JP4187359B2 - 踏切保安装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、障害物によるレーダ波の反射を利用して踏切内の障害物の存在/不在を通報する踏切保安装置に関し、特に、装置が正常であることを確認しつつ障害物の存在/不在を通報できる高い信頼性を有する踏切保安装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の踏切には、踏切領域内に存在する車両等を検知し、接近列車へ障害物ありを通報して衝突事故を未然に防ぐことを目的とする障害物検知装置が踏切保安装置として設置されている。踏切用の障害物検知装置の危険側誤り、即ち、踏切領域内に障害物が存在するのに障害物なしを通報してしまう誤りは、衝突事故を招く虞れがある。従って、踏切等のような、誤動作した時のリスクが高い環境で使用される障害物検知装置は、特に高い信頼性が求められる。
【0003】
このような事情から、従来のこの種の踏切保安装置としては、監視領域を挟んで例えば光信号やレーダ波等を発信する発信側と受信側を対面させた、透過型の障害物検知装置が設置される場合が多い。その理由は、透過型の場合、障害物が不在の時に発信側からの信号が受信側で受信されて障害物なしを通報する、即ち、エネルギーの受信で障害物なしが通報されるためである。この場合、検知装置において発信側の発信不能故障や受信側の受信不能故障等の異常が生じた時に障害物ありを通報する出力状態となる。つまり、透過型の障害物検知装置の場合、故障時に障害物有りを通報する安全側誤りとなり、センシングを含めてフェールセーフに構成し易いと言う利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透過型障害物検知装置は、発信側と受信側の発信・受信方向を一致させねばならず、設置現場でその調整作業を要する。また、発信器・受信器を結ぶ線上に在る障害物しか検知できないので、広い領域で障害物を検知するためには、発信器と受信器の数を増やす必要がある等の問題がある。
【0005】
一方、レーダ波を利用する反射型の障害物検知装置は、送出レーダ波の障害物からの反射波を受信し、その受信信号に基づいて障害物の存在検知を行う構成である。そして、レーダ波の送出・受信方向は予め調整されており、設置現場での調整作業は不要である。また、レーダ波として、例えば超音波等を用いれば比較的広指向性に出来るので、検知領域が広い場合、透過型に比べて少ない台数で済む。
【0006】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、高い信頼性が求められる踏切において十分に使用できるレーダ波を利用した反射型障害物検知方式の踏切保安装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明の踏切保安装置は、タイミング信号を所定の周期で発生するタイミング信号発生手段と、タイミング信号の入力でレーダ波を監視領域を含む領域に送出するレーダ波送信手段と、前記監視領域を含む領域から反射されるレーダ波を受信するレーダ波受信手段と、該レーダ波受信手段の出力状態に基づいて前記監視領域における障害物の存在/不存在を判定する障害物判定手段と、装置自体の動作正常を確認する動作確認手段と、を備え、前記動作確認手段が、前記タイミング信号を入力し、当該タイミング信号の前記発生周期が所定範囲内か否かを確認し、所定範囲内の時に送受信周期正常を示す論理値1の出力を発生し、所定範囲内でない時に出力が論理値0となる送受信周期確認回路と、前記レーダ波送信手段からのレーザ波送出期間を示す信号と前記レーダ波受信手段からの受信動作を行わない受信無視期間を示す信号とを入力し、前記レーダ波送出期間と前記受信無視期間がそれぞれ所定期間内か否かを確認し、両期間が所定期間内の時に送受信期間正常を示す論理値1の出力を発生し、所定期間内でない時に出力が論理値0となる送受信期間確認回路と、前記タイミング信号と前記レーダ波受信手段からの反射波受信出力とを入力し、前記タイミング信号が発生してから所定時間経過後の所定期間内に監視領域端部近傍に設置した検査用反射体からの反射波による受信出力が発生したか否かを確認し、所定期間内に発生した時は送受信性能正常を示す論理値1の出力を発生し、所定期間内に発生しなければ出力が論理値0となる送受信性能確認回路と、前記レーダ波送信手段からのレーザ波送出期間を示す信号と前記レーダ波受信手段からの前記受信無視期間を示す信号とを入力し、前記レーダ波送出期間と前記受信無視期間が時間軸上で略一致しているか否かを確認し、一致度合いが所定範囲内の時に送受信タイミング正常を示す論理値1の出力を発生し、所定範囲内でないときに出力が論理値0となる送受信タイミング一致確認回路と、を備え、前記4つの確認回路の出力の論理積演算の結果を出力する構成とした。
【0008】
かかる構成では、タイミング信号の発生でレーダ波送信手段からレーダ波が監視領域を含む領域に送出される。そして、レーダ波受信手段の反射波受信に基づく出力状態により、障害物判定手段は障害物の存在/不在を判定し、動作確認手段は、送受信周期確認回路、送受信期間確認回路、送受信性能確認回路及び送受信タイミング一致確認回路の4つの確認回路により装置自体の動作正常を確認する。障害物判定手段の出力が障害物なしを示し動作確認手段の出力が動作正常を示す時に安全を示す出力を発生する。
【0010】
求項の発明のように、前記送受信性能確認回路における前記所定期間が、レーダ波送出時の残響期間終了後に設定される構成とすれば、レーダ波送信手段とレーダ波受信手段が近接している時に、レーダ波の回り込みによる誤動作を防止できる。
【0011】
請求項の発明では、前記送受信性能確認回路における前記所定時間が、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に対応する構成とした
【0012】
請求項のように、前記送受信性能確認回路は、前記タイミング信号の発生毎に動作正常の確認を行う構成とすれば、レーダ波の送出動作毎に送受信性能を確認できる。
【0013】
送受信性能確認回路は、具体的には、請求項のように、前記タイミング信号が発生してから前記所定時間経過後に前記所定期間だけ出力を発生する時間窓回路と、該時間窓回路の出力と前記反射波受信出力を論理積演算する第1AND回路と、該第1AND回路から出力が発生したことを少なくとも次の確認動作まで記憶保持して送受信性能の正常確認出力を発生する第1記憶回路とを備える構成である。
【0014】
前記時間窓回路は、請求項9のように、前記タイミング信号が発生してから第1のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第1オン・ディレー回路と、該第1オン・ディレー回路の出力の立上り微分信号レベルが第1の下限閾値以上の間出力を生成して前記第1AND回路へ出力する第1レベル検定回路とを備える構成であり、前記第1記憶回路は、請求項のように、タイミング信号の発生に基づいて入力する信号がホールド端子に入力し前記第1AND回路の出力がトリガ端子に入力し自身の出力でトリガ入力信号を自己保持する第1自己保持回路と、該第1自己保持回路の出力の停止を第1のオフ・ディレー時間遅延し前記正常確認出力を発生する第1オフ・ディレー回路とを備える構成である。
【0015】
請求項の発明では、前記送受信性能確認回路は、動作正常が確認されない状態が確認動作周期より長い所定時間以上継続した時に正常確認出力を消滅するようにした。
【0016】
かかる構成では、列車等の通過により送受信性能の検査が一時的にできない時があっても列車通過以前の正常確認出力をその間維持できるようになる。
請求項の発明では、前記送受信性能確認回路は、タイミング信号発生後の任意の時点での反射波受信出力に基づいて動作正常の確認が可能とした。
【0017】
具体的は、請求項10のように、送受信性能確認回路は、障害物からの反射波による受信出力に基づいて正常確認出力が生成可能とした。この場合、請求項11のように、受信した有効化信号に基づき反射波受信出力有りを記憶し、少なくとも前記所定時間経過後の所定期間内に、前記記憶に基づき反射波受信出力有りの信号を出力する第2記憶回路を含む構成とするとよい。
【0018】
前記第2記憶回路は、請求項12のように、次回の確認動作までに記憶が消去される構成である。また、前記有効化信号は、請求項13のように、障害物の検知に基づいて生成される信号である。
【0019】
請求項14の発明では、送受信性能確認回路は、前記所定期間内に、前記第2記憶回路の出力及び反射波受信出力に基づく信号の少なくとも一方が入力したことを確認して正常確認出力を生成する。
【0020】
かかる構成では、検査用反射体からの反射波と障害物からの反射波のいずれでも送受信性能検査ができるようになる。
送受信性能確認回路は、具体的には請求項15のように、第2記憶回路が、前記有効化信号が発生した時に前記所定時間より長く確認動作周期より短い期間だけ出力を発生するパルス発生回路と、該パルス発生回路の出力がホールド端子に入力し反射波受信信号がトリガ端子に入力し自身の出力でトリガ入力信号を自己保持して反射波有りの記憶信号を出力する第2自己保持回路とを備える構成であり、該第2自己保持回路の出力と前記反射波受信出力を第1OR回路で論理和演算し、該第1OR回路の出力を前記正常確認出力とする構成である。
【0022】
