JP4186510B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫(以下ワークトップ型冷蔵庫)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来の冷蔵庫を表す図である。図において、従来の冷蔵庫は、それぞれ断熱壁にて区画され独立した扉を有する冷蔵室1、製氷室2、切替室3、野菜室4、冷凍室5を有し、冷蔵室1内には冷蔵室棚11のうち冷蔵室棚下12にて仕切られたスライド室ケース14を備えたスライド室43を有する。また、7は冷蔵室1の扉6に設けられた扉ポケットであり、8は扉ポケット7に設けられた卵ケースである。従来の冷蔵庫における卵の収納位置は冷蔵室扉ポケット7の内のひとつに設けられた卵ケース8であり、その高さは150cm程度である。また、扉ポケット7には蓋等がなく冷蔵庫内にて開放されている。
【0003】
図13は従来の別の冷蔵庫を表す図、図14は従来の別の冷蔵庫の要部を表した図である。図において、図12と同等部分は同一の符号を付してある。図において、断熱壁にて区画された独立扉を有する冷蔵室1、野菜室4、冷凍室5を有し、冷蔵室1内には冷蔵室棚11のうち冷蔵室棚下12にて仕切られたスライド室ケース14を備えたスライド室43を有し、スライド室ケース14の上部に上段小物ケース21を配置し、卵及び小物類が収納できるようにしている。
【0004】
また、図15は従来の別の冷蔵庫を表す図である。図において、図12乃至図14と同等部分は同一の符号を付してある。図において、冷蔵室1内には冷蔵室棚下12にて仕切られたスライド室43を有し、スライド室ケース14の下部に下段小物ケース22を配置する場合もある。この場合は、冷蔵室1と野菜室4とを仕切る断熱壁の一部に凹形状を設けて小物ケースを収納するようにしてある。ここで、下段小物ケース22は冷蔵室1の床面の断熱壁に設けられた凹形状窪み部内に配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示したような従来の冷蔵庫では、卵ケース8の取り付け位置は、冷蔵室扉6に設けられているため、高さが150cm程度の位置であるため、身長の低いユーザーが使用しようとすると卵ケース8の取り付け位置が高くて取り出しにくく、また、扉6の開閉時の振動により卵が落下する恐れがあった。また、冷蔵室1内に開放された扉ポケット7は、扉6の開閉による温度上昇の影響を即座に受け、卵の鮮度が劣る可能性があった。また、扉ポケット7は冷蔵庫内にて開放状態にあるため、卵表面に付着した雑菌などを冷蔵室1内に飛散させ、他の食品類にも雑菌を付着させる可能性があった。
【0006】
また、図13、図14に示したような従来の冷蔵庫では、小物ケース21をスライド室ケース14の上部に配置したため、スライド室ケース14の高さが低くなり、容量の大きいヨーグルト等の収納ができなくなるといった問題点があった。また、スライド室ケース14の高さを低くしないように維持しようとすると、スライド室43の高さを高くする必要が生じ、冷蔵室1の内容積が減少し、また、棚11間の間隔を小さくしなければならなくなり、高さの高い物が収納できないといった問題があった。
【0007】
また、冷蔵室1の内容積を維持しようとすると、他の貯蔵室の高さを低くするか、あるいは、スライド室ケース14の高さがUPした分だけ冷蔵室1の高さを従来よりも高くする必要が生じ、そうすると、冷蔵庫本体の高さが高くなり、従来の冷蔵庫のスペース(高さ)では収納できないといった問題が発生していた。また、冷蔵庫本体の高さが高くなると、上の方の棚11の食品の出し入れが困難になるといった問題も発生し、卵以外の食品の収納性にも問題が生じる可能性があった。
【0008】
また、図15に示したような従来の冷蔵庫では、スライド室ケース14の下部に小物ケース22を配置しているため、冷蔵室1の下面の断熱壁内に凹部形状を設ける必要があり、この場合は断熱壁の厚さが減少するため断熱性能が低下し、余分にエネルギーを消費するといった問題があった。このため図14に示される従来の冷蔵庫のように冷蔵室1と製氷室2及び切替室3を断熱壁にて仕切った形態の冷蔵庫では、小物ケースの配置位置がスライド室ケース14の上部よりも下部の方が温度が安定しているため好ましいにも関わらず、図15に示した従来の冷蔵庫のように、スライド室ケース14の下部に下段小物ケース22を配置することは断熱壁の厚さや断熱性能の観点から、スライド室ケース14の下部に下段小物ケース22を配置することは困難であった。
【0009】
また、図14のようにスライド室42の上部に上段小物ケース21を配置すると、スライド室43がチルド室として使用されることが多いため、スライド室14の上部に上段小物ケース21の底面がスライド室14の温度の影響を受けて冷えすぎるという問題点があった。
【0010】
さらに、図15に示したように従来の冷蔵庫において、チルド室として使用されることが多いスライド室43の下部に下段小物ケース22を配置すると、ある程度の断熱壁を設けなければスライド室43の温度の影響を受けやすく、冷えすぎが生じ、卵を収納した場合には卵が凍結し、鮮度を維持できないという問題点があった。また、図14や図15の冷蔵庫では、チルド室として使用されることが多いスライド室の上部あるいは下部に小物ケースを配置しているため、冷蔵室内の容量を変更しないためにはスライド室の高さを小さくしなければならず、使い勝手が悪かった。
【0011】
また、図14や図15にて示したように小物ケースの幅を冷蔵室1の全幅とした場合には、冷蔵室1の扉6が2枚両開き(以下フレンチタイプ)の場合には、小物ケースを引き出すために両方の扉ともを開放する必要が生じ、無駄な冷気を逃がしてしまい省エネを行なうが困難であった。
【0012】
