNAを
含むレトロウイルスプラスミドベクターでトランスダク
ションしたパッケージング細胞中に導入して、今度はパ
ッケージング細胞が目的遺伝子を含む感染性ウイルス粒
子を生成するようにしてもよい。これらのプロデューサ
ー細胞を対象に投与して細胞をインビボで処理加工し
て、インビボでポリペプチドを発現するようにしてもよ
い。遺伝子治療の概説としては、Human Molecular Gene
tics,T.Strachan and A.P.Read,BIOS Scientific Publi
shers Ltd(1986)中、第20章、Gene Therapy and othe
r Molecular Genetic-based Therapeutic Approaches
(およびその中の引用文献)参照。
【0032】処方および投与 可溶性形態のNrCAMvarポリペプチドのごときペ
プチド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストペプ
チドまたは小型分子を、適当な医薬担体と組み合わせて
処方してもよい。かかる処方は、治療上有効量のポリペ
プチドまたは化合物、および医薬上許容される担体また
は賦形剤を含んでなる。かかる担体としては、セイライ
ン、緩衝化セイライン、デキストロース、水、グリセロ
ール、エタノール、およびそれらの混合物が挙げられる
が、これらに限らない。処方は投与経路に適したものと
すべきであり、当業者によく知られている。さらに本発
明は、上記本発明成分の1種またはそれ以上を充填し
た、1個またはそれ以上の容器を含んでなる医薬パック
およびキットにも関する。本発明ポリペプチドおよび他
の化合物を単独で使用してもよく、あるいは治療化合物
のごとき他の化合物と一緒に使用してもよい。医薬組成
物の全身投与の好ましい形態は、注射、典型的には静脈
注射を包含する。皮下、筋肉内または腹腔内のごとき他
の注射経路を用いることもできる。全身投与のための別
の手段は、胆汁酸塩またはフシジン酸または他の界面活
性剤のごとき浸透剤を用いる経粘膜または経皮投与を包
含する。さらに、腸溶処方またはカプセル処方がうまく
処方されるならば、経口投与も可能である。これらの化
合物の投与は局所的なものであってもよく、膏薬、パス
タ、ゲル等の形態であってもよい。
【0033】必要な用量範囲は、ペプチド、投与経路、
処方の性質、対象の症状の性質、および担当医師の判断
による。しかしながら、適当な用量は対象の体重1kg
あたり0.1ないし100μgの範囲である。しかしな
がら、種々の使用化合物および種々の投与経路のさまざ
まな有効性を考慮すれば、必要な用量は広範囲なものと
思われる。例えば、経口投与には静脈注射よりも多い用
量が必要であると考えられる。当該分野においてよく知
られた最適化のための標準的な常套的実験を用いてこれ
らの用量の変更を行うことができる。しばしば「遺伝子
治療」と称される上記治療方法において、治療に使用す
るポリペプチドを対象中において生成させることもでき
る。よって、例えば、レトロウイルスプラスミドベクタ
ーを用いることにより、ポリペプチドをコードしている
DNAまたはRNAのごときポリヌクレオチドを用いて
対象由来の細胞をエクスビボで処理加工してよい。次い
で、細胞を対象に導入する。
【0034】
【実施例】特記しないかぎり、当業者によく知られた標
準的方法を用いて下記実施例を行う。実施例は本発明を
例示説明するものであり、本発明を限定するものではな
い。 実施例1 ヒトNrCAMvar cDNAのクローニング ニワトリNrCAM配列を用いてHGS ESTデータ
ベースをスクリーニングし、3つのHGS ESTクロ
ーン(EST99669、EST237133、および
EST373834)を得た。EST99669および
EST237133クローンはヒト副腎cDNAライブ
ラリー由来であったが、EST373834はヒト線条
cDNAライブラリー由来であった。cDNAクローン
EST237133およびEST373834はいくつ
かのEcoRIまたはEcoRI/XhoIフラグメン
トを含んでおり、いくつかの異なる遺伝子由来のインサ
ートが存在する可能性が示唆された。NrCAMに相同
的なEST配列を含むフラグメントのみをサブクローン
し、さらなる特徴づけに使用した。これらのクローンは
末端を配列決定され、[α−32P]dCTP(Amersh
am)標識プローブとして使用してヒト胎児脳(20週)
λgt11 cDNAライブラリー(Clontech)をスク
リーニングした。4つの陽性cDNAクローンを単離
し、インサートをpBluescriptプラスミド(Maniatis
ら、1982年)中にクローンした。遺伝子特異的プラ
イマーを用いてヒト胎児脳MarathonTMcDNA(Clontech)
およびλgt11胎児脳cDNAライブラリーから遺伝
子のさらなるセクションを単離してcDNAを増幅し
た。ABI PRISMTMダイターミネーターサイクルシークエ
ンシングレディーリアクションキット(dye terminator
cycle aequencing ready reaction kit)を用いてABI
373シークエンサーによりすべての配列決定を行った。W
isconcin GCGパッケージを用いて配列を集めた。ヒトN
rCAMvar(配列番号:1)および公表されたNr
CAM配列(Laneら)についてのDNAならびにアミノ
酸配列の比較により、それらが重複領域において>99
