JP4182735B2 - 顔色補正方法及び顔色補正装置及び撮像機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物の顔や肌の色などを自然な色合いに補正するための処理を簡単な処理で、且つ、効果的に行うことができる顔色補正方法及び顔色補正装置及び撮像機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、デジタルカメラやビデオカメラなどの撮像機器では、例えば、白熱灯の下で撮影すると全体が赤っぽくなり、蛍光灯の下で撮影すると全体に緑がかってしまったり、また、早朝や曇りのときに撮影すると青みが強くなる、というようなことを防止し、自然な色合いで撮影することができるように、撮影時の光源の状態による色温度の変化を補正するためのホワイトバランス調整機能を備えている。
【0003】
ホワイトバランス調整機能は、すべての色の基準となる白色を様々な撮影環境の光源の下で正しく撮影できるように補正する機能であり、白色を正しく撮影できるように補正することで、様々な光源下で被写体を自然な色合いで撮影することができる。
【0004】
このホワイトバランス調整機能によって白色を正しく撮影できるように調整した場合であっても、人物を撮影したときに顔や肌の色などが不自然な色合いで撮影されてしまうことが多くある。
【0005】
そこで、人物を撮影する場合、被写体が人物か否かを判別し、人物である場合は、更に、その人物の顔面領域を判別し、判別した顔面領域の顔色に基づいて全体のホワイトバランスの補正をする方法や装置等も考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−148863号公報(第4−7頁、図3、4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被写体が人物か否かを判別し、更に、その人物の顔面領域を判別し、判別した顔面領域の顔色に基づいて全体のホワイトバランスの補正をするという処理は、複雑で、且つ、データ処理量が多く、ホワイトバランスの補正に時間がかかってしまうという問題がある。
【0008】
従って、人物の顔や肌の色を自然な色合いに補正するため処理を、簡単な処理で、且つ、効果的に行えるようにすることに解決しなければならない課題を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る顔色補正方法及び顔色補正装置及び撮像機器は次のような構成にすることである。
【0010】
(1)像機器で撮像する人物の顔色を補正する顔色補正方法であって、撮像したカラー画像信号を色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換するステップと、前記変換した所定の均等色空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出するステップと、前記検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出するステップと、前記抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出するステップと、前記算出した色相補正値に基づいて、前記所定の均等色空間に基づいて変換した色情報信号のうち前記人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正するステップと、からなる顔色補正方法。
(2)前記均等色空間は、CIELAB色空間であることを特徴とする(1)に記載の顔色補正方法。
(3)前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であることを特徴とする(1)に記載の顔色補正方法。
【0011】
(4)カラー画像信号を色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換する色空間変換手段と、前記色空間変換手段で変換した所定の均等空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出する肌色情報検出手段と、前記肌色情報検出手段で検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出する顔面領域抽出手段と、前記顔面領域抽出手段で抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出する補正値算出手段と、前記補正値算出手段で算出した色相補正値に基づいて、前記色空間変換手段で変換した色情報信号のうち前記顔面領域抽出手段で抽出された人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正する色相補正手段と、を備えていることを特徴とする顔色補正装置。
(5)前記顔面領域抽出手段は、前記検出した肌色情報に相当する色情報信号のうち、前記色空間変換手段で変換した色情報信号全体に対して所定の割合を占めている色情報信号を人物の顔面領域に相当する色情報信号として抽出することを特徴とする(4)に記載の顔色補正装置。
(6)前記均等色空間は、CIELAB色空間であることを特徴とする(4)に記載の顔色補正装置。
(7)前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であることを特徴とする(4)に記載の顔色補正装置。
【0012】
