JP4185033B2 - 自動車用ドアチェッカ - Google Patents

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本発明は、自動車のドアを開閉の中途位置で保持する自動車用ドアチェッカに関するものである。
自動車のドアをどのような開度でも停止、保持し得るドアチェッカが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−100279公報(第8頁、図3)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図9は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来の自動車用ドアチェッカCは、ボデイに取付けたチェックプレート201を、ドアDに取付けたケース202内のチェックスプリング203,203や合成樹脂製シュー204,204で押えることで、ドアDをどのような開度でも停止、保持することができるというものである。
しかし、特許文献1の自動車用ドアチェッカCでは、合成樹脂製シュー204,204に平坦面205,205を粗面に形成したことによってチェックプレート(アーム部材)201に形成した樹脂製の粗面206,206は摩耗しやすくなり、チェックプレート201の耐久性は低下する。
また、合成樹脂製シュー204では、ドアDを開閉する際の条件によって、シュー204の揺動のばらつきは大きくなりがちで、粗面な平坦面205に連ねて転がり面207,207を滑面に形成しても、開閉の際に必ずしも転がり面207がチェックプレート201に接触しているとは限らない。つまり、粗面と滑面の境界位置の設定が難しかった。
本発明は、アーム部材の摩耗を抑制し、アーム部材を押さえる部材に摩擦係数の異なる表面加工を施す必要のない自動車用ドアチェッカを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、自動車のサイドボデーとドア間にアーム部材を配置し、アーム部材を押圧機構で押さえることで、開閉の中途で停止したドアを保持する自動車用ドアチェッカにおいて、押圧機構は、アーム部材に沿って移動自在に配置したホルダと、ホルダに回転自在に軸支したカム部材と、カム部材をアーム部材に押圧する弾性手段と、カム部材がアーム部材を押す回転位置をカム部材の中立位置としたときに、中立位置から回されたカム部材を中立位置に戻すカム中立保持手段と、を備え、カム部材は、中立位置にあるときに、アーム部材を押す凸輪郭部と、凸輪郭部に連ねて形成した凹輪郭部を備え、回転軸心から凸輪郭部までの半径より回転軸心から凹輪郭部までの半径を小さくしたことを特徴とする。
ドアチェッカでは、押圧機構は、ホルダと、カム部材と、弾性手段と、カム中立保持手段と、を備えたので、ドアの開閉を停止したとき、弾性手段及びカム中立保持手段によってカム部材は中立位置に復帰して、回転中心から輪郭までの半径が比較的大きい凸輪郭部をアーム部材に押し付け、弾性手段のたわみ量が大きくなることで押圧力を増加してアーム部材の動きを止める。従って、ドアを開閉の中途で停止してもその位置でドアを保持することができる。
一方、ドアの開閉を開始すると、ドアと同時に押圧機構が開閉の方向に移動を始めるので、カム部材は弾性手段に抗して回動し始め、弾性手段との均衡が図られた角度だけ回動する。その際、カム部材のアーム部材との当接部は、回転中心から輪郭までの半径が比較的小さい凹輪郭部側に移動する。その結果、弾性手段のたわみ量は小さくなり、カム部材の押し付けによって発生していたドアを保持する抵抗は小さくなり、ドアを小さな力で開閉することができる。
請求項2に係る発明では、カム中立保持手段は、凹輪郭部の中央に形成したガイド凹部と、ガイド凹部に嵌るとともに弾性手段からの力が伝達されるカム押し部材とからなることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、凸輪郭部は、奇数だけ形成するとともに等角度に形成したことを特徴とする。
請求項4に係る発明では、奇数は、3としたことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、弾性手段は、カム押し部材をアーム部材側へ押す第1の弾性体を備えたことを特徴とする。