本発明は、省エネルギーな冷蔵庫を得ることを目的とする。また、卵の鮮度を維持できる卵収納室を備えた冷蔵庫を得ることを目的とする。また、卵が取出しやすい卵収納室を備えた冷蔵庫を得ることを目的とする。また、スライド室の高さを変更せずに卵などを収納する小物ケースを設けて使い勝手を向上させることを目的とする。また、フレンチタイプの場合に片方の扉を空けるだけで卵が取出せる省エネルギーな冷蔵庫を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷蔵庫は、複数の貯蔵室のうち、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫において、前記冷蔵室内の下部に設けられ、前記冷蔵室の温度帯と同等以下の温度帯に前記冷蔵室とは独立して温度制御される独立温度制御室と、前記冷蔵室内で前記独立温度制御室の側面に仕切り板を介して設けられた空間に略密閉構造で前後方向にスライド可能に収納され、小物食品を貯蔵する小物ケースと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内に冷気を供給するための小物ケース専用吹き出し口と、前記小物ケース専用吹き出し口より吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段と、前記小物ケースが収納される空間の底面に前記小物ケースを加熱する加熱用ヒーターと、を備え、前記小物ケース温度検出手段の検出温度に基づいて前記小物ケース内温度を前記小物ケース内に収納される卵などの凍結が防止できるように前記加熱用ヒーターのオン、オフを制御するようにしたものである。
【0015】
また、本発明の冷蔵庫は、前記小物ケースに、卵を1個づつ収納可能な卵ケースを備えるようにしたものである。
【0016】
また、本発明の冷蔵庫は、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記空間の温度を検出する小物ケース空間温度検出手段、あるいは前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段を備えたものである。
【0019】
また、本発明の冷蔵庫は、前記小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、前記小物ケース専用吹き出し口の開度を調節するシャッターと、前記小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、前記シャッターの開度を調整するレバーと、を備えたものである。
【0021】
また、本発明の冷蔵庫は、前記小物ケースのうちの少なくとも1個は、上面開口部の大きさを幅105mm以上、奥行250mm以上、かつ深さ70mm以上としたものである。
【0022】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷蔵室扉に設けられた扉ポケットのひとつに、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記小物ケースの方向に突出する弾性部材を設け、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記扉ポケットが前記弾性部材を介して前記小物ケースを押圧するようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1、図2は本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫を表す図である。図において、100は冷蔵庫本体であり、1は冷蔵庫本体100の上部に配置され、床面の高さが約100cmである冷蔵室、2は冷蔵室の下部に設けられた引き出し扉を有する製氷室、3は冷蔵室1の下部で製氷室2の横に設けられ、設定温度を切り替え可能な切替室、4は冷蔵室1の下部に並列に設けられた製氷室2と切替室3の下部に設けられた野菜室、5は野菜室4の下部で、冷蔵庫本体100の最下部に設けられた冷凍室である。
【0024】
冷蔵室1内には冷蔵室温度検出手段である冷蔵室温度センサー17が設けられ、この冷蔵室温度センサー17により冷蔵室1内の温度を検出し、この検出された温度に基づいて冷蔵室ダンパー19の開閉を制御することによって、冷蔵室吹き出し口16から冷蔵室1内に吹き出される冷気量が調整され冷蔵室1内の温度が設定温度範囲内になるように温度が制御される。冷蔵室1内には、棚11が設けられ、そのうちの最下部の棚である冷蔵室棚下12と冷蔵室1の底面の断熱壁30との間に−3℃〜+3℃の温度範囲内に冷蔵室1内の温度とは独立して温度が制御される独立温度制御室であるスライド室44が配置されている。スライド室44の下部には前後にスライドするスライド室ケースが設けられ、このスライド室ケースの前面上部には蓋13が設けられている。
【0025】
スライド室44はスライド室ケース14の前面上部を蓋13に覆う構造であり、略密閉構造となっており、スライド室温度検出手段であるスライド室温度センサー18が設けられ、スライド室温度センサー18により検出された温度の基づいてスライド室吹き出し口15より吹き出される冷気量が調整され、スライド室44内の温度が設定温度に制御される。
【0026】
23は小物ケース下、24は小物ケース下23の上部に設けられた小物ケース上であり、小物ケース下23、小物ケース上24はスライド室44の側面に仕切り板27を介してそれぞれ前後にスライド可能に設けられている。8は小物ケース下23内に設けられた卵ケースであり、断熱材を有する仕切り板27にて仕切られたスライド室44の横に位置し、冷蔵室温度センサー17によって検出された温度に基づいて冷蔵室ダンパー19の開閉を制御して冷蔵室吹き出し口16より吹き出される冷気量が調整されて小物ケース上24、小物ケース23内の温度が制御されるので、スライド室44内の温度の影響は受けない構造となっている。