%同一であることが明かとなった。配列番号:1のヒト
NrCAMvarのDNA配列はニワトリ遺伝子のDN
A配列に対して77.1%同一であるが、アミノ酸配列
(配列番号:2)は80%同一である。ヒトcDNA由
来のcDNAクローンまたはPCR生成物のいずれかを
配列決定することによりAE19、AE12およびAE
93の別経路のスプライシングの証拠が得られ、さら
に、本発明配列(AE10K)とLaneの配列(AE10
L)とを対比すると、2つの新たな領域AE10Kおよ
びAE10Lが別々に存在していないことがわかった
(図2参照)。
【0035】a)エキソン構造:EST99669はニ
ワトリ遺伝子のいずれにも相同的でない連続したゲノム
配列を不医務ことがわかった。この配列を試験すると、
スプライスドナーコンセンサス配列が明かとなった。お
そらく、この配列は、不完全なmRNAプロセッシング
によりcDNA中のイントロン:エキソン境界に対応す
るのであろう。ドナーおよびアクセプターはEST37
3834中に存在した。Laneら(1996年)により同
定された別経路でスプライシングされた領域AE12お
よびAE93のほかに、AE19にはヒト胎児脳cDN
Aから得られるいくつかのcDNAフラグメントがない
こともわかった。さらに、10個のアミノ酸セクション
をコードする、2つの新規な別経路でスプライシングさ
れた領域が同定された(図2参照)。AE93はヒト副
腎cDNAライブラリー由来のEST237133中に
なかったが、AE12およびAE93はともに成人脳c
DNA由来のPCR生成物中に観察された。
【0036】b)ノーザンブロットの結果 〜7.0kbのmRNAバンドがヒトの脳、胎盤、膵
臓、副腎髄質および皮質、甲状腺、および精巣組織につ
いて観察された。その結果は、この遺伝子が脳、膵臓、
および副腎皮質組織において非常に発現されることも示
す(使用するブロット上のmRNAレベルはClontechに
おいてコントロールされ、試料はアクチン遺伝子プロー
ブとのハイブリダイゼーションによりその完全性につい
て試験される)。
【0037】c)染色体局在化 ヒトNrCAM遺伝子座の正確な局在化を知るために、
イントロン由来のプライマー(sbp12)およびエキ
ソン由来のプライマー(sbp13)をEST3738
34の配列に従って設計した。これらのプライマーは2
14bpのPCR生成物を生じ、これを用いてGenebrid
ge 4ラジエーションハイブリッドパネル(Genebridge 4
radiation hybrid panel)中のこの遺伝子の存在につ
いてスクリーニングした。結果をWIGCR実験マッピング
サーバーにより分析し、表1に示す。これらのデータに
より、ヒトNrCAM遺伝子は染色体7のロングアーム
のD7S666およびD7S658間の7q21−22
にある。
【0038】表1:プライマーsbp12よび13を用
いてGenebridge 4ラジエーションハイブリッドパネルを
試験することにより得られたデータベクター
【表1】
【0039】各数は放射ハイブリッドパネル中の93個
細胞系のうちの1つに対応する。0および1はそれぞれ
陰性および陽性PCRアッセイを示す。2はアッセイ結
果が2連の実験において矛盾したか、あるいは試験され
なかったことを示す。
【0040】膵臓の機能は糖尿病の進行に密接に関連し
ているので、NrCAMvarはこの疾病の管理におけ
る標的分子となる。この示唆はゲノムマッピングデータ
により支持される。II型糖尿病とも呼ばれるインスリン
非依存性糖尿病(NIDDM)に関する遺伝座は染色体
7のNrCAMvarと同じ領域にマッピングされてい
る(Prochazka,1995年)。
【0041】
【配列表】 <110> SmithKlineBeecham plc. <120> Neural Cell Adhesion Molecule Splicing variants <130> 181926 <150> GB 9703011.8 <151> 1997-02-13 <150> EP 97305485.1 <151> 1997-07-22 <160> 2 <210> 1 <211> 3997 <212> DNA <213> <400> 1 ccatcgtaat tcgcctaatg cagcttaaaa taatgccgaa aaagaagcgc ttatctgcgg 60 gcagagtgcc cctgattctc ttcctgtgcc agatgattag tgcactggaa gtacctcttg 120 atccaaaact tcttgaagac ttggtacagc ctccaaccat cacccaacag tctccaaaag 180 attacattat tgaccctcgg gagaatattg taatccagtg tgaagccaaa gggaaaccgc 240 ccccaagctt ttcctggacc cgtaatggga ctcattttga catcgataaa gaccctctgg 300 tcaccatgaa gcctggcaca ggaacgctca taattaacat catgagcgaa gggaaagctg 360 agacctatga aggagtctat cagtgtacag caaggaacga acgcggagct gcagtttcta 420 ataacattgt tgtccgccca tccagatcac cattgtggac caaagaaaaa cttgaaccaa 480 tcacacttca