請求項6に係る発明では、弾性手段は、ホルダをアーム部材側へ押す第2の弾性体を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、カム部材は、中立位置にあるときに、アーム部材を押す凸輪郭部と、凸輪郭部に連ねて形成した凹輪郭部を備え、回転軸心から凸輪郭部までの半径より回転軸心から凹輪郭部までの半径を小さくしたので、ドアを中立位置で保持するカム部材がドアを開閉する際の力によって回動すると、中立位置でアーム部材を押し付けていた半径の大きい凸輪郭部が回動し、凸輪郭部に連なる半径の小さい凹輪郭部側がアーム部材に接触し、半径が小さい分だけカム部材の押し付け力は減少する。その結果、ドアを開閉する動作を行っている間は、アーム部材を押圧する力は弱くなり、ドアの開閉操作力を低減するとともに、アーム部材の摩耗を抑制することができる。
また、中立位置で半径の大きい凸輪郭部がアーム部材を押し付けることで、ドアを保持し、半径の小さい凹輪郭部側がアーム部材に接触することで、カム部材の押し付け力を減少させる。その結果、アーム部材を押さえる面に摩擦係数の異なる表面加工を施す必要はなくなる。
請求項2に係る発明では、カム中立保持手段は、凹輪郭部の中央に形成したガイド凹部と、ガイド凹部に嵌るとともに弾性手段からの力が伝達されるカム押し部材とからなる。このように構成することで、ガイド凹部からカム押し部材が周辺部に乗り上げる際に弾性手段がたわんで発生する力をチェック荷重として、利用することができる。なお、ガイド凹部を凹状に、例えばボールエンドミルで切削加工することができ、製造に手間が掛からない。一方、ガイド凹部に嵌るカム押し部材として、例えばボールを採用すると、ボールの製造は容易である。従って、中立位置保持力として弾性手段による復帰力をカム部材に付与する構造は簡単になる。
請求項3に係る発明では、凸輪郭部は、奇数だけ形成するとともに等角度に形成したので、凸輪郭部はそれぞれ同じ形状となり、カム部材を組付ける際に、中立位置側に配置する凸輪郭部を特定する必要がなくなり、カム部材の組付けは容易になる。
請求項4に係る発明では、奇数は、3としたので、凸輪郭部と凹輪郭部との回転半径の差異を大きくすることができ、保持力の変化を大きく設定することができる。
請求項5に係る発明では、弾性手段は、カム押し部材をアーム部材側へ押す第1の弾性体を備えたので、第1の弾性体によってカム押し部材を介してカム部材をアーム部材に押し付けることができ、例えば、ホルダをアーム部材側へ押す弾性体を必要とせず、弾性体の数を削減することができる。
請求項6に係る発明では、弾性手段は、ホルダをアーム部材側へ押す第2の弾性体を備えたので、第2の弾性体によってホルダをアーム部材側へ押すと、ホルダに軸支したカム部材をアーム部材に押し付けることができ、より確実にアーム部材の動きを止めることができ、結果的に、ドアを中途でより確実に保持することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、本発明の自動車用ドアチェッカを採用したドアの説明図である。
ドア11は、自動車12の右ドアで、インナパネル13と、インナパネル13の前端14に取付けたヒンジ15,16と、ドアチェッカ17とを備え、ドア開度をθ(図2参照)としたときに、ドア開度θを、ほぼ90°に設定したものである。
ヒンジ15,16及びドアチェッカ17を自動車12のサイドボデー21に取付けることで、サイドボデー21に右ドア11を取付ける。
ドアチェッカ17は、サイドボデー21に取付けたブラケット22と、ブラケット22に取付けたアーム部材としてのチェックプレート23と、右ドア11に取付けた押圧機構24と、からなり、開閉の中途で停止したドア(右ドア)11を図1に示すように保持する。
なお、ドア開度θをほぼ90°に設定したが、開度θの値は任意であり、例えば70°に設定してもよい。
図2は、図1の2−2線断面図であり、本発明のドアチェッカの平面図である。