【0027】
本実施の形態においては、小物ケース上24の上端の高さは、スライド室ケース14の上端の高さに対して同等以下であり、また、本実施の形態では、小物ケース下23、小物ケース上24内には、直接冷気を吹き出す冷気吹き出し口を設けておらず、間接冷却としているが、個別の冷気吹き出し口を設けて木目細かく温度制御を行ってもよい。小物ケース下23、小物ケース上24は、仕切り板左26及び仕切り板中27にそれぞれ設けられたレール上を前後にスライド可能に設けられている。
【0028】
同様に、スライド室ケース14も、仕切り板中27及び仕切り板右40に設けられたレール上を前後にスライド可能に設けられている。また、小物ケース23、24およびスライド室ケース14は、冷蔵室扉6を閉めた場合に冷蔵室扉6の下部に設けられたボトルポケット9のフランジ前部9aにより押し込まれる構造になっており、小物ケース23、24およびスライド室ケース14の閉め忘れを防止する構造となっている。
【0029】
小物ケース下23内には卵ケース8が設置されており、小物ケース下23内に卵を収納することが可能となっている。また、卵ケース8は取り外しが可能であり、収納食品の量に応じてユーザーが任意にその配置及び有無を変更することができるようになっている。本実施の形態においては、卵ケース8は小物ケース下23にのみ配置しているが、卵ケース8は小物ケース上24にも設置できるようにしており、ユーザーが、収納する食品の量などにより適宜配置する小物ケースを選択できるようにしている。また、小物ケース23、23の大きさは、卵ケース8を取除いた状態で卵パックがそのまま収納できる大きさとしてあり、卵を卵パックから取出して卵ケース8に移し替えるのがめんどうなユーザーが卵パックをそのまま収納できるようにしている。また、卵ケース8を設置する必要がない場合は、卵ケース8を配置せずに、小物食品類を収納することができる。
【0030】
現在市場にて主に販売されている卵パック(10個入り)は縦250mm×横105mm×高さ70mm程度であり、小物ケース23、24は卵をパックのまま収納可能な大きさ(縦250mm×横105mm×高さ70mmよりもそれぞれを大きくしている。)にしている。ここで、卵の大きさは販売店や販売地区により多種多様であるため、卵ケース8の大きさ、および小物ケース23、24の大きさは本実施の形態に限ったものではなく、卵パックおよび卵が収納できる大きさであればどのような形状、大きさであっても問題ない。
【0031】
また、本実施の形態では、図1に示す形態の冷蔵庫のみならず、断熱壁にて区画された独立扉を有する、冷蔵室、野菜室、冷凍室等を備え、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫全般に適用することが可能である。冷蔵庫の形態の別の一例を図3に示す。図3は本実施の形態の別の形態の冷蔵庫を表す図である。図において、図1、図2と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、41は冷蔵室1の下に断熱仕切り壁を介して配置された野菜室、42は野菜室41の下に断熱仕切り壁を介して配置された冷凍室上、43は冷凍室上42の下に配置された冷凍室下である。このように、一番上が冷蔵室1であるような冷蔵庫であれば、冷蔵室1の下側の貯蔵室がどのような温度帯の貯蔵室であっても問題ない。
【0032】
本実施の形態では、小物ケース23、24をスライド室ケース14の側面で、かつ冷蔵室1の下部に設けたているので、小物ケース23、24に卵を収納した場合でも冷蔵室扉6の開閉による振動で卵が損傷することがない。また、小物ケース23、24を冷蔵室1の下部の取出しやすい高さ位置に引き出し式にて設けたので、背の低いユーザーでも背伸びする必要がなく卵を取出しやすい。また、小物ケースを引き出し式の略密閉構造にしているので、冷蔵室扉6を開放した状態でも、外気温度の影響を受けにくく、卵の鮮度を保持できる。
【0033】
図4は本発明の実施の形態1を表す別の冷蔵庫の小物ケース部分の側断面図、図5は図4で表わされた冷蔵庫の小物ケース部分の上断面図である。図において、図1〜図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、12は冷蔵室棚下、14はスライド室ケース、23、24は小物ケースであり、23は小物ケース下、24は小物ケース上である。25はスライド室ケース23、24の前面部に設けられ、上方に突出したリブ、25bはスライド室ケース23、24の前面に設けられた取っ手である。また、8は卵ケース、26は仕切り板左、27は仕切り板中である。
【0034】
小物ケース23、24はケース前部にリブ25を有し、このリブ25は取っ手25b部よりも上方向及び横方向に突出しており、小物ケース23、24の収納時にリブ25が仕切り板中27、仕切り板左26あるいは冷蔵室棚下12に当接することにより、蓋13を設けない構造でケース内部を略密閉構造としている。すなわち、小物ケース23、24の上方には蓋13の必要がなく、構造が簡単に低コストで略密閉構造が可能となり、冷蔵室扉6の開閉による小物ケース23、24内の温度が外気温度の影響を受け難いようにしている。また、リブ25は小物ケース23、24を押し込む時のストッパーの役割も担っている。
【0035】
