JP4184646B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、特に、仮想空間内に配置された複数の図柄オブジェクト(識別情報)を、表示装置に変動表示する変動表示ゲームを行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機には、遊技領域に発射した遊技球の入賞等に従って、液晶表示器等からなる変動表示装置に特定の識別情報(大当たり図柄)を含む複数の識別情報(特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを行い、その表示結果が特定の態様となったことに関連して特別遊技状態を生起する等の特定の遊技価値を付与するものがある。
【0003】
このような遊技機の変動表示ゲームでは、背景上に複数配置した識別情報を切り替えて表示するものが知られている。
【0004】
また、3DCG(3次元のコンピュータグラフィックス)を用いて、識別情報(図柄)やキャラクタを立体的に表示して、変動表示ゲームの興趣を向上させる遊技機も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の2次元による変動表示や、3次元であっても固定した視点からの変動表示の場合には、識別情報が遊技者から特定可能に表示されるが、視点が移動するような3次元表示又は識別情報が回転する3次元表示の場合には、視点と図柄オブジェクトとの位置関係によっては識別情報の特定が困難となることがあった。すなわち、図柄オブジェクトとして識別情報の形をした立体図形を採用したときに、この立体図形を正面から見ると識別情報が認識可能であるが、上方から見ると識別情報は長方形になってしまい(例えば、図8(b))、識別情報の形状からは識別情報の意味するところが分からなくなってしまう。
【0006】
また、識別情報が反転、回転をしたときに、識別情報間の区別(「6」と「9」との区別)が困難になってしまう問題もあった。
【0007】
本発明は、3次元空間内において図柄オブジェクトが回転移動しても、識別情報が確実に認識することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、識別情報が設定された複数の図柄オブジェクトと、前記図柄オブジェクトに対して移動する視点とを、変動表示領域が設定された仮想三次元空間に配置し、前記移動する視点に基づいて前記複数の図柄オブジェクトを表示するための実表示画像を生成して変動表示装置に表示させるとともに、当該複数の図柄オブジェクトを前記変動表示領域で変動表示させて変動表示ゲームを行う表示制御手段を備え、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、前記図柄オブジェクトは、識別性を有さない球形状の立体図形と、該立体図形の表面にマッピングされる識別情報を有するテクスチャとによって構成され、前記表示制御手段は、前記識別情報を構成する識別子を前記テクスチャに設定する識別子設定手段と、前記識別子設定手段によって識別子が設定された前記テクスチャを前記立体図形の表面にマッピングすることによって、前記図柄オブジェクトの外観を設定する外観設定手段と、を有し、前記変動表示領域で前記図柄オブジェクトを移動させ、また、回転させることによって、該図柄オブジェクトの変動表示を行うよう構成され、前記識別子設定手段は、前記視点の位置が移動しても、前記実表示画面に表示される前記図柄オブジェクトに設定された識別情報が認識可能となるように、複数の同じ識別子を前記テクスチャに設定するとともに、前記図柄オブジェクトが停止する場合に表示される正表示位置に設定される識別子を他の識別子と異なる表示態様となるように設定することを特徴とする。
【0014】
【発明の作用および効果】
第1の発明では、識別情報が設定された複数の図柄オブジェクトと、前記図柄オブジェクトに対して移動する視点とを、変動表示領域が設定された仮想三次元空間に配置し、前記移動する視点に基づいて前記複数の図柄オブジェクトを表示するための実表示画像を生成して変動表示装置に表示させるとともに、当該複数の図柄オブジェクトを前記変動表示領域で変動表示させて変動表示ゲームを行う表示制御手段を備え、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、前記図柄オブジェクトは、識別性を有さない球形状の立体図形と、該立体図形の表面にマッピングされる識別情報を有するテクスチャとによって構成され、前記表示制御手段は、前記識別情報を構成する識別子を前記テクスチャに設定する識別子設定手段と、前記識別子設定手段によって識別子が設定された前記テクスチャを前記立体図形の表面にマッピングすることによって、前記図柄オブジェクトの外観を設定する外観設定手段と、を有し、前記変動表示領域で前記図柄オブジェクトを移動させ、また、回転させることによって、該図柄オブジェクトの変動表示を行うよう構成され、前記識別子設定手段は、前記視点の位置が移動しても、前記実表示画面に表示される前記図柄オブジェクトに設定された識別情報が認識可能となるように、複数の同じ識別子を前記テクスチャに設定するとともに、前記図柄オブジェクトが停止する場合に表示される正表示位置に設定される識別子を他の識別子と異なる表示態様となるように設定するので図柄オブジェクトの正表示位置を容易に認識することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図である。
【0022】
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレームに収装される。
【0023】
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成されている。この遊技領域には、変動表示装置8、大入賞口を備えた変動入賞装置10、各入賞口12〜15、始動口16、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配設されている。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆うカバーガラスが取り付けられている。