(8)ホワイトバランスの調整機能を備えた撮像機器であって、前記ホワイトバランスの調整を施したカラー画像信号を、色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換する色空間変換手段と、前記色空間変換手段で変換した所定の均等空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出する肌色情報検出手段と、前記肌色情報検出手段で検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出する顔面領域抽出手段と、前記顔面領域抽出手段で抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出する補正値算出手段と、前記補正値算出手段で算出した色相補正値に基づいて、前記色空間変換手段で変換した色情報信号のうち前記顔面領域抽出手段で抽出された人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正する色相補正手段と、を具備していることを特徴とする撮像機器。
(9)前記顔面領域抽出手段は、前記検出した肌色情報に相当する色情報信号のうち、前記色空間変換手段で変換した色情報信号全体に対して所定の割合を占めている色情報信号を人物の顔面領域に相当する色情報信号として抽出することを特徴とする(8)に記載の撮像機器。
(10)前記均等色空間は、CIELAB色空間であることを特徴とする(8)に記載の撮像機器。
(11)前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であることを特徴とする(8)に記載の撮像機器。
【0013】
このような顔色補正方法及び顔色補正装置及び撮像機器により、ホワイトバランス調整した後のカラー画像信号を均等色空間(CIELAB空間)に基づいた色情報信号に変換し、この色情報信号から均等色空間における肌色(顔色)に対応した色情報信号のみをフィルタリングし、画像(映像)データ全体に対して所定の範囲を占め、且つ、所定の比率を有する範囲を顔面領域として判別するので、人物の顔面領域を容易に検出することができる。
【0014】
そして、顔面領域として検出した色情報信号と均等色空間(CIELAB空間)において基準となる肌色(顔色)データとを比較して肌色(顔色)の色相を補正するための補正値を算出し、算出された補正値に基づいて人物の顔面領域の色相のみを補正することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る顔色補正方法及び顔色補正装置及び撮像機器の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、図面は専ら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0016】
図1は、顔色補正装置を備えた撮像機器において、顔色補正装置の主要となる部分の構成を略示的に示したブロック図であり、撮像部101、S/H(Sample/Hold)回路102、AGC(Automatic Gain Control)回路103、A/D(Analog/Digital)変換回路104、カメラ信号処理部105、ホワイトバランス制御部106、色空間変換部107、LPF(Low Pass Filter)108、顔面領域抽出部109、色相補正値算出部110、メモリ111、色相補正部112、RGB変換部113を備えている。
【0017】
撮像部101は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を備え、被写体からの光を電気信号に変換し、アナログ画像信号としてS/H回路102に送出する。
【0018】
S/H回路102は、入力側を撮像部101、出力側をAGC回路103と接続し、撮像部101から送られてくるアナログ画像信号をサンプリングしてAGC回路103に送出し、サンプリングした値をA/D変換回路104の処理が終了するまで保持し、この処理が終了すると次のサンプリング値をAGC回路103に送出する。
【0019】
AGC回路103は、入力側をS/H回路102、出力側をA/D変換回路104と接続し、S/H回路102でサンプリングされたアナログ画像信号を増幅して、A/D変換回路104へ送出する。
【0020】
A/D回路104は、入力側をAGC回路103、出力側をカメラ信号処理部105と接続し、AGC回路103で増幅されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換してカメラ信号処理部105へ送出する。
【0021】
カメラ信号処理部105は、入力側をA/D変換回路104、出力側を色空間変換部107と接続し、更に、ホワイトバランス制御部106と接続され、A/D変換回路104から送られてくるデジタル画像信号に対して所定の信号処理を施してホワイトバランス制御部106に入力し、ホワイトバランス制御部106で生成され、フィードバックされるホワイトバランス調整用の制御信号によって、デジタル画像信号のホワイトバランスを調整し、ホワイトバランス調整後のデジタル画像信号を輝度信号(Y信号)、色差信号(R−Y信号、B−Y信号)に変換して出力する。
【0022】
ホワイトバランス制御部106は、カメラ信号処理部105と接続して、カメラ信号処理部105で所定の信号処理が施こされたデジタル画像信号に基づいて白色を正しく撮影できるように光源の状態による色温度の変化を補正するための制御信号を生成してカメラ信号処理部105へフィードバック(出力)する。
【0023】
色空間変換部107は、入力側をカメラ信号処理部105、出力側を色相補正部112及びLPF108と接続し、カメラ信号処理部105から出力された輝度信号(Y信号)及び色差信号(R−Y信号、B−Y信号)をCIELAB色空間に基づいた色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)に変換して出力する。