ドアチェッカ17は、具体的には、サイドボデー21にブラケット22の取付け部26をボルト27で取付け、取付け部26に連ねて形成した支持部31にチェックプレート23の基端部32を回動自在にピン33で連結し、右ドア11を構成するインナパネル13の前端14の裏面34にシール材35を用いて押圧機構24をボルト36,36(図1参照)で取付け、チェックプレート(アーム部材)23の先端にストッパ部材37を取付けたもので、ストッパ部材37に押圧機構24が当たるまで右ドア11を開くと、ドア開度θは、ほぼ90°となった状態で止まる。
「開閉の中途」とは、ドア開度θが90°以下の場合で、例えば、ドア開度θが60°である。
アーム部材(チェックプレート)23は、金属製の芯帯板38に樹脂製の押え層41を一体的に成形したものである。
ストッパ部材37は、金属製のベース部材42に緩衝部材43を取付けたもので、チェックプレート23の芯帯板38の先端に取付けられて、押圧機構24が当たることで、ほぼ90°開いた右ドア(ドア)11を停止させる。
図3は、図2の3−3線断面図であり、自動車用ドアチェッカ17の全開作動の状態を断面にて示す図である。
押圧機構24は、対称中心線Sを基準に対称であり、対称中心線Sより図の上側は、チェックプレート(アーム部材)23に沿って移動自在(矢印a1の方向)に配置したホルダ44と、ホルダ44に回転自在(図5の矢印a2の方向)に支点軸45で軸支したカム部材46と、カム部材46をチェックプレート(アーム部材)23に押圧する弾性手段47と、カム部材46がチェックプレート(アーム部材)23を押して右ドア(ドア)11を保持する回転位置をカム部材46の中立位置48としたときに、中立位置48から回されたカム部材46を中立位置48に戻すカム中立保持手段51と、を備え、カム部材46は、チェックプレート(アーム部材)23を押す凸輪郭部52,52(図5参照),52(図5参照)と、凸輪郭部52,52,52に連ねて形成した凹輪郭部53,53(図5参照),53(図5参照)を備え、回転軸心54から凸輪郭部52,52,52までの半径ru(図5、図7(b)参照)より回転軸心54から凹輪郭部53,53,53までの半径rd(図5参照)を小さくしたものである。55はケース、Lcは回転軸心54から押え層41までの距離を示す。
中立位置48は、具体的には、チェックプレート(アーム部材)23に直交する位置である。
回転位置とは、カム部材46が回動する角度δ(図7参照)の範囲内の何れかの位置である。
回転位置の中立位置48とは、凸輪郭部52がチェックプレート(アーム部材)23に直交する位置であり、角度δが0(ゼロ)の位置である。つまり、図3に示す状態である。
カム中立保持手段51は、凹輪郭部53の中央に形成したガイド凹部56(図5参照)と、ガイド凹部56に嵌るとともに弾性手段47からの力f(図7参照)が伝達されるカム押し部材57とからなる。
また、カム中立保持手段51はスライダ58を備え、スライダ58は、ホルダ44にスライド自在(矢印a3の方向)に嵌り、弾性手段47の第1の弾性体61の力をカム押し部材57に伝える。具体的には後述する。
カム押し部材57は、例えば、ボールである。
弾性手段47は、カム押し部材(ボール)57をチェックプレート23側(図右の矢印a4の方向)へ押す第1の弾性体61を備えた。
第1の弾性体61は、例えば、圧縮ばねである。なお、第1の弾性体61は圧縮ばね以外のばねやゴムを採用することも可能であり、任意である。
また、弾性手段47は、ホルダ44をチェックプレート23側へ押す第2の弾性体62を備えた。
第2の弾性体62は、例えば、圧縮ばねである。なお、第2の弾性体62は圧縮ばね以外のばねやゴムを採用することも可能であり、任意である。
ケース55は、ケース本体63に蓋64を取付けたもので、蓋64の中央にチェックプレート23を通す第1開口部65を開け、ケース本体63の中央にチェックプレート23を通す第2開口部66を開け、蓋64にボルト36,36を溶接にて取付け、ホルダ44との間に隙間を形成(すきまばめ)してホルダ44をスライド自在(矢印a3の方向)にガイドするものである。
図4は、図3の4−4線断面図であり、押圧機構24の断面図である。
