JP3079080U

JP3079080U - 封止具付き包装用袋

Info

Publication number: JP3079080U
Application number: JP2001000205U
Authority: JP
Inventors: 晴久久保田
Original assignee: トーセロパックス株式会社
Priority date: 2001-01-22
Filing date: 2001-01-22
Publication date: 2001-08-03
Anticipated expiration: 2007-01-22

Abstract

(57)【要約】【課題】筒状のプラスチックフィルムから構成される
把持部を備えた包装用袋において、把持部の下方であっ
て、袋の表裏いずれかの面の内面に剥離シートで覆われ
た粘着剤層を形成した封止具付き包装用袋を提供するも
のであり、特に、剥離シートの剥離開始が簡単に、かつ
確実に行われるようにした包装用袋を提供する。【解決手段】筒状のプラスチックフィルムからなり、
開口部近傍に把持部を一体に形成してなる有底の封止具
付き包装用袋であって、該把持部の下方であって、袋の
表裏いずれかの面の内面に、開口と平行に帯状の粘着剤
層が形成されており、該粘着剤表面を剥離シートで覆っ
たことを特徴とする封止具付き包装用袋。この包装用袋
は、前記粘着剤層の両端部の先であって、かつ、少なく
とも剥離シートの開放端と同位置に内縁を有する開孔が
形成されていることが好ましい。この包装用袋には、必
要に応じて袋の底部または側部にガゼットを形成するこ
ともできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、封止具付き包装用袋に関するものであって、より詳しくは、プラスチックフィルムから構成される把持部を備えた包装用袋であって、把持部の下方であって、袋の表裏いずれかの面の内面に剥離紙で覆われた粘着剤層を形成した封止具付き包装用袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スーパーマーケットやデパートなどにおいて、販売した商品を包装することなく、そのまま、把持部を有するプラスチックフィルム製の袋、いわゆるレジ袋に入れて顧客に提供する販売方式は広く行きわたっている。このレジ袋は、通常高密度ポリエチレンなどで形成され、袋の両端部上方である延伸方向がヒートシールにより把持部として形成されていることにより、強度的にも優れ、かなりの重量物でも収納運搬に耐えることができるようになっている。ところが、レジ袋は、袋の上方が開放状態になっているために、持ち運びに際して収納商品が零れ落ちたり外から見えないように、開口部をセロファンテープなどで一時的に塞いでおくという手段が取られている。

【０００３】また、把持部を袋の両端部の上方に形成しないで、袋の上方部分の表面側と裏面側とを開孔してその開孔部を把持部とする包装袋も提案されている。例えば、登録実用新案第３０４４８７号公報には、キャストポリプロピレンフィルムと二軸延伸ポリプロピレンフィルムよりなる２層フィルムの底部および左右端が溶断により袋状に形成された袋本体と、その開口部近傍に設けられ、溶断により左右端が熱溶着されると共に幅部が袋本体にシールにより一体となった補強部に横長の孔を有する包装用袋において、袋本体を構成する２層フィルムのうちキャストポリプロピレンフィルム側を互いに袋の内側になるようにし、補強部は袋本体の開口部においてキャストポリプロピレンフィルム部を外側として形成したことを特徴とする包装用袋が開示されている。

【０００４】また、登録実用新案第３０７８１４号公報には、横向き状態で包装用袋に収納した物品が、持ち運ぶ時に横転することにないように工夫した包装用袋の構成が開示されており、この包装用袋は、幅方向の溶着部を、商品の収納量に応じた適宜の間隔をおいて順次配して行き、該溶着部の間を切断して包装袋を形成し、前記開口部より包装袋内に物品を収納した後、包装袋の開口部中央の下方に把持用切込部を形成すると共に、該把持用切込部の上下に長さ方向の溶着部を配して該開口部を閉塞したことを特徴としている。

【０００５】また、袋の開放面上方の両面に付設した取手の取り付け部を、押し付けると互いに嵌合可能な形状に構成しておき、袋の開放状端部を封緘可能にした包装用袋も知られている（実開平６−６４８５９号公報参照）。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記先行技術およびにおいては、包装用袋の幅方向の切り込みによって形成された開孔部を把持部として利用するものではあるが、把持部の下方は、開放状態であり、商品をむき出し状態で運搬しなければならない状態については、何の配慮もされていない。また、先行技術においては、袋の開口上端を封緘するという目的は達成されるが、ここに開示された構成は、袋の上端に別体の取手を付設しなければならず、しかも、その取手の内面同士が互いに嵌合するように成形しなければならず、価格的に高価なものとなるため、商品の販売に際して消費者にサービス的に使用されるいわゆるレジ袋にとっては、価格的に到底採用されるものではない。