【0024】
変動表示手段としての変動表示装置8は、遊技盤中央部に設けられ、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面部分(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(表示図柄)を含む複数の図柄オブジェクトが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば「0」〜「9」までの各数字)が変動表示して変動表示ゲームが行われる。また、遊技の進行に基づくその他の画像が表示される。
【0025】
特別変動入賞装置10の上方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が、遊技領域の左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲートが配設される。
【0026】
本実施の形態に係る遊技機では、図示しない打球発射装置から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることにより遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の転動誘導部材により転動方向を変えられながら遊技領域表面を流下し、始動口16、一般入賞口12〜15、特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口12〜15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図2参照)により検出される。
【0027】
始動口16、一般入賞口12〜15、特別変動入賞装置10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞装置の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、供給皿21に供給される。
【0028】
始動口16へ遊技球の入賞があると、前述した数字で構成される表示図柄が順に変動表示する変動表示ゲームに関する画像が、変動表示装置8に表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、大当り状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図2参照)への通電により、大入賞口を所定の時間(例えば30秒)だけ大きく開き、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。すなわち、特別変動入賞装置10は、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。
【0029】
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図2参照)で検出される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、入賞検出時点での遊技制御装置100内に備えられた特別図柄乱数カウンタの値)は、特別図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄乱数記憶領域)に、所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、変動表示装置8の下側に設けられた所定数のLEDからなる特別図柄記憶状態表示器17に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、変動表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
【0030】
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図2参照)により検出される。
【0031】
普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過があると、普通図柄表示器7では、普通図柄(例えば、一桁の数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲートへの通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図2参照)への通電により、始動口16への入口を所定の時間(例えば0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
【0032】
普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図2参照)で検出される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、通過検出時点での遊技制御装置100内に備えられた普通図柄乱数カウンタの値)は、普通図柄始動記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄乱数記憶領域)に、所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄始動記憶の記憶数は変動入賞装置10の右側に設けられた所定数のLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は普通図柄始動記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
【0033】
遊技機の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置が設けられる。すなわち、遊技盤中央部に設けられたセンターケース(変動表示装置8の周囲)、遊技盤下部に設けられたアタッカー(変動入賞装置10の周囲)には、遊技の進行に応じて発光する装飾ランプが設けられている。さらに、遊技盤の左右上部にはサイドケースランプが、遊技盤の左右側部にはサイドランプが設けられている。また、遊技枠には遊技枠装飾ランプが設けられている。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。