押圧機構24は、既に説明したが、ドア(右ドア)11にケース55を取付け、ケース55にチェックプレート23を通し、ケース55内にホルダ44,44をスライド自在(矢印a3の方向)に収め、ホルダ44,44にそれぞれカム部材46,46を支点軸45,45で取付け、カム部材46,46の凹輪郭部53,53のガイド凹部56,56にボール(カム押し部材)57,57を嵌め、ホルダ44,44にそれぞれスライダ58,58を嵌めてボール(カム押し部材)57,57に接触させ、スライダ58,58とケース本体63との間にそれぞれ圧縮ばね(第1の弾性体)61,61を取付け、ホルダ44,44とケース本体63との間にそれぞれ圧縮ばね(第2の弾性体)62,62を取付け、カム部材46,46でチェックプレート23の樹脂製の押え層41を押圧する。
図5は、本発明の自動車用ドアチェッカに用いた押圧機構の分解図である。
凸輪郭部52,52,52は、奇数だけ形成するとともに等角度αに形成したものである。等角度αは、この例では、α=120°である。なお、奇数を5に設定すると、当然、α=72°である。
また、凸輪郭部52,52,52は、それぞれ頂点部71,71,71を有する。
頂点部71は、半径r1で形成したアール(R)部である。頂点部71を半径r1のR部に形成することで、押え層41の摩耗を抑制することができる。
奇数は、3とした。なお、奇数を5、7、9に設定することも可能である。
凸輪郭部52は、表面あらさを中程度(例えば、25Ra)に設定した。
凹輪郭部53は、表面あらさを、凸輪郭部52と同じく中程度(例えば、25Ra)に設定した。つまり、アーム部材を押さえる凸輪郭部52の摩擦係数とアーム部材の面を滑る凹輪郭部53の摩擦係数は同じである。
凹輪郭部53,53,53には、それぞれガイド凹部56・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)を形成した。
なお、カム部材46に3個のガイド凹部56,56,56を形成したが、カム部材46に1個のガイド凹部56を形成することも可能である。
カム部材46に3個の凸輪郭部52,52,52を形成したが、カム部材46に1個の凸輪郭部52を形成することも可能である。
ホルダ44は、樹脂製で、カム部材46を回転自在(矢印a2の方向)かつ幅方向(矢印a5の方向)に移動しないように箱状の支持部75を成形し、支持部75に支点軸45を嵌合するように孔76,76を成形し、支持部75に連ねてチェックプレート23の幅方向(矢印a5の方向)を案内する案内部77,77を成形し、支持部75にスライダ58をすきまばめで嵌合する孔78を成形したものである。
また、ホルダ44は、案内部77,77に連なるそれぞれの端面81,81を対向するホルダ44の端面81,81と接触しない(図4参照)長さに設定した。
ホルダ44は、既に前述したように、ドアの開閉動作とともに矢印a1の方向に移動しつつ案内部77・・・でチェックプレート(アーム部材)23をドア開度θ(図2参照)だけ回動する。
スライダ58は、具体的には、円柱部82の端面にボール(カム押し部材)57の所望の面積に接触する球面凹部83を形成し、円柱部82に連ねて圧縮ばね(第1の弾性体)61を掛ける掛止部84を形成したものである。
次ぎにドアチェッカの全閉作動を示す。
図6は、本発明の自動車用ドアチェッカの全閉作動の状態を示す図である。
ドア(右ドア)11を全開の状態から閉じる場合、ドア11とともに押圧機構24は距離Ldだけ移動する。その際、チェックプレート23の薄肉部85に押圧機構24が達すると、第2の弾性体(圧縮ばね)62,62によってホルダ44,44は矢印a6,a6のように移動するので、カム部材46,46はチェックプレート23に接触し続けると同時に、チェックプレート23を押し続ける。
また、ドア(右ドア)11を開閉する中途、例えば、距離Leの位置で右ドア11を停止すると、押圧機構24のカム部材46,46はチェックプレート23を押し付けて、右ドア11を保持する。
以上に述べた自動車用ドアチェッカの作用を次に説明する。
図7(a)〜(c)は、本発明の自動車用ドアチェッカの作用図であり、(a)はドア11を保持した状態で、例えば、閉めた状態や開けた状態を示す。(b)は開け動作中のドア11を示し、(c)は停止直前の状態を示す。図3を併用して説明する。
(a)において、ドア11が停止すると、第1の弾性体(圧縮ばね)61,61の力f、fは矢印a7,a7,a8,a8のようにカム部材46,46の凸輪郭部52,52の頂点部71に伝わるので、頂点部71は、中立位置48に復帰すると同時に、中立位置48を保持し、チェックプレート23の押え層41を押圧し続ける。従って、ドア11を保持することができる。