【０００７】そこで本考案の目的は、プラスチックフィルムから構成される包装用袋において、把持部を有すると共に、簡単な構成で、袋の上方開口を簡単に封止でき、かつ、封止に際して、粘着剤を覆っている剥離シートの剥離開始が容易に行われるようにした封止具付き包装用袋を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。すなわち、本考案によれば、筒状のプラスチックフィルムからなり、開口部近傍に把持部を一体に形成してなる有底の封止具付き包装用袋であって、該把持部の下方であって、袋の表裏いずれかの面の内面に、開口と平行に帯状の粘着剤層が形成されており、該粘着剤表面を剥離シートで覆ったことを特徴とする封止具付き包装用袋が提供される。

【０００９】また、本考案によれば、前記粘着剤層の両端部の先であって、かつ、少なくとも剥離シートの開放端と同位置に内縁を有する開孔が形成されている請求項１記載の封止具付き包装用袋。

【００１０】また、本考案によれば、前記開孔が、袋の表裏を貫通して形成されている上記封止具付き包装用袋が提供される。

【００１１】また、本考案によれば、前記袋の底部にガゼットが形成された上記封止具付き包装用袋が提供される。

【００１２】また、本考案によれば、前記把持部分が多層構造のフィルムによって構成されている上記封止具付き包装用袋が提供される。

【００１３】また、本考案によれば、プラスチックフィルムが、マット状またはパール状二軸延伸ポリプロピレンフィルムである上記封止具付き包装用袋が提供される。

【００１４】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は、本考案の包装用袋の平面図、図２は、粘着剤層を形成した側の袋内面図、図３は、図２のＡ−Ａ線縦断面図、図４は、図１のＢ−Ｂ線縦断面図、図５は、図２のＣ−Ｃ線横断面図である。

【００１５】図１、および図２を参照して本考案の包装用袋の全体構成を説明する。本考案の包装用袋は、筒状のプラスチックフィルム（２，２’）からなり、開口部近傍に把持部（６）を一体に形成してなる有底の封止具付き包装用袋（１）であって、該把持部（６）の下方であって、袋の表裏いずれかの面の内面に、開口と平行に帯状の粘着剤層（３）が形成されており、該粘着剤表面を剥離シート（４）で覆った構成を有する。

【００１６】粘着剤としては、一般に感圧接着剤として知られている天然ゴム、合成ゴム等のエラストマー成分と、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系樹脂、芳香族系樹脂、石油樹脂等の粘着付与剤からなるゴム系の粘着剤、アクリル系粘着剤が用いられる。粘着剤は、袋の開口部の把持部（６）の下方に帯状に塗布されるものであり、通常、開口と平行に形成される。粘着剤の幅は、袋の大きさによっても異なるが、一般に２ないし５ｍｍ程度で十分である。また、粘着剤の層は、連続的に形成されていても、断続的に形成されていてもよく、また、１本であっても、２本以上であってもよい。

【００１７】剥離シート（５）は、袋開口を封止するまでの間粘着剤層を保護するために用いられるものであり、粘着剤に接合はしないが剥離可能に弱接着する程度のものが用いられる。一般に、剥離紙と呼ばれている紙に剥離剤を含浸させたものを用いてもよいが、パラフィン紙のようなものが薄くて使用も簡易であり、好適に用いられる。

【００１８】剥離シートは、粘着剤層を完全に覆うように使用されなければならないが、幅方向は、粘着剤層の幅よりも１ないし５ｍｍ程度、横方向は、粘着剤層の端部よりも３ないし６ｍｍ程度大きめにしておくことが望ましい。剥離シートの横方向の開放端（５’）が余り短いと、剥離シートを剥離する際に爪や指でつかみずらく、また、余りに長いと、使用時以前に剥離シート端部が不意にめくれたりすることもあり、本来の目的を果たし得ないことも起こる。

【００１９】本考案においては、剥離シートの剥離開始を容易に、かつ、確実に行うことができるようにするために、粘着剤の横方向の先端よりも先の位置に、剥離シートの開放端（５’）がその内縁（４’）に達するように開孔を形成する。剥離シートの開放端（５’）は、少なくとも開孔の内縁側（４’）に達していることが重要であり、開孔の中間部程度までは伸びていてもよい。

【００２０】図５は、図２のＣ−Ｃ線横断面図であり、フィルム（２）、粘着剤層（３）、剥離シート（５）および開孔（４）の配置関係を示している。剥離シートの先端と開孔の位置関係がこのようになっていることにより、剥離シートの先端は、爪や指で確実につかむことができ、剥離開始をスムーズに行うことができる。

【００２１】上記開孔（４）は、少なくとも、粘着剤層が形成されている側のフィルムに形成されていることが必要であり、製造上の容易性を考えれば、剥離シートも袋の横方向いっぱいに配置しておいて、袋の表裏をパンチなどにより貫通させれば、剥離シートの開放端（５’）が開孔の内縁（４’）に達した状態で袋の両面を貫通した開孔が形成される。

