JP4183780B2 - 薄形トランス用ボビン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば通信用のカードの中に組込まれる薄形のトランス用のボビンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種電子機器は益々小型化が要求され、それに伴って、プリント基板に組込まれ、実装される各種電子部品も小型化、薄形化が要求されるに至っている。
【0003】
この種の薄形トランスとしては、例えば厚さ寸法が約3mm程度のものがあり、巻き線が巻回されるボビン、それに組込まれるコア等は非常に小さいものとなっている。
【0004】
このような薄形のトランス用ボビンにおいて、巻き線を巻回する際に大切なことは、所望の特性を得るためにボビンのフランジの板厚を出来るだけ薄くして巻きスペースを少しでも稼ぎ、そこに多くの巻き線を効率良く巻回することであり、そのためには巻き線を整列に巻くことが好ましい。
【0005】
しかしながら、従来の薄形トランス用ボビンは、図3に示すように、フランジ4′の板厚が非常に薄いために、外方に張り出したフランジ4′の本体部分に、端子6′から巻胴部2′に向かって延びる引出し線用の引出溝を成型技術によって形成することが難しいため、フランジ4′の外端部に形成された肉厚部5′の上部に、テーパ状をなす引出し線用案内溝7′を設けた構造としたものが大半であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、図4に示すように、フランジ4′上の巻きスペースに引出し線9a′が這うため、表面が凹凸状となり、巻き線9′を行う際、引出し線9a′と巻き線9′とが交差してこすれたりして引出し線9a′を傷付け易く、また、巻きスペースに引出し線9a′が這っているため、巻き崩れが発生し易く、整列巻きができない、という課題があった。
【0007】
この発明は上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、フランジに貫通孔状の空隙を形成し、そこに引出し線を逃がすようにし、巻きスペース上に引出し線が這うことがなく、整列巻きを可能とした薄形のトランス用ボビンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、巻胴部2の上下にそれぞれフランジが形成されたボビンにおいて、下側フランジ4に、巻胴部2から端子6側に向かって延び、かつ引出し線9aを逃がす空隙8を適数本形成し、前記端子6が適数本植設された下側フランジ4は薄肉であって、かつ前記空隙8は溝とは異なり、下側フランジ4の上下にわたる貫通孔状となっており、前記端子6の間にテーパ面を有する凹状の案内溝7が形成され、この案内溝7から前記巻胴部2間に前記空隙8が形成されたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例を示す。図中1は絶縁性の樹脂の成型品からなる薄肉構造の薄形のボビン本体である。このボビン本体1は、中空をなし、かつ筒状の巻胴部2と、この巻胴部2の上端に一体形成された薄肉の上側フランジ3と、巻胴部2の下端に同じく一体形成された薄肉の下側フランジ4とを備えている。
【0010】
この下側フランジ4の両端下方にはそれぞれ肉厚部5が形成され、その外側面5aには間隔を介し適数本の面実装タイプの端子6の基端部が埋設され、それらの間にテーパ面を有する凹状の案内溝7が形成されている。
【0011】
また、案内溝7からは巻胴部2側に向かって延びる細い帯状の空隙8が形成されている。この空隙8は下側フランジ4の上下にわたって貫通した孔状、つまり連通した構造となっている。
【0012】
すなわち、小型化、薄形化という観点からフランジは極めて薄肉のため、そこに成型によって溝を形成するのは非常に難しい。このため、従来では薄形のトランス用ボビンにおいて本来は溝を形成したいが、無理である、という固定観念にしばられていた。しかるに、本発明者等は、整列巻きを実現するために今までの発想の原点を変え溝ではなく、空隙8を形成してしまい、そこに引出し線を逃がすようにし、下側フランジ4の巻きスペース上をいわゆる面一にし、引出し線と巻き線とが交差しないようにし、整列巻きができるようにした。すなわち、薄肉のフランジに空隙8を形成することは成型技術によって比較的容易に実現し得るためである。
【0013】
図2は巻き線の巻回の様子を示す説明図である。ボビン本体1に巻き線9を巻回する場合、引出し線9aは空隙8内に収納するようにし、その面一状の上面に巻き線9が巻回される。この場合、引出し線9aは空隙8内に逃がされ上面は面一状のため、引出し線9aと巻き線9とが交差することはなく、よってそれに起因する巻き崩れなどを防止でき、巻きスペースを十分確保し、巻き線9の整列巻きを行うことができる。
【0014】
なお、引出し線9aの端部は所定の端子6の根元に絡げ付けられ電気的に接続される。また、ボビン本体1には、周知のように、目的、用途などに対応した所望の材質、形状からなるコア(図示せず)が組み込まれるなどしてトランスが組み立てられる。なお、引出し線9aは空隙8内にうまく収納されるようにし、組み込まれるコアと接触することはないことは勿論である。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、薄肉のフランジに引出し線9aを逃がす貫通孔状の空隙8を適数本形成したため、引出し線9aと巻き線9とが交差することがなく、交差による線の損傷、巻き崩れなどを防止でき、巻きスペースに巻き線を整列巻きすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図。
【図2】電線の巻回状態を示す部分説明図。
【図3】従来例の斜視図。
【図4】従来例における電線の巻回状態説明図。
【符号の説明】
1 ボビン本体
2 巻胴部
3 上側フランジ
4 下側フランジ
5 肉厚部
6 端子
7 案内溝
8 空隙
9 巻き線
9a 引出し線
Claims (1)
- 巻胴部(2)の上下にそれぞれフランジが形成されたボビンにおいて、下側フランジ(4)に、巻胴部(2)から前記下側フランジ(4)の端部に植設された端子(6)側に向かって延び、かつ引出し線(9a)を逃がす空隙(8)を適数本形成し、前記端子(6)が適数本植設された下側フランジ(4)は薄肉であって、かつ前記空隙(8)は溝とは異なり、下側フランジ(4)の上下にわたる貫通孔状となっており、前記端子(6)の間にテーパ面を有する凹状の案内溝(7 ) が形成され、この案内溝(7)から前記巻胴部(2)間に前記空隙(8)が形成されたことを特徴とする薄形トランス用ボビン。
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JPH1126257A JPH1126257A (ja) | 1999-01-29 |
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Family Applications (1)
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1997
- 1997-07-07 JP JP19781197A patent/JP4183780B2/ja not_active Expired - Fee Related
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