前記送受信周期確認回路は、具体的には請求項16のように、前記タイミング信号の発生間隔が所定のオン・タイマ時間より長い時のみ出力を発生するオン・タイマ回路と、前記タイミング信号の発生間隔が所定のオフ・タイマ時間より短い時のみ出力を発生するオフ・タイマ回路と、前記オン・タイマ回路の出力とオフ・タイマ回路の出力を論理積演算して前記送受信周期正常の確認出力を発生する第2AND回路とを備える。この場合、前記オン・タイマ回路は、請求項17のように、前記タイミング信号が発生してから前記オン・タイマ時間経過後に出力を発生する第2オン・ディレー回路と、オン・タイマ時間とタイミング信号の発生期間を加算した期間より長い第2のオフ・ディレー時間を有し前記第2オン・ディレー回路の出力の停止を前記第2のオフ・ディレー時間だけ遅延し当該遅延出力を前記第2AND回路に出力する第2オフ・ディレー回路とを備えて構成される。前記オフ・タイマ回路は、請求項18のように、タイミング信号の立下りに基づく微分信号レベルが第2の下限閾値以上の間出力を発生する第2レベル検定回路と、タイミング信号の発生期間と略等しい時間の第3のオフ・ディレー時間を有し前記第2レベル検定回路の出力の停止を前記第3のオフ・ディレー時間だけ遅延し当該遅延出力を前記第2AND回路に出力する第3オフ・ディレー回路とを備え、前記オフ・タイマ時間を前記第2レベル検定回路の出力発生期間で設定する構成である。
【0024】
体的には、請求項19のように、前記送受信期間確認回路は、前記レーダ波送信手段からのレーダ波送出期間を示す信号が入力してから停止するまでの期間が第1タイマ時間を経過すると出力を停止する第1タイマ回路と、前記レーダ波受信手段からの受信無視期間を示す信号が入力してから停止するまでの期間が第2タイマ時間を経過すると出力を停止する第2タイマ回路と、第1及び第2タイマ回路の両出力を論理積演算し前記送受信期間正常の確認出力を発生する第3AND回路と備える。
【0026】
求項20のように、前記送受信タイミング一致確認回路は、前記レーダ波送信手段からのレーダ波送信期間を示す信号レベルが所定レベル以上の時に出力を発生する第3レベル検定回路と、前記レーダ波受信手段からの受信無視期間を示す信号レベルが所定レベル以上の時に出力を発生する第4レベル検定回路と、前記第3及び第4レベル検定回路の両出力を排他的論理和演算する排他的論理和回路と、該排他的論理和回路の出力の停止を第4のオフ・ディレー時間遅延して前記送受信タイミング正常の確認出力を発生する第4オフ・ディレー回路とを備える。
【0027】
請求項21の発明では、前記障害物判定手段は、前記タイミング信号と前記レーダ波受信手段からの反射波受信出力を入力し、所定距離内に存在する障害物からの反射波に基づく反射波受信信号を検出した時のみ障害物有りと判定する構成である。
【0028】
請求項22のように、具体的には、前記障害物判定手段は、前記所定距離までのレーダ波往復時間に基づいて障害物の検知期間であることを示し、且つ、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に基づいて検査用受信信号の受信期間であることを示す距離ゲート回路と、該距離ゲート回路が前記障害物検査期間を示す時に前記反射波受信を示す信号が入力すると障害物有りを通報し、障害物検知期間以外の時に前記反射波受信を示す信号が入力した時は障害物なしを通報する障害物検知部とを備える。この場合、請求項23のように、前記距離ゲート回路は、前記所定距離までのレーダ波往復時間に対応する第3のオン・ディレー時間を有しタイミング信号の入力から前記第3のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第3オン・ディレー回路と、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に対応する第4のオン・ディレー時間を有しタイミング信号の入力から前記第4のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第4オン・ディレー回路とを備え、前記第3オン・ディレー回路が出力を発生し前記第4オン・ディレー回路が出力を発生していない時のみフォトカプラの発光素子が通電される構成であり、前記障害物検知部は、前記タイミング信号がホールド端子に入力し反射波受信信号がトリガ端子に入力し自身の出力で前記トリガ入力信号を自己保持する第3自己保持回路と、該第3自己保持回路の出力と前記第4オン・ディレー回路の出力の加算レベルをそれぞれレベル検定する第5及び第6レベル検定回路と、両レベル検定回路に出力を論理和演算する第2OR回路と、前記第3オン・ディレー時間と第4オン・ディレー時間の差よりは短い第5のオフ・ディレー時間を有し第2OR回路の出力停止を前記第5のオフ・ディレー時間遅延する第5オフ・ディレー回路と、タイミング信号の発生周期より長い第5のオン・ディレー時間を有し前記オフ・ディレー回路の出力が入力してから前記第5のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第5オン・ディレー回路とを備える。
【0029】
請求項24の発明では、障害物判定手段及び動作確認手段は、安全情報を高レベルの出力で通報するフェールセーフな構成である。
かかる構成では、障害物検知装置の信頼性を向上できるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の踏切保安装置の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のブロック構成図である。
【0031】
図1において、本実施形態の踏切保安装置1は、レーダ波(例えば超音波)の送出タイミングを制御する所定パルス幅T5のタイミング信号S1を所定間隔T1で発生するタイミング信号発生手段であるタイミング信号発生回路2と、タイミング信号S1の入力でレーダ波送出のための駆動信号S2を所定期間T2発生して送信器3Aに出力する送信回路3と、反射波受信用の受信器4Aからの受信信号S3を入力して反射波受信の有無を示す信号S5を出力する受信回路4と、前記タイミング信号発生回路2、送信回路3及び受信回路4から発生する後述の各種信号S1、S4、S5、S6を入力して送受信機能の正常確認をする動作確認手段である動作確認回路10と、前記受信回路4の出力信号S5とタイミング信号S1を入力し図2の踏切における監視領域W内の障害物の存在/不在を判定する障害物判定手段である障害物判定回路80と、動作確認回路10の出力信号S11′と障害物判定回路80の出力信号S12′を論理積演算して障害物の有無を示す信号Sxを出力するゲート手段としてのAND回路6とを備える。そして、本実施形態では、図2(A)、(B)に示すように、例えば監視領域Wの端部近傍に、踏切保安装置1の送受信機能を検査するための検査用反射体8を設け、検査用反射体8からの検査用反射波が受信器4Aで受信できるようになっている。踏切保安装置1と検査用反射体8との相対距離が一定であれば、検査用反射波は常にレーダ波送出から一定時間後に受信される。ここで、前記送信回路3と送信器3Aでレーダ波送信手段を構成し、受信回路4と受信器4Aでレーダ波受信手段を構成する
【0032】
前記送信回路2は、駆動信号S2を発生する他、この駆動信号S2発生中を示す信号S4を動作確認回路10に出力する。
受信回路3は、送出レーダ波の回り込みにより反射波を直接受信した時の受信信号S3を無視する機能を有し、反射波受信の有無を示す信号S5を障害物判定回路80及び動作確認回路10に出力する他、タイミング信号S1の入力により受信信号S3の無視期間T4を示す信号S6を動作確認回路10に出力する。
【0033】
前記動作確認回路10は、タイミング信号発生回路2のタイミング信号S1を入力してタイミング信号S1の発生周期が所定範囲内か否かを確認し、所定範囲内の時に確認出力S7=1を出力し、所定範囲内でない時に出力がS7=0となる送受信周期確認回路20と、送信回路3の信号S4及び受信回路4の信号S6を入力して送信期間T2と受信無視期間T4がそれぞれ所定期間内か否かを確認し、所定期間内の時に確認出力S8=1を出力し、所定期間内でない時に出力がS8=0となる送受信期間確認回路30と、タイミング信号S1と受信回路3の信号S5を入力して送信開始から所定時間T3経過後に検査用反射体8からの反射波による受信信号(検査用受信信号)が受信されるか否かを確認し、所定期間内に受信されれば確認出力S9=1を出力し、所定期間内に受信されなければ出力がS9=0となる送受信性能確認回路40と、送信回路2の信号S4及び受信回路3の信号S6を入力し、送信期間T2と受信無視期間T4が時間軸上で略一致しているか否かを確認し、一致度合いが所定範囲内の時に確認出力S10=1を出力し、所定範囲内でない時に出力がSl0=0となる送受信タイミングー致確認回路50と、前記各確認回路20〜50の各信号S7〜S10が全て「1」の時にS11=1を出力し、少なくとも1つが「0」の時には出力がS11=0となるAND回路60と、AND回路60のS11=1が入力してから所定のオン・ディレー時間経過後にS11′=1を出力するオン・ディレー回路70とを備える。
【0034】
障害物判定回路80は、前記受信回路4の信号S5とタイミング信号S1を入力し、監視領域W外からの反射波に基づく受信信号S5が入力する時にはこの受信信号S5を無視して障害物不在を示すS12′=1を出力し、監視領域W内の物体からの反射波に基づく受信信号S5が入力している間は出力が障害物存在を示すS12′=0となる。
【0035】
次に、本実施形態の動作を、図3の動作タイムチャートを参照しながら説明する。
タイミング信号発生回路2は、所定周期T1毎にタイミング信号S1を出力する。送信回路3は、タイミング信号S1を受信する毎に所定期間T2の間、駆動信号S2を出力すると共に、駆動信号S2の発生期間中であることを示す信号S4を動作確認回路10に出力する。送信器3Aは、前記駆動信号S2が入力する毎にレーダ波を監視領域Wを含む領域に送出する。このレーダ波送出開始から所定期間T4(T4≧T2)の間では、受信回路4は入力する受信信号S3を無視する。そして、受信回路4はこの無視期間T4を示す信号S6を動作確認回路10に出力する。レーダ波が送出されると、受信器4Aには検査用反射体8からの反射レーダ波が受信される。検査用反射体8までの距離が一定であれば、検査用反射体8の反射波による受信信号S3は、レーダ波送出開始から所定時間T3経過後に受信回路4に入力する。受信回路4では、受信信号S3を増幅しレベル検定して、受信信号S3の受信を示す信号S5=1を障害物判定回路80と動作確認回路10に出力する。障害物判定回路80は、レーダ波送出毎に所定時間T3経過するまでに前記信号S5=1が入力されない時には、障害物は存在しないと判定して障害物不在を示すS12′=1を継続して発生する。