【００２２】上記開孔（４）は、粘着剤の長さ方向の先端より先であり、剥離シートの開放端部をつかみやすくするという目的を達成できるものであれば、その大きさや形状は特に制限されるものではないが、通常は、縦方向が剥離シートの幅をわずかに上回る程度、つまり、５ないし１５ｍｍ程度で、横方向は２ｍｍないし４ｍｍ程度の、縦長の長方形あるいは楕円形が適当である。また、上記開孔を必要以上に大きくすることは、包装用袋の強度の低下や袋内への外部からのごみの侵入を招くばかりでなく、包装用袋としてのデザイン面からも好ましいことではない。

【００２３】図１に示した例の包装用袋（１）は、筒状のプラスチックフィルムからなるものであるが、あらかじめ筒状体に成形されたものばかりでなく、２枚のフィルム（２，２’）を合体させ、側面端部と底面端部をヒートシールによって融着したものを用いても良い。

【００２４】包装用袋の上方は開口されており、開口部近傍には表裏のフィルムを同じ部分で同じ大きさに開孔した把持部（６）が袋の延長として形成されている。本考案においては、該把持部の下方に位置する袋の一方の内面に、開口と平行に帯状の粘着剤層（３）を形成し、その上に粘着剤が露出しないように剥離シート（５）で覆うものである。図３は、図２のＡ−Ａ線縦断面図であり、これによって、袋の表面を構成するフィルム（２）と粘着剤層（３）および剥離シート（５）の配置関係が明らかになる。

【００２５】本考案の包装用袋は、収納量を増やすために底面にガゼット（７）が形成されていてもよい。底面にガセットが形成された時の袋の縦方向の断面は、図４に示した。底部にガセット（７）が形成されるときは、内容物を収納した状態では底部の側端部が末広がりの形状になる。なお、ガセットは、必要に応じ、袋の側面に設けることもできる。側面にガセットが形成される時は、底面は、ガセットの幅方向の長さに相当する分だけ底面の幅が広く形成される。

【００２６】前記把持部分（６）は、フィルム単層では強度的に不十分であることが多いため、必要に応じて袋の開口部分を折り返した多層構造とすることができる。多層構造とする時は、袋の表裏を構成するフィルムを、把持部（６）の上方から折り返し、把持部の下方でヒートシールすれば良い。この際、粘着剤層（３）は、該ヒートシール部の上方であっても下方であっても良い。

【００２７】本考案の包装用袋を構成するプラスチックフィルムは、熱可塑性樹脂フィルムであれば特に限定されるものではないが、二軸延伸ポリプロピレンが好ましく用いられ、中でもマット状またはパール状二軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いた時には、商品価値を高めることができる。また、プラスチックフィルムは、単層でも用いられるが、片面もしくは両面に熱融着性に優れた層を有する積層フィルムが、包装用袋に加工する際のヒートシール性に優れるので好ましい。

【００２８】

【考案の効果】

本考案によれば、袋の開口部を粘着剤層によって封止することができ、さらに粘着剤の上面を覆う剥離シートの端面をつめや指で簡単に剥離開始をすることのできる包装用袋が提供される。この包装用袋は、簡単な構成でありながら、封緘機能を十分に果たすことができ、価格的にも安価に製造し得るため、いわゆるレジ袋のようなサービス的に使用されるものにおいても、適用可能であるというメリットがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の包装用袋の平面図である。

【図２】本考案の包装用袋の粘着剤層を形成した側の内
面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線縦断面図である。

【図４】図１のＢ−Ｂ線縦断面図である。

【図５】図２のＣ−Ｃ線横断面図である。

【符号の説明】

１包装用袋２，２’ 袋の表裏面を構成するフィルム３粘着剤層４開孔４’ 開孔内縁５剥離シート５’ 剥離シート開放端６把持部７ガセット

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】筒状のプラスチックフィルムからなり、
開口部近傍に把持部を一体に形成してなる有底の封止具
付き包装用袋であって、該把持部の下方であって、袋の
表裏いずれかの面の内面に、開口と平行に帯状の粘着剤
層が形成されており、該粘着剤表面を剥離シートで覆っ
たことを特徴とする封止具付き包装用袋。
【請求項２】前記粘着剤層の両端部の先であって、か
つ、少なくとも剥離シートの開放端と同位置に内縁を有
する開孔が形成されている請求項１記載の封止具付き包
装用袋。
【請求項３】前記開孔が、袋の表裏を貫通して形成さ
れている請求項２記載の封止具付き包装用袋。
【請求項４】前記袋の底部にガゼットが形成された請
求項１ないし３のいずれか１項記載の封止具付き包装用
袋。
【請求項５】前記把持部分が多層構造のフィルムによ
って構成されている請求項１ないし４のいずれか１項記
載の封止具付き包装用袋。
【請求項６】プラスチックフィルムが、マット状また
はパール状二軸延伸ポリプロピレンフィルムである請求
項１ないし５のいずれか１項記載の封止具付き包装用
袋。