JP4182731B2 - 高剛性部を有する容器の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品,飲料,洗剤等の半流動性又は流動性の内容物を充填するのに適する高剛性の容器の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食料品や飲料、洗剤、接着剤等の内容物を充填して店頭の陳列棚等に配列される容器として、パウチ等の容器が多用されるようになっている。この中でも、特に、洗剤等の詰め替え用として店舗の陳列棚に立てた状態で配列される自立性の容器が多用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−278747号公報
(明細書の発明が解決しようとする課題の欄)
【特許文献2】
特開2000−168792号公報
(明細書の実施例の欄及び図1)
【0004】
図9は、このような自立性の容器の一例にかかり、その斜視図である。
この容器100は、軟包材で形成された胴部101と底部102とから構成されている。そして、胴部101の側部周縁にサイドシール103が施され、頂部にはトップシール105が施されているとともに、胴部101と底部102との間には、ボトムシール104が施されている。また、トップシール105の一部を図中点線で示すように切り取ることで、注出口106が形成されるようになっている。
【0005】
この自立性の容器100の胴部101には、その中間部にくびれ部108が形成されている。くびれ部108は他の部位よりも幅が狭くなっていて、利用者が掴みやすいようになっている。
この容器100に洗剤等の内容物を充填すると、折り畳まれた状態の底部102が折り目102aのところで拡がって、容器100が円錐又は角錐状になって、自立させることが可能になる。
【0006】
しかし、上記構成の容器100は、以下のような問題点を有している。
すなわち、容器が柔らかいため、店頭に並べたときに首垂れしやすく、見た目が悪くなる。また、容器が柔らかいため、容器100が持ちにくいうえ、注出口106から内容物を取り出そうとして容器100の胴部101を不用意に掴むと、注出口106から内容物が飛び出すことがある。また、くびれ部108を掴んで内容物を取り出す際に、容器100がくびれ部108のところで折れ曲がって、内容物の取り出しが困難になる。
【0007】
上記の問題は、容器100の肉厚を厚くして剛性を高めることである程度は解決できるものの、材料の使用量が増えて容器100の材料費が高くなるという新たな問題が生じる。また、持ちにくいという問題点は依然として解決することができない。
さらに、サイドシール3よりも内側に、線状のリブ又は線状溝を左右対称に一対形成して剛性を高めた自立性の容器(例えば、特許文献3参照)や、パウチの衝撃耐性を高めるために、補強用の芯層を設けたパウチ用フィルム(例えば、特許文献4参照)が知られている。
【0008】
【特許文献3】
特開平7−291303号公報
(明細書の[0005],[0008]の記載及び図面の図3,図4,図9)
【特許文献4】
特開2002−047401号公報
(明細書の[0002],[0007],[0019],[0020]の記載)
【0009】
しかし、特許文献3に記載の容器は、容器の形状を保って優れた自立安定性を得ることができるという利点があるものの、掴みにくいという問題点は依然として解決することができず、かつ、内容物を取り出す際の強度も不十分である。
また、前記線状のリブ又は前記線状溝は、容器を形成している軟包材に、この軟包材の融点よりも高い温度に加熱した押し型を押し付けて形成されているため、前記線状のリブ又は前記線状溝が形成される際に軟包材が薄肉化して、落下衝撃等の衝撃により容器が破れるおそれがある。
さらに、特許文献4に記載のパウチ用フィルムは、補強用の芯層を設ける必要があるため、パウチを成形するための材料であるフィルムのコストが高くなるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点にかんがみてなされたもので、剛性を高めるための別部材を必要としないうえ材料費を高くすることなく、剛性を高めて優れた保形性を得ることができ、かつ、掴みやすく滑りにくくして、内容物を取り出しやすくした高剛性部を有する容器の成形方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の高剛性部を有する容器の成形方法は、側面から突出した高剛性部としてのリブを形成した容器の成形方法において、熱収縮性の樹脂フィルムから袋体を形成し、この袋体を、外周面に前記リブを形成するための突条が形成された外形決定部材に被せ、前記袋体を加熱・収縮させて前記突条に対応した溝付きリブを有する予備成形体を形成し、次いで、前記予備成形体から前記外形決定部材を引き抜き、その後、前記予備成形体をさらに加熱・収縮させて所定形状の前記リブを形成する方法としてある。