【0036】
動作確認回路10では、タイミング信号S1が所定間隔T1で正常に発生しているか、送信期間T2と受信無視期間T4がそれぞれ所定時間内であるか、送信開始から所定時間T3経過後に信号S5が発生しているか、送信期間T2と受信無視期間T4が時間軸上で略一致しているかを、タイミング信号S1の発生毎に4つの確認回路20〜50で確認している。そして、正常であれば4つの確認回路20〜50の出力S7〜S10が共に「1」を継続し、AND回路60からS11=1が継続し、動作確認回路10の出力としてオン・ディレー回路70から送受信機能正常を示すS11′=1が発生する。従って、監視領域W内に障害物がなく、且つ、送受信機能が正常であれば、AND回路6からSx=1が発生し障害物不在を通報する。
【0037】
監視領域W内に障害物が存在すると、図3にaの破線で示す受信信号S3=1が所定時間T3経過以前に受信回路4に入力し、受信回路4から信号S5=1が障害物判定回路80に入力する。障害物判定回路80は、所定時間T3以前に信号S5が入力した時には障害物からの反射波であると判定し、後述するように信号S5入力後から所定のオフ・ディレー時間TOF後に出力がS12=0となり、出力S12′=0となる。これにより、AND回路6の出力はSx=0となり障害物有りを通報する。
【0038】
また、送受信機能に何らかの異常が発生して各確認回路20〜50のいずれかの出力S7〜S10が「0」になると、S11=0、S11′=0となり、AND回路6の出力がSx=0となり、障害物検知時と同じ出力形態で異常を通報する。オン・ディレー回路70のオン・ディレー時間を、タイミング信号S1の発生周期T1より長く設定すれば、周期T1毎の検査で繰り返し異常が検出されている間はS11′=0が継続し、異常を通報し続けることができる。
【0039】
次に、本実施形態の各確認回路20〜50及び障害物判定回路80の具体的な構成及びその動作を説明する。
まず、送受信周期確認回路20について説明する。
【0040】
図4において、本実施形態の送受信周期確認回路20は、レーダ波の送出を示す信号としてのタイミング信号S1の発生周期T1がオン・タイマ時間TONより長いことを確認するオン・タイマ回路21と、タイミング信号S1の発生周期T1がオフ・タイマ時間TOFより短いことを確認するオフ・タイマ回路22と、両タイマ回路21、22の出力を論理積演算して確認出力S7を発生する第2AND回路23とを備える。これにより、送受信周期確認回路20は、タイミング信号S1の発生周期T1が所定範囲、即ち、TON<T1<TOFの範囲にあるか否かを確認している。
【0041】
オン・タイマ回路21は、入力するタイミング信号S1をS1=1の時に出力Sa1=0(略電源電圧Vccレベル)、S1=0の時に出力Sa1=1(電源電圧Vccよりも高レベル)にレベル変換するインタフェース21Aと、インタフェース21AのSa1=1の入力後前記オン・タイマ時間TONに相当するオン・ディレー時間TON経過後にSb1=1を発生する第2オン・ディレー回路21Bと、第2オン・ディレー回路21BのSb1=1の入力でSd1=1を発生し、Sb1=0となってから第2のオフ・ディレー時間であるオフ・ディレー時間Tof1経過後Sd1=0となる第2オフ・ディレー回路21Cを備える。
【0042】
オフ・タイマ回路22は、入力するタイミング信号S1をS1=1の時に出力Se1=0(略電源電圧Vccレベル)、信号S1=0の時に出力Se1=1(電源電圧Vccよりも高レベル)にレベル変換するインタフェース22Aと、第2の下限閾値である下限閾値VL2を有しインタフェース22Aの出力Se1をレベル検定する第2レベル検定回路22Bと、第2レベル検定回路22Bの出力Sf1=1の入力でSg1=1を発生し、Sf1=0となってから第3のオフ・ディレー時間であるオフ・ディレー時間Tof2経過後Sg1=0となる第3のオフ・ディレー回路22Cを備える。
【0043】
インタフェース21Aは、例えば図5のように構成される。図5において、タイミング信号S1=1(論理値1)のレベルはGNDレベルより高く(VHレベルとする)、S1=0(論理値0)レベルはGNDレベルであるとする。また、端子IN2にS1=1レベルに相当する前記VHレベルの信号が供給されているとする。フォトカプラPC1は発光側の交流信号源SGでスイッチング(ON/OFF)されるので、端子IN1にS1=0が入力した時は、フォトカプラPC2の発光素子にスイッチング電流が流れてその受光素子がスイッチング(ON/OFF)され、交直変換回路21aに交流信号が入力する。基準レベルを電源電圧Vccとする倍電圧整流回路からなる交直変換回路21aへ入力された交流信号は、電源電圧Vccより高レベルの直流信号Sa1=1(電源枠外信号)に変換される。一方、端子IN1にS1=1が入力した時は、フォトカプラPC2の発光素子に電流は流れずその受光素子はスイッチングしないので、交直変換回路21aへは直流信号が入力され、略Vccレベルの直流信号Sa1=0に変換される。
【0044】
インタフェース22Aは、図4に示すように、フォトカプラPC3、コンデンサC2、抵抗、ダイオードを備えて構成されている。S1=1(GNDよりも高レベルとする)が入力した時は、フォトカプラPC3の発光素子に電流が流れて受光素子がON状態にあり、コンデンサC2はVcc−GNDで充電される。この時の出力Se1は略電源電圧Vccレベル(論理値0)である。タイミング信号S1が1→0(GNDレベルとする)になると、フォトカプラPC3の発光素子に電流は流れず受光素子がOFFするので、立上がり微分によって電源電圧Vccよりも高レベルの出力Se1が生じ、微分時定数に応じて出力Se1のレベルが低下する。尚、インタフェース21Aとして、図4のインタフェース22Aと同構成の回路を用いてもよい。
【0045】
この送受信周期確認回路20の動作を図6のタイムチャートを参照しながら説明する。
オン・タイマ回路21では、タイミング信号S1=1がインタフェース21Aに入力すると、前述のようにしてインタフェース21Aの出力はSa1=0となり、タイミング信号S1=0になるとSa1=1となる。オン・ディレー回路21Bは、Sa1=1の入力がオン・ディレー時間TON以上継続するとSb1=1を出力する。Sb1=1はオフ・ディレー回路21Cのレベル検定回路21bに入力しレベル検知回路21bの出力がSd1=1となる。Sb1=0になると、レベル検定回路21bに入力する信号Sc1のレベルは、コンデンサC1に蓄えられた電荷により徐々に低下する。従って、オフ・ディレー回路21Cは、Sb1=0になってから入力信号Sc1のレベルがレベル検定回路21bの下限閾値VL1未満になるまではSd1=1を継続する。正常時にSd1=1を継続させるため、オフ・ディレー時間Tof1は少なくともタイミング信号S1のパルス幅T5とオン・ディレー時間TONを足した時間(T5+TON)より長く設定する。
【0046】
かかるオン・タイマ回路21では、図中にaの破線で示すようにタイミング信号S1の繰り返し周期がオン・ディレー時間TONより短くなると、オン・ディレー回路21Bの出力がSb1=0のままとなり、Sa1=0になってからオフ・ディレー時間Tof1後にSd1=0となる。
【0047】
オフ・タイマ回路22では、タイミング信号S1=0になるとSe1=1となり、レベル検定回路22BからSf1=1が発生する。Se1=1は微分時定数に応じてレベルが低下していくが、レベル検定回路22Bの下限閾値VL2未満になるまではSf1=1が継続する。Se1=1が発生してから下限閾値VL2に低下するまでの期間をオフ・タイマ時間TOFとしている。Sf1=1が発生するとオフ・ディレー回路22CからSg1=1が発生する。タイミング信号S1=1の入力でSe1=0になりSf1=0となるが、正常時にS1=1の間もオフ・タイマ回路22の出力を論理値1に保持させるためにオフ・ディレー回路22Cを設けてある。従って、オフ・ディレー回路22Cのオフ・ディレー時間Tof2は、略タイミング信号S1の発生期間T5に設定する。
【0048】
かかるオフ・タイマ回路22では、図中のbの破線で示すようにタイミング信号S1の繰り返し周期がオフ・タイマ時間TOFよりも長くなると、S1=0の期間にSf1=0となり、Sf1=0がオフ・ディレー回路22Cのオフ・ディレー時間Tof2以上継続した時にSg1=0となる。
【0049】
従って、タイミング信号S1の繰り返し周期がオン・タイマ時間TONよりも長く、オフ・タイマ時間TOFより短い時のみ、AND回路23から送受信周期正常を示す確認出力S7=1が継続して発生する。
【0050】
次に、送受信期間確認回路30の構成例を図7に示す。
図7において、本実施形態の送受信期間確認回路30は、信号S4の発生期間T2が第1タイマ時間TOF1以下であることを確認する第1タイマ回路31と、受信無視期間T4が第2タイマ時間TOF2以下であることを確認する第2タイマ回路32と、両タイマ回路31、32の出力を論理積演算して確認出力S8を発生する第3AND回路33とを備える。これにより、送受信期間確認回路30は、送信期間T2及び受信無視期間T4が所定期間内か否かを確認している。
【0051】
第1タイマ回路31は、入力する信号S4をS4=1の時に出力Sa2=0(略電源電圧Vccレベル)、S4=0の時に出力Sa2=1(電源電圧Vccよりも高レベル)にレベル変換するインタフェース31Aと、インタフェース31AのSa2=1の入力でSc2=1を発生し、Sa2=0となてから第1タイマ時間TOF1経過後Sc2=0となるオフ・ディレー回路31Bを備える。
【0052】