【0024】
CIELAB色空間(CIE 1976 L*a*b*色空間)とは、R(Red;赤)/G(Green;緑)/B(Blue;青)の3刺激値(tristimulus values)でカラー画像データを表現するRGB表示系の色空間を、国際照明学会(CIE)によって定められたXYZ表示色系(CIE(1931)XYZ表示色)に変換し、更に、色を相対的に表現し、色差(見分けられる2つの色の差)の感覚に比例するように改良され、色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた均等色空間と呼ばれる色空間に変換したものである。
【0025】
色空間変換部107は、輝度信号(Y信号)及び色差信号(R−Y信号、B−Y信号)を次に示す数式1に基づいてCIELAB色空間に対応する色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)への変換して出力するものである。
【0026】
【数1】
L* = 116(Y/Yn)1/3−16
a* = 500{(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3}
b* = 200{(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3}
Xn、Yn、Znは定数
【0027】
L*信号は、CIELAB空間における輝度(明度)に関する指数L*に応じて変換された信号であり、また、a*信号及びb*信号は、CIELAB空間における色相と彩度に関するクロマティクネス指数(色質指数)a*及びb*に応じて変換された信号である。
【0028】
LPF108は、入力側を色空間変換部107、出力側を顔面領域抽出部109と接続し、色空間変換部107から出力されたそれぞれの色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)から所定の肌色(顔色)に対応した色情報信号のみをフィルタリングして顔面領域抽出部109へ送出する。
【0029】
顔面領域抽出部109は、入力側をLPF108、出力側を色相補正値算出部110と接続し、まず、LPF108でフィルタリングされた色情報信号全体、換言すると、画像(映像)データ全体において、所定の割合を占めている色情報信号に対して膨張収縮処理などの所定の信号処理を施す。
【0030】
膨張収縮処理は、色情報信号に対応する画像データにおいて、所定の範囲を占め、且つ、その範囲内で欠落している(穴になっている)部分を周囲と同一の色情報信号とする処理であり、欠落している部分を埋めて、この所定の範囲を全て同じ色情報信号とすることで顔面領域の抽出を容易にするための処理である。
【0031】
そして、この膨張収縮処理を施した色情報信号において、換言すると、画像(映像)データ全体において、所定の割合を占めている色情報信号を人物の顔面領域に相当する色情報信号であると判定し、判定した色情報信号のみを顔面領域の色情報信号として抽出して色相補正値算出部110へ出力する。
【0032】
具体的な例としては、画像(映像)データ全体において所定の範囲の大きさを占めており、且つ、その範囲の縦横比が所定の比率、例えば、縦:横=1:1、若しくは1:1と同程度の比率である範囲に対応した色情報信号のみを顔面領域の色情報信号として抽出して色相補正値算出部110へ出力する。
【0033】
なお、顔面領域抽出部109自体で基準となる肌色(顔色)データを保持し、この肌色(顔色)データに基づいた所定の色情報信号のみを抽出対象とすることも可能である。また、メモリ111の基準肌色(顔色)データを参照するようにしてもよい。
【0034】
色相補正値算出部110は、入力側を顔面領域抽出部109、出力側を色相補正部112と接続し、更に、メモリ111と接続され、メモリ111に記憶されているCIELAB空間に基づいて定めた肌色(顔色)の基準値となる基準肌色(顔色)データを参照し、顔面領域抽出部109から送られてくる顔面領域に対応した色情報信号と比較し、顔色領域の色相を補正するための補正値∠Rを算出し、色相補正部112に出力する。
【0035】
なお、色相補正値算出部110自体で基準となる肌色(顔色)データを保持するようにしておいても良い。
【0036】
肌色(顔色)の色相を補正するための補正値∠Rは、色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)のうち、色相と彩度に関係するa*信号及びb*信号を用いて次に示す数式2及び数式3に基づいて算出する。
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】
メモリ111は、色相補正値算出部110(及び顔面領域抽出部109)と接続され、CIELAB空間における肌色(顔色)に対応し、肌色(顔色)の基準値として定めた基準肌色(顔色)データや、この基準肌色(顔色)データもとに人種別や国/地域別など、所定のカテゴリに分類した肌色(顔色)データなどが記憶してある。
【0040】
色相補正部112は、入力側に色空間変換部107及び色相補正値算出部110が接続され、出力側をRGB変換部113と接続し、色相補正値算出部110で算出された補正値∠Rに基づき、色空間変換部107から出力された色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)のうち、顔面領域に対応した色情報信号の色相を補正し、補正処理した色情報信号を補正色情報信号(L*'信号、a*'信号、b*'信号)としてRGB変換部113に出力する。
【0041】