以上のように本実施の形態では、複数の貯蔵室のうち、冷蔵室1が最上部に配置された冷蔵庫において、冷蔵室1内の下部に設けられ、冷蔵室1の温度帯と同等以下の温度帯に冷蔵室1とは独立して温度制御される独立温度制御室であるスライド室44と、冷蔵室1内で独立温度制御室であるスライド室44の側面に仕切り板27を介して設けられた空間に前後方向にスライド可能に収納され、小物食品を貯蔵する小物ケース23、24と、を備えたので、扉6の開閉による振動の影響を受けにくく、また、冷蔵室1内の温度変化の影響を受けにくい冷蔵室1の下部に卵を収納可能な小物ケース23、24を配置できるため、卵等の小物食品を1℃〜3℃の低温度に安定した条件で食品鮮度を保ったまま長期間保存でき、また、スライド室の高さを低くする必要が無いので、スライド室44に容量の大きいヨーグルトなども収納できる。
【0036】
また、小物ケース23、24を略密閉構造とし、冷蔵室1内の温度変化あるいはスライド室44内の温度変化の影響を受けにくくしたので、小物ケース23、24内の食品を鮮度良く長期間保存できる。
【0037】
また、小物ケース23、24に、卵を1個づつ収納可能な卵ケース8を備えるようにしたので、高さが約100cmの冷蔵室1下部位置に卵ケース8を有する小物ケース23、24が配置され、身長の低いユーザーでも割れやすい卵を容易に安心して取り出すことが可能となる。
【0038】
また、小物ケース23、24のうちの少なくとも1個は、上面開口部の大きさを幅105mm以上、奥行250mm以上、かつ深さ70mm以上としたので、卵を卵パックから取出さずに卵パックのまま収納でき、ユーザーの好みに合わせて卵の収納方法が選択できるため、使い勝手のよい冷蔵庫が得られる。また、卵を卵パックのまま収納できるので、卵表面に付着している衛生条良くない菌などを冷蔵庫内に飛散させることが抑制でき、安全で使い勝手の良い冷蔵庫を得ることができる。
【0039】
実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の要部を示す図であり、説明しやすいように小物ケース下23を取り除いた状態を表している。図において、実施の形態1の図1〜図5と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、44は冷蔵室棚下12と冷蔵室1の底面の断熱壁30との間に設けられ、冷蔵室1内の温度とは独立して温度が制御される独立温度制御室であるスライド室であり、23、24はスライド室44の側面に仕切り板27を介してそれぞれ前後にスライド可能に設けられた小物ケースである。実施の形態1では、小物ケース23、24内の温度制御を他の貯蔵室と独立して行なっていなかったが、本実施の形態では小物ケース23の下部の断熱仕切り壁内に小物ケース用の加熱ヒータを設けて小物ケース23、24内の温度が設定温度よりも低い状態で安定しないように制御するようにしている。
【0040】
図において、1は冷蔵室、28は小物ケース用温度検出手段である小物ケース温度センサーである。また、29は冷蔵室1の低部床面の断熱仕切り壁内に設けられ、小物ケース下23の下部に設けられた小物ケース加熱用のヒータである。小物ケース23、24内の温度は小物ケース温度センサー28にて検出され、小物ケース温度センサー28にて検出された温度に基づいて小物ケース加熱用ヒーター29へ通電され、小物ケース23、24内の温度が卵保存温度が+1℃〜+3℃となるように小物ケース加熱用ヒーター29のON/OFFを制御している。したがって、小物ケース23、24内に収納された卵などの小物が凍りつくことがなくなり、卵などが冷えすぎて損傷することがなくなる。
【0041】
また、図7は本実施の形態を表す別の冷蔵庫の要部を示す図である。図において、図1〜図6と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、30は小物ケース専用吹き出し口、31は冷蔵室用冷気送風ダクト(図示せず)に設けられ、小物ケース専用吹き出し口30から吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパーである。
【0042】
小物ケース温度センサー28によって検出された小物ケース23、24内の温度に基づいて小物ケース23、24内の温度が設定温度範囲内になるように小物ケース専用ダンパー31の開閉を調節し、小物ケース23、24内の温度を制御する。
ここで、小物ケース専用ダンパー31はその開度を連続的に調整可能、あるいは他段階に調整可能である方が望ましい。
【0043】
以上のように、小物ケース専用ダンパー31の開閉制御と小物ケース加熱用ヒーター29のON/OFF制御を単独で実施してもよいが、小物ケース専用ダンパー31の開閉と小物ケース加熱用ヒーター29のON/OFFの制御を組み合わせた方が小物ケース23、24内の温度を効率よく短時間に設定温度範囲内にすることができ、卵などの小物食品の鮮度を長期間維持できる。本実施の形態では、小物ケース23、24の設定温度範囲は卵の鮮度保持を考慮して+1℃〜+3℃程度にしている。したがって、小物ケース23、24に卵を収納しても冷却しすぎて凍り付くこともなく、また、冷却不足で腐ったりすることもなくなる。
【0044】
図8は本実施の形態を示す別の冷蔵庫を表す図である。図において、図1〜図7と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。図においては、説明しやすいいように、小物ケース23、24およびスライド室ケース14を取除いた状態を表している。図において、32は小物ケース専用吹き出し口30に設けられたシャッター、33はシャッター32の開度を調整するレバーであり、左右にスライドさせることによりレーバー33と連動してシャッター32が小物ケース専用吹き出し口30の開度を調整するようになっている。図において、小物ケース専用吹き出し口30の斜線部が、シャッター32を表しており、全開から全閉まで連続的に調整できる。
【0045】