aagtggtcag tctttagtac ttccctgcag acccccaatt ggattaccac 540 cacctataat attttggatg gataattcct ttcaaagact tccacaaagt gagagagttt 600 ctcaaggttt gaatggggac ctttattttt ccaatgtcct cccagaggac acccgcgaag 660 actatatctg ttatgctaga tttaatcata ctcaaaccat acagcagaag caacctattt 720 ctgtgaaggt gatttcagtg gatgaattga atgacactat agctgctaat ttgagtgaca 780 ctgagtttta tggtgctaaa tcaagtagag agaggccacc aacattttta actccagaag 840 gcaatgcaag taacaaagag gaattaagag gaaatgtgct ttcactggag tgcattgcag 900 aaggactgcc taccccaatt atttactggg caaaggaaga tggaatgcta cccaaaaaca 960 ggacagttta taagaacttt gagaaaacct tgcagatcat tcatgtttca gaagcagact 1020 ctggaaatta ccaatgtata gcaaaaaatg cattaggagc catccaccat accatttctg 1080 ttagagttaa agcggctcca tactggatca cagcccctca aaatcttgtg ctgtccccag 1140 gagaggatgg gaccttgatc tgcagagcta atggcaaccc caaacccaga attagctggt 1200 taacaaatgg agtcccaata gaaattgccc ctgatgaccc cagcagaaaa atagatggcg 1260 ataccattat tttttcaaat gttcaagaaa gatcaagtgc agtatatcag tgcaatgcct 1320 ctaatgaata tggatattta ctggcaaacg catttgtaaa tgtgctggct gagccaccac 1380 gaatcctcac acctgcaaac acactctacc aggtcattgc aaacaggcct gctttactag 1440 actgtgcctt ctttgggtca cctctcccaa ccatccagtg gtttaaagga gctaaaggaa 1500 gtgctcttca tgaagatatt tatgttttac atgaaaatgg aactttggaa attcctgtgg 1560 cccaaaagga cagtacagga acttatacgt gtgttgcaag gaataaatta gggatggcga 1620 agaatgaagt tcacttagaa atcaaagatc ctacatggat cgttaaacag cccgaatatg 1680 cagttgtgca aagagggagc atggtgtcct ttgaatgcaa agtgaaacat gatcacacct 1740 tatccctcac tgtcctgtgg ctgaaggaca acagggaact gcccagtgat gaaaggttca 1800 ctgttgacaa ggatcatcta gtggtagctg atgtcagtga cgatgacagc gggacctaca 1860 cgtgtgtggc caacaccact ctggacagcg tctccgccag cgctgtgctt agcgttgttg 1920 ctcctactcc aactccagct cccgtttacg atgtcccaaa tcctccgctt gacttagaac 1980 tgacagatca acttgacaaa agtgttcagc tgtcatggac cccaggcgat gacaacaata 2040 gccccattac aacaattcat gacgaatatg aagatgcaat gcacaagcca gggctgtggc 2100 accaccaaac tgaagtttct ggaacacaga ccacagccca gctgaagctg tctccttacg 2160 tgaactactc cttccgcgtg atggcagtga acagcattgg gaagagcttg cccagcgagg 2220 cctctgagca gtatttgacg aaagcctcag aaccagataa aaaccccaca gctgtggaag 2280 gactgggatc agagcctgat aatttggtga ttacgtggaa gcccttgaat ggtttcgaat 2340 ttaatgggcc aggccttcag tacaaagtta gctggcgcca gaaagttggt gatgatgaat 2400 ggacatctgt ggttgtggca aatgtatcca aatatattgt ttcaggcacg ccaacctttg 2460 ttccatacct gatcaaagtt caggccctga atgacatggg gtttgccccc gagccagctg 2520 tagtcatggg acattctgga