第2タイマ回路32は、入力信号がS4ではなくS6であることを除いて第1タイマ回路31と同様の構成であり、信号S6をレベル変換して出力Sd2を発生するインタフェース32Aと、インタフェース32AのSd2=1の入力でSf2=1を発生し、Sd2=0となってから第2タイマ時間TOF2経過後Sf2=0となるオフ・ディレー回路32Bを備える。前記インタフェース31A,32A及びオフ・ディレー回路31B,32Bは、送受信周期確認回路20のインタフェース21A、オフ・ディレー回路21Cと同様の構成であり、各オフ・ディレー回路31B,32Bは、コンデンサC3,C4と、下限閾値VL3,VL4(>Vcc)をそれぞれ有するレベル検定回路31a,32aを備える。
【0053】
図8の動作タイムチャートを用いて第1タイマ回路31の動作を説明する。
第1タイマ回路31では、信号S4=1がインタフェース31Aに入力すると、インタフェース31Aの出力はSa2=0となり、信号S4=0になるとSa2=1となる。インタフェース31Aの出力Sa2は、オフ・ディレー回路31Bのレベル検定回路31aに入力する。Sa2=1のレベルはVL3よりも高いので、Sa2=1の入力でSc2=1を出力する。Sa2=0になると、レベル検定回路31aに入力する信号Sb2のレベルは、コンデンサC3に蓄えられた電荷により徐々に低下し最終的にはVccレベルとなる。Sa2=0になってから信号Sb2のレベルがVL3未満になるまでの時間をTOF1とすると、Sa2=0になってからタイマ時間TOF1の間はSc2=1が継続する。尚、タイマ時間TOF1はコンデンサC3とレベル検定回路31aの入力抵抗と下限閾値VL3で定まる。従って、第1タイマ回路31では、信号S4の継続期間、即ち、送信期間がタイマ時間TOF1より短ければSc2=1が継続し、送信期間がタイマ時間TOF1以上になるとSc2=0となる。
【0054】
第2タイマ回路32の動作は、入力する信号が信号S6に代わるだけで、動作は第1タイマ回路31と同様であり、受信無視期間(T4の期間)がタイマ時間(オフ・ディレー回路32Bのオフ・ディレー時間)TOF2以上になると、Sf2=0となる。尚、第2タイマ回路32の動作タイムチャートを図9に示す。
【0055】
従って、信号S4(送信期間T2)と信号S6(受信無視期間T4)の発生が、それぞれ所定期間TOF1,TOF2内の時のみ、AND回路33から送受信期間正常を示す確認出力S8=1が継続して発生する。
【0056】
次に、送受信性能確認回路40の構成例を図10に示す。
図10において、本実施形態の送受信性能確認回路40は、タイミング信号S1をレベル変換するインタフェース41と、検査用反射体8による受信信号S5が発生したことを次の受信時まで記憶保持する第1記憶回路42と、受信信号S5が発生すべき所定期間Txを設定する時間窓回路43と、受信信号S5をレベル変換するインタフェース44と、時間窓回路43とインタフェース44の出力Sf3とSg3を論理積演算して信号Sh3を記憶回路42に出力する第1AND回路45とを備える。これにより、送受信性能確認回路40は、レーダ波が送出されてから所定期間Txの間で検査用反射体8による受信信号S5が受信されたか否かを確認している。インタフェース41は、例えば図5と同様の構成である。
【0057】
記憶回路42は、インタフェース41の出力Sa3がホールド端子に入力し、AND回路45の出力Sh3がトリガ端子に入力し、自身の出力Sb3でトリガ入力を自己保持する第1自己保持回路42Aと、第1のオフ・ディレー時間Tof3(Ton+T5<Tof3<T1)を有する第1オフ・ディレー回路42Bとを備える。
【0058】
時間窓回路43は、第1のオン・ディレー時間Tonを有する第1オン・ディレー回路43Aと、第1オン・ディレー回路43Aの出力Sc3を微分する微分回路43Bと、第1の下限閾値VL5を有し微分回路43Bの出力Se3をレベル検定する第1レベル検定回路43Cとを備える。
【0059】
インタフェース44は、入力する信号S5を、S5=1の時に出力Sg3=1(電源電圧Vccよりも高レベル)、S5=0の時に出力Sg3=0に(略電源電圧Vccレベル)にレベル変換する。インタフェース44の構成としては、例えば図5の回路で、端子IN2側に信号S5を入力し、端子IN1側をGNDへ接続する構成とすればよい。ただし、信号S5は、S5=1でVHレベル、S5=0でGNDレベルになるとする。
【0060】
図11の動作タイムチャートを用いて動作を説明する。
タイミング信号S1は、インタフェース41へ入力され、S1=1はSa3=0に、S1=0はSa3=1にそれぞれ変換される。インタフェース41の出力Sa3は時間窓回路43へ入力される。時間窓回路43は、Sa3=1になってから所定時間であるTon経過後から所定期間Txの間、出力Sf3が論理値1となり、その他期間は出力が論理値0となる。具体的には、信号 a3 =1がオン・ディレー回路43Aに入力されると、 a3 =1の入力からオン・ディレー時間Ton経過後に、出力がSc3=1(電源電圧Vccよりも高レベル)となる。オン・ディレー回路43Aの出力Sc3は、後段の微分回路43Bに入力される。微分回路43Bでは、Sc3=0(電源電圧Vccと略同レベル)の時にフォトカプラPC4の受光素子はオフし、Sc3=1の時にフォトカプラPC4の受光素子はオンするので、Sc3=0でSd3=GNDレベル、Sc3=1でSd3=Vccレベルとなる。従って、オン・ディレー回路43AからSc3=1が入力すると、Sd3はGNDレベルからVccレベルとなり、立上がり微分されて電源電圧Vccよりも高レベルの出力Se3が生じる。微分回路43Bの出力Se3は、その後徐々にレベルが下がりVccまで低下する。レベル検定回路43Cは、第1の下限閾値VL5(>Vcc)を有しており、信号Se3のレベルが閾値VL5以上の間はSf3=1を出力する。Sf3=1が生成される期間Txは、コンデンサC5、レベル検定回路43Cの入力抵抗及び閾値VL5で概ね定まる。従って、時間窓回路43は、Sa3=1になってTon経過後から期間Txの間、論理値1の出力Sf3=1を発生し、その他期間は出力が論理値0のSf3=0となる。ここで、オン・ディレー時間Tonと期間Txは、Ton+T5<T3<Ton+Tx+T5のように定められる。
【0061】
正常であれば、レーダ波が送出されてから期間T3経過後に検査用反射体8からの反射レーダ波が受信されてS5=1が生成される。信号S5はインタフェース44へ入力されてレベル変換され、S5=1の時に電源電圧Vccよりも高レベルの出力Sg3=1が発生する。一方、時間窓回路43の出力Sf3は、S1=0となって期間Ton経過後から期間Txの間は論理値1であるので、AND回路45の出力Sh3=1が発生し、記憶回路42の自己保持回路42Aのトリガ端子に入力する。このとき、インタフェース41の出力はSa3=1であるので、自己保持回路42AからSb3=1が発生する。出力Sb3=1は、この後、AND回路45の出力Sh3と無関係にSa3=1の間継続し、インタフェース41の出力がSa3=0となると、Sb3=0となりその後Sh3=1が入力されるまでSb3=0は継続する(略期間T3の間)。自己保持回路42Aの出力Sb3はオフ・ディレー回路42Bへ入力される。オフ・ディレー回路42Bは、図7に示した回路と同様であり、期間Ton+T5より長いオフ・ディレー時間Tof3(Ton+T5<Tof3<T1)を有しており、Sb3=1の入力で確認出力がS9=1となり、正常時はSb3=0の間も、送受信性能正常を示すS9=1の確認出力が継続する。もし、レーダ波送出後、Ton+T5〜Ton+Tx+T5の間に、反射波が受信されずS5=1にならなければ、AND回路45の出力はSh3=0のままであり、自己保持回路42Aにトリガ信号が入力されず、自己保持回路42Aの出力はSb3=0のままとなる。従って、Sb3=0は少なくともタイミング信号S1の発生周期T1の間継続することになるので、オフ・ディレー時間Tof3を発生周期T1より短く設定すれば、次回のレーダ波送出以前にS9=0となり送受信性能異常が通報される。
【0062】
図10の構成の送受信性能確認回路40では、障害物の存在により検査用反射体8からの反射波がない場合、その間は送受信性能の検査ができない。
このような場合の解決方法の1つは、動作正常が確認されない状態が確認動作周期(本実施形態ではタイミング信号S1の発生周期)より長い所定時間以上継続した時には、正常確認信号S9=1が消滅する構成とすることである。例えば複数回以上正常確認できなかった時に、図10の出力S9がS9=0となるよう構成することである。
【0063】
具体的には、例えばn回正常確認できなかった時にS9=0となるようにするには、オフ・ディレー回路42Bのオフ・ディレー時間Tof3を、Tof3≒n×T1とすればよい。n回未満の異常検知ではSb3=0は(n−1)×T1以下の時間しか継続せず、次回に正常確認できればS9=0となる以前にSb3=1となり、S9=1が継続される。ただし、オフ・ディレー時間Tof3(n回)以上継続して正常確認ができなければS9=0となって異常通報される。
【0064】
次に、障害物が存在する場合でも、障害物からの反射波を利用して送受信機能の検査が可能な送受信性能確認回路の構成について説明する。
図12は、図10の送受信性能確認回路に付加して、障害物からの反射波で送受信機能の検査をするための構成を示す。
【0065】
図12において、例えば信号S4、S5等を受信して障害物の存在を検知する処理部(図示せず)の有効化信号V1=1の入力で所定時間Tpの間、V3=1を生成するパルス発生回路46Aと、パルス発生回路46Aの出力V3がホールド端子に入力し、図10のインタフェース44の出力Sg3がトリガ端子に入力し、自身の出力Si3でトリガ入力を自己保持する第2自己保持回路46Bとを備える第2記憶回路46と、第2自己保持回路46Bの出力Si3とインタフェース44の出力Sg3を論理和演算して出力Sj3を発生する第1OR回路47とを備えている。尚、有効化信号V1が次回の確認動作時までに論理値0に戻る場合には、有効化信号V1を自己保持回路46Bのホールド端子に直接入力する構成でも構わない。
【0066】