冷蔵室1の背面で小物ケース23、24の背面に設けられている冷蔵室背面板10に設けた小物ケース専用吹き出し口30は小物ケース23、24用の専用の冷気吹き出し口であり、専用のシャッター32が設けられている。シャッター32はレバー33の左右方向のスライドにより、ユーザーが任意にその開度を調節することができる。小物ケース23、24内の温度は小物ケース温度センサー28にて感知され、冷蔵室扉6を閉めた状態の冷蔵室扉6の正面表面に設けられた液晶パネル等にて表示させることにより、シャッター32の開度を調整できるようにすれば、ユーザーがいつでも小物ケース23、24内の温度を確認でき、また、温度調節が可能となり、冷え過ぎや冷却不足をユーザー自身で対応できるようになり、卵などの鮮度が損なわれることがなくなる。
【0046】
以上のように、本実施の形態では、複数の小物ケース23、24が収納される空間に空間の温度を検出する小物ケース空間温度検出手段28、あるいは小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段を備えたので、小物ケース内の安定した温度制御が可能となる。
【0047】
複数の小物ケース23、24が収納される空間に小物ケース内に冷気を供給するための小物ケース専用吹き出し口30を備えたので、小物ケース23、24内の温度が設定温度以上になった場合に冷気を供給して冷却できるため、小物ケース23、24内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0048】
小物ケース専用吹き出し口30より吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパ31を備えたので、小物ケース23,24内の温度を木目細かく制御でき、省エネルギーでしかも小物ケース23、24内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0049】
小物ケース23、24の背面の断熱壁に設けられ、小物ケース専用吹き出し口30の開度を調節するシャッター32と、小物ケース23、24の背面の断熱壁に設けられ、シャッター32の開度を調整するレバー33と、を備えたので、扉6の開閉等による冷蔵室1の温度変化に依存しない安定した温度制御が可能となる。また、温度検出28と専用ダンパを設けるよりも低コストで小物ケース内の温度調節が可能な冷蔵庫が得られる。
【0050】
複数の小物ケースが収納される空間に小物ケース23、24内の温度を検出する小物ケース温度検出手段28と、小物ケース23、24が収納される空間の底面に小物ケース23、24を加熱する加熱用ヒーター29と、を備え、小物ケース温度検出手段28の検出温度に基づいて加熱用ヒータ29のオン、オフを制御して小物ケース23、24内温度を制御するようにしたので、小物ケース23、24内の冷えすぎによる卵などの凍結を防止でき、小物ケース内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0051】
実施の形態3.
図9は本発明の実施の形態3を示す冷蔵庫を表す図で、図10は図9に示した冷蔵庫の小物ケースおよびスライド室ケース部を上から見た図である。図において、図1〜図8と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。本実施の形態では、冷蔵室扉が観音開きのフレンチタイプの冷蔵庫に実施の形態1や実施の形態2で説明した小物ケース23、24を適用したものである。
【0052】
図において、44は冷蔵室棚下12と冷蔵室1の底面の断熱壁30との間に設けられ、冷蔵室1内の温度とは独立して温度が制御される独立温度制御室であるスライド室であり、23、24はスライド室44の側面に仕切り板27を介してそれぞれ前後にスライド可能に設けられた小物ケースである。また、34は冷蔵室1の左側に回転可能に設けられた冷蔵室扉左、35は冷蔵室1の右側に回転可能に設けられた冷蔵室扉右、36は冷蔵室扉左を回転可能に開閉させるためのヒンジ左、37は冷蔵室扉右を回転可能に開閉させるためのヒンジ右である。冷蔵室扉左34はヒンジ左36のヒンジ左軸38を中心に回転開閉し、同様に冷蔵室扉35はヒンジ右37のヒンジ右軸39を中心に回転開閉する。
【0053】
本実施の形態では、冷蔵室1の左側に小物ケース23、24がスライド室ケース14の左側面に上下に配置されており、その幅は冷蔵室扉右35を閉じた状態でも出し入れ可能なように冷蔵室扉右35を閉じた状態での冷蔵室扉右35の左端寸法を越えない大きさである。また、冷蔵室1の右側に配置されたスライド室ケース14の幅は冷蔵室扉左34を閉じた状態でも出し入れができるようにの冷蔵室扉左34を閉じた状態での冷蔵室扉左34の右端を越えない大きさとしている。したがって、冷蔵室左34のみを開いた状態で、小物ケース23、24の出し入れができ、あるいは、冷蔵室扉右35のみを開いた状態で、スライド室ケース14の出し入れができるので、小物ケース23、24のみやスライド室ケース14のみを引き出したい場合に冷蔵室扉を両方とも開放することによる使い勝手の悪さ、および冷気漏れ量を低減させることができ、使い勝手の良い、省エネルギーな冷蔵庫を得ることができる。
【0054】
本実施の形態においては、小物ケース23、24を左側、スライド室ケース14を右側に配置した例を示したが、どちらか片一方の扉のみを開放することで小物ケース23、24もしくはスライド室ケース14を引き出すことが可能であれば、左右どちらに配置してもよい。
【0055】