gaagacctcc caatggtggc tcctgggaac gtgcgtgtga 2580 atgtggtgaa cagtacctta gccgaggtgc actgggaccc agtacctctg aaaagcatcc 2640 gaggacacct acaaggctat cggatttact attggaagac ccagagttca tctaaaagaa 2700 acagacgtca cattgagaaa aagatcctca ccttccaagg cagcaagact catggcatgt 2760 tgccggggct agagcccttt agccactaca cactgaatgt ccgagtggtc aatgggaaag 2820 gggagggccc agccagccct gacagagtct ttaatactcc agaaggagtc cccagcgttc 2880 cctcgtcttt gaagattgtg aatccaacac tggactctct cactttggaa tgggatccac 2940 cgagccaccc gaatggcatt ttgacagagt acaccttaaa gtatcagcca attaacaaca 3000 cacatgaatt aggccctctg gtagatttga aaattcctgc caacaagaca cggtggactt 3060 taaaaaattt aaatttcacc actcgatata agttttattt ctatgcacaa acatcagcag 3120 gatcaggaag tcaaattaca gaggaagcag taacaactgt ggatgaagct ggtattcttc 3180 cacctgatgt aggtgcaggc aaagttcaag cagtaaatcc caggatcagc aatcttactg 3240 ctgcagctgc tgaaacctat gccaatatca gttgggaata tgagggacca gagtatgcca 3300 acttttatgt tgaatatggt gtagcaggca gcaaagaaga atggagaaaa gaaattgtaa 3360 atggttctcg gagcttcttt gggttaaagg gtctaatgcc aggaacagca tacaagtttc 3420 gagttggtgc tgtgggggga ccccggtttg tgagttcaga gggtgtgttt gagacaggcc 3480 cagcgatggc aagccggcag gtggatattg caactcaggg ctggttcatt ggtctgatgt 3540 gtgctgttgc tctccttatc ttaattttgc tgattgtttg cttcatcaga agaaacaagg 3600 gtggtaaata tccagttaaa gaaaaggaag atgcccatgc tgaccctgaa atccagccta 3660 tgaaggaaga tgatgggaca tttggagaat acagtgatgc agaagaccac aagcctttga 3720 aaaaaggaag tcgaactcct tcagacagga ctgtgaaaaa agaagatagt gacgacagcc 3780 tacttgacta tggagaaggg gttaatggcc agttcaatga ggatggctcc tttattggac 3840 aatacagtgg taaaaaagag aaagagccgg ctgaaggaaa cgaaagctca gaggcacctt 3900 ctcctgtcaa cgccatgaat tcctttgttt aatcatagaa cttgattccg atgatgtctt 3960 tacagtttgt ttgctattgt ccatccaggt tgtactg 3997 <210> 2 <211> 1304 <212> PRT <213> <400> 2 Met Gln Leu Lys Ile Met Pro Lys Lys Lys Arg Leu Ser Ala Gly Arg 1 5 10 15 Val Pro Leu Ile Leu Phe Leu Cys Gln Met Ile Ser Ala Leu Glu Val 20 25 30 Pro Leu Asp Pro Lys Leu Leu Glu Asp Leu Val Gln Pro Pro Thr Ile 35 40 45 Thr Gln Gln Ser Pro Lys Asp Tyr Ile Ile Asp Pro Arg Glu Asn Ile 50 55 60 Val Ile Gln Cys Glu Ala Lys Gly Lys Pro Pro Pro Ser Phe Ser Trp 65 70 75 80 Thr Arg Asn Gly Thr His Phe Asp Ile Asp Lys Asp Pro Leu Val Thr 85 90 95 Met Lys Pro Gly Thr Gly Thr Leu Ile Ile Asn Ile Met Ser Glu Gly 100 105 110 Lys Ala Glu Thr Tyr Glu Gly Val Tyr Gln Cys Thr Ala Arg Asn Glu 115 120 125 Arg Gly Ala Ala Val Ser Asn Asn Ile Val Val Arg