RGB変換部113は、入力側を色相補正部112と接続され、色相補正部112から出力された補正色情報信号(L'*信号、a'*信号、b'*信号)を輝度信号(Y'信号)及び色差信号([R−Y]'信号、[B−Y]'信号)に変換して出力する。
【0042】
続いて、このような構成の顔色補正装置を備えた撮像機器によって、肌色(顔色)の色相を補正するときの処理過程を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0043】
まず、撮像部101はCCDなどの撮像素子によって被写体からの光を電気信号、即ち、アナログ画像信号に変換し、このアナログ画像信号をS/H回路102によってサンプリングしてAGC回路103で増幅し、A/D回路104がデジタル画像信号に変換してカメラ信号処理部105へ送出する。
【0044】
カメラ信号処理部105は、A/D変換回路104から送られてくるデジタル画像信号に所定の信号処理を施してホワイトバランス制御部106に入力し、ホワイトバランス制御部106で生成されてフィードバックされるホワイトバランス調整用の制御信号によって、デジタル画像信号のホワイトバランスを調整し、ホワイトバランスが調整されたデジタル画像信号を輝度信号(Y信号)、色差信号(R−Y信号、B−Y信号)に変換して色空間変換部107へ出力する(ST100)。
【0045】
次に、色空間変換部107では、カメラ信号処理部105から出力された輝度信号(Y信号)及び色差信号(R−Y信号、B−Y信号)をCIELAB空間に基づいた色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)に変換し、LPF108及び色相補正部107へ出力する(ST101)。
【0046】
次に、LPF108は、色空間変換部107から送られてくる色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)から所定の肌色(顔色)に対応する色情報信号のみをフィルタリングして顔面領域抽出部109へ送出する(ST102)。
【0047】
次に、顔面領域抽出部109は、メモリ111などを参照し、LPF108でフィルタリングされた色情報信号全体に対して、所定の割合を占めている色情報信号を抽出し、この抽出した色情報信号に対して膨張収縮処理などの所定の信号処理を施す(ST103,ST014)。
【0048】
続いて、顔面領域抽出部109では、膨張収縮処理を施した色情報信号全体において、換言すると、画像(映像)データ全体において、所定の範囲を占めており、且つ、その範囲が所定の大きさを有し、更に、所定の比率である範囲を顔面領域であると判定し、判定した範囲に対応する色情報信号のみを顔面領域の色情報信号として抽出して色相補正値算出部110へ送出する(ST105→ST106)。
【0049】
次に、色相補正値算出部110では、顔面領域抽出部109から送られてくる顔面領域に相当する色情報信号のうち、色相と彩度に関する色情報信号(a*信号、b*信号)から上述の数式2に基づいて肌色(顔色)の色相を補正するための補正値∠Rの算出を行い、算出した補正値∠Rを色相補正部112へ送出する(ST106)。
【0050】
もし、顔面領域抽出部109において、顔面領域に相当する色情報信号がないと判定された場合は、色相補正値算出部110での補正値算出処理はスキップされ、色相補正部112に値をゼロとした補正値∠Rが色相補正部112へ送出される(ST105→ST108)。
【0051】
次に、色相補正部112は、色相補正値算出部110で算出された補正値∠Rに基づいて、色空間変換部107で色空間変換された色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)のうち、顔面領域に対応する色情報信号に対して色相の補正処理を行い、色相補正された補正色情報信号(L*'信号、a*'信号、b*'信号)をRGB変換部113へ送出する(ST107)。
【0052】
なお、顔面領域抽出部109で色情報信号に顔面領域がないと判別した場合は、補正値∠Rはゼロであり、色相補正部112からは、色相補正がなされていない色情報信号(L*信号、a*信号、b*信号)が補正色情報信号(L*'信号、a*'信号、b*'信号)として出力される。
【0053】
そして、RGB変換部113において、肌色(顔色)の色相補正処理が施された色情報信号である補正色情報信号(L*'信号、a*'信号、b*'信号)を輝度信号(Y'信号)及び色差信号([R−Y]'信号、[B−Y]'信号)に変換して出力する(ST108)。
【0054】
RGB変換部113で変換された輝度信号(Y'信号)及び色差信号([R−Y]'信号、[B−Y]'信号)は、ホワイトバランスが調整され、更に、その画像データに人物が写されているときは、人物の肌色(顔色)が適正に補正された画像データとなって出力され、後段の回路で処理されて表示部(図示せず)に画面表示されたり、データ保存部(図示せず)に記憶される(ST109)。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、ホワイトバランスが調整された画像(映像)信号を均等色空間(CIELAB空間)に基づいた色情報信号に変換し、この色情報信号から均等色空間における肌色(顔色)に対応した色情報信号のみをフィルタリングし、画像(映像)データ全体に対して所定の範囲を占め、且つ、所定の比率を有する範囲を顔面領域として判別するので、複雑な処理を行うことなく、簡単に人物の顔面領域を検出できる。
【0056】