前記パルス発生回路46Aは、ダイオードとコンデンサC6からなる微分回路とレベル検定回路46aで構成される。
図13の動作タイムチャートに従って動作を説明する。
【0067】
障害物検知に基づいて有効化信号V1が0→1に立上がると、パルス発生回路46Aの微分回路のコンデンサC6で立上がり微分されて、信号V2としてVccよりも高レベルの信号に変換され、レベル検定回路46aに入力し、出力V3=1が発生する。信号V2のレベルはVccへ向かって徐々に低下していき、レベル検定回路46aの下限閾値Vth未満になるとV3=0となる。信号V3=1が発生してから信号V2が閾値Vth未満になるまでの期間がTpである。この期間Tpは、期間T3よりも長く、送信周期T1より短く設定されることが望ましい。もしも、期間Tpを送信周期T1より長く設定すると、V3=1は複数の送信期間に跨って発生する。信号V3=1は自己保持回路46Bのホールド端子に入力する。この時、インタフェース44から信号Sg3=1がトリガ端子に入力するので、自己保持回路46BからSi3=1が発生する。その後は、信号Sg3と無関係に期間Tpの間はSi3=1が継続する。従って、記憶回路46は、障害物によって検査用反射信号が受信されない場合に、障害物からの反射波の受信出力を記憶して出力Si3=1を生成する。そして、この出力Si3=1に基づいて検査反射体8による反射波が受信されるべき期間にOR回路47からSj3=1が発生する。また、OR回路47は、レーダ波送出から時間T3経過後に検査用反射信号が受信されれば、インタフェース44の出力Sg3=1により出力Sj3=1を発生する。
【0068】
従って、図12の記憶回路46及びOR回路47を、図10の送受信性能確認回路のインタフェース44とAND回路45との間に挿入して出力Sj3をAND回路45に入力すれば、障害物によって検査用反射体8からの反射レーダ波が受信されない状況でも、障害物からの反射信号を利用して送受信性能の確認ができる。
【0069】
尚、このことは、実質的に検査用反射波の受信確認のタイミングを可変にした時と同じ効果を持つ。
次に、送受信タイミング一致確認回路50の構成例を図14に示す。
【0070】
図14において、本実施形態の送受信タイミング一致確認回路50は、信号S4,S6をそれぞれレベル変換するインタフェース51,52と、各インタフェース51,52の出力Sa4,Sb4をそれぞれレベル検定する各第3及び第4レベル検定回路53,54と、レベル検定回路53,54の出力Sc4,Sd4を排他的論理和演算するEx−OR回路55と、Ex−OR回路55の出力Sg4=1の入力で確認出力S10=1を発生し、Sg4=0となってから第4のオフ・ディレー時間Tof4後に出力がS10=0となる第4オフ・ディレー回路56とを備える。
【0071】
Ex−OR回路55は、2つの倍電圧整流回路55a,55bと、レベル検定回路55cを備える。
図15の動作タイムチャートを参照して動作を説明する。
【0072】
信号S4が入力するインタフェース51は、S4=1をSa4=1(電源電圧Vccよりも高レベル)へ、S4=0をSa4=0(Vccレベル)へ変換する。このインタフェース51は、図10のインタフェース44と同様の構成である。レベル検定回路53は、インタフェース51からSa4=1が入力するとSc4=1(交流信号)を生成し、Sa4=0の時にはSc4=0(直流信号)となる。一方、インタフェース52は、S6=1をSb4=0(電源電圧Vccレベル)へ、S6=0をSb4=1(Vccよりも高レベル)へ変換する。このインタフェース52は、図4のインタフェース21A等と同様の構成である。レベル検定回路54は、インタフェース52からSb4=1が入力するとSd4=1(交流信号)を生成し、Sb4=0の時にSd4=0(直流信号)となる。即ち、信号S6の反転信号としてSd4が生成される。
【0073】
信号Sc4,Sd4は、Ex−OR回路55の倍電圧整流回路55b,55aにそれぞれ入力する。倍電圧整流回路55aは、その基準レベルを電源電圧Vccとしているので、入力が直流信号(Sd4=0)の時は、出力Se4は略電源電圧Vccのレベル(論理値0に相当する)となり、入力が交流信号(Sd4=1)の時は出力Se4は電源電圧Vccよりも高レベル(論理値1に相当)となる。一方、倍電圧整流回路55bでは、その基準レベルは倍電圧整流回路55aの出力Se4である。信号Sc4と信号Sd4の出力状態は、正常時には、信号S4の発生期間T2ではSc4=1,Sd4=0、信号S4停止後から信号S6停止までの期間(T4−T2)ではSc4=0,Sd4=0、期間T4経過後から次の信号S4が発生するまでの間ではSc4=0,Sd4=1である。従って、信号Sc4と信号Sd4の組み合わせは、正常時では(1,0)、(0,0)、(0,1)だけである。このため、倍電圧整流回路55bの出力Sf4は、信号Sc4,Sd4の組み合わせが(1,0)及び(0,1)の期間(信号S4の発生期間及び信号S6の停止期間)では電源電圧Vccよりも高レベルの論理値1となり、信号Sc4,Sd4の組み合わせが(0,0)の期間(T4−T2の期間)では略電源電圧Vccレベルの論理値0となる。
【0074】
レベル検定回路55cは、Vcc(論理値0レベル)<VL6<論理値1レベル<VH6<論理値2レベルのように設定された下限閾値VL6と上限閾値VH6を有する。従って、正常時には、Ex−OR回路55の出力Sg4(レベル検定回路55cの出力)は、図15のタイムチャートに示すように、信号S4が停止してから信号S6が停止するまでの期間(T4−T2)では、論理値0になり、それ以外の期間は論理値1になる。オフ・ディレー回路56は、図7で示すオフ・ディレー回路31Bと同様の構成であり、正常時には、Sg4=0になってもS10=1を継続するように所定のオフ・ディレー時間Tof4(T4−T2より若干長い)を有する。
【0075】
従って、正常時に、S4=1とS6=1の発生タイミングが完全に一致している場合には、オフ・ディレー回路56を省くことができる。
例えば、信号S6が図中のaの破線で示すように不正に発生すると、Sb4=0、Sd4=0(直流信号)となり、Se4=0、Sf4=0、Sg4=0となる。Sg4=0がオフ・ディレー時間Tof4を超えると確認出力S10=0となって、送受信タイミングの異常が通報される。また、信号S4が図中のbの破線で示すように不正に発生すると、Sa4=1、Sc4=1(交流信号)となる。Sc4=1は倍電圧整流回路55bへ入力されるが、このときの倍電圧整流回路55aの出力Se4、即ち、倍電圧整流回路55bの基準レベルSe4は、電源電圧Vccよりも高レベルの論理値1であり、倍電圧整流回路55bの出力Sf4は論理値1よりも更に高レベルの直流信号(論理値2に相当)になる。前述のように、レベル検定回路55cの上限閾値VH6<論理値2レベルの関係から、この時、Ex−OR回路55の出力Sg4=0となり、オフ・ディレー時間Tof4を超えて継続すると、確認出力Sl0=0となって、同様に送受信タイミングの異常が通報される。
【0076】
尚、倍電圧整流回路55a,55bのような整流加算構成とそれを用いたEx−OR演算方法は、「安全性を考慮したプログラマブル多値論理デバイスの一構成法」(多値論理研究ノート、第16巻、第18号)等で公知である。
【0077】
次に、障害物判定回路80の構成例を図16に示す。
本実施形態の障害物判定回路80は、監視領域W内の所定距離Ln内に障害物が不在の時は出力S12=1を生成し、存在する時はS12=0となる。
【0078】
具体的回路は、図16に示すように、図4のインタフェース21Aと同様の構成でタイミング信号S1をレベル変換するインタフェース81と、インタフェース81の出力Sa5に基づいて前記所定距離Ln及び検査用反射体8までの距離を送出レーダ波の往復時間TON1,TON2に置き換えて障害物検知部84に知らせる距離ゲート回路82と、図14のインタフェース51と同様の構成で信号S5をレベル変換するインタフェース83と、反射信号の有無を示す信号S5が入力した時にインタフェース83の出力Sd5と前記距離ゲート回路82からの時間情報に基づいて、所定距離Ln内の障害物からの反射信号か検査用反射体8からの反射信号かを判定し、障害物からの反射信号の時に出力S12=0となり、そうでない時にS12=1を発生する障害物検知部84とを備える。
【0079】
前記距離ゲート回路82は、2つの第3及び第4オン・ディレー回路82A,82Bと、フォトカプラPC5の発光素子PD、整流回路等を備える。
前記障害物検知部84は、インタフェース81の出力Sa5がホールド端子に入力しインタフェース83の出力Sd5がトリガ端子に入力する第3自己保持回路84Aと、第3自己保持回路84Aの出力Se5の整流信号Sf5が入力する2つの第5及び第6レベル検定回路84B,84Cと、第2OR回路84Dと、第5オフ・ディレー回路84Eと、第5オン・ディレー回路84Fとを備える。また、前記フォトカプラPC5の受光素子PTがインタフェース83の出力端と電源電圧Vccとの間に挿入されている。
【0080】
回路動作を図17の動作タイムチャートを参照しながら説明する。
タイミング信号S1が入力するインタフェース81では、S1=1はSa5=0(略電源電圧Vccレベル)に、S1=0はSa5=1(電源電圧Vccよりも高レベル)に変換される。インタフェース81の出力Sa5は、距離ゲート回路82のオン・ディレー回路82A,82B及び障害物検知部84の自己保持回路84Aのホールド端子に入力する。
【0081】
オン・ディレー回路82Aは、距離Lnのレーダ波往復時間に相当するTON1を第3のオン・ディレー時間として有する。また、オン・ディレー回路82Bは、検査用反射体8までの距離のレーダ波往復時間に相当するTON2(TON1<TON2)を第4のオン・ディレー時間として有する。この時間TON2は、図10のオン・ディレー回路43Aと同じオン・ディレー時間である。従って、オン・ディレー回路82Aの整流出力Sb5は、信号Sa5=1の入力後TON1経過すると論理値1となり、オン・ディレー回路82Bの整流出力Sc5は、信号Sa5=1の入力後TON2経過すると論理値1となる。これにより、フォトカプラPC5の発光素子PDは、タイミング信号S1が発生してからTON1経過するまではSb5=0、Sc5=0で電流は流れず、TON1経過後からTON2経過まではSb5=1、Sc5=0で電流が流れ、TON2経過後はSb5=1、Sc5=1で電流は流れない。