【0034】
さらに、カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
【0035】
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配設される。また、開閉パネル20には音出力装置(スピーカ)が設けられる。
【0036】
カード球貸ユニット用の操作パネル26には、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
【0037】
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵され、カード球貸ユニット用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成される。
【0038】
図2は、遊技制御装置100を中心とする遊技機1の制御系の一部を示すブロック図である。
【0039】
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
【0040】
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、継続センサ54、カウントセンサ55)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、普通図柄表示器7、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0041】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
【0042】
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置(センターケース内の装飾ランプ、アタッカー内の装飾ランプ、サイドランプ、サイドケースランプ、遊技枠装飾ランプ、報知ランプ31、等)を制御する、また、特別図柄始動記憶表示器17、普通図柄始動記憶表示器19の表示を制御する。
【0043】
音制御装置300は、スピーカからの効果音の出力を制御する。
【0044】
なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
【0045】
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
【0046】
表示制御装置150は、2次元(2D)及び3次元(3D)画像の表示制御を行うもので、表示制御手段として機能する。この表示制御装置150は、CPU151、VDP(3D画像描画手段として機能するVideo Display Processor)152、RAM153、154、インターフェース155、プログラム等を格納したROM156、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したCGROM157、液晶を駆動するLCDインターフェース158等から構成される。
【0047】
CPU151は、PRGROM156に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの表示制御指令信号に基づいて、2Dの画面情報(図柄表示情報、背景画面情報、動画キャラクタ画面情報等)を作成したり、3Dの画像情報の座標演算(ジオメトリ演算)等を行い、これらの演算結果をDRAM153に格納する。
【0048】
VDP152は、DRAM153に格納された画像情報に基づいて、2D又は3Dの画像を描画してフレームバッファとしてのDRAM154に格納する。そして、DRAM154の画像を所定のタイミング(垂直同期、水平同期)でLCDインターフェース158へ送出して、変動表示装置8に画像データを出力する。そして、変動表示装置8の液晶表示画面には3次元画像が表示される。
【0049】
VDP152は、2Dと3Dの点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画等の描画処理を行い、さらに3D画像では、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、CPU151が設定した3DオブジェクトをフレームバッファとしてのDRAM154へ描画する。
【0050】
なお、VDP152と変動表示装置8との間のインターフェース158は、変動表示装置の種類に応じて適宜選択すればよく、ここでは変動表示装置8に液晶を用いたが、CRT、ELあるいはプラズマなどの表示素子を採用する場合には、これらの表示素子に対応するインターフェースを用いればよい。
【0051】
また、CGROM157には、変動表示ゲームに用いる図柄オブジェクトなどの各図柄、背景、キャラクタ等の2Dデータ、3Dオブジェクトデータ、テクスチャデータが格納されている。
【0052】
遊技制御装置100からの表示制御指令信号を受信するインターフェース155の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路160が設けられ、遊技制御装置100から表示制御装置150への信号入力のみを許容し、表示制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。
【0053】
図3は、本発明の実施の形態の遊技機の状態遷移図である。この状態遷移図に従って、遊技の概要について説明する。以下の説明では、変動表示装置8の変動表示領域を左、右、中の変動表示領域として説明する。
【0054】
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態となっており、客待ち画面の表示を指令する表示制御指令信号が遊技制御装置100から表示制御装置150に送信され、変動表示装置8の表示画面には、動画又は静止画である客待ち画面が表示される。
【0055】