【0012】
前記高剛性部を有する容器の成形方法においては、前記予備成形体をさらに加熱・収縮させて所定形状のリブを形成する際、開閉自在な外形決定部材を用い、前記予備成形体内部において開いた状態とし、前記リブの形成後、前記開閉自在な外形決定部材を閉じて取り出す方法とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる容器の成形方法の好適な実施形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の参考例にかかり、(a)は高剛性部を有する容器の斜視図、(b)は(a)のI−I方向断面図である。
図1(a)に示すように、高剛性部を有する容器10(以下、「容器10」と記載する場合がある)は、軟包材で形成された胴部11と底部12とから構成されている。前記の軟包材としては、例えば、結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低,中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類、ポリスチレン,スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル,塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体,アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等の二トリル重合体、ナイロン6,ナイロン66,パラ又はメタキシリレンアジパミド等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート,ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類、各種ポリカーボネート、ポリオキシメチレン類のポリアセタール類等の熱可塑性の樹脂フィルムや紙等の単層構造のもの、前記の樹脂フィルムや紙等をラミネートした多層構造のものを用いることができる。
【0016】
容器10の胴部11の両側周縁にはサイドシール13が施され、頂部にはトップシール15が施されている。また、胴部11と底部12との間には、ボトムシール14が施されている。そして、トップシール15の一部を図中点線で示すように切り取ることで、注出口16が形成されるようになっている。
【0017】
高剛性部であるリブ20は、胴部11の側面に、所定の幅にわたってほぼ平行に複数(この実施形態では、図1(a)に示すように五つ)形成されている。リブ20を形成する前記の幅は、容器10の剛性と掴みやすさ、内容物を取り出す際の滑りにくさを考慮して決定するとよい。例えば、前記側面の幅の1/2〜2/3程度とするとよい。
また、リブ20は、胴部11の表裏両側面に形成してもよいが、図1(a)に示すように一側面だけに形成してもよい。そして、リブ20を形成しない胴部11の他側面に、ラベル等を貼付したり、商品名等を印刷するとよい。
さらに、リブ20は、胴部11の下側のボトムシール14を施した部分から、胴部11の上方の途中部位まで、ほぼ直線状に形成するとよい。もちろん、必要に応じて、トップシール15を施した部分又はその近傍までリブ20を延長してもよいし、直線状に限らず、蛇行状又は曲線状に形成してもよい。また、一方向に限らず、交差する複数の方向にリブ20を形成してもよい。
【0018】
図1(b)に示すように、この参考例においてリブ20は、胴部11の側面の一部を外側に突き出させて形成されている。胴部11の側面の一部を内側に突き出させて、リブを形成するようにしてもよいし、前記側面の外側に突き出させたリブと、前記側面の内側に突き出させたリブとを混在させてもよい。
【0019】
図2は、図1(a)で示したような高剛性部を有する容器10の成形の手順を説明する図である。
まず、形成しようとするリブ20にしたがった形状の凸部25aを有する加熱部材としての上部材25と、容器10の材料となる軟包材1を載置するシリコンラバー等で形成された下部材26とを準備する。
【0020】
図2(a)に示すように、下部材26の上に、軟包材1を載せる。図2に示す例において軟包材1は、二種類の異なる樹脂フィルム、すなわち、容器10の内側に位置するポリエチレン1bと、外側に位置するナイロン1aとを積層してなっている。