【0082】
一方、信号S5は、インタフェース83に入力され、S5=1はSd5=1(電源電圧Vccよりも高レベル)に、S5=0はSd5=0(略電源電圧Vccレベル)にそれぞれ変換される。この出力Sd5は、TON1経過後からTON2経過するまでの間(即ち、フォトカプラPC5の発光素子PDに電流が流れ受光素子PTがON状態の時)では、信号S5とは無関係に電源電圧Vccレベルに固定される。即ち、障害物による受信信号があっても無視し障害物検知部84へ伝達されない。また、出力Sd5は、タイミング信号S1が発生してからTON1経過するまでの間とTON2経過後(即ち、フォトカプラPC5の発光素子PDに電流が流れず受光素子PTがOFF状態の時)は、信号S5に依存する。即ち、受信あり/なしを示す信号S5が障害物検知部84へ伝達される。このように、フォトカプラPC5は、所定距離Lnから検査用反射体8までの間に存在する障害物を無視するために設けられているが、無視する必要がなければ省いても構わない。
【0083】
レベル検定回路84Bは、下限閾値VL7を有し、Sf5が論理値2に相当するレベルの時にSh5=1を生成し、Sf5が論理値0又は1の時はSh5=0となる。即ち、論理値0レベル(略Vcc)<論理値1レベル(電源電圧Vccよりも高レベル)<VL7<論理値2レベルの関係にある。尚、下限閾値VL7は、ツェナーダイオードZDのツェナー電圧をVZDとし、トランジスタTr1のべ一ス=エミッタ間オン電圧をVbeとすると、VL7≒VZD+(1+r1/r2)・Vbeで定まる。r1、r2は、抵抗R1,R2の抵抗値である。
【0084】
レベル検定回路84Cは、上限閾値VH7を有し、Sf5が論理値0レベルの時にSj5=1を生成し、Sf5が論理値1又は2の時はSj5=0となる。即ち、論理値0レベル(略Vcc)<VH7<論理値1レベル(電源電圧Vccよりも高レベル)<論理値2レベルの関係にある。尚、上限閾値VH7は、トランジスタTr3のべ一ス=エミッタ間オン電圧をVbe(>0)とすると、VH7≒(1+r3/r4)・(Vcc−Vbe)で定まる。r3、r4は、抵抗R3,R4の抵抗値である。出力Sh5とSj5は、OR回路84Dに入力されて、演算結果出力Sl5が生成される。尚、本実施形態では、出力Sh5とSj5はダイオードを用いたワイアード・OR接続により信号Sk5としてレベル検定回路84aに入力される。レベル検定回路84aは下限閾値VL8を有し、Sk5のレベルが、VL8以上の時にSl5=1を生成し、VL8未満の時にSl5=0となる。
【0085】
障害物検知装置1から距離Ln内に障害物がない場合、タイミング信号S1が発生しSa5=1になって後TON1経過までに反射波の受信信号がなく、自己保持回路84AのトリガとしてSd5=1が入力せず、Se5は論理値0に相当する直流信号であり、Sf5=0(略電源電圧Vccレベル)である。この時、レベル検定回路84Cの出力Sj5=1となるので、Sk5=1であり、Sl5=1となる。TON1経過後からTON2経過までは、Sd5=0に固定され、Se5は論理値0に相当する直流信号のままである。従って、Sf5=0(略電源電圧Vccレベル)であり、Sj5、Sk5、Sl5=1は継続する。TON2経過すると、前述のように、Sc5=1となり、Sd5は、受信回路4から入力する信号S5に依存する。この時、検査用反射体8からの反射信号がまだ受信されていなければ、Se5は論理値0に相当する直流信号のままであり、Sf5はSc5を基準レベルとしているので論理値1である。この時、レベル検定回路84B,84Cの出力Sh5,Sj5は共に論理値0になる。従って、Sl5=0になるが、オフ・ディレー回路84Eにより、第5のオフ・ディレー時間Tof6の間はSl5=0となってもS12=1が継続する。正常であれば、TON2経過すれば検査用反射体8からの反射信号が受信されるので、オフ・ディレー時間Tof6以内にS5=1、Sd5=1となって、自己保持回路84Aの出力Se5=1(交流信号)となる。従って、整流加算構成により、Sf5は論理値2に相当するレベルになり、レベル検定回路84Bの出力Sh5=1となり、OR回路84Dの出力Sl5=1となる。即ち、距離ゲート回路82により、検査用反射体8からの反射信号を障害物と見なさない処理が行われる。その後、再びタイミング信号S1の発生でSa5=0になると、Sb5=0、S5=0、Se5=0、Sf5=0となり、以後、上述の動作を繰り返す。
【0086】
一方、図17のaの破線で示すように、所定距離Ln内に障害物がある場合、既述のように、所定距離Ln内、即ち、送信後TON1以内では、Sb5=0、Sc5=0であるので、障害物の反射波によるS5=1はSd5=1として自己保持回路84Aのトリガ端子に入力する。Sa5=1であるので、出力Se5=1(交流信号)となり、Sf5=1となる。レベル検定回路84B,84Cの出力Sh5,Sj5は共に論理値0になる。TON1経過するとSb5=1となってフォトカプラPC5の受光素子PTはONするが、自己保持回路84AはSa5=1の間Sd5と無関係にSe5=1を生成する。従って、更にTON2経過してSc5=1となるまで、Sf5=1が継続する。オフ・ディレー回路84Eのオフ・ディレー時間Tof6は少なくともTON2−TON1より短かくしてあるので、S12=0となり障害物ありを通報する。オフ・ディレー回路84Eの出力S12をオン・ディレー回路84Fに入力することにより、第5のオン・ディレー時間を送信の繰り替えし周期T1より長く設定しておけば、所定距離Ln内に障害物がある間はオン・ディレー回路84Fの出力S12′=0が継続する。
【0087】
図18は、検査用反射体8が監視領域Wの端部より踏切保安装置1に接近して設置されたような場合、換言すれば、検査用反射波が監視領域Wの端部付近までの往復時間経過前に得られる場合に適した障害物判定回路80′の構成例を示す。
【0088】
本実施形態は、基本的には、図16で示される障害物判定回路80に、検査用反射信号の受信を記憶する機能を追加して構成される。図16の実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0089】
具体的には、図18に示すように、図16のインタフェース81,83、距離ゲート回路82、障害物検知部84に加えて、時間窓回路85と、記憶回路86と、選択回路87等を図示のように接続している。
【0090】
時間窓回路85は、図10の時間窓回路43と同構成で、検査用反射波が受信されるべき期間Txのみ信号Sm5=1を出力する。
記憶回路86は、信号Sd5とSm5を論理積演算するAND回路86Aと、AND回路86Aの論理積出力Suがトリガ端子に入力し信号Sa5がホールド端子に入力する自己保持回路86Bを備え、Sa5=1の発生期間において検査用反射波が受信されるべき期間Txで受信信号の有無を次回のレーダ波送信時点まで記憶する。
【0091】
選択回路87は、距離ゲート回路82内の信号Sb5と時間窓回路85の出力信号Sm5に基づき障害物検知部84へ伝達する受信信号を選択する。具体的には、図16に示す距離ゲート回路82内のフォトカプラPC5の受光素子PTと、時間窓回路85の出力端−電源電圧Vcc間に接続する発光素子PD′とフォトカプラPC5′を構成する受光素子PT′と、記憶回路86の出力Sn5とインタフェース83の出力Sd5を論理和演算するOR回路87Aとを備え、OR回路87Aの出力So5を図16に示す障害物検知部84の自己保持回路84Aのトリガ端子に入力している。そして、前記受光素子PTを記憶回路86の出力と電源電圧Vcc間に接続し、前記受光素子PT′をインタフェース83の出力と電源電圧Vcc間に接続してある。本実施形態の障害物検知部84内には、図16の受光素子PTは設けられていない。
【0092】
尚、本実施形態の距離ゲート回路82では、検査用反射体8までの距離を送出レーダ波の往復時間TON1に、所定距離Lnまでの距離を送出レーダ波の往復時間TON2に置き換えている。
【0093】
本実施形態の動作を図19の動作タイムチャートに従って説明する。
インタフェース81,83及び距離ゲート回路82の動作は図16と同様であり説明は省略する。時間窓回路85の出力Sm5は、検査用反射体8からの反射波が受信されるべき期間Txのみ論理値1になる。この期間Txは、検査用反射体8までの実際の送出レーダ波往復時間T3よりも若干短い時間TON1経過後から前記T3より若干長いTON1+Txで示してある。その動作は図10で説明したのでここでは省略する。
【0094】
時間窓回路85の出力Sm5は、記憶回路86のAND回路86Aの一方の入力端に入力する。反射波が受信されると、S5=1、Sd5=1となる。Sd5はAND回路86Aの他方の入力端に入力するので、Sm5=1の期間Txの間にSd5=1が発生すると、Su=1が自己保持回路86Bのホールド端子に入力する。自己保持回路86Bは、Sa5=1の期間でSu=1が入力すると、その後は信号Suと無関係にSa5=1の期間、論理値1の出力を発生する。即ち、記憶回路86は、検査用反射波が受信されるべき期間Txに検査用反射波が受信されたことを論理値1の出力として記憶する。期間Txの間(Sm5=1の間)にSd5=1にならない場合、即ち、検査用反射波が受信されるべき期間Txに受信されない場合には、記憶回路86の出力は論理値1にはならない。
【0095】
選択回路87は、障害物検知部84に対して、1)検査用反射波を省いて受信反射波を伝達する役割と、2)記憶回路86の出力をレーダ波が送出されてから所定距離Lnまでの距離をレーダ波が往復するのに相当する時間TON2経過した後に伝達する役割と、を有する。