そして、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口16に入賞すると、遊技制御装置100によって、所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当りの抽選が行われ、その入賞が特別図柄始動記憶として記憶される。そして、遊技制御装置100から表示制御装置150に変動表示を指令する表示制御指令信号が送信され、変動表示装置8の画面の左、右、中の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される。
【0056】
本実施の形態においては、後述するように、立体図形と該立体図形にマッピングされたテクスチャとによって図柄オブジェクトが構成されているので、図柄オブジェクトを移動させて次の図柄オブジェクトに変化させることによって識別情報を変動表示することや、図柄オブジェクトの表示態様の変化(図柄オブジェクトを回転させて識別情報の表示態様の変化や、図柄オブジェクトのテクスチャの貼り付け位置の変化)によって、図柄(識別情報)が変動表示をして、変動表示ゲームが行われる。
【0057】
この変動表示の開始後、所定の時間が経過すると、変動表示が左、右、中の順に仮停止するが、この過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当りの組合せを発生する可能性のある状態)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄を極めて低速で変動表示させたり、高速変動させたり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
【0058】
なお、仮停止状態とは遊技者が図柄を認識可能な略停止状態として、最終的な停止図柄が確定しない状態である。具体的には、停止位置にて図柄を微少に変動させることの他に、図柄を回転させたり、図柄を拡大縮小したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
【0059】
そして、当り図柄の抽選の結果が大当りであれば、最終的に左、右、中の図柄が所定の大当りの組合せで停止して、大当りが発生する。
【0060】
この大当り遊技が発生すると、特別変動入賞装置10が所定期間にわたって開かれる特別遊技が行われる。この特別遊技は特別変動入賞装置10への遊技球の所定数(例えば10個)の入賞又は所定時間の経過(例えば30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置10内の継続入賞口への入賞(継続センサ54による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば16ラウンド)繰り返される。また、大当り遊技が発生すると、大当りのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当りの演出表示等、遊技制御装置100から表示制御装置150に大当り遊技に関する表示を指令する信号が送信され、変動表示装置の表示画面に大当り遊技の表示が行われる。
【0061】
この大当りが特定の大当りであれば、大当り遊技後に特定遊技状態が発生して、次回の大当りの発生確率を高確率(確変状態)にしたり、普図の変動表示ゲームの変動表示時間の短縮(時短)等が行われ、遊技者により有利な状態となる。
【0062】
そして、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)にあるいは大当り遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶があれば、その特別図柄始動記憶に基づき新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に、特別図柄始動記憶がなければ、客待ち状態に戻される。
【0063】
なお、普通図柄始動ゲートを遊技球の通過又は普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普通図柄表示器7に当たり表示が行われて、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9が所定時間にわたって拡開され、始動口16への入賞が容易にされる。
【0064】
図4は、表示制御装置150において実行される、3次元描画処理のフローチャートである。この3次元描画処理は、CPU151、VDP152を主体に行われる。
【0065】
後述するコマンド受信処理で、遊技制御装置100から表示制御指令信号を受信すると、3D表示を行うシーン及び3Dオブジェクトを決定する(S1)。
【0066】
そして、予め設定した仮想3次元空間(ワールド空間)内に、選択した3Dオブジェクトを配置するワールドトランスフォーム処理を行う(S2)。このワールドトランスフォーム処理は、各3Dオブジェクト毎に設定されたモデル空間をワールド空間に変換するものであり、3Dオブジェクトの回転やスケーリング、位置、サイズなどの変換が含まれる。
【0067】
次に、上記ステップS1で決定したシーンに対応したワールド空間内の視点(ビュー)の位置、方向から、ステップS2で求めたワールド空間を、視点を原点とするカメラ空間に変換する、ビュートランスフォーム処理を行う(S3)。
【0068】
そして、ステップS3のビュートランスフォーム処理で求めたカメラ空間を、カメラの視野(視野角)に対応する立体空間に変換する射影トランスフォーム処理を行う(S4)。これにより、視野内の3Dオブジェクトを抽出するとともに、カメラに近い3Dオブジェクトは大きく拡大され、カメラから遠い3Dオブジェクトは縮小される。
【0069】
そして、上記カメラの視野に対応した立体空間内の3Dオブジェクト(ポリゴンデータ)を、変動表示装置8のスクリーン座標(表示領域)に対応する立方体空間に変換するクリッピング処理を行う(S5)。
【0070】
上記ステップS2〜S5の処理が、いわゆるジオメトリ演算であり、ここではCPU151がジオメトリ演算処理を行い、VDP152がジオメトリ演算以降のラスタライズ処理を行う例を示している。
【0071】