Pro Ser Arg Ser 130 135 140 Pro Leu Trp Thr Lys Glu Lys Leu Glu Pro Ile Thr Leu Gln Ser Gly 145 150 155 160 Gln Ser Leu Val Leu Pro Cys Arg Pro Pro Ile Gly Leu Pro Pro Pro 165 170 175 Ile Ile Phe Trp Met Asp Asn Ser Phe Gln Arg Leu Pro Gln Ser Glu 180 185 190 Arg Val Ser Gln Gly Leu Asn Gly Asp Leu Tyr Phe Ser Asn Val Leu 195 200 205 Pro Glu Asp Thr Arg Glu Asp Tyr Ile Cys Tyr Ala Arg Phe Asn His 210 215 220 Thr Gln Thr Ile Gln Gln Lys Gln Pro Ile Ser Val Lys Val Ile Ser 225 230 235 240 Val Asp Glu Leu Asn Asp Thr Ile Ala Ala Asn Leu Ser Asp Thr Glu 245 250 255 Phe Tyr Gly Ala Lys Ser Ser Arg Glu Arg Pro Pro Thr Phe Leu Thr 260 265 270 Pro Glu Gly Asn Ala Ser Asn Lys Glu Glu Leu Arg Gly Asn Val Leu 275 280 285 Ser Leu Glu Cys Ile Ala Glu Gly Leu Pro Thr Pro Ile Ile Tyr Trp 290 295 300 Ala Lys Glu Asp Gly Met Leu Pro Lys Asn Arg Thr Val Tyr Lys Asn 305 310 315 320 Phe Glu Lys Thr Leu Gln Ile Ile His Val Ser Glu Ala Asp Ser Gly 325 330 335 Asn Tyr Gln Cys Ile Ala Lys Asn Ala Leu Gly Ala Ile His His Thr 340 345 350 Ile Ser Val Arg Val Lys Ala Ala Pro Tyr Trp Ile Thr Ala Pro Gln 355 360 365 Asn Leu Val Leu Ser Pro Gly Glu Asp Gly Thr Leu Ile Cys Arg Ala 370 375 380 Asn Gly Asn Pro Lys Pro Arg Ile Ser Trp Leu Thr Asn Gly Val Pro 385 390 395 400 Ile Glu Ile Ala Pro Asp Asp Pro Ser Arg Lys Ile Asp Gly Asp Thr 405 410 415 Ile Ile Phe Ser Asn Val Gln Glu Arg Ser Ser Ala Val Tyr Gln Cys 420 425 430 Asn Ala Ser Asn Glu Tyr Gly Tyr Leu Leu Ala Asn Ala Phe Val Asn 435 440 445 Val Leu Ala Glu Pro Pro Arg Ile Leu Thr Pro Ala Asn Thr Leu Tyr 450 455 460 Gln Val Ile Ala Asn Arg Pro Ala Leu Leu Asp Cys Ala Phe Phe Gly 465 470 475 480 Ser Pro Leu Pro Thr Ile Gln Trp Phe Lys Gly Ala Lys Gly Ser Ala 485 490 495 Leu His Glu Asp Ile Tyr Val Leu His Glu Asn Gly Thr Leu Glu Ile 500 505 510 Pro Val Ala Gln Lys Asp Ser Thr Gly Thr Tyr Thr Cys Val Ala Arg 515 520 525 Asn Lys Leu Gly Met Ala Lys Asn Glu Val His Leu Glu Ile Lys Asp 530 535 540 Pro Thr Trp Ile Val Lys Gln Pro Glu Tyr Ala Val Val Gln Arg Gly 545 550 555 560 Ser Met Val Ser Phe Glu Cys Lys Val Lys His Asp His Thr Leu Ser 565 570 575 Leu Thr Val Leu Trp Leu Lys Asp Asn Arg Glu Leu Pro Ser Asp Glu 580 585 590 Arg Phe Thr Val Asp Lys Asp His Leu Val Val Ala Asp Val Ser Asp 595 600 605 Asp Asp Ser Gly Thr Tyr Thr Cys Val Ala Asn Thr Thr Leu Asp Ser 610 615 620 Val Ser Ala Ser Ala Val Leu Ser Val Val Ala Pro Thr Pro Thr Pro 625 630 635 640 Ala Pro