【0096】
上記1)の役割は、フォトカプラPC5′の受光素子PT′のON/OFFにより行われる。即ち、フォトカプラPC5′の発光素子PD′には、時間窓回路85の出力Sm5が供給されており、Sm5=1の時に発光素子PD′に電流が流れ、受光素子PT′がONする。従って、受光素子PT′は、検査用反射波が受信されるべき期間TxのみONし、OR回路87Aの入力が論理値0に固定される。この期間、信号Sd5はOR回路87Aへ伝達されず、その他の期間では信号Sd5はOR回路87Aを介して信号So5として障害物検知部84へ入力される。
【0097】
上記2)の役割は、フォトカプラPC5の受光素子PTのON/OFFにより行われる。即ち、レーダ波送出後、時間TON1経過すると距離ゲート回路82内のオン・ディレー回路82A(図16に示す)の出力がSb5=1となる。これにより、距離ゲート回路82内のフォトカプラPC5の発光素子PDに電流が流れ、受光素子PTがONする。従って、OR回路87Aの入力が論理値0に固定され、検査用反射波の受信によって記憶回路86から出力される論理値1の信号は伝達されない。その他の期間では信号Sd5はOR回路87Aを介して信号So5として障害物検知部84へ入力される。レーダ波送出後、時間TON2経過すると、図16で説明したように、発光素子PDに電流が流れなくなり、受光素子PTはOFFする。自己保持回路86Bの論理値1の出力は、OR回路87Aを介して信号So5=1として障害物検知部84へ入力される。
【0098】
障害物検知部84は、信号So5,Sa5を自己保持回路84A(図16に示す)のトリガ及びホールド信号として入力しており、図16と同様に動作する。従って、障害物検知部84は、所定距離Lnまでの間(時間TON2経過するまでの間)で少なくとも検査用反射波以外の反射波が受信されない時は、障害物無しとしてS12′=1を発生する。一方、所定距離Lnまでの間(時間TON2経過するまでの間)に検査用反射波以外の反射波が受信された時には、障害物有りとしてS12′=0となる。尚、本実施形態回路は、検査用反射受信の確認機能も有する。
【0099】
以上説明したように、本実施形態の踏切保安装置1は、装置が正常であることが確認され、且つ、障害物が不在の時のみ、出力Sx=1を発生して安全を通報する。尚、図16の障害物判定回路80は、検査用反射信号の受信も確認しているので、送受信性能確認を兼ねることができる。また、図12で示した記憶回路46及びOR回路47を付加することも可能である。具体的には、図16の回路において、インタフェース83とフォトカプラPC5の受光素子PTの接続点の間に、記憶回路46及びOR回路47を挿入し、図12の信号Sg3を図16の信号Sd5に代え、図12のOR回路47の出力Sj3を自己保持回路84Aのトリガ端子に入力する構成とすればよい。
【0100】
尚、本実施形態の動作確認回路10及び障害物判定回路80,80′は、フェールセーフな回路構成としてある。各回路において、レベル検定回路、AND回路としては、フェールセーフなウィンドウ・コンパレータ/ANDゲートを使用できる。フェールセーフなウィンドウ・コンパレータ/ANDゲートの回路構成と動作については、例えば電気学会論文誌(Tran. IEE of Japan)Vol.109-C, No.9, Sep. 1989(窓特性を持つフェールセーフ論理素子を使ったインタロックシステムの一構成法)で示されており、また、U.S.Patent4,661,880号明細書、U.S.Patent5,027,114号明細書及び特公平1−23006号公報等において公知である。オン・ディレー回路としては、例えば国際公開WO94/23303号公報、特公平1−23006号公報、特開平9−162714号公報等の公知のものを使用できる。自己保持回路としては、国際公開WO94/23303号公報、国際公開WO94/23496号公報等で公知のものを使用できる。言うまでもないが、動作確認回路10及び障害物判定回路80は、上述のフェールセーフな回路構成ではなく通常の回路構成を用いて構わない。
【0101】
また、本実施形態の動作確認回路10及び障害物判定回路80,80′では、これら回路で用いる信号のレベルと、タイミング信号発生回路2、送信回路3、受信回路4の各出力信号S1〜S6のレベルが異なるとして、入力信号のレベル変換のためのインタフェースを設けて示したが、レベルに違いがなく不要であればインタフェースを省いて構わない。
【0102】
尚、本実施形態において、監視領域Wや検査用反射体よりも遠方の物体からの反射波が受信されても、それら反射波が次回のレーダ波送信までに無くなれば、回路動作上の支障はない。また、検査用反射体は、監視領域Wの端部付近に存在するものとして説明したが、必ずしもこの配置に限られることはなく、監視領域W内等に存在しても、動作確認回路の設定により対応できる。
【0103】
本実施形態で示された踏切保安装置の利用は、踏み切りのみに限定されず、本装置は、例えば工場等で人等の検知に用いることもでき、また、移動体に搭載して用いる等しても差し支えない。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、動作確認手段は4つの確認回路により、レーダ波の発生間隔、レーダ波送信手段の送信動作とレーダ波受信手段の受信動作、レーザ波の送受信性能、更にはレーダ波送信手段の送信動作タイミングとレーダ波受信手段の受信動作タイミングを確認し、全てが正常のときに踏切保安装置正常と判断し、踏切保安装置が正常である時のみ障害物不在を示す安全情報を通報できるので、反射型障害物検知方式の踏切保安装置の信頼性を向上でき、誤動作した時のリスクが高い環境でも使用できる。しかも、透過型障害物検知方式に比べて、設置現場でその調整作業に優れ、少ない送受信器で広領域を監視できる利点がある。
【0105】
請求項の発明によれば、レーダ波の送受信手段が互いに近接している場合に、レーダ波の送出時のレーダ波回り込みによる誤動作を防止できる。
請求項の発明によれば、レーダ波の送出動作の度に動作正常の確認ができるので、一層信頼性を向上できる。
【0106】
請求項10〜15の発明によれば、障害物の存在で検査用受信信号が受信できない場合も、障害物の反射波を利用して動作の正常確認ができる
【0108】
請求項24の発明によれば、障害物判定手段及び動作確認手段は、安全情報を高レベルの出力で通報するフェールセーフな構成としたので、踏切保安装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る障害物検知装置の実施形態を示す構成図
【図2】同上実施形態の踏切における配置図
【図3】同上実施形態の動作タイムチャート
【図4】送受信周期確認回路の構成図
【図5】インタフェースの回路図
【図6】図4の回路の動作タイムチャート
【図7】送受信期間確認回路の構成図
【図8】図7の第1タイマ回路の動作タイムチャート
【図9】図7の第2タイマ回路の動作タイムチャート
【図10】送受信性能確認回路の構成図
【図11】図10の回路の動作タイムチャート
【図12】図10の回路に付加可能な記憶回路の構成図
【図13】図12の回路の動作タイムチャート
【図14】送受信タイミング一致確認回路の構成図
【図15】図14の回路の動作タイムチャート
【図16】障害物判定回路の構成図
【図17】図16の回路の動作タイムチャート
【図18】障害物判定回路の別の構成図
【図19】図18の回路の動作タイムチャート
【符号の説明】
1 踏切保安装置
2 タイミング信号発生回路
3 送信回路
3A 送信器
4 受信回路
4A 受信器
6、23、33、45 AND回路
10 動作確認回路
20 送受信周期確認回路
21 オン・タイマ回路
22 オフ・タイマ回路
30 送受信期間確認回路
31 第1タイマ回路
32 第2タイマ回路
40 送受信性能確認回路
42 記憶回路
43 時間窓回路
50 送受信タイミング一致確認回路
53 第3レベル検定回路
54 第4レベル検定回路
55 Ex−OR回路
56 第4オフ・ディレー回路
80,80′ 障害物判定回路
82 距離ゲート回路
84 障害物検知部

Claims (24)

  1. タイミング信号を所定の周期で発生するタイミング信号発生手段と、タイミング信号の入力でレーダ波を監視領域を含む領域に送出するレーダ波送信手段と、前記監視領域を含む領域から反射されるレーダ波を受信するレーダ波受信手段と、該レーダ波受信手段の出力状態に基づいて前記監視領域における障害物の存在/不在を判定する障害物判定手段と、装置自体の動作正常を確認する動作確認手段と、を備え、
    前記動作確認手段が、
    前記タイミング信号を入力し、当該タイミング信号の前記発生周期が所定範囲内か否かを確認し、所定範囲内の時に送受信周期正常を示す論理値1の出力を発生し、所定範囲内でない時に出力が論理値0となる送受信周期確認回路と、
    前記レーダ波送信手段からのレーザ波送出期間を示す信号と前記レーダ波受信手段からの受信動作を行わない受信無視期間を示す信号とを入力し、前記レーダ波送出期間と前記受信無視期間がそれぞれ所定期間内か否かを確認し、両期間が所定期間内の時に送受信期間正常を示す論理値1の出力を発生し、所定期間内でない時に出力が論理値0となる送受信期間確認回路と、
    前記タイミング信号と前記レーダ波受信手段からの反射波受信出力とを入力し、前記タイミング信号が発生してから所定時間経過後の所定期間内に監視領域端部近傍に設置した検査用反射体からの反射波による受信出力が発生したか否かを確認し、所定期間内に発生した時は送受信性能正常を示す論理値1の出力を発生し、所定期間内に発生しなければ出力が論理値0となる送受信性能確認回路と、
    前記レーダ波送信手段からのレーザ波送出期間を示す信号と前記レーダ波受信手段からの前記受信無視期間を示す信号とを入力し、前記レーダ波送出期間と前記受信無視期間が時間軸上で略一致しているか否かを確認し、一致度合いが所定範囲内の時に送受信タイミング正常を示す論理値1の出力を発生し、所定範囲内でないときに出力が論理値0となる送受信タイミング一致確認回路と、