次いで、下部材26に載置した軟包材1の上方に、上部材25を位置させる。
この上部材25は、リブ20を形成する部分に凸部25aが形成されていて、図示しない加熱手段によって、少なくとも凸部25aの部分が所定温度に加熱されるようになっている。加熱温度は、ナイロン1a及び/又はポリエチレン1bの融点よりも低く、かつ、ナイロン1a及び/又はポリエチレン1bが結晶化するのに最適な温度、具体的には、150℃程度(ナイロンの場合)又は70℃程度(ポリエチレンの場合)であるとよい。
【0021】
この後、図2(b)に示すように、上部材25を下部材26に向けて移動させて、凸部25aを軟包材1の表面に接触させる。これにより、凸部25aの接触した部分が加熱・冷却され、ナイロン1a及びポリエチレン1bが上部材25側に盛り上げるとともに、加熱・冷却された部分が結晶化して、周囲よりも剛性の高いリブ20が形成される。
この後、リブ20を形成した軟包材1を重ね合わせ、三つの周縁部分にサイドシール13とボトムシール14を施して、胴部11と底部12とからなる容器10を成形する。
【0022】
[第一の実施形態]
図3は、本発明の第一の実施形態の成形方法で成形した高剛性部を有する容器を示す斜視図である。
図3に示す高剛性部を有する容器30は、加熱したときに収縮する性質を有する袋状の軟包材で成形したボトル状のものである。
この高剛性部を有する容器30は、角形状の胴部31と、断面円形状の口部32とを有していて、胴部31の四隅に、剛性の高いリブ33が形成されている。また、この高剛性部を有する容器30は、胴部31の周囲に螺旋状の溝31aが形成されていて、胴部31の剛性を高めているとともに、内容物を取り出す際に掴みやすく、かつ、滑りにくいようにしている。
【0023】
高剛性部を有する容器30を構成する軟包材は、所定温度に加熱することによって結晶化する熱可塑性のものであればよく、例えば、一軸又は二軸延伸等で延伸されたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、PET等のポリエステル、ポリ乳酸、エチレンビニルアルコール共重合体のいずれかを用いることができる。また、これらを単層又は多層にして用いることができる。
そして、予め袋状に形成した軟包材を、変形又は収縮可能な治具に被せ、前記軟包材を加熱・収縮させて前記治具に応じた外形形状に形成した後、前記治具を変形又は収縮させて軟包材から取り出すことで、高剛性部を有する容器30を成形することができる。
【0024】
図4は、図3に示した高剛性部を有する容器30の成形手順の一例を示すものである。図4に示す成形手順では、開閉自在な外形決定部材として折り畳み自在な治具7を用いて、図3に示した高剛性部を有する容器30を成形するものとして説明する。
高剛性部を有する容器30の外形形状に応じて予め形成された折り畳み自在な治具7は、予め袋状に形成された軟包材2の中に挿入される中空軸状の本体71と、この本体71の両端側に設けられ、本体71の外周面に沿って摺動自在な二つのスライダ75,77と、本体71の中空孔71c内に挿入された操作ロッド83と、スライダ75,77のそれぞれに四つずつ放射状に設けられ、その一端がピン等によってスライダ75,77に回動自在に取り付けられたアーム72,73と、本体71の一端側(図4において下側)に取り付けられたコア81とを有している。
【0025】
本体71の一端側及び他端側には、中空孔71cまで連通する長孔71a,71bが、本体71の軸線方向に形成されている。そして、この長孔71a,71bを挿通する連結ピン(図示せず)が、スライダ75,77と操作ロッド83とを連結している。したがって、操作ロッド83を中空孔71cから出し入れすると、スライダ75,77が操作ロッド83の進退移動に連動して、本体71の外周面に沿って移動する。
【0026】
一方のアーム72の途中部位は、本体71の他端(図4において上方の端)と第一の連結部材74で連結されている。そのため、スライダ75が長孔71aの軸方向に進退移動すると、各アーム72が互いに接近する方向(閉じる方向)又は互いに離間する方向(開く方向)に回動するようになっている。
また、一方のアーム72と他方のアーム73とは、第二の連結部材80によって先端どうしが連結されていて、各アーム72の回動動作が連結された他方のアーム73の各々に伝達されるようになっている。
【0027】
したがって、スライダ75,77が本体71に沿って進退移動すると、この移動に連動して、アーム72,73が本体71に対して開閉する。また、アーム72,73が、本体71に対して閉じた状態になったときに、アーム72,73の先端がコア81の外径よりも内側に位置するようになっていて、高剛性部を有する容器30の成形後に、高剛性部を有する容器30から治具7を取り出すことができるようになっている。