Val Tyr Asp Val Pro Asn Pro Pro Leu Asp Leu Glu Leu Thr 645 650 655 Asp Gln Leu Asp Lys Ser Val Gln Leu Ser Trp Thr Pro Gly Asp Asp 660 665 670 Asn Asn Ser Pro Ile Thr Thr Ile His Asp Glu Tyr Glu Asp Ala Met 675 680 685 His Lys Pro Gly Leu Trp His His Gln Thr Glu Val Ser Gly Thr Gln 690 695 700 Thr Thr Ala Gln Leu Lys Leu Ser Pro Tyr Val Asn Tyr Ser Phe Arg 705 710 715 720 Val Met Ala Val Asn Ser Ile Gly Lys Ser Leu Pro Ser Glu Ala Ser 725 730 735 Glu Gln Tyr Leu Thr Lys Ala Ser Glu Pro Asp Lys Asn Pro Thr Ala 740 745 750 Val Glu Gly Leu Gly Ser Glu Pro Asp Asn Leu Val Ile Thr Trp Lys 755 760 765 Pro Leu Asn Gly Phe Glu Phe Asn Gly Pro Gly Leu Gln Tyr Lys Val 770 775 780 Ser Trp Arg Gln Lys Val Gly Asp Asp Glu Trp Thr Ser Val Val Val 785 790 795 800 Ala Asn Val Ser Lys Tyr Ile Val Ser Gly Thr Pro Thr Phe Val Pro 805 810 815 Tyr Leu Ile Lys Val Gln Ala Leu Asn Asp Met Gly Phe Ala Pro Glu 820 825 830 Pro Ala Val Val Met Gly His Ser Gly Glu Asp Leu Pro Met Val Ala 835 840 845 Pro Gly Asn Val Arg Val Asn Val Val Asn Ser Thr Leu Ala Glu Val 850 855 860 His Trp Asp Pro Val Pro Leu Lys Ser Ile Arg Gly His Leu Gln Gly 865 870 875 880 Tyr Arg Ile Tyr Tyr Trp Lys Thr Gln Ser Ser Ser Lys Arg Asn Arg 885 890 895 Arg His Ile Glu Lys Lys Ile Leu Thr Phe Gln Gly Ser Lys Thr His 900 905 910 Gly Met Leu Pro Gly Leu Glu Pro Phe Ser His Tyr Thr Leu Asn Val 915 920 925 Arg Val Val Asn Gly Lys Gly Glu Gly Pro Ala Ser Pro Asp Arg Val 930 935 940 Phe Asn Thr Pro Glu Gly Val Pro Ser Val Pro Ser Ser Leu Lys Ile 945 950 955 960 Val Asn Pro Thr Leu Asp Ser Leu Thr Leu Glu Trp Asp Pro Pro Ser 965 970 975 His Pro Asn Gly Ile Leu Thr Glu Tyr Thr Leu Lys Tyr Gln Pro Ile 980 985 990 Asn Asn Thr His Glu Leu Gly Pro Leu Val Asp Leu Lys Ile Pro Ala 995 1000 1005 Asn Lys Thr Arg Trp Thr Leu Lys Asn Leu Asn Phe Thr Thr Arg Tyr 1010 1015 1020 Lys Phe Tyr Phe Tyr Ala Gln Thr Ser Ala Gly Ser Gly Ser Gln Ile 1025 1030 1035 104 Thr Glu Glu Ala Val Thr Thr Val Asp Glu Ala Gly Ile Leu Pro Pro 1045 1050 1055 Asp Val Gly Ala Gly Lys Val Gln Ala Val Asn Pro Arg Ile Ser Asn 1060 1065 1070 Leu Thr Ala Ala Ala Ala Glu Thr Tyr Ala Asn Ile Ser Trp Glu Tyr 1075 1080 1085 Glu Gly Pro Glu Tyr Ala Asn Phe Tyr Val Glu Tyr Gly Val Ala Gly 1090 1095 1100 Ser Lys Glu Glu Trp Arg Lys Glu Ile Val Asn Gly Ser Arg Ser Phe 1105 1110 1115 112 Phe Gly Leu Lys Gly Leu Met Pro Gly Thr Ala Tyr Lys Phe Arg Val 1125 1130 1135 Gly Ala Val Gly