(b)において、ドア11を開け始める(矢印a9の方向)と、押圧機構24が移動を矢印a10,a10のように開始するので、カム部材46,46は矢印a11,a11のように第1の弾性体(圧縮ばね)61,61に抗して回動し始め、均衡が図られた回転位置である角度δ1,δ1だけ回動する。カム部材46,46の回動に伴い、第2の弾性体(圧縮ばね)62,62によってホルダ44,44並びにカム部材46,46は距離Lb,Lbだけ移動する(矢印a6,a6の方向)。その結果、凹輪郭部53,53側がチェックプレート23に接触して、カム部材46,46によるドア11を開ける際の抵抗は小さくなり、ドア11を小さな力で開けることができる。
また、右ドア11を矢印a9のように開け始めると、開閉する際の力fdによって、半径ruの大きい凸輪郭部52,52が中立位置48,48から回動(矢印a11,a11の方向)し、半径rdの小さい凹輪郭部53,53がチェックプレート23に接触するので、半径が小さい分だけ押し付け力は減少し、結果的に、開閉中に生じるチェックプレート23の摩耗を抑制することができる。
(c)において、ドア11の開きを停止したとき、第1の弾性体(圧縮ばね)61,61の力f,fによってカム押し部材(ボール)57,57はカム部材46,46(凹輪郭部53,53)のガイド凹部56,56を矢印a13,a13のように押すので、カム部材46,46の凸輪郭部52,52は矢印a14,a14のように回動し、角度δ2を経て中立位置48に達し((a)参照)、凸輪郭部52,52の頂点部71,71は押え層41を押し付ける((a)参照)。従って、ドア11を停止した位置(ドア開度)、例えば、図2のドア開度θが60°や図6の距離Leなどの半開位置でドア11を保持することができる。
逆に、ドア11を(c)の状態から閉じるときの作用は、同様である。つまり、(b)に示す矢印a11,a11とは逆の方向に回動するので、カム部材46,46によるドア11を保持する抵抗は小さくなり、ドア11を小さな力で閉じることができる。
図5に示すように、カム中立保持手段51は、凹輪郭部53,53,53に形成したそれぞれのガイド凹部56,56,56のうちの1個のガイド凹部56と、ガイド凹部56に嵌るとともに弾性手段47の力が伝達されるカム押し部材(ボール)57とからなるので、大量生産に手間が掛からない。例えば、ガイド凹部56を凹状にボールエンドミルで切削加工すると、加工は容易であり、一方、カム押し部材(ボール)57であれば、ボールの大量生産は容易である。従って、復帰力であるところの力fをカム部材46に付与(図7の矢印a13を参照)する構造は簡単になる。
凸輪郭部52は、奇数だけ形成するとともに等角度αに形成したので、凸輪郭部52,52,52は同じ形状となり、カム部材46を組付ける際に、奇数の凸輪郭部52,52,52のうち1個の凸輪郭部52を特定する必要がなくなり、カム部材46の組付けは容易になる。
奇数は、3としたので、凸輪郭部52,52,52を大きく形成することができ、凸輪郭部52と凹輪郭部53との回転半径の違いを大きくできるので、保持力の変化を大きくすることができる。
弾性手段47は、カム押し部材(ボール)57をアーム部材(チェックプレート)23側へ押す第1の弾性体(圧縮ばね)61を備えたので、第1の弾性体(圧縮ばね)61によってカム押し部材(ボール)57を介してカム部材46をアーム部材(チェックプレート)23に押し付けることができ、例えば、ホルダ44をアーム部材(チェックプレート)23側へ押す弾性体を必要とせず、弾性体の数を削減することができる。
弾性手段47は、ホルダ44をアーム部材(チェックプレート)23側へ押す第2の弾性体(圧縮ばね)62を備えたので、第2の弾性体(圧縮ばね)62によってホルダ44をアーム部材(チェックプレート)23側へ押すと、ホルダ44に軸支したカム部材46をアーム部材(チェックプレート)23に押し付けることができ、より確実にアーム部材(チェックプレート)23の動きを止めることができる。
次に、ドアチェッカの別の実施の形態を示す。