図11は本実施の形態を表す冷蔵庫の冷蔵室扉を閉めた状態の小物ケース部分の縦断面図である。図において、図1〜図10と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、小物ケース23、24を図10のように引き出した状態、や冷蔵室扉6、34、35を閉じた状態においては、冷蔵室1の下部でスライド室ケース14の側面に上下に2つ設けられた小物ケース23、24と冷蔵室扉6、34、35に設けられたボトルポケット9は、干渉する高さ位置に配置してある。そして、ボトルポケット9のフランジ前部9aにゴムやスポンジなどの弾性部材50を設けることにより、小物ケース23、24あるいはスライド室ケース14を収納し忘れていても、冷蔵室扉6、34、35を閉めることによりボトルポケット9に設けられた弾性部材50により小物ケース23、24あるいはスライド室ケース14が押し込まれて収納される。
【0056】
したがって、小物ケース23、24あるいはスライド室ケース14の閉め忘れがなくなり、略密閉構造が保持できるため、設定温度に維持でき鮮度も長期間維持できる。ただし、小物ケース23、24を弾性部材50にて押圧して押し込んだ状態、すなわち冷蔵室扉6、34、35を閉じた状態においては、小物ケース23、24やスライド室ケース14に対して、ボトルポケット9は、弾性部材50を介して押圧しているが、小物ケース23、24やスライド室ケース14には無理な力が作用しないように、また、接触しても傷など付かないように弾性部材50の材料や厚さや弾性係数などを設定しているので、小物ケース23、24やスライド室ケース14やボトルポケット9が破損することがなく、小物ケース23、24やスライド室ケース14の収納忘れのない省エネルギーな冷蔵庫を得ることが出来る。
【0057】
以上のように、本実施の形態では、冷蔵室の扉が左右独立して開閉するフレンチタイプの冷蔵庫において、小物ケース23、24の幅を冷蔵室扉左34あるいは冷蔵室扉右35のどちらかの幅よりも小さくしているので、左右の扉34、35を両方とも開かなくてもどちらか一方を開いた状態で小物ケース23、24内の食品の出し入れが可能となり、省エネルギーで使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
【0058】
また、冷蔵室の扉が左右独立して開閉するフレンチタイプの冷蔵庫において、独立温度制御シ津であるスライド室44の幅を冷蔵室扉左34あるいは冷蔵室扉右35のどちらかの幅よりも小さくしているので、左右の扉34、35を両方とも開かなくてもどちらか一方を開けばスライド室44内の食品の出し入れが可能となり、省エネルギーで使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
【0059】
また、冷蔵室扉6、34、35に設けられた扉ポケットのひとつに、冷蔵室扉6、34、35を閉じた状態で小物ケース23、24、あるいはスライド室ケース44の方向に突出する弾性部材を設け、冷蔵室扉6、34、35を閉じた状態で扉ポケットが弾性部材50を介して小物ケースを押圧するようにしたので、小物ケースを収納し忘れても、冷蔵室扉を閉じることで小物ケース23、24、あるいはスライド室ケース44が収納されるようになるため、小物ケース23、24、あるいはスライド室ケース44の収納忘れを防止することができ、また、収納忘れによる小物ケース23、24、あるいはスライド室ケース44内の食品の鮮度が低下するのを抑制できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の冷蔵庫は、複数の貯蔵室のうち、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫において、前記冷蔵室内の下部に設けられ、前記冷蔵室の温度帯と同等以下の温度帯に前記冷蔵室とは独立して温度制御される独立温度制御室と、前記冷蔵室内で前記独立温度制御室の側面に仕切り板を介して設けられた空間に略密閉構造で前後方向にスライド可能に収納され、小物食品を貯蔵する小物ケースと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内に冷気を供給するための小物ケース専用吹き出し口と、前記小物ケース専用吹き出し口より吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段と、前記小物ケースが収納される空間の底面に前記小物ケースを加熱する加熱用ヒーターと、を備え、前記小物ケース温度検出手段の検出温度に基づいて前記小物ケース内温度を前記小物ケース内に収納される卵などの凍結が防止できるように前記加熱用ヒータのオン、オフを制御するようにしたので、扉開閉による振動の影響を受けにくく、また、冷蔵室内の温度変化の影響を受けにくい冷蔵室下部に卵を収納可能な小物ケースを配置できるため、卵等の小物食品を1℃〜3℃の低温度に安定した条件で食品鮮度を保ったまま長期間保存でき、また、スライド室の高さを低くする必要が無いので、スライド室に容量の大きいヨーグルトなども収納できる。また、小物ケース温度検出手段の検出温度に基づいて加熱用ヒーターのオン、オフを制御して小物ケース内温度を制御するようにしたので、小物ケース内の冷えすぎによる卵などの凍結を防止でき、小物ケース内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0061】
また、本発明の冷蔵庫は、複数の貯蔵室のうち、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫において、前記冷蔵室内の下部に設けられ、前記冷蔵室の温度帯と同等以下の温度帯に前記冷蔵室とは独立して温度制御される独立温度制御室と、前記冷蔵室内で前記独立温度制御室の側面に仕切り板を介して設けられた空間に略密閉構造で前後方向にスライド可能に収納され、小物食品を貯蔵する小物ケースと、前記冷蔵室の扉に設けられた扉ポケットのひとつに、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記小物ケースの方向に突出するように設けられた弾性部材と、を備え、前記冷蔵室扉を閉めることにより前記扉ポケットの前記弾性部材により前記小物ケースが押圧されて押し込まれて収納されるようにしたので、小物ケースの閉め忘れがなくなり、略密閉構造が保持できるため、設定温度に維持でき鮮度も長期間維持できる。小物ケース内の食品を鮮度良く長期間保存できる。