Gly Pro Arg Phe Val Ser Ser Glu Gly Val Phe Glu 1140 1145 1150 Thr Gly Pro Ala Met Ala Ser Arg Gln Val Asp Ile Ala Thr Gln Gly 1155 1160 1165 Trp Phe Ile Gly Leu Met Cys Ala Val Ala Leu Leu Ile Leu Ile Leu 1170 1175 1180 Leu Ile Val Cys Phe Ile Arg Arg Asn Lys Gly Gly Lys Tyr Pro Val 1185 1190 1195 120 Lys Glu Lys Glu Asp Ala His Ala Asp Pro Glu Ile Gln Pro Met Lys 1205 1210 1215 Glu Asp Asp Gly Thr Phe Gly Glu Tyr Ser Asp Ala Glu Asp His Lys 1220 1225 1230 Pro Leu Lys Lys Gly Ser Arg Thr Pro Ser Asp Arg Thr Val Lys Lys 1235 1240 1245 Glu Asp Ser Asp Asp Ser Leu Leu Asp Tyr Gly Glu Gly Val Asn Gly 1250 1255 1260 Gln Phe Asn Glu Asp Gly Ser Phe Ile Gly Gln Tyr Ser Gly Lys Lys 1265 1270 1275 128 Glu Lys Glu Pro Ala Glu Gly Asn Glu Ser Ser Glu Ala Pro Ser Pro 1285 1290 1295 Val Asn Ala Met Asn Ser Phe Val 1300
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトNrCAMvarのヌクレオチドおよび
推定アミノ酸配列(それぞれ配列番号:1および2)を
示す。
【図2】 ヒトNrCAMvarのヌクレオチドおよび
推定アミノ酸配列(それぞれ配列番号:1および2)を
示す。
【図3】 ヒトNrCAMvarのヌクレオチドおよび
推定アミノ酸配列(それぞれ配列番号:1および2)を
示す。
【図4】 本発明ヒトNrCAMvarならびにヒトお
よびニワトリのNrCAMのcDNAの比較を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/04 A61P 35/00 4C086 3/10 C07K 14/47 4H045 35/00 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/53 M C12Q 1/02 33/566 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/53 5/00 A 33/566 A61K 37/02 (72)発明者 ジョナサン・アレキサンダー・テレット イギリス、シーエム19・5エイダブリュ ー、エセックス、ハーロウ、サード・アベ ニュー、ニュー・フロンティアーズ・サイ エンス・パーク・サウス、スミスクライ ン・ビーチャム・ファーマシューティカル ズ (72)発明者 スーザン・ジェーン・ケンリック イギリス、シービー2・2キューキュー、 ケンブリッジシャー、ケンブリッジ、ヒ ル・ロード、ポスト・オフィス・ボックス 157、レベル5、アデンブルックス・ホス ピタル、デパートメント・オブ・メディシ ン、スクール・オブ・クリニカル・メディ シン、ザ・ユニバーシティ・オブ・ケンブ リッジ (72)発明者 ボ・ワン イギリス、シービー2・2キューキュー、 ケンブリッジシャー、ケンブリッジ、ヒ ル・ロード、ポスト・オフィス・ボックス 157、レベル5、アデンブルックス・ホス ピタル、デパートメント・オブ・メディシ ン、スクール・オブ・クリニカル・メディ シン、ザ・ユニバーシティ・オブ・ケンブ リッジ Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 AA12 BA80 CA04 CA09 CA11 CA20 GA11 HA03 HA12 4B063 QA01 QA05 QA17 QA18 QA19 QQ02 QQ03 QQ08 QQ13 QQ20 QQ79 QR32 QR55 QR62 QR77 QS25 QS34 4B064 AG01 CA01 CA19 CC24 DA01 DA05 4B065 AA19X AA26X AA49X AA50X AA53X AA60X AA72X AA88X AA90X AA91X AA93X AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA13 AA17 BA03 MA02 ZA70 ZB26 ZC35 4C086 AA01 EA16 MA01 MA03 MA04 NA14 ZA70 ZB21 ZB26 ZC35 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA75 EA20 EA27 EA28 EA50

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:2のNrCAMvarポリペ
    プチドをコードしているヌクレオチド配列を含む単離ポ