そして、顔面領域として検出した色情報信号と均等色空間(CIELAB空間)において基準となる肌色(顔色)データとを比較して肌色(顔色)の色相を補正するための補正値を算出し、算出された補正値に基づいて画像データの顔面領域の色相のみを補正するので、ホワイトバランス調整後の画像データに対して不要な補正を行わず、効果的に肌色(顔色)のみを補正し、人間の主観に合致した自然な色合いの画像(映像)を再現することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る顔色補正装置を備えた撮像機器の主要部を略字的に示したブロック図である。
【図2】図1の撮像機器における顔色補正の処理過程を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100;撮像機器、101;撮像部、102;S/H(Sample/Hold)回路、103;AGC(Automatic Gain Control)回路、104;A/D(Analog/Digital)変換回路、105;カメラ信号処理部、106;ホワイトバランス制御部、107;色空間変換部(L*a*b*変換)、108;LPF(Low Pass Filter)、109;顔面領域抽出部、110;色相補正値算出部、111;メモリ、112;色相補正部、113;RGB変換部
Claims (11)
- 撮像機器で撮像する人物の顔色を補正する顔色補正方法であって、
撮像したカラー画像信号を色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換するステップと、
前記変換した所定の均等色空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出するステップと、
前記検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出するステップと、
前記抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出するステップと、
前記算出した色相補正値に基づいて、前記所定の均等色空間に基づいて変換した色情報信号のうち前記人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正するステップと、
からなる顔色補正方法。 - 前記均等色空間は、CIELAB色空間であることを特徴とする請求項1に記載の顔色補正方法。
- 前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であることを特徴とする請求項1に記載の顔色補正方法。
- カラー画像信号を色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換する色空間変換手段と、
前記色空間変換手段で変換した所定の均等空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出する肌色情報検出手段と、
前記肌色情報検出手段で検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出する顔面領域抽出手段と、
前記顔面領域抽出手段で抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出する補正値算出手段と、
前記補正値算出手段で算出した色相補正値に基づいて、前記色空間変換手段で変換した色情報信号のうち前記顔面領域抽出手段で抽出された人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正する色相補正手段と、
を備えていることを特徴とする顔色補正装置。 - 前記顔面領域抽出手段は、前記検出した肌色情報に相当する色情報信号のうち、前記色空間変換手段で変換した色情報信号全体に対して所定の割合を占めている色情報信号を人物の顔面領域に相当する色情報信号として抽出すること
を特徴とする請求項4に記載の顔色補正装置。 - 前記均等色空間は、CIELAB色空間であること
を特徴とする請求項4に記載の顔色補正装置。 - 前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であること
を特徴とする請求項4に記載の顔色補正装置。 - ホワイトバランスの調整機能を備えた撮像機器であって、
前記ホワイトバランスの調整を施したカラー画像信号を、色の明度情報・彩度情報・色相情報によって定められた所定の均等色空間に基づいた色情報信号に変換する色空間変換手段と、
前記色空間変換手段で変換した所定の均等空間に基づいた色情報信号から所定の肌色情報に相当する色情報信号のみを検出する肌色情報検出手段と、
前記肌色情報検出手段で検出した所定の肌色情報に相当する色情報信号から人物の顔面領域に相当する色情報信号を抽出する顔面領域抽出手段と、
前記顔面領域抽出手段で抽出した人物の顔面領域に相当する色情報信号と前記所定の均等色空間に基づいて定めた基準肌色情報とを比較し、該顔面領域に相当する色情報信号の色相を補正するための色相補正値を算出する補正値算出手段と、
前記補正値算出手段で算出した色相補正値に基づいて、前記色空間変換手段で変換した色情報信号のうち前記顔面領域抽出手段で抽出された人物の顔面領域に対応する色情報信号のみの色相を補正する色相補正手段と、
を具備していることを特徴とする撮像機器。 - 前記顔面領域抽出手段は、前記検出した肌色情報に相当する色情報信号のうち、前記色空間変換手段で変換した色情報信号全体に対して所定の割合を占めている色情報信号を人物の顔面領域に相当する色情報信号として抽出すること
を特徴とする請求項8に記載の撮像機器。 - 前記均等色空間は、CIELAB色空間であること
を特徴とする請求項8に記載の撮像機器。 - 前記基準肌色情報は、人種別及び/又は国や地域別で分類されている情報であること
を特徴とする請求項8に記載の撮像機器。
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