【0062】
また、本発明の冷蔵庫は、前記小物ケースに、卵を1個づつ収納可能な卵ケースを備えるようにしたので、高さが約100cmの冷蔵室下部位置に卵ケースを有する小物ケースが配置され、身長の低いユーザーでも割れやすい卵を容易に安心して取り出すことが可能となる。
【0063】
また、本発明の冷蔵庫は、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記空間の温度を検出する小物ケース空間温度検出手段、あるいは前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段を備えたので、小物ケース内の安定した温度制御が可能となる。
となる。
【0064】
また、本発明の冷蔵庫は、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内に冷気を供給するための小物ケース専用吹き出し口を備えたので、小物ケース内の温度が設定温度以上になった場合に冷気を供給して冷却できるため、小物ケース内の食品を鮮度よく長期間保存できる。また、小物ケース内の温度を木目細かく制御でき、省エネルギーでしかも小物ケース内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0065】
また、本発明の冷蔵庫は、 また、本発明の冷蔵庫は、複数の貯蔵室のうち、冷蔵室が最上部に配置され、前記冷蔵室の扉が左右独立して開閉するフレンチタイプの冷蔵庫において、前記冷蔵室内の下部に設けられ、前記冷蔵室の温度帯と同等以下の温度帯に前記冷蔵室とは独立して温度制御される独立温度制御室と、前記冷蔵室内で前記独立温度制御室の側面に仕切り板を介して設けられた空間に前後方向にスライド可能に収納され、卵パックが収納可能な小物食品を貯蔵する小物ケースと、を備え、前記小物ケースの幅を前記冷蔵室の左右の扉のどちらかの幅よりも小さくするとともに前記小物ケースを引き出し式の略密閉構造にして前記小物ケースの設定温度範囲を+1℃〜+3℃程度にしたので、扉開閉による振動の影響を受けにくく、また、冷蔵室内の温度変化の影響を受けにくい冷蔵室下部に卵を収納可能な小物ケースを配置できるため、卵等の小物食品を1℃〜3℃の低温度に安定した条件で食品鮮度を保ったまま長期間保存できる、また、スライド室の高さを低くする必要が無いので、スライド室に容量の大きいヨーグルトなども収納できる。また、小物ケースの幅を冷蔵室扉左あるいは冷蔵室扉右のどちらかの幅よりも小さくしているので、左右の扉を両方とも開かなくてもどちらか一方を開いた状態で小物ケース内の食品の出し入れが可能となり、省エネルギーで使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
【0066】
また、本発明の冷蔵庫は、小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、小物ケース専用吹き出し口の開度を調節するシャッターと、小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、シャッターの開度を調整するレバーと、を備えたので、扉の開閉等による冷蔵室の温度変化に依存しない安定した温度制御が可能となる。また、温度検出と専用ダンパを設けるよりも低コストで小物ケース内の温度調節が可能な冷蔵庫が得られる。
【0067】
また、本発明の冷蔵庫は、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段と、前記小物ケースが収納される空間の底面に前記小物ケースを加熱する加熱用ヒーターと、を備え、前記小物ケース温度検出手段の検出温度に基づいて前記加熱用ヒーターのオン、オフを制御して前記小物ケース内温度を制御するようにしたので、小物ケース内の冷えすぎによる卵などの凍結を防止でき、小物ケース内の食品を鮮度よく長期間保存できる。
【0068】
また、本発明の冷蔵庫は、前記小物ケースのうちの少なくとも1個は、上面開口部の大きさを幅105mm以上、奥行250mm以上、かつ深さ70mm以上としたので、卵を卵パックから取り出さずに卵パックのまま収納でき、ユーザーの好みに合わせて卵の収納方法が選択できるため、使い勝手のよい冷蔵庫が得られる。また、卵を卵パックのまま収納できるので、卵表面に付着している衛生条良くない菌などを冷蔵庫内に飛散させることが抑制でき、安全で使い勝手の良い冷蔵庫を得ることができる。
【0069】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷蔵室扉に設けられた扉ポケットのひとつに、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記小物ケースの方向に突出する弾性部材を設け、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記扉ポケットが前記弾性部材を介して前記小物ケースを押圧するようにしたので、小物ケースを収納し忘れても、冷蔵室扉を閉じることで小物ケースが収納されるようになるため、小物ケースの収納忘れを防止することができ、また、収納忘れによる小物ケース内の食品の鮮度が低下するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫を表す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を示す冷蔵庫を表す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を表す別の形態の冷蔵庫を表す図である。