    を備え、前記4つの確認回路の出力の論理積演算の結果を出力する構成としたことを特徴とする踏切保安装置。
  2. 前記送受信性能確認回路における前記所定期間が、レーダ波送出時の残響期間終了後に設定される構成である請求項に記載の踏切保安装置。
  3. 前記送受信性能確認回路における前記所定時間が、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に対応する請求項1又は2に記載の踏切保安装置。
  4. 前記送受信性能確認回路は、前記タイミング信号の発生毎に動作正常の確認を行う請求項1〜3のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  5. 送受信性能確認回路は、前記タイミング信号が発生してから前記所定時間経過後に前記所定期間だけ出力を発生する時間窓回路と、該時間窓回路の出力と前記反射波受信出力を論理積演算する第1AND回路と、該第1AND回路から出力が発生したことを少なくとも次の確認動作まで記憶保持して送受信性能の正常確認出力を発生する第1記憶回路とを備える請求項1〜4のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  6. 前記時間窓回路は、前記タイミング信号が発生してから第1のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第1オン・ディレー回路と、該第1オン・ディレー回路の出力の立上り微分信号レベルが第1の下限閾値以上の間出力を生成して前記第1AND回路へ出力する第1レベル検定回路とを備える請求項に記載の踏切保安装置。
  7. 前記第1記憶回路は、タイミング信号の発生に基づいて入力する信号がホールド端子に入力し前記第1AND回路の出力がトリガ端子に入力し自身の出力でトリガ入力信号を自己保持する第1自己保持回路と、該第1自己保持回路の出力の停止を第1のオフ・ディレー時間遅延し前記正常確認出力を発生する第1オフ・ディレー回路とを備える請求項に記載の踏切保安装置。
  8. 前記送受信性能確認回路は、動作正常が確認されない状態が確認動作周期より長い所定時間以上継続した時に正常確認出力を消滅する請求項1〜7のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  9. 前記送受信性能確認回路は、タイミング信号発生後の任意の時点での反射波受信出力に基づいて動作正常の確認が可能である請求項1〜8のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  10. 前記送受信性能確認回路は、障害物からの反射波による受信出力に基づいて正常確認出力が生成可能である請求項に記載の踏切保安装置。
  11. 送受信性能確認回路は、受信した有効化信号に基づき反射波受信出力有りを記憶し、少なくとも前記所定時間経過後の所定期間内に、前記記憶に基づき反射波受信出力有りの信号を出力する第2記憶回路を含む請求項10に記載の踏切保安装置。
  12. 前記第2記憶回路は、次回の確認動作までに記憶が消去される構成である請求項11に記載の踏切保安装置。
  13. 前記有効化信号は、障害物の検知に基づいて生成される信号である請求項11に記載の踏切保安装置。
  14. 送受信性能確認回路は、前記所定期間内に、前記第2記憶回路の出力及び反射波受信出力に基づく信号の少なくとも一方が入力したことを確認して正常確認出力を生成する請求項11に記載の踏切保安装置。
  15. 送受信性能確認回路は、前記第2記憶回路が、前記有効化信号が発生した時に前記所定時間より長く確認動作周期より短い期間だけ出力を発生するパルス発生回路と、該パルス発生回路の出力がホールド端子に入力し前記反射波受信出力に基づく信号がトリガ端子に入力し自身の出力でトリガ入力信号を自己保持して反射波受信有りの記憶信号を出力する第2自己保持回路とを備える構成であり、該第2自己保持回路の出力と前記反射波受信出力に基づく信号を第1OR回路で論理和演算し、該第1OR回路の出力を前記正常確認出力とする構成である請求項14に記載の踏切保安装置。
  16. 前記送受信周期確認回路は、前記タイミング信号の発生間隔が所定のオン・タイマ時間より長い時のみ出力を発生するオン・タイマ回路と、前記タイミング信号の発生間隔が所定のオフ・タイマ時間より短い時のみ出力を発生するオフ・タイマ回路と、前記オン・タイマ回路の出力とオフ・タイマ回路の出力を論理積演算して前記送受信周期正常の確認出力を発生する第2AND回路とを備える請求項1〜15のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  17. 前記オン・タイマ回路は、前記タイミング信号が発生してから前記オン・タイマ時間経過後に出力を発生する第2オン・ディレー回路と、オン・タイマ時間とタイミング信号の発生期間を加算した期間より長い第2のオフ・ディレー時間を有し前記第2オン・ディレー回路の出力の停止を前記第2のオフ・ディレー時間だけ遅延し当該遅延出力を前記第2AND回路に出力する第2オフ・ディレー回路とを備える請求項16に記載の踏切保安装置。
  18. 前記オフ・タイマ回路は、タイミング信号の立下りに基づく微分信号レベルが第2の下限閾値以上の間出力を発生する第2レベル検定回路と、タイミング信号の発生期間と略等しい時間の第3のオフ・ディレー時間を有し前記第2レベル検定回路の出力の停止を前記第3のオフ・ディレー時間だけ遅延し当該遅延出力を前記第2AND回路に出力する第3オフ・ディレー回路とを備え、前記オフ・タイマ時間を前記第2レベル検定回路の出力発生期間で設定する構成である請求項16に記載の踏切保安装置。
  19. 前記送受信期間確認回路は、前記レーダ波送信手段からのレーダ波送出期間を示す信号が入力してから停止するまでの期間が第1タイマ時間を経過すると出力を停止する第1タイマ回路と、前記レーダ波受信手段からの受信無視期間を示す信号が入力してから停止するまでの期間が第2タイマ時間を経過すると出力を停止する第2タイマ回路と、第1及び第2タイマ回路の両出力を論理積演算し前記送受信期間正常の確認出力を発生する第3AND回路と備える請求項1〜18のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  20. 前記送受信タイミング一致確認回路は、前記レーダ波送信手段からのレーダ波送出期間を示す信号レベルが所定レベル以上の時に出力を発生する第3レベル検定回路と、前記レーダ波受信手段からの受信無視期間を示す信号レベルが所定レベル以上の時に出力を発生する第4レベル検定回路と、前記第3及び第4レベル検定回路の両出力を排他的論理和演算する排他的論理和回路と、該排他的論理和回路の出力の停止を第4のオフ・ディレー時間遅延して前記送受信タイミング正常の確認出力を発生する第4オフ・ディレー回路とを備える請求項1〜19のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  21. 前記障害物判定手段は、前記タイミング信号と前記レーダ波受信手段からの反射波受信出力を入力し、所定距離内に存在する障害物からの反射波に基づく反射波受信信号を検出した時のみ障害物有りと判定する構成である請求項1〜20のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
  22. 前記障害物判定手段は、前記所定距離までのレーダ波往復時間に基づいて障害物の検知期間であることを示し、且つ、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に基づいて検査用受信信号の受信期間であることを示す距離ゲート回路と、該距離ゲート回路が前記障害物検査期間を示す時に前記反射波受信を示す信号が入力すると障害物有りを通報し、障害物検知期間以外の時に前記反射波受信を示す信号が入力した時は障害物なしを通報する障害物検知部とを備える請求項21に記載の踏切保安装置。
  23. 前記距離ゲート回路は、前記所定距離までのレーダ波往復時間に対応する第3のオン・ディレー時間を有しタイミング信号の入力から前記第3のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第3オン・ディレー回路と、前記検査用反射体までのレーダ波往復時間に対応する第4のオン・ディレー時間を有しタイミング信号の入力から前記第4のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第4オン・ディレー回路とを備え、前記第3オン・ディレー回路が出力を発生し前記第4オン・ディレー回路が出力を発生していない時のみフォトカプラの発光素子が通電される構成であり、
    前記障害物検知部は、前記タイミング信号がホールド端子に入力し反射波受信信号がトリガ端子に入力し自身の出力で前記トリガ入力信号を自己保持する第3自己保持回路と、該第3自己保持回路の出力と前記第4オン・ディレー回路の出力の加算レベルをそれぞれレベル検定する第5及び第6レベル検定回路と、両レベル検定回路出力を論理和演算する第2OR回路と、前記第3オン・ディレー時間と第4オン・ディレー時間の差よりは短い第5のオフ・ディレー時間を有し第2OR回路の出力停止を前記第5のオフ・ディレー時間遅延する第5オフ・ディレー回路と、タイミング信号の発生周期より長い第5のオン・ディレー時間を有し前記オフ・ディレー回路の出力が入力してから前記第5のオン・ディレー時間経過後に出力を発生する第5オン・ディレー回路とを備える請求項22に記載の踏切保安装置。
  24. 障害物判定手段及び動作確認手段は、安全情報を高レベルの出力で通報するフェールセーフな構成である請求項1〜23のいずれか1つに記載の踏切保安装置。
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