次に、ステップS5でクリッピングされた立方体内の各ポリゴンデータについて、仮想3次元空間に設定された光源に基づいてライティング処理を行う(S6)。このライティングの一例としては、陰影やポリゴンの素材に応じた反射等を演算する。
【0072】
そして、各ポリゴンの表面に所定のテクスチャを貼り付けるテクスチャマッピングを行って、3Dオブジェクトの外観を決定する(S7)。このテクスチャマッピングでは、単純なテクスチャの貼り付けだけではなく、ライトマッピングや環境マッピング、バンプマッピングなどのテクスチャに対して、所定の処理をしてから3Dオブジェクトに貼り付ける処理も行う。
【0073】
次に、ステップS7のテクスチャマッピングを終了した各ポリゴン上のピクセルに対して深度(奥行)情報を決定する(S8)。すなわち、全てのポリゴンのピクセル毎に深度情報を調べ、深度バッファに記憶された深度よりも、カメラに近い場合にそのピクセルを表示するとともに、深度バッファの深度情報を更新する。全てのポリゴンについて、この処理を行うことにより、完全にレンダリングされた2Dの描画データが完成する。
【0074】
そして、この2Dの描画データを、DRAM154(フレームバッファ)上に予め設定した変動表示領域装置8の表示領域へ書き込むことで(S9)、1フレーム分の3D画像が生成される。なお、VDP152では、上述のように生成した3D画像を2D画像と合成(オーバーレイ)して表示することができる。また、生成した3D画像を複数のレイヤ(フレームバッファ)に描画して、このレイヤを合成(オーバーレイ)して表示することもできる。
【0075】
このように、上記ステップS1〜S9を繰り返し実行することにより、遊技制御装置100の指令に応じた3D画像の表示を行うことが可能となる。
【0076】
なお、図4の表示制御は、CPU151やVDP152のアーキテクチャ等に応じて適宜選択されるものであり、例えば、図4のステップS2〜S5をCPU151で行う一例を示したが、VDP152がステップS2以降の処理を実行することもでき、また、上記ステップS2以降の処理をVDP152のハードウェアで実行することも可能である。
【0077】
図5は、表示制御装置150において実行される、コマンド受信処理のフローチャートである。
【0078】
遊技制御装置100から表示制御装置150へは、遊技制御装置100の動作周期(例えば2ミリ秒)に従ったパルス信号による通信割込信号が送出され、通信割込信号に同期して遊技制御装置100から表示制御装置150に表示制御指令信号(表示制御コマンド)が送られてくる。表示制御装置150は、通信割込信号を検出すると、CPUに割込を発生させて、コマンド受信処理を実行する。
【0079】
コマンド受信処理では、表示制御装置150は、通信割込信号にあわせて遊技制御装置100からの表示制御指令信号を読み込む(S11)。そして、受信した表示制御指令信号から表示する内容(リーチの種類など)を解析して、変動パターンをセットする(S12)。そして、表示制御のメインルーチンに戻る。
【0080】
なお、表示制御指令信号が、変動パターンに関するものではなく、変動表示の態様として図柄オブジェクトの表示態様(例えば、ライティング)を変化させる表示制御指令信号であるときは、その表示態様に関するデータをセットするように構成することもできる。
【0081】
図6は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた図柄オブジェクトを示す説明図である。
【0082】
図6に示す実施の形態において、図柄オブジェクトは識別情報の形状をした立体図形であり、図柄オブジェクトは識別情報そのものである。そして、図柄オブジェクトには識別情報に対応して決定されたテクスチャが貼り付け(マッピング)されている。
【0083】
具体的には、識別情報「1」に対応して矢印、識別情報「2」に対応してハート形等、識別情報毎にテクスチャを構成するモチーフとなる識別記号が割り当てられている。そして、このモチーフが繰り返されて、連続模様となってテクスチャを構成し、図柄オブジェクトの全ての面にマッピングされている。
【0084】
従って、図柄オブジェクトが回転してどの面を向いても、また、視点が移動して図柄オブジェクトの正面が見えなくなっても、すなわち、図柄オブジェクトと視点との関係が変化しても、変動表示をしている識別情報がどの識別情報であるのかを認識することができる。さらには、図柄オブジェクトが変形して形状が定かでなくなっても、識別情報を認識することができる。
【0085】
なお、図6に示す実施の形態では、識別記号は識別情報と一対一に関連付けられた識別記号で構成したが、識別記号と識別情報とは一対一の関係になくとも、テクスチャで設定される識別記号より識別情報が特定可能な対応関係にあれば、識別記号(テクスチャ)から識別情報を特定することができる多対一の関係でもよい。すなわち、一つの識別情報に、二以上の識別記号(テクスチャ)が割り当てられていてもよい。
【0086】
また、図6に示す実施の形態では、識別記号を図形で構成したが、識別記号として文字、数字、記号、符号を用いてもよい。また、図8に示すように、識別記号でなく識別情報を表す情報としての数字、文字、記号等(識別情報そのものである数字)によってテクスチャを構成してもよい。
【0087】
また、図6に示す実施の形態では、図柄オブジェクトは識別情報そのものの形状をしているが、図9に示すように、図柄オブジェクトを立体図形と識別情報との結合によって構成してもよい。すなわち、立体図形の異なる方向から見える面に、同一の意味を持つ複数の識別情報を貼り付けて、図柄オブジェクトを構成する。
【0088】
図7は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた別の図柄オブジェクトを示す説明図である。
【0089】
図7に示す図柄オブジェクトは、識別情報の形状をした立体図形に、市松模様のテクスチャが貼り付けられ(マッピングされ)ている。すなわち、識別情報の形状をした立体図形に、この識別情報に対応づけされた模様のテクスチャがマッピングされて、図柄オブジェクトを構成している。この模様は市松模様に限らず、単一模様、連続模様、散点模様、水玉模様、動物柄(豹柄、虎柄等)、木目模様、材質(金属感、光沢、質感等)等を含むものである。