【図4】 本発明の実施の形態1を表す別の冷蔵庫の小物ケース部分の側断面図である。
【図5】 図4で表わされた冷蔵庫の小物ケース部分の上断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の要部を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態2を表す別の冷蔵庫の要部を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態2を示す別の冷蔵庫を表す図である。
【図9】 本発明の実施の形態3を示す冷蔵庫を表す図でである。
【図10】 図9に示した冷蔵庫の小物ケースおよびスライド室ケース部を上から見た図である。
【図11】 本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の冷蔵室扉を閉めた状態の小物ケース部分の縦断面図である。
【図12】 従来の冷蔵庫を表す図である。
【図13】 従来の別の冷蔵庫を表す図である。
【図14】 従来の別の冷蔵庫の要部を表した図である。
【図15】 従来の別の冷蔵庫を表す図である。
【符号の説明】
1 冷蔵室、 2 製氷室、 3 切替室、 4 野菜室、 5 冷凍室、 6 冷蔵室扉、 7 冷蔵室扉ポケット、 8 卵ケース、 9 ボトルポケット、 10 冷蔵室背面板、 11 冷蔵室棚、 12 冷蔵室棚下、 13 蓋、 14 スライド室ケース、 15 スライド室吹き出し口、 16 冷蔵室吹き出し口、 17 冷蔵室センサー、 18 スライド室温度センサー、 19 冷蔵室ダンパー、 20 スライド室ダンパー、 21 上段小物ケース、 22 下段小物ケース、 23 小物ケース下、 24 小物ケース上、 25 リブ、 26 仕切り板左、 27 仕切り板中、 28 小物ケース温度センサー、 29 加熱用ヒーター、 30 小物ケース専用吹き出し口、 31 小物ケース専用ダンパー、 32 シャッター、 33 レバー、 34冷蔵室扉左、 35 冷蔵室扉右、 36 ヒンジ左、 37 ヒンジ右、 38 ヒンジ左軸、 39 ヒンジ右軸、 40 仕切り板右、 41 冷凍室上、 42 冷凍室下、 43 スライド室、弾性部材。
Claims (6)
- 複数の貯蔵室のうち、冷蔵室が最上部に配置された冷蔵庫において、前記冷蔵室内の下部に設けられ、前記冷蔵室の温度帯と同等以下の温度帯に前記冷蔵室とは独立して温度制御される独立温度制御室と、前記冷蔵室内で前記独立温度制御室の側面に仕切り板を介して設けられた空間に略密閉構造で前後方向にスライド可能に収納され、小物食品を貯蔵する小物ケースと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内に冷気を供給するための小物ケース専用吹き出し口と、前記小物ケース専用吹き出し口より吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパと、前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段と、前記小物ケースが収納される空間の底面に前記小物ケースを加熱する加熱用ヒーターと、を備え、前記小物ケース温度検出手段の検出温度に基づいて前記小物ケース内温度を前記小物ケース内に収納される卵などの凍結が防止できるように前記加熱用ヒータのオン、オフを制御するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
- 前記小物ケースに、卵を1個づつ収納可能な卵ケースを備えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記複数の小物ケースが収納される前記空間に前記空間の温度を検出する小物ケース空間温度検出手段、あるいは前記小物ケース内の温度を検出する小物ケース温度検出手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
- 前記小物ケース専用吹き出し口より吹き出される冷気量を調整する小物ケース専用ダンパと、前記小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、前記小物ケース専用吹き出し口の開度を調節するシャッターと、前記小物ケースの背面の断熱壁に設けられ、前記シャッターの開度を調整するレバーと、を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記小物ケースのうちの少なくとも1個は、上面開口部の大きさを幅105mm以上、奥行250mm以上、かつ深さ70mm以上としたことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記冷蔵室扉に設けられた扉ポケットのひとつに、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記小物ケースの方向に突出する弾性部材を設け、前記冷蔵室扉を閉じた状態で前記扉ポケットが前記弾性部材を介して前記小物ケースを押圧するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の冷蔵庫。
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