    リヌクレオチド;または該ヌクレオチド配列に対して相
    補的なヌクレオチド配列。
  2. 【請求項2】 DNAまたはRNAである請求項1のポ
    リヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ヌクレオチド配列が配列番号:2に含ま
    れるNrCAMvarポリペプチドをコードしている配
    列を含むものである請求項2のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号:1のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項3のポリヌクレオチドの少なくと
    も15個の連続したヌクレオチドを含むポリヌクレオチ
    ドプローブまたはプライマー。
  6. 【請求項6】 適合する宿主細胞中に存在する場合に、
    配列番号:2のアミノ酸配列を含むNrCAMvarポ
    リペプチドを生成する能力のある発現系を含むDNAま
    たはRNA分子。
  7. 【請求項7】 請求項6の発現系を含む宿主細胞。
  8. 【請求項8】 NrCAMvarポリペプチドの生成に
    十分な条件下で請求項7の宿主を培養することを含むN
    rCAMvarポリペプチドの製造方法。
  9. 【請求項9】 培養物からポリペプチドを回収すること
    をさらに含む請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 請求項6の発現系で宿主細胞を形質転
    換またはトランスフェクションして、適当な培養条件下
    で宿主細胞がNrCAMvarポリペプチドを生成する
    ようにすることを含む、NrCAMvarポリペプチド
    生成する細胞の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法により製造される細
    胞。
  12. 【請求項12】 配列番号:2のアミノ酸配列を含むポ
    リペプチド。
  13. 【請求項13】 配列番号:2中のコードされているポ
    リペプチド。
  14. 【請求項14】 請求項9の方法により製造されるNr
    CAMvarポリペプチド。
  15. 【請求項15】 請求項12のNrCAMvarポリペ
    プチドに対して免疫特異的な抗体。
  16. 【請求項16】 対象におけるNrCAMvarポリペ
    プチド活性の増強のための医薬組成物であって、 (a)該ポリペプチドに対する治療上有効量のアゴニス
    ト;および/または(b)インビボで該ポリペプチド活
    性を生じる形態のNrCAMvarポリヌクレオチドを
    含む医薬組成物。
  17. 【請求項17】 対象におけるNrCAMvarポリペ
    プチドの活性の阻害のための医薬組成物であって、 (a)該ポリペプチドに対する治療上有効量のアンタゴ
    ニスト;および/または(b)該ポリペプチドをコード
    しているヌクレオチド配列の発現を阻害する核酸分子;
    および/または(c)リガンド、基質、または受容体を
    求めて該ポリペプチドと競争する治療上有効量のポリペ
    プチドを含む医薬組成物。
  18. 【請求項18】 対象におけるNrCAMvarポリペ
    プチドの発現または活性に関連した疾病またはかかる疾
    病に対する感受性の診断方法であって、 (a)該対象のゲノム中の該NrCAMvarポリペプ
    チドをコードしているヌクレオチド配列中の変異の存在
    または不存在を決定すること;および/または(b)該
    対象由来の試料中のNrCAMvarポリペプチドの発
    現の存在または量を分析することを含む方法。
  19. 【請求項19】 NrCAMvarポリペプチドを阻害
    (拮抗)または促進する化合物の同定方法であって、 (a)NrCAMvarポリペプチドを発現する細胞
    (もしくはNrCAMvarを発現している細胞膜)ま
    たはNrCAMvarポリペプチドに応答する細胞に候
    補化合物を接触させること;ついで(b)結合、または
    機能的応答の刺激もしくは阻害を観察すること;あるい
    はNrCAMvarポリペプチド活性について、候補化
    合物と接触した細胞(もしくは細胞膜)の能力を接触し
    なかった同種の細胞と比較することを含む方法。
  20. 【請求項20】 厳密なハイブリダイゼーション条件下
    で、配列番号:1またはそのフラグメントの配列を有す
    るプローブを用いてNrCAMvar遺伝子を含むライ
    ブラリーをスクリーニングし、ついで、該DNA配列を
    単離することにより得られるDNA配列を必須として含
    むポリヌクレオチド。
  21. 【請求項21】 配列番号:1のヌクレオチド配列を含
    むヌクレオチド配列を発現させることにより得られるポ
    リペプチド。
  22. 【請求項22】 治療上有効量のNrCAMvarポリ
    ペプチド活性のモジュレーターを含む、対象における糖
    尿病、肥満または癌の治療のための医薬組成物。
  23. 【請求項23】 糖尿病、肥満または癌の存在またはそ
    れらに対する感受性を診断するための請求項18記載の
    方法。
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