さらに、アーム72,73が本体71に対して開いた状態になったときに、アーム72,73の先端(図4中符号Pで示す)と第二の連結部材80とコア81とで、高剛性部を有する容器30の外形形状を決定するようになっている。なお、第二の連結部材80の途中部位には、胴部31に溝31aを形成するための凹部80aが複数形成されている。
【0028】
上記構成の治具7を用いて高剛性部を有する容器30を成形するには、まず、アーム72,73を閉じた状態で治具7を軟包材2に挿入し、軟包材2の内部で、アーム72,73を開く。そして、この状態で、軟包材2の全体を加熱する。これにより、軟包材2が収縮して、治具7のアーム72,73の先端P、第二の連結部材80、溝80a及びコア81に接触する。アーム72,73の先端P、第二の連結部材80,溝80a及びコア81は、高剛性部を有する容器30の外形形状を決定するので、この状態で軟包材2を冷却することで、高剛性部を有する容器30の外形が形成される。
【0029】
高剛性部を有する容器30の外形が形成された後は、胴部31の四隅を再度所定温度(上記で示した温度)に加熱する。これにより、前記四隅がさらに収縮するとともに、結晶化して、他の部位(再加熱しなかった部位)よりも剛性の高いリブ33が形成される。
上記の手順でリブ33が形成された後は、操作ロッド83を本体71から引き抜く方向に移動させて、アーム72,73を閉じる。アーム72,73は、その先端がコア81よりも内側に位置し、本体71に沿った格納状態になるので、図4中仮想線で示すように、高剛性部を有する容器30から治具7を引き抜くことが可能になる。
【0030】
[第二の実施形態]
図5は、本発明の第二の実施形態の成形方法で成形した高剛性部を有する容器を示す斜視図である。
図5に示す高剛性部を有する容器50は、第一の実施形態と同様に、熱収縮性の軟包材を加熱・収縮させて形成したボトル状のものである。
この高剛性部を有する容器50は、角形状の胴部51と、円形状の口部52とを有していて、胴部51の側面の各々に、剛性の高い突状のリブ53が縦方向に複数(この実施形態では二本)形成されている。
【0031】
図6及び図7は、図5の高剛性部を有する容器50の成形手順の一例を説明する図である。
この実施形態の高剛性部を有する容器50を成形するにあたり、突条が形成された外形決定部材としてコア8を準備する。このコア8は、図6(a)(ii)に示すように、断面角形状のコア本体8aと、このコア本体8aの各側面に形成された複数条(この実施形態では一側面当たり二条、合計八条)の突起8bとを有している。
まず、図6(a)(i)に示すように、予め袋状に形成した軟包材2を、コア8に被せる。
【0032】
そして、コア5に被せた軟包材2を、加熱炉等に入れて加熱して収縮させ、図6(b)(i)に示すように、コア8の外形形状にしたがった予備成形体4を形成する。この予備成形体4の胴部41には、コア8の突起8bによって、凸状のリブ43が形成される。予備成形体4を冷却した後、予備成形体4の口部42からコア8を引き抜く。図6(b)(ii)は、予備成形体4のリブ43のII−II方向断面(II−II線に沿ってリブ43を紙面に直交する方向から切断した断面)図であるが、リブ43は、突起8bが挿入されていた部分に、溝43aを有している。
【0033】
次いで、この予備成形体4を周囲から加熱して収縮させ、図7(a)に示すようなリブ53を有する容器50を成形する。このとき、先の実施形態で使用した治具7を用いてもよいことは勿論である。また、予備成形体4の胴部41と口部42の加熱温度又は加熱時間を異ならせて、口部42を胴部41よりも大きく収縮させ、胴部51と口部52を形成するようにしてもよい。
図7(b)は、図7(a)のIII−III方向断面(III−III線に沿ってリブ53を紙面に直交する方向から切断した断面)図であるが、予備成形体4を加熱収縮させる過程で、リブ43が収縮して溝43aが縮小又は無くなり、図7(b)に示すような剛性の高いリブ53が形成される。
【0034】
図8(a)は、本発明の他の参考例における高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図、図8(b)は、同じく高剛性部を有する容器の正面図である。
この参考例では、先の参考例と同様に、凸部75aを有する加熱部材としての上部材75を準備するとともに、容器90の材料となる軟包材9を載置するシリコンラバー等で形成された下部材76を準備する。