【0090】
図7(a)は、図柄オブジェクトが、この図柄オブジェクトの意味が正常に理解することができる表示位置にある。図7(b)は、図柄オブジェクトが回転して(又は視点が移動して)、図柄オブジェクトが上下反転し横転した位置にある。
【0091】
本発明によれば、図7(b)のように、識別情報の示す意味を直ちに理解することが困難な向きで図柄オブジェクトが表示されていても、図柄オブジェクトには識別情報に対応した図形等のモチーフで構成されるテクスチャがマッピングされているので、図柄オブジェクトがどのような向きで表示されていても、図柄オブジェクトの識別情報の種類を特定することができる。
【0092】
図8は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた別の図柄オブジェクトを示す説明図である。
【0093】
図8に示す図柄オブジェクトは、識別情報の形状をした立体図形に、識別情報である数字の「7」を識別記号として、この識別記号(数字の「7」)が複数繰り返して表示され、連続模様となってテクスチャを構成し、図柄オブジェクトの面にマッピングされている。すなわち、識別情報の形状をした立体図形に、この識別情報である数字の「7」が複数表示されるようなテクスチャがマッピングされて、図柄オブジェクトを構成している。
【0094】
図8(a)は、図柄オブジェクトが、この図柄オブジェクトの意味が正常に理解することができ、変動表示ゲームの結果である停止図柄を与える表示位置にある。この表示位置では、図柄オブジェクトだけでなく、図柄オブジェクトにマッピングされた識別情報も正しい向きで表示されている。
【0095】
図8(b)は、図柄オブジェクトが回転して(又は視点が移動して)、図柄オブジェクトを上方(図8(a)に示す矢印方向)から見た状態で表示されたものである。この視点からは図柄オブジェクトの形状によってはどの識別情報であるかを認識することができない。しかし、本発明によれば、図柄オブジェクトには識別情報に対応した図柄等のモチーフで構成されるテクスチャがマッピングされているので、図柄オブジェクトがいかなる向きで表示されていても、図柄オブジェクト(識別情報)の種類を容易に特定することができる。
【0096】
特に、図8に示す実施の形態では、図柄オブジェクトに識別情報そのものである数字が表示されているので識別情報を容易に特定することができる。
【0097】
図9は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた別の図柄オブジェクトを示す説明図である。
【0098】
図9に示す図柄オブジェクトは、識別情報である数字の「7」を識別記号として、この識別記号(数字の「7」)が複数繰り返されて連続模様となってテクスチャを構成し、このテクスチャが球体の表面にマッピングされている。すなわち、この識別情報である数字の「7」が、球体に複数表示されるようなテクスチャがマッピングされて、図柄オブジェクトを構成している。そして、この数字の「7」は不規則な方向に配置されており、図柄オブジェクトが様々な方向に回転しても、複数の視点から識別情報が認識できるようになっている。
【0099】
図9(a)は、図柄オブジェクトが通常に変動表示をしている状態を示す。そして、図9(b)、(c)は、図柄オブジェクトのテクスチャが変更されることによって、図柄オブジェクトの表示態様が変化した状態を示す。
【0100】
図9(b)では、(a)に示す通常状態と比べて、テクスチャを構成する識別記号の形状、色等が変化している。そしてこの表示態様が変化した識別記号により構成されるテクスチャが、図柄オブジェクトにマッピングされている。すなわち、テクスチャを構成する数字の字体、表示色(黒から白)及び配置密度(疎から密)が変化している。
【0101】
図9(c)では、(a)に示す通常状態と比べて、テクスチャを構成する識別記号の大きさ、配置が変化している。そしてこの表示態様が変化した識別記号により構成されるテクスチャが、図柄オブジェクトにマッピングされている。すなわち、テクスチャを構成する数字は通常状態では様々な向きに配置されていたが、図9(c)に示す状態では揃った向きに配置され、並んで表示されるように変更されている。また、数字が大きくなり、識別情報が目立って表示されるように変更されている。
【0102】
図9に示す実施の形態では、図柄オブジェクトにマッピングされるテクスチャ(該テクスチャに用いられる識別記号)は、遊技の進行に合わせて変更される。この変更の態様としては、前述したように、識別記号の形状、色、大きさ、配置等を変化させてテクスチャを変化させる。
【0103】
また、このテクスチャ(識別記号)の変化は、遊技の進行としてリーチ、発展リーチ、大当たり、確率変動の予告として用いられ、これらの遊技の進行に関して生じるイベントの信頼度に関連して行われる。また、遊技の進行のうち変動表示に関連してテクスチャ(識別記号)を変化させることもできる。例えば、変動停止、変動開始、仮停止、再変動、結果態様の確定等が生じることによってテクスチャ(識別記号)の表示態様が変化する。これにより視点位置次第では変動表示の全体像を把握困難な状況などでも、テクスチャの表示態様によって好適に遊技の進行状態を把握することができる。
【0104】
図10は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた別の図柄オブジェクトを示す説明図である。
【0105】
図10に示す図柄オブジェクトは、識別情報である数字の「7」を識別記号として、数字の「7」が複数繰り返されて連続模様となってテクスチャを構成し、このテクスチャが球体の表面にマッピングされている。すなわち、この識別情報である数字の「7」が、球体表面上に様々な向きで複数表示されている。また、識別記号(数字の7)のうちの一つが異なる態様で表示され、正位置情報を構成している。この態様の異なる識別記号(正位置情報)が正面に見え、正位置情報の意味が正しく理解できる向きが図柄オブジェクトの正表示位置であることを意味している。なお、正位置情報には識別記号の一つを用いてもよいが、識別記号と異なる図形を用いるように構成してもよい。
【0106】