図8(a),(b)は、別の実施の形態図であり、図4に対応する図である。(a)はカム押し部材57Bの斜視図、(b)はカム押し部材57Bを用いた押圧機構24Bの断面図である。上記図2〜図5に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
別の実施の形態のドアチェッカ17Bでは、カム押し部材57Bとしてローラーを用いたことを特徴とする。
押圧機構24Bのカム中立保持手段51Bはローラー57Bとガイド凹部56Bとからなる。
カム部材46Bは、凹輪郭部53(図5参照)にローラー57Bの所望の面積に接触するガイド凹部56Bを有する。
スライダ58Bは、円柱部82の端面にローラー57Bの所望の面積に接触する溝部85Bを有する。
別の実施の形態のドアチェッカ17Bは、ドアチェッカ17(図7参照)と同様の効果を発揮する。つまり、ドア11を開閉の中途位置で保持することができ、また、アーム部材(チェックプレート)23の摩耗を抑制し、アーム部材(チェックプレート)23を押さえるカム部材46Bに摩擦係数の異なる表面加工を施す必要がない。
さらに、別の実施の形態のドアチェッカ17Bでは、ローラー57Bを用いたので、スライダ58B及びガイド凹部56Bに接触する面積が大きくなり、ローラー57B、スライダ58B及びガイド凹部56Bの耐久性を向上させることができる。
尚、本発明の自動車用ドアチェッカは、実施の形態では自動車に適用したが、自動車以外のドアにも適用可能である。
本発明のドアは、自動車に好適である。
本発明の自動車用ドアチェッカを採用したドアの説明図 図1の2−2線断面図 図2の3−3線断面図 図3の4−4線断面図 本発明の自動車用ドアチェッカに用いた押圧機構の分解図 本発明の自動車用ドアチェッカの全閉作動の状態を示す図 本発明の自動車用ドアチェッカの作用図 別の実施の形態図 従来の技術の基本構成を説明する図
符号の説明
11…ドア(右ドア)、12…自動車、17…ドアチェッカ、21…サイドボデー、23…アーム部材(チェックプレート)、24…押圧機構、44…ホルダ、46…カム部材、47…弾性手段、48…中立位置、51…カム中立保持手段、52…凸輪郭部、53…凹輪郭部、54…回転軸心、56…ガイド凹部、57…カム押し部材、61…第1の弾性体、62…第2の弾性体、ru…凸輪郭部までの半径、rd…凹輪郭部までの半径、α…等角度。

Claims (6)

  1. 自動車のサイドボデーとドア間にアーム部材を配置し、アーム部材を押圧機構で押さえることで、開閉の中途で停止したドアを保持する自動車用ドアチェッカにおいて、
    前記押圧機構は、アーム部材に沿って移動自在に配置したホルダと、ホルダに回転自在に軸支したカム部材と、カム部材をアーム部材に押圧する弾性手段と、カム部材がアーム部材を押す回転位置をカム部材の中立位置としたときに、中立位置から回されたカム部材を中立位置に戻すカム中立保持手段と、を備え、
    前記カム部材は、中立位置にあるときに、アーム部材を押す凸輪郭部と、凸輪郭部に連ねて形成した凹輪郭部を備え、回転軸心から凸輪郭部までの半径より回転軸心から凹輪郭部までの半径を小さくしたことを特徴とする自動車用ドアチェッカ。
  2. 前記カム中立保持手段は、凹輪郭部の中央に形成したガイド凹部と、ガイド凹部に嵌るとともに弾性手段からの力が伝達されるカム押し部材とからなることを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアチェッカ。
  3. 前記凸輪郭部は、奇数だけ形成するとともに等角度に形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアチェッカ。
  4. 前記奇数は、3としたことを特徴とする請求項3記載の自動車用ドアチェッカ。
  5. 前記弾性手段は、カム押し部材をアーム部材側へ押す第1の弾性体を備えたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の自動車用ドアチェッカ。
  6. 前記弾性手段は、ホルダをアーム部材側へ押す第2の弾性体を備えたことを特徴とする請求項1記載の自動車用ドアチェッカ。
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