【0035】
そして、下部材76の上に軟包材9を載せ、その上に上部材75を位置させる。
上部材75は、図示しない加熱手段によって、少なくとも凸部75aの部分が所定温度に加熱されるようになっている。そして、凸部75aを所定温度に加熱した状態で、上部材75を下部材76に向けて移動させて、凸部75aを軟包材9の表面に接触させる。
この後、上部材75を軟包材9から離間する方向に移動させ、凸部75aを接触させた部分の冷却を行う。
軟包材9として、加熱によって収縮等の変形が生じず、加熱された部分が結晶化して高い剛性を有するポリエチレンやポリスチレン等の材料を利用することで、図8(a)(b)に示すような平坦状の結晶化部93が容器90の胴部91に形成される。
【0036】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により限定されるものではない。
例えば、第一及び第二の実施形態では、断面角形状の容器30,50を成形するものとして説明したが、成形される高剛性部を有する容器の断面形状はこれに限定されるものでなく、円形状や多角形状等あらゆる形状の容器に本発明を適用することが可能である。
また、第一及び第二の実施形態において、軟包材2を結晶化させる温度で加熱することで、リブ33,53が結晶化して、高剛性部を有する容器30,50の剛性をさらに高くすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、側面に結晶化したリブ等の高剛性部を形成することで、容器の材料費を高くすることなく、また、別部材を設けることなく、容器の剛性を高めて優れた保形性を有する容器を得ることができる。
さらに、リブ状の前記高剛性部とすることで、この高剛性部が滑り止めとなって掴みやすいうえ、剛性が大きく、容器を掴んだときに内容物が取り出し口から飛び出すということのない容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例にかかり、図1(a)は高剛性部を有する容器の斜視図、図1(b)は図1(a)のI−I方向断面図である。
【図2】参考例の高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図である。
【図3】本発明の第一の実施形態の方法により成形された高剛性部を有する容器の斜視図である。
【図4】図3の高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図である。
【図5】本発明の第二の実施形態の方法により成形された高剛性部を有する容器の斜視図である。
【図6】図5の高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図である。
【図7】図5の高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図である。
【図8】(a)は、他の参考例における高剛性部を有する容器の成形の手順を説明する図、(b)は、他の参考例における高剛性部を有する容器の正面図である。
【図9】自立性の容器の一例にかかり、その斜視図である。
【符号の説明】
1,2,9 軟包材
4 予備成形体
7 治具
8 コア
10 高剛性部を有する容器(参考例)
11 胴部
12 底部
18 くびれ部
20 リブ(高剛性部)
30 高剛性部を有する容器(第一の実施形態)
33 リブ(高剛性部)
43 リブ(高剛性部)
50 高剛性部を有する容器(第二の実施形態)
90 高剛性部を有する容器(他の参考例)
93 結晶化部(高剛性部)
Claims (2)
- 側面から突出した高剛性部としてのリブを形成した容器の成形方法において、
熱収縮性の樹脂フィルムから袋体を形成し、
この袋体を、外周面に前記リブを形成するための突条が形成された外形決定部材に被せ、
前記袋体を加熱・収縮させて前記突条に対応した溝付きリブを有する予備成形体を形成し、
次いで、前記予備成形体から前記外形決定部材を引き抜き、
その後、前記予備成形体をさらに加熱・収縮させて所定形状の前記リブを形成する
ことを特徴とした高剛性部を有する容器の成形方法。 - 請求項1記載の高剛性部を有する容器の成形方法において、
前記予備成形体をさらに加熱・収縮させて所定形状のリブを形成する際、開閉自在な外形決定部材を用い、前記予備成形体内部において開いた状態とし、
前記リブの形成後、前記開閉自在な外形決定部材を閉じて取り出す
ことを特徴とする高剛性部を有する容器の成形方法。
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