図10(a)は、図柄オブジェクトの正位置情報が見える状態を示す。正位置情報を構成する図形(数字)は、大きさ、表示色において他の図形(数字)と異なる態様で表示されている。図10(b)は、この図柄オブジェクトの裏面側を示す。この位置(視点)からは正位置情報を構成する図形は見えず、この位置(視点)から見える図形(数字)は全て同じ態様で表示されている。これによって、変動表示時に視点が正表示位置方向を向いている場合、図柄オブジェクトが回転しても、遊技者は、図柄オブジェクトが正表示位置にあるのかを認識することができる。そして、変動表示ゲームの結果、識別情報が停止すると、識別情報は正位置情報を表示して停止して、停止図柄を与える。
【0107】
すなわち、図柄オブジェクトが正表示位置の場合に表示される識別情報(正位置情報)は表示色を変えて表示する。具体的には、図柄オブジェクトが正表示位置のときに遊技者の正面に位置する識別情報の色を所定の色に定めて、他の識別情報と表示色を変える。この色の変更には、識別情報全体の色の変更の他に、識別情報の一部(例えば輪郭の色)を変化させることも含まれる。
【0108】
また、図柄オブジェクトが正表示位置の場合に表示される識別情報は形状(大きさ、字体等)を変え表示する。具体的には、図柄オブジェクトが正表示位置のときに遊技者の正面に位置する識別情報を他の識別情報より大きく表示する。また、正表示位置に表示される識別情報の字体を変更して表示するように構成してもよい。
【0109】
また、図柄オブジェクトが正表示位置の場合には識別情報に予め定めた標識を付加して識別情報を表示する。すなわち、識別情報が正表示位置のときに正面に位置する識別情報には所定の標識(例えば、識別情報に下線)を付加しておき、他の識別情報には下線を付加しない。このように識別情報に標識を付加すると、識別情報の正表示位置として上下の向きが分かるような正位置情報とすることができる、図柄オブジェクトの向き(識別情報の上下)を区別することができる。
【0110】
図10(c)では、図柄オブジェクトが正表示位置あるときに、図柄オブジェクトにマッピングされたテクスチャの表示態様が変化している。すなわち、図柄オブジェクトが図10(a)に示す位置から少し回転して正表示位置になると、正位置情報である識別情報の周囲に別の図形(輪郭が鋸歯状の円形)が表示されるようにテクスチャが構成され、図柄オブジェクトが正表示位置であることが分かるように表示される。
【0111】
このように正位置情報の表示態様を変化させると、視点位置を自在に設定しても正位置情報の表示態様の変化から、図柄オブジェクトが正表示位置にあることを遊技者は好適に認識することができる。
【0112】
この図柄オブジェクトが正表示位置にある場合の表示態様の変化は、テクスチャを変化させることなく、図柄オブジェクトの前方に他のオブジェクトを配置して、図柄オブジェクトと重ねて表示するように構成してもよい。なお、図柄オブジェクトが正表示位置にあることを、図柄オブジェクト以外における表示(例えば、背景表示)によって報知するように構成してもよい。
【0113】
図10に示す実施の形態では、図柄オブジェクト(識別情報)が正表示位置になることによって、図柄オブジェクトにマッピングされるテクスチャ(該テクスチャに用いられる識別記号)が変更される。この変更の態様としては、前述したように、正位置情報に別な図形が付加されて表示される場合の他、正位置情報自体の表示態様(形状、色、大きさ、配置等)を変化させてテクスチャを変化させることもできる。
【0114】
図11は、図10に示す状態において、図柄オブジェクトが表示領域に表示される例を示す説明図である。
【0115】
図11(a)において、図柄オブジェクトは揃って変動表示する全回転変動状態にあり、図柄オブジェクトの上部に識別情報(数字の「7」)の一部が見える状態にある。
【0116】
図11(b)は、図11(a)の状態を異なる視点から見たものである。この視点は図11(a)の状態から図柄オブジェクトに向かって左方向の位置にある。この視点からは図柄オブジェクトの一部が重なって見える。
【0117】
図11(c)は、図柄オブジェクトを図11(a)と同じ視点から見たものである。このとき図柄オブジェクトは正表示位置にある状態で、図10(c)にて前述したように、識別情報の周囲に正表示位置であることを示す別の図形(輪郭が鋸歯状の円)が表示されている。すなわち、視点と正表示位置を与える方向が一致しており、正表示位置の方向から図柄オブジェクトを見るように視点が設定されている。
【0118】
図11(d)は、図11(c)の状態を異なる視点から見たものである。この視点は図11(c)の状態から図柄オブジェクトに向かって左方向の位置にあり、図11(b)と同じ位置である。すなわち、視点と正表示位置を与える方向が異なるものであって、図柄オブジェクトを正表示位置と異なる方向から見るように視点が設定されている。
【0119】
図12は、図11に示す状態において、図柄オブジェクトと視点との位置関係を示す概念図である。
【0120】
図柄オブジェクトは3次元仮想空間内に所定個数並んで配置されている(本実施の形態では直線に沿って3個並んでいる)。そして、該直線に直交する方向に視点a及び視点cが設けられ、視点a、cから図柄オブジェクトに向かって左方向の位置に視点b及び視点dが設けられている。また、正表示位置は視点a、cの方向にある。よって、視点a、cは正表示位置の方向から図柄オブジェクトを表示するので、表示領域に表示される識別情報が変動表示ゲームの結果である停止図柄を与える識別情報である。一方、視点b、dは正表示位置と異なる方向から図柄オブジェクトを表示するので、図柄オブジェクトの正表示位置の識別情報に特別な表示を加えたテクスチャを図柄オブジェクトにマッピングしている。
【0121】
このように、本実施の形態では、図柄オブジェクトの正表示位置の識別情報に特別な表示を加えたテクスチャを生成して、図柄オブジェクトにマッピングされるテクスチャを変化させるので、正表示位置と視点が異なる方向にあっても、図柄オブジェクト上の識別情報が停止図柄を与える正表示位置であることを認識することができる。
【0122】
図13は、本発明の実施の形態の遊技機において用いられる、テクスチャマッピングがされた別の図柄オブジェクトを示す説明図である。図13には、図柄オブジェクトと視点との距離によるテクスチャの変化を示す。
【0123】
図13(a)は、図柄オブジェクトと視点とが通常の距離にある状態を示す。この状態で識別記号としての識別情報が不規則な方向に複数表示され、識別記号(数字の「7」)のうち一つが正位置情報として別な態様で表示されるようにテクスチャが構成されている。
【0124】
図13(b)は、図柄オブジェクトと視点との距離が近づいた状態を示す。この状態で、テクスチャを構成する識別記号(数字の「7」)は、図13(a)に示す状態より小さくなってテクスチャを構成している。同時に、この識別記号がテクスチャに配置される数も増加している。すなわち、図柄オブジェクトが視点に近づくと図柄オブジェクトは大きく表示されるが、図柄オブジェクトにマッピングされるテクスチャを構成する識別記号(識別情報の数字)が表示領域に表示される大きさは、大きく変化することがないように、識別記号の図柄オブジェクトに対する縮尺を変更して表示される。
【0125】
図13(c)は、図柄オブジェクトと視点との距離が遠ざかった状態を示す。この状態で、テクスチャを構成する識別記号(数字の「7」)は、図13(a)に示す状態より大きくなってテクスチャを構成している。同時に、この識別記号がテクスチャに配置される数も減少している。すなわち、図柄オブジェクトが視点から遠ざかると図柄オブジェクトは小さく表示されるが、図柄オブジェクトにマッピングされる識別記号(識別情報の数字)は表示領域に表示される大きさが大きく変化することがないように、識別記号の図柄オブジェクトに対する縮尺を変更して表示される。
【0126】
以上の説明では、図柄オブジェクトと視点との距離で図柄オブジェクトの大きさが変化する例で説明したが、両者の距離が変化せずに、ズーミングによって図柄オブジェクトの大きさが変化するときにも、同様に識別記号(識別情報)の大きさを変化させるとよい。
【0127】
このように図柄オブジェクトが表示領域に表示される大きさによって、テクスチャを構成する識別記号の大きさ(基本ポジションにおける識別記号の大きさからの縮尺)を変化させると、図柄オブジェクトと視点との距離が変化しても、識別記号(識別情報)を認識することができる。特に、図13(b)に示す状態よりさらに図柄オブジェクトが視点に近接して、図柄オブジェクトの輪郭が表示領域からはみ出して表示される状態では、識別情報が大きくなり画面一杯に表示されると、識別情報の形状が分からなくなるが、本発明によると、図柄オブジェクトが大きく表示されても識別情報がそれほど大きく表示されないので、図柄オブジェクトが表示される大きさによらず、識別情報を認識することができる。また、図13(c)に示す状態よりさらに図柄オブジェクトが視点から遠ざかって、図柄オブジェクトが小さく表示される状態では、識別情報が小さくなって、識別情報の形が分からなくなるが、本発明によると、図柄オブジェクトが小さく表示されても、識別情報がそれほど小さく表示されないので、図柄オブジェクトが表示される大きさによらず、識別情報を容易に認識することができる。
【0128】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の遊技機の全体の構成を示す正面図である。
【図2】 同じく制御系の一部を示すブロック図である。
【図3】 同じく遊技機の状態遷移図である。
【図4】 同じく3次元描画処理のフローチャートである。
【図5】 同じくコマンド受信処理のフローチャートである。
【図6】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図7】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図8】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図9】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図10】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図11】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【図12】 同じく図柄オブジェクトの表示例の概念図である。
【図13】 同じく図柄オブジェクトの説明図である。
【符号の説明】
1 遊技機
8 変動表示装置
100 遊技制御装置
150 表示制御装置

Claims (1)

  1. 識別情報が設定された複数の図柄オブジェクトと、前記図柄オブジェクトに対して移動する視点とを、変動表示領域が設定された仮想三次元空間に配置し、
    前記移動する視点に基づいて前記複数の図柄オブジェクトを表示するための実表示画像を生成して変動表示装置に表示させるとともに、当該複数の図柄オブジェクトを前記変動表示領域で変動表示させて変動表示ゲームを行う表示制御手段を備え、
    前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
    前記図柄オブジェクトは、識別性を有さない球形状の立体図形と、該立体図形の表面にマッピングされる識別情報を有するテクスチャとによって構成され、
    前記表示制御手段は、
    前記識別情報を構成する識別子を前記テクスチャに設定する識別子設定手段と、
    前記識別子設定手段によって識別子が設定された前記テクスチャを前記立体図形の表面にマッピングすることによって、前記図柄オブジェクトの外観を設定する外観設定手段と、を有し、
    前記変動表示領域で前記図柄オブジェクトを移動させ、また、回転させることによって、該図柄オブジェクトの変動表示を行うよう構成され、
    前記識別子設定手段は、前記視点の位置が移動しても、前記実表示画面に表示される前記図柄オブジェクトに設定された識別情報が認識可能となるように、複数の同じ識別子を前記テクスチャに設定するとともに、前記図柄オブジェクトが停止する場合に表示される正表示位置に設定される識別子を他の識別子と異なる表示態様となるように設定することを